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Title
№27:歯周病学講座ポストグラデュエートコース第
21期生による症例提示−広汎型重度慢性歯周炎に対し
歯周組織再生療法を行った一症例−
Author(s)
吉川, 幸輝; 久永, 幸乃; 勢島, 典; 齋藤, 淳
Journal
歯科学報, 118(5): 486-486
URL
http://hdl.handle.net/10130/4740
Right
Description
486 学 会 講 演 抄 録
示
説
№27:歯周病学講座ポストグラデュエートコース第21期生による症例提示
-広汎型重度慢性歯周炎に対し歯周組織再生療法を行った一症例-
吉川幸輝1)
,久永幸乃1)
,勢島 典1)
,齋藤 淳1)2)
(東歯大・歯周)1)
(東歯大・口科研)2)
目的:本講座におけるポストグラデュエートコース
は平成6年度に発足し,歯周療法の専門的知識と臨
床技能を修得することを目的としている。今回,第
21期修了者の代表症例を提示する。
症例(事例):1.初診時データ:患者は57歳の男
性。右側臼歯部の動揺を主訴として来院した。2014
年10月に#16,17の動揺を自覚し,2015年1月東京
歯科大学水道橋病院保存科を受診した。全身既往歴
に特記事項はない。2.診察・検査所見:1)口腔
内所見:全顎的に歯肉の発赤,腫脹は顕著ではない
が,主訴部位である#16,17に動揺2度を認めた。
プロービングデプスは平均3.6mm,4mm 以上の
部位は55.3%であった。#16,17頬側にⅡ度,#26
近心にⅠ度,#36頬側にⅠ度の分岐部病変を認め
た。初診時 PCR は65%であった。2)エックス線
画 像 所 見:#16,17,26に 垂 直 的 骨 吸 収,#16,
17,26,36根分岐部に透過像を認めた。#16,17は
根尖付近におよぶ骨吸収を認めた。3)咬合所見:
中心咬合位における早期接触は#16,46に認められ
た。3.診断:広汎型重度慢性歯周炎 4.治療計
画:1)歯周基本治療:口腔衛生指導,スケーリン
グ・ルートプレーニング(SRP),抜歯,暫間固定,
う蝕治療,歯周治療用装置(床,冠型)2)再評価
3)歯周外科治療:歯肉剥離掻爬術,歯周組織再生
療法 4)再評価 5)口腔機能回復治療 6)再
評価 7)SPT 5.治療経過:歯周 基 本 治 療 で
は,プラークコントロールを徹底し,全顎 SRP を
行い,#16,17は抜歯をした。再評価後にポケット
が残存した#31-33,41と#36,37に歯肉剥離掻爬
術,#25,26にはエナメルマトリックスデリバティ
ブを用いた歯周組織再生療法を行った。その後,口
腔機能回復治療として#25,26にクラウンを,#
16,17欠損部に対しては義歯による補綴を行った。
再評価後,病状安定のため SPT へ移行した。
成績および考察:本症例では,広汎型重度慢性歯周
炎に対し,炎症のコントロールと歯周組織再生療法
を 行 い,良 好 な 結 果 を 得 る こ と が で き た。現 在
SPT 経過1年6ヶ月時点で歯周組織の状態は安定
している。現在リコール間隔を3ヶ月とし,#31-
33,41には歯肉退縮が認められるため,知覚過敏に
注意して慎重に SPT を行っている。
№28:歯周病学講座ポストグラデュエートコース第21期生による症例提示 -メインテ
ナンス移行2年後も良好に経過している,広汎型重度慢性歯周炎の1症例-
久永幸乃,吉川幸輝,喜田大智,齋藤 淳(東歯大・歯周)
目的:本講座におけるポストグラデュエートコース
は平成6年度に発足し,歯周療法の専門的知識と臨
床技能を修得することを目的としている。今回,第
21期修了者の代表症例を提示する。
症 例(事 例):1.初 診 時 デ ー タ:(2015年1月29
日)2014年10月頃より,上顎前歯部からの出血と歯
肉の腫脹を自覚。近医を受診し同部位の歯肉切除を
行ったが症状の改善が見られず,東京歯科大学水道
橋病院保存科を受診した。全身既往歴は,5年前よ
り高血圧症のためニフェジピンを服用している。
2.診察・検査所見:1)#12,11,33,34辺縁歯
肉に顕著な発赤腫脹を認めた。プロービングデプス
は平均4.0mm,4mm 以上の部位は64.2%,6mm
以上の部位は8.0%であった。口腔清掃状態は,初
診 時 PCR=88.9%で あ っ た。2)エ ッ ク ス 線 所
見:全顎的には軽度~中等度の水平性骨吸収と歯石
の沈着,#16根尖部に透過像が認められた。3)咬
合所見:下顎前歯部に軽度の叢生を認めるが,中心
咬合位における早期接触は認められなかった。3.
診断:広汎型重度慢性歯周炎 4.治療計画:1)
歯周基本治療:口腔清掃指導,スケーリング・ルー
トプレーニング(SRP),#16感染根管治療,#16治
療用補綴物の装着2)再評価 3)歯周外科治療:
歯肉剥離掻爬術 4)再評価 5)口腔機能回復治
療 6)再評価 7)メインテナンス 5.治療経
過:歯周基本治療では,プラークコントロールを徹
底し,全顎 SRP,#16に対し感染根管治療を行い,
治療用補綴物を装着した。再評価後ポケットの残存
した#11-21,#16,#32,33に対し歯肉剥離掻爬術
を施行した。その際#16は歯根破折を認めたため,
抜歯した。抜歯した#16に対し Br,また#26,27に
対し FMC による補綴を行った。再評価後,治癒を
確認し,メインテナンスに移行した。
成績および考察:本症例では,広汎型重度慢性歯周
炎に対し,炎症のコントロールと組織付着療法を行
い,良好な結果を得ることができた。現在メインテ
ナンス経過2年時点で歯周組織の状態は安定してい
る。リコール間隔を3ヶ月とし,根面齲蝕や知覚過
敏症状に注意していく必要がある。
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