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Leukocyte immunoglobulin-like receptor B4(LILRB4)はMMP-12発現を抑制し気腫性変化を緩和する

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(1)

Leukocyte immunoglobulin-like receptor

B4(LILRB4)はMMP-12発現を抑制し気腫性変化を緩和

する

著者

光根 歩

学位授与機関

Tohoku University

学位授与番号

11301甲第19139号

URL

http://hdl.handle.net/10097/00129234

(2)

博士論文

Leukocyte immunoglobulin-like receptor B4

(LILRB4)は MMP-12 発現を抑制し

気腫性変化を緩和する

東北大学大学院医学系研究科医科学専攻

内科病態学講座呼吸器内科学分野

(3)

- 1 - 目次 1. 略語 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 2 2. 要旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 4 3. 研究背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 7 4. 研究目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 14 5. 研究方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 15 6. 研究結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 22 7. 考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 30 8. 結論 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 34 9. 謝辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 35 10. 文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 36 11. 図の説明 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 44 12. 図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 51 13. 表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P. 65

(4)

- 2 - 略語 AM Alveolar macrophages

BAL Bronchoalveolar lavage

COPD Chronic Obstructive Pulmonary Disease

DLCO Diffusing capacity of the lung for carbon monoxide

FACS Fluorescence activated cell sorting

FEV1 Forced expiratory volume in 1 second

FVC Forced vital capacity

GOLD Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease

GWAS Genome-wide association study

IL Interleukin

IM Interstitial macrophages

LAA Low attenuation area

LILRB4 Leukocyte immunoglobulin-like receptor B4

MHC Major histocompatibility complex

MLI Mean liner intercept

MMP Matrix metalloproteinase

PCR Polymerase chain reaction

(5)

- 3 -

SHP SH2-containing protein tyrosine phosphatase

SNP Single Nucleotide Polymorphism

STAT Signal transducer and activator of transcription

TNF Tumor necrosis factor

(6)

- 4 - 要旨 【背景】

Leukocyte immunoglobulin-like receptor B4(LILRB4)は骨髄系細胞に発現する抑制

性受容体である。肺に高度に発現しており、小細胞肺癌や喘息との関連が報告され ているものの、COPD との関連は判明していない。 【目的】 手術肺切除検体とマウス肺気腫モデルを用いて、COPD 病態における LILRB4 の役 割を解明することを目的とした。 【方法】 非喫煙者21 名、非 COPD 喫煙者 16 名、COPD 患者 14 名を対象とした。フローサ イトメトリーを用いてLILRB4 発現細胞及び発現レベルを調べ、LILRB4 発現と呼吸 機能・画像所見含む臨床所見との関連を検証した。また、マウス肺でのLILRB4 発 現細胞を確認し、エラスターゼ投与による気腫と炎症所見を野生型マウスとLILRB4 欠損マウスで比較した。 【結果】 ヒト肺ではLILRB4 がマクロファージ、樹状細胞、単球に発現していることを確

認した。非喫煙者、非COPD 患者、COPD 患者の 3 群に分けて LILRB4 陽性割合を

比較すると、COPD 患者では間質マクロファージの LILRB4 陽性率が著明に亢進し

(7)

- 5 - 腫面積の指標であるGoddard スコアと正に相関していたものの、喫煙量や年齢とは 相関していなかった。 次に野生型マウスとLILRB4 欠損マウスにエラスターゼを投与し、21 日後の気腫 形成を比較した。LILRB4 欠損マウスの方が平均肺胞径・低吸収域領域の割合いずれ も高く、気腫形成が亢進していた。LILRB4 欠損マウスで気腫が増悪する理由は、よ り強い炎症反応が生じるためだと考えた。しかしBAL の総細胞数、マクロファージ 数、好中球数いずれも差は認めず、炎症性サイトカインIL-1b、TNF-aの mRNA 発 現も増加していなかった。そこで、肺気腫形成に寄与しており間質マクロファージ が主要な産生細胞と報告されているMMP-12 に注目した。LILRB4 欠損マウスは野 生型マウスと比較してMMP-12 mRNA 発現が有意に高く、さらに LILRB4 陰性間質 マクロファージはLILRB4 陽性間質マクロファージと比較して MMP-12 mRNA 発現 が亢進していた。以上の結果より、LILRB4 陰性間質マクロファージの MMP-12 産 生亢進が肺全体でのMMP-12 増加に繋がり、その結果気腫が増悪することが分かっ た。 【考察】 本研究でLILRB4 陰性間質マクロファージは MMP-12 産生が亢進していることが 明らかになったが、その細胞内シグナルは解明できなかった。MMP-12 産生には IL-4 や STAT6 が関与していること、また LILRBIL-4 は SHP-1 発現を亢進し、SHP-1 過剰

(8)

- 6 - 性を通してIL-4 や STAT6 活性を抑制し、その結果間質マクロファージの MMP-12 産 生が減弱するというメカニズムが示唆される。 また、LILRB4 陰性間質マクロファージは MMP-12 産生が亢進し、LILRB4 欠損マ ウスは気腫が増悪するにも関わらず、COPD 患者では間質マクロファージの LILRB4 発現が亢進しており、マウス実験とヒト肺検体で相反する結果となった。この現象 の説明として、プロモーター領域にNF-kB を有する LILRB4 が炎症刺激により発現 が亢進し、ネガティブフィードバック機構が働いてSHP-1 活性を介した MMP-12 産 生シグナルを抑制している可能性が推測される。肝臓の慢性炎症疾患である非アル コール性脂肪性肝疾患において、同様のLILRB4 のネガティブフィードバック機構 が報告されている。しかしこれらの仮説を立証するためにはさらなる研究が必要で ある。 【結論】 本研究では、COPD 患者で間質マクロファージの LILRB4 発現が亢進しており病態 とも関連していること、またLILRB4 欠損マウスはエラスターゼによる肺気腫形成が 著明に増悪し、これは間質マクロファージのMMP-12 産生増加に起因していることも 示した。本研究によりLILRB4 は間質マクロファージの MMP-12 産生を制御すること で肺の気腫性変化を抑制することが示唆され、LILRB4 が COPD 病態に抑制的に関与 する分子であることが明らかになった。

(9)

- 7 - 研究背景 1 COPDについて

1-1COPDの概要

慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease: COPD)は、タバコ煙を主

とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患である。慢性気管

支炎や肺胞破壊、それに伴う気流制限を特徴とする 1)2001 年に日本で施行された

COPD の大規模疫学研究(Nippon COPD Epidemiology study: NICE study)では日本人

のCOPD 患者数は 530 万人、有病率は 8.6%と推定されており2) 、罹患者数の多い疾 患である。COPD の予防や治療は公衆衛生学的にも重要な課題である。 COPD の最大の原因は喫煙であるものの、喫煙者全員が COPD に罹患する訳ではな く、発症するのは喫煙者の10-15%にすぎない3)。これは喫煙という外因性要因以外に も内因性の要因が重要であることを示唆している。COPD 発症の内因性因子として確 立しているのはα1-アンチトリプシンのみであり、これは稀な遺伝子変異である 4)

