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長野県における児童虐待の実態とその対応に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

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-、

長野県における児童虐待の実態とその対応

に関する研究

I メ-ヘーー▼

担 Å∼,

戒 / 1

年度

長野 県香淀 大草由利研究

弟叔 唐音

武、

1

2

3月

研究代表者 北山秋雄

(

長野県肴線九号着後 今朝)

r

p

T

-L

=

ノ ′ ▼■

(2)

目次

はしがき

研究課題

研究組織

研究経費

研究発表

研究成果

1. 定例会 ・講演会等 -・---・---・----・

-2.

研究発表

1)

乳幼児 を持つ母親 の 「

子 どもの虐待」認識 に関す る実態調査

--2)

乳幼児 をもつ両親 の 「

子 どもの虐待」の認識 の実態

-・--・--3

)

乳幼児 をもつ両親 の 「

子 どもの虐待」認識 の実態 ---

・---4)

長野県

K

市 にお ける乳幼児 をもつ両親 の

子 どもの膚待」の認識 の実態

-3.

子 どもの虐待電話相談

件数 ・事例

---・-・-・-4.

課題 と展望 ---・

-・---・---・-資料

1. ワー クシ ョップ

2.

- 日電話相談

3.

子 どもの虐待電話相談

.

1

2

2

2

3

4

7

13

15

6

5

7

1

2

2

広報用資料 ・プログラム

広報用資料

協力依頼文

4.

南信子 どもの虐待防止ホ ッ トライ ン

パ ンフレッ ト

5.

研究会 ・講演会

広報用資料

6.

長野県

K

市 にお ける乳幼児 をもつ両親 の 「

子 どもの虐待」 の認識 の実態

集計結果

調査用紙他

(3)

は しが き 特 別 研 究 英軍 初 年 度 (1996)にお け る全 国 と長 野 県 の児 童 相 談 所 の児 童 虐 待 に係 わ る相 談件 数 は 4,102件 と 61件 で あ った が、1998年 度 は、それ ぞれ 6,932件 (1996 年度 の 1.7倍 )、 148件 (1996年 度 の 2.4倍 )と大 幅 に増加 して い ます。 子 どもの 虐 待 書の 防止 や 早期 発 見 ・対応 、治療 ・リハ ビ リには多職 種 間 の ア プ ロー チ とネ ッ ト ワー ク化 が不可欠 な こ とか ら、 1996年 7月 に 「子 どもの虐 待 防止研 究会 」(1997年

4

月 か ら「南信 子 どもの虐 待 防止 研 究会」に改称 した)を発 足 させ 、以 後 月

1

回 のペ ース で 、看 護 大 学 内外 の先 生 方 と ともに事 例 検 討 会/勉 強会 を開催 して きま した。 メンバ ー と して 、本 学 の近 接 領 域 の先 生 方 の他 に 、 地 域 の 医 師 、弁 護 士 、児 童 福 祉 司 、 臨床 心理 士 、婦 人 相 談員 、婦 人 警 察 官 等 多様 な領 域 の 専 門職 が参加 して き ま したO 事 例検 討 会 /勉 強 会 を重 ね るにつ れ 七、 「子 ど もの人 権 」 とい う視 点 か ら よ り広 く市 民 の 皆様 と子 どもの い じめや 虐 待 につ い て話 し合 う機 会 を持 ちた い と い う意 見 が 強 ま り、 19 9 7年

3

月 1日、

CA P(

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ve

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o

n:

どもの虐 待 防止 教 育 )の活 動 で 実 績 の あ る 「グル ープ

CA P

」 を招 い て 、本 学 講 堂 で 「ス トップ ・ザ ・い じめ &虐 待 一子 どもた ち をい じめや虐 待 か ら救 お う

と い うテ ーマ で ワー ク シ ョ ップ を開催 しま した。 この ワー ク シ ョップ で は 、子 ど も は単 に保 護 され 、依 存 す る対 象 (しば しば大 人 に対 す る従 属 性 が 強 要 され る)では な く 自分 で 考 え行 動 す る 内 な る力

(

e

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we

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me

nt

)

を持 っ て い る こ と、子 ど も も大 人 と同様 に基本 的 人権 が あ る (わ が 国 も 1994年 5月 22日子 ど もの権利 条 約 の 158 番 目の批 准 国 とな る)こ と、 を子 ど もた ちや 市 民 と と もに話 し合 い ま した。 こ う した理 念 を基 本 に・して 、子 どもの虐 待 に対 す る地 域 啓 発 の た め の講 演 会 、子 ど も の虐 待 に 関す るア ンケー ト調 査 、 電話 相 談 「南信 子 どもの虐 待 防 止 ホ ッ トライ ン」 の 開設 、県 内外 の 関連 組 織 ・団体 とのネ ッ トワー ク化 等 を実施 /推進 して きま した。 特別 研 究 と して の過 去 4年 間 の研 究活 動 を とお して 、子 どもの虐 待 に対す る南信 地域 の認 識 と理 解 が深 ま る と ともに 、育児 環 境 や 親 業 の あ り方 に対 す る関心 も高 ま り始 めて い ます 。 今 後 も子 どもの 目線 で虐 待 を捉 え、市 民 と と もに この問題 を 考 えて い きた い と思 い ます。 *子 どもの虐待 とは 「大人(また は年長者)が力 関係 を利用 して 18歳未 満 の子 どもの基 本的人権 を侵害す るプ ロセ ス」の ことで あ る。 -1

(4)

-研究課題

長野県 における児童虐待 の実態 とその対応 に関す る研究

研究組織

研究代表者

北山秋雄

研究分担者

内田雅代

北山三津子

吉沢豊予子

竹 内幸江

栗林浩子

篠原玲子

寺島憲治

麻紀

長野県看護大学看護学部教授

長野県看護大学看護学部教授

長野県看護大学看護学部教授

長野県看護大学看護学郡教授

長野県看護大学看護学部助教授

長野県看護大学看護学部助手

(

平成

9

年度

∼11

年度)

長野県看護大学看護学部助手

長野県看護大学看護学部助手

(

平成

11

年度)

長野県看護大学看護学部助手

御子柴裕子

長野県看護大学看護学部助手

頭川典子

長野県看護大学看護学部助手

(

平成

11

年度)

佐藤奈保

元長野県看護大学看護学部助手

(

平成

8

年度

∼1

0

年度)

河原 田美紀

元長野県看護大学看護学部助手

(

平成

9

年度

∼1

0

年度)

調査協 力団体 : 南信子 どもの虐待防止研究会

研究経費

平成

8

年度

856千円

平成

9

年度

877千円

平成

10

年度

599

千円

平成

11

年度

832千円

31

64

千円

(5)

-2-研究発表

1

. 学会誌等

1

)

佐藤奈保,内田雅代,竹内幸江, 栗林浩子, 篠原玲子,北山三津子,俵

麻紀,河原 田美紀,御子柴裕子,吉沢豊予子,北山秋雄,南信子 どもの虐

待防止研究会 :長野県K市における乳幼児をもつ両親の 「

子 どもの虐待

の認識の実態.長野県看護大学紀要,

1:55

-

63

,

1

999.

2.

学会発表

1)

吉沢豊予子,佐藤奈保,竹内幸江,内田雅代,南信子 どもの虐待防止研

究会一同 :乳幼児を持つ母親の 「

子 どもの虐待」認識 に関す る実態調査 .

3

9

回 日本母性衛生学会学術集会

,1

9

9

8.

1

(

)

.

1

-

2

,前橋市 .

2)

佐藤奈保,内田雅代,竹内幸江,栗林浩子,篠原玲子,北山三津子,俵麻

紀,河原 田美紀,御子柴裕子,吉沢豊予子,北山秋雄,他南信子 どもの虐

待防止研究会一同 :乳幼児をもつ両親の 「

子 どもの虐待」の認識の実態 .

45

回 日本小児保健学会

,1

9

9

8

.

1

0.

2

,東京都 .

3)

御子柴裕子,北山三津子,俵麻紀,河原田美紀, 北山秋雄,他南信子 ど∴

もの虐待防止研究会一同 :乳幼児をもつ両親の 「

子 どもの虐待」認識の実

態 .第

57

回 日本公衆衛生学会

,1

9

9

8

.

1

0.

