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国語科において身につけた言葉の力を活用する言語活動のあり方 : 「総合的な学習の時間」における創作劇活動を中心に

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Academic year: 2021

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(1)国語科において身につけた言葉の力を活用する言語活動のあり方.  一「総合的な学習の時間」における創作劇活動を中心に一                           教育内容・方法開発専攻.                           文化表現系教育コース                           言語系教育分野(国語).                           M11162D                               大 手 壽 之. 1.研究の目的. 劇活動」の有効性について考察した。また、国.  本研究の目的は、国語科において身につけた. 語科の観点から「創作劇活動」の有効性を論じ. 言葉の力を効果的に活用していくための言語活. た先行研究をもとに、「創作劇活動」において. 動のあり方を明らかにすることである。. 国語科において身につけた言葉のカを効果的に.  本研究においては、国語科において身につけ. 活用するための5つの「言葉の力を活用する創. た言葉の力を活用する言語活動として「総合的. 作劇活動のポイント」を導き出し、実際の活動. な学習の時間」における「創作劇活動」を取り. に用いることを提案した。. 上げる。. 言葉のカを活用する創作劇活動のポイント.  先行研究の考察をもとに、「創作劇活動」を. 1①教師が年間活動計画を立て、それぞれの学1. 展開する際に国語科において身につけた言葉の. 1習活動のつながりを意識する      l. 力を効果的に活用するための「言葉の力を活用. l②教師が学習活動において「活用する言葉の1. する創作劇活動のポイント」を導き出し、提案. 1力」を見通して取り組む        l. した。「言葉のカを活用する創作劇活動のポイ. l③子どもたちが常に「活用する言葉の力」を1. ント」が「創作劇活動」を展開する上でどのよ. 1意識して学習活動に取り組んでいく   l. うな有効性をもつのか、論者自身が実際に行っ. l④各学習活動において、話し合い、伝え合い1. た授業実践を通して考察した。. :の活動を充実していく         =. 2 論文の構成. 1⑤子どもたち自身が各学習活動をふり返り、1.  本論文は、次の三章により構成されている。. =自己評価をしていく         :. 第一章 r創作劇活動」に関する理論. 第二車. 第二章 「言葉の力を活用する創作劇活動のポ.  第二章では、「言葉のカを活用する創作劇活.  インド」を用いた「創作劇活動」の成果. 動のポイント」を意識して展開した授業実践を. 第三章 「創作劇活動」において国語科におい. 通してポイントの有効性について考察した。.  て身につけた言葉の力をさらに活用していく.  ための課題. 【r言葉のカを活用する創作劇活動のポイント」.  を用いた授業実践の実際と考察】. 3.論文の概要. ①「教師が年間活動計画を立て、それぞれの学. 第一章.  習活動のつながりを意識する」.  第一章においては、「学習指導要領解説」を.  創作劇「有年物語」の年間活動計画を作成し、. もとに「総合的な学習の時間」における「創作. 年間を通した学習活動のつながりを明らかにし.

(2) た。また、各学習活動と「国語科学習指導要領. え合いの場を設けた。子どもたちは伝え合うこ. の指導事項と言語活動」との関係も整理してい. とによって他者の考えを知る。r伝え合い」と. った。それによって、教師が国語の力の活用を. いう他者の考えと自分の考えとを照らし合わせ. 意識した取り組みができるようになった。また. ていく体験が言葉の力を高めていくことにつな. 教師のこのような取り組みが、各学習活動にお. がっていく。この第2章においては「民話決定. ける子どもたちの十分に国語のカを意識した活. における伝え合い活動(伝え合い活動③)」と. 動へとつながっていった。年間活動計画をもと. rシナリオ作りにおける伝え合い活動(伝え合. に整理した国語の力が各学習活動においてしっ. い活動⑥)」を取り上げた。伝え合い活動を行. かりと活用されていたかどうかを、子どもたち. うことによって、子どもたちがどのように変容. のワークシートの記述などを通して確認した。. したかを考察し、「創作劇活動」における伝え. ②『教師が学習活動において『活用する言葉の. 合いの有効性を確認した。.  力』を見通して取り組む」. ⑤「子どもたち自身が各学習活動をふり返り、.  ①によって、各学習活動において主に活用す.  自己評価をしていく」. る言葉の力が明確になった。ここから各学習活.  主な学習活動の後に、子どもたちの「ふり返. 動において教師が子どもたちに活用させる言葉. り活動」を取り入れた。rふり返り活動」はr子. の力を整理していった。整理された言葉の力は. どもたちが言い換えた言葉の力活用のポイン. 「教師が示した言葉の力活用のポイント」とし. ト」と照らし合わせる形で行われた。子どもた. て子どもたちに示された。. ち白身が目標として設定したポイントをもとに. ③r子どもたちが常に『活用する言葉の力』を. ふり返っていく。それによって子どもたちは充.  意識して学習活動に取り組んでいく」. 実した自己評価を行うことできた。.  ②において作成したr教師が示した言葉の力.  以上のことからr言葉のカを活用する創作劇. 活用のポイント」を、子どもたちが言い換えて、. 活動のポイント」を用いた学習指導を展開する. 自分なりの言葉の力活用のポイントを作ってい. ことによって、「創作劇活動」が国語科におい. く。r子どもたちが言い換えた言葉の力活用の. て身につけた言葉のカを効果的に活用する言語. ポイント」は各活動における明確な目的意識を. 活動となることを確認することができた。. 喚起した。その結果、子どもたちが身につけた. 第三章. 力をさらに練り上げていくことにつながった。.  第三章においては、授業実践の考察を整理し、. 「子どもたちが言い換えた言葉の力活用のポイ. ント」が各学習活動において活用されているか. 今後の課題として二点を示した。 【今後の課題】. どうかを考察することによって、国語科におい. ①国語科単元と関連した年間活動計画を練る. て身につけた言葉の力を効果的に活用できてい. ②各活動におけるrふり返り活動」の充実. たことが確認された。.  これら課題に対して、すでに取り組みが進め. ④「各学習活動において、話し合い、伝え合い. られており、現段階における効果について考察.  の活動を充実していく」. した。.  年間を通した学習活動の中で、少人数による.         主任指導教員  堀江 祐爾. r伝え合い活動」も入れると数十回におよぶ伝.         指導教員 堀江祐爾.

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