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Maudsley Obsessional-Compulsive Inventoryの因子構造の検討 : 女子大学生において

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(1)Maudsley Obsessional― Compulsive lnventoryの. 因子構造 の検討 ― 一 女 子大 学生 にお いて一一. 児. 玉. 美. 幸. (付 録. 問 題. 1)は 自己記 入式 で 30項 目 と項 目数が少 な く. ,. 「確認」「清潔」「遅延」「疑惑」 な どの 強迫症状 をよ り. と 目 的. 簡便 に評価 し,外 国 にお い ては,臨 床研 究 に しば しば 慎重 に物 事 を行 お う とす る ときに何 回 も確認 を した り,不 潔 に感 じて手 や 身体 を洗 った りす るのは,我 々 も普通 に行 な ってい る行為 で あ る。 しか し,確 認行為 や洗浄行 為 が過 剰 に繰 り返 され る と, 日常 生 活 に支 障 が 出 る。過 剰 な確 認 や洗 浄 は 強 迫 行 為 (complusive) と呼 ばれ ,強 迫性 障害 (Obessive_complusive disorder:. OCD)の 症 状 の ひ とつ で あ る。 た とえ ば,毎 晩夜 中 に何度 も寝床 を離 れて ドアの鍵がかか っているか ど う. 使用 されて い る。. Hodgson&Rachman(1977)は MOCIを loo人 の 強迫患 者 に施行 し,そ の 反応 か ら主 成 分 分 析 に よつ て ,主 症 状 「確 認」 と「洗 浄」,副 症 状 「遅 延」 と 「疑惑」 の 4つ の 成 分 を抽 出 した。下位 尺 度 は,確 認 9項 目 (Q2,6,8,14,15,20,22,26,28),洗 浄. H項 目. 延 7項 目. (Ql,4,5,9,13,17,19,21,24,26,27),遅 (Q3,7,10,H,12,18,30),疑 惑 7項 目 (Q2,4,8,16,. い か と気 になって仕方 な い状態が あ る。そ れだ けに注. 23,25,29)で あ つた (項 目内容 は付録 1参 照 )。 5番 目の成分 は “反勿 "に 関す る 2項 目 (Q2,Q8)だ け. 目す る と,一 般 の 人 々の確認行動 と強迫 的 な確認行動. だ ったので排 除 された。. か確 かめ た り,ど こかの鍵 をか け忘 れて い るので はな. との 間 に違 い が な い よ う に思 われ る。 しか し,確 認行. 健常者 にみ とめ られ る強迫性 は,因 子構造 にお い て. 動 が過 剰 になった り硬直化 した り生活機 能 に支障 を き. も OCD患 者 の 強迫症状 と類似 して い る こ とが以 下 の. たす とき,症 状 と して問題視 され る。. 研 究 で検証 されて い る。 Sanavio(1985)は. ,868人 の. OCDの 症状 には,強 迫行 為 の他 に,不 快 な思 考 が. イタリア入学生 を対象 と して ,MOCIイ タ リア版 を施. 頭 に浮 か んで止 め られ な い 強迫観念 (obsession)と い. 行 し,そ の反応 を男 ・女 ・サ ンプル全 体 とに分 け て 因. う症状 が あ る。強迫 観 念 も,ocD患 者 に特 有 の もの. 子分析 (バ リマ ックス 回転 )を お こな ってい る。 そ の. で はな く,健 常者 に も強迫観念 に似 た思 考 が 認 め られ. 結 果 ,男 性 は「疑 惑 と反勿」「遅 延」「確 認」「過 度 な. るこ とが 明 らか になって い る (Rachman&de Silva)。. 洗浄」 の 4因 子 ,女 性 は「洗浄」「疑惑 と確認」「朝 の. しか し,健 常者 にみ とめ られ る強迫性 は,一 般 に OCD. 準備 に関す る 2項 目 (Q16,Q26)」 3因 子 ,男 女全体. 患者 と比 べ て頻度 ,強 度 ともに軽微 であ る。. の分析 で は「確認 (checking)」 「疑惑 ・反笏 (doubting. 