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IRUCAA@TDC : №10:8型アデノ随伴ウイルスベクターによるALP 遺伝子の高発現は低ホスファターゼ症モデルマウスの歯の形態不整を改善する

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№10:8型アデノ随伴ウイルスベクターによるALP 遺

伝子の高発現は低ホスファターゼ症モデルマウスの歯の

形態不整を改善する

Author(s)

棚瀬, 稔貴; 高橋, 有希; 新谷, 誠康; 笠原, 正貴

Journal

歯科学報, 119(5): 452-452

URL

http://hdl.handle.net/10130/5001

Right

Description

(2)

目的:喉頭は咽頭と気管をつなぎ,頸部正中で第4 から第6頸椎の前方に位置している。骨格は主に甲 状軟骨,輪状軟骨,披裂軟骨で構成され,内喉頭筋 が付着することにより声帯の位置や緊張を変化させ ると言われている。我々は高齢者献体を研究対象と し,喉頭関節に焦点をあて組織学的検索を行ってい る。これまで輪状甲状関節および輪状披裂関節につ いて,軟骨の変性や摩耗,滑膜組織の変性について は報告したが,そこに存在するマクロファージの数 については不明な点があった。そこで今回我々は, 高齢者献体の輪状甲状関節および輪状披裂関節を組 織学的に観察し,マクロファージの数に関する検索 結果と比べ,加齢による機能変化について考察を試 みた。 方法:試料として,東京歯科大学所蔵の実習用遺体 18体(男性15体,女性3体;平均年齢85歳)を用い た。各献体の輪状甲状関節および輪状披裂関節を, 滑膜組織を含めて摘出し,通法に従いパラフィン包 埋を行い,連続切片を作成した。各献体から得られ た連続切片を用い,Hematoxylin and Eosin(H­E) および Elastic Masson にて染色し,それ以外の切 片については,Elastin および CD68に対する免疫組 織化学的染色を施し観察を行った。 結果および考察:両関節における関節包は非常に薄 く,ほとんど弾性線維を含んでいなかった。また, 関節包の炎症所見も認められなかった。これら関節 包では,長く厚みのある滑膜ヒダを認めることがで きた。また滑膜組織には CD68陽性マクロファージ が豊富に存在している部位が散見された。今回の観 察結果から,豊富なエラスチン線維や滑膜ヒダの存 在により,高齢者が高い発声を行う時にそれらの組 織が関節表面間の適合不足を補うことで,関節の前 方滑走や回転運動を維持していることが考えられ た。関節軟骨表面においては粗いもしくは薄いと いった退行性の変化がしばしば存在したが,炎症性 兆候が観察されないことや関節軟骨の断裂が存在し ないことから,加齢や関節への荷重などで生じる一 般的な骨関節炎とは異なり,骨関節炎様の特殊で無 症状な状態を維持していることが,高齢者の喉頭関 節であることが明らかとなり,その恒常性の維持に マクロファージが何らかの影響を与えていることが 示唆された。 目的:低 ホ ス フ ァ タ ー ゼ 症(hypophosphatasia; HPP)は組織非特異的アルカリホスファターゼ遺 伝子(TNALP)の変異により生じる先天性疾患で, 骨形成不全や乳歯の早期脱落を主徴とする。我々は 長期に TNALP を発現できるよう構築した8型ア デ ノ 随 伴 ウ イ ル ス(adeno-associated virus8; AAV8)ベクターを用いた遺伝子治療により,延 命効果が得られることを既に報告している。しか し,治療マウスの顎骨や歯に関して,形態不整,セ メント質欠如および石灰化不全などの治癒不全が確 認された。そこで本研究の目的は,投与する AAV 8ベクター量を増やすことで,歯の形態不整および 早期脱落の改善が可能かどうか検証することとし た。 方 法:出 生 直 後 の HPP マ ウ ス に 治 療 用 AAV 8ベ ク タ ー1.5×1011 vector genome/body(v.g./ body)(1.5-Treated)または4.5×1012 v.g./body(45-Treated)を筋肉注射し,90日後に下顎骨の放射線 画像解析であるエックス線画像解析およびマイクロ CT 画像解析を行った。エックス線解析では下顎骨 長径と下顎骨高径を測定し,マイクロ CT 画像解析 では下顎第一臼歯全長,歯根長,およびセメントエ ナメル境−歯槽骨頂間距離を測定した。また組織学 的解析として,H&E 染色を行った(n=5)。コン トロールとして,同日齢の C57BL6野生型マウス (WT)を用いた(n=5)。 結果:下顎骨のエックス線画像解析では,下顎骨高 径において45-Treated は1.5-Treated に比べて有意 に長かった(45-Treated versus 1.5-Treated;3.24 ±0.30mm vs2.83±0.16mm,p<0.05)。下 顎 骨 のマイクロ CT 解析では,第一臼歯全長と第一臼歯 歯根長において,45-Treated は1.5-Treated に比べ て 有 意 に 長 か っ た(45-Treated vs1.5-Treated; 1.30±0.07 mm vs 0.10±0.007 mm,p<0.001)。 また組織学的解析では,45-Treated はセメント質 の形成が認められたものの,1.5-Treated ではセメ ント質の形成は認められなかった。 考 察:以 上 の 結 果 か ら1.5-Treated と 比 べ45-Treated では顎骨および歯の形態不正の改善が確認 された。このことから,治療開始時期が生後であっ ても充分量の ALP 発現を行うことで乳歯の早期脱 落の改善を行うことができる可能性が示唆され,重 症乳児型 HPP 患者の QOL の向上が期待できると 考える。

№9:高齢者献体における輪状甲状関節および輪状披裂関節の加齢変化

金平智恵美1),北村 啓2),橋本千明1),小川雄大1),是澤智久1),山本将仁1),阿部伸一1) (東歯大・解剖)1)(東歯大・組織・発生)2)

№10:8型アデノ随伴ウイルスベクターによる ALP 遺伝子の高発現は低ホスファター

ゼ症モデルマウスの歯の形態不整を改善する

棚瀬稔貴1),高橋有希2),新谷誠康1),笠原正貴2)(東歯大・小児歯)1)(東歯大・薬理)2) 学 会 講 演 抄 録 452 ― 88 ―

参照

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