ゲノムワイド関連解析(Genome wide association studies;GWAS)により複数の COPD

発症関連因子が挙げられているもの 5)6)、治療導入まで至った因子はない。現在行わ

れているCOPD の主な治療は増悪予防であり、COPD 発症のトリガー因子が判明すれ

ば、今まで確立されていなかったCOPD の発症を予防する治療に繋がると考える。

1-2COPDの病因

(10)

- 8 - は喫煙により炎症細胞から産生されるプロテアーゼが過剰となり、細胞外基質を分解 するプロテアーゼとそれを阻害するアンチプロテアーゼのバランスが崩れたため気 腫が生じるという仮説である。特に気腫形成に関与しているプロテアーゼはマトリッ クスメタロプロテアーゼ(Matrix metalloproteinase; MMP)である7)8)。MMP は活性中 心にZn2+を有する酵素群で、直接的な細胞外マトリックス破壊のみならず、サイトカ インや増殖因子などの分泌蛋白を切断することで機能を制御し、炎症や癌など様々な 病態に影響していることが明らかになっている。MMP の中で最も COPD との関与が 指摘されているのはMMP-12 である。COPD 患者の喀痰9)、BAL10)11)12)MMP-12 発 現が亢進しており、さらにMMP-12 の SNP のマイナーアレルが COPD 発症や呼吸機 能と関連している13)。動物モデルにおいても、MMP-12 ノックアウトマウスは喫煙刺 激で気腫が誘発されないことが報告されている14)。近年、MMP-12 の主要な産生細胞 として間質マクロファージが注目されている15)

(11)

- 9 - 2 肺間質マクロファージについて 2-1:肺間質マクロファージの概要 肺のマクロファージは存在部位により肺胞マクロファージと間質マクロファージの 2つに分類される。組織常在性マクロファージである肺胞マクロファージは定常状態 において自己増殖するのに対し、間質マクロファージは骨髄由来の単球細胞により置 換される16)。肺胞マクロファージと比較し、間質マクロファージは採取に手間が掛か ること、循環血液中の単球が分化したに過ぎず生理的機能がないと考えられていたこ とから、詳細な機能はあまり判明していなかった17)。しかし近年では、間質マクロフ ァージが肺疾患形成に重要な役割を果たしていることが明らかになっている。特に喘 息との関連が知られており、間質マクロファージは抑制性サイトカインIL-10 を産生 することで喘息防御に寄与している 18)19)IL-10 産生は肺間質マクロファージの特徴 で、肺胞マクロファージはほとんどIL-10 を産生しない。また、間質マクロファージ はMMP-12 の主要な産生細胞で、COPD の病態形成にも関与していることが動物実験 で明らかになった15) 2-2:肺間質マクロファージのサブタイプ 間質マクロファージは一様ではなく、heterogeneous な集団であることが報告されて いる 20)21)Chakarov らは定常状態の間質マクロファージを MHCII の発現の違いで 2 つのサブタイプに分類し、さらにこの2つのサブタイプは骨髄から独立して分化して

(12)

- 10 - いること、存在部位が血管周囲と神経近傍で異なること、MHCII 低発現の間質マクロ ファージは組織炎症制御に重要な役割を果たしていることを報告した21) しかし、このサブタイプ分類はヒト肺間質マクロファージには適用できなかったこ とも示されている。今までに発表されている間質マクロファージの論文はいずれもマ ウス肺に関するものであり、ヒト肺間質マクロファージについて述べられたものはな い。 2-3:肺胞マクロファージと単球 本研究は間質マクロファージをメインに実験を行っているが、比較対象のために肺 胞マクロファージと単球がCOPD 病態に担う役割についても述べる。 両者とも間質マクロファージと同様に喫煙刺激に対して IL-6、IL-1b、TNF-a等の炎 症性サイトカインを産生する22)23)。気腫形成に関与するMMP も産生するが、間質マ クロファージが MMP-12 を主に産生するのに対し、肺胞マクロファージや単球は MMP-1、MMP-2、MMP-9 を主に産生する10)24)。肺の単球に関しては、炎症性メディ エーター産生以外の役割はあまり分かっていないが25)、肺胞マクロファージは直接外 界と接するため、強い貪食能を有していることが分かっている。COPD 患者では貪食 能が低下して易感染性になる26)27) マクロファージは様々な病態形成に関与しており、炎症惹起性のM1 マクロファー ジと抗炎症性のM2 マクロファージに分類され、両者のバランスが疾患形成に重要で

(13)

- 11 -

ある28)。喫煙刺激で上昇する炎症性サイトカインはM1 マクロファージが産生するの

に対し 29)、気腫形成に関与する MMP-9、MMP-12 は M2 マクロファージが産生する

30)COPD ではマクロファージの役割は M1/M2 マクロファージでは説明できず、さ

らに複雑な機序が関与していることが示唆される。そこで本研究では、肺に高度に発

現することが判明している抑制性受容体 Leukocyte immunoglobulin-like receptor B4

(14)

- 12 -

3 抑制性受容体LILRB4Leukocyte Immunoglobulin-like Receptor B4)について

3-1:抑制性受容体とは 抑制性受容体は全ての免疫担当細胞に発現しており、過剰な免疫反応を制御して免 疫応答の恒常性を維持する役割を持つ。細胞内にITIM(Immunoreceptor tyrosine-based inhibitory motif)と呼ばれるドメインを有することが特徴である。刺激を受けるとチロ シンホスファターゼ SHP-1 および SHP-2 が会合し、チロシンリン酸化された蛋白を 脱リン酸化することによって、活性化シグナルを抑制する(図1A)31)32)33) 特に有名なのが T 細胞に発現する抑制性受容体 PD-1 であり、これを標的とした免 疫チェックポイント阻害薬は、癌治療に革新的な成果を挙げた。PD-1 は癌以外に COPD にも関与していることが報告されており、COPD 患者の肺 CD8 陽性 T 細胞は PD-1 発現が亢進していること 34)PD-1 と TIM-3 の共発現が COPD 重症度に相関し ていることが報告されている35) 3-2LILRB4の概要 LILRB4 は第 19 番染色体 q13.4 領域に存在する遺伝子で、別名 Immunoglobulin-like transcripts 3 (ILT-3)、CD85k、gp49B とも呼ばれている36)37)。今までに全身性エリテマ トーデス38)、非アルコール性脂肪性肝疾患39)、白血病40)、移植免疫41)との関連が報

告されている。遺伝子データベースHuman Protein Atlas(https://www.proteinatlas.org)

(15)

- 13 - を有することから(https://genome.ucsc.edu)、炎症性刺激による発現誘導が示唆される。 しかし近年ApoE がリガンドの一つと判明したばかり40)その発現動態や生理的機能、 病態における役割に関しては不明な点が多い。前述したPD-1 や TIM-3 との関連も全 く分かっていない。 LILRB4 は肺に発現する受容体であるものの、肺疾患に関して、マウス喘息モデルで 樹状細胞や制御性T 細胞に発現した LILRB4 が肺の2型反応に関与していること42)43) 小細胞肺癌患者において骨髄由来抑制細胞のLILRB4 発現が高いほど予後不良である こと44)しか判明していない。COPD との関連は今まで報告されておらず、本研究では LILRB4 と COPD の関連を明らかにすることを目的とした(図 1C)。