次 に強 迫 性 障 害 の 症 状 を評 価 す る尺 度 を挙 げ る。. Yale Brown Obsessional Complusive Scale(Y― BOCS)・. MOCI(Maudsley. and mminating)」 「洗 浄 cleaning)」. の 3因 子 を抽 出 し. た。確認 7項 目 (Q6,18,20,22,23,28,30),疑 惑 ・ 反笏 4項 目. 略す). (Q2,8,10,30)洗 浄 9項 目 (Q9,16,17, 19,21,24,26,27,29)で あ つた。 また,ク ロ ンバ ック. な どが代 表 的 で あ る。Y― BOCSは 強迫症状 の性 質 と重. の α 係 数 は 0。 77と 質問紙全体 の 内的整合性 は高 い値. 症 度 を測 るの に半構 造 化 面 接 が 用 い られ る。 そ の た. を示 した。 ただ し,QHと. め ,評 価者が ある程度習熟 して い る こ とが 必要 で ,施. 関 が低 い 項 目で あ つたの で 削 除 され て い る。 Sanavio. 行 に時 間 を費 やす。LOIは 自己記入式調査 表 で 簡便 で. (1985)は 男性 と女性 の 結 果 の 比 較 か ら,女 性 の「朝. あ るが ,69も の質問項 目か らなる。Hodgson&Rach―. の 準 備」 に 関す る slownessの 因子 は 女 性 に限 られ る. man(1977)が 作 成 した 30項 目か らな る MOcI尺 度. こ と を示 し,女 性 の「朝 の 準 備 (slowness)」 因子 は. Leyton Obsessional lnventory(LOI)・. Obscssional Complusive lnventory;以 下. MOCIと. Q14の 項 目は全 体 との相.

(2) 人間科学研究編 (2007年 3月. ). 強迫 問題 と して扱 う よ りも,服 装 や 身 だ しなみ の 問題. るな ど問題が あ った。そ のため ,先 行研 究 の結果 と同. と考 えた方が良 い と考察 して い る。. 様 の 4因 子指定 でお こな った。 そ の結果 ,解 釈可能 な. Chan(1990)は 香 港 の 中 国 人 学 生 183人 を対 象 に 「確 認」「洗 浄」「疑 惑」 を 抽 出 し,日 本 で も 細 羽. 4因 子 を得 た. (累 積寄与率 30.36%)。. 第 1因 子 は「 あ. れ これ と考 えて しま う」 とい った 項 目な の で「疑 惑 に関 す る 因子 と した。第 2因 子. (1992)に よつて,「 確 認」「i先 浄」「疑 惑 ・反笏」 の 3. doubing/rllminaung」. 個 の 因子 に分類 され ,JOwnessは 因子 と して抽 出 され. は 「何 度 も確 か め る」「ガスの 元 栓 ・水 道 を何 度 も確. なか った。 また ,関 山 (2003)が 男子高校 生 を対 象 に. 認 す る」 な ど,「 何 度 も確認 す る」 とい う言 葉 の 入 っ. Sanavb&V激 dotto,. て い る項 目に,高 く負荷 して い るの で ,「 確 認 check_. お こな った研 究 で も,因 子構造 は. と解釈 で きる。第 3因 子 は「手 が汚 い」「バ イ菌. Chan,細 羽 らの 研 究 とほ ぼ 一 致 して お り,slowness. ing」. 因子 は抽 出 され なか った。. や病気」な どの項 目で 負荷量 が 高 いの で ,「 清潔 clean_. 以上 の ように,Hodgsonら の研 究 に よる OCD患 者 の 因子 構 造 には slowness因 子 が 抽 出 され て い るが. ing」. と解 釈 した。 第 4因 子 は 身支 度 や洗 面 に 時 間 が. か か る とい った 内容 な ので ,「 遅 延 slowness」 に 関す. ,. 健 常 者 対 象 の 研 究 に は Jownessは 抽 出 され て い な い 。 これは「強迫性緩 1曼 」 とい うひ とつ の作業 を終 え. る 因子 と解釈 した。 因子分析 の結果 の詳細 と先行研 究 にお ける因子構造. るの に非常 に長 い 時 間 が か か る症 状 を表 して お り. につい て表 1に まとめた。 