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シバヤギを用いた牛の分娩後における鈍性発情に関する研究

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Title

シバヤギを用いた牛の分娩後における鈍性発情に関する研

究( 本文(FULLTEXT) )

Author(s)

永井, 淸亮

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(獣医学) 甲第391号

Issue Date

2013-03-13

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/48017

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

シバヤギを用いた牛の分娩後における

鈍性発情に関する研究

J血相又1工場医†)甲綱

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第1章 序言 第2章 全般的な材料と方法 2-1 供試動物 2-2 発情および外陰部発情徴侯の観察方法 2-3 超音波画像装置による卵巣の観察 2.4 血液サンプルの採取と処理方法 2-5 血中性ホルモン濃度の測定 2-5-1 エストラジオールー17β濃度測定 2-5-2 プロジエステロン濃度測定 2-5-3 黄体形成ホルモンおよび卵胞刺激ホルモン濃度測定 2-6 脳および下垂体のエストロジェンレセプターα免疫組織化学染色 2-6-1 脳および下垂体の採材 2-6-2 エストロジェンレセプターα免疫組織化学染色 2-7 データ解析および統計処理 第3章 妊娠末期と卵胞期を模倣する性ステロイドホルモン処置を施した卵 巣摘出シバヤギにおける発情観察と性ホルモン濃度解析 3-1 小序 3-2 材料と方法 3-2-1 供試動物 3-2-2 実験行程 3-3 結果 6 7 7 8 8 8 11 13 21

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3-3-3 3-3-4 3-3-5 3-4 3-5 実験期間中の臨床所見 妊娠末期模倣処置開始から卵胞期模倣処置までの性ホルモン濃 度推移 低用量E2B処置後の発情および外陰部発情徴候 低用量E2B処置後の性ホルモン濃度推移 発情発現とLHサージ発生の関係 考察 小括 第4章 シバヤギにおける妊娠期間を通じた血中性ホルモン濃度ならびに分 娩後の発情観察と卵巣動態および血中性ホルモン濃度の解析 小序 材料と方法 4-2-1 供試動物 4-2-2 実験行程 4-2-2-1 妊娠期間中 4-2-2t2 分娩後 4-3 結果 4-3-1 妊娠期間および産子数 4-3-2 妊娠期間中の性ホルモン濃度推移 4-3-3 分娩後の卵巣動態および血中性ホルモン濃度の経日変化 4-3-4 分娩後の初回,第 2 回周排卵期における発情と外陰部発情徴候 および性ホルモン濃度の変化 4-4 考察 44 52

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4-5 小括 第5章 卵巣摘出シバヤギにおける妊娠末期を模倣した高濃度エストロジェ ン環境が脳と下垂体におけるエストロジェンレセプターα の発現に及 ぼす影響 5-1 小序 5-2 材料と方法 5-2-1 供試動物 5-2-2 実験行程 5-3 結果 5-4 考察 5-5 小括 第6章 総合考察 第7章 総括 謝辞 参考文献 58 86 95 101 102

(6)

第1章

(7)

酪農業における育種および飼養管理技術の向上は,泌乳量増加と作業の効率 化により多くの利益をもたらした。しかしその反面,泌乳量増加による栄養代謝の変 化とそれに伴う飼料給与および畜舎環境等の変容によるストレスや疾患による受胎 率の漸減(103,160,162)が酪農家の利益を減ずる大きな問題となっている。乳用牛の 乳生産量を維持するためには育成もしくは分娩後のすべての牛に対して適期に授精 を実施して速やかに受胎を成立させ,分娩と新たな泌乳期へ導くことが重要である。 しかし,分娩から初回排卵までの平均期間は過去50年間延長してきており,1960∼ 70 年代には約 2 週間(107,121,188)であったが,1980∼90 年代では約 3 週間 (36,52,189)まで遅延し,2000年代では4週間もしくはそれ以上(103,153)であると報 告されている。またButler(21)によれば,1951年に65%であった分娩後の初回授精に おける受胎率は,1996年には40%まで低下した。同様の受胎率低下は1970∼80年 代と1990年代の比較においても示唆されている(163)。さらに,空胎期間および受胎 に要する平均授精回数は1970年代においては124 日およびl.91回であったが, 1990年代には168日および2.94回まで増加したという報告(209)もある。こうした分娩

後における繁殖効率低下の背景には卵巣静止や卵胞嚢腫等の如胞発育や排卵お

よび黄体の異常,子宮内膜炎等の子宮疾患に加え,鈍性発情等の発情異常が存 在する(35,176)。卵巣静止や卵胞嚢腫は,臨床獣医師による定期的な繁殖検診な どで比較的容易に診断して対処することが可能である。しかし,鈍性発情のウシを繁 殖検診のみで発見することは困難であり,診断は農家の裏告と卵巣周期からの推測 が中心となるため対処が遅延する場合も多い。分娩後の鈍性発情の発生率は初回 排卵時には79∼90%であるが,第2回,第3回排卵時にはそれぞれ29∼59%,35 ∼4・0%と漸減してゆく(89,121,165)。しかし,一部のウシは発情を伴う正常な排卵後 に鈍性発情を再発する(165)。このようなウシでは授精後に受胎していないにもかかわ らず次回発情が発見できず,最終的に受胎に至るまでの日数が著しく延長する可能 性がある。しかしながら,分娩後における鈍性発情の原因については未だ十分に解

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明されていない。 ウシ,ヒツジおよびヤギなどの家畜において,黄体退行による血中プロジエステロン (P4)濃度の低下に伴って成熟卵胞から旺盛に分泌されるエストラジオール ー17β(E2-17β)が視床下部に作用して発情と黄体形成ホルモン(LH)サージを引き起こ す(2,14,31,45)。しかし,エストロジェンは発情発現に対して抑制的に作用することが 示唆されている。すなわち,CarrickとShelton(25)によれば,卵巣摘出したウシに10 mg の安息香酸エストラジオール(E2B)の反復投与を施すと,その後に投与した 400 巨gのEコBに対する反応性が低下し,発情発現が抑制される。卵巣摘出したヒツジに おいても2∼5 mgのE2Bを反復投与すると発情発現率が徐々に減少したと報じられ ている(157)。これらの研究において反復投与されたE2Bの用量は,ウシ(25)およびヒ ツジ(158)の発情誘起における50%有効量(それぞれ130および65いg/頭)を大きく上 回る。このように高用量のE2B暴露が引き起こしたその後のE2Bに対する反応性の低 下状態は,P。の前感作を行うことにより解除され,発情発現率が著明に増加した (25,157)。一方,エストロジェンが標的とする細胞に対して様々な生理作用をもたらす ための受け手であるエストロジェンレセプター(ER)の発現量は,発情ならびにLHサー ジの中枢が位置すると考えられている視床下部および周辺の脳領域(14)において, 内因性あるいは外因性エストロジェンの影響により変動することが,ヒツジ(12,29)およ びげっ歯類(15,92-94,120,178,180)において示されている。 これらのことから,分娩後の鈍性発情に関して,l)妊娠末期のウシにおいて胎盤 から母体血中へ分泌される大量のエストロン(El),エストラジオールー17α(E2-17α)およ び E2-17β(39,64,135,169,185)は,分娩後の卵巣周期再開期において成熟卵胞か ら分泌されるエストロジェンに対する発情中枢の反応性を低下させる,2)分娩後の排 卵後に形成された黄体から分泌される P4はエストロジェンに対する発情中枢の反応 性を回復させるという仮説を立てた。しかしながら,卵巣摘出牛およびヒツジにおいて 高用量のE2B暴露による発情中枢の反応性低下とP4による反応性の回復を示唆し

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た上述の研究(25,157)では,発情の観察は詳細に行われているが,性ホルモン濃度 の解析は行われていない。このため,高濃度の血中エストロジェンによる発情中枢の エストロジェン反応性低下とP。による反応性回復についてさらに研究を進めるために は,卵巣摘出動物を用いた同様の実験系において性ホルモン濃度の測定を行い発 情中枢の反応性低下と血中E2-17βやLH濃度推移の関係を検討する必要が認識 される。また,健常な無処置の動物における妊娠期間中の性ホルモン濃度推移を明 らかにし,分娩後の卵巣動態および発情発現との関連性を検討するとともに,卵巣 摘出動物モデルを用いた実証研究と比較検討することも重要であると考えられる。さ らに,エストロジェンに対する発情中枢の反応性低下という現象には視床下部等に おけるER発現量の変化が関係する可能性が考えられるが,家畜において,ER発現 量の変化を発情発現と関連付けて検討した研究は見当たらない。このため,上述の ような,高濃度の血中エストロジェンによる発情中枢のエストロジェン反応性低下を検 証するための実験と同様のホルモン処置を施した卵巣摘出動物におけるER発現量 の変化を調べることにより,分娩後の鈍性発情に関する理解が深まると思われる。し かし,鈍性発情の発生機序の追究に重要であると思われるこれらの事項についてウ シを用いて検討するには,供試牛や実験期間,適用可能な実験手法等の制約が 生じる。シバヤギ(C叩rα力行c〟∫)は発情周期や性ホルモン動態等の繁殖機能がウシ と類似性を持っ(73,111,117,134)ことが示されている。妊娠期間は平均150 日前後 (74)とウシの半分程度であり,性ホルモンの分泌制御に関わる様々な神経学的な研 究手法(118,130)も確立されている。これらのことから,シバヤギはウシの鈍性発情の 原因を検討する上で有用な実験モデルになり得ると考えられた。 以上のことを踏まえ,本研究においてシバヤギを用いた以下の3つの実験を実施し, 分娩後における鈍性発情の発生機序および治療法について追究した。第3章では, 卵巣摘出したシバヤギに妊娠末期の血中エストロジェンおよびP。濃度水準を模倣し たE2B大量処置とP4処置を行った後,卵胞期の血中E2-17β水準を模倣したE2B