(16)

- 14 - 研究目的

手術肺検体とマウスエラスターゼ肺気腫モデルを用いて、COPD 病態における

(17)

- 15 - 研究方法 対象 石巻赤十字病院および東北大学病院で肺癌手術を施行された 51 名を対象とした。 COPD 以外の慢性肺疾患患者は除外し、非喫煙者 21 名、非 COPD 既喫煙者 16 名、 COPD 患者 14 名の 3 群に分類した。COPD の診断と病期分類は国際的なガイドライ

ンであるGOLD(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)criteria に従っ

た。肺の気腫評価にはGoddard 法を用いた。これは肺野を左右及び上・中・下肺野の

6 部位に分け、各部位の低吸収域(Low attenuation area: LAA)の割合を 0-4 点に点数

化し、合計点数を比較する指標である(0 点:0%≦LAA<5%、1 点:5%≦LAA<25%、

2 点:25%≦LAA<50%、3 点:50%≦LAA<75%、4 点:75%≦LAA)45)

本研究は全ての患者に同意を取得し、東北大学(2017-1-352)および石巻赤十字病院

(13-12)の倫理委員会での承認を得た。

ヒト肺単細胞懸濁液の作成46)

剪刀で細かく刻んだ肺を1.5 mg/ml の Collagenase A(Sigma-Aldrich)と 2000 KU/ml

の DNasa I(Sigma-Aldrich)を含有した Hanks Balanced Salt Solution(Thermo Fisher

Scientific)に入れ、37℃で 45 分間インキュベーションした。再度剪刀で検体を刻み、

37℃で 45 分間インキュベーションした。次に 100 µl のセルストレイナー(BD

(18)

- 16 -

Technologies)で赤血球を除去した。5% fetal bovine serum と 2%の

Penicillin-Streptomycin-Amphotericin B Suspension(100 units/ml penicillin, 100 µg/ml streptomycin, and 2.5 µg /ml,

amphotericin B; Wako Pure Chemical Industries Ltd)を含む RPMI-1640 培地(Thermo Fisher

Scientific)で再懸濁し、70 µl のセルストレーナー(BD Bioscience)に 2 回通して単細 胞懸濁液を得た。細胞数はトリパンブルー染色を用いて算出した。 マウス 日本チャールズ・リバーから 7〜10 週齢の雌 C57BL/6J マウスを購入し使用した。 LILRB4 遺伝子欠損マウス(gp49B-/-)は東北大学加齢研究所遺伝子導入学分野より譲 渡して頂き、東北大学大学院医学系研究科附属動物実験施設内で繁殖させた47)。本研 究は東北大学の動物実験委員会の承認を得て行われた(2018 医動-165)。 エラスターゼ誘導肺気腫マウスモデル COPD 動物モデルとして、エラスターゼ誘導肺気腫モデルを使用した。これはエラ スターゼの酵素活性による直接的な肺胞破壊及び炎症誘導によって 3 週間という短 期間で肺気腫を形成することができるモデルである。マウスをイソプロテレノール吸

入で一時的に麻酔し、豚膵エラスターゼ(Porcine pancreatic peptide;PPE)(Wako Pure

Chemical Industries)3 Unit を 50 µl の PBS に懸濁し、経鼻投与した。対照群には 50 µl

(19)

- 17 - 与21 日後に行った。 気管支肺胞洗浄 マウスに塩酸メデトミジン(0.3 mg/kg)、ミダゾラム(4 mg/kg)、酒石酸ブトルファ ノール(5 mg/kg)の三種混合麻酔を腹腔内注射した。大動脈切断によりマウスを脱血 死させた後、気管から20 ゲージのインサイトを挿入した。PBS 1 ml で肺を洗浄して 回収し、これを 3 回繰り返した。その後 300 rpm で 5 分間遠心し、遠心後の細胞を PBS で再懸濁し、血球計算盤を用いて総細胞数を計測した。細胞分画はサイトスピン 標本を作成後、Diff-Quick 染色を行って算定した。 マウス肺単細胞懸濁液の作成48)

肺を剪刀で細かく刻み、50 µg/ml Liberase TM(Roche)と 10 µg /ml の DNase I(Roche)

を含有したRPMI 溶液で 37 度 45 分インキュベーションした。その後肺組織をすりつ

ぶして40 µm のセルストレーナーに通し、ACK buffer(Thermo Fisher Scientific)で洗

浄して単細胞懸濁液を得た。

フローサイトメトリー

単細胞懸濁液にLIVE/DEAD Fixable Dead Cell Stain Kit(Invitrogen)を加え、4℃で 30

(20)

- 18 -

リウム含有 PBS に浮遊させた後、非特異的染色を防ぐために、ヒト肺ではヒト FcR

Blocking Reagent(Miltenyi Biotec)を、マウス肺では抗 CD16/32 マウス抗体(Biolegend)

を加えて 4℃5 分間インキュベーションした。既報に則って 49)50)、ヒト肺胞マクロフ

ァ ー ジ は FSChighCD45+CD206+CD14- 細 胞 、 ヒ ト 間 質 マ ク ロ フ ァ ー ジ は

FSCmidCD45+CD206+CD14+細 胞 、 マ ウ ス 肺 胞 マ ク ロ フ ァ ー ジ は CD45+Ly6G

-CD64+CD24-CD11bintCD11c+細 胞 、 マ ウ ス 間 質 マ ク ロ フ ァ ー ジ は CD45+Ly6G

-CD64+CD24-CD11b+CD11c-細胞と定義した。

データは LSR Fortessa(BD Biosciences)を用いて採取し、FCS express 6(De Novo

Software)を使用して解析を行なった。ソーティングは FACS Aria II(BD Biosciences)

を使用した。

抗体

Brilliant Violet 421-conjugated anti-human CD45 (HI30), APC-conjugated anti-human CD3

(OKT3), APC-conjugated anti-human CD19 (HIB19), FITC-conjugated anti-human CD14

(M5E2), CD11c-conjugated anti-human CD11c (3.9), PE-Cy7-conjugated anti-human

HLA-DR (LN3), PerCP-Cy5.5-conjugated anti-human CD56 (5.1H11), PE-conjugated anti-human

LILRB4 (ZM4.1), Pacific blue-conjugated anti-mouse CD45 (30-F11), Brilliant violet

510-conjugated anti-mouse CD11b (M1/70), PerCP-Cy5.5-510-conjugated anti-mouse CD11c (N418),

(21)

- 19 -

APC/Fire 750-conjugated anti-mouse CD24 (M1/69), APC-conjugated anti-mouse IA/IE

(M5/114.15.2), PE-conjugated anti-mouse LILRB4 (H1.1), PE-conjugated American Hamster

