【 特集:業界情報 】
柔整・鍼灸業界を取り巻く環境変化まとめと今後の方向性は?
はじめに
整骨院・鍼灸院が年々増加し、柔道整復師・はり師・きゅう師も増加する一方、患者数が 減少し、業界全体としては、厳しい状況が続いていると思います。
今後の院経営に少しでもお役立ち頂ける内容を発信していきたいと思い、4回にわたって 参考になりそうな業界の情報を発信させて頂きました。
最終回の今回は、「 柔整・鍼灸業界を取り巻く環境変化まとめと今後の方向性は? 」 と題しまして、今までの内容の総括をお届けしたいと思います。
*最後ページにアンケートがありますので、是非ともご協力頂けますと幸いです。
『第1弾!柔整・鍼灸業界と整形外科 業界を取り巻く環境変化』はコチラ
『第2弾!柔整・鍼灸業界とリラクゼー
ション業界を取り巻く環境変化』はコチラ
『第3弾!歯科業界を取り巻く環境変化と変 化への対応について』はコチラ
『第4弾!美容業界を取り巻く環境変化と変 化への対応について』はコチラ
柔整・鍼灸業界を取り巻く環境の現状
品用元:総務省「図表4-3-2-1 我が国 の人口の推移(再掲) 」
柔整・鍼灸業界を取り巻く環境の現状
(人口動態)
高齢化率は増加していくが、人口は減少。整骨院・鍼灸院の主な患者層である15歳以上
の人口も2020年以降減少していく(2020年:10,953万人から2025年:10,742万人)
接骨・整骨院 鍼灸院 整形外科
診療所・クリニック
リラクゼーション マッサージ 施設数/従事者数
消費動向
保険診療
療養費 -
自由診療
接骨・整骨院・鍼灸院の施設数/従事者数は増加している一方で、患者対象年齢の人口は減少し、1人あたりが 治療院にかける保険診療の消費は、横ばいもしくは微減の状況にある。よって、1院あたりの患者数・消費は 減少することが予想されるので、今後に備えてのさらなる対応が求められる。
整形外科業界は、国の方針もあり、従来の経営スタイルからの変化が余儀なくされ、在宅医療・介護を含めた リハビリテーションを行う診療所が増えている。また、対象者を高齢者とは別に設定し、自費診療を取り入れ、
専門性を謳った診療所も増えている。
リラクゼーション業界は、大手で市場シェアの大半を占めており、大手は各々の特徴を活かした展開を実施し、
シェアを獲得している。また、生き残りをかけて、新たな業態が次々とでてきている。
在宅医療・介護を含めた リハビリテーション
ニンニク注射、PRP療法、
プラセンタ注射、ピラティス等
柔整・鍼灸業界を取り巻く環境の現状
(施設数/従業員数、消費動向)
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント①
(業態変化)
診療・施術領域 リラクゼーション・マッサージ 柔整・鍼灸 整形外科
代表的な実施項目
エステ
スパ マッサージ ピラティス ヨガ
ジム 運動指導 ストレッチ
整体 姿勢矯正 骨盤矯正
介護 機能訓練
機能訓練 (障害後)
物理療法 (疼痛緩和 一部)
鍼・灸 (保険外)
慢性疼痛 鍼・灸
整復 施術
画像判断 (超音波診 断装置等)
診断(画像 診断含む)
物理療法 (治療・疼 痛緩和)
運動器
リハビリ 注射・薬 痛み止め
注射・薬 手術
対 象 者 の カ テ ゴ リ ー
フレイル
(対象年齢:60歳~) 〇 〇 〇
◎ 介護保険 対象か自 治体判断
◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ● ● ● ● ●
一般 (家事・デスクワーク)
(対象年齢:20~60歳) 〇 〇 〇 〇 ◎ ◎ ◎
冷え むくみ 等
◎ ◎ ◎ ● ● ● ● ●
美容 (姿勢・スタイル)
(対象年齢:20~60歳) 〇 〇 〇 〇 〇 ◎ ◎ 美容 鍼・灸
◎ ● ●
プラセンタ 注射
労働 (重労働)
(対象年齢:20~60歳) 〇 〇 〇 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ● ● ● ● ●
スポーツ愛好家
(対象年齢:30~60歳) 〇 〇 〇 〇 ◎ ◎ ◎ スポーツ
鍼・灸
◎ ◎ ◎ ● ● ● ● ●
アスリート
(対象年齢:10~30歳) 〇 〇 〇 ◎ ◎ ◎
スポーツ 鍼・灸
◎ ◎ ◎ ● ● ●
● にんにく
注射 PRP療法
● ●
子供
(対象年齢:0~10歳) 〇 〇
◎ 成長軟骨 帯の判断
●
● 先天性
疾患
医 学 的 な 専 門 性
低 高
メインは 美容外科 形成外科
〇:無資格者実施可 ◎:柔道整復師・鍼灸師実施可 ●:医師のみ実施可 医療保険・介護保険・療養費対象
