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膀胱癌に対する動注化学療法の効果の予測における in vitro抗癌剤感受性試験 (ATP法) の有用性の検討

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Academic year: 2021

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Title

膀胱癌に対する動注化学療法の効果の予測における in vitro

抗癌剤感受性試験 (ATP法) の有用性の検討( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

山田, 伸一郎

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1010号

Issue Date

1995-11-15

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15262

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 山 田 伸一郎(愛知県) 博

士(医学)

乙第 1010 号 平成 7 年11月15 日 学位規則第4条第2項該当

膀胱癌に対する動注化学療法の効果の予測における加pか0抗癌剤感受性

試験(ATP法)の有用性の検討

(主査)教授 河 田

道 (副査)教授

教授 佐 治 重 豊 論 文 内 容 の 要 旨 癌化学療法において,個々の症例によりその治療効果が異なることは臨床上しばしば経験することであり,副 作用をより少なくt効果をより高めようとする努力が臨床医に必要とされるところである。そこで化学療法施行 前にその効果を予測できるかどうかを,抗癌剤感受性試験を中心に検討した。抗癌剤感受性試験は,細胞内ATP 圭を指標とした感受性試験(ATP法)を行った。 研究方法 1)ATP法の基礎的検討 当科で継代培養しているHeLa細胞をtrypsin処理し,細胞数103,104,105,106,107個/試験管に調整した。 各試験管にATP-releasing agentを加え,5分間煮沸し1uciferin-1uciferaseを用いたbioluminescence法で ATP圭を測定した。同様にHeLa細胞を24wellplateに各々103個から10憫接種し,adriamycin(ADM)を 0・0032FLg/mlから5.OFLg/mlまでの7濃度,5-fluorouracil(5-FU)を0.0256FLg/mlから400FEg/mlまでの 7濃度に調整し,72時間暴露後にtrypanbldedyeexclusion法により生細胞数とATP量との相関を検討した。 時間依存性薬剤である5-FUについて,薬剤暴露時間とATP量を検討するため,105個/wellのHeLa細胞に5-FUを各々50,100,200,400〟g/ml暴露させ,1日臥 2日目,3日目,4日日,5日目に,5-FU非添加のコ ントロール細胞と,5-FUで処理した細胞のATP量を測定した。 2)尿路性器腫瘍の臨床材料を用いたATP法の検討 腎細胞癌34例,腎孟尿管癌8例,膀胱癌60例および精巣癌19例の腫瘍組織の,抗癌剤感受性試験を以下に述べ るATP法で行った。腫瘍をハサミで締切しHanks液に浮遊し,DM-160培地中で37℃120分incubateした。浮 遊液をナイロンメッシュで濾過し,1200rpmlO分間遠心し上清を除去し,15%牛胎児血清加DM-160培地に浮遊 混和した。細胞浮遊液を24wellplateに1mlずっ分注し抗癌剤を各濃度添加の後,370c,5%CO2の条件下で72 時間培養した。使用した抗癌剤は,ADM,Vincristine(VCR),Vinblastin(VLB),methotrexate(MTX),5-FU,peplomycin(PEP),Cisplatin(CDDP),mitomycinC(MMC)の8剤で,濃度は通常使用する場合の血 中ピーク濃度およびその州乳1/10倍を設定した。 3)勝胱癌における動注化学療法(動注)の効果と抗癌剤感受性との関連の検討 進行膀胱癌20例について,動注による組織学的治療効果と患者の年齢,性別,腫瘍の大きさ,組織学的異型度, 深遠度,ADM,CDDP,MTXの投与量,ADMおよびCDDPに対する腫瘍の感受性の各因子との相関を, Spearmanの順位相関係数(p)とその有意確率(p値)で検討した。動注はSeldinger法に従い,内腸骨動脈 を経由し腫瘍支配動脈より,原則としてMTXを30mg/d,ADMを30mg/Hf,CDDPを70mg/Ef投与した。 研究結果 l)Hela細胞の細胞数と細胞内ATP量の間には,有意の正の相関が認められた。ADMまたは5-FUで処理した 場合,生細胞数と細胞内ATP量との間に有意の正の相関が認められた。5-FUで処理した場合,細胞内ATP量 は経時的に減少し,各濃度間でのATP量の差が72時間まで拡がった。以上より細胞内ATP量は細胞の 101

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viabilityのよい指擦となることが示された。また,5-FUを用いた検討の成績より,ATP法での薬剤暴露時間は7 2時間とした。 2)ATP法による評価可能率は,腎細胞癌で76%,尿路上皮癌で80%,精巣癌で89%であった。感受性の比較的 高かった薬剤は,腎細胞癌ではADM,MMC,尿路上皮癌ではADM,VLB,MMC,CDDP,精巣癌ではADM, MMCであった。 3)膀胱癌に対する動注の組織学的治療効果と有意の相関を認めたのは,ADMに対する感受性(β=0.662, p=0・0039)とCDDPの投与量(p=0・537,p=0・0192)であった。また,20例中18例90%でADMに対する感受 性の結果と組織学的効果が一致し,CDDPでは13例65%で一致した。ADMとCDDPの2剤に感受性のある腫 瘍は,少なくとも1剤に耐性を示す腫敷こ比較して有意に良好な反応を示した。以上より,ATP法による感受性 試験は膀胱癌の動注治療の効果の予測に有用であることが示された。 結 論 組織型により・また個々の症例により抗癌剤に対する感受性に差が認められたことより,化学療法前に感受性 試験を行うことの意義が示された○とくに勝胱癌に対する化学療法においては,感受性試験がその効果の予測に 有効であり,不必要な抗癌剤の使用を避けられる可能性が示された。

論文辛査の結果の要旨

申請者 山田伸一郎は,HeLa細胞および尿路性器癌を用いて,細胞内ATP量を指標とした抗癌剤感受性試験 (ATP法)の臨床応用への可能性を検討した結果・細胞内ATP量が細胞のよいviabilityの指標となり,臨床材 料の評価が可能であることを明らかにした0また進行勝胱癌20例の検討で,ATP法による感受性試験が動注治 療の効果予測に有用であることを明らかにした。 本研究の成果はt膀胱癌の治療効果の評価に新知見を加えたものであり,泌尿器科学の発展に少なからず寄与 するものと認める。 【主論文公表誌】 勝胱癌に対する動注化学療法の効果の予測におけるよ乃Uか0抗癌剤感受性試験(ATP法)の有用性の検討 岐阜大医紀 43(5):651∼658,1995 102

参照

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