IgG control antibody (HKT888)は Biolegend から購入した。APC conjugated anti-human

CD206 (19.2), APC-conjugated mouse IgG1k control antibody (P3.6.2.8.1), PE-conjugated

mouse IgG1k control antibody (P3.6.2.8.1)は eBiosciences から購入した。

組織学的評価

右心室より PBS を注入して肺を還流し、10%中性緩衝ホルマリン溶液(Wako Pure

Chemical Industries)を 30cm 水柱の圧で気管から注入して拡張後、気管を結紮して固

定した。24 時間以上固定し、東北大学実験動物病理プラットフォーム部門にパラフィ

ン包埋と薄切切片作製を依頼した。肺気腫は平均肺胞径(Mean liner intercept: Lm)で

評価した。具体的には顕微鏡で5 視野をランダムに選択し、各視野で 4 本の 500 µm

の線を引いて肺胞壁と交点の数を計測することで算出した。

画像評価

マウスを2%イソフルラン吸入で麻酔した後、実験動物用 X 線 CT 装置(LaTheta

LCT-200; Hitachi Aloka Medical)を用いて胸部 CT を撮影した。CT 値は空気を-1000

Housefield Unit (HU)、水を 0 HU に設定し、キャリブレーションを施行した。データ

(22)

- 20 -

(https://imagej.nih.gov/ij/)を用いて解析した。肺気腫の定量評価として、肺野全体に

占める低吸収域(low attenuation area:LAA)の割合を測定した。LAA は-871 HU から

-610 HU の CT 値の部位と定義した51)

quantitative Real time PCRqRT-PCR

マウス肺から Trizol(Thermo Fisher Scientific)を使用してトータル RNA を抽出し、

RNeasy Mini Kit(Qiagen)で精製した。ソーティングした細胞からは RNeasy Micro Kit

(Qiagen)を用いて RNA を抽出した。cDNA 合成には High capacity RNA-to-cDNA Kit

(Applied Biosystems)を使用し、TB Green Premix Ex Taq(TaKaRa)を用いてリアル

タイムPCR を行った(StepOnePlus, Applied Biosystems)。mRNA 発現レベルは比較 CT

法(ΔΔCT 法)で評価し、コントロール遺伝子は GAPDH を用いた。使用したプラ

イマーは以下の通りである。

mouse IL-10 (forward) 5-GCCAGAGCCACATGCTCCTA-3

(reverse) 5’-GATAAGGCTTGGCAACCCAAGTAA-3’

mouse IL-1b (forward) 5’-TCCAGGATGAGGACATGAGCAC-3’

(reverse) 5’-GAACGTCACACACCAGCAGGTTA-3’

mouse Mmp12 (forward) 5’-CTCTAGCCAGCACATGACTCCAA-3’

(reverse) 5’-CTGATGTGAAATGAGCCACACAAC-3’

(23)

- 21 -

(reverse) 5’-GTGAGGGTCTGGGCCATAGAA-3’

mouse GAPDH (forward) 5’-TGTGTCCGTCGTGGATCTGA-3’

(reverse) 5’-TTGCTGTTGAAGTCGCAGGAG-3’

統計学的分析

データは正規分布を満たす場合は平均値±標準偏差、満たさない場合は中央値±四

分位値で記載した。独立 2 標本間の有意差検定は,F 検定により分散の均一性を検

定し,等分散の場合は Student's t-test を,不等分散の場合は Mann-Whitney U-test を

用いた。多重検定にはSteel-Dwass 法を、相関は Spearman’s rank correlation coefficient

を使用した。また、間質マクロファージのLILRB4 陽性率が COPD 発症の有無に関連

するかを検証するため、多変量ロジスティック回帰分析を施行した。説明変数には

COPD 発症因子として知られている年齢、性別、喫煙量を加えた。統計解析は GraphPad

Prism version 7 (GraphPad Software) と JMP Pro Version 14 (SAS Institute) を用いて行い、

(24)

- 22 - 研究結果 1 手術肺検体を用いた解析 1-1:ヒト肺血球系細胞の LILRB4発現動態 LILRB4 は骨髄系細胞に発現することが報告されているが 37)、ヒト肺組織において どの血球系細胞に発現するかは分かっていない。初めに、ヒト肺組織から単細胞懸濁 液を作成し、フローサイトメトリーを用いてLILRB4 発現細胞を同定した。マクロフ ァージ、T 細胞、B 細胞、好中球、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞、単球の 7 種類 の細胞に関して LILRB4 発現を検証し、マクロファージ、樹状細胞、単球で LILRB4 が発現していることを確認した(図2A-2B)。 マクロファージと単球は共に、サイトカインやケモカインを産生してCOPD 病態形 成 に 関 与 し て い る こ と が 報 告 さ れ て い る 1) 。 マ ク ロ フ ァ ー ジ を FSChighCD45+CD206+CD14-細 胞 で 定 義 さ れ る 肺 胞 マ ク ロ フ ァ ー ジ (Alveolar

Macrophages; AM)と FSCmidCD45+CD206+CD14+細胞で定義される間質マクロファー

ジ(Interstitial Macrophages; IM)の2つに分類し、いずれも LILRB4 を発現しているこ

とを確認した(図2C)。この2つに単球を加えた3種の細胞に関して、COPD との関

連を検討した。尚、樹状細胞はヒト肺組織では約0.5%46)と希少で、十分な細胞数が確

(25)

- 23 - 1-2LILRB4陽性間質マクロファージとCOPDの関連 対象症例を非喫煙者・非COPD 喫煙者・COPD 患者の 3 群に分類し(表 1)、間質マ クロファージ、肺胞マクロファージ、単球のLILRB4 陽性細胞の比率を比較した(図 3A)。COPD 患者は間質マクロファージの LILRB4 陽性割合が著明に高く、非喫煙者 や非COPD 喫煙者と比較し有意に高かった。一方、肺胞マクロファージと単球では 3 群間のLILRB4 陽性率に差は認めなかった。 そこで、間質マクロファージに標的を絞って LILRB4 陽性率と臨床病態との関連を

検討した。呼吸機能に関して、FEV1/FVC、%FEV1、%DLCO/VA いずれも LILRB4 陽

性率と有意な負の相関を呈しており、間質マクロファージのLILRB4 陽性率が高いほ

ど呼吸機能が悪かった(図3B)。また Goddard score 45)を用いて肺気腫を示す低吸収域

(LAA:Low attenuation area)を評価すると、LILRB4 陽性率は Goddard score と正に

相関していた(図3C)。これは間質マクロファージの LILRB4 発現が亢進しているほ ど気腫病変が広いことを示している。一方、喫煙量と年齢に関してLILRB4 発現に相 関は認めなかった(図3D)。 本研究の対象症例は性別・年齢に偏りがあるため、LILRB4 陽性間質マクロファージ が独立してCOPD 罹患と関連しているかを検討するために、ロジスティック回帰分析 を施行した。COPD 発症を従属変数とし、説明変数には間質マクロファージの LILRB4 陽性割合、年齢、喫煙量、性別を加えた。LILRB4 陽性間質マクロファージは独立し てCOPD 発症と関連していた(表 2)。

(26)