2

9

,岐阜県 .

3

(6)

定例 会 ・講 演 会等 月に 1回ずつ行 った定例会では、研究会メンバーである看護大学教員、小児科医、弁護 士、児童福祉司、婦人相談員、スクールカウ ンセ ラーな ど、さまざまな専門職や、駒ヶ根 市内のファミリーサポ ー トグルー プで活動す る母親たちとともに、事例検討会や 日本お よ び海外の虐待の現状な どの検討 を行 った。 研究会メンバーの中で も虐待に対す るイメージはさまざまであ り、虐待か虐待でないか の境界が不明瞭であった り、家庭 という密室 での虐待は発見や介入することが難 しく、水 面下ではまだまだた くさんの子 ども達が苦 しんでいること、虐待 を うけた子 ども達の心 の 傷は大きく、保護 された後 も立ち直るには時間がかかることな ど、深刻な状況が報告 され、 それぞれの専門職の立 場か ら援助方法について話 し合ってきた。また、虐待 している規 の 背景をみると、被虐待 歴があった り、夫婦関係が うまくいっていな いケースもあ り、日本 では被害者である子 どもへの援助 に焦点が置 かれがちだが、加害者 である親への援助 も重 要であることが明 らか となった。 地域住民 とも虐待 について考えようと試み たワークショップやア ンケー ト調査、電話相 談、講演会な どは、虐 待のみでな く、育児や しつけ、いじめ、暴力な どについて も考え る 機会 となった。虐待防止のためには、大人が虐待 しないようにする こと以外 に、虐待 を う けた子 ども自身が周囲 に助けを求めるという こと、また助けを求め ることができるような 教育 をすること、虐待 をうけた子 どもに特徴 的な身体的、性格的変化 を周知す ることが 重 要であることが示唆された。 第1回定例会 第2回定例会 第

3

回定例会 第

4

回定例会 第 5回定例会 第

6

回定例会 第

7

回定例会 ワークショップ 第8回定例会

1

996

7

月 事例検討 (佐藤奈保 元長野県看護大学看護学部助手)

9

月 事例検討 (古畑ひろ子 飯田児童相談所)

1

0月 事例検討 (矢得たい子 長野県婦人相談員) 1

1

月 子 どもの性的虐待 (北山秋雄 長野県看護大学看護学部教授)

1

2

月 ワークショップ 「ス トップ ・ザ ・いじめと虐待」の打ち合わせ

1

997

1

月 ワークシ ョップ 「ス トップ ・ザ ・いじめ と虐待」の打ち合わせ 2月 ワニクショップ 「ス トップ ・ザ ・いじめ と虐待」の打ち合わせ

3

月 「ス トップ ・ザ ・いじめ と虐待」

3

月 ワークショップ評価検討会 研究会の名称が 「子 どもの虐待防止研究会」か ら 「南信子 どもの虐待防止研究会」に変更 第

1

回定例会

1

997

4

月 講演 「のぞみ学園 (フリースクール)に集 う子 どもの人権」 (講演会) 第

2

回定例会 第

3

回定例会 第

4

回定例会 (北洋康吉 のぞみ学園)

5

月 事例検討 (御子柴裕子 長野県看護大学看護学部助手)

6

月 「子 どもの虐待のイメージに関するアンケー ト調査」について 電話相談開設について

7

月 「子 どもの虐待のイメージに関す るアンケー ト調査」について

(7)

-4-第 5回定例会 第 6回定例会

ンケ

ト調査

7回

例会 (講演

会)

第8回定例会 第9回定例会 第

1

0

回定例会 一 日電 話相談 第11回定例会 結果報告会 第

1

2

回定例会 第

1

3

回定例会 第

1

4

回定例会 第

1

5

回定例会 第

1

6

回定例会 9月 飯田児童相談所の虐待防止ネ ッ トワー クと 児童福祉法改正 について (古畑ひろ子 飯 田児童相談所) 「子 どもの虐待のイメー ジに関す るアンケー ト調査」 プ レテス ト結果報告

1

0月 「子 どもの虐待のイメー ジに関す るアンケー ト調査」について 一 日電話相談 について

1

2

月 「子 どもの虐待/イ メージに関す るアンケー ト調査」実施

1

2

月 講演 「長野県 の青少年健全育成 につ いて」 (会津敏男 長野県社会部青少年家庭課 青少年係長) 一 日電話相談 について

1

998

年 1月 「子 どもの虐待/イメージに関す るアンケー ト調査」について 一 日電話相談について

2

月 「子 どもの虐待/イメージに関す るアンケー ト調査」について 「子 ども達 を虐待/暴力か ら守 ろう」一 日電話相談 について 3月 「子 ども達 を虐待/暴力か ら守 ろう」一 日電話相談最終打 ち合わせ 3月 「子 ども達 を虐待/暴力か ら守 ろう」一 日電話相談 4月 一 日電話相談結果報告 「子 どもの虐待/イ メージに関す るアンケー ト調査」 結果報告会 につ いて 5月 「子 どもの虐待/イ メージに関す るアンケー ト調査」 7月 今後 の活動予定 について 8月 事例検討 (宮下久子 スクールカウンセ ラー) 「子 ども/虐待のイメージに関す るアンケー ト調査」結果報告

1

0月 子 どもの虐待電話相談 について 研究会パ ンフレッ ト作成 について 1

1

月 子 どもOj虐待電話相談 について 研究会パ ンフレッ ト作成 について

1

2

月 研究会パ ンフレッ ト作成 について

1

2

月電話相談結果報告 岩城弁護士の講演会 につ いて 第

1

7

回定例会

1

999

年 1月 「子 どもと家族の心 と健康調査」報告 (北山秋雄 長野県看護大学看護学部教授) 2月講演会最終打ち合わせ 第

1

8

回定例会 (講演会) 第

1

9

回定例会 研究会パ ンフレッ ト作成最終検討 1月電話相談結果報告

2

月 講演 「子 どもの虐待の発見 と危機介入 のあ り方」 (岩城正光弁護士 あかつき法律事務所)

3

月 研究会パ ンフレッ トについて

(8)

-5-第

20

回定例会 第

21

回定例会 第

22

回定例会 第

23

回定例会 第

24

回定例会 第

25

回定例会 (講演会) 第

26

回定例会 (講演会)

4

月 事例検討 (菅雄峰 たかずやの里)

5

5

月電話相談事例報告

7

月 子 どもを虐待か ら停護す るための リスクアセスメン トモデル の紹介 ■(北山秋雄 長野県看護大学看護学部教授)

6・7

月電話相談結果報告

9

8・9

月電話相談結果報告 ビデオ 「子 どもを叩かないで しつ ける方法」鑑賞

1

0月

1

0月電話相談結果報告 トラウマのアセスメン トについて (北山秋雄 長野県看護大学看護学部教授)

1

1月 ・講演 「児童虐待の電話相談 を行 う上での留意点 につ いて」 (関戸克子 社会福祉法人 子 どもの虐待防止セ ンター)

1

2

月 講演 「わが国の性教育の現状 と課題」 (島崎維雄 El本性科学情報セ ンター(

NI

CS)

所長) 第

27

回定例会

2000

1

11・1

2・1

月電話相談結果報告 子 どもの虐待 のアセスメン トツールの開発の現状 (北山秋雄 長野県看護大学看護学部教授) ビデオ 「虐待 された子 どもへのプ レイセ ラピー」鑑賞 第

28

回定例会

2

2

月電話相談結果報告 ビデオ 「トラウマ をもつ子 どもべのプ レイセ ラピー」鑑賞

(9)

-6-児童虐待に対する関心が日本でも高まり、虐待防止への取り組みが、各地で行われようとしている。今回私

たちは現在育児に関わっている母親がどのような現象、行為を虐待と認識しているかを知ることを目的に調

査を行った。対象及び方法:

長野県駒ヶ根市内の保育園・

幼稚園に通園している園児の母親1

C

K

X

)

名に調査

を行い、回収率は

75.1%

であった。質問紙は人口学的データ、及び身体的虐待

4

例、心理的虐待

5

例、ネグレ

クト

4例の1

3例文で構成され、例文は「

明らかに虐待である」

から「

明らかに虐待でない」

の5段階で評価し、比

較を行った。分析は統計ソフトs

p

s

s

を使用し、虐待種別の

α

係数は

0.61-0.70

であった。鎧星‥

身体的虐待例

文で、しつけの範時に認識されやすい例文では、78

,9%が虐待でないとしており、また心理的虐待例文では

産むつもりはなかった」

という例文

に9

0

%が虐待であると反応しているものの、他の例文ではどちらともいえ

ないの回答が3割と多くなっていた。ネグレクトの例耳で現在の育児放棄が明らかな例文には

9

0

%

以上が

虐待であると認識するが、このままでは将来子どもの安全が脅かされるというような例文に対する虐待の認

識が低かった。さらに、母の年齢、学歴、核家族の有無、子どもの数による認識への影響が認められた。

第39回 日本母性衛 生学会学術集会,1998.10.1・2,前橋市 .

