溶連菌剤の腫瘍免疫学的研究
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(2) 376. 安. な いsyngeneicなMCinduced. sarcomaの. 下移 植 腫 瘍 に対 してOK‑432の 更 にMCをC3Hマ OK‑432を. 原. 継 代皮. 腫瘍 内投与 も行 な い,. 尚. 本剤 の投 与 終 了後2週 間 以 内 と い う短 か い性 質 の も の で あ った(各 群15匹).. ウスの背 部 に皮 下 注射 前 或 は後 に. 第2項. 腹 腔 内 投 与 し腫 瘍 の発 生 に及 ぼす 影響 も. 検討 した.個 々 の実 験 の詳 細 は成 績 の項 で述 べ る .な おOK‑432. 1 KEに. は乾 燥 重 量0.1mgの. induced. sarcomaは. fer. 細 胞 の 腹 腔 内 移 植 に及 ぼすOK‑. 432の 腹 腔 内 移 植 前投 与 の 影 響 に つ いて検 討 した. 図2. 性溶 連 菌 菌 体 が含 ま れ,使 用 の都 度 生 食 水 にて 溶解 した. MC. 腹 腔 内 移植 に対 す る効 果. 次 にEhrlich癌. 非増 殖. Ehrlich癌iv移. 植. に 対 す るOK‑432前. 投 与 の 効 果. 移植前 に細 切後 フ ィ. ル ターに て物 理 的 に遊 離細 胞 としPhosphate. 蔵. ICR.〓6w.. 1群15〜16匹,. ip前 投 与 →Ehrlich. Buf. OK‑4321KE/匹. ascitic. tumor. 7日 間 2×10〓iv移. 植. Salineで 洗 諜 し算 定 後 移 植 した. 第3章. 実 験 成 績. 第1節 第1項. 移植 前 投 与 に よ る影響. 実 験 的 血 行 性肺 転 移 に対 す る効 果. 先 ずOK‑432を. 移植 前 投 与 す る こ とに よ って静 脈. 内へ のEhrlich癌. 細 胞 の 移植 が如 何 な る影 響 を受 け. るかにつ いて検討 した.即 ちOK‑432. 5 KE/匹. をICR. マ ウ ス に連 日5日 間腹 腔 内 に投 与 し,投 与 終 了 後5 日目 にEhrlich癌. 細 胞2×105個. を尾 静 脈 内 に移植. し,そ の 後 の生 存 率 を検討 した と ころ,図1に 図1. 示す. Ehrlich癌 静 脈 内移植 後 の生 存 率 に 及 ぼすOK‑432前 処 置 の影 響. 即 ち本剤1KE/匹. を腹 腔 内 に7日 間投 与 し,投 与終. 了2日 後 にEhrlich癌. 細 胞101, 102, 103, 104個 を. 腹 腔 内 移植 した4群 を 設 けて 各 々無 処 置 の対 照群 と 生 存率 を比 較 検 討 した.そ の 結 果 は 図3に 示 され る 如 く本剤 前 投 与 群 で は対 照 群 に比 して移 植40日 目の. 如 く本剤 の腹 腔 内移 植 前投 与 群 に各 々延 命 効 果 が認. 時 点 で は約2倍 の 生存 率 を得 る こ とが で き, 40日 以. め られ,特 に101お よ び102個 移 植 群 で は本 剤 前 投 与. 上生 存 マ ウスの 肺 所 見 で も肺 転 移 の抑 制 を認 め る成. に よ る著 しい延 命効 果 を認 め た(各 群10匹).. 