- 24 - 2 エラスターゼ肺気腫モデルを用いた解析 2-1:マウス肺の LILRB4発現動態 LILRB4 が COPD の病態形成にどのような役割を果たしているかを、エラスターゼ 肺気腫モデルを用いて検証した。始めに、マウス肺間質マクロファージのLILRB4 発 現動態を確認した(図4A)。ヒト検体と同様に LILRB4 は間質マクロファージに発現 しており、エラスターゼ投与により発現が増強した。また、エラスターゼ投与3日後、 7日後、14日後、21日後のいずれの時点でも発現が亢進していることを確認した。 肺胞マクロファージでも同様にLILRB4 発現動態を確認した(図 4B)。肺胞マクロフ ァージでも LILRB4 は発現していたが、ヒト検体とは異なり、エラスターゼ投与で LILRB4 発現は亢進した。 マウスとヒトでは LILRB4 発現動態が異なる可能性があり、マウス骨髄細胞の LILRB4 発現細胞を検証した(図 5A)。マウス肺では好中球や好酸球、ナチュラルキ ラー細胞にもLILRB4 が発現していた。またエラスターゼ投与による LILRB4 発現変 化を見ると、複数の細胞でLILRB4 発現が亢進した(図 5B)。LILRB4 は NF-κB をプ ロモーターに有しており、炎症刺激で誘発される性質を持つためだと考えられる。 2-2:エラスターゼ投与による気腫形成の比較 エラスターゼ肺気腫モデルは投与21 日後の気腫形成をみるモデルである。野生型マ ウスとLILRB4 欠損マウスにエラスターゼを投与し、組織標本での平均肺胞径(Mean

(27)

- 25 -

liner intercept:MLI)(図6A-6B)及び CT での肺野全体における低吸収域(Low attenuation

area:LAA)の割合(図 6C-6D)で気腫を評価した。野生型マウスではエラスターゼ 投与により平均肺胞径の拡張と低吸収域割合の増大を認め、気腫が形成されているこ とを確認した。さらにLILRB4 欠損マウスでは野生型マウスよりも平均肺胞径、低吸 収域割合共に増加しており、より強い気腫形成を認めた。 2-3BALによる炎症反応の比較 エラスターゼによる肺気腫の形成には、酵素による直接的な破壊だけではなく、エ ラスターゼ投与早期に惹起される炎症反応が病態進行に重要であることが報告され ている52)。LILRB4 欠損マウスで気腫形成が亢進するのは、野生型マウスより強い炎 症が生じるためだと考え、炎症反応を比較した。 炎症を評価するに際し、エラスターゼによる炎症誘導が投与後どの時点で最も強い かを確認した。野生型マウスにエラスターゼを投与して、投与直後、3 日後、7 日後、 14 日後、21 日後の BAL の総細胞数、マクロファージ数、好中球数を比較した。総細 胞数とマクロファージ数は投与 7 日後、好中球数は投与 3 日後に最も上昇した(図 7A)。 そこでエラスターゼ投与7 日後での、野生型マウスと LILRB4 欠損マウスの BAL を 比較した。エラスターゼ投与により総細胞数、マクロファージ数、好中球数いずれも 有意に上昇するものの、野生型マウスとLILRB4 欠損マウスの間に差はなかった(図

(28)

- 26 - 7B)。

2-4:サイトカイン産生による炎症反応の比較

COPD 患者及びエラスターゼ投与マウスでは、炎症性サイトカイン IL-1b・TNF-aが

上昇することが報告されている 29)53)54)。そこで、エラスターゼ投与 7 日後の肺から

RNA を抽出し、炎症性サイトカイン IL-1b・TNF-aと抗炎症性サイトカイン IL-10 の

mRNA 発現を qPCR で比較した。 初めに野生型マウスにエラスターゼを投与し、既報通りに肺全体でのIL-1b・TNF-a 産生が上昇すること、IL-10 は著変ないことを確認した(図 8A)。エラスターゼ投与 後の野生型マウスとLILRB4 欠損マウスで同じ検討を行うと、IL-1b・TNF-aは差を認 めず、寧ろ炎症抑制性のIL-10 が LILRB4 欠損マウスにおいて有意に発現が亢進して いた(図 8B)。以上の実験結果より、LILRB4 欠損マウスの炎症反応は野生型マウス と比べて増強しておらず、LILRB4 欠損マウスで気腫が増悪する理由は炎症単独では 説明できないことが分かった。 2-5MMP-12産生の比較 LILRB4 欠損マウスで気腫が増悪する原因として、MMP-12 に注目した。MMP-12 は 気腫形成に関連している主要なプロテアーゼの一つで、COPD 患者・エラスターゼ肺 気腫モデルいずれにおいても上昇する55)。そこでqPCR を施行して肺全体の MMP-12

(29)

- 27 -

mRNA 発現量を比べると、LILRB4 欠損マウスは野生型マウスより有意に MMP-12 産

(30)

- 28 - 3 間質マクロファージの機能解析 3-1:エラスターゼ肺気腫モデルにおける間質マクロファージの役割の検討 エラスターゼ投与によりヒト肺と同様に間質マクロファージのLILRB4 発現が増強 したものの、気腫形成はLILRB4 欠損マウスの方が亢進しており、ヒト肺と相反する 結果となった(図10)。そこで、LILRB4 が間質マクロファージに発現するとどのよう な変化が生じるかを調べるため、間質マクロファージをsorting し、qPCR で各サイト カインのmRNA 発現を検証した。 エラスターゼモデルにおける間質マクロファージの役割はあまり分かっていないた め、エラスターゼ投与時のサイトカインやプロテアーゼ産生を肺胞マクロファージと 間質マクロファージで比較した(図11A)。TNF-aは差がないものの、IL-10・IL-1b・ MMP-12 は間質マクロファージの方が発現亢進していた。IL-1bと TNF-aは骨髄系細 胞や気道上皮など様々な細胞で産生されるのに対し、IL-10 と MMP-12 は主に骨髄系 細胞から産生されることが分かっている。そこでIL-10 と MMP-12 に関して、非骨髄 系細胞であるCD45 陰性細胞に加え、各骨髄系細胞を sorting して mRNA 発現を比較 した(図11B)。どちらも間質マクロファージが最大の産生細胞だったが、IL-10 は T 細胞や単球の関与も大きいのに対し、MMP-12 はほとんど間質マクロファージが産生 していた。 3-2LILRB4発現間質マクロファージの機能変化

(31)

- 29 -

野生型マウスの間質マクロファージの中で LILRB4 陽性の細胞を LILRB4 陽性間質

マクロファージ、LILRB4 欠損マウスの間質マクロファージを LILRB4 陰性間質マク

ロファージとしてsorting し、IL-10・IL-1b・TNF-a・MMP-12 の mRNA 発現を比較し

た(図 12)。LILRB4 陰性間質マクロファージは陽性間質マクロファージと比較して MMP-12 産生が亢進していた。 以上より、LILRB4 陰性間質マクロファージでは MMP-12 産生が亢進し、MMP-12 の 主要な産生細胞が間質マクロファージであることから、LILRB4 欠損マウスでは肺全 体でのMMP-12 産生が亢進することが分かった。一方、IL-10・IL-1bは間質マクロフ ァージ以外の細胞も産生するため、間質マクロファージでの結果と肺全体での結果が 異なると考えられた。