(10)
(11)
(12)

-9-3.4 -_:1.5:=-_=_-_ 妻…≡套 '8:5.: 至!.読 51.1 董55'.汚 圭 ヨ l6-I -・〕2:. ;1_; -6_3 2,3 1.2 3

心理的虐待例文

100% 80% 60% 40% 20% 0%

.

:

7

:

-

;

.

≡至j≡ 白子 薄 … :1'7. ・:1517: 6.2 3.4 3.4 1.9 1.5 0.7 心1 心2 心3 心4 心5 悶 ⋮邑 明 ら か に 虐 待 で あ る E: お そ ら く 虐 待 で な い 巴 お そ ら く 虐 待 で あ る □ 明 ら か に 虐 待 で な い 目 ど ち ら と も い え な い -

(13)

10-至宝?.≡ …51A:.〕 白 ≡ ;=I=5-6 8:.1: :1.2;t

9

:

. 0.5 0.4 3.6 .4 5 ●6:-= 報コ三言≡.芦l - H

(14)

1-董j圭…蔓…≡…………1■9:::::::::::

童…圭圭…圭…重量3#.!1…圭……圭圭圭……圭 ;:;4'3L:6;:;;:;;;……

26.9

20.7

(15)

12-乳幼児 をもつ両親 の 「

子 どもの虐待

の認識 の実態

長野県看護大学 佐藤 奈保 内田 雅代 竹内 幸江 栗林 浩子 篠原 玲子 北山 三津子 俵 麻紀 河原田 美紀 御子柴 裕子 吉沢 豊予子 北山 秋雄 他 南信子 どもの虐待防止研究会一同 【はじめに】虐待防止には専門家間でのネッ トワー クの充実に加え、一般の人々の虐待に対する認識を 高める働きかけが必要であると考えられる。今回私 たちは、現在育児に関わっている父母が どのような 現象 ・行為を虐待 ととらえるかを知ることを目的に 調査を行った。 【対象および方法】駒ヶ根市内の保育園 ・幼稚園に 通園 している小児の両親

1

001

組 に質問紙調査 を行 った。駒ヶ根市は人口約3万人の農村地域であ り. 就学前の小児は約

2000

人である。質問紀は身体的 虐待

4

例,心理的虐待

5

例、ネグレク ト

4

例の

1

3

事例の例文か らな り(塞)、それぞ れの例文に対 し、 「明 らかに虐待ではない」か ら 「明 らかに虐待であ る」の 5段階で評価するものである。質問紀の作成 にあたっては.虐待に関する文献や研究者 らの路床 での経験をもとに医療、福祉の専門家間で協議を行 い、プレテス トで修正を加えた。 5段階の評価 を 「明らかに虐待ではない」 :1点か ら 「明らかに虐待である」 :5点 に得点化 し、父母 の比較を行った。分析には統計ソフ ト

S

PS

S

を使用 した。虐待の種類別のα係数は

0.

61

-0.

70

であっ た。今回は、両親 ともに回答が得 られた735組につ いて.分析を行った。 【結果 】対 象の背景 :母 親の年代 は

20

82

(

l

l

.

2%)

、30

577

(

78.

5%)

,40

76

(

1

0.

3%)

、 芸.m

g 2

2

1

鐙 (

2

4

9

4

.

.

^S,

'

5

0

.

%

A ,

3

L(

?0

4

Z

,lT

^i6

1芸

'豪 族形旗は核家族

361

世帯

¢9.

1

%)

、拡大家族

37

4

措く

50.

9%)

であ り

1

世帯の子 どもの人数は

1

∼5

人、平均

2.

3±0.

7

人であった。 父母の比校 :各例文を虐待の種類別に、 「明らかに 虐待ではない ・おそ らく虐待ではない」(以下 「虐待 ではない」とする)の割合が多い146にみると、父母と もに同じ噸序であ り.各例文に対する父母の虐待の とらえ方にも類似の傾向が見 られた(図)。 身体的虐待では、例文aで父母とも約

80%

近 くが 虐待ではないとしてお り.例文bで父

1

6%

、母

1

4%

が虐待ではないと回答 していた。例文 C、dは父母と もに

71

%

以上が 「明 らかに虐待である ・おそ らく虐 待である」(以下 「虐待である」 とす る)と回答 して いた。各例文毎に父母の得点の平均値を比較すると. 例文 Cでは母親の得点が有意に高 くb

<0.

001

)

、母 親の方 が父親よ りも虐 待 ととらえる傾向が見 られ た。 心理的虐待では、例文e、f.gで父

34-25%

,母

25-1

9%

が虐待ではないと回答 してお り、例文 iで は父母 ともに

90%

以上が虐待で あると回答 して い た。父母の平均値を比較すると、例文 e、8 冒では 母親の得点が有意に高 くb

<0.

05

、 p

<0.

001

)

、母 親の方が父親よ りも虐待 ととらえる傾向が見 られ た。 ネグレク トでは、例文j、kで父

25T

-1

4%

、母

24

-1

8%

が虐待ではないと回答 してお り、例文 1. m では父母ともに

91

%

以上が虐待であ ると回答 して いた。父母の平均値を比較すると、例文 kの父親の 得点が有意に高 くb

<0.

001

)

、父親の方が母親よ り も虐待 ととらえる傾向が見 られた。 【考察】多 くの父母が虐待ではないとしていた例文 aでは、たた く行動をとる場面が 「危険なことをし たときや注意を聞かなかったとき」のように,しつ けとして子 どもに注意 する ことが必要 な時 と設定 されている。このような状況では、たた くことは虐 待ではなく,しつけの範囲内と認識されていると推 察される。子 どもの虐待では、 「その子 どもの心身 の安全や健康が脅かされている」ことが問題であ り. 行為者 がそ の行 動を行 った理由にはよ らな いとさ れているが、育児に関わっている父母は しつけや教 育などの理由に注 目し、その行動を虐待 と認識 しに くいことが考えられる。 ネグレク トの例文では.実際に育児 を拒否 ・放頚 している例文 1

、m

に比べ、例文j、kは.今の状旗 が続 くと子 どもの安全が脅かされた り、健康が損な われた りすることが予想される内容である。 例文j、kで虐待ではないと回答 している割合が父

ー1

3

(16)

-母 とも多いことか ら、子 どもを何 らかの危険やお ぴやか しが予想される状態にお くことについては、 父母とも虐待 とは認記 しにくいと考えられる。 こ のような状態に子どもをお くことも虐待であると いう理解 を広めていくことが必要であると考える。 身体的虐待の例文 C、心理的虐待の例文e