績 が得 られ,本 剤 の宿 主 を介 す る抗 腫 瘍 作 用 の存 在. 更 にEhrlich癌 細 胞104個 腹 腔 内移 植 に およ ぼす. が考 え られ る結果 を得 た.こ の作 用 につ いて 更 に検. 本 剤1 KE/匹 腹 腔 内移 植 前投 与 の 回数 を1回,. 討 を進 め, OK‑432. 及 び14回 連 日投 与 の3段 階 に わ けて効 果 の検 討 を行. 投与 後,. 1 KE/匹. を7日 間 移 植 前腹 腔 内. 2×106個 のEhrlich癌. 細 胞 を尾 静 脈 内 移. 植 す る まで の期 間 を直 後, 1週 後, に わ けて 調 べ た とこ ろ,図2の. 2週 後 の3段 階. 如 く直 後 で は50日 生. な った と ころ,図4に. 7回. 示 す 如 く既 に1回 投 与 で効 果. が発現 し,回 を重 ね るにつ れ て増 強 す る こ とが判 明 した(各 群10匹).. 存 率 は対 照 の13%に 比 較 して47%と 明 らか な延 命 効. 次 に組 織 適 応 抗 原 に 関 して宿 主 反 応 の 関与 のな い. 果 を示 した が, 1週 間 間 隔 を お いた 移植 で は対 照 の. syngeneicな. 31%に 比 して56%で 直後 程 ではな いが延 命 を認 め た.. MC. 実 験系 で 同様 の実 験 を行 な った.即 ち. しか しな が ら2週 間 間 隔 を お い た移植 で は対 照 の13. 0.2mlをC3Hマ. %と 全 く同 じで あ り延 命 効 果 を認 め る こ とは で きな. 発 生 したMC. か った.即 ち この宿 主 を介 す る抗腫 瘍 作 用 の 持 続 は. 代 腫瘍107個 をC3Hマ. 100mgを20mlの. コ ー ン オ イ ル に 溶 解 し,そ の. ウスの背部 に皮 下 注 射 し, 50日 目に induced. sarcoma(写. 真1)の7代. 継. ウ スの 腹 腔 内 に移 植 し,移 植.
(3) 溶連菌剤 の腫瘍免疫学的研究 図3. Ehrlich癌ip移 (ip.)前. (ICR.〓6w.. 図4. 植 に 対 す るOK‑432. 投 与 の 効果. 1群10匹.. OK‑432. 1KE/匹. 7日 間ip.投 与, 2日後Ehrlich ascitic tumor ip移 植). Ehrlich癌ip.移 植 後 の 生 存 日数 に及 ぼ すOK‑432ip.前 投与の効果 ‑投 与 期 間 と効 果 の関 係‑ ICR〓6w OK‑432 Ehrlich. {. 377. 1群10匹 1KE/匹 ip投 ascitic tumor. 与 2日 後 104個ip移. 植. }. の延 長 を認 め,そ の50%生 存 期 間 は対 照 群 の34日 に 比 しOK‑432後. 投与 群43日,前. 投 与 群60日 以 上 で あ. った.こ の結 果 は前 述 の実 験 系 での 結果 と同 じで あ り, OK‑432の. 直 接 の 腫 瘍 細 胞 に対 す る効 果 よ り も. 腹腔 内 に本剤 が前 投 与 され る こ とに よ って生 じた宿 主 の反 応 が そ の後 の腫 瘍 の腹 腔 内移 植 に増 殖抑 制 的 に作 用 した結 果 と考 え るの が 妥 当 で あ り,組 織 適 応 抗原 に つ いて 宿主 反 応 の 関 与 の な い今 回 の 実験 系 で も本剤 の宿 主 を介 す る抗 腫 瘍 作 用 の存 在 が確 認 され た.