• 検索結果がありません。

レジリエンス及び社会的スキルと精神的健康との関係について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "レジリエンス及び社会的スキルと精神的健康との関係について"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)レジリエンス及び社会的スキルと精神的健康との関係について              教科・領域教育学専攻          生活・健康・総合内容系コース                     M09225K                     前田道子 問題」と目的. 3)レジリエンスの測定.  私たちは、ネガティブライフイベントとして想像を絶す.  レジリエンスを測定するため,RQ日本語版として. る事件・事故,自然災害,離婚,死別,失業や退職,病気. 小塩らが作成した「精神的回復力尺度」(2002)を使用. や1蚤我など、様々な問題に遭遇しており,誰も多かれ少な. した。これはr新奇性追求」r感情調整」r肯定的な未. かれこれを避けて通る事は出来ず,個人の精神的健康にも. 来志向」の3因子,計21項目からなる尺度である。回. 深刻な影響を及ぼすことが指摘されている(若林,1998)。. 答は,5段階評定5件法で求めた。.  1990年代から注目され始めたレジリエンスの概念. 4)精神的健康の測定. (Mas悔nら1990)は,困難で脅威的な状況にも関わら.  中川・大坊(1985)による精神健康調査票(The. ず,うまく適応する過程・能力・結果のことをさし、レ. Genera1Hea1仇Questiom出e)のGHQ28項目版. ジリエンスの状態にある者とは,このような困難で脅威. (Cb1dberg,D.P博士1970∼1974年開発の質問紙. 的な状況にさらされることで一時的に心理的不健康な状. GHQ60の短縮版)r身体的症状」r不安と不眠」r社会. 態に陥ったとしても,それを乗り越え,精神病理を示さ. 的活動障害」rうつ病」の4因子から各4項目を選出し. ず、よく適応している者のことをいうとされている(小. た16項目。4段階評定であり,GHQ28では,その得. 塩ら,2002)。ネガティブライフイベントと,レジリエン. 点が高いほど健康であるといえる。. スの予防的な能力及び社会的スキル能力,精神的健康と. 5)ネガティブライフイベントの測定. の関係については,まだ報告が少ない。.  ネガティブライフイベント尺度(Cohen,Kama㏄K.  本研究では,アイデンティティが確立する心理的困難. &M1eme1st,1983;他mant&An心ews,1978)で. が多い青年期に着目し,レジリエンスと社会的スキル,. 今までに発生した出来事について,ネガティブライフ. 精神的健康との闘系を明らかにすることを目的とした。. イベントがまったくない場合をO点,最も高い場合を. 聯. 100点とし,その間で自由に得点化してもらった。ま. 調査対象:近畿圏の4大学(A・B・C・D)に通う男女. た,そのネガティブライフイベントの内容について10. 434名(男性154名,女性280名)を対象とした。平均. 項目を提示し,選定するようにした。. 年齢は19.73歳,SD=1.88であった。. 結果と考察. 手続き:調査期間は2011年7月,大学での講義終了時に. 1.社会的スキル尺度の分析. 集団で実施した。なお,倫理上の配慮として,調査は匿.  r気軽さ」r処理能力」「社交スキル」の3つの下位. 名とするとともに,答えたくない質問には答えなくて良. 尺度に相当する項目の平均値と下位尺度間相関を算出. い旨,明記した。. した。3つの下位尺度は,互いに有意な正の相関を示. 調査内容:本研究は以下の尺度より構成した。. した。男女差を検討したところ,r処理能力」r社交ス. 1)フェイスシート. キル」では女性より男性のほうが高得点を示していた。.  湖11,年齢,大学名,学年の記入を求めた。. 男女別相関係数では3つの尺度間に有意な正の相関が. 2)社会的スキル測定. 見られた。.  Kbs・18(Go1ds悔㎞,Spra趾n,Gershaw&K1ein(1986). 2.レジリエンス(精神的回復カ)尺度の分析. の作成した社会的スキル尺度をもとに菊池(1988)が作.  RQ日本語版の全21項目のうち,レジリエンスのネ. 成した尺度を用いた。回答は5段階評定で求めた。. ガティブな側面を表す7項目に対して逆転項目処理を. 一404一.