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処置を行い性ホルモン濃度測定および発情観察を行った。第 4章では,生殖機能

に異常の無い雌シバヤギを用いて妊娠期間中ならびに分娩後の卵巣周期開始期に

おける性ホルモン濃度測定を行い,分娩後の卵巣動態ならびに発情発現との関連

を調べた。第5章では,卵巣摘出シバヤギに対して第3章と同様のE2B,P4処置を

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第2章

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2-1供試動物

一般的健康状態および生殖器に異常の認められないシバヤギ12頭を供試した。

このうち6頭は実験開始前4か月に両側卵巣を摘出して用いた。すべてのヤギは東

京農工大学農学部(北緯 450)獣医学科の屋外運動場付群飼房もしくは隔離用の

単飼育房で飼養した。シバヤギは自然光条件下では周年繁殖を営み,正常発情周

期は約21日間である(73)。給餌はNationalResearch CouncilofUnited States of

Americaによる可消化養分総量(20)に基づく維持量としてアルファルファ・ヘイキュー ブ(700g/head/day)を1日2回に分けて給与した。また水と鉱塩は自由摂取とした。 2-2 発情および外陰部発情徴候の観察方法 雌と雄はそれぞれ隣接した群飼房で飼養し,発情観察時のみ雄を雌の群飼房に 移動させた。雌雄の群飼房を隔てる柵越しの視覚的,嘆覚的な相互干渉は制限し なかった。雌ヤギの発情観察は毎回30分間,2頭の雄を用いた試情を実施した(15 分/頭)。試情は,引き綱を付けた雄を雌群飼房内で自由に行動させ,雄の接近や 乗駕に対する雌の反応を記録した。その場合,乗駕に対する雌の反応を確認した直 後に雄の引き綱を引き,交配を回避した。試情後に外陰部の腫脹と充血を検査した。 発情は,観察時間内で1回以上,雄の乗駕を自らの動きを止めて静止し,許容す る状態とした。発情開始時間は,卵巣摘出ヤギに対する卵胞期を模倣したE2B投与 (第3章に詳述)から最初の発情までの時間とした。発情の持続時間は,卵巣摘出ヤ ギ(第3章)および無処置のヤギ(第4章)共に,発情開始から最初の乗駕拒否までの 時間とした。外陰部発情徴候の発現は,各観察において腫脹と充血の一方もしくは 両方が認められることとした。外陰部発情徴候の発現開始時間は,卵巣摘出ヤギに 対する卵胞期を模倣したE2Bの投与から外陰部の腫脹と充血の一方もしくは両方が 現れるまでの時間とした。外陰部発情徴候の持続時間は,外陰部発情徴候の出現 から消失までの時間とした。

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2-3 超音波画像診断装置による卵巣の観察

群飼房に隣接した実験室内のスタンチョン式保定枠にヤギを繋留し,5.0-7.5MHz

linear transducer(HLS-375M,本多電子株式会社,愛知)を装着した B-mOde

SCanner(HS-1500V,本多電子株式会社,愛知)を用いて卵巣の経直腸的超音波 画像検査を行った(58)。検査は直径2mm以上の卵胞および黄体を観察対象とした。 それらの構造物の断面積が最大を示すデジタル記録画像3枚を用いて,解析ソフト ウェア(GT Finder,TEAC Corporation)により,卵胞については長径と短径の平均値 を直径(mm)として求め,黄体については長径と短径から組織面積(mm2;黄体)を算 出した。内腔を有する黄体の場合は総断面積から内腔断面積を差し引いて黄体組 織面積を求めた。黄体の退行開始日は,黄体面積が連続3点(3日間)以上減少し た場合の減少開始前日とした(78)。 2-4 血液サンプルの採取と処理方法 血液サンプルは連日,1日2回もしくは1日8回(3時間間隔)で,左右いずれかの 総頚静脈からヘパリンナトリウム添加シリンジを用いて毎回6ml採取した。採取した血 液は直ちに氷水中で保冷して実験室へ持ち帰り,血祭を遠心分離(3,000rpm= 1,740×g,20分間)した。血祭は各種性ホルモン測定まで-200Cで保存した。 2-5 血中性ホルモン濃度の測定 2-5-1エストラジオールー17β濃度測定 E2-17β濃度は,抽出および脱脂処理した血祭を用いた2抗体法ラジオイムノアッ セイ(RIA)(199)により測定した(Figure2-1)。RIA用緩衝液として0.01Mリン酸緩衝 生理食塩液(PBS;PH 7.4,0.1% NaN3),0.05M エチレンジアミン四酢酸 (EDTA)-PBS(pH7・4)および1% ウシ血清アルブミン(BSA;Sigma,MO,USA)-PBS (pH7・4)を使用した。測定に使用した抗E2-17βヒツジ血清(GDN#244)は,Dr.G.D.

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Niswender(AnimalReproduction and Biotechnology Laboratory,Colorado State University,USA)から提供された。血祭中E2-17βの抽出は,血渠1mlもしくは標準 ホルモン液400巨1に1%BSA-PBS600plを加えて1mlとした溶液にジエチルエー テル2mlを加えて振塗混和後5分間静置し,-300C以下で水相を急速凍結させて エーテル相のみを別の容器に移して回収し,乾固した。脱脂は,抽出物に50% メタ ノール水溶液250け1とn-ヘキサン1mlを加えて振塗混和後,遠心分離(1,740×g,5 分間)して上浦を吸引除去し,次いで静かに重層したn-ヘキサン1mlを再び吸引除 去し,乾固した。脱脂後の血渠は1%BSA-PBS250L11により∋標準ホルモンは1% BSA-PBS 400 plにより再溶解して 2 抗体法 RIA に用いた。標準ホルモンは 17β-Estradiol(SigmaqAldrich,MO,USA)を使用した。再溶解した血祭および標準 ホルモン100 plに対して,0.25% 正常ヒツジ血清(NSS)加 0.05M EDTA-PBS で 400,000倍希釈した抗E2-17βヒツジ血清を添加し,40Cで24時間静置した。次いで 標識抗原であるEstradiol-6-(0-Carboxymethyl)oximino-21251iodohistamine(MP Biomedicals,OH,USA)を1%BSA-PBSを用いて約5,000cpm/100plに希釈して 各サンプルチューブに100両ずつ添加し,40Cで24時間反応させた。第2抗体は 抗ヒツジγ-globulinロバ血清を0.05MEDTA-PBSで40倍に希釈し,ポリエチレング リコール(PEG)を5%の最終濃度となるように添加し,各サンプルチューブへ100ト1ず つ添加して40Cで一晩静置して反応させたo翌日,遠心分離(3,000rpm=1,840×g, 30分間)した後,上清をアスビレーターで吸引除去し,沈壇の放射活性をγ-カウンタ ー(COBRA,Packard,MN,USA)で測定した。 2-5-2 プロジエステロン濃度測定 P4濃度は,抽出処理した血衆サンプルを用いた2抗体法エンザイムイムノアッセイ (EIA)(144)により測定した(Figure2-2)。EIA用緩衝液は0.1%BSA-PBS(pH7.2) および炭酸緩衝液(pH 9・6)を用いた。第1抗体は抗 P.ウサギ血清(UCB

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Bioproducts,Brussels,Belgium),第 2 抗体は抗ウサギ

γ-globulin ヤギ血清

(JacksonImmuno Research,West Grove,PA,USA)を使用した。血祭中P.の抽出

は,血奨もしくは標準ホルモン50ド1にジエチルエーテル1mlを加えて振塗混和した

後5分間静置し,-300C以下で水相を急速凍結させてエーテル相のみを回収し,乾

固した。抽出後の血祭サンプルおよび標準ホルモンは0.1%BSA-PBS50Lllで再溶

解し2抗体 EIAに用いた。標準ホルモンはProgesterone(Sigma-Aldrich,MO,

USA)を使用した。測定に先立ち,96 穴平底マイクロプレート(Nunc.Immuno Plate

Maxisorp,Roskildole,Denmark)の各ウェルへ炭酸バッファーにより5Llg/mlに調整 した第2抗体を分注し,室温で一晩放置した(第2抗体によるプレートのコーティング)。 翌日,第2抗体を捨て,0.1%BSA-PBS200plに置換して40Cで測定日まで保存 した。測定日には,プレートの0・1%BSA-PBSを捨て,Tween80水溶液(500L11/L) で2回洗浄した後,残液を取り除いた各ウェルへ再溶解した血祭もしくは標準ホルモ ンを10plずつ分注した。さらに,各ウェルへ0.1%BSA-PBSにより10,000倍に希釈 した西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識P.(progesterone-3-HRP)100pl,およ び0・1%BSA-PBSにより20,000倍に希釈した第1抗体100plを分注し,遮光して 40Cで一晩静置して反応させた。次いで,プレートの溶液を捨て,Tween80水溶液 で4回洗浄した後,残液を取り除いた各ウェルへ3,3一,5,5,-tetramethylbenzidine (TMB)溶液を100巨1ずつ分注し,遮光して室温で緩徐に振造混和しながら40分間 発色反応させ,4N硫酸水溶液100け1を分注して反応を停止させた。そしてマイクロ プレートリーダーによりOD450nm吸光度を測定した。 2-5-3 黄体形成ホルモンおよび卵胞刺激ホルモン濃度測定 LHおよび卵胞刺激ホルモン(FSH)濃度は2抗体法RIA(117,192)により測定した (Figure2-3)。第1抗体は抗ヒツジLHウサギ血清(YM#18)および抗ヒツジFSHウサ ギ血清(NIDDK-anti-OVineFSH-1)を使用した。第2抗体は抗ウサギャーglobulinヤギ