な お死 亡例 は全 例 腹 腔 内腫 瘤 形 成 に よ る腫 瘍 死 で あ った. 次 にEhrlich癌. 細胞 の腹腔 内移植 に及 ぼすOK‑432. の皮 下 前投 与 の影 響 に つ いて検討 した.即 ちOK‑432 1 KE/匹 を7日 間ICRマ 日 にEhrlich癌. ウスに移 植 前皮 下投 与 し翌. 細 胞103, 104個 を腹 腔 内移 植 した 群. を設 けて そ の後 の生 存率 を検 討 した(各 群10匹).そ の結 果 は 図6に 示 す 如 く移 植 腫 瘍 細 胞 数 が103個 と 少 数 の場 合 にOK‑432皮. 下 前 投 与 群 に対 照 群 と比 較. して 明 らか な延 命 効 果 が認 め られ,本 剤 の宿 主 を介 days aher inoculation. す る抗 腫 瘍 作 用 の存 在 が 本 結果 か らもうか がわ れ た. 第2節. の前 或 は後 に1週 間OK‑432. 0.5KE/匹. を腹 腔 内 投. 前 記MC. 腫 瘍 内直 接 投 与 の影 響 induced. sarcomaの. 初 代継 代 腫 瘍106. 与 した群 を設 けて生 存 期 間 を無 処 置 の 対照 群 と比 較. 個 を別 のC3Hマ. 観察 した(各 群13匹)。 結 果 は 図5に 示 さ れ る如 く. 0.5㎝ 前 後 に発 育 した時 点 よ り, OK‑432. 移植 後 投与 群 よ り移 植 前投 与 群 に明 らか な生 存 期 間. を週3回 計6回 腫 瘍 内 に局 注 し,生 食 水0.1ml局. ウス の背 部 に皮 下 移 植 し腫 瘍 径 が 1 KE/匹 注.
(4) 378. 安. 写 真1. MC. 原. induced. 尚. 蔵. sarioma. (10×40). 図6 図5. MC induced す るOK‑432の. sarcoma 効果. ip.移. 植 に対. Ehr1ich癌ip.移 (S. C.)前. (ICR.〓6w. 7日 間 投 与,. の 対照 群 と腫 瘍 の 発 育状 況 を腫 瘍径 を測 定 す る こ と に よ り比 較 観 察 した(各 群10匹).結. OK‑4321KE/匹sc. ascitic. 日間 腹 腔 内 投 与 しそ の後MC100㎎ ンオ イル に溶 解 した 液 の0.2mlを. 発癌 に及ぼす効果. tumor. ip.移. 植. ). 与 前 の 腹 腔 内 投与 の影 響. 性6週 令 マウスにOK‑432. 与 群 と対 照 群 との 間 に差 を認. 在 は否 定 的 で あ った.. 第3節. MC投. i群10匹 Ehrlich. 本 腫 瘍 細胞 に対 す る直 接 効 果 の存. され る如 くOK‑432投 めず, OK‑432の. 果 は図7に 示. 第1項 C3H雄. 植 に 対 す るOK‑432. 投 与 の効 果. に皮 下 注射 し,無 処 置 で上 記MC投. 0.1KE/匹 を20m1の. を17 コー. その マ ウスの背 部 与 の み の対 照 群. とその 後 の腫 瘍 の 発 生 状 況 を比 較 観 察 した(各 群20.