、I

.ど

は、 日常の育児の中で出会 う機会の多い場面での 対応であるが、いずれも母親の方が父親よ りも虐 待であると認識する傾向があった。 これは母親と 父親の育児に関わる時間、関わ り方の違いが虐待 の認我の差に関与 しているのではないかと考える。 【おわ りに】今回の調査よ り、現在育児に関わっ ている父母の虐待に対するとらえ方の特徴が明 ら かとなった。さらに対象の背景との関連を詳細に 分析 していく必要があると考える。また、今回の 調査は農村地域での調査であり、拡大家族が多い ことか ら、家族の中の伝統的な育児が虐待のとら え方に関与 していることが予想される。虐待のと らえ方には地域差によるものが多 く関与している ことが考えられるため、今後、都市部との比較な どさらに調査を進めていきたいと考える. 表 r子どもの虐待」の例文 昇 任 a子どもがいろいろなことができるようになったときには思いきりはめ.危綾なことをした t)注意をBElかなかったときにはけんこつをしたリ.手の甲を たたいた リしてJiしくしている. bBl現は小学3年生の子どもの他姓を毎晩みている.ある日子どもは私法の途中で眠ってしまったが.母現は rまだ今 日の分が技わつていないでしょ .I 的 虐 待 Jとゆt}おこし.全部が持わるまで壌かせなかった.子どもが布部 こ入ったのは午前1I寺であった. C3栽6か月の子ともがほとん ど毎 日おもらしをするので、母親はその度に手でお尻をー0回ほどたたく. d母現は子どもの他姓をみるときに,子 とtIが言えを別法えると現をたたいた リ.ものさしで手の甲を打った リする.子ともはしばしば泣きながら他姓 している 心理的磨待 e お菓子を女ぺるときは手を洗 うように言っているのに子どもが洗わすに女べたので.Rfi手で1回子どもの手の甲をたたいた.こうしたことは以前か ら時々あ リ.子とtJはその度におぴえていた. I 放らか したおもちゃを子 どもが片づけないのて母現はいらだち.rお母さんは片つけのできない子はJIいだよ.そんな子はうちの子 じゃないよ.)と 言った. 守 言うことを放かない子どもに rかつた. そんな子はうちの子 じゃあt)ません.出て行きなさい 日 と怒鳴って外に出し,子どもが鞘つてもしばらく幕に入れな h (例文dの状況で)父親はその状況を見てはいるが.母現の行為は子どもの故晋のためとして口を出さない. l 上の子た引 こ比べ学校の成現や運動柁力が?;つている末っ子に対し.母矧 ま r本当はおまえを産むつもt)はなかつたのよ.Jと言う. 令 グレクト ∫ 丙現は仕事で特宅が遅いため.小学6年生の長女が小学2年生の乱 幼稚園児の臥 2歳の姓に夕itと朋友を女ぺさせ.掛 ヽ名をしている.このため. 長女は遅刻や欠席が多い. k共如きの素点で.小学1年生の子どもが1人で宮守等をすることが多い.両親 とも柵リがま10時過ぎとなる日が如 ∼4Elある机 そういう日はおやつ や夕太の準OtがされJlいまま.子どもは丙現が賄って くるまで持っている. I 3人兄剰 4乱 2乱 2か即 の末っ子が入院することになった.両現はr上の子たちの世はだって大文なのに.済気の子12んていらない.Jと付き苅 いを拒否 し.何か月も面会に来なか .)氏. m母現は1鼓の子どもを連れて姓付 した.やっとのことで仕事を見つけたが.美r崇勤めに出るにあたって子 とものせ指に田 t).仕事に行くときには句回 0% 20% 40% 60% 80% 100% a b C d e ∫

gh

.-・I k -m 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1 明 らかにTI 持ではない T おそ らくtt 待 ではな い ロ どちらとも いえない ロ おそ らく虐 待 である E)明 らか にJ* 符である EI無回答 図 各例文に対する父母の回答の割合 第45回日本小児保健学会,1998.10.2,東京都. - 14

(17)

-乳幼児をもつ両親の 「

子どもの虐待」認識の実態

御子柴裕子、北山三津子、俵麻紀、河原田美紀、北山秋雄 (長野県看護大学) 他 南信子どもの虐待防止研究会-同

日的 :

虐待の予防には専門職種間のわトワークの充実に加え、一般住民の虐待に対する認識を高 める働きかけが重要 といわれている。本研究では具体的な虐待の予防策を検討するため に、現在育児を行 っている父母はどのような現象 ・行為を虐待と認識 しているのか、対 象特性により認識に違いがあるのかを明 らかに した。 対象及び方法 : 人 口約 3万人の農村地域であるK市内の保育園 ・幼稚園に通園 している園児の両親

1

.

0

0

1

組に質問紙による調査を実施 した。質問紙は人口学的データおよび身体的虐待

4

例、 心理的虐待 5例、ネク○レクト4例の計

1

3

例文か ら構成 してお り、それぞれの例文に対 し「明 らかに虐待ではない」か ら 「明 らかに虐待である」の

5

段階を

1

点か ら

5

点に得点化 し、 評価するものである。今回は両親 ともに回答が得 られた

7

3

5

組について、統計〃ト

S

P

S

S

を使用 して分析を行 った。 結果 : <対象特性 > 家族形態は核家族

3

6

1

世帯

(

4

9

.

1

%)、拡大家族

3

7

4

世帯

(

5

0

.

9%)であった。また、同居 家族以外の養育上の相談相手がいると回答 した母親は

5

6

6

(

7

7

.

0

%)、父親は

3

1

9

(

4

3

.

4

%)であった。主な養育者は母親と回答 した父親 ・母親は

7

0

8

(

9

6

.

3

%)、父親 と回 答 した母親は

4

0

(

5

.

4

%)、父親は

3

5

(

4

.

8

%)であった。 <例文の回答 > 「産むつ もりはなかった」という例文では、父母ともに

9

0

%以上が 「明 らかに虐待で ある ・おそ らく虐待である」 (以下 「虐待である」とする)と回答 しているが、同居家 族以外の養育上の相談相手がいる母親 といない母親の平均値を比戟すると、いる母親の 得点が有意に高 く

(

p

0

5

)

、相談相手がいる母親の方がいない母親よりも虐待 と認識 する傾向がみ られた。 「手を洗わずに食べたので手を叩いた ら子 どもがおびえた

「勉 強が終わるまで寝かせなかった」という例文では、父親の

3

4

-1

6%、母親の

2

5

-1

4

%が 「明 らかに虐待ではない ・おそらく虐待ではない」 (以下 「虐待ではない」とする)と 回答 しているが、相談相手がいる母親 といない母親の平均値を比較すると、いない母親 の得点が有意に低 く

(

P

(

.

`

0

5

)

、相談相手がいない母親の方がいる母親よりも虐待 と認 識 しにくい傾向がみ られた。父親の回答においては相談相手の有無による差はみ られな か った 。

考察 :

対象特性のうち、同居家族以外の養育上の相談相手の有無による母親の回答の差が明 らかとなった。父親よりも日常的に育児を行 っている母親の方が相談相手の有無による 影響を受けやすいと推測される。母親が育児の不安やスルスを誰かに相談することにより 虐待の認識が強まり、結果 として虐待の予防につながると思われる。 日本公衆衛生雑誌 第

4

5

巻 ・第

1

0

号 特別付録 第

5

7

回 日本公衆衛生学会総会 (岐阜) 抄録集

p

.

4

8

7

平成

1

0

1

0

2

9

日 発表 (示説) - 15

(18)

-Bull.NaganoColl.Nurs.長野県看護大学紀要 1:55-63,1999

長野県

K

市における乳幼児をもつ両親の

子 どもの虐待」の認識の実態

佐藤奈保

*1

・内田雅代 *

1

・竹内幸江 *1・栗林浩子 *

1

・篠原玲子 *

1

北山三津子

*1

・俵

麻紀 *

1

・河原田美紀

*1

・御子柴裕子 *

1・

吉沢豊予子

*1

・北山秋雄

*1

・南信子 どもの虐待防止研究会

【要 旨】 長野県

K

市内の保育園 ・幼稚園に通園中の乳幼児の父母

7

3

5

組に,身体的虐待

4

例,心理的虐待

5

例, ネグレク ト

4

例の例文に対する虐待の認識を問 う質問紙調査を行 った. 身体的虐待では, しつけという理由があるときには親の行動や言動 は虐待 とは認識 されにくいことが明 らか と なり,心理的虐待では他の2つに比べて虐待であるという認識が低 く, ネグレク トでは,現在 は顕在化 してはい ないが将来的に子 どもの安全が脅かされることが予想 される状況に対 して,虐待の認識が低いことが明 らかになっ た. また,母親では年齢,子 どもの人数,養育上の相談相手の有無 と虐待の認識 との関連が見 られた. これ らの認識は, 日常の育児における虐待の可能性のある行為への認識を反映 していると考え られ, 日常の育 児の中に虐待または虐待に発展する行為が潜在 していることが予想 される.子 どもの虐待に関する知識の普及や 日常の育児行動をふ りかえる機会の提供,育児支援活動の促進が必要であると考え られた. 【キーワー ド】 身体的虐待,心理的虐待, ネグレク ト,虐待の認識,育児 はじめに わが国の児童相談所 における児童虐待の処理件数は, 平成