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント① (業態変化)
柔整・鍼灸業界を取り巻く業界の代表的な実施項目のまとめ
歯科業界の業態変化からのヒント
■歯科業界は、保険診療のメイン治療の患者数が減少しても 市場規模が落ちておらず、うまく自由診療を取り入れながら 業態を変化させ市場を拡大している。
■自由診療を実施するにあたっても、他業界からの差別化を図るためにも、自院の専門的な知識と強みを活か したサービスを提供し、顧客を獲得していくことで、院の成長や安定につながりやすい。
■自由診療の中でも、予防歯科(子供のフッ素ケア、歯周病ケア)、矯正歯科(歯並びの矯正)、審美歯科(ホワ イトニングやインプラント)の業態が市場を伸ばしており、特に予防(特に子供)や美容に関するニーズが あることが分かる。
■特に新たな業態の普及においては下記の3点が重要
①患者さまに自分の状態を気付いてもらうための活動の重要性 ②課題を解決するためのトータルサービスを提供する
③保険に捉われないパーソナライズ化された診療を提供する
歯が痛いときに 行く場所
歯のメンテナンス のために行く場所
現在 過去
歯科業界の変化
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント①
(業態変化)
まとめ
■整形外科業界は、国の方針もあり、従来の経営スタイルからの変化が余儀なくされ、在宅医療・介護を含め たリハビリテーションを行う診療所が増えている。また、対象者を高齢者とは別に設定し、自費診療を取り 入れ、専門性を謳った診療所も増えている。
■リラクゼーション業界は、大手で市場シェアの大半を占めており、大手は各々の特徴を活かした展開を実施 し、シェアを獲得している。また、生き残りをかけて、新たな業態が次々とでてきている。
■自由診療を実施するにあたっては、自院の店の立地、規模、客層を踏まえて、近所の整形外科、リラクゼー ション業界の取り組みをみながら、ターゲットとする患者さまと診療カテゴリーを設定し、それらの業界と 差別化を図るためにも、柔整・鍼灸の専門的な知識と強みを活かしたサービスを提供し、顧客を獲得してい くことが重要である。
■柔整・鍼灸業界と市場において置かれている状況が近い、歯科業界においては、保険診療のみならず、自由 診療への移行がかなり進んでおり、 自由診療の中でも、予防歯科 (子供のフッ素ケア、歯周病ケア)、矯正 歯科(歯並びの矯正)、審美歯科(ホワイトニングやインプラント)の業態が市場を伸ばしており、特に予防 (特に子供)や美容に関するニーズがある。専門性を謳うためには、患者さまターゲットを絞ることも必要。
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント①
(業態変化)
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント②
(インターネットやデジタルを活用した取り組み)
インターネットやデジタル活用の現状
■2019年における個人の年齢階層別インターネット 利用率は、13歳~69歳の各階層で90%を超え、
60代以上の利用率も80%近くの方が、インター ネットから情報を取得しており、インターネット やデジタル活用が日常となっている。
■厚生労働省が『生活衛生関係営業の生産性向上を 図るためのガイドライン・マニュアル』を発行して おり、その内容の中にも『ICTを活用して集客力を 高める方法』、『SNSの特性を集客に活かす方法』
とインターネットやデジタル活用を促進する内容の 記載があり、国としても各業界においてインター ネットやデジタル活用を推進している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/
kenkou/seikatsu-eisei33/index_00002.html
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント② (インターネットやデジタルを活用した取り組み)
総務省「令和2年版 インターネットの利用状況属性別インターネット利用率」より引用
年齢階層別インターネット利用の目的・用途
美容業界のデジタル活用からのヒント
■美容室における集客方法として以前は、チラシ、看板、フリーペーパーが主流だったのが、近年は、インター ネットを活用した集客方法が主流となってきており、特に10~40代への販売促進は特に重要になっている。