(5) 溶連菌剤の腫瘍免疫学的研究 図7 0K‑432の C3Hマ ウスMC. 379. 前 実 験 と同様 にMCを. 局注効果 induced sarcoma初. 代継 代腫瘍. OK‑432. 1KE/匹. 背 部 皮 下 注 射 後2ヵ. 月間. を週2回 腹 腔 内 投 与 し, MC投. 与. 後 無 処置 の対 照 群 と腫 瘍 の発 生 状 況 を比 較 観察 した (各群57匹).結 のOK‑432の. 果 は 図9に 示 され る如 くMC注. 射後. 投 与 で は全 く対 照群 と差 が認 め られず,. 発生 の抑 制 は観察 され なか っ た. 第4章. 総 括 並 び に考 案. 悪 性 腫 瘍 と惑染 症 につ いて の 綜 説川152で臼血 病 を 含 む悪 性 腫 瘍 の寛 解 が経 験 され た の は溶 連 菌 惑 染 に よ る場 合 が 多 く,従 ってOK‑432に. 関 して も古 くか. ら癌 患 者 に丹 毒 が併 発 す る と癌 が 自然 退 縮 す る と言 図8. 0K‑432 ip前 投 与 に よ るMC注 マ ウス腫 瘍 発生 率(各 群20匹) OM‑432. 0.1KE/mouse. ip. 射後の. う報 告 か ら溶連 菌 の 制 癌作 用 が注 目 され 岡 本 らに よ って研 究 開 発 され た製 剤 で あ る.本 研 究 の 由来 か ら. 17 days. みて も丹 毒 に罹患 した患 者に おける癌 の 自然 退 縮 は, 溶 連 菌惑 染 に対す る生 体 の 反応 が抗 腫 瘍 的 に作 用 し た結 果 と も想 像 され るが,こ れ ま で に本剤 の宿 主 を 介 して の抗 腫 瘍作 用 につ い て詳 し く言 及 した報 告 は な く,主 に腫 瘍細 胞 に対 す る直接 的 抗腫 瘍 作 用 の み が注 目 され て いた12) 13).即 ち 溶連 菌16)がstreptolysin Sを 産生 す る 際 に腫 瘍細 胞 のRNAが. 消 耗 され,そ. の機 構 の荒 廃 が招 来 され る結 果,腫 瘍細 胞 が死 滅 す ると言 われSarcoma. 180,白 血 病SV36な. どのハ ッ カ. ネ ズ ミ腫 瘍 細 胞,吉 田 肉腫,腹 水肝 癌AH. 130お よ び. AH 66な どの ラ ッ ト腫 瘍 細 胞 に対 して は そ の いず れ もが 溶連 菌 生 菌 の接 触 で傷 害 され るuiし か し,こ の 匹).そ. の 結 果 は 図8に 示 され る如 くMC注. OK‑432を. 射前 に. 腹 腔 内 に投 与 され て い た群 で は 対 照 群 に. 比較 してMC注. 射 後80日 目 で は有 意 に腫 瘍 の 発生 抑. 制 が認 め られ た.し か し,そ の抑 制効 果 も長 期 間 は 持続 せ ずMC注. 射後100日 目 で は 全 く対 照 群 と差 を. 認 め な い状態 とな った.. 第2項 図9. MC投 与後 の腹腔内投与 の影響 MC注 射 後OK‑432ip.投 与 に よ るマ ウ ス 腫 瘍 発 生 率(各 群57匹) 0K‑432 1KElmouse MC注 射 後ip 2t/w 2M. よ うな傷 害 作 用 は特 異 的 で腫 瘍 細 胞 に対す る肺 炎菌, ブ ドウ球 菌 あ るい は大 腸 菌 の接 触 で も,ま たRNase あ るい は精 製strepto‑lysin. S標 品 の 作 用 下 で も起. らな い こ とが確 か め られ て い る61そ の 後 の研 究8)9 )で溶 連 菌浮 遊 液 に対 しPenici11inを 20〜30分incubateの. 附加 して37℃,. 前 処 置 を施 す と制 癌 効 果 が よ. り増 強 され る こ とが判 明 し,本 剤I KE(Klinische Einheit)に はPenicillin mg,菌. 2700単 位 と乾 燥 重 量0.1. 数 と して 約10ー個 の 非 増 殖 性 の英 膜 を消失 し. たA群 溶連 菌Su株 乾 燥菌 体 が含 有 され て い る. 癌 の 化学 療 法 は新 しい制 癌 剤 の 出現 と共 に長 足 の 進 歩 を とげ つ つ あ り,副 作 用 を少 な く して よ り効 果 を あ げ る とい う観 点 か ら現 在 は多剤 併 用 療 法 が 頻 用 され てい る.し か し,な お担 癌 宿 主 の全 身 状 態 もさ る こ とな が ら副 作 用 出現 の た め十 分 な有 効 量 を投 与 で きず にい る症 例 は多 々 あ り,ま た 一般 に低 下 して い る癌 患 者 の免 疫 機 能17)を更 に本 療 法 に よ り低 下 さ せ る問 題 もあ り,こ の 多剤 併 用 化 学 療 法 の 限界 が察 せ られ るの で あ る..
