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IRUCAA@TDC : チタンの歯科応用の最前線

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

チタンの歯科応用の最前線

Author(s)

小田, 豊

Journal

歯科学報, 113(4): 417-417

URL

http://hdl.handle.net/10130/3128

Right

(2)

歯科医療は金属,セラミックス,重合体の3種の固体材料をベースとした歯科材料・器械を中心に支えられ ている。歯科医療がカバーすべきニーズの拡大とともに材料開発とその製造方法,加工方法もイノベーション のスパイラル軌道に沿って発展してきた。金属材料では,口腔内で腐食し難い貴金属合金から,非貴金属のチ タンおよびチタン合金に焦点が当てられてきた。チタンやチタン合金は低比重,高耐食性,生体親和性といっ た素材の優れた特性に加えて,超塑性,超弾性,形状記憶,低弾性係数,超親水性,抗菌性などの機能が合金 化や表面処理技術の進歩で付加されてきた。 チタンが発見されたのは1790年代で200年以上も前になるが,金属として工業界で精錬されるようになった のは1948年になってからのことであり,鉄(2000∼3000年前)やアルミニウム(150年前)に比べて50年の歴 ! 史しか持たない新しい金属である。歯科臨床でのチタンの利用は,1960年代に Branemark が骨性結合型イン プラントを紹介したことに端を発し,現在のようなチタン製インプラントの普及をもたらした。その後1970年 代に,Andreasen らがチタンとニッケルを1対1の割合で合金化したワイヤーが超弾性と形状記憶を示すこ とを発見し,チタンニッケル矯正線が普及した。歯科理工学分野でチタンに関する研究が増え始めたのは1980 年代であり,チタン鋳造に関する研究が国内外で中心的に行われ,チタンの鋳造システムとして日本で開発さ れたものが8種類以上もあり,国際的にも日本の歯科チタン鋳造技術が先端にある。他方,コンピュータ技術 の進歩は歯科医療においても技術革新をもたらし,歯科用 CAD/CAM も切削加工から積層造形の技術へと発 展しつつある。チタンおよびチタン合金の積層造形による歯科補綴物の製作はまだ研究段階にあるが,その応 用も視野に入りつつある。 チタンは新しい金属材料であるだけでなく,周辺の技術の進歩によって漸く歯科利用が可能になった材料で ある。チタンは元来,金合金の様な貴金属とは異なる卑金属であり,活性な金属である。フッ化水素酸のよう な錯イオンを形成する酸の存在下やアルカリ性過酸化物の存在下では容易に腐食することもこれまでの研究で 明らかにされている。歯科応用に当たっては,その特性を十分に把握することが肝要である。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 1973年 東京歯科大学歯科理工学講座助手 1979年 東京歯科大学歯科理工学講座講師 1988年 チェンマイ大学歯学部客員講師 1990年 東京歯科大学歯科理工学講座助教授 1991年 ベイラー歯科大学客員研究員 1997年 東京歯科大学歯科理工学講座主任教授 2004年 東京歯科大学教務部長 2010年 東京歯科大学学会・学術出版部長 <主な学会および社会活動> 2001年 日本歯科医師会器材部会・材料規格委員長 2002年 ISO/TC106 SC2 日本 SC 議長 2003年 薬事・食品衛生審議会臨時委員(医療材料部会) 2003年 歯科材料試験ガイドライン検討委員 2004年 独立行政法人医薬品医療機器総合機構専門委員 2004年 日本歯科理工学会会長 2006年 日本学術会議連携会員 2007年 JADR(国際歯科研究学会日本部会)会長 2009年 日本歯科産業学会副会長 2012年 日本医用歯科機器学会副会長 <賞 罰> 2007年5月 日本歯科理工学会学会賞

特 別 講 演 6

チタンの歯科応用の最前線

東京歯科大学歯科理工学講座教授

小田

歯科学報 Vol.113,No.4(2013) 417 ― 69 ―

参照

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