• 検索結果がありません。

パフォーマンス課題の有効性と評価のあり方に関する実践研究-小学校理科の授業を通して-

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "パフォーマンス課題の有効性と評価のあり方に関する実践研究-小学校理科の授業を通して-"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)パフォーマンス課題の有効性と評価のあり方に関する実践研究 一小学校理科の授業を通して一  教育実践高度化専攻 授業実践リーダーコース.     M07285C       中井 俊尚. 1.問題と日的.     題との関係.  PISA2006調査や全国学力テストの結果を基. 第3章 パフォーマンス課題の評価. に,新学習指導要領の改訂の基本方針として,. 第4章 パフォーマンス課題における知識習. 活用を図る学習活動や各教科における言語に.     得や概念形成の評価. 関する能力の重視が打ち出された。現任校の. 第5章 理科r大地をさぐる」の実践と評価. 児童の実態としても,応用力や表現力が弱い. 終 章 まとめと課題. という傾向が見られた。このような原因とし. 3.研究の概要. て,1点目は,授業における学習課題の設定.  本研究の目的を踏まえ,第1章では,パフ. に問題がある。2点目は,自分の考えを文章. ォーマンス評価のあり方を整理した。そして,. にまとめる活動が少ないことである。これら. パフォーマンス評価とパフォーマンス課題の. の問題を解決していくために,今まで現任校. 関係性を明らかにした。このパフォーマンス. で研究してきたパフォーマンス課題を用いる. 課題をカリキュラムに位置づけた「逆向き設. ことが有効であると考えた。. 計」論の考え方をまとめた。この考えを基に,.  そこで,本研究は,単元の中にパフォーマ. パフォーマンス課題作りに必要不可欠な「本. ンス課題を位置づけ,取り組むことで,「活用. 質的な問い」「永続的理解」との関係を明らか. 型」の学習と成り得るのか,思考カ・判断力・. にした上で,パフォーマンス課題を設定する. 表現力等の高次な学力が身につくのかを検証. ための手順を示した。. していくことを目的とする。さらに,記述を.  第2章では,新学習指導要領で重視されて. 重視したパフォーマンス課題に取り組むこと. いる「活用型」の学習・「言語力」とパフォー. によって,「言語力」の育成に有効であるかど. マンス課題の関係性を論じた。パフォーマン. うかを明らかにしていく。同時に,パフォー. ス課題の条件を,①現実的または現実に近い. マンス課題に取り組むことで,知識習得や概. 課題②既習の学習事項や科学的な概念を使わ. 念形成が図られるのかも検証していくことに. ないとできない課題③根拠に基づいて推論し,. する。. 結論を問う課題④探究過程の手続きが身に付. 2.論文の構成. くような課題を設定することで,理科におけ.  本論文は以下のように構成されている。. るr活用型」の学習活動が展開できることを. 序 章 問題の所在と研究の日的. 導き出した。また,記述式のパフォーマンス. 第1章 パフォーマンス課題とバフォーマン. 課題を与え,説明したり,自分の意見を論述.     ス評価. したりすることによって,r言語力」が育成で. 第2章 パフォーマンス課題と現代の教育課. きることを示した。そして,理科における「言. 一574一.

(2) 語力」とは,事実をしっかりととらえ,根拠. であるかどうかも検証した。レポートや報告. に基づいて結論を導き出しまとめたり,説明. 書から記述する力をルーフリックを用いて評. したり,報告したりするカ等であることを明. 価した結果,約85%の児童に「言語力」が身. らかにした。. についていることが明らかとなった。さらに,.  第3章では,「活用型」における活用する力. 第4章と同様に,知識習得と概念形成に対す. や「言語カ」といったカを評価するためのル. る有効性を検証した。その結果,概念地図法. ーフリックによる評価について整理した。特. では,約67%の児童に概念が形成されたこと. に,「特定課題ルーフリック」や「予備的ルー. が示された。また,パフォーマンス課題を与. フリック」の作成手順を示した。そして,評. えていない単元の客観テストとの比較分析を. 価に際して,ルーフリックの信頼性を確保す. 行った。対応のあるt検定を行った結果,. るためにモデレーションが必要であることを. pくO.01で有意差が認められたことから,知識. 指摘した上で,その手続きを示した。. を習得するのに有効であることも示唆された。.  第4章では,パフォーマンス課題が知識習.  4. まとめと今後の課題. 得や概念形成に対して有効であるかを小学校.  本研究では,パフォーマンス課題に取り組. 6年理科r生物とかんきょう」の単元での実践. むことによって,学んだ知識・技能を活用し. を通して検証を行った。まず,単元における. てまとめ,理解を深めることに有効であるこ. パフォーマンス課題を明らかにし,学習活動. とが示唆された。また,パフォーマンス課題. の概要を説明した。そして,概念地図法によ. の成果物を記述式の作品にすることによって,. って,学習前後での概念形成比較の結果,理. 「言語力」を高められることが明らかになっ. 解できていると評価された児童は,全体の約. た。同時に,知識を習得し,概念を理解し相. 16%から約72%となり,理解に有効であるこ. 互に関係付けさせることもできることが実証. とが示唆された。また,パフォーマンス課題. できた。. を与えていない単元の客観テストとの比較分.  今後の課題として,以下4点が挙げられる。. 析を行った。対応のあるt検定の結果,pく0.01. 第1は,時間確保の問題から,どの教科のど. で有意差が認められたことから,知識を習得. の単元でパフォーマンス課題を用いることが. するのに有効であることも示唆された。. 有効であるか検討していく必要がある。第2.  第5章では,小学校6年生「大地をさぐる」. は,発達段階での活用のとらえ方を明らかに. の単元で手順に従い,パフォーマンス課題を. し,活用の状況を組み込んだルーフリックを. 設定した。このパフォーマンス課題を単元に. 作成することが重要であると考える。第3は,. 位置づけ,学習展開の構想を明らかにし,実. 現実生活の問題をパフォーマンス課題にどの. 践の各段階における経過の概要を示した。. ように組み込むかを検討していく必要がある.  単元に位置づけたパフォーマンス課題に取. だろう。第4は,発達段階での「言語力」の. り組むことで,「活用型」の学習と成り,思考. 系統表を検討する必要がある。. 力・判断力・表現力等の高次な学力が身につ.  以上のことを今後究明していきたい。. くのかをルーフリックを基に検証を行った。.         主任指導教員  米田 豊. その結果,約75%の児童が学んだ知識・技能.           指導教員  永田智子. を活用してまとめ,理解できていたことが明 らかになった。また,「言語力」の育成に有効. 一575一.

(3)

参照

関連したドキュメント

 体育授業では,その球技特性からも,実践者である学生の反応が①「興味をもち,積極

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

本稿で取り上げる関西社会経済研究所の自治 体評価では、 以上のような観点を踏まえて評価 を試みている。 関西社会経済研究所は、 年

小・中学校における環境教育を通して、子供 たちに省エネなど環境に配慮した行動の実践 をさせることにより、CO 2

3 学位の授与に関する事項 4 教育及び研究に関する事項 5 学部学科課程に関する事項 6 学生の入学及び卒業に関する事項 7

を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に

を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に

(1)  研究課題に関して、 資料を収集し、 実験、 測定、 調査、 実践を行い、 分析する能力を身につけて いる.