(6) 380. 安. 著者 ら10)は既 に各 種 制 癌 剤 とOK‑432と. の併用療. 法 に つ い て検 索 し,そ の有 用 性 とOK‑432に 減 少 防止 作 用 の あ る こ と,ま たOK‑432に. 原. 白血 球 宿 主 を介. した 抗腫 瘍 作 用 の存 在 が考 え られ る こ とを報 告 して い る,著 者 は この 従来 の制 癌剤 に は 見 られ な いOK ‑432の 宿 主 を 介 す る抗 腫瘍 作 用 に注 目 し,そ の作 用. 尚. 蔵. 合 に は全 く腫 瘍 の発 生 抑 制 は認 め られ な か った(図 9).こ れ らの 実 験 結 果 よ りOK‑432がMCの. 発癌作. 用 に拮 抗 的 に作 用 す る こ とが 明 らか に され,そ の 作 用発 現 に は投与 時期 も重 要 な 因 子 と考 え られ た. Stjernswardはcarcinogenの. 免 疫 抑 制 剤 として. の活 性 につ い て 詳 し く報 告19)〜21)し て い る.それ に よる. の存 在 を確 認 し癌 治 療 へ応 用 す る た め に諸 実験 を施. とMCを. 行 した.そ の 結 果 は第1節 の 実験 成 績 に示 され る如. 抗体 産 生 能 を抗 原 と して ヒツ ジ赤 血球 を用 い て脾臓. くOK‑432と. 中 の赤 血 球 に対 す る抗 体 産 生 細 胞 数 を測定 す る こ と. 移 植 腫 瘍細 胞 との直 接 に接 触 す る こ と. のな い投 与 経 路 でOK‑432に る こ と よ り(図1,. 抗腫 瘍 効 果 が認 め られ. 2, 6)OK‑432に. 宿 主 を介 す る. 抗 腫 瘍 作 用 が存 在 す る こ とが確 認 され た.し か し,. マ ウス の 筋 肉 内 に1㎎. に よ り検 索 した 結 果, MC投. 注 射 し,そ の後 の. 与2日 後 か らす で に抗. 体 産生 細 胞 の 数 に抑制 が認 め られて い る.ま た北 川 22)23)は免 疫 学 的 立 場 よ り発 癌 の機 序 につ いて考 察 し,. そ の作 用 は強 力 な もの で は な く,効 果 を発 揮 させ る. 発 癌 か ら担 癌 に至 る過 程 に お い て宿 主 の免 疫 機 能低. た め に は移 植 腫 瘍細 胞 を少 な くす る必 要 が あ り(図. 下 状態 の癌 の 発 生,増 殖 へ の寄 与 を重 視 して い る.. 3, 6),ま. 胸腺 を別 除 した り,抗 リンパ球 血 清 や 免 疫抑 制 剤 を. た効 果 の 持 続 も投 与 中 止 後2週 間以 後 は れ らの実 験. 投与 し続 け る と発 癌 率 や腫 瘍 増 殖 が 亢 進 す る とい う. 結 果 よ り臨床 的 に は予 め外 科 的療 法 や 放 射 線療 法或. 事 実 や原 発 性免 疫 不 全 患 者 で は 同 じ年 令 層 の 健 康人. は強 力 な化 学療 法 で主 な癌 組 織 を切 除な い し破 壊 し. に比較 して 高率 に発 癌 が あ る とい う事 実24)か らも発. て腫 瘍 細 胞 数 を可 能 な限 り減 少 して お くな らば,そ. 癌 な い しは腫 瘍 の増 殖 に宿 主 の いわ ゆ るsurveill. の後 の残 存 少 数腫 瘍 細 胞 に対 して はOK‑432の. ance. 消 失 す る こ とが判 明 した(図2,. 4).こ. 宿主. を介 す る抗 腫 瘍 作 用 が期 待 で き る と考 え られ る. 桜 井18)らはin‑vivoに の効 果 はEhrlich癌. お け る本剤 の治 療 実 験 で そ. の ほ か に ラ ッ ト腹 水肝 癌,吉 田. systemの 低 下 が 関 係 して い る と思 わ れ る.. 