(32)

- 30 - 考察 本研究によりLILRB4 が COPD の病態や重症度に関連した因子であることが示唆さ れた。まず、COPD 患者では非 COPD 喫煙者や非禁煙者と比較して間質マクロファー ジのLILRB4 発現が亢進していることが判明した。間質マクロファージの LILRB4 陽 性率は呼吸機能と負の相関を、気腫病変の広さと正の相関を呈していた。しかしエラ スターゼマウスモデルを用いた検討では、ヒトとは異なり、LILRB4 欠損マウスは気 腫形成が増悪した。気腫増悪の原因として炎症反応の強さが影響している可能性を考 えたが、BAL の所見や炎症性サイトカイン IL-1b、TNF-aの産生は野生型マウスと LILRB4 欠損マウスで差を認めなかった。そこで我々は MMP-12 に着目した。LILRB4 欠損マウスは野生型マウスよりMMP-12 産生が高く、さらに LILRB4 陰性間質マクロ ファージはLILRB4 陽性間質マクロファージより MMP-12 産生が亢進していた。MMP-12 の主要な産生細胞は間質マクロファージであることから、LILRB4 陰性間質マクロ ファージの MMP-12 産生増加が肺全体での MMP-12 産生増加につながり、その結果 気腫が増悪する可能性が考えられた。 マウス肺を用いた実験で、LILRB4 陰性間質マクロファージは陽性マクロファージに 比してMMP-12 の発現が上昇しており、LILRB4 欠損マウスでは気腫が増悪するにも 関わらず、COPD 患者で間質マクロファージの LILRB4 発現が亢進した。欠損マウス の実験結果とヒト解析間の相反する結果を説明する仮説としては、炎症刺激により発 現が亢進したLILRB4 がネガティブフィードバック機構として炎症刺激によるシグナ

(33)

- 31 -

ルを抑制している可能性が推測される(図 13A)。本機構は、別臓器のモデルである

が、肝臓の慢性炎症性疾患である非アルコール性脂肪性肝疾患(Nonalcoholic fatty liver

disease ; NAFLD)において指摘されている39)NAFLD モデルマウスは高脂肪食投与

により作成され、インスリン抵抗性や糖代謝異常、脂肪貯留に加えて炎症も誘導する モデルである。NAFLD モデルマウスでは肝細胞の LILRB4 発現が増強している。し かしLILRB4 陽性肝細胞はインスリン抵抗性改善や肝線維化緩和作用がある。これは LILRB4 が肝細胞において SHP-1 をリクルートし、TRAF6 ユビキチン化とその後の NF-kB および MAPK シグナル経路の活性化を阻害することで、炎症反応を緩和させ るためである。COPD 患者でも間質マクロファージの LILRB4 発現が亢進しており、 LILRB4 陽性間質マクロファージは MMP-12 産生が低下していたことから、同様のネ ガティブフィードバック機構が機能していると推測される。しかしMMP-12 の mRNA 発現を確認したのみで、MMP-12 阻害剤の投与もしくは間質マクロファージ特異的 MMP-12 欠損マウスとの交配といった、実際に MMP-12 を阻害した実験系は行なって いない。MMP-1 や MMP-9 など MMP-12 以外に気腫形成に関与しているプロテアー ゼの関与も含め、さらなる検証実験が必要である。 また、本研究ではLILRB4 陰性間質マクロファージが MMP-12 産生を亢進する細胞 内シグナルを解明することは出来なかった。 今までに判明している MMP-12 産生メ カニズムは、エラスターゼマウスモデルにおいて好塩基球から産生された IL-4 が間 質マクロファージの MMP-12 産生に関与している 15)ということだけである。さらに

(34)

- 32 -

別の報告で、STAT6 欠損マウスでは IL-4 と MMP-12 発現を認めないこと56)LILRB4

はITIM を介してタンパク質チロシンホスファターゼ SHP-1 発現を亢進し37)SHP-1

過剰発現がSTAT6 活性と IL-4 発現の両方を減弱させる57)ことが判明している。以上

より、間質マクロファージのLILRB4 発現が SHP-1 発現を亢進し、IL-4 や STAT6 活

性を低下させることでMMP-12 発現を減弱させるメカニズムが示唆される(図 13B)。

今回検証した炎症性サイトカインIL-1bと TNF-aは、COPD 患者やマウスエラスター

ゼモデルで上昇すること、さらにマクロファージ以外に単球や気道上皮細胞、リンパ

球で産生されることが報告されている 53)52)58)。LILRB4 陰性間質マクロファージは陽

性間質マクロファージと比べて IL-1b mRNA 発現が亢進していたにも関わらず(図

12)、肺全体では野生型マウスと LILRB4 欠損マウスの IL-1b mRNA 発現に差はなか

った(図6B)。これは、IL-1b産生には間質マクロファージ以外の細胞の関与が大きい

ためだと考えているが、IL-1bと TNF-a産生細胞の詳細な検証は今回十分に出来てい

ない。しかし野生型マウスとLILRB4 欠損マウスでは IL-1bと TNF-aの mRNA 発現に

差を認めず(図 8B)、LILRB4 欠損マウスで気腫が増悪する理由はこれらのサイトカ

インでは説明できないと考える。

本研究のLimitation を述べる。まずはヒト検体を用いた研究で、サンプルサイズが小

さく、COPD の病期が stage I、II と軽度なことである。しかしヒト肺組織、特に気腫

病変を含む組織を単細胞に分離して施行する解析は非常に貴重であり、サンプル数は

(35)

- 33 - 炎症を惹起することで亜急性に気腫を形成するモデルであり、厳密にはCOPD モデル ではない点である。しかしエラスターゼ投与により、実際のCOPD 患者と同様に MMP-12 や炎症性サイトカイン IL-1b、TNF-aが上昇し、且つ COPD 研究によく用いられて いるモデルであり、解析に有用と考えた。3つ目に、近年白血病細胞でApoE がリガ ンドになることが報告されたものの、COPD 患者やエラスターゼモデルの間質マクロ ファージにおける LILRB4 のリガンドが判明していない点である。LILRB4 の役割や リガンドに関しては不明な点が多く、今後の更なる解析が必要である。4つ目に、ヒ ト肺間質マクロファージのMMP-12 産生を検証できていない点である。しかしヒト肺 切除検体の間質マクロファージは細胞数が非常に少なく、検証困難だった。5つ目に、 前述した通りLILRB4 のネガティブフィードバック機構や LILRB4 の下流シグナルを 確認できていない点が挙げられる。 本研究を要約すると(図 14)、ヒト間質マクロファージの LILRB4 発現が COPD 発 症と重症度に関連していた。エラスターゼマウスモデルを用いた実験で、LILRB4 陰 性間質マクロファージではMMP-12 の mRNA 発現が亢進すること、また MMP-12 の 主要な産生細胞は間質マクロファージであるため、LILRB4 欠損マウスでは MMP-12 産生が増加して気腫形成が増悪することを確認した。LILRB4 発現間質マクロファー ジの研究がCOPD の病態解明に繋がると考える。

