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通・小「気持ちを言葉で伝えよう」

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Academic year: 2021

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通級指導教室 自立活動学習指導案

1 題材 「気持ちを言葉で伝えよう」 2 指導観 ○ 対象となるA児は、明るく素直で、通級指導教室での課題に一生懸命に取り組むことができる。 また、教師の問いかけに対して、反応良く答えることができ、どんな学習内容でも、10分~15 分程度の集中は可能である。しかし、在籍学級では、友達にちょっかいを出してふざけていたつも りだが、相手が本気になってトラブルになることがある。その後気持ちのコントロールができなく てイライラして、自分の頭をたたく様子を見せることもある。また、場の状況や相手の気持ちを考 えないで、一方的に話したり行動したりすることがあり、友達から注意を受けることもある。 このようなA児が怒りの気持ちと上手につきあい、気持ちをコントロールしながら適切な言葉を 選んで、自分の気持ちを相手に伝えることができるようにしたい。 ○ 本題材は、特別支援学校学習指導要領解説自立活動編 コミュニケーション(5)「状況に応じ たコミュニケーションに関すること」を指導するものであり、場や相手の状況に応じて、相手を傷 つけず、かつ自分の気持ちを伝えることができる表現の仕方を身に付け、良好な人間関係を促進さ せることをねらう。また、怒りの感情をコントロールし、自分が受け止めた内容に誤りがないか確 かめ、相手の立場や気持ち、状況に応じて、適切な言葉の使い方ができるようにしていくことを通 して、気持ちの安定につなげていく。そのために、心理的な安定(1)「情緒の安定に関するこ と」にも、関連させて、クールダウンの方法を学ぶと共に、自分に合った課題への取組を身に付 け、落ち着いて集団活動に参加する態度を育てる。さらに、人間関係の形成(3)「自己の理解と 行動の調整に関すること」とも関連づけ、自分の特性を理解し、集団の中で状況に応じた行動がで きるようにしていく。 ○ 指導に当たっては、言葉で伝えたことで相手が「そうだったんだ。分かったよ。」と理解してく れる心地よさを感じさせると共に、「ぼくにもよいところがたくさんある」と自信をもち、自己肯 定感を高めることができるようにする。そのために、次の3点に重点を置いて指導する。まず1点 目は、感情を可視化すること。具体的には、どんな場面でどのくらいの感情の高まりがあるか温度 で示したり、怒りがエスカレートする様子を風船が大きく膨らむ状態にたとえたりする。2点目 は、体感的に学習させること。書字に困難さがみられるので書く負担を減らし、具体物を使って考 えさせたり、役割演技をさせたりする。3点目は、自分のよさに気付かせること。本児童の分析力 や発想力を生かし、第3者の事例で考えさせ、アイデアを出させたり、本児童の良い言動の実例を 示したりする。これらを通して、気持ちを言葉に置き換えて相手に伝えるメリットを実感させると ともに、自己肯定感を高めていき、その中で、感情をコントロールするスキルを身に付けさせてい きたい。 合わせて、全職員でA児の特性や取り組みを共通理解し、本児童の適切な言動を見つけ評価した り、学んだスキルが実生活で使えているか確かめたりしていきたい。

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3 指導目標及び指導内容 ○ 怒りの感情をコントロールし、場や相手の状況に応じて、適切な言葉を選択することができる ようにする。 指導目標を達成するために必要な項目の選定 健康の保持 心理的な安定 人間関係の形成 環境の把握 身体の動き コミュニケーション ・情緒の安定に 関すること ・他者の意図や感 情の理解に関す ること ・集団への参加の 基礎に関するこ と ・コミュニケーション の基礎的能力に関す ること ・状況に応じたコミュ ニケーションに関す ること 具体的な指導内容 ○ 怒りの気持ちと上手につき あいながら、自分が選んだ方 法で、気持ちをコントロール することができる。 ○ 相手の態度や表情を見て、 どのように思っているか考え ることができる。 ○ 怒りの気持ちを言葉に置 き換えて相手に伝えること ができる。 4 指導計画(9時間) (1)「自分の感情や気持ちに気付こう」② ・いろいろな感情の中で、よく表出する感情について考える。 ・強い感情を感じた時の自分の変化と周りにいる人の反応を考える。 (2)「怒りのレベルを整理しよう」③ ・どんな場面で気持ちがおさえられなくなるか整理し、怒りレベルをグラフで表す。 ・感情を爆発させた時の周りの反応や感じ方を知る。 ・怒りレベルが5になる背景を考え、レベル1にする手立てを考える。 (3)「自分の成長に気付こう」① (4)「気持ちを言葉で伝えよう」①(本時) (5)「教室で使ってみよう」① (6)「自分の良いところ見つけをしよう」① 5 主眼 ○ 気持ちを言語化して相手に伝えるよさが分かり、どうしてほしいか言葉で伝えることができるよ うにする。 6 準備 (教師)表情ポスター、5W1Hカード、ソーシャルスキルトレーニングかるた、 カルタとりのルール表、絵カード、風船、お面、ワークシート