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血清を用いた。血祭および標準ホルモン(LH;NIADDK-OVineLH-25,FSH; NIADDK-OVineFSH,25)50plをサンプルチューブに分注し,0.25% 正常ウサギ血清 (NRS)加0・05M EDTA-PBSで60,000倍(LH)あるいは8,000から10,000倍(FSH) に希釈した第1抗体を添加し,40C で 24 時間静置した。次いで,125Ⅰ標識 NIADDK-OVineLH-1-3 あるいは一25I標識NIADDK-OVineFSH_1_3を1%BSA_PBS により約5,000cpm/50L11に希釈して各サンプルチューブに50L11ずっ添加し,40C で24時間静置した。第2抗体は,0.05M EDTA-PBSで40倍に希釈し,ポリエチレ ングリコール(PEG)を 3.5%の最終濃度となるように添加したものを各サンプルチューブ へ100ド1ずつ添加して40Cで一晩静置した。翌日,遠心分離(1,840×g,30分間) 後に上清をアスビレーターで吸引除去し,沈溶の放射活性を†-カウンターで測定し た。 2-6 脳および下垂体のエストロジェンレセプターα免疫組織化学染色 2-6-1脳および下垂体の採材 安楽死予定の1時間前にヘパリンナトリウム(10,000U/頭)を静脈内注射した後, キシラジン0・3 mg/kg BWを筋肉内注射して鎮静を行った上で,ペントパルビタール 25mg/kg BWを静脈内注射して安楽死させた。心停止確認後,断頭して左右の総 頚動脈から亜硝酸ナトリウムを0.7%,ならびにヘパリンナトリウムを3000U/Lの濃度で 溶解した0・1Mリン酸緩衝生理食塩液(pH7.4)4Lを湾流して血液を除去し,次にパ ラホルムアルデヒドを4%に溶解した0.1Mリン酸緩衝液(PH7.4)4Lを潜流して固定を 行った。その後開頭して視床下部を含む脳領域と下垂体を切り出して直ちに4%パラ ホルムアルデヒド溶液に浸漬し,40Cで一晩後固定した後,スクロースを20%に溶解し た0・1Mリン酸緩衝液(pH 7.4)に移し,溶液中に完全に沈むまで40Cで静置して脱 水した。脱水した脳領域は,凍結ミクロトームにより冠状断で厚さ40匹mに薄切した。 下垂体は矢状断で厚さ40いmに薄切した。薄切した切片は,耐凍液(210)であるスク

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ロースを 30%,エチレングリコールを 30%およびポリビニルピロリドンを1%に溶解した 0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)に浸し,免疫組織化学染色まで-200Cで保存した。 2-6-2 エストロジェンレセプターα免疫組織化学染色 供試ヤギの脳切片は吻側から12枚(48叫m)ごとに0.1%クレシルバイオレット水溶 液(MP Biomedicals,OH,USA)により染色して観察対象の視床下部領域および神 経核を含む範囲を確認した後】各個体について4枚を視床下部領域のエストロジェ ンレセプターα(ERα)免疫組織化学染色に使用した。下垂体切片は,各個体につい て2枚をERα免疫組織化学染色に使用した。 ERα免疫組織化学染色の手順をFigure2-4に示した。まず,耐凍液から取り出し た脳切片と下垂体切片を0・3%TritonX-100加0.1Mリン酸緩衝液(PH7.4;PBST) で洗浄した後,脳切片のみに抗原性回復処理液(Vector Laboratories,CA,USA) 中で950C40分間の加熱処理を行った(126)。次いで,脳切片ならびに下垂体切片 を3%H203水溶液中へ移し,室温で30分間反応させて内因性ペルオキシダーゼを 失活させた。その後,ウシ血清アルブミン(BSA)を1%およびウマ正常血清(NHS; Vector Laboratories,CA,USA)を10%に溶解したPBSTを用いて,Avidin Dおよび Biotin(Vector Laboratories,CA,USA)を各々20%となるように調整した2種類のブ ロッキング溶液へ切片を移し,室温で各1時間反応させた。さらに,BSAをl%とNHS を2%に溶解したPBSTで希釈した抗ヒトERαマウスmonoclonal†-globulin(1:1500; ClonelD5,DakoJapan,Tokyo,Japan)と室温で1時間,続いて40Cで60時間反 応させた。PBSTで洗浄後,1%BSAと2%NHSを溶解したPBSTにより希釈したビオ チン標識抗マウスツーglobulinウマ血清(1:200;Vector Laboratories,CA,USA)と室 温で3時間反応させた。その後,PBSTで洗浄し,PBSTにより15L11/mlに調整した

Avidin DH および Biotinylated horseradish peroxidase 溶液(ABC kit elite,

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tyramide(Tyramide SignalAmplification Biotin Syatem;Perkin Elmer,MA, USA)を染色キットに付属されている希釈液で50倍に希釈したシグナル増幅液に移し て室温で5分間反応させ,再びPBSTで希釈したAvidin DHおよびBiotinylated horseradish peroxidase溶液と室温で1時間反応させた。反応終了を待ってPBST とトリス塩酸緩衝液(pH 7・6)で洗浄した後,トリス塩酸緩衝液 50mlに 3, 3一-Diaminobenzidine(DAB;Sigma-Aldrich,MO,USA)20mgおよび3%H202水 溶液4叫lを溶解した発色液に切片を入れて遮光し,室温で5分間発色反応させた。 発色液から取り出した切片は,トリス塩酸緩衝液,PBST,0.45%NaCl水溶液で洗浄 した後,ゼラチンコートスライドグラスに貼り付け,400Cに設定した恒温器で一晩乾燥 させ,脱水,透徹,封入した。 2-7 データ解析および統計処理 LHサージは3時間間隔で採取した血液中のLH濃度が6時間(連続2サンプル) 以上にわたり,基底値から標準偏差の2倍以上増加することとした(114)。基底値は, LHサージ開始前の5点のサンプルにおけるLH濃度の平均値として算出した。LHサ ージの開始時間は,卵巣摘出ヤギにおける卵胞期を模倣したE2B投与(第3章)から LHサージを構成する最初のサンプルの採取暗までの時間とした(114)。LHサージの 持続時間は,卵巣摘出ヤギ(第3章)および無処置のヤギ(第4章)共に,LHサージ の開始から基底値回復までの時間とした。 発情発現ならびにLHサージ発生の有無の不連続データは,Fisherの直接確率 計算法により比較した。発情ならびにLHサージの開始時間や持続時間,ホルモン 濃度の連続データの比較は,1元配置分散分析およびTukey-Kramer法あるいは Studentのt検定を用いて行った。二つの変量間の相関性は単回帰分析を用いて調 べた。また,P値が0.05未満の場合を有意差ありとし,P値が0.05以上0.1未満の 場合を有意傾向ありとした。データは平均土標準偏差で示した。

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Samplepreparation dispenselOOplofplasmaorstandardhormonesolution,Whichwas extracted,defattedanddissoIvedbyl%BSA-PBS PreliminaryreaCtion addlOOL1lofthe丘rstantibody,mixandincubateat40Cfor24h 1stimmunoreaction addlOOplof125I-1abeledhormOne,mixandincubateat40Cfbr24h 2ndimmunoreaction addlOOL1lofthesecondantibody,mixandincubateat40Covemight 5 B/Fseparation centrifugeat40Candl,840×gfor30min 6 Aspiration removethesupernatantlayer 7 Measurement measuretheradioactivltyOfthesedimentby†-COunter

Figure2-1Assay払restradiol-17P

Abbreviations:1stAntibody,anti-eStradiol-17Psheep serum;2ndantibody,anti-Sheepγ-globulin donkeyserum;B/Fseparation?SeParationofboundandn・eehormone

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Coatingwith2nd antibody Replaceme血t Wash Samplepreparation 1mmunoreaction Ⅵ/ash Chromogenic reaction Cessationofthe reaction Measurement aliquotlOOplofthe2ndantibodytoa11wellsinimmunomicroplates, andincubateatRTovemight removethe2ndantibodysolutionfromthewe11s,andaliquot200L1lof O.1%BSA-PBS removeO.1%BSA-PBS丘omthewells,andwashwithTween80 SOlutionfor2times dispenselOL1lofplasmaorstandardhorn10neSOlution,Whichwas extractedanddissoIvedbyO.1%BSA-PBS addlOOL1lofHRP-1abeledhormoneandlOOLLloflstantibody,and incubateat40Cfor24h removethesolutionfromthewells,andwashwithTween80solution for4times addlOOトIlofTMBsolution,andincubateatRTfbr40min addlOOトtlof4Nsulfuricacid measuretheabsorbanceofeachwellbymicroplatespectrometer Figure2-2Assayfbrprogesterone Abbreviations:RT,rOOm temperature;HRP?horseradish peroxidase;1st