(36)

- 34 - 結論 本研究では、COPD 患者で間質マクロファージの LILRB4 発現が亢進し、間質マク ロファージのLILRB4 陽性率が呼吸機能や気腫病変と関連していることを示した。ま たLILRB4 欠損マウスはエラスターゼによる肺気腫形成が著明に増悪し、これは間質 マクロファージの MMP-12 産生増加に起因していることも示した。本研究により LILRB4 は間質マクロファージの MMP-12 産生を制御することで肺の気腫性変化を抑 制することが示唆され、LILRB4 が COPD 病態に抑制的に関与する分子であることが 明らかになった。

(37)

- 35 - 謝辞 本研究を遂行するにあたり、研究の機会を与えて頂き、終始ご指導、ご鞭撻を賜り ました呼吸器内科学分野の一ノ瀬正和教授、直接ご指導して下さった山田充啓先生に 深く感謝致します。 LILRB4 欠損マウスを譲渡して頂き、また実験に関する貴重なご助言を頂きました本 学加齢医学研究所遺伝子導入研究分野の高井俊行教授、遠藤章太先生、貴重な肺手術 検体を提供して頂いた本学加齢医学研究所呼吸器外科学分野の岡田克典教授、石巻赤 十字病院副院長鈴木聡先生に深謝申し上げます。 本研究を支えて頂いた東北大学呼吸器内科学分野の皆様には大変お世話になりまし た。心より厚く御礼申し上げます。

(38)

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- 44 - 図の説明

図1:抑制性受容体LILRB4 について

(A)LILRB4 の分子構造。LILRB4 は細胞外に 2 つのドメインを、細胞内に 3 つの

ITIM を有する。文献 32 より改変引用した。

(B) Human Protein Atlas を用いて mRNA レベルでの各臓器の LILRB4 発現を比較し

た。臓器別の比較でLILRB4 は肺に高度に発現していた。

(C)現時点で判明している LILRB4 と肺疾患の関連についてのシェーマ。非小細胞

肺癌と喘息に関してLILRB4 の関与を示す報告はあるものの、COPD との関連は判明

していない。

図2:ヒト肺血球系細胞におけるLILRB4発現

(A)ヒト肺組織における血球系細胞の gating strategy。

(B)T 細胞、B 細胞、好中球、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞、単球、マクロファ ージにおけるLILRB4 発現の代表ヒストグラムを示した。 (C)ヒト肺胞マクロファージと間質マクロファージの gating strategy。肺胞マクロフ ァ ー ジ は FSChighCD45+CD206+CD14- 細 胞 、 間 質 マ ク ロ フ ァ ー ジ は FSCmidCD45+CD206+CD14+細胞と定義した。 図3:COPD患者の間質マクロファージはLILRB4発現が亢進している

(47)

- 45 -

(A)非喫煙者 21 名、非 COPD 喫煙者 16 名、COPD 患者 14 名の3群間で間質マク

ロファージ(左)、肺胞マクロファージ(中央)、単球(右)のLILRB4 陽性割合を比

較した。データはプロットで表記し、バーは中央値を示す。統計は Steel-Dwass 検定

を用いた。N.S.: not significant。

(B)間質マクロファージの LILRB4 陽性割合と FEV1/FVC(左:n=51)、%FEV1(中

央:n=51)、%DLCO/VA(右:n=21)の相関を検討した。検定は Spearman の順位相関

係数を用いた。

(C)LILRB4 陽性間質マクロファージの割合と Goddard score との相関を検討した。

n=51。検定は Spearman の順位相関係数を用いた。 (D)喫煙量(左:n=51)、年齢(右:n=30)との相関を検討した。但し喫煙量は喫煙 者に絞って解析した。検定はSpearman の順位相関係数を用いた。 図4:マウスにおける間質マクロファージ・肺胞マクロファージのLILRB4発現 (A)マウス間質マクロファージの LILRB4 発現ヒストグラム例(左)、エラスターゼ 投与7 日後の PBS 投与群とエラスターゼ投与群での LILRB4 陽性細胞の割合の比較 (中:n=6-8)、エラスターゼ投与による経時的変化(右:n=3)を示す。データはプロ ットで表記し、バーは中央値を示す。2 群間の検定は Mann-Whitney 検定を用いた。 (B)マウス肺胞マクロファージの LILRB4 発現動態。ヒストグラム例(左)、エラス ターゼ投与 7 日後の PBS 投与群とエラスターゼ投与群での LILRB4 陽性細胞の割合

(48)

- 46 - の比較(中:n=5)、エラスターゼ投与による陽性細胞の経時的変化(右:n=3)を示 す。データはプロットで表記し、バーは中央値を示す。2 群間の検定は Mann-Whitney 検定を用いた。 図5:マウスでのマクロファージ以外の骨髄系細胞のLILRB4発現 (A)T 細胞、B 細胞、好中球、好酸球、樹状細胞、単球、ナチュラルキラー細胞の LILRB4 発現ヒストグラムの代表例。 (B)エラスターゼ投与 7 日後の PBS 投与群とエラスターゼ投与群での各細胞の LILRB4 陽性細胞割合を比較した。n=5。データはプロットで表記し、バーは中央値を 示す。2 群間の検定は Mann-Whitney 検定を用いた。 図6:エラスターゼ投与21日後の組織標本と胸部CTでの気腫形成の比較 (A)野生型マウスと LILRB4 欠損マウス各々に対して PBS とエラスターゼを投与し た。投与21 日後の肺組織 HE 染色標本の一例である。スケールバーは 500 µm。 (B)平均肺胞径を 4 群で比較した。各データはプロットで表記し、バーは中央値を 示す。統計はSteel-Dwass 検定を使用した。 (C)エラスターゼ投与 21 日後の野生型マウスと LILRB4 欠損マウスの CT 画像の代 表例を示す。 (D)CT で肺野に占める低吸収域の割合を比較した。各データはプロットで表記し、

(49)

- 47 - バーは中央値を示す。統計はSteel-Dwass 検定を使用した。n=5-10。 図7:BALにおけるエラスターゼによる炎症誘導の比較 (A)野生型マウスにエラスターゼを投与し、投与直後、3 日後、7 日後、14 日後、21 日後の時点におけるBAL の総細胞数(左)、マクロファージ数(中央)、好中球数(右) を比較した。各データはプロットで表記し、バーは中央値を示す。n=3-5。 (B)PBS 及びエラスターゼ投与 7 日後の BAL の総細胞数(左)、マクロファージ数 (中央)、好中球数(右)を野生型マウスとLILRB4 欠損マウスで比較した。各データ はプロットで表記し、バーは中央値を示す。n=5-9。統計は Steel-Dwass 検定を使用し た。 図8:野生型マウスとLILRB4欠損マウスの肺組織のサイトカイン産生の比較

