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Eisai Hyperbilirubinuria Rat (EHBR) における血清リポ蛋白の特徴と脂肪吸収能に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

Eisai Hyperbilirubinuria Rat (EHBR) における血清リポ蛋白の

特徴と脂肪吸収能に関する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

川口, 敦司

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1217号

Issue Date

1999-09-08

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15055

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与目付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 川 口 敦 司(愛知県) 博 士(医学) 乙第1217 号 平成11年 9 月 8 日 学位規則第4条第2項該当 EisaiHyperbilirubinu「ia Rat(EHBR)における血清リボ蛋白の特徴と 脂肪吸収能に関する研究 (主査)教授 清 島 満 (副査)教授 岡 野 幸 雄 教授 森 脇 久 隆 論 文 内 容 の 旨 Eisaihyperbilirubinuriarat(EHBR)は1983年に発見された高ビリルビン血を特徴とする自然発症ミュp タントラットであり,常染色体劣性遺伝子んッわがホモ接合体になることにより発症する。EHBRは直接型ビリル ビン優位の高ビリルビン血とともに,高脂血をきたすことが知られている。高ビリルビン血は,Canalicular

multispecific organic anion

transporter(cMOAT)の欠損がその原因と考えられており,ヒトのDubin-Johnson syndrome(DJS)の動物モデルとされている。一方,EHBRと同様に直接型高ビリルビン血を示す病 態として胆汁うっ滞があり,高脂血を伴うことがよく知られている。しかしEHBRの高脂血に関する詳細な分析 はされていない。 そこで,申請者はEHBRの高脂血の特徴およびそのメカニズムを明らかにする目的で血清脂質濃度,血清リボ 蛋白濃度および組織中アポ蛋白mRNA量を測定し,コントロールラットと比較検討した。また,実験的に肝内 胆汁うっ揮および肝外胆汁うっ滞の動物モデルをそれぞれ作製し,EHBRのリボ蛋白との差異について検討した。 さらに,EHBRの腸管膜リンパをドレナージした乱 2種類の脂肪およびその脂肪酸を経陽的に投与し,その吸 収能についてもコントロールラットと比較検討した。 材料および方法 1)動物:動物はコントロ,ル群(SDラット),EHBR群(EHBR),胆管結紫群(SDラット)およびANIT群 (SDラット)の4群に分けて検討を行った。胆管結紫群(以下結繋群と略す)は,総胆管結繁72時間後の個体, ANIrr群は,a-naPhthylisothiocyanateを200mg/kg体重で経口投与した48時間後の個体を使用した。 2)血清脂質濃度:TC,TG.PL,FCおよびFFAは日立736-60E自動分析機にて,HDしCはリンクングステン酸-Mg++による沈澱法にて測定した。さらにLP-ⅩはBacto-agar電気泳動法により定量した。

3)血清アポ蛋白濃度:血清中におけるapo A-Ⅰ濃度およびapo B濃度はELISA法,aPO a-Ⅳ濃度はロケット免

疫電気泳動法により測定した。

4)リボ蛋白分析:Hatch andLeesの方法に従ってTRL(triglyceride-richlipoprotein,d<1.006),LDL(1.006 <d<1.063)およびHDL(1.063<d<1.21)に分画し,各分画についてそれぞれTC,TG,PLおよび総蛋白(TP)

濃度を測定した。また,FPLC(Fast Protein Liquid Chromatography)法によりリボ蛋白プロフィールを解 析した。

5)アポ蛋白mRNA量‥肝および小腸のapo A-Ⅰ,aPO Bおよびapo A-ⅣmRNA量をスロットプロットハイプ

リグイゼーションにより測定した。 6)脂質吸収能:ラットの主腸間膜リンパ管をドレナージした後Bollmanケージで固定し,エマルジョン化した 脂質(triolein,01eicacid,tricaprylinおよびcaprylicacid)を十二指腸から投与した。リンパ液は,1時間毎 に8時間後まで採取した。腸間膜リンパへの脂質(TC,TG,FFA)とapo Bの排出量は,各濃度にリンパ液の 容量を乗じて算出した。