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7 過程 学 習 活 動 教 師 の 支 援 1 挨拶・連絡ファイルを提出し、表情ポ スターを見て自分の気持ちを見つめ、気 持ちの切り替えをする。 2 今日の学習計画をホワイトボードに書 く。 3 学習計画に沿って学習を進める。 ①「ぼくのニュース」 ○身近な出来事について話す。 → 質問を受けて答える。等 ○先生の話を最後まで聴く → 質問・感想を言う。 ②ソーシャルスキルトレーニングかるた をしよう。 ③「気持ちを言葉で伝えよう」 ○本時のめあてをつかむ。 ○イライラしたとき、どんな状態になり やすいか考える。 ・文句を言う・ものを投げる・たたく ○風船を見て考える。 ・このままだったらわれてしまう ○絵カードを見て、AとBの表情を比べ る。 (遊んでいたボールを取られたとき) 「Aは困った顔に、Bは笑顔になって いる。なぜだろう。」 ○ 楽しく入室し、気持ちの切り替えができるように、 肯定的な声かけをする。 ○ 学習内容を視写させて、学習の見通しを持たせる。 ○ 話す項目カード(5W1H)「いつ・どこで・だれ が・なにを・どうした」「気持ち」を提示して、話す 内容を意識させ、発表をさせる。 ○ 質問・感想が言えるようアドバイスをするとともに できたことを具体的にほめる。 ○ ルールを確認し、読み札の最後の五音を言いながら 絵札を取ることを確認する。 ○ 取った絵札の内容を考えさせ、「どうしてなのか」 自分の考えを説明することできるようにする。 ○ 説明ができたときは、ボードに花丸マークを貼って いき、達成感をもたせる。 ○ 本時のめあてを把握しやすいように、既習のワーク シートを見せ、イライラレベル5になった時の言動を 想起させる。 ○ 怒りをもつ場面の絵を提示し、イライラしたとき、 どんな行動を取るのかを出させ、今までの自分の行動 を思い出させる。 ○ イライラした気持ちを見える化するために、ふくら んだ風船を見せて、このままだったらどうなるか考え させる。 ○ 絵カードを出して、AとBの表情の違いに気付き、 自分だったらどんな言葉で伝えればいいか考えさせ、 プリントに書かせる。 ・遊んでいたボールを取られたとき ・読み札の最後の五音を子どもが言 いながら絵札を取る。 ・取った絵札の内容を考え、「なぜ大 事なのか」自分の考えを説明する。 イライラする気持ちを、言葉で伝 える練習をしよう。

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○役割演技をして考える。 ○イライラ君に勝つ「言葉名人」にな ってニコニコさんを増やす。 ○役割演技をして、両方の立場で考え る。 ④「ふりかえりシート」を書いて、学習 全体の振り返りをする。 4 姿勢を正して終わりの挨拶をする。 ○ 適切な言葉が出ないときは、「言葉名人」からのア ドバイスを聞かせる。 ○ 考えたセリフを役割演技で出せるようにする。 ○ 上手く言えたときの実例を挙げ、自分は上手くでき ないと思っているが、実は上手く伝えられていたこと を知らせる。 ○ 本児の言葉をまとめとする。 ○ 学級や家でも使えるように伝える。 ○ がんばったことやよさを書かせて褒め、よさの価値 付けをする。 ○ 次回通級の予告をする。 どうしてほしいか言葉で伝えるよ うにする。

参照

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