Antibody9anti-progesterone rabbit serum;2nd antibody?anti-rabbitγ-globulin goat serum;TMB?3!3I)5,

(21)

Samplepreparation dispense50plofplasmaorstandardhormonesolution,andlOOL1lof l%BSA-PBS PreliminaryreaCtion add50L1lofthenrstantibody,mixandincubateat40Cfor24h 1stimmunoreaction add50LLlof】25I-1abeledhormone,mixandincubateat40Cfor24h 2ndimmunoreaction addlOOドlofthesecondantibody,mixandincubateat40Covemight B/Fseparation centrifugeat40Cand1840×gfbr30min 6 Aspiration removethesupernatantlayer 7 Measurement measuretheradioactivltyOfthesedimentbyγ-COunter Figure2-3Assayhrluteinizinghormoneandlblliclestimulatinghormone Abbreviations:1stAntibody,anti-1uteinizing hormone rabbitserum or anti-fb11iclestimulating hormonerabbitserum;2ndantibody,Anti-rabbitγ-globulingoatserum;B仰separation,Separation Ofboundandfreehormone

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1 Wash 2 Antigenretrieval 3 Wash 4 ()uencbing 5 Wash 6 別oc出血g 7 Ri皿Se 8 Blod出血g 9 Rinse lO Istimmunoreaction 11 Wash 12 2ndimmunoreaction 13 Wash 14 ABCreaction 15 Wash 16 Amplification 17 Wasb 18 ABCreaction 19 Wash 20 Wash 21 DABreaction 22 Wash 23 Wash 24 Rinse 25 Mount WithPBST,15min3times incubatewithantigenunmaskingsolution(1:100inMilliQwater) at950Cfor40min WithPBST,15min3times With3%H202inMilliQwateratRTfor30min WithPBST,15min3times With20%avidinDandlO%NHSinBSA-PBSTfbrlh WithPBST,5min With20%biotinandlO%NHSinBSA-PBSTfbrlh WithPBST,5min Withanti-humanestrogenreceptorαmOuSeIgG(1:1500inBSA-PBST COntaining2%NHS)atRTforlh,thenat40Cfor60h WithPBST,15min3times Withanti-mOuSehorseIgG(1:200inBSA-PBSTcontaining2%NHS) atRTfbr3h withPBST,15min3times withavidinDHandbiotinylatedhorseradishperoxidase(15Llleach/ml PBST)atRTforlh WithPBST,15min3times Withbiotinylatedtyramide(1:50indiluent)atRTfbr5min withPBST,15min3times WithavidinDHandbiotinylatedhorseradishperoxidase(15L11each/ml PBST)atRTfbrlh withPBST,15min3times withO・05MTris-HClbufftr(PH7.6),10min2times With50mlofO・05MTris-HClbufftr(PH7.6)containing20mgDAB and43トLlof3%H202inMilliQ withO・05MTris-HClbufftr(pH7.6),5min withPBST,15min3times WithO・45%NaClinMi11iQwater,15min2times Onagelatin-COatedmicroscopeslide Figure2-4Immunohistochemicalstainingofestrogenreceptora Abbreviations:RT,rOOmtemPerature;PBST,0・05Mphosphatebufftredsalinesolution(pH7.4) COntainingO・3%tritonX-100;BSA-PBST?1%bovineserumalbumininPBST;NHS,nOrmalhorse Serllm;DAB,3,3一-Diaminobenzidine

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第3章

妊娠末期と卵胞期を模倣する性ステロイドホルモン処置を施した

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3-1小序 ウシの分娩後における鈍性発情の原因については未だ十分に解明されていない。 卵巣摘出したウシおよびヒツジにおいて,発情誘起のための50%有効量を大きく上回 る高用量のE2Bを5日から14日の間隔で反復投与すると,その後に投与された発 情誘起には十分な,より低用量のE2Bに対する発情発現率が低下したという報告が ある(25,157)。また同研究では,高用量E2B投与後の発情反応性の低下状態は低 用量E2B処置前のP4処置(3∼5日間)により解除され,発情発現率が改善すること も示されている。しかしながら,高用量E2Bの反復投与による発情発現率の低下とP4 による発情発現率の回復を示した上述の研究(25,157)では,発情発現に関する成 績は明瞭に示されているが,血中性ホルモン濃度の解析は行われていない。このため, 発情発現と血中E2-17βの関係ならびに,高用量のエストロジェン暴露は発情のみを 抑制するのかもしくは発情と黄体形成ホルモン(LH)サージを共に抑制するのか,とい う疑問に関してさらなる検討を行う必要が認識される。 本章においては,l)妊娠末期を模倣した高用量のE2B処置とP。処置が,その後 の卵胞期を模倣したE2B処置により誘起される発情と外陰部発情徴候の発現率, 開始時間および持続時間に及ぼす影響を検討し,2)それらと血中 E2-17β濃度推 移,およびLHサージの発生率,開始時間および最高濃度の関係を解析し,3)妊 娠末期模倣処置後において卵胞期模倣処置前に行うP。処置がもたらすエストロジェ ン反応性の回復効果の評価を行った。 3-2 材料と方法 3-2-1供試動物 実験開始4か月以前に卵巣摘出手術を実施した一般健康状態に異常の認めら れない雌シバヤギ6頭(8∼10歳)を供試した。実験開始時の体重は平均30.1土2.4 kgであった。

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3-2-2 実験行程 本実験は,3種類の処置に対する交差試験の1種であるOrthogonalLatinsquare design(70)に基づいて実施し,シバヤギ6頭を3回反復供試した(Table3-1)。すな わち,実験全体を3つの実験期に分け,各供試ヤギはそれぞれ各実験期において3 種類の処置の異なる一つを順に受け,第3実験期終了時には3種類全ての処置を 受けた。この場合,前実験期の影響を排除するために,実験期と実験期の間には 28日間の無処置期間を設けた。これらの3種類の処置を行った群をⅠ群,Ⅱ群およ び対照群の3群とした。 実験行程をFigure3-1に要約した。I群(Groupl)には,最初に妊娠末期におけ るステロイド環境の模倣処置として実験開始日(Day O)からDaylOまで0.3gのP.

を含有する膣内徐放剤(EAZI-BREED,CIDR-G;Pfizer New Zealand Ltd.,New

Zealand)を10日間留置し,同時にDay OからDay13まで200pg/kg BWのE2B

(OVAHORMON,あすか製薬株式会社,東京)を1日1回筋肉内注射した(高用量 E2B処置)。そして,高用量E2B処置終了後20日のDay33に,卵胞期における血 中E2-17β濃度を模倣したE2B2Llg/kgBWを1回筋肉内注射した(低用量E2B処 置)。Ⅱ群(Group2)には,Ⅰ群のホルモン処置に加え,Day23からDay31までの8日 間,CIDR-Gの再留置(P4前感作処置)を施した。また,対照群(Control)にはDay O からDay13までE2B200Llg/kgBWの代わりに生理食塩液0.1ml/kgbwを1日l 回筋肉内注射し,他のホルモン処置はⅠ群と同様に行った。E2B もしくは生理的食 塩液の投与,CIDR-Gの挿入と抜去は各々の実施予定日の9時に行った。 低用量E2B処置後の48時間は,6時間間隔(9,15,21,3時)で発情および外陰 部発情徴候を観察した。採血は,妊娠末期模倣処置期間中(Day O∼13)は1日2 回(9時と21時),Day14からDay32までは1日1回(9時),Day33の低用量E2B 処置前3時間から投与後48時間までは3時間間隔で1日8回(9,12,15,18,21, 0,3,6時)行った。採取した血液は遠心分離し血祭を性ホルモン測定まで-200Cで

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保存した。血中E2-17βおよびLH濃度は2抗体法RIA,P.濃度は2抗体EIAで 測定した。E2-17βならびにLH測定の最少測定感度,測定内変動係数と測定間変 動係数はそれぞれ0・38pg/ml,7.5%と9.4%,ならびに0.12ng/ml,2.8%と5.0%であ った。P4測定の最少測定感度,測定内変動係数と測定間変動係数は0.03ng/ml, 2.9%と5.8%であった。 E2BおよびP4処置により生じる可能性のある副作用に注意するため,少なくとも1 日1回は供試ヤギの一般臨床状態(活力,食欲および排泄物の性状)を調べると共 に,各実験期の開始日(DayO)と終了日(Day35)には,全血球計算(赤血球数,白 血球数,ヘマトクリット値)および血液生化学検査8項目(血中尿素窒素,グルコース, 総ビリルビンヨ 乳酸脱水素酵素,グルタミン酸オキサロ酢酸アミノ基転移酵素,アル カリホスファターゼ,血清総蛋白およびアルブミン)を実施した。全血球計算は MEK-6450(日本光電工業株式会社,東京),血液生化学検査は DRI-CHEM 7000(富士フイルムメディカル株式会社,東京)を使用した。全血球計算および血液 生化学検査の評価は,臨床的に異常を認めないシバヤギにおける既報(74,191)の 測定値を参照した。 3-3 結果 3-3-1実験期間中の臨床所見 本実験に供試したヤギの全血球計算および血液生化学検査の結果をTable 3_2 に示すと共に,無処置のシバヤギにおける既報の測定値(74,191)を同表に付記した。 高用量 E2B 処置期間中および処置後において,投与部位の筋肉に軽度の熱感と 硬結が認められたが,その他に一般臨床状態の異常は見られなかった。また,第1, 第2および第3実験期の間で,全血球計算および血液生化学検査の各項目の値 に有意な差は認められなかった。