この よ うに,本 調査 で も. OCDが 重 くな った ときの症状 を示 して い るの か も し. 先行研 究 と類 似 した因子 “ 確 認 "“ 清 潔 "“ 遅 延 "“ 疑. れ ない (井 出 ,1995)。. 惑 "が 抽 出 された。 そ して ,確 認 ・洗浄 ・疑惑 ・遅延. ,. ,. しか し,Sanavioに よる女性 の デ ー タの 因子 分析 で は s10wnessが 抽 出 され て い る こ と も事 実 で あ る。 そ. の 4つ の 要因が ,健 常者 と患者 に共通 して認 め られ る 構成要素 だ と考 え られ る。. こで本研 究 で は,健 常 者 と OCD患 者 とは どうい う点. しか し,健 常 者 で 抽 出 され た 因子 は,Hodgson&. で 異 な っているのか項 目内容 を検 討す る こと,女 子学. Rachman(1977)の 各因子 の なかで も負荷 量 の高 い項. 生 対象 の調査 で 『遅延』 因子 が抽 出 され るのか とい う. 目が残 り,全 体 的 に項 目数が少 な くな っていた もので. こ と,他 国 の研究 と比 較す る こ とに よ り強迫症状 に関. あ る。 つ ま り,臨 床患者 に実施 された ときの 各因子 で. す る因子構造 の特徴 を検 討 す る こ とを 目的 と した。. 因子負荷量 の高 い項 目で構成 されて い るのが ,健 常者 の 因子 である と言 える。. 方. 表 1を 見 る と,MOCIの 因子構造 は SanaviO&Vai―. 7去. dotto,Chan,細 羽 ,関 山 らの研 究 とほぼ一 致 して い る 被調査者 :女 子 大学生 全学科 304年 ・大学 院生 1258. が ,本 研 究 で は Jowness因 子 が抽 出 され た。 この こ とは注 目すべ き結果であ る とい える。. 名 (M=21.01歳 ,SD=1.49歳 ) 質問紙 :吉 田 ら (1995)に よつて邦訳 された強迫性 障. まず ,本 調査 の確認 因子 には,HodgsOn&Rachman. 害 の 症 状 を測 定 す る 尺 度 Mausby Obsessive Com―. (1977)確 認 因子 の 負荷量 の 高 い項 目だ けが残 つて い. phs市 c lnventoy日 本版 30項 目を使 用 (付 録. る。本 調査 結 果 を HOdgsonの 研 究 を比 較 す る と “ 何. 1)。. 調査方法 :授 業 の オ リエ ンテ ー シ ョン終了後 に,集 団. 度 も確認 す る"と い う点 で は共 通 して い るが ,“ 確 認. ア ンケ ー ト方式 で 実 施 した。 (8箇 所 の 教 室 で 一 斉. に時 間 が かか る"“ 困 った り嫌 な考 えが頭 か ら離 れ な. 、 にお こ な い ,′ 亡 理専 攻 大 学 院 生 数 名 に実 施 を依 頼. い"“ 生活 に支 障が 出 る"と い う よ うな項 目 は,高 い. し,あ らか じめ研 究 の 目的や施行方法 のマ ニ ュアル. 負荷量 を示 さなか った。そ の理 由 と して ,次 のデ ー タ. を渡 し熟読 してか ら実施 して もらった。. が 参考 になる と思 われ る。. ). 回答方 法. :“. は い ・い い え"の 2段 階 で 自己評 定 を求. 筆 者 が お こ な った 『確認行 動 に 関す る調査』 (付 録. 2)で ,一 度 お こ な った こ とを再度確 か め る こ とが ど. め た。. の くらい 苦 にな って い るか を,「 全 く苦 に な らな い」 を 1と して 「非常 に苦 になる」 の 7ま での 7段 階評定. 結 果 と 考 察. で 最 も当て は まる数 字 に○ をつ け て もら った。MOcI. 30項 目で因子分析. (主. 因子法 ・バ リマ ックス 回転. ). 総得 点 と 7段 階 の評定得点 ,お よび Hodgson&Rach―. をお こなった結果 ,9因 子 が抽出 された。 しか し,ど. man(1977)確 認 下位尺度得点 と 7段 階 の評 定得 点 そ. の項 目も因子負荷量 が 0。 35に 達 して い ない 因子 があ. れぞれ ,ピ ア ソンの積率相 関係数 を算 出 した ところ. ,.

