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コンテンツ流通とライセンス管理体系に関する一考察

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Academic year: 2021

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(1)1E-4. 情報処理学会第66回全国大会. コンテンツ流通とライセンス管理体系に関する一考察 関 亜紀子†. 亀山 渉†. † 早稲田大学大学院国際情報通信研究科 1. はじめに. 権利処理体系の分類. コンテンツ流通における取引には、制作者と分配者 間で行う B2B 型取引と、これらの権利者と消費者間 で行う B2C 型の取引、利用者間で行う C2C 型取引な どが存在が、これらの違いは、制作者と利用者 (分配 者・消費者を含む利用者) の距離にあり、相手の特定 が容易な環境である程、相互の信頼度の高い取引であ ると考えられる。これに対して、制作者との距離が離 れ不特定者との取引になる程、信頼度はが低くなるこ とから、ユーザ認証や DRM 技術の導入・制御による 信頼性の向上が求められる。 また、取引で交わされる情報については、コンテン ツ本体、権利処理や利用制御に使用するライセンス情 報、ユーザ認証時の情報などが存在し、これらの情報 A Consideration on Contents Distribution System and License Management System Akiko SEKI (GITS, Waseda University) Wataru KAMEYAMA (GITS, Waseda University). 3−7. 易. (L) ・・・ Licenses,. (U) ・・・ Users. 難. Rights-holders’ side. (Rp) (Ac). 配置環境による制御の難易度. (Ac). ・・・ 利用 者制御. 2.1. †. (Uc). (C)(L)(U). (Uc). (C)(L). (Rp) (Ac). (U). (Uc). (C). (Rp) (Ac). G. D. A. (L). (Uc). Users’ side Management-Information. (Rp). (C)(L)(U). (Uc) (Ac). (Rp). (Uc) (Ac). (C)(L)(U). (Rp). H. (U). (Uc). (C)(L). (Rp). F. (C). (Rp). E. C (Uc). (C)(L). (Rp). B. (L). (C). I. (Uc). 難. 図 1: 権利処理体系の分類. コンテンツ流通体系の分類. 今日のコンテンツ流通環境では、多様なコンテンツ の流通体系や権利処理体系、DRM 技術が存在する。 これらの中から権利者のニーズに適した体系を導くに は、コンテンツ流通における権利処理体系やライセン ス管理体系をモデル化し、その特徴や性質から評価を 行う必要がある。. †. (Rp). ・ ・・ 利用制御. 2. 情報管理の難易度 (C) ・・・ Contents,. 易 ・ ・・権利処理. 情報処理技術の向上やネットワークの大容量・高速化、 コンテンツのディジタル化に伴い、国内外でコンテンツ の利用における契約処理のディジタル化が求められるよ うになり、Open Digital Rights Language (ODRL)[1] や eXtensible rights Markup Language (XrML)[2] な ど権利情報の電子表記用言語の検討や、コンテンツ ID フォーラム (cIDf) [3] や MPEG-21 [4] によるコンテ ンツの ID 管理の検討、Digital Rights Management (DRM) System による権利処理方式が提案されている。 これらの DRM 技術の活用により、コンテンツ流通 に必要な処理を円滑に行い、ディジタル化による加工 や複製、配信の容易性といった特性を活かした利用や 流通、サービスの実現が期待されており、権利情報の 公開化・標準化による利用条件の参照や権利処理や許 諾の発行を円滑化や、権利情報の保護や利用や流通形 態の制御による流通や利用における安全面の確保など が求められており、権利者が何に重点をおくかによっ て適した権利処理体系が変化すると考えられる。 本稿では、こうした権利者のニーズの違いに対して、 コンテンツ流通体系やライセンス管理体系、権利処理 体系のモデルを考察し、それぞれの権利者に適したモ デルの選択基準について検討する。. の管理場所や管理方法の違いにより権利処理モデル全 体の有効度が変化すると考えられる。 このような背景から、権利処理モデルを構成する各 機能の物理的な配置や扱う情報の違いから分類したも のが図 1 である。縦軸は、権利処理、利用制御、利用 者制御を行う場所の違いから分類したものであり、横 軸は、コンテンツ、ライセンス、ユーザ情報の3つの 情報について、管理内容や管理場所の違いから分類し、 管理や制御の難易度を示したものである。. 2.2. ライセンス管理体系の分類. ライセンス管理体系は、ライセンスの発行方式や管 理方式の違いから分類できる。ライセンス発行方式は、 コンテンツが許諾する利用条件や権利ごとに個別のラ イセンスとして発行する単体型モデルと、複数の利用 許諾条件や権利を組み合わせたライセンスとして発行 する複合型モデルに分類できる。また、ライセンス管 理方式は、流通方式やライセンスごとに異なる ID の コンテンツを用意しコンテンツと共に管理しライセン ス発行を行う一体型モデル (図 2-上) と、ライセンス とコンテンツを独立に管理し複数のライセンスを組み 合わせての利用を可能とする分散型モデル (図 2-下)[5] に分類できる。 これらのモデルの中でどのモデルの選択が適するか は、コンテンツに認める利用許諾内容や流通範囲、コ ンテンツ配信形態など、コンテンツ提供者 (権利者) が 選択する権利処理モデルやニーズの違いにより変化す ることから、これらを考慮した評価方法が必要となる。. 3. ライセンス管理体系の導出. 権利者のライセンス管理体系選択の目的が、ライセ ンス管理コストの削減とライセンス発行による期待収 益の増大にあると仮定すると、権利者の目的関数 f を 式 1 のように定義できる。また、利用者によるライセ ンスの獲得は、必要な Rights の価値に対して取得に.