以上 の 点 か ら本 剤 の発 癌 に及 ぼす影 響 につ いて免 疫 学 的 立 場 よ り考 えれ ば, MC投 す る こ とに よ りその後 のMCに. 与 前 に本 剤 を投与 よ る線 維 肉腫 の発 生. 肉腫 で認 め られ,多 くは最 も効 果 の現 わ れ 易 いip‑ip. が抑 制 され たの は本剤 の前 投与 によ り惹 起 され た宿. の場 合 で あ る と報告 して い るが,移 植 前 に本剤 を投. 主 の反応 がMC投. 与 す る著 者 の 行 な っ た諸 実験 か ら も同 様 の 結果 が認. 的 に作 用 したた め で あ り,そ の宿 主 反 応 はMCの. め られた.こ れ につ いて は腹腔 内移 植 前 投 与 で も腹. 疫 抑 制 的作 用 に拮 抗 す る免疫 賦 活作 用 で あ るか も知. 腔 内 に残 存 して い る本 剤 と移植 され た腫 瘍 細胞 が腹. れ ない.前 述 の 如 くMC投. 腔 内 で直 接 接 触 して い る こ と も考 え られ,本 剤 の直. 投 与 に よ る発 癌抑 制 効 果 が有 意 に認 め られ るが,そ. 接効 果 も考 えね ば な らな い.し か し,腫 瘍 内 に直 接. の後 次 第 に 効 果 は消失 しMC投. 本剤 を局 注 した 場 合 に は増 殖 抑 制効 果 は認 め られ ず. く対照群 と差 を認 めな くな り,ま たMC投. (図7),ま. た移 植 後 投 与 よ り移植 前 投 与 の 方 が 成. 績 が は るか に良 い(図5)こ. とよ り,本 実 験 系 か ら. 4,. syngeneicな. 5に 示 され る如 くallogeneicな 系 で もOK‑432の. 系で も. 腹 腔 内 移植 前 投 与 に. 免. 与 後80日 目 では 本剤 の前. 与 後100日 目で は全 与 後 のOK‑. 432の 投 与 で は全 く発 癌 に及 ぼす 抑 制 効 果 は 認 め ら れ て い な い(図9).こ. の点 につ いて はMCの. 制剤 と して の活性が強 いためにMC投. は本 剤 の直 接 効 果 は否定 的 と思 われ る. 図3,. 与 後 の 発 癌過 程 に お いて 発 癌抑 制. 免 疫抑. 与 後 のOK‑432. の投 与 で はそ の免 疫賦 活 作 用 が 相 殺 され て しま うこ とが考 え られ るが,そ の他 にOK‑432の. 投 与 量,投. よ って,そ の後 の腹 腔 内 移植 が抑 制 され延 命 効 果 を. 与 日数 が 宿 主 の免 疫賦 活 に要 す 期 間 と と もに発 癌実. 認 め る こ と よ り,本 剤 の 移植 前 腹 腔 内 投 与 に よ り腹. 験 に微 妙 に影 響 を及 ぼす ので はな い か と考 え る.. 腔 内 に惹 起 され た宿 主 の 反 応 は移 植 腫 瘍 細胞 に含 ま. OK‑432の. 宿 主 免 疫 力 賦 活 作 用 の 有無 につ いて は. れ る組 織 適 応抗 原 の存 在 に関 係 な く抗 腫 瘍 的 に作 用. 当教 室 で 検討 中 で あ り,既 に その 作用 を肯 定 す る成. す る もの と考 え られ る.. 績25)26)がで つつ あ る.即 ち各 種進 行 癌患 者 にOK‑432. 次 に本 剤 の発 癌 に及 ぼす 影 響 に つ い て は第3節 に 述 べ て い る如 く, MC投 に はMC投. 与 前 に本剤 を投 与 した 場合. 与 後80日 目で有 意 に腫 瘍 の発 生 抑 制 が認. め られ た が(図8),. MC投. 与 後 に本剤 を投 与 した場. を投 与 し,そ の前 後 で 末 梢 血 リンパ球 のPhytohe magglutinin刺 激 に よ る芽 球 化 を検 討 した結 果, 20 例 中13例 に上 昇傾 向が6例 に 正常 化 が認 め られ,ま た担 癌 マ ウ スに お け る遅延 型皮 膚 反 応 に対 す る本剤.