■美容室におけるインターネットを活用した予約は、女性は全体の予約方法の約46%、男性は全体の予約方法の 約40%で、20代女性においては約70%が活用。主流は、美容室専用ポータルサイトのような集客を含めた 美容室検索サイトと予約サイトが組み合わせた「ホットペッパービューティー」のようなサイトで、45,000件 以上の美容室数が登録しており、年間7,000万人以上の方が利用(2020年11月現在)している。
■顧客情報管理(カルテ)は多くの美容室で取り組まれており、お客さまの関心事に合わせたキャンペーンやイベ ントをお知らせし、再来店のきっかけを作り、リピーターに繋げている。これをインターネットやデジタル化 することによって、カルテなどの保管場所をとらず、該当の顧客情報を探すのが簡単、すぐに顧客情報を
検索・入力・更新ができ、スタッフ・店舗間でも共有でき、より細やかな対応が可能となっている。
■顧客情報管理と他の集客のためのポータルサイト、予約システム、顧客情報管理システム、POSレジ等機能と も連動させることができるので、美容室の施術以外の業務を一貫してデジタル化、システム化することで業務 効率にもつなげている。
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント②
(インターネットやデジタルを活用した取り組み)
複製・再配布・患者さま閲覧禁止
まとめ
■2019年における個人の年齢階層別インターネット利用率は、13歳~69歳の各階層で90%を超え、60代以上 の利用率も80%近くの方がインターネットから情報取得しており、インターネットやデジタル活用が日常と なっている。
■厚生労働省が『生活衛生関係営業の生産性向上を図るためのガイドライン・マニュアル』を発行し、『ICT を活用して集客力を高める方法』『SNSの特性を集客に活かす方法』とインターネットやデジタル活用を 促進する内容があり、国としても各業界においてインターネットやデジタル活用を推進している。
■柔整・鍼灸業界と市場において置かれている状況が近い、美容業界は、収益を確保しようと業態変化のみ ならずインターネットやデジタルを活用した取り組みが積極的に行われており、インターネットを活用した 集客・予約方法が主流となってきており、特に10~40代への販売促進は特に重要になっている。また、美容 室におけるインターネットを活用した予約は、女性は全体の予約方法の約46%、男性は全体の予約方法の 約40%で、20代女性においては約70%が活用。
■インターネット・デジタル活用はお客さまとの接点の集客・予約のみならず、院内の顧客情報管理システム、
POSレジ等の機能とも連動させ美容室の施術以外の業務を一貫してICT化することで業務効率につなげている。
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒント②
(インターネットやデジタルを活用した取り組み)
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒントまとめ
柔整・鍼灸業界における今後の取り組みのヒントまとめ
今後に備えて、さらなる経営に対する変化が求められる 業態変化を考える際には、
・自院の立地、規模、客層を踏まえて、近所の周辺業界の取り組みを考慮し、
ターゲットとする患者さまと診療カテゴリーを設定。
・柔整・鍼灸の専門的な知識と強みを活かしたサービスを提供を考慮する
・歯科業界において予防(特に子供)や美容に関する取組みを行い市場を伸ばした。
インターネットやデジタルを活用した取り組みが必要
・インターネット利用率は13歳~69歳で90%を超え、60代以上でも80%近く。
・美容業界において約40%以上の方(年間7,000万人以上の方)が既にインター ネットで院を検索し予約している。
・お客様との接点である集客・予約のみならず、院内顧客情報管理システム、
POSレジ等の機能とも連動させ施術以外の業務を一貫してICT化することで業
務効率につなげている。
ご覧いただきありがとうございました。
今回「柔整・鍼灸業界を取り巻く環境変化まとめと今後の方向性」について ご理解頂けましたでしょうか?
全5回にわたって、今後の院経営に少しでもお役立ち頂ける内容をと思い、
発信させて頂きましたが、今後の院経営のご参考になれば幸いです。
引き続き、ダイヤ工業としても院の経営にお役立て出来る製品やサービスを 院にあった形でご提案をさせて頂きたく思っておりますので、 5分程度で 終わりますので、下記のアンケートにお答え頂けますと幸いです。