(3) 児玉 美幸 :Maudslcy Obsessional― Compulsive lnventoryの 因子構造 の検討 表 項. Q8 Q2. Q10 Q18. Q7. Q20. Factor 2. Factor 3. Factor 4. (DR). (H). (L). (S). 0.594. 0。. 549. 0。. 379. DR DR DR. 0。. 311. H. 0.567. H. H. DR. H. H. H H. H. L. S. Q4. H. 服の片付け よく遅れる Q12 や り直 しで仕事が遅れる Q13 石鹸の量 Ql 公衆電話の不清潔さ Q25 数の確認 Q14 不吉 な数字 Q19 トイレの汚さ Q30 うまくいかない と思 う Q9 誰かとぶつかると思 う Q ll 両親の厳 しさ Q3 正直であろうとする Q23 日常生活の計画をたてる. H. H. L L. S. 0.367. L. L. H,L. 0.432. H. 0.509. L. 337. 0.330. L. 344. 0。. L L L L. H. 0。. L L L L. H. L. 454. H. L. L. 0。. Q29. 固 有 値. DR. DR DR DR. L. 0.508. DR DR DR DR. DR. H. 483. 関山 (2003). H. 0。. 細羽 (1992). DR DR DR. H. 朝の洗面に時間がかかる 朝の身支度の時間 確認 に時間がかかる. 785. 0.521. Chan (1990. L. Q26 Q16 Q28. 0。. Sana宙 o&. 究. 研. L. Q5. H,S H,S. 0.607. 何でも確認する ガス・水道・ ドアの確認 宛名を確認 潔癖症 お金が汚い と思 う ばい菌や病気が気になる 消毒剤を使 う 動物が汚い. Hodgson&. Rachman(1977) Vidotto(1985). H. Q17 Q24 Q21 Q27. Factor l. 行. H. Q15. 非意志的に嫌な考え 嫌な考えが離れない 疑間に思う 細かいことまで考える 融通がきかない 確認することに困っている. 先. H. Q6. 因子分析結果. No。. H H. Q22. 目. l MOCIの 因子分析結果お よび先 行研 究 との対照. L,S. DR. DR. H. DR. DR H. L L. L L. L. S. H L. L. DR. DRoH. DR. H. L. L. L. L. H. L. H. DR DR S 4.075. 2.111. 1.580. L. 1.343. 註 註. 因子負荷量 は,絶 対値 0。 300以 上 を掲載 DR(doubting/ruminating:疑 惑 ・反易)OH(checking:確 認)・ H(cleaning:清 潔)O SL(slowness:遅 延). MOCI総 得 点 との 相 関 は r=o。 14,確 認 下位 尺 度 得 点. 含 まれ るの に対 し,健 常者 の確認 因子 には含 まれ なか. との相 関 は r=o。 18で あ り, どち らとも相 関 はなか っ. った。 これ は,強 迫性 障害 の患者 の確認行動 には強迫. た。. 観念 や強 い苦痛 が伴 い ,時 間 を浪 費す る とい う特徴 が. この ことか ら,本 調査 のサ ンプルで は,強 迫性 と確. あ る こ とを示 して い る。そ れ は,DSM― Ⅳの強迫性 障. 認行動 が本 人 に苦痛 を もた らしては い なか った こ とが. 害診 断基準 と して挙が ってい る もの特徴 で もあ る。 し. 分 か る。 したが って ,健 常者 には,強 迫 や確認 とい う. か し,SanaviO(1985)や 細 羽 (1992)が 学 生 に実 施. のが ,常 に苦痛 を もた らす もので はな い こ とを示唆す. した研 究 の確認 因子 は,意 思 に反 して嫌 な考 えが浮 か. る。