(7) 溶連菌剤 の腫瘍免疫学的研究 の影 響 を検討 した と ころ,本 剤 の投 与 が担 癌 に よ る. 381. 2) 本剤 は マ ウス腹 腔 内 に移 植 前 投 与 した 場合,. 遅延 型 皮 膚反 応 の低 下 を防 止 す る こ とを見 い 出 して. 移 植 後 投 与 した場 合 よ り明 らか に そ の後 の 腹 腔. いる.こ れ らの 事 実 はOK‑432に. 内移植 腫 瘍 細 胞 に対 し抑 制 的 に作 用 す る。. 細 胞性免疫賦活作. 用 が存 在 す る こ とを うか がわ せ る もの で あ り,本 剤 のMCに. 3). よ る発 癌 に対 す る抑 制 効果 も恐 ら くこの 免. 本剤 を皮 下 に移植 前投 与 した場 合 に もそ の 後. 移 植 され た腹 腔 内腫 瘍 細 胞 の 増殖 は抑 制 され る. 疫 賦活 作 用 と何 らか の形 で関 係 の あ る もの と考 え ら. 4). れ るが そ の詳 細 は今後 の研 究 に ま ちた い.. 本剤 はMCの. 投与 前 に腹 腔 内 に投 与 され るこ. とに よ ってMCに. よ る発 癌 作 用 に対 して抑 制 的. に働 ら く. 第5章 OK‑432の. 結. 論. 欄 筆 に臨 み御 指 導,御 校 閲 を いた だい た恩 師 平 木. 宿 主 を介 す る抗 腫 瘍 作 用 の存 在 につ い. 潔 名 誉 教授 な らびに木 村 郁 郎 教 授 に 深謝 す る と と も. て実験 的 に検 討 し,そ の存 在 を明 らか にす る以 下 の. に,終 始懇 切 な御指 導 と助 言 をい た だ い た大 熨 泰 亮. 諸 成績 を得 た.. 講 師 に感 謝 の 意 を表 す る.. 1). マ ウス腹 腔 内 にOK‑432を. 移植 前投与す るこ. な お 本論 文 の 要 旨 は第32回 及 び第34回 癌 学 会総 会. とによ り実 験 的肺 転 移 が 抑制 され る結 果 を得た.. (昭和48年 東 京,昭 和50年 大 阪)に お い て発 表 した.. 参 考. 文 献. 1) Okamoto H.: Uber die hochgradige Steigerung des Hamolysinbildungsvermogens tococcus haemolyticus durch Nukleinsaure, Jap. J. Med. Sci., IV Phalmacology,. des Strep 12: 167-208,. 1940 2) H. Okamoto, S. Shoin, lysin. S-Forming. S. Koshimura,. Abilities. and R. Shimizu: Studies on the Anticancer. of Hemolytic. Streptococci,. 3). 越 村 三 郎:悪. 性 腫 瘍 と 溶 連 菌,医. 学 の あ ゆ み,. 39:. 4). 岡本. 連 菌 の 抗 腫 瘍 能,綜. 合 臨 淋,. 16:. 1297‑1298,. 5). 黒 川 利 雄,服. 部 隆 延,古. 雄 功,津. 屋 旭,五. 15:. 肇:溶. 1056‑1062,. 江 尚,中. Jap. J. Microbiol.,. 1967.. 島 英 建,青. 木 幹 雄:. PC‑B45の. 臨 床 実 験,癌. の 臨 床,. on the basophilia. of asci. 1969.. 清 水隆 作,西 田信 義,坂 東勲,越 村 三 郎 他:制 癌 に 関 す る実 験 的研 究(第22報)癌 ジウ ムに お け る癌 細胞RNAの. 出現 につ いて,金 大 結 研 年 報, 22: 27‑35,. 細 胞 と溶 連 菌 の 接 触 メ. 1964.. 8) S. Koshimura, R. Shimizu, A. Fujimura and H. Okamoto: Effect of peniccilin treatment molytic streptococcus on its Anticancer activity GANN. 55; 233-236, 1964 9) H.. Okamoto,. S.. Shoin,. S. Koshimura,. of Hemolytic Streptococci, J.. Exp.. 1967.. 551‑557,1961.. 6) Y. Kurata and M. Kitamura: The influence of hemolytic streptococci tes tumor cells, GANN. 52: 121-125, 1961. 7). and Strepto. 11: 323-336,. Med.. and R.. Grown in RNase-Core. 35: 249-254,. Shimizu: Broth,. Effect. of Penicillin. on their. Anticancer. of he. Treatment Activity Japan. 