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「輸出入・港湾関連手続のワンストップ サービス」の一層の推進に向けて

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JASTPRO04-14

平成16年度

貿易手続への XML/EDI 導入調査研究特別委員会 報告書

「輸出入・港湾関連手続のワンストップ サービス」の一層の推進に向けて

平成17年(2005)3月

財団法人 日本貿易関係手続簡易化協会

(2)

ii

(3)

貿易手続への XML/EDI 導入調査研究特別委員会 報告書

はじめに

平成16(2004)年3月9日、平河町の自由民主党本部で開催された同党政調 部会「e-Japan 重点計画特命委員会」が主催する「輸出入・港湾手続のワンスト ップ化について」のヒアリングに当協会は、他の3団体・企業と共に意見を求め られた。このことは、当協会の歴史上画期的なことである。

当協会は、1974年12月、当時の「貿易書式標準化委員会」を発展的に改 組して、かつ、国連欧州経済委員会/貿易手続簡易化作業部会(UN/ECE/WP.4)の 勧告第4号に基づいて、当時の大蔵省、通商産業省、運輸省3省の共管の下、貿 易に関係する民間団体・企業の協力により設立されたもので、2004年12月 に満30歳の誕生日を迎えた。

当協会は設立以来、UN/ECE/WP.4(1997年3月に UN/CEFACT に改組)の動き をフォローし、欧米諸国における貿易手続簡易化の動き並びに貿易手続を電子化 するためのデータ項目やシンタックス規則標準化の動きを、わが国の官民関係先 に対して啓発、普及してきた。同時に、貿易手続簡易化関連の委員会を設け、業 界の識者、経験者のご協力を得て、わが国の貿易手続簡易化活動の中心となって 活動し、かつ、官民関係先に対して各種の提言を行ってきた。しかし、当協会が 政府関係の場で意見を徴される機会は今までになかった、ということで先の

「e-Japan 重点計画特命委員会」での意見具申は、当協会にとって画期的なもの と言うことができよう。設立30年目にして、当協会の役割が認められたという ことであろうか。

わが国における「輸出入・港湾諸手続のシングルウインドウシステム」は、2 003年7月23日に稼動開始したことは事実である。しかし、そのシステム構 築に当たっては、短期間で十分な準備期間が無いまま開発されたものであり、従 来の手続プロセスの見直しとデータ項目の手続間での整合化作業が不十分であっ たため、シングルウインドウ化は行われたが、輸出入・港湾諸手続システム間で の「データの共有化、手続自体の標準化や簡素化」といった問題が積み残されて おり、かつ、手続全般の見直し(いわゆる BPR)が行われていないため、勧告等 に比べて手続そのものの数の減少にまでは手がつけられていないのはまことに残 念である。

昨年10月には、国連/CEFACT から「シングルウインドウの設置のための勧告 とガイドライン」と題する新勧告33号が発表された。これを見ても分かるよう に、各省庁にまたがる貿易関係諸手続を一本化するためには、各省庁横断的な単 一機関(Single Authority)で遂行することが重要であると述べている。また、

この勧告内では、「シングルウィンドウは、貿易や輸送に従事する当事者がすべて の輸入、輸出、通過関連の規制要件を充足するために標準化された情報や文書を シングルエントリポイントに持ち込むことを可能にするファシリティと定義され

(4)

ii

る。電子的な情報の場合、個別データエレメントは1度だけ提出すべきである」

としている。このことは、各省庁が貿易関係手続を通して入手した情報を、各省 庁間で共有することが利用者の利便性の向上につながるというものであり、かつ、

水際における安全性の確保のためにも大変重要と思われる。e-Japan重点計画-2004 では、2005年中にわが国を世界最先端のIT国家とすると謳っているが、「わ が国のシングルウインドウシステム」も世界のモデルとなるようなものに、今後 改善を加えていって欲しいものである。

更に、アジアでは昨今FTAラッシュであり、発効が相次ぎ締結交渉も加速して いる。わが国ではすでにシンガポールとFTAを締結し、昨年暮れにはメキシコと の間で合意に達している。今年は、タイ、マレーシア、フィリピン、韓国等との 交渉が数珠繋ぎである。また、日本の場合は、中国には出遅れているが ASEAN 全体との協議も控えているが、野菜、食肉、水産物、果物などの他に、サービス 市場や労働市場の開放なども焦点となっているところに特徴がある。これらの 国々との FTA 締結が新たな貿易手続を生ぜしめないように十分留意すべきであ る。特に、今後FTA締結により増えると思われるのは原産地証明書(C/O)や食 肉、野菜、果物等の輸入のための検疫証明書であろうが、これらの早期の電子化 を行い FTA 締結後の貿易手続の円滑化、迅速化に備える必要があると思われる。