(27)

3-3-2 妊娠末期模倣処置開始から卵胞期模倣処置までの性ホルモン濃度推移 E2-17β,P.およびLH濃度のDayOからDay32における推移をFigure3-2に示し た。妊娠末期を模倣した高用量E2B処置期間中(Dayl∼13)の血中E2-17β濃度は, Ⅰ群(3308.5j=1350.・2pg/ml)とⅡ群(3112.7士1309.O pg/ml)が対照群(0.4士0.6 Pg/ml)よりも高く(P<0・01),Ⅰ群とⅡ群間には差を認めなかった(P>0.1)。I群およ びⅡ群において増加したE2-17β濃度はDay14から速やかに低下し,Day20および Day32にはⅠ群,Ⅱ群,対照群においてそれぞれ69.3±55.4,76.0土35.7,0.4土 0・5pg/ml,および2・0±1.3,2.0士1.0,0.7j=0.7pg/mlの低値となった。 全ての供試ヤギに対して実施したCIDR-G留置期間中(Dayl∼10)の血中P.濃 度は,Ⅰ群,Ⅲ群および対照群においてそれぞれ5.3土2.5,5.3土2.3および5.3土2.4 ng/mlであり,3群間に差は認められなかった(P>0.1)。Ⅱ群におけるDay23からDay 31までの第2回CIDR-G留置により,P.濃度はDay24からDay31の間に平均4.5 ±1・8ng/mlに増加し,抜去翌日のDay32には0.5ng/ml未満に低下した。 LH濃度はDayOの21時において,Ⅰ群とⅡ群が対照群に比べて高い値を示した (P<0.01)。これはⅠ群4例とⅡ群3例がLHサージ様の上昇を示したことによる。ま た,DaylからDay23の期間における血中LH濃度の平均は,I群(0.6i=0.5ng/ml) とII群(0.6土0.3ng/ml)が対照群(1.7士1.3ng/ml)より低かった(P<0.01)。さらに, Day24からDay31においては,血中LH濃度は,Ⅰ群,Ⅲ群,対照群でそれぞれ 1・6士1・0,0・5 土 0・4,3・0士2.O ng/mlであり,3群間に有意差が認められた(P< 0.01)。 3-3-3 低用量E2B処置後の発情および外陰部発情徴候 低用量E2B処置後の48時間における発情および外陰部発情徴候の発現状況を Table3-3に示した。低用量E2B投与後の発情発現率はI群,II群および対照群で それぞれ1/6(16.7%),3/6(50%),6/6(100%)であり,Ⅰ群は対照群よりも低く(P<

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0・01),Ⅱ群は対照群よりも低い傾向であった(P=0.09)が,Ⅰ群とⅡ群間に有意差は 認められなかった(P=0・27)。発情開始時間ならびに発情持続時間は,Ⅰ群,Ⅱ群お よび対照群においてそれぞれ平均18・0,16・0士2・8,17・0土2・2時間,ならびに6.0, 16・0士7・5,20・0±2・8時間であり,各群間に有意差は認められなかった(P>0.1)。 外陰部発情徴候の発現率は,Ⅰ群,Ⅱ群および対照群でそれぞれ0/6(0%),3/6 (50%),6/6(100%)であり,Ⅰ群は対照群よりも有意に低く(P<0.01),Ⅱ群はⅠ群より 高い傾向(P=0・09)であり,また対照群より低い傾向(P=0.09)であった。外陰部発 情徴候の発現開始時間は,Ⅱ群(10・0土2・8時間)と対照群(11・0士2.2時間)の間で 有意差は認められず(P>0・1),持続時間はⅡ群(18・0土8・5時間)が対照群(29.0土 2・2時間)より短かった(P<0.05)。 3-3-4 低用量E2B処置後の性ホルモン濃度推移 低用量E2B処置後のE2-17β,P4ならびにLH濃度の推移をFigure3-3に示した。 P4濃度は全群において低用量E2B投与前3時間から投与後48時間まで0.2ng/ml 以下で推移した。 E2-17β濃度は,低用量E2B処置直前にはⅠ群,Ⅱ群および対照群でそれぞれ 1・6±1・1,2,1士1・3,0・5士0・6pg/mlであり,I群とII群は対照群より高く(P<0.01), Ⅰ群とⅡ群間で差は見られなかった(P>0・1)。Ⅰ群,Ⅱ群および対照群において, E2-17β濃度は低用量E2B処置後それぞれ6.0士0.0,7.0士2.8,10.5士2.3時間に 67・6士7・8,65・7土11・7,59.4士13.4pg/mlの最高値に到達した。最高濃度到達時 間はⅠ群とⅢ群が対照群よりも短かった(P<0.05)が,Ⅰ群とⅢ群の間に差は認めら れなかった(P>0・1)。また,最高濃度には各群間に差は認められなかった(P>0.1)。 上昇したE2-17β濃度は,全群において処置後36時間までに処置前の水準に低下 した。また,発情が発現した例(n=10;61・2土14・2pg′ml)と発現しなかった例(n=8; 68・Oj=8・Opg/ml),ならびにLHサージを発生した例(n=16;63・2士12・3pg/ml)と

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発生しなかった例(n=2;72.1士7.Opg/ml)のE2-17β最高濃度には共に有意差は認 められなかった(P>0.1)。 低用量E2B処置後の各群における平均血中LH濃度の推移をFigure3-3に示し た。LH濃度は,全群において低用量E2B処置後12時間から18時間に明瞭に上 昇した。Ⅰ群,Ⅱ群,対照群のそれぞれ5/6(83・3%),5′6(83・3%),6′6(100%)例に おいて,LHサージが認められた。LHサージ発生率に群間の差は認められなかった(P >0・1)。LHサージ最高濃度の平均は,I群(26.2土14.7ng/ml)とII群(11.3土6.7 ng/ml)が対照群(67・8土19・4ng/ml)よりも低く(P<0.01),I群とⅡ群の間に差は見ら れなかった(P>0.1)。また,LHサージ開始時間ならびにLHサージ最高濃度到達時 間は,Ⅰ群,Ⅱ群,対照群においてそれぞれ12.0士0.0,12.0±3.3,13.0土1.4時間 ならびに15・0土1.9,15.0±4.7,15.5士1.1時間であり,何れも3群間に差は認めら れなかった(P>0・l)。LHサージ持続時間についても,Ⅰ群(10・8士4.5時間),Ⅱ群 (9・6土1・2時間),対照群(10・5士2・3時間)の間に差は見られなかった(P>0.1)。 3-3-5 発情発現とLHサージ発生の関係 低用量E2B処置後の発情発現とLHサージ発生の関係をTable3-5に示した。 発情発現とLHサージ発生を同時に認めたヤギの割合は,Ⅰ群,Ⅱ群,対照群にお いてそれぞれ1/6(16・7%),3/6(50%),6/6(100%)であり,Ⅰ群は対照群より有意に 少なく(Pく0・01),Ⅱ群は対照群より少ない傾向であり(P=0.09),Ⅰ群とⅡ群の間に 差は認められなかった(P>0.1)。また,発情を発現せずにLHサージを発生した例の 割合は,Ⅰ群,Ⅱ群,対照群においてそれぞれ4′6(66・7%),2/6(33・3%),0′6(0%) であり,Ⅰ群は対照群より多かった(P<0.05)。しかし,Ⅰ群とⅡ群およびⅡ群と対照群 の間に有意な差は見られなかった(P>0.1)。発情発現およびLHサージ発生が共に 認められなかったヤギの割合は,Ⅰ群とⅡ群共に1/6(16.7%)であった。LHサージを 伴わずに発情を示した例は認められなかった。

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3-4 考察 本実験から,妊娠末期における高エストロジェン環境を模倣した高用量E2B処置 が,その後の卵胞期を模倣した低用量 E2B 処置により誘起される発情発現率を減 少させることが示された。また,高用量E2B処置はその後の低用量E2B処置による LH サージ発生率には影響を及ぼさないが,最高濃度を減少させることが明らかとな った。しかし,P4前感作処置の明瞭な発情発現率の回復効果は認められず,また, LHサージ最高濃度に対する増進作用も見られなかった。さらに,高用量E2B処置に より,低用量E2B処置後に高率で発情発現を伴わずにLHサージが発生することが 明らかとなった。 正常な発情周期を営むシバヤギにおける発情期の末梢血中E2-17β濃度は20∼ 30pg/mlであることが示されている(73,111,134)。本実験において低用量E2B処置が もたらしたE2-17β最高濃度は60∼65pg/mlであり,エストロジェンに対する正常な反 応性をもつヤギに対して発情とLHサージを誘起するのに十分な血中濃度であったと 考えられる。一方で,高用量E2B処置期間中,Ⅰ群および=群の血中E2-17β濃度 は2,000∼3,000pg/mlで推移した。妊娠末期のヤギでは,血中E2-17β濃度は最高 で発情期の約10倍(約250pg/ml)に達し,ElとE2-17αはそれぞれ500∼2,000 Pg/ml,500∼4,000pg/mlとなることが報告されている(37,83,148,170,194,201,204)。 また,ElとE2-17αはE2-17βに対して共に20∼60%のエストロジェンレセプター結合親 和性を有することがヒツジ(29),ヒト(88,202),ならびにラット(88)における研究で示さ れている。これらのことから,高用量E2B処置によってもたらされた血中E2-17β濃度は 総エストロジェン生理活性値として見た場合,妊娠末期の高エストロジェン環境を適 切に模倣したと考えられる。Ⅰ群とⅢ群において,低用量 E2B 処置直前の平均 E2-17β濃度が対照群よりも高かったことについて,高用量E2B処置の影響であること が考えられる0しかしながら,低用量E2B処置前のⅠ群とⅢ群におけるそれらの値は, 正常なシバヤギの排卵日におけるE2-17β濃度(111)と同程度の水準(2pg/ml)であっ