(2)  行い,主因子法Promax回転による因子分析を行った。. 授業や成績のこと」,r恋人,恋愛に関すること」と続い.  Promax回転後の最終的な因子パターンと因子間相関. た。.  をTab1e1に示す。なお,回転前の3因子で21項目の  全分散を説明する割合は49.5%であった。第1因子は  7項目で構成されており,「将来への希望」因子と命名. T8−1日1}神的回債カ尺度の因子分析結果作r舳帥回転後の因子パターシ〕 I.        項目内審 R四 自分の将来‘=希里をもつている. .酬. R”将来⑦見通しは明るいと思う. 、乃. Rη自分の帽来1=はさっといいことがあると思う. 一川. R38 自分には将来の目模がある. .帥. R30自分ゆ目そ1oため1=努力している. .ヨ5. R皇。困資がおっても.それは人生1:とって情値のあるものだと患う. .50. R舶いっ毛冷静でいられるよう1ここころがけている.  した。第2因子は,6項目で構成されており,「チャレ.  ンジ精神」因子と命名した。第3因子は6項目「感情  のコントロール」因子と命名した。精神的回復カ尺度.  の3つの下位尺度に相当する項目の平均値と下位尺度. .41. R“新しいことをやり始めるのは的んどうだ燕. 一.24. R1O色々なこと1:チャレシジするのが好きだ R2量ものごとに対する興味や回心が強い方だ. 」星1. .蝸. R姐新しいことや珍しいことが好きだ 冊1橋れないことをするのは好きではない※. .〃. 山23. R珊私は色々なことき知りたいと思う. .”. 則一顧リを園じるとおさえられなくなる来. 一.12. 円03 つらい出来■苗{あると耐えられなし、※. −oT. 日,1自分の1訓電きコントロールできるほうだ. .43. R至9 気分転操珀{うまくできなし、‘韮うた※. .02. 冊2與揺しても.自分を藩も着かせることができる.  間相関を算出した。3つの下位尺度は互いに有意な正の. .31. 冊3そω日ω気分1=よって行動が左右される※. 一、14. 滝〕掠は逆転頃日を示す.              因子間相開. II. I.  相関を示した。男女差の検討では「チャレンジ精神」. II. .ヨ4. 皿 .王1. .19. 皿.  下位尺度での男女の得点差は有意ではなかった。「将来. 考察.  への希望」r感情コントロール」では女性より男性のほ.  本研究より,レジリエンスの高い者は社会的スキルも.  うが高得点を示していた。男女別相関係数は3つの尺. 高いと考えられた。特に「そ絆の希望」「社交スキル」.  度間に有意な正の相関が見られた. とr感情コントロール」r処理能力」との間に高い相関が.  3 精神健康調査結果の分析. 認められた。この事から社会的スキルが身についていれ.   精神健康調査の4つの下位尺度r憂うつ」r集中カの. ば,人を気遣う心やその場に合った立ち振る舞いができ,.  欠如」r短気」r身体症状」に相当する項目の平均値と. レジリエンスも高くなる場合が多く,自分が今立ち向か.  下位尺度間相関を算出した。4つの下位尺度は,互い. わなくてはならない社会の問題を乗り越えられるだけの.  に有意な正の相関を示した。男女差の検討では4つの. カをもちあわせていること,すなわち問題解決能力・生.  下位尺度得点すべてが男性より女性のほうが高かった。. きるカ(他人を思いやる心,感動する心,強くたくまし.   r憂うつ」下位尺度得点のみO.01%水準の有意差を示. く生きる)が養われている可能性が高いことが示唆され.  した。男女別相関係数では4つの尺度間は有意な正の. た。このことから,将来への希望が持て,目標を決め前.  相関を示した。. に進むことができると考える。人とのコミュニケーショ. 4.精神的回復力尺度と社会的スキル尺度との相関. ンでも付き合う方法・問題解決能力が身につくと自分の.  社会的スキル尺度のr社交スキル」と精神的回復力尺. 感情コントロールがうまくできやすいという結果が見出. 度のr将来への希望」がO.52で1%水準の有意な相関が. された。精神的健康は社会的スキルよりレジリエンスと. あり,社会的スキル尺度のr処理能力」と精神的回復力. の相関が高かった。健康であるということが生きるカに. 尺度の「感情コントロール」がO.54で1%水準の有意な. 深く関係していると考えられた。人とのつながりも大切. 相関が見られた。. にし,生きるカを身につけることが望まれる。. 5、精神的回復カ尺度と精神健康調査尺度との相関. 引用・参考文献.  精神的回復カ尺度の「チャレンジ精神」と精神健康調. 小塩貞司他(2002).ネガティブな出来事からの立ち直りを導. 査尺度『身体症状」との間のみ5%水準の負の相関であっ. く心理特性→精神回復カ尺度剛乍成 日本カウンセリング. た。その他の因子間では1%水準の負の相関が見られた。. 学会 カウンセリング研究 35(1)57.65. 6.ネガティブライフイベントの分析. 長内 綾・古川 真人 レジリエンスと日常的ネガティ.  100点を除く50点以上が全体の57%で最も多く,次. ブライフイベントとの関連生活心理研究所生活機構. いで,50点以下が22%,O点が8%,1OO点が7%,無. 研究科2004,V〕1.7,28−38.. 回答が6%であった。選定された内容では,「学校や実習.              主任指導教員:松村京子. での人間関係」が全体の25%を占め,次いで,r学業,.                指導教員:鬼頭英明. 一405一.

(3)

参照

関連したドキュメント

うのも、それは現物を直接に示すことによってしか説明できないタイプの概念である上に、その現物というのが、

睡眠を十分とらないと身体にこたえる 社会的な人とのつき合いは大切にしている

第四章では、APNP による OATP2B1 発現抑制における、高分子の関与を示す事を目 的とした。APNP による OATP2B1 発現抑制は OATP2B1 遺伝子の 3’UTR

 母子保健・子育て支援の領域では現在、親子が生涯

(2)特定死因を除去した場合の平均余命の延び

最も偏相関が高い要因は年齢である。生活の 中で健康を大切とする意識は、 3 0 歳代までは強 くないが、 40 歳代になると強まり始め、

弊社または関係会社は本製品および関連情報につき、明示または黙示を問わず、いかなる権利を許諾するものでもなく、またそれらの市場適応性

層の項目 MaaS 提供にあたっての目的 データ連携を行う上でのルール MaaS に関連するプレイヤー ビジネスとしての MaaS MaaS