繰 り返 し確認 をす る こ とは社 会的 にみて も,確 実. んで くる とい う強迫観念 の よ うな内容 は含 まれ なか つ. に物事 を遂 行 す るため には必要 な行動 で あ る。 また. た ものの ,“ 何 度 も確 認 す る こ とに 困 ってい る",“ 確. ,. 社会 で も確認 を必 要 とす る仕事 は多 い 。例 えば ,電 車. 認 に時 間が かか る",“ 細 か い こ とまで考 える",“ 慎 重. の車掌 は指差 し確認 を して い る。 これ は繰 り返 しお こ. に行 って もうま くい か ない よ うに思 える"と い った ネ. なわれ るが ,何 を確認 して い るか とい う目的が はっ き. ガテ ィブな思 考 をす る とい う項 目が含 まれて い た。 こ. りして い る し,苦 痛 とい うわ け で はな い だろ う。. の こ とか ら,何 度 も確認 す る ことに困 ってい る,確 認. そ う考 える と,臨 床患者 の確認 因子 には,意 思 に反. に時 間がかか るか らとい って ,強 迫 的 な確認行動 の特. して嫌 な考 えが浮 か んで くる,何 度 も確認す る こ とに. 徴 と考 えるには,ま だ検討 が必 要 であ る。 また , 日本 以 外 の研 究 で は,確 認行動 に認知 的 な症状 (疑 惑 ・反. ひ ど く時 間がかか る ・困 ってい る とい う よ うな項 目が.

(4) 甲南女子大学大学院論集第 5号. 人間科学研究編 (2007年 3月. ). 易 に入 る よ うな項 目)が 関 わ って い る ため ,「 疑 惑」. は,HOdgson&Rachman(1977)の 遅延項 目 とは異 な. とい う認知 的 な ものが 情動 や行動 に どの よ うな影響 を. って い る。 また ,sanaviO(1985)の 男 女 合 わせ た デ. 与 えるのか考慮す る必 要性 があ る と思 われ る。. ー タで は遅延 の 因子 は発 見 され なか ったが ,女 子 のみ. 次 に清潔 因子 も,確 認 因子 同様 ,Hodgson&Rach―. man(1977)の 洗浄下位 尺度 で 因子 負荷量 の 高 い項 目 「お金 に触 れ る と汚 い」,「 バ イ菌 や病 気 が 気 に な る」 とい う項 目が残 って い る。潔癖 症 で あ る,過 剰 な心. のデー タで 因子分析 した結果 で は,男 性 デ ー タの 因子. 分析 で 出て こなか った「朝 の準備 に関す る項 目 (Q 16.26)」. を抽 出 して い る。 これは,本 調査 で「遅延」. と命名 した (Q16,26)と 一致するものである。. 配 ,多 量 の 消 毒 剤 な ど,適 切 な 範 囲 内 を超 え た「過. Sanavio(1985)は 「朝 の準備 に関す る 因子」 を美. 度」 を示す項 目 は清 潔 因子 に含 まれ なか った。Qlの. を追求す る問題 と言えるとい う。そ して,若 い女性 の. 項 目 はほ とん どの 人が “いい え"と 答 え,平 均 が 0.1. 場合,朝 の身支度や洗面に時間がかかるのは特別 な強. の項 目だ つたので排 除 された (図. 1)。. おそ ら く,今 20. 代女性 の 多 くは携帯電話 を持 ち,公 衆電話 を使 用す る こ と 自体 あ ま りな いの が現状 であ ろ う。 したが って. ,. 迫的問題 とは捉 えてい ない。 このことを考慮 すると,本 研究 は女子 だけのデー タ で もある ことか ら,あ れこれ考 えがめ ぐって時間が過. この項 目で清潔 に関す る もの を測 定す るのは時代 を反. ぎていって しまう HOdgson&Rachman(1977)の 遅. 