これら生鮮食品や食肉の輸入に関しては国民の健康を害するものを阻止するため に厳重な検査を行うのは当然であるが、安全性確保と貿易の円滑化の均衡の取れ た施策をお願いしたい。

2005年3月31日 (財)日本貿易関係手続簡易化協会

(5)

貿易手続へのXML/EDI導入調査研究特別委員会名簿

業 界 名 前 企業・団体名 委員長 窪田芳夫 東京電力(株)顧問

01 商社 林 健一 三菱商事(株) ICT事業本部、貿易・決済基盤開発室シニ アマネージャー(海外担当)

02 直貿・メーカ 中垣俊平 日本電気(株) e-Japan戦略推 進 部 エ キ ス パ ー ト

03 海貨・通関 岡本直樹 (株)日新 情報システム部システム企画課課長

04 検数・検量 水藤晴男 (社)日本海事検定協会

技術部検定サービスセンター副参事

05 銀行 水谷伸 (株)UFJ銀行 国際業務推進部次長

06 損害保険 吉田理人 (株)損害保険ジャパン

企業商品業務部、海上事務グループ

07 JETRAS 高橋嗣雄 (財)安全保障貿易情報センター(CISTEC)

広報研修部次長

08 NACCS 飯野正弘 (独)通関情報処理センター

企画部長

09 TEDI - JETS 鍛冶俊彦 (株)日本電子貿易サービス (JETS)

システム部門長

10 港湾EDI 鬼頭吉雄 (財)港湾空間高度化環境研究センター(W AVE)、専門部長

11 専門家 菅又久直 電子商取引推進協議会(ECOM)

主席研究員 12 港湾物流情報ネットワーク

システム:POLINET 田代浩一 (社)港湾物流情報システム協会 調査研究部部長代理

オブザーバー

財務省 遠山亨司

関税局・業務課、税関相談官

経済産業省 内野紀之 貿易経済協力局・貿易管理部貿易管理課、

業務係長

国土交通省 高橋久美子 総合政策局・情報管理部情報企画課、計 画係長

JASTPRO 伊東健治 JASTPRO理事、前UN/CEFACT副議長

JASTPRO 八木 一 業務第二部長

事務局

JASTPRO 治田 彰 (財)日本貿易関係手続簡易化協会

専務理事

JASTPRO 富永悦夫 (財)日本貿易関係手続簡易化協会

常務理事

JASTPRO 能勢道治 業務第三部長

(6)

iv 目 次

はじめに... i

貿易手続へのXML/EDI導入調査研究特別委員会名簿... iii

目 次...iv

1. 委員会の設立趣旨・目的・概要...1

1.1 委員会の目的...2

1.2 事業の内容...2

1.3 補助事業のイメージ...3

2. 提言-あるべき「輸出入・港湾手続のワンストップサービス化」に向けて...4

2.1 はじめに...4

2.2 規制改革の推進に関する第3次答申...5

2.3 「輸出入・港湾手続のワンストップ化について」の提言...7

2.3.1. 業務・システム見直しの重要性(電子化の前にBPRを)...9

2.3.2. IMO/FAL条約の早期批准...10

2.3.3. 料金上の問題...11

2.3.4. 全体の電子化率を高めるための中小企業への特別の配慮...11

2.3.5. セキュリティ上の問題...11

2.3.6. 申請の電子化に関して、UN/EDIFACT等の国際規格を使用すること...12

2.4 提言に至るまでの背景-わが国貿易関係手続システムの基本的な問題点...12

2.5 e-Japan重点計画特命委員会への提言のフォローアップ...15

2.6 利用者の利便性向上のための「ワンストップサービス化」の動き...42

3. シングルウインドウについて-国連の新勧告33号...45

3.1. はじめに...45

3.2. 範囲...46

3.3. 利点...46

3.4. 環境...46

3.5. 国際標準の使用...47

3.6. 勧告...47

4. 動き出したわが国の「シングルウインドウシステム」...48

4.1これまでの経緯...48

4.2 サービスの内容...49

4.3 システムの利用方法...50

4.4 利用料金...51

4.5 システム連携...51

4.6 本格的利用に際しての課題...51

4.7 全面的EDI移行へ一歩前進...52

4.8 港湾物流情報化とシングルウインドウシステム...53

5. XML/EDI – ebXMLについて...54

5.1 ebXMLの目指す電子ビジネスコラボレーション...54

5.2 ebXMLによる電子ビジネスコラボレーション・イメージ...56

5.3. ebXML関係技術仕様書標準化の現状...59

5.3.1 ebXML要件仕様(V1.0)...59

5.3.2 技術構造(Technical Architectures)V1.0.4 ...59

5.3.3 TRP仕様を”SOAP”(Single Object Access Protocol)に統一...59

5.3.3 ebXML閉会総会で承認された仕様、報告など...59

(7)