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た。また,Ⅰ群およびⅡ群における低用量E2B投与後のE2-17β最高濃度到達時期 が対照群よりも早かったことについては,上述のようにⅠ群およびⅡ群において低用 量E2B投与直前のE2-17β濃度が対照群よりも幾分か高値であったことが部分的に 影響した可能性は考えられるが,低用量E2B投与による血中E2-17β濃度上昇中の 濃度差は低用量E2B投与直前の濃度差よりも大きいように認められることから,筋肉 内へ投与された低用量E2Bの吸収速度に差があったことが主要な原因であると推察 された。すなわち,妊娠末期模倣期間中に実施された高用量E2Ⅰ∋の反復投与が筋 肉組織にもたらした局所的な軽度の炎症反応により毛細血管や細静脈の増生が引 き起こされた結果,Ⅰ群およびⅡ群における低用量E2Bの吸収速度が促進された可 能性が考えられた。 高濃度E2B処置により,その後の低用量E2B処置に対する発情発現が顕著に低 下するという今回の結果は,妊娠末期の高エストロジェン環境が分娩後の発情発現 率の低下に関与するという仮説を支持するものであり,ウシ(25)およびヒツジ(157)に おける過去の研究とも一致する。その一方で,P。前感作処置を実施したⅡ群におけ る発情発現率はⅠ群および対照群との間に有意差がなく,P4前感作の効果は不明 瞭であった。しかし,Ⅰ群で発情を発現した唯一例の発情持続時間がⅡ群の平均値 より短く,Ⅲ群と対照群の発情持続時間に差が見られなかったことを考慮すれば,発 情に対して僅かに回復効果を示したことが何われる。P4処置は,先述のようにェストロ ジェンに対する発情の反応性低下を解除する効果(25,157)や正常な発情の発現促 進効果(10-11,46-47,159)をもたらすことが過去に多数報告されており,本実験結果 はそれらと矛盾するものではない。しかしながら,本実験においてP。前感作が著明な 発情回復作用を示さなかった理由は,高エストロジェン環境を作出するために実施し たE2B反復投与における投与回数および頻度が過去の研究(25,157)よりも多く,発 情の反応性に対して強い抑制効果をもたらした可能性が考えられる。このことは,分 娩後の卵胞期におけるE2-17β上昇に対する発情の反応性が,妊娠末期の高エスト

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ロジェン環境により著しく低下している場合には,分娩後早期の排卵後に形成された 黄体から分泌されるP4では発情発現を十分に回復させることができず,鈍性発情が 初回排卵だけでなく第2回排卵以降でも繰り返される可能性を示唆する。外陰部発 情徴候の発現については,高用量E2B処置により著明に抑制されたが,P4前感作に よる回復が幾分認められた。 低用量E2B処置後のLHサージ発生率は,高用量E2B処置による影響を受けな かった。牛(1,50,81)およびヒツジ(34,213-214)における研究から,GnRHに対するLH 分泌応答能は分娩後7日前後まで抑制され,10∼14日には著明に回復するが,エ ストロジェンに対するLH分泌応答能の回復時期は分娩後3∼4週間であることが示 されている。本実験では高用量E2B処置終了20日後に低用量E,B処置を実施し た。この20日間の問に低用量E2B処置に対するLH分泌応答能はある程度回復し たことにより,多くのヤギはLHサージを発生したと考えられる。しかし,LHサージの最 高濃度には高用量E2B処置の影響による低下が見られた。LHサージ最高濃度の低 下をもたらした原因の一つとしては,エストロジェンによって誘起されるG。RHサージ量 の減少が考えられる。この点に関し,視床下部の GnRH貯蔵量は分娩後の経過日 数による変化がないことが報じられており(125),他方,吻側および尾側視床下部の エストロジェンレセプターは少なくとも分娩後2週間前後まで減少している(212)ことが 示されている。このことから,視床下部のGnRHサージを制御する中枢におけるエスト ロジェンレセプターの減少がGnRHサージ量の低下を引き起こしている可能性があげ られる。また,他の原因としては,分娩後や高用量E2B暴露後の下垂体におけるLH 貯蔵量減少(34,63)およびGnR=レセプター減少(125)が関与すると思われる。さらに, 周排卵期の水準のE2-17βは下垂体のGnRHレセプター発現量(30,57,172),ならび にLH貯蔵量を増加(172)させることによりGnRHに対する下垂体のLH分泌応答性 を増強する(82)ことから,分娩後のエストロジェンレセプターの減少(125,212)により周 排卵期のGnRHレセプター数が十分に増加せず,LHサージの最高濃度が低下した

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可能性も考えられる。さらに,本実験では,P4前感作は低下したLHサージの最高濃 度を増加させなかった。卵巣摘出ヒツジにE2-17βを投与してLHサージを誘起した実 験(183)では,E2-17β投与前にP。処置を行うとLHサージ開始時間が遅延したが, 最高濃度や持続時間は影響を受けなかったことが報告されている。この成績は,P4前 感作がLHサージの最高濃度および持続時間に影響しなかった今回の結果と-敦 する。 高用量E2B処置を受けたヤギの半数において認められた低用量E2B投与後の発 情を伴わないLHサージの発生は,分娩後の鈍性発情に符合する状態であると考え られる。興味深いことに,様々な用量のE2-17βを卵巣摘出牛に対して点滴投与した 実験(149)において,血中濃度を6∼9pg/mlに維持する用量のE2-17βを投与され た牛の一部は,発情を伴わずにLHサージを発生し,血中濃度を12pg/mlに維持 する用量のE2-17βを投与された牛の全頭が,発情とLHサージを発生したことが認め られている。これらの成績から,Reamesら(149)はLHサージを制御する中枢のエストロ ジェン反応性は発情を制御する中枢よりも閥値が低い可能性があるとしている。対照 的に,本実験の結果からは,LHサージの中枢は発情の中枢よりも高用量E2B処置 による反応性低下が起こりにくい,あるいは,反応性低下からの自律的な回復が早 い特性が推測される。このように発情の中枢とLHサージの中枢が高エストロジェン環 境の影響を異なる程度に受ける可能性は,分娩後の鈍性発情の発生機序を説明 する一つの重要事項であると考えられる。 本実験では,LHサージを発生せずに発情を発現した例は見られなかった。ウシや 他の家畜において,分娩後の発情回帰について数多くの研究がなされているが,分 娩後の排卵あるいはLHサージを伴わない発情に関する報告は見当たらない。しかし, 一般的に卵胞嚢腫に羅患している牛においては明瞭な発情の発現(80)とLHサージ の欠如(150,216)が報告されており,無排卵性発情は分娩後においても生じる可能 性がある。今後,無排卵性発情をもたらす原因について鈍性発情と比較検討するこ

(34)

とは,これらの発情異常に関する研究に新たな視点をもたらすかもしれない。 本実験は,妊娠末期を模倣した高エストロジェン環境が分娩後の鈍性発情に符 合するとみなされる,発情を伴わないLHサージの発生を引き起こすことを明らかにし た。この状態は,発情の中枢とLHサージの中枢のエストロジェン反応性が高エストロ ジェン環境により異なる程度で抑制を受けたことによると推察された。また,今回の結 果は高エストロジェン環境により,その後のE2-17β濃度上昇に対する発情の反応性 が強度に抑制されている場合には,P4による発情発現率の回復効果が十分に現れ ない可能性も示唆する。このことが分娩後において,P4感作を既に受けている第2回 排卵以降でも鈍性発情が発生する原因の一つとなっている可能性が考えられる。 3-5 小括 本章では,卵巣摘出したシバヤギ6頭を3群に分けて妊娠末期と卵胞期を模倣し たホルモン処置を交差試験法により実施し,性ホルモン濃度解析と発情観察を行っ た。Ⅰ群は,処置妊娠末期を模倣した高用量E2B処置とP。処置を行った後,卵胞 期を模倣した低用量E2B処置を行った。Ⅱ群は,妊娠末期の模倣処置に続いてP4 前感作処置を行った後,卵胞期を模倣した低用量E2B処置を行った。対照群は妊 娠末期の模倣処置に相当する期間に高用量E2B処置を行わずに生理的食塩液投 与とP4処置を行い,その後に卵胞期を模倣した低用量E2B処置を行った。その結 果,高用量E2B処置が,その後の低用量E2B処置により誘起される発情発現率を 減少させることが認められた。また,高用量E2B処置は低用量E2B処置後のLHサ ージの発生率には影響を及ぼさず,LHサージの最高濃度を減少させることが明らか となった。しかし,P4前感作による発情発現率の回復については著明な効果は認めら れず,P4前感作によるLHサージの最高濃度に対する増進作用も見られなかった。さ らに,高用量E2B処置は,低用量E2B処置後に高率に発情発現を伴わずにLHサ ージ発生させることが明らかとなった。以上のことから,妊娠末期を模倣した高エストロ