2

年度 には

1

,1

0

1

件であっ一たが,平成

8

年度 には

4

,

1

0

2

件,平成

9

年度には

5

,

3

2

5

件 と,年々増加の一途 をたどっているⅠ・2). これは,虐待事例の増加の他に, 近年子 どもの虐待に社会的な関心が集まってきたこと による,潜在 していた事例の発見,通告が増加 してき たためと考え られる. また,各地で専門職による虐待 防止 ネットワークの取 り組みが進められてお り,発見 後の介入 システムも整備されつつある. しか し,虐待 防止 には専門家問のネットワークの充実に加えて,一 般の人 々の虐待に対する認識を高めることが必要であ ると考え られる. 子 どもの虐待の定義,分類 は研究者間で異なってい るが,その一例を表 1に示 した. わが国の子 どもの虐待の定義やとらえ方 は,お もに アメ リカか ら取 り入れ られており,日本では "abuse" の訳語である 「虐待」 という言葉が用いられているが,

アメリカでは "abuse&neglect"または "maltreat一 ment"と表現 される. しか し, 日本語 の 「虐待」 と いう言葉はお もに身体的虐待を想起 させるため, ネグ レク ト,心理的虐待などの認識を阻む可能性があると いう問題点が指摘されている1・5). また,子 どもの虐 待のとらえ方は専門職問において も様々であ り,子 ど もに関わる専門職 (児童相談所専門職員,保健婦,煤 母 ・保父,医師,看護婦)を対象 とした調査において, 提示された想定事例を虐待と捉える割合が,職種によっ て異なることが報告 されている5). 南信子 どもの虐待防止研究会は,子 どもの虐待防止 の研究 ・活動を目的に,学内外の専門職 (医師 ・看護 職 ・福祉職 ・弁護士等)によって構成 され,平成

8

年 *1長野県看護大学 1999年1月14日受付 ー 1

(19)

6-佐藤他:乳幼児を もつ両規の 「子 どもの虐待」の認識 BuLleth/ NagmoCollegeo/Nwshg.VOI.1.1999 表1 子 どもの虐待の定義(性的虐待をのぞ く)3) 虐待の種類 内 容 子 どもに苦痛を与えたり,外傷を与えたり,生命に危険を及ぼす暴力のこと.殴る,蹴 る, 身体的虐待 投げ落 とす,首を しめる,溺れさせる,逆 さづ りにす る,たばこの火やアイロンを押 しっけ るなど. 身体的暴力を伴わな くて も,言葉による脅か しや拒否的な態度で子 どもに心理的外傷を与え たと思われる行為.脅えるほどの大声で叱責する,子 どもか らの働きかけを無視する,拒否 心理的虐待 的な態度をとる.'きょうだいの問で著 しい差別的な扱いをするなど. こどもには不安,おぴえ, うつ状態,凍 りつ くような無感動や無反応などの精神症状が表れ る. ネグレ91ト 子 どもを遺棄すること,健康状態を損なうほどに不適切な養育,あるいは子 どもの危険に? いて重大な不注意をおかす こと.食事を与えない,入浴 させない,病気になって も診察を受 けさせない,学校に登校 させない,家に監禁する,乳幼児を家や車に放置 したまま外出す る など. 7月に発足 した.その活動の一環 として,平成9年3 月に行 った一般公開のワークショップにおいて,会場 より 「虐待 というと,子 どもに火傷をさせたり骨折を させたりす るような, とて もひどいことを している状 態をイメー ジする」 という発言が聞かれた. この発言 より私たちは,一般の人々と専門職 との子 どもの虐待 の認識には差異があり,一般の人 々の虐待に対する認 識を高めるためには,対象 となる集団が子 どもの虐待 をどのように認識 しているかを把捉 した上で,それに 合わせた教育,啓蒙活動を考えていくことが必要であ ると考え,研究を行 った. 本稿では,現在育児に関わっている父母が,どのよ うな現象 ・行為を虐待 ととらえているかを明 らかにす ることを目的 とした基礎的調査について報告する. 研究方法 1.研究対象 対象は長野県K市内の保育園 ・幼稚園13園に通園す る′ト児の両親1,001組である.平成7年国勢調査 によ ると,K市の人口は34,010人であり.人口に占める20 -40代の男性の割合は約41%,20-30代の女性の割合 は約25%である.6歳未満の′ト児の人口は約2,200人 であ り, 6歳未満の小児がいる世苗のうち,48%が拡 大家族である. 2.調査内容 1)両親の年齢,職業,家族構成,家族形態などの人 口統計学的データ.

2)

虐待のイメージに関する質問紙 身体的虐待4例,心理的虐待5例,ネグレクト4例 の合計13の事例を提示 し (表2), それぞれの例文 に 対 し 「明 らかに虐待ではない」か ら 「明 らかに虐待で ある」の5段階で評価するものである.例文の作成 に あたっては,文献や研究者 らの臨床での経験を もとに 虐待の種類別 に作成 し,協議を行 った後,プ レテス ト で修正を加えた. 5段階の評価を 「明 らかに虐待で はない

:

1点か ら

,

「明 らかに虐待である

:

5点に得点化 した.得点 が高いほどその例文の内容を虐待であると認識する傾 向があり,低いほど虐待 と認識 しない傾向があること を示す. 虐待の種類別 のCronbach'S α係数 は0.61-0.70 であった.

3.

分折方法 統計 ソフ トSPSSを使用 し,記述統計, t検定,一 元配置分散分析を行 った. - 1

(20)

7-BzLLbEh/NagdnOCoLkgeofNzLrSわg.vol.1.1999 表2.「子 どもの虐待」の例文 佐藤他:乳幼児をもつ両校の 「子 どもの虐待」の認識 身 体

a

--子 どもがい ろいろな ことがで きる串う-.に なった ときには思 いきりはめ,危険 なことを した り注意巷間 か_fitか.らた時 にはげん こつを した り,,手 の甲をたたいた りして厳 しくしそいる-. 的 早 待 カ亨,母親 は 「まだ今 日の分が終わ itないで しょ

.

/

」 とゆ り起 こ.し,-全部が終 わるまで 寝かせなか つ た..子 どもが布団 にはい ったのは午前

1

時であ った. .C

3

6

か月a)子 ど もがほとん ど毎 日あ もらしをす るので,母親 はその度 に手でお尻 を

1

0

回 はどたた く. d 母親 は子 ど もの勉強を見 る_ときに,子 どもが答えを間違 えると頭をたたいた り, もの さしで手 を打 つ た りすーる.■_子 どもは しば しば泣 きなが ら勉強 している. 心 哩的 虐 e_お琴子 を食べ るときは手 を洗 うように言 っているのに,子 どもが洗わずに食べたので,親 は手で

1

回 子 ど もの手 の甲を叩 いた. こ.うしたことは以前か ら時 々あ り,子 ど もはその度 におぴえていた. f 散 らか したお もち ゃを子 ど もが片づ けないので母親 はい らだち

,

_

「お母 さんは片づ けので きない子 は 嫌 いだよ. そんな子 はうちの子 じゃないよ.」 と言 った. g 言 うことを聞かない子 ど もに 「そんな子 はうちの子 じゃあ りません.出て行 きなさい

.

/

」 と怒鳴 って 外 に出 し,子 どもが謝 って もしば ら-く家 に入れなか った. h (例文dの状況で)父親 はその状況を見てはいるが,母親の行為 は子 ど もの教育のため として口を出 待 さない. 1 上 の子 たちに比べ学校の成績や運動能力が劣 っている末 っ子 に,母親 は 「本当はおまえを産 むつ もり はなか つたのよ.」 と言 う. ネ グ J 両親 は仕事 で帰宅が遅 いため,小学校

6

-年生 の長女 が小学校

2

年生 の弟,幼推園児 の妹

,2

歳 の妹 に 夕食 と朝食を食べ させ,添 い寝 を している. このため,長女 は遅刻 や欠席が多 い. k 共働 きの家庭で,小学校ぎになる日が週

3,4

日あ るが. そ うい う日はおやつや夕食の準備がされないまま,子 ど もは両親が

1

年生 の子 どもが

1

人で留守番 をす ることが多い.両親 とも帰 りが夜

1

0

時過 レ クト 帰 って くるまで待.つている.