6. メッセージ間データ項目の調整作業(Harmonisation)...62

7.貿易手続きに係わるEDIシステムの現状...71

7.1. NACCS (通関情報処理システム)...72

7.1.1 はじめに………..72

7.1.2 業務システムの概要………..73

7.1.3 現状の課題………..74

7.1.4 その他………..74

7.2. 税関手続申請システム(CuPES)...75

7.2.1 はじめに...75

7.2.2 業務システムの概要...75

7.2.3 その他...87

7.3. JETRAS (貿易管理オープンネットワークシステム)...88

7.3.1 はじめに...88

7.3.2 業務システムの概要...88

7.3.3 現状の課題...92

7.3.4 その他...92

7.4. Port-EDI System (港湾-EDIシステム)...93

7.4.1 はじめに...93

7.4.2 業務システムの概要...93

7.4.3 現状の課題...96

7.4.4 参考: 港湾-EDIシステムに参加している港湾管理者...98

7.5. 改正SOLAS条約の発効に伴う手続...99

7.5.1 はじめに...99

7.5.2 国際船舶・港湾保安法の概要...99

7.6. 乗組員上陸許可支援システム...101

7.6.1 はじめに...101

7.6.2 業務システムの概要...101

7.6.3 システムの運用方法...103

7.6.4 現状の課題...108

7.7. POLINET (港湾物流情報ネットワークシステム)...109

7.7.1 はじめに...109

7.7.2 業務システムの概要...110

7.7.3 現状の課題...112

7.7.4 その他...112

7.8. SC/SF-Net (荷主・船社/荷主・海貨ネットワークシステム)...114

7.8.1 はじめに...114

7.8.2 業務システム概要...114

7.8.3 現状の課題...116

7.9. TEDIシステム(貿易金融EDIネットワークシステム)...117

7.9.1 TEDIシステムの概要...117

7.9.2 TEDI概要...118

7.9.3 セキュリティ確保...119

7.9.4 現状の課題と対応...120

7.10. BOLERO(貿易金融EDIシステム)...122

7.10.1 はじめに...122

7.10.2 業務システムの概要...122

(8)

vi

7.10.3 現状の課題...123

7.11. 原産地証明(Certificate of Origin)電子化の動き………125

7.11.1 はじめに……….125

7.11.2 意見交換……….125

7.11.3 原産地証明の発給の現状について……….127

7.11.4 AFACTにおける電子原産地証明プロジェクトについて………130

7.12. UN/CEFACTフォーラムe-Cert (electronic Certificate) について………...136

7.12.1 はじめに………...136

7.12.2 e-Certプロジェクトについて………... 136

7.12.3 意見交換……….. 137

7.13. JCLネット(日本コンテナ物流情報ネットワーク)について……….142

7.13.1 はじめに………142

7.13.2 JCLネットについて………142

7.13.3 JCLネットとは………142

7.13.4 サービス供用開始………143

7.13.5 利用申し込みについて………143

8.特別報告...160

8.1 港湾物流へのICタグ利活用研究報告...160

8.1.1. 調査の概要...160

8.1.2. 電子タグに係る関連動向調査...161

8.1.3. 国際海上物流トレーサビリティ情報共有基盤のあり方...171

8.1.4. 今後に取り組むべき課題...176

8.2. NACCSにおけるEDIについて...180

8.3. 海貨業者におけるシングルウインドウ業務について(例)...193

8.4. TEDI – NACCS連携システムについて...203

8.5. PAA (Pan Asia Electronic Commerce Alliance) について...210

8.6. 貿易金融電子化の現状と今後の方向性...220

9.添付資料...240 資料1– UN/CEFACT新勧告第33号 (ECE/TRADE/352)...

シングルウインドウの設置に関する勧告とガイドライン...

資料2– XML/EDI関係用語集...

資料3 – UN/CEFACT勧告一覧表...

資料4-港湾関係手続の日韓比較及び香港で要求される手続について...