(35)

ジェン環境が,分娩後の鈍性発情に符合する,発情を伴わずにLHサージを発生す る状態を引き起こすことが明らかとなった。この状態は,発情およびLHサージの中枢 の反応性が高エストロジェン環境による抑制を異なる程度に受けたことによると推測さ れた。また,高エストロジェン環境により,その後のエストロジェン濃度上昇に対する発 情中枢の反応性が著しく抑制された場合には,P4による発情発現率の回復効果が 十分に現れない可能性も示唆する。これが分娩後において,P4感作を既に受けてい る第2回排卵以降において鈍性発情が発生する原因となっている可能性が考えられ た。

(36)

Table3-1・OrthogonalLatinsquaredesignfbrthreetreatment groups(Groupl,2andComtroI) GoatID ExperimentalPeriod 1 2 3 A B C D E F GroupI GroupI Group2 Group2 ControI Control Group2 ControI ControI Group2 GroupI ControI ControI GroupI GroupI Group2 Group2 Groupl

(37)

Table3-2・ClimicalvaluesfbrbloodcellsandchemicalconstituentsofseruminthegoatstJSedfbrthepresentexperimentI COmParlngtOthenorma)valueswhichwereevaIuatedinthepreviousstudies

Valuesinthcpresentexperiment Refbrence Periodl Period2 Period3 Total valuesl) BIoodce11s Numberofsamples Erythrocyte(106cells/pl) Leukocyte(103cells/pl) Hematocrit(%) 12 12 12 36 9 1l.3士0.6 10.2士l.5 10.3土l.0 10.6士1.2 11.6土l.6 7.9±2.0 8.1±1.0 8.0士l.8 8.0土1.6 14.3士9.7 23.2士2.1 21.1土3.1 2】.4土0.8 21.9土2.4 20.2士2.6 ChemicaI(:OntSituentsofser Numberofsamples Bloodureanitrogen(rng/dl) Glucose(mg/dl) Totalbilirubin(mg/dl) Lactatedehydrogenase(U/L) Glutamic-OXaloacetictransaminase(U/L) Alkalinephosphatase(U/L) Totalprotein(g/dl) Albumin(g/dl) 12 28.4士1.3 62.3士2.9 0.2土0.0 34(i.3士25.5 67.3士8.5 151.0士44.6 7.0土0.5 3.3士0.2 12 28.5士0.8 62.7土8.7 0.2士0.0 334.0士14.2 60.7土11.1 163.0士52.0 6.9士0.1 3.2±0.3 12 26.4土l.5 59.3士2.6 0.1土0.0 322.3士16.0 62.3士9.O 154.3士55.8 7.1土0.3 3.1土0.2 36 27.8土1.5 61.4士5.7 0.2土0.0 334.2±2l.6 63.4土10.0 156.1士5l.3 7.0土0.4 3.2士0.2 15 19.4士5.4 65.8士10.4 0.1士0.1 602.0士120.0 62.8土15.3 16.9士12.2 5.3士0.5 2.3土0.4 )Thereftrencevaluesof bloodcellsandserumchemicalconstituentsinShibagoatswithoutanyclnicaldisorderswhichwerereportedbyKano etal・(1977)andSuganoetal.(1980).

(38)

Table3-3・ExpressionLnumberandproportion(%)ofcases],thetimeofonset(h)andtheduration(h)ofestrusand externalvulvalestroussignsaf(ertheadministrationofestradio)benzoate2pg/kgBW(Low-doseE2B)onI)ay33in Groupsl,2andControl VulvalestrousslgnS Group Expression n %

Onset(h)一) Duration(h) Expression

n %

Onset(h))) Duration(h)

Groupl(n=6) 1a 16.7 18.0 6.0 0d o

Group2(n=6) 3ab 50.O 16.0土2.8 16.Oj=7.5 3e 50.0 10.Oj=2.8 18.0士8.5g

Control(n=`) 6C lOO.0 17.0士2.2 20.0土2.8 6r lOO.O 11.0土2.2 29.0士2.2h

n=numberofcases t)Thetimefromtheadministrationoflow-doseEっBtoonsetofestruSandexternaIvulvalslgnS・ aC・drThedifftrentsuperscriptsrepresentsignincantdifftrences(P<0・01)amongthetreatrnentgroupsinthesameco]umn. ghThedifftrentsuperscriptsrepresentsigni丘cantdiffbrences(P<0・05)amongthetreatmentgroupsinthesamecolumn. bc,de.er Thedifftrentsuperscriptsrepresenttendencyofdi恥rences(0・05≦P<0.1)amongthetreatmentgroupsinthesamecolumn.

(39)

Table3-4・Generation(nⅥmberandproportion(%)ofcases),thepeakconcentration(ng/ml),the timetoonset,thetimetothepeakandtheduration(h)ofLHsllrgeaf(ertheadministrationof estradiolbenzoate2llg/kgBW(Low-doseE2B)onDay33inGroupsl,2andControl

LHsurge

Group Generationl) Timeto Timeto

Peak(ng/ml) 1、 .h Duration(h)

onset(h)2) peak(h)3)

n %

GrollPl(n=6) 5 83.3 26.2j=14.7a 12.Oj=0.0 15.Oj=1.9 10.8土4.5

GrollP2(n=6) 5 83.3 11.3士6.7a 12.0士3.3 15.0±4.7 9.6士1.2 Comtrol(皿=6) 6 100.0 67.8士19.4b 13.0士l.4 15.5土l.1 10.5土2.3 l)NumberandproportionofcasesgeneratingL=surgeaRertheadministrationofLow-doseEっB. 2)Thetime斤omtheadministrationof]ow-doseEっBtoonsetofL=surge・ 3)Thetimeftomtheadministrationoflow-doseEっBtothepeakofL=surge・ abThedifftrentsuperscl・iptsrepresentsignincantdif悔rences(P<0・01)amongthetreatmentgroupsinthesame

(40)

Table3-5・ThereIationshipbetweentheexpressionofe5truSandthegeneratiomofanLHsurge[number andproportion(%)ofcases]aftertheadministrationofestradioJbenzoate2pg/kgBW(Low-doseE2B)on Day33inGroupsl,2andControl Estrus/LHsurge Group % n % n % n % Groupl(n=6) la 16.7 4d 66.7 0 0 1 16.7

Group2(n=6) 3ab 50.0 2de 33.3 0 0 1 16.7

Control(Ⅱ=`) 6C lOO.0 0e O O O O O n=numberofcases +/+ BothestruSandanLHsurgewerepositive・ -/+ EstruSWaSnegativeandanLHsurgewaspositive・ +/- EstruswaspositiveandanLHsurgewasnegative・ -/r BothestrusandanLHsurgewerenegative・ aC・deThedifftrentsuperscriptsrepresentsignincantdiffbrences(P<0・01)amongthetreatmentgroupsinthesamecolumn. bcThedifftrentsuperscriptsrepresenttendencyofdif托rences(0・05≦P<0・l)amongthetreatmentgroupsinthesamecolumn.

(41)

Groupl ===== ≠ Day O lO13 Group2

====lI

二光祝イ′:/‥′/′ Day O lO13 Control ●●●●●●●●●●●●●● 23 31 33 Day O lO13 Figtlre3-1・SummaryofexperimentalprotocoIsshowing

SChematic representation of the treatmentsin thl・ee

groups(Groupl,2and Control).The numbers under

thelinesindicate the days after theinitiation of the treatments・The hatched bars represent the period of insertion ofcontroIledinternaldrug-releaslng devices COntaining O・3g progesterone・The sl-1gle-and double-1inedarrOWS repreSent the administration of estradiol benzoate200l⊥g/kg BW and2pg/kg BW?reSPeCtive)y・ The solid dots designate the administration of saline SOllltion.

(42)

0 0 0 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 (一∈もd)賢TN山 0 (l∈も⊂)寸d 5 0 (-∈もu)〓J 0 0 4 8 12 】6 20 24 28 32 Daysfromtheinitiationofthetreatmentwithhigh-doseEっBandP4 Figure3-2・The peripheraIconcentrations ofestradiol-17β(E2-17β;tOP Panel), PrOgeSterOne(P4;middlepane))andIuteinizimghormone(LH;bottompanel)fromthe

initiation ofthetreatmentwith200llg/kg bodyweight estradioIbenzoate orsaline

SOlution,andP4(I)ayO)toDay32,Onedaybefbrethetreatmentwith2pg/kgbody Weightestradiolbenzoateingroupl(n=6),grOuP2(n=6)andcontrol(n=6).

(43)

(-∈もd)賢l・N山 (l∈もu)寸d 0 0 0 ′0 4 2 0 4 2 0 0 0 0 ′0 4 つん (l∈\ぎ)〓J -30 6 12 18 24 30 36 42 48 Hoursa氏erlow-doseEっBadministration Figure3-3・Profilesofestradiol-17β(E2r17β;tOPPanel), PrOgeSterOne(P4;middle panel)andIuteinizing

hormone(LH;bottom panel)for48h after the

administration of2llg/kg body weight estradiol

ben2:OateOnDay33ingroupl(n=6),grOup2(n=6)and COⅢtrOI(n=6).