1 3

人兄弟

(4

,-

2

,2

か月) の末 っ子が入院す ることにな った.両親 は 「上の子 たちの世話だ ? て大変 なのに,病気 の子 なんてい らない.」 と付 き添 いを拒否 し,何 カ月も面会に.こ串か つた. m 母親 は

1

歳 の子 どもを連 れて離婚 した.や つとの 羊とで仕事を見つけたが,A,実琴つとめに出 るl与あた 結 果 1.対象の背景 (表

3

,表

4)

両親 ともに回答が得 られたのは

7

3

5

(

7

3

.

4

%)

で あ った. 父親 の年代 は

2

0

4

4

(

6

.

0

%)

,3

0

4

71人

(

6

4

.

1

%)

,4

0

2

1

3

(

2

9

.

0

%)

,5

0

7

(

1

.

0

%)

であ っ た. 母親 の年 代 は

2

0

8

2

(

l

l

.2%)

,3

0

5

7

7

(

7

8

.

5

%)

,4

0

7

6

(

1

0

.

3

%)

であ った.専業主婦 は

2

5

4

(

3

4

.

6

%)

,内職 を含む有職者 は

4

7

7

(

6

4

.

9

%)

であ った. 家族形態 は,核家族

3

6

1

世帯

(

4

9

.

1

%)

, 拡大家族

3

7

4

世帯

(

5

0

.

9

%)

であ り,

1

世帯 の子 ど も の人数 は

1

∼5

人,平均

2

.

3

±0

.

7

人であった.養育 上 の相談相手 の有無 は, 父親

3

1

9

(

4

3

.

4

%)

, 母親

5

6

6

(

7

7

.

0

%)

が,相談相手がいると答えていた. 表3.父母の年代 父 親 (%) 母 親 (%)

2

0

歳 代 -

4

4

人(

6

.

0

%)

8

2

(

l

l

.

2

%)

3

0

歳 代

4

71人

(

6

4

.

1

%)

5

7

7

(

7

8

.

5

%)

4

0

歳 代

2

1

3

(

2

9

.

0

%)

7

6

(

1

0

.

3

%)

5

0

歳 代 7人(

1

.

0

%)

0人 表4.子 どもの人数 人 数 世 帯 数 割合

(

%) 1人

6

9

(

9.

4

% )

2-3

6

3

4

(

8

6.

3

%

)

4-5

3

2

(

4.

3

% ) - 18

(21)

-佐藤他:乳幼児を もつ両校の 「子 どもの虐待」の認識

2.

虐待の種類別の父母 の認識 の比較 例文 に対す.る回答を,虐待の種類別 に 「明 らかに虐 待で はない ・おそ らく虐待で はない」 (以下 「虐待 で はない」 とす る) と答えた割合が多い川副こ並べたとこ ろ, どの虐待 の種類 において も,父親,母親 とも同様 の順序 とな った. 身体的虐待 (図 1)で は,例文aで父親78.4%,母 親79.6%が虐待 で はない と して お り, 例文bで父親 15.4%,母親14.2%が虐待で はないと回答 していた. 例文C

,d

は父母 ともに70%以上が 「明 らかに虐待で ある ・おそ らく虐待である」 (以下 「虐待で あ る」 と す る) と回答 していた.例文a∼dにどち らともいえ ない と回答 した割合 は,父親15.1-27.2%,母親13.5 -29.4%であ った.父母 の平均値 の比較 (表5)では, 例文Cで母親 の得点が有意 に高 く(p<0.001), この 例文 のような内容 に対 し,母親 の方が父親 よ りも虐待 ととらえる傾向が見 られた. 心理的虐待 (図

2)

で は, 例文e, f, gで父親 33.2-24.8%,母親24.1-18.9%が虐待ではないと回 答 してお り,例文iで は父母 ともに90%以上が虐待で 図 1.身体的虐待

回 答 例文 a b C d

0

20 40 60 80 100 % } 明らかに虐待ではない Eヨ おそらく虐待ではない E3どちらともいえない 国 おそらく虐待で奉る 上段:父親/下段:母親 表5.父母の得点の比較 (身体的虐待) 例文 父 親 母 親 差 a 0.76±0.96 0.76±0.96 n.S. b 2.62±1.08 2.63±1.04 n.S. C 2.99±1.05 3.16±0.93 p<0.001 d 3.22±0.90 3.27±0.88 n.S

BLEllelh/ Nagm Couegeo/NzLd

n

g,YOl.1.1999

図2.心理的虐待の回 答 例文 e f g h 1 = l 享:慌 読:#写# 巨≒∃ I:Si+TiJR .3:寄 . l I, i ■ ■ ・≦蛮盟 rT>rSB n喜.喜写喜 I. I l● 喜写莞写P.::i: I. I ∼ ㌔ l l ■l

:

W.:-1萎

:

W.:-1萎

0

20 40 60 80 100 % ■ 明らかに虐待ではない 【ヨ おそらく虐待ではない E]どちらともいえない 国 串そらく_虐待である 上段:父親/下段fl母親 表 6.父母の得点の比較 く心理的虐待) 一

例文

父 親 母 親 差

e

2.03±1.16 2.32

±

1.10 p<0.001

f

2.01±1.14 2.18±1.03 p<0.01

g

2.29±1.14 2.48±1.09 p<0.001

h

2.98±0.98 2.93±0.93 n.S. 1 3.52±0.74 3.51±0.73 n.S. あると回答 していた.例文 e∼ iにどちらともいえな いと回答 した割合 は, 父親7.6-35.5%, 母親5 .2-38.6%であ った.父母 の平均値の比較 (表6)で は, 例文e,f, gで母親 の得点 が有意 に高 く(p<0.05, p<0.001),母親 の方が父親 よ りも虐待 とと らえ る傾 向が見 られた. ネグレク ト (図3)で は,例文 j, kで父親25.1 -13.8%,母親24.1-17.9%が虐待で はないと回答 して お り,例文1

,m

で は父母 ともに91%以上が虐待であ ると回答 していた.例文j∼mにどち らともいえない と回答 した割合 は,父親3.7-39こ0%,母親3.5-41.4 %であった.父母 の平均値の比較 (表

7)

で は,例文 kの父親の得点が有意 に高 く(p<0.001),父親 の方 が母親 よりも虐待 ととらえる傾向が見 られた. ー19

(22)

-Bullell'TL/ NagancICollegeofNLlTTSiTtg.γol.l.1999 図

3.

ネグレク トの回答 例文 ∫ k 1 iiV I 臣喜 l … ≡≡l :玩 喜等流顎 l l ;_:壬:Wj:Xj::;BE.]{;IGjF.I. ±:壬:±:壬:措T.写喜 5:.顎喜モ写l I l l ■t ■ ■ l l l l 1「■ .{L

-0

20 40 60 80 100 % 慮 明らかに虐待ではない 田 おそらく虐待ではない □ どちらともいえない 田 おそらく虐待である 上段:父親/下段:母親 表 7.父母の得点の比較 くネグレク ト)

例文

父 親 母 親 差 J 2.16±1.12 2.15

±

1.05

m.

S

. k 2.72±1.12 2.50±1.10 pく0.001 1 3.61±0.74 3.64±0.67

n.

S.

m 3.75±0.60 3.76±0.59

n.

S.

3.