映 して い ない もので あ った と思 われ る。. 延項 目とは違 い,時 間をかけてエ レガン トさを追求す. Sanavio(1985)の 研 究 で は,清 潔 の 因 子 の 中 で. るとい う性質を持 った因子 である可能性 は高 い。 また. “ 整 頓 ・身支度 に時 間 が かか る"と い う項 目の 負 荷量. Chan(1990)は 香 港 の 中 国 人 学 生 183人 を対 象 に. が 高 く,項 目構 成 も HOdgson&Rachman(1977)と. 「確認」「洗浄」「疑惑」 を抽 出 して い るが「遅延」 は. も重 なる部分が 多 い。過度 に “汚 いの で はない か"と ヽ か “ちゃん と洗 えて い な いの で はな い か "と ″ 亡 配す る. 現 われなかった。 この ことか ら,“ 遅延"は 健常者 の. と,洗 浄 (洗 面 ・身支 度 )・ 整 理 整 頓 に時 間が か か り. なわち健常者 による因子分析 か ら得 られなかった「遅. 行動 に支 障 が 出始 め る とい う こ とで あ ろ う。. 延」 とは臨床強迫症状 をもつ患者 にのみ起 こると考 え. 一 方 ,本 調査 で は,時 間 に関す る項 目が全 く含 まれ. 人に共通する主要素ではないこ とは明 らかである。す. られるだろ う。. なか った。す なわち,清 潔 は気 になった と して も,そ. 「疑惑」 を示す 因子 は,研 究 よって 少 しず つ 因子 を. こで 行動 に支 障 が 出 る こ とには つ なが らな い と言 え. 構 成 す る 項 目 が 異 な る。 た だ し,“ こ れ で い い の. る。 この こ とか ら,臨 床患 者 に とって洗浄 と時 間 には. か ?!"と い う こ とに思 い悩 む頑 固 なパ ー ソナ リテ イ. 密接 な関わ りがあ る とい う こ とが 推測 され る。. や細 部 へ の こだわ り表現す る 因子 で あ る と言 える。. そ して ,時 間 を表 す ものが す 星延 因子 で あ る。 これ. Sanavio(1985)で は QHと Q14は 全 ス コ ア と全. 項 目. 図. 1. 各項 目の度数. (%)逆 転項 日修正後.

(5) 児玉 美幸 :Maudsley Obsessional― CompulJve lnventoryの 因子構造 の検討. く相 関が な く,排 除 して分析 がお こ なわれて い る。 ま た,本 研 究 で も多 くの 人 が ,Q14に “い い え"と 回 答 し,項 目平均 が 0。 1で あ った (図. 1)。. そ の こ とか ら. も,不 吉 な数 字 や両親 の厳 しさは,健 常者 との 関 わ り. 造 の性差 につい ての検討す る必 要 が あ る。 また ,行 動 に影響す る と考 え られ る「疑惑」 か ら臨 床群 と健常者 の違 い を明確 に して い くこ とが ,今 後 の 課題 と して残 る。. が 弱 く,臨 床 患 者 に特徴 的 な もの で あ る と考 え られ る。. 引用文献. Cronbachの α 係 数 は 第 1因 子 が 0。 693,第 2因 子 が 0。 652,第 3因 子 が 0.514,第 4因 子 が 0.439で あ つ た。下位 尺 度 の 内 的整合 性 に 関 して十 分 な値 とは 言 えな い 。 また HOdgsOn&Rachman(1977)の 各下位 尺度 に基 づ き,本 デ ー タの α 係 数 を求 め る と,確 認. AInerican Psychiatric Association 1994 Djα. jε gκ θ s′. Js― αれグ S′ α′. ′ Jθ α l Maκ αJげ ″ι κ″J DJSθ rグ ,4h edo Amrican Psychiat― `だ “ ric Association(高 橋 三 郎 ・大 野 豊 ・染 谷 俊 幸 (訳 ). 