国語科において身につけた言葉の力を活用する言語活動のあり方 : 「総合的な学習の時間」における創作劇活動を中心に
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(2) た。また、各学習活動と「国語科学習指導要領. え合いの場を設けた。子どもたちは伝え合うこ. の指導事項と言語活動」との関係も整理してい. とによって他者の考えを知る。r伝え合い」と. った。それによって、教師が国語の力の活用を. いう他者の考えと自分の考えとを照らし合わせ. 意識した取り組みができるようになった。また. ていく体験が言葉の力を高めていくことにつな. 教師のこのような取り組みが、各学習活動にお. がっていく。この第2章においては「民話決定. ける子どもたちの十分に国語のカを意識した活. における伝え合い活動(伝え合い活動③)」と. 動へとつながっていった。年間活動計画をもと. rシナリオ作りにおける伝え合い活動(伝え合. に整理した国語の力が各学習活動においてしっ. い活動⑥)」を取り上げた。伝え合い活動を行. かりと活用されていたかどうかを、子どもたち. うことによって、子どもたちがどのように変容. のワークシートの記述などを通して確認した。. したかを考察し、「創作劇活動」における伝え. ②『教師が学習活動において『活用する言葉の. 合いの有効性を確認した。. 力』を見通して取り組む」. ⑤「子どもたち自身が各学習活動をふり返り、. ①によって、各学習活動において主に活用す. 自己評価をしていく」. る言葉の力が明確になった。ここから各学習活. 主な学習活動の後に、子どもたちの「ふり返. 動において教師が子どもたちに活用させる言葉. り活動」を取り入れた。rふり返り活動」はr子. の力を整理していった。整理された言葉の力は. どもたちが言い換えた言葉の力活用のポイン. 「教師が示した言葉の力活用のポイント」とし. ト」と照らし合わせる形で行われた。子どもた. て子どもたちに示された。. ち白身が目標として設定したポイントをもとに. ③r子どもたちが常に『活用する言葉の力』を. ふり返っていく。それによって子どもたちは充. 意識して学習活動に取り組んでいく」. 実した自己評価を行うことできた。. ②において作成したr教師が示した言葉の力. 以上のことからr言葉のカを活用する創作劇. 活用のポイント」を、子どもたちが言い換えて、. 活動のポイント」を用いた学習指導を展開する. 自分なりの言葉の力活用のポイントを作ってい. ことによって、「創作劇活動」が国語科におい. く。r子どもたちが言い換えた言葉の力活用の. て身につけた言葉のカを効果的に活用する言語. ポイント」は各活動における明確な目的意識を. 活動となることを確認することができた。. 喚起した。その結果、子どもたちが身につけた. 第三章. 力をさらに練り上げていくことにつながった。. 第三章においては、授業実践の考察を整理し、. 「子どもたちが言い換えた言葉の力活用のポイ. ント」が各学習活動において活用されているか. 今後の課題として二点を示した。 【今後の課題】. どうかを考察することによって、国語科におい. ①国語科単元と関連した年間活動計画を練る. て身につけた言葉の力を効果的に活用できてい. ②各活動におけるrふり返り活動」の充実. たことが確認された。. これら課題に対して、すでに取り組みが進め. ④「各学習活動において、話し合い、伝え合い. られており、現段階における効果について考察. の活動を充実していく」. した。. 年間を通した学習活動の中で、少人数による. 主任指導教員 堀江 祐爾. r伝え合い活動」も入れると数十回におよぶ伝. 指導教員 堀江祐爾.
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