(3)

-89-結 果 1)血清脂質の分析においては,EHBRではこれまでの報告と同様にTCがコントロールに比べ有意に高値を示し, TGおよびPLは増加傾向にあったが,胆汁うっ滞時に特徴的に認められるLP-Ⅹは検出不能であった。 2)EfiBRのリボ蛋白プロフィールはコントロールと類似したパターンを示したが,HDL-Cのpeakは約2倍に増 大していた。また,胆汁うっ滞時に認められるような異常リボ蛋白は認められなかった。 3)EHBRのHDLは!TCおよびPLがコントロールに比べ有意に増加していたが,蛋白が減少していた。 4)EHBRの血清apo A-Ⅰはコントロpルに比べ上昇していたが,apO Bならびに腸管からの脂肪吸収に関与し ているapo A-Ⅳは逆に低下していた。 そこで脂肪吸収能についても検討を行った。 5)Trioleinをコントロールラットに投与するとリンパ液中のTG量は増加したが,EHBRのTG増加率のpeakは コントロール群に比べやや遅延傾向にあった。一方,tricaprylinの吸収能はコントロールと差がなかった。 6)腸管内での水解能の影響を除く目的で投与した01eic acidの場合でもEHBRにおいてtrioleinの場合と同様の 結果が認められた。しかし,Caprylic acidについてはtricaprylin同様コントロpルと差がなかった。 考 察 EHBRは,以前の報告と同様にTCがコントロールに比べ有意に高値を示し,TGおよびPLは増加傾向にあった。 またコレステロールエステル比については,コントロールとの間に差が認められなかったことより,LCAT活性 は正常であることが推測される。EHBRにおけるこのTC増加の大部分はHDしCの増加に起因しており,肝内お よび肝外胆汁うっ滞ラットにおいて認められるTRL,IDLの増加およびLP-Ⅹは認められなかった。そのため胆 汁成分の血中への逆流が原因で同じく高ビリルビン血を生ずるいわゆる胆汁うっ将における高コレステロール血 とはその発症機序を異にしていると考えられる。すなわちこのEHBRの高ビリルビン血は肝細胞におけるcMOA Tを介する排泄障害によると考えられているが,高コレステロール血の発症には関与しておらず,小腸apo A-I mRNAレベルが増加していることからapo A-Ⅰの合成元進のためHDLが増加し,その結果として高コレステ ロール血となっていると考えられる。CMOATの欠損はEHBRの本態であり,確かに臨床におけるDJSのモデル と考えられるが,一般にDJSでは高脂血症を伴っておらず,この高コレステロpル血はEHBR特有のものと思わ れる。また脂肪吸収は若干遅延傾向が認められたが,少なくとも腸管内における脂肪水解能の低下によるもので はないと考えられた。しかし,脂肪吸収に関与しているとされている血清apo A-Ⅳおよびapo Bが低下してい ることより,その理由は不明であるが小腸粘膜細胞内でのTGエステル化やカイロミクロン形成,さらにその移 送に軽度の障害があるものと考えられる。 論文審査の結果の要旨 申請者川口致司は,高ビリルビン血を自然発症するEisaihyperbilirubinuria rat(EHBR)と同じく高コレ ステロール血を呈する胆汁うっ滞モデルとを比較検討し,EHBRの高コレステロール血の成因が胆汁うっ滞とは 異なり,小腸粘膜におけるapo A-I合成元進による高HDL血に起因していることを明らかにした。さらに EHBRの血清apo A-IV濃度の低下は,脂肪吸収能の低下を反映していることが示唆された。これらの知見は リボ蛋白代謝研究の進歩に少なからず寄与するものと考えられる。 [主論文公表誌] EisaiHyperbilirubinuria Rat(EHBR)にj封ナる血清T)ポ蛋白の特徴と脂肪吸収能に関する研究 平成11年5月発行 岐阜大医紀 47(3):143∼157

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