精ネ 申疾 患 の 診 断 ,統 計 マ ニ ュ ア ル. DSM― Ⅳ. 医学書. 院。 ). Chan, Do W。. 1990 The Maudsley Obsessional― {Complusive ln―. α=0.623,洗 浄 α=0.5477,遅 延 α=0.353,疑 惑 α. ventory: A psychometric inverstigation on Chinese normal. =0.470と い ず れ も低 値 で あ った。 一 方 ,Hodgson&. SutteCtS.B`ん. Rachman(1977)や 吉 田 (1995)の 研 究 で は,4つ の 下位 尺 度 の 内 的整 合性 を示 す α 係 数 は どれ も 7以 o。. 上 の高値 を示 した。. Hodgson, R。 & Rachman, S. 1977 0bsessinal― Complusive complaints.Bchaviour Research and Therapy,15,389-395.. 細 羽竜 也. 生和秀敏. 内 田信 行. レイ強迫神経 症 質 問紙. 本稿 で 項 目内容 を詳細 に見 る こ とに よって ,『 遅 延 ・疑惑』 に関 しては健常者 と臨床群 に非常 に大 きな違 い が 見 られ る こ とが わ か っ た。 そ して ,『 清 潔』 に は,衛 生や 清潔 を追 求す る面 と, 日常生活 で使 う よ う なお金 を気 にす る面 で は,同 じ清潔 で も少 し違 った次 本調査 は,邦 訳 の 問題 や 日本 の 強迫性 障害 の患者 を ,. 因子 分析 の 結 果 を HOdgson O Sanavioら の 結 果 と比 較 す る こ とで ,臨 床 的 な問題 特徴 を示唆す る手掛 か りに な った と思 われ る。 今後 , 日本 人臨床群 の 強迫症状 の 因子構造 ,因 子構. 1992. 日本 語 版 モ ー ズ. (MOCI)の 因子論 的検 討. 広島. 大学総合科学部紀 要 Ⅳ理 系編 ,18,53-61 井 出正 明. 西 村 良二. 細 羽竜也. 傾 向尺 度 構 成 の 試 み. 生和 秀敏. 1995. 強迫. 広 島大 学 総 合 科 学 部 紀 要 Ⅳ理 系. 新訂, 21,171-182 Sanavio, E。 , & Vidotto, G。. 1985 The Componcnts of the. jθ αソ Maudsley Obsessional一 Complusive QucstiOnaire.Bι ん. R`s`α rθ んα んグ7カ. 元 の話 だ とも考 え られた。 対象 との比較 ではない とい う問題 は残 され る ものの. jθ rR`s`α κtt α れグ7カ ι αソ ′ ,28,413-420。 ψ ッ. 2003. `raρ. y, 23,659-662.. r. “. 高校 生 にお け る強 迫 現 象 の 因子 構 造 に つ い て ―特 性 不 安 ,抑 うつ お よび ス トレス ・ コー ビ ン. 関山. 徹. グ との 関連. 鹿 児 島大 学 教 育 学 部 教 育 実践 研 究 紀 要. ,. 13, 169-176. 吉 田 充 孝 ・切 池 信 夫 ・永 田 利 彦 ・松 永 寿 人 ・ 山 上 榮. 1995 強迫 性 障害 に対 す る Maudsley Obsessional Com― plusive lnventory(MOCI)邦 訳版 の有用性 につ い て .精 神 医学 ,37(3),291-296..