(2) 一体型ライセンス管理モデル. これら二つの要素により構成されるものであらい、互 いのモデルによる影響を考慮した上でコンテンツ流通 モデルを最適化する必要がある。そこで、本稿では、 コンテンツ流通体系における権利処理モデルの導入目 的がリスク管理にあると仮定し、権利者が何に対して どの程度までのリスクを許容できるのかを明らかにし た上で、権利者のリスク許容度を満たす権利処理モデ ルと、それに適したライセンス管理モデルを以下の手 順で導出する。. Content-Aのライセンス発行者 Right b, eが必要な利用者. Content-Aの権利者. A-1 X向け. A-1の License. Right: a,b,c. A-1. A-1の License. Y向け. A-2. A Z向け Content-Aの License. Right: a,b,c,d,e,f. A-3. A-2の License. A-3の License. A-2. Right: a,e,f. A-2の License. Right: c,d,f. 独立型ライセンス管理モデル Content-Aのライセンス発行者 Content-Aの権利者. Right b, eが必要な利用者. A. Right: a,b. Aの Aの Aの License-3 License-1 License-2 Right:e. A Content-Aの License. Aの License-1. Right: a,b,c,d,e,f. A. Right: c,e,f. Aの License-1. A. Aの License-2. Aの Right:d License-4 Aの License-5 Right:b,f. 図 2: ライセンス発行モデルの分類 必要とするコストの比率が最小となるときに最大化す ると仮定すると、ライセンスの需要関数 g は式 2 のよ うに定義できる。. max. f (Y − X). (1). max. g(P − C). (2). ここで、X,Y は、例えば、ライセンスの発行管理モ デルによる総管理コストと期待収益であり、総管理コ スト X は、提示するライセンス数によって決まるライ センス管理費と、実際に許諾するライセンス数によっ て変動するライセンス発行費で構成されるコスト、期 待収益 Y は、ライセンスの予想発行数とライセンス 価格から算出される収益と仮定する。また、予想発行 数は、全ての利用者が、提示されている全ての Rights を必要とするわけではないことから、提示されたライ センス数 m や1ライセンス当たりの Rights 数 n に対 して増減するライセンス発行数を関数 h(m,n) と定義 し、ライセンス需要関数 g と共に導出されるものと仮 定する。 以上の仮定から、一般的に、ライセンスの種類や数 が増加する程、ライセンスの発行や管理に必要とする コストが上昇することから、式 (1) を最大化するには、 利用度の高い Rights を複数まとめたライセンスとし て発行し、全体のライセンス数を小さくする複合型モ デルの選択が効率的であるといえる。 しかし、利用者が必要とする Right やライセンス が多様化した状況では、複合型モデルだけでの多様な ニーズへの対応は、管理するライセンス数の増加や、 過剰な Right や利用条件を含むライセンスとなる可能 性が高く、ライセンス管理費やライセンス価格の上昇 し、権利者と利用者の双方にとって負の要因となる恐 れがある。このことから、ニーズの多様化や Rights の 追加が求められる状況では、分散型モデルに単体型モ デルや分散型モデルを組み合わせたライセンス発行体 系の選択が有効であるといえる。. 4. コンテンツ流通モデルの最適化. これまでの節では、権利処理体系とライセンス管理 体系を独立に検討してきたが、コンテンツ流通体系は、. 3−8. 1. 権利処理モデルをシステムの物理的な配置特性 (権利者側 or 利用者側) と、システムの機能特性 (専用機器 or 汎用機器) とに分ける。 2. 2つの特性に関して、それぞれライセンス管理、 コンテンツ管理、ユーザ管理、権利処理、利用管 理、流通管理の6つの側面について、管理制御の 容易性や安全性を評価する。 3. 権利者が重視する特性を決める。 4. 権利者によるシステムの諸側面の重みを設定する。 5. 手順 2・3・4 からシステム構成候補を導出する。 6. 権利者、利用者の処理コストを算出する。 7. 予算制約などが存在する場合は、代替案との交換 などを行う。 以上の結果から、一体型・分散型、複合型・単体型 から適したモデルの組み合わせが導出し、許諾する Right 数や発行するライセンスの種類、各ライセンス に含める Right 数を先の式 (1)(2) や選択した権利処理 モデルの特性、権利者のニーズから算出する。その上 で、各処理の運用コストや導入効果などからモデル全 体を最適化し、権利者にとって最適なコンテンツ流通 モデルを導出する。 5 まとめと今後の課題 リスク管理の側面からコンテンツ流通体系を考察 すると、ディジタルコンテンツという性質上の特徴か ら、権利処理モデルでは同一の管理情報であってもコ ンテンツとライセンスでは、リスクに対する権利者の 重みが大きく異なると考えられ、また同じライセンス であっても中に含まれる Rights の種類によって管理 方法やリスクに対する重みが変化すると考えることが できる。 こうした背景から、権利者がコンテンツ流通を構成 する権利処理モデル、ライセンス発行モデル、コンテ ンツ、ライセンス、Rights の何に対して重点を置いて いるかを明らかにする必要があり、それを正しく評価 するために、リスクやコスト、期待収益などに関する 標準的な尺度の算出が必要となる。 参考文献. [1] [2] [3] [4] [5]. ODRL http://odrl.net/ XrML http://www.xrml.org/ Content ID Forum http://www.cidf.org/ MPEG http://www.chiariglione.org/mpeg/index.htm 関亜紀子, 亀山渉, “権利条件の再編成と派生関係保 存を可能にする分散型権利流通処理方式の検討”, 情報処理学会研究報告 EIP-21-5, (2003.11).

(3)

参照

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