対象の背景 と回答 との関連 について 年代 との関連では,父親では例文

a

で30代の父親 よ りも40代,50代の父親の得点が有意に高 く(F-5.8

a

p<0.05), この例文を虐待 と認識す る傾向が見 られ た.母親では例文dで30代の母親よりも20代の母親の 得点が有意 に高 く(F-3.53, p<0.05), また例文 hで40代の母親 よりも20代,30代の母親の得点が有意 に高 く(F-4.00,p<0.05), それぞれの例文 を虐 待 と認識する傾向が見 られた.また母親のうち,有職 者 と専業主婦の回答には有意な差 は見 られなか った. 家族形態 との関連では,例文kで拡大家族の父親よ りも,核家族の父親の得点が有意に高 く (pく0.01), この例文を虐待 と認識する傾向が見 られた.母親では 家族形態 との関連が認め られた回答は見 られなかった. 子 どもの人数 との関連では,例文dで子 どもが 4人 以上の母親 よりも子 どもが1人の母親の得点が有意に 高 く(F-3.14,p<0.05), この例文 を虐待 と認識 す る傾向が見 られた.父親では子 どもの人数 との関連 が認め られた回答 は見 られなか った. 佐藤他:乳幼児を もつ両親の 「子 どもの虐待」の認識 養育上の相談相手の有無 との関連では,母親では例 文b, iで相談相手のいない母親 よりもいる母親の得 点が有意に高 く (p<0.0

1

,p<0.05), これ らの例 文を虐待 と認識する傾向が見 られた.父親は相談相手 の有無で関連が認め られた回答 は見 られなか った.一 考 察 1.虐待の種頬別の父母の回答の特徴 小林6'は

,

「虐待の定義 はあ くまで子 ども側か らの 定義であり,親の意図 とは無関係である.(中略)我々 がその行為を親の意図で判断するのではな く,子 ども にとって有害かどうかで判断するように視点を変えな くてはならない.」 と述べている. 今回の調査 におい ても,その行為や子 どもの状況が,明 らかにふつ うの 日常の育児行動か らかけ離れていると考え られる例文 では,多 くの父母が虐待であると認識 していたが,そ れ以外の例文では回答 は様々であ り, どちらとも言え ないと回答 した割合 も多かった. 身体的虐待で多 くの父母が虐待ではないとしていた 例文

a

では,たたく行動をとる場面が 「危険なことを したときや注意を聞かなかったとき」のように, しっ けとして子 どもに注意することが必要な時 と設定 され ている. このような状況では,たたくことが しつけの 範囲内とされていると推察 され る. 橋本7' が保育園 児の母親に行 った調査では

,

「しつ けと しての子 ども への体罰はしかたないと思 いますか」 の問いに,73% の母親が 「しかたないと思 う」 と答えており, また服 部8) の幼稚園児の親を対象 とした調査で も,子 ど も を叱るときに体罰を用いる親 は72%であった.身体的 虐待 としつけとの境界 はあいまいであり,親 はしつけ のつ もりで行 っていることで も,それが虐待にあたる 行動であったり,その行為が繰 り返 されることによっ て徐々に虐待に発展 していく可能性があることは容易 に考え られる.Whippleら9' は しつ け ・体罰 と身休 的虐待の概念の研究において,虐待す る親 は虐待 しな い親よりも, 日常生活の中で子 どもをたたく行動をと る回数が多いことを明 らかに してお り,たたき方だけ ではな く,たたく回数自体が,身体的虐待の リスクマー カーとして用いられる可能性を示唆 している.例文で -2

(23)

0-佐藤他:乳幼児を もつ両親の 「子 どもの虐待」の認諾毛 は,子 どもは親にたたかれることによって身体に何 ら かの損傷を受 けているのか,親 は何回位たたいている のか等 には触れていないが, この子 どもが,親の しつ け行動の中で繰 り返 したたかれていると推測 されるこ とに着 目すると,虐待に移行する可能性のある行為で あると考え られる. このような行動が虐待 となる可能 性があるという認識を高めてい くためには,その父母 の日常の しっけ行動や養育方針について知 ることが必 要であ り,具体的には乳幼児健診や,保育園,学校で の親 との関わ りが,その糸口となるのではないかと考 える. 心理的虐待の例文では,全体的に虐待であると回答 した割合が他 よりも低 く,またわか らないと回答 した 割合が高か った.親が子どもに言 った言葉 に対する考 えが反映 されると思われる例文f, g, iを見ると, 例文iでは,その状況か ら親が子 どもの存在を否定す るような言葉を使 うことは一方的に子 どもを傷つける ものと受 けとめられたため,虐待であると回答 した割 合が多か ったと考え られ,例文 f, gは,子 どもが片 づけを しない,言 うことを聞かないという,親が子 ど もを叱る理由がある状況であるために,例文iと比較 して虐待であるという回答が少なかったと考えられる. また,状況 に子 どもの反応が含まれている例文eでは, 親 は注意の目的で子 どもの手をたたいているが,たた いた場所が手の甲であり,回数が1回であったことか ら,虐待 との認識は低かったと考え られ, 「このよ う なことが以前か ら続いてお り,子 どもがおびえていた こと」 はあまり注目されていないと推察 される.心理 的虐待は他の虐待に比べて見えにくく,多 くの定義の 中で も 「子 どもが極端な心的外傷を受 け,それ らのた めに成長障害や情緒障害が起 こっている状態」 とすで に非常 に重篤 となっている状態を想像させ るものが多 く, また一般向けに書かれた虐待防止のパ ンフレット 類で も 「子 どもを不安にさせたり,心の傷を与え,情 緒不安定にさせるような行為」等のように表現 されて おり,実際には理解が困難であると思われる.最近子 どもの心の問題がクローズアップされているが,心理 的虐待 とはどのようなことかという知識が不足 してい るために, 日常の育児行動の中で無意識のうちに子 ど もの心の傷につながるような行為 ・言動を している可

BELLh,th/ Nagd乃OCouegeofNursL'

n

g.vol.1.1999

能性はあると推察される.具体的でわか りやすい一般 向けのパ ンフレットによる知識の普及や, ロールプレ イイング等を通 して日常の育児行動の中で親が何気な く使 っている言葉や行為をふ りかえ り,そのときの子 どもの気持 ちを考える機会を提供するようなプログラ ムが必要なのではないか と考える.、 ネグレク トの例文では,虐待であるという回答が多 かった例文1

,m

は実際に育児を拒否 ・放棄 している 内容であり,それに比べて,例文j, kは現在育児を 拒否 ・・放棄 してはいないが,現在の状態が続 くと子 ど もの安全が脅かされたり,健康が損な'われたりするこ とが予想 される内容である. ネグレク トは子 どもに必 要な衣食住,安全,医療,教育があたえ られないこと であるが,その中で安全のネグレク トの理解は他の も のよりも低いと考え られている. 坂井日 は,親 の常 識的な配慮の不足,判断の甘 さや誤 り,子 どもを配慮 す る心身のゆとりの不足が原因で子 どもの安全がおび やかされてお り,炎天下での子 どもの車内放置,幼児 のみでの長時間の留守番中の出火などの,起 こるペ く して起 こったことは事故ではな く安全のネグレク トに よると述べている.例文j, kで虐待ではないと回答 している割合が父母 とも多いことより,子 どもを何 ら かの危険やおびやか しが予想 される状態にお くことに ついて,父母 ともこれ らの状況を虐待 とは認識 しにく いと考え られる. また, これ らの例文にどちらともい えないと答えた割合 も多かったことか らも, このよう な状態に子 どもをお くことは虐待であるという理解を 広めていくことが必要であると考える. 2.回答 と父母の背景 との関連の特徴 虐待の行為者の半数以上 は母親で,その数は父親の 約2倍であることが報告されている日. この理由のひ とっとして,一般的に母親 は父親 に比べて育児に関わ る時間が長いため,虐待を して しまう機会 も父親 より も多いということが考え られる. しか し日常の育児の 中でよくあると考え られる場面である例文C,e, ∫, gは,いずれ も母親の方が父親よりも虐待であると認 識する傾向があった. これは今回の対象 となった母親 が, 日々の育児体験の中でその母親なりに例文のよう な場面の対応の仕方を考えて対処 しているため,その ー 21

(24)

-BuEe山 /NagmoCo肋geofNtLJShg,vol.1.1999 ような体験 の少ない父親 に比べ,例文の状況を虐待 と 認識 していたと考え られる. 養育上の相談相手の有無では

, 2

つの例文で相談相 手がいる母親がいない母親 よりも虐待であると認識 し ていたが,父親 は相談相手 の有無 と回答には関連が見 られなか った. また, 1つの例文で子 どもが多い母親 よりも少ない母親の方が虐待 と認識 していた. 母親の孤独な育児や育児不安,育児 ス トレスが虐待 の1つ の要 因 とな って い る こ とはよ く知 られ て お り1… ・12),公的機関や

NGO

団体 による電話相談 の内 容の報告で も,母親の育児 に関する様々な悩みの中に, 虐待に発展すると予想される内容や,実際に虐待を行っ て しまったとい う内容が含 まれている11").子育て支 援 はエ ンゼルプランを受 けて平成7年 より推進 され, 各 自治体で様々な子育て支援ネットワークや子育てサー クルなどの取 り組みがされているが,今後 もそれ らの 活動 を発展 させて育児 ス トレスの軽減を図 ってい くと 同時 に,父親の育児参加 について も進 めていくことが 必要であると考える. ま と め 長野県

K

市内の保育園 ・幼稚園児の父母 に,虐待の 認識を問 う質問紙調査を行い,以下のよ うな結果が得 られた. 1.身体的虐待では, しつ けという理由がある時には たた く行動 を虐待 とは認識 しに くいことが明 らか とな り, 日常の育児の中に虐待に移行す る可能性のある行 為があるちとが考え られた.