資料5-WCOデータモデル (Version 2.0) 資料6-保安情報通報申請書

参考文献:

1.2003年月25日付、日本海事新聞シングルウインドウ特集 2.2005年2月1日付、日本海事新聞

3.JCLnetに関するホームページ(WAVEサイトより)

4.関税協会発行「貿易実務ダイジェスト」2002年6月号、CuPESの概要について

5.平成15年度貿易手続へのXML/EDI導入調査研究特別委員会報告書 (JASTPRO 03-16)

(9)
(10)

貿易手続への XML/EDI 導入調査研究特別委員会 報告書

1. 委員会の設立趣旨・目的・概要

貿 易 立 国 た る わ が 国 の 貿 易 額 は 、 年 々 増 加 を か さ ね て お り ま す が 、 こ れ に 伴 い 、 直 接 、 間 接 貿 易 関 係 業 務 に た ず さ わ る 貿 易 専 業 者 、 直 貿 メ - カ 、 銀 行 、 保 険 会 社 、 海 運 業 者 、 税 関 を 含 む 関 係 諸 官 庁 な ど 各 部 門 に お け る 貿 易 関 係 手 続 処 理 の た め の 書 類 等 は 著 増 し 、 か つ 複 雑 化 し て き て お り ま す 。 今 後 益 々 増 加 す る 貿 易 量 に 対 応 し 、 効 率 的 な 事 務 処 理 を 図 る た め に は 、 そ の 必 要 と す る 書 類 を 積 極 的 に 簡 易 化 ・ 標 準 化 し 、 更 に は 電 算 化 並 び に ネ ッ ト ワ ー ク 化 の 進 展 に 対 応 し てEDI( 電 子 デ - タ 交 換 )の 国 際 標 準 化 を 通 じ て 貿 易 手 続 の 一 層 の 簡 易 化 、 ペ ー パ ー レ ス 化 を 図 る こ と が 必 要 ・ 不 可 欠 で あ り ま す 。

し か し な が ら 、 従 来 の 貿 易 関 係 制 度 、 諸 手 続 き 、 デ ー タ 処 理 は 、 関 係 業 界 、 企 業 間 或 い は 関 係 官 庁 間 の 緊 密 な 連 携 の 不 足 、 協 力 体 制 の 不 備 等 に よ り 統 一 化 さ れ て お ら ず 、 そ の た め 事 務 処 理 上 大 き な 障 害 と な っ て お り ま す 。こ の 問 題 に 対 応 す る た め 、国 際 的 に は 、国 連 欧 州 経 済 委 員 会(UN/ECE1) の 下 に 欧 米 を 中 心 と し た 各 国 に よ り 貿 易 関 係 手 続 の 簡 易 化 運 動 が 着 実 に か つ 急 速 に 推 進 さ れ て お り ま す 。

加 え て 、 近 年 の イ ン タ ー ネ ッ ト の 急 激 な 普 及 に 伴 い 、 あ ら ゆ る 分 野 で 従 来 のVAN型 のEDIと 並 行 し て 、イ ン タ ー ネ ッ ト に よ るEDIの 利 用 が 普 及 し 始 め て い ま す 。 イ ン タ ー ネ ッ ト に よ るEDIは 、 一 般 的 に はXML/EDI2と 言 っ て お り ま す が 、簡 単 に 、安 く 、早 く 実 装 で き る と こ ろ か らSMEs(Small an d Medium sized Enterprises:中 小 企 業 )に と っ て 導 入 し 易 い と い わ れ て い ま す 。

こ の よ う な 状 況 の 下 、 当 協 会 は 、 1 9 7 4 年 設 立 以 来 、 経 済 産 業 省 ・ 国 土 交 通 省 ・ 財 務 省 三 省 の 支 援 と 関 係 業 界 の 協 力 を 得 て 、 こ れ ら 貿 易 関 係 手 続 の 簡 易 化 を 総 合 的 に 推 進 す る 貿 易 関 係 手 続 簡 易 化 運 動 の わ が 国 に お け る 中 心 的 役 割 を 果 た し て き て お り ま す 。

本 事 業 で は 、 製 造 、 貿 易 、 流 通 、 運 輸 、 金 融 等 の 貿 易 関 係 企 業 間 な ら び に 企 業 ・ 政 府 関 係 機 関 間 の 情 報 交 換 に お け る コ ン ピ ュ ー タ 利 用 を 一 層 促 進 す る た め 国 連 欧 州 経 済 委 員 会 「 貿 易 簡 易 化 と 電 子 ビ ジ ネ ス の た め の 国 連 セ ン タ ー (UN/CEFACT3) 」 とOASIS4が 共 同 で 推 進 し て い る 電 子 ビ ジ ネ ス

1 UN/ECE:United Nations Economic Commission for Europe(国連・欧州経済委員会)

2 XML/EDI:Extensible Markup Language(拡張可能記号付け言語)を用いた、インターネットによるEDI(電子デ ータ交換)

3 UN/CEFACT:United Nations Center for Trade