(44)

第4章

シバヤギにおける妊娠期間を通じた血中性ホルモン濃度ならびに

(45)

4-1小序 第3章の妊娠末期模倣処置によって得られた血中E2-17β濃度は,過去にシバヤ ギや他種のヤギにおいて報告されている妊娠末期の総エストロジェン濃度 (37,83,148,170,194,201,204)に匹敵するものとみなされたことから,第3章の高用量 E2B処置は妊娠末期の高エストロジュン環境を適切に再現したと考えられた。しかしな がら,ヤギにおいて妊娠期間を通じたP.,LHおよびFSH濃度をェストロジェンと同時 に調べた報告はごく僅か(4)であったため,第 3 章で得られた妊娠末期模倣処置期 間中の性ホルモン濃度変化についてはE2-17βを除き無処置の正常なヤギとの間で 十分に比較することができなかった。これらの性ホルモンの濃度推移はエストロジェンと 同様に分娩後の卵巣周期再開やそれに伴う発情発現に大きく関与していると考えら れることから,鈍性発情の発生機序の解明のためにはそれらの性ホルモン濃度推移 の検討が必要と認識される。したがって,本章では無処置の正常なシバヤギにおける 交配から分娩までの妊娠期間を通じた血中E2-17β,P.,LHおよびFSHの濃度推移 を明らかにし,第 3章で卵巣摘出ヤギにおける妊娠末期模倣処置により得られた成 績と比較検討を行うことを目的の第1とした。 また,第3章において鈍性発情に符合する類似状態の発生率は,妊娠末期模倣 処置と卵胞期模倣処置のみを施した実験群では 83%,妊娠末期模倣処置と卵胞 期模倣処置の間に8日間のCIDR-G再留置を実施した実験群では50%であった。 これらの発生率は,乳用牛において報告されている分娩後初回,第 2 回排卵時の 鈍性発情発生率(79∼90%および29∼59%)とほぼ一致する(89,121,165)。また,ヒツ ジにおいては繁殖季節の開始時や分娩後に各々約90%と70%という高率で鈍性発 情が発生すると報告されている(3)。しかしながら,ヤギにおける分娩後の鈍性発情の 発生率を詳細に調べた研究は見当たらない。そのため,シバヤギにおける分娩後の 発情の発現状況を明らかにするとともに,卵巣周期の再開と血中性ホルモン濃度変 化の解析を行い,発情の発現状況との関連性を検討することを目的の第2とした。

(46)

4-2 材料と方法 4-2-1供試動物 健康状態が良好な,正常に発情周期を営むシバヤギ6頭を供試した。これら6頭 中4頭は2010年11月から2011年2月および2012年1月から2月の間の二期に わたり交配・妊娠させて反復供試し,全10例を供試した。交配を2010年11月から 2011年2月に行った5例については,出生した子ヤギを分娩後2日に離乳した(d-2 群)。また,2012年1月から2月に交配した5例については分娩後14日に離乳した (d-14群)。実験開始時(交配後の排卵確認時)の年齢は,d-2群,d-14群それぞれ 平均3・8士1・9,5.0±2.2,また,実験開始時の体重は,d-2群,d-14群それぞれ平 均25・8士2.9,32.4士7.5kgであった。 交配に先立って発情および発情徴候(外陰部の充血・腫脹・粘液漏出)の観察を 実施し,超音波画像診断装置による卵巣観察を行って,発情期に健康な生殖器に 異常のない雄と自然交配させた。交配後は,妊娠が成立しなかった場合に黄体が退 行し,次回発情が起こると予想される時期である交配後15日から24日の間は1日 1回の超音波画像診断装置による卵巣観察を行なった。黄体が退行し,明瞭な発 情と発情徴候を確認した場合は,再度交配を実施した。交配後25日から28日まで 黄体が存続していた場合に,超音波画像診断装置を用いて経直腸断層法により妊 娠診断を行った。この場合,子宮内に胎子や胎子付属物が描出され,胎子の心拍 動が確認できれば妊娠成立と診断した。その後も,隔週で経直腸断層法もしくは経 腹断層法で妊娠診断を行い,妊娠の継続を確認した。交配後25日から28日の妊 娠診断において妊娠不成立であった場合あるいは妊娠成立後に早期流産した場合 は,生殖器に臨床的な異常が認められないことを視診および超音波画像検査により 確認した上で次回の発情期に再度交配を行った。分娩予定日は,過去の報告 (73-74)を基にして排卵後150日として算出した。供試ヤギは,分娩予定前18 日ま では屋外運動場付の群飼房で管理し,分娩予定前17日に同じ畜舎の隔離房へ移

(47)

して個別に管理した。その際,乳房の腫脹,広仙結節靭帯の弛緩,外陰部の腫脹, 外陰部からの粘液漏出や陣痛等の分娩徴候について連日観察を行い,分娩徴候 を認めた場合には分娩看護を行った。分娩後は,分娩日から分娩後 2 日あるいは 14日の午前まで母子を同じ隔離房で飼養し,自然晴乳させた。分娩後2日あるいは 14 日の午後に離乳を行い,子ヤギを畜舎から研究室棟内の動物管理室へ移動し, 母ヤギは同じ畜舎の群飼房へ移動して通常管理とした。なお,離乳させた子ヤギは 母子分離から2カ月齢まで牛用の代用乳(わくわくミルク;森永酪農販売株式会社, 東京),配合飼料(もりもりスターター;森永酪農販売株式会社,東京)およびヘイキ ューブを成長に応じて漸次増量しながら給与し,2カ月齢以降は成ヤギと同様にヘイ キューブのみを与えた。水は自由摂取させた。 4-2-2 実験行程 4-2-2-1妊娠期間中 交配後の排卵日(妊娠0日)から妊娠133日までは毎週1回9時,妊娠134日 から分娩日までは1日l回9時の採血を総頚静脈から行った。血中E2-17β,LHお よびFSH濃度は2抗体法RIA,P4濃度は2抗体法EIAで測定した。E2-17βの最 少測定感度は0・7pg/mlであり∋ 測定内ならびに測定間変動係数は3.1%,7.9%で あった。LHならびにFSH測定の最少測定感度は0.3pg/mlおよび0.2pg/mlであっ た。測定内変動係数と測定間変動係数は,それぞれ3.8%と5.9%,ならびに3.0%と 9・1%であった。P4測定の最少測定感度は0.03 ng/mlであり,測定内および測定間 変動係数は4.5%,6.1%であった。 4-2-2-2 分娩後 卵屠の超7芳彦画顔炭査.・離乳当日(分娩後2日あるいは14日)から超音波画像 診断装置による卵巣の観察を開始した。検査は,卵巣に出現した小卵胞群の最大

(48)

卵胞が直径3∼3.5mmに成長するまでは1日1回9時,直径3∼3.5mm以上発育 してからは排卵あるいは直径を減じて閉鎖退行を開始するまで1日2回9時と21時 に行った。分娩後の初回排卵以降は第3回排卵まで,黄体初期から開花期までは 1日1回,黄体退行開始から排卵までは1日2回検査を行った。シバヤギは分娩後 に授乳を停止すると凡そ7日から10日で初回排卵すること(74,193),また,発情周 期を回帰するシバヤギにおいて黄体退行開始から排卵までの日数は3日から5日で あること(73,117,134)が知られている。そこで離乳後 21日以上あるいは黄体退行開 始後21日以上排卵が起こらない場合は卵巣静止と診断し,以後の超音波画像検 査,発情と外陰部発情徴候の観察および採血を中止した。また,超音波画像検査 において卵巣に黄体が認められ,血中P4濃度が0.5ng/mlより高い期間を黄体期と した(134,193)。 発膚および芽虜邸発膚徴屏の屠蘇 発情と外陰部発情徴候の観察は,離乳当 日(分娩後2 日あるいは14日)から超音波画像検査で主席卵胞が直径3∼3.5mm に発育するまでは1日2回9時と21時に行った。主席卵胞が直径3∼3.5mmに発 育してから主席卵胞が初回排卵もしくは閉鎖退行するまでの間は6時間間隔(9時あ るいは21時に開始)で観察を行った。初回排卵以降においては,黄体初期から黄体 開花期には1日1回9時,黄体退行開始と直径3∼3.5mm以上に発育した主席 卵胞ならびに外陰部発情徴候の発現を確認してからは6時間間隔で第2回排卵ま で観察した。さらに,第2回排卵から第3回排卵までは1日1回発情と発情徴候を 観察した。また,発情持続時間について,第3章の対照群において低用量E2B処 置により誘起された発情の持続時間は20.0士2.8時間であり,この成績は過去に報 じられた(73,117)発情周期を正常に営む無処置のシバヤギにおける発情持続時間 (21・6±1・8時間;平均士SEM)とほぼ一致する。そこで,第3章の対照群における成 績を基に発情持続時間の標準範囲を平均士2SDとして算出し,14.4時間から25.6 時間とした。

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Remove contaminated clothing immediately, wash skin area with soap and water, and launder clothing before reuse or dispose of properly.. Hand protection: Use gloves

FOR USE ONLY BY FEDERAL, STATE, TRIBAL OR LOCAL GOVERNMENT OFFICIALS RESPONSIBLE FOR PUBLIC HEALTH AND VECTOR CONTROL, OR BY PERSONS CERTIFIED IN THE APPROPRIATE CATEGORY

3 学位の授与に関する事項 4 教育及び研究に関する事項 5 学部学科課程に関する事項 6 学生の入学及び卒業に関する事項 7

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月.

2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月.  過去の災害をもとにした福 島第一の作業安全に関する

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月10月 11月 12月1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月10月 11月 12月1月 2月 3月.

12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月.