2.

心理的虐待では,虐待であると回答 した割合が他 の2つの虐待よりも低 く,わか らないと回答 した割合 が高か った.心理的虐待その ものが一般の人々には理 解 されに くく,知識の普及や育児行動をふ りかえる機 会を提供す る必要性が兄 いだされた. 3.ネグレク トでは,実際に育児を拒否,・放棄 してい る例文 には虐待であるという認識が高か ったが,子 ど もの安全が脅か されることが予想 される例文 には虐待 の認識が低 く,安全のネグレク トに関す る理解を広め 佐酎 也:乳幼児をt)つ粥川の 「子どt)の1乃待」の認識 てい く必要性が示唆 された.

4.

母親では年齢,子 どもの放. l

T

1

7上の相談相手 と 関連 した回答が見 られ,子子fて文はtF;・効や父祝の育児 参加の促進などの働 きかけがgf要 と考え られた. おわ リに 今回の調査より,現在育児 に関わ っている父母の虐 待に対す るとらえ方の特徴が明 らか となり,1.fl待防止 活動 にむけてのい くつかの示唆が得 られた. これ らを 基 に,現在当研究会では虐待防止活動 として,月1回 の電話相談の実施 と,一般向けの虐待防止パ ンフレッ トの作成を行 っている.今後 はこれ らの活動を通 して 各機関 と連携 し,地域のネッ トワークを碓北 させてい きたいと考える. また,今回の対象 とした地域では拡 大家族が多 く,家族の中の伝統的な市児が

I

.

r

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lhfのとら え方 に関与 していることが予想 される.

I

.IH!jのとらえ 方 には地域差 によるものが多 く関与 していることが考 え られるため,今後質問紙の内容妥当性の検討を行い, 都市部 との虐待の認識の比較などの研究を

i

l重めていき たいと考える. アンケー トにお答え下 さった父母の梓川 と,調査に ご協力いただいた長野県

K

市内の保市岡 ・幼稚問のス タッフの皆様 に深謝いた します. 本研究 は,長野県看護大学特別研究 「艮rfmにおけ る児童虐待の実態 とその対応 に関す る予が-7的研究」 (研究代表者 北山秋雄)の助成 を うけて'R施 した研 究 の一部である. また,本研究の一部 は,

邦4

5

回 日本 小児保健学会,第

5

7

回 日本公衆衛生学会

.邦3

9

回 日本 母性衛生学会で発表 した. 文 献 1)厚生 白書 平成

1

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年版.

1

1

0

-

1

1

1

,群生統計協会,

1

9

9

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.

2)才村純:披虐待児等の トリー トメン トに関す る研 究の概要.母子保健情報

,8

0

-

8

2

,

1

9

9

8

.

-2

(25)

2-佐藤他:乳幼児を もつ両親の 「子 どもの虐待」の認識 3)母子衛生研究会:子ども虐待 その発見 と初期対 応.10-ll,母子保健事業団,東京,1997.

4)

坂井聖二:子 どもの虐待のスペク トルとメカニズ ム.保健婦雑誌,54(8):610-619,199

8

.

5)高橋重宏,庄司順一,中谷茂一 他:子 どもへの 不通切な関わり (マル トリー トメント)のアセス メント基準 とその社会的対応に関する研究 (3) 一子 ども虐待に関する多職種間の ビネット調査の 比較を中心に-. 日本総合愛育研究所紀要,33: 127-141,1997. 6)大阪母子保健研究会:子 どもなんて大 きらい-披 虐待児への援助-.64-81,せせ らぎ出版,大阪, 1994.

7)

橋本信男:乳児や幼児早期の育児 (虐待 も含め). ペ リネイタルケア,16(9):43-48,1997.

8)

服部祥子:育児への援助一不安か らの解放 と助産 婦の役割-.ペ リネ、イタルケア,16(9):43-48, 1997.

9)WhippleEE,RicheyCA:Crossing theline from physicaldiscipline to child abuse: How much is too much?Child Abuse& Neglec

t

,21(5):431-444,1997. 10)厚生自書 平成10年版.82-93,厚生統計協会, 1998. ll)芹沢茂登子:電話相談か ら見た子育ての悩みと不 安.現代のエスプ リ,342:38-45,1996. 12)石井陽子:育児不安に対するかかわりとケアのポ イント.小児看護,20(7):910-915,1997. 13)平田佳子:子ども虐待-その裾野のひろがり.現 代のエスプ リ,342:46-53,1996. 14)有馬克子:児童虐待とホットライン.小児看護, 20(7):920-922,1997. -23

(26)

BulLetL'n/ NagaTLOColt,geofN比rSfng.VOL1.1999

【Summary】

佐藤他:乳幼児をもつ両親の 「子 どもの虐待」の認識

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NahoSATOH

,

MasayoUcHIDA

,

SachieTAKEUCHI

,

HirokoKURIBAYASHI

,

ReikoSHINOHARA

,

MitsukoKITAYAMA

,

MakiTAWARA

,

MikiKAWARADA

,

YukoMIKOSHIBA

,

ToyokoYosHIZAWA and AkioKITAYAMA

Nagano CollegeofNurslng

Thepurposeofthisstudyistoexplorewhatkindoractionsofparentsareregardedasphysical abuse,psychologicalabuseorneglect.Questionnairesweremailedto

1

0

0

5

pairsorparentswhose childrenwenttonurseryschoolinK city.

7

3

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pairsorparents

(

7

3

.

4

%)

responded.

Thefollowlngresultshavebeenobtained.

1)Parentsregardedtheharshtreatmentindisciplinarypracticesnotasphysicalabusebutas discipline.

2)Of3typesormaltreatment,psychologicalabusewasthemostdifficulttoberecognizedas suchbyparents.

3)Somekindorneglectthatmightendangertheirchildren wasnottaken asseriously asit shouldbe.

Itappearsthatthemothers'recognition orchild maltreatmentdepended on theirage,the numberortheirchildren and whether they had someone like a mentor aboutchild rearlng. practices.

We supposesuch recognition is reflected on theirdaily child rearlng practices,So we are afraidmanypotentialchildmaltreatmentexists.Wethinkthatitisnecessary todisseminatethe knowledgeofchildmaltreatmentandtoprovideparentswiththeopportunltyforthem to think abouttheirchildrearlngpractices.Itisalsofeltthenecessity to help parentsto reduceand resolvetheirstressandanxietyintheirdailylifedealingwiththeirchildren.

Keywords: recognitionofchildmaltreatrhent,childrearlngpractices,physicalabuse, psychologicalabuse,neglect

佐藤奈保 (さとう なは)

3

9

9

-

4

1

1

7

駒 ヶ根市赤穂

1

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長野県看護大学

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1

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月以降)

〒2

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千葉市 中央 区亥鼻

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千葉大学大学院看護学研究科

NahoSATOH

NaganoCollegeofNurslng

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6

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Akaho,Komagane

,

3

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1

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7

(From

1

9

9

9

April)GraduateSchcclofNursing,ChibaUniversity

,1

-

8

-

1

Inohana,Chuo-ku,Chiba

2

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8

6

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2

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e-mail:[email protected]

-2

4

図 2 . 心理的虐 待 の 回 答 例文 e f g h 1 = l 享: 慌 読: # 写# 巨≒ ∃I:Si+TiJR .3:寄 .lI,i■ ■・≦蛮盟rT&gt;rSBn喜.喜写喜I.Il● 喜写莞写P.::i:I.I〜l㌔l■l 一 三】: W

参照

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