1965.. 10) 木 村郁 郎,大 熨 泰 亮,高 野純 行,大 沢汎,安 原 尚 蔵,渡 部 達夫,杉 山 元 治:溶 連 菌 製剤 と各 種 制 癌 剤 併 用 の試 み,癌 の臨 床, 18,:. 11) T. Hayashi:. 886‑891,. Experimental. cocci upon the Invasion of Experimental. 1972.. Anticancer. Power of. Studies. Sarcoma. Animals, GANN, 50: 8-9,. on the Influence. 180, Yoshida. of Living. Hemolytic. Sarcoma and Leukema. Strepto. SV 36 Cells. 1959.. 12) H. F. Havas, A. J. Donnelly and A. V. porreca: The cytotoxic cci of ascites tumor cells, Cancer Res., 23: 700-706, 1963.. effects. 13) 豊 田文 一,前 坂 明 男:広 汎 な 口蓋 癌 患 者 に対 す る溶連 菌 制 癌 剤"PC‑B45"の. of hemolytic. streptoco. 使 用経 験,日 本 耳 鼻 咽 喉 科 学.
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(9) 溶連菌剤 の腫瘍免疫学的研究. Immunological. studies. of the on. Part. I. Studies. on. the. streptococcal. preparation,. OK-432,. neoplasm. host-mediated. preparation,. 383. OK-432,. action on. of the. streptococcal. neoplasm. by Shozo Department. of Internal. YASUHARA. Medicine, Okayama University Medical School. (Director : Prof. Ikuro Kimura) A study was made on a mode of action of the streptococcal preparation, OK-432, that is rather difficult to elucidate only in terms of its direct effect on tumor cells. Its results are described below: 1) The survival rate of the ICR mice pretreated i.p. with OK-432 was about twice as high as in the nontreated group at 40 days after i. v.inoculation of Ehrlich carcinoma. 2) The survival rate of the C3H mice pretreated i.p. with OK-432 was more prolonged than the rate of nontreated group and post-treated group with OK-432 at 50 days after i.p. inocu lation of methylcholanthrene-induced sarcoma. 3) The survival rate of the ICR mice pretreated s.c. with OK-432 was slightly prolonged than the rate of nontreated group at 40 days after i.p. inoculation of Ehrlich carcinoma. 4) The appearance of methylcholanthrene-induced sarcoma of the C3H mice pretreated i.p. with OK-432 was significantly delayed, compared with the nontreated group and the post treated group at 80 days after injection s.c. with methylcholanthrene. The results stated above lead to the conclusion that OK-432 has a host-mediated anti tumor action..
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