(6) 甲南女子大学大学 院論 集 第 5号 付録 l MauJey Obsessive Compluttve lnventoy日. 付録. 本版 はい いいえ. 1.不 潔だと思うので,公 衆電話は使わないようにしていま. ○. ×. 何事も時間通 りにできないためだと思いますがよく遅れ てしまいます。. ○. 動物に触れるのがあまり汚いとは思いません。. ○. ×. うか何度も確認しないと気がすみません。. ○. ×. 私 は,非 常に融通が きかない人である。. ○. ×. 毎日のようにいやな考えが意志に反してわき上がってき て困っています。. ○. ×. 、 配をすること 亡 偶然,誰 かとぶつかるかどうかと過剰な′ はありません。. ○. ×. 日常 の何で もないことをしていて も,こ れでいいのかひ どく疑間に思 って しまい ます。. ○. ×. 私 は子供の頃に,両 親 はどちらも特に厳 しくはあ りませ んで した。. ○. ×. が遅れることがあります。. ○. ×. 13。. 石鹸は普通の量しか使いません。. ○. ×. 14。. 私には不吉な数字がありますc. ○. ×. 手紙を出す前に,何 度も相手の住所や名前を確認するこ とはありませんc. ○. ×. 16。. 朝 の身仕度 にそれほど時間はかか りません。. ○. 17。. 私はそれほど潔癖性ではありません。. ○. ×. 18。. 細かいことまで,あ れこれ考えすぎて困っています。. ○. ×. 手入れのいきとどいた トイレなら何のためらいもなく使 うことができます。. ○. ×. 今困 っていることは何度 も確かめないと気がす まないこ とです。. ○. ×. 4。. 5。. 6.ガ スの元栓や,水 道の蛇口, ドアの鍵などを開めたかど 7。 8。. 9。. 10。. H。. 12.何 度も繰 り返してやり直さないと気がすまないので仕事. 15。. 19。. 20。. 21.バ イ菌や病気などの ことは特に気 になりません 22。. ○. ×. ×. 23。. 日常生活をどのように行うかを厳密に決めていません。. ○. お金に触れると手が汚くなるとは思いません。. ○. 25。. 普通の時 に,数 を確認 しなが らすることはあ りません。. ○. ×. 26。. 朝の洗面に時間がかか ります。. ○. ×. ○. ×. ○. ×. ○. ×. 29.帰 宅後,服 をかたづ けるのにあまり時間はかか りません。 30。. い くら慎重に行ったところで,う まくいかないと思うこ とがありますc. が. あ ま り 自. 自. 信. も. な. 信. な い. え な. ○. が. 3. 3.1度 行 ったことを再度確かめることが, どの くらい苦 になってい ます. か ? 全 く苦にならない を 1と して非常に苦になるの 7ま でで,最 もあ てはまる数字に 1つ だけ○をつけて下 さい。 ゛ と ど 全 苦 に ち ち く ら ら な 苦 と に ら か ル も な な い い ら な ば. 苦 に な な. l. ○. ど ち ら と. ほ と ん ど. 全 く 自. l. 24。. 28。. 鍵 例えば外出の際,鍵 をかけてきたのかどうか記憶をたどってみても “ をかけた"と いう自信が持てないようなことがあるかもしれません。こ のように 1度 行った事を思い出せる記憶力にどの くらい自信があります か ? 全く自信がないを 1と して非常に自信があるの 7ま でで最もあて はまる数字に 1つ だけ○をつけて下さい。. が な. 私 は何度 も確かめる方ではあ りませんc. 何度も確かめるので,毎 日ひどく時間がかかってしまし ます。. 0. 2。. ×. 27.多 量に消毒剤を使うことはありません。. ①. な. い. 非 常 に苦 にな る. ヽ がけてい ます。 亡 私 は人一倍正直であろうと′. 3。. 非 常 に自 信 が あ る. ×. 苦 にな る. ○. 確 認 行 動 にお け る調 査 の 質 問 紙. かなり自信 があ る. いやな考えに取りつかれて,そ れからなかなか離れられ ません。. 2。. 2. やったことをもう 1度 確かめるということは誰にでもあることです (例 えばお風呂の栓が本当にちゃんと閉まっているか花、 配なとき,あ るいは 頭がボーとしていて栓を開めたかどうか思い出せないときなど)。 この ように家や学校の生活の中で再度確かめることがありますか ?そ れはど のような事をどういう時にですか ? 何でも結構ですから,主 なものを 思いついた順に2つ 書いて ください。. ど ち ら か と いえ ば 苦 に な る. ×. 1。. ). や や自 信 が あ る. ○. す。. 人間科 学 研 究 編 (2007年 3月.

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