(A)PBS 及びエラスターゼ投与 7 日後の IL-10 mRNA 発現(左)、IL-1b mRNA 発現

(中央)、TNF-a mRNA 発現(右)を比較した。PBS 投与群の発現を 1 とした。デー

タは平均値±標準誤差で表記し、統計はMann-Whitney 検定を使用した。n=12。

(B)エラスターゼ投与 7 日後の IL-10 mRNA 発現(左)、IL-1b mRNA 発現(中央)、

TNF-a mRNA 発現(右)を野生型マウスと LILRB4 欠損マウスで比較した。野生型マ

ウスの発現を 1 とした。データは平均値±標準誤差で表記し、統計は Mann-Whitney

(50)

- 48 - 図9:野生型マウスとLILRB4欠損マウスの肺組織のMMP-12産生の比較 エラスターゼ投与7 日後の MMP-12 mRNA 発現を野生型マウスと LILRB4 欠損マウ スで比較した。野生型マウスの発現を1 とした。データは平均値±標準誤差で表記し、 統計はMann-Whitney 検定を使用した。n=12。 図10:ヒト肺検体・エラスターゼ肺気腫モデルを用いた実験結果のまとめ ヒト肺検体とエラスターゼ肺気腫モデルを用いた実験での結果をシェーマに示した。 ヒト肺検体を用いた実験で、COPD 患者の肺間質マクロファージは有意に LILRB4 発 現が亢進していた。マウス肺間質マクロ ファージでもエラスターゼ投与により LILRB4 発現が亢進していたものの、気腫形成は LILRB4 欠損マウスの方が亢進して いた。 図11:エラスターゼ肺気腫モデルにおける間質マクロファージの役割の検討 (A)エラスターゼ投与 7 日後の IL-10 mRNA 発現、IL-1b mRNA 発現、TNF-a mRNA

発現、MMP-12 mRNA 発現を肺胞マクロファージと間質マクロファージで比較した。

肺胞マクロファージの発現を1 とした。データは平均値±標準誤差で表記し、統計は

Mann-Whitney 検定を使用した。n=6-8。

(51)

- 49 - 球、T 細胞、B 細胞、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞、単球、好酸球、肺胞マクロ ファージ、間質マクロファージで比較した。肺胞マクロファージの発現を 1 とした。 データは平均値±標準誤差で表記した。n=4。 図12:LILRB4陽性間質マクロファージとLILRB4陰性間質マクロファージのサイ トカイン・プロテアーゼ産生の比較 LILRB4 陽性間質マクロファージと LILRB4 陰性間質マクロファージをソーティン

グし、エラスターゼ投与7 日後の IL-10 mRNA 発現、IL-1b mRNA 発現、TNF-a mRNA

発現、MMP-12 mRNA 発現を比較した。LILRB4 陽性間質マクロファージの発現を 1 とした。データは平均値±標準誤差で表記し、統計はMann-Whitney 検定を使用した。 n=4。 図13:推定されるLILRB4COPDのメカニズム (A)LILRB4 のネガティブフィードバック機構に関するメカニズムのシェーマ。非ア ルコール性脂肪性肝疾患患者の肝細胞は LILRB4 が発現しており、LILRB4 陽性肝細 胞にはインスリン抵抗性改善や肝線維化抑制作用といった脂肪肝改善作用があるこ とから、ネガティブフィードバックが働いていると報告されている。COPD でも同様 の機序が推定される。 (B)LILRB4 陽性間質マクロファージで MMP-12 発現が減弱するメカニズムの推定

(52)

- 50 -

シェーマ。間質マクロファージは IL-4 を介して MMP-12 を産生することが判明して

いる。別の報告で、STAT6 欠損マウスでは IL-4 と MMP-12 が産生されないこと、

LILRB4 発現亢進により SHP-1 が活性化して IL-4 と STAT6 発現が減弱することが分

かっている。これらの報告を総合し、LILRB4 発現亢進が SHP-1 活性化、IL-4 と STAT6

減弱を介してMMP-12 発現を低下させるメカニズムが推定される。 図14:Graphical abstract 本研究のまとめのシェーマ。COPD 患者では間質マクロファージの LILRB4 発現が亢 進しており、COPD 重症度とも相関していた。LILRB4 陽性間質マクロファージは MMP-12 発現が低下するため、LILRB4 発現がネガティブフィードバックを介して COPD 抑制に作用する可能性が示唆された。

(53)

- 51 - ) / / -4 44 4 ) ( ( D BC 4 ( (

( (

LMI

C SH P1 /2 SH P1 /2 SH P1 /2 ITIM Domain P P P P P P シグナル抑制 A LILRB4

A

B 図 図1

(54)

- 52 -

A

FSC-A FS C -H Singlets CD45 - Pacific Blue SSC -A CD45 + SSC-A LI V E /D E A D Live cells CD45 - Pacific Blue CD3 -APC T cells CD45 - Pacific Blue CD1 9 -APC B cells CD45 - Pacific Blue CD2 06 -APC Macrophages SSC -A CD14 - FITC CD11c - Brilliant violet 650 HL A -DR -PE -Cy 7 CD45 - Pacific Blue CD5 6 -Pe rC P -Cy 5 Monocytes Neutrophils DC NK A

B

Neutrophils T cells B cells NK DC Monocytes Macrophages Isotype LILRB4 LILRB4 Co un t

C

図2

(55)

- 53 -

B

FEV1/FVC %FEV1 %DLCO/VA

0 20 40 60 80 0 40 80 120 LILRB4+ IM (%) %DLCO/V A %DLCO'/VA 0 20 40 60 80 100 0 40 80 120 LILRB4+ IM (%) %FEV 1 B4陽性IM-%FEV1 0 20 40 60 80 100 0 40 80 120 LILRB4+ IM (%) FEV 1 / FVC (%) FEV1/FVC

never-smokers non-COPD smokers COPD 0 20 40 60 80 100 LILRB4 + cells (%) B4陽性IM(%) N.S.

never-smokers non-COPD smokers COPD 0 20 40 60 80 100 LILRB4 + cells (%) B4陽性AM(%)

never-smokers non-COPD smokers COPD 0 20 40 60 80 100 B4陽性Mono(%) LILRB4 + cells (%) N.S. N.S.

A

Interstitial Macrophages Alveolar Macrophages Monocytes

* p < 0.05, p < 0.01

C

Goddard score 0 20 40 60 80 100 0 50 100 150 B4陽性IM-Pack-years (smoker) LILRB4+ IM (%) Pack-years Smoking rs= -0.018 p = 0.926 0 20 40 60 80 100 0 5 10 15 LILRB4+ IM (%) Goddard score

B4陽性IM-Goddard (all) [Goddard]

0 20 40 60 80 100 40 50 60 70 80 90 B4陽性IM-Age [Age] LILRB4+ IM (%) Age rs= 0.559 p < 0.001 Age rs= 0.261 p = 0.070

D

図3

参照

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さらに、NSCs に対して ERGO を短時間曝露すると、12 時間で NT5 mRNA の発現が有意に 増加し、 24 時間で Math1 の発現が増加した。曝露後 24

2008 ) 。潜在型 MMP-9 は TIMP-1 と複合体を形成することから TIMP-1 を含む含む潜在型 MMP-9 受 容体を仮定して MMP-9

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