100 (33) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
カ トウ サダ ハル加藤貞春(昭和2
医学博士 乙類847号 昭和62年10月16日 学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者)腎micropuncture法によるSHRのNa代謝に関する研究
(主査)教授 杉野 信博 (副査)教授 広沢弘七郎,教授 小柳 仁論 文 内 容 の 要 旨
目的 本態性高血圧症の発症・持続性の上で,Naは,重要 な因子であることが指摘されている.このNa代謝の 異常を究明するために,高張食塩液急牲負荷時の水・ Na排泄能および腎機能を測定し,さらに腎尿細管で のNa輸送動態をmicropuncture(MP)法を用いて検 討した. 対象および方法対象は,12~15週齢の雄の高血圧自然発症rat
(SHR)と対照として同論齢の雄の京都Wistar rat (WKY)を用いた. 1.腎clearance study(高張食塩液急性負荷) 腹腔内麻酔下に,3.0%食塩液を2.5ml/100g BW/hr で静脈内注入し,各20分間3回のclearance studyを 行なった.2.腎MP法
1)22Na回収率腎MP法は,前記clearanceと同条件下で行なっ
た.microinjection(MI)法によるMP法のtracerと して22Naと3H-inulinを用い,約20nlのMI用溶液を 近位・遠位尿細管へ注入した.終末尿を採取し,liquid scintillation counterで尿中の22Naと3H・inulinを測 定した. 2)尿細管穿刺部位と22Naの回収率との関係 22Na溶液の穿刺部位にlatexを注入し,尿細管穿刺 部位を計測した. 結果および考察 1.高張食塩液負荷時の腎clearance studyで, SHR は,WKYと比較して,糸球体濾過値(inulin clear- ance)に有意差を示さなかったが,尿量,尿中Na排 泄量は低下を示した.2.腎MP法では,近位尿細管よりMI法にて注入
された22Na回収率は, SHRにおいて低値を示した.遠 位尿細管での22Na回収率は, SHRとWKYの間に差 を認めなかった. 3.尿細管穿刺部位と22Na回収率との関係では,近 位尿細管の同一穿刺部位において,SHRは, WKYよ りも低い回収率を示した。遠位では,両者間に差を認 めなかった. 結語SHRの高血圧の一因として腎Na代謝の異常が示
唆され,MP法の可能な表層ネフロンでは近位尿細管 のNa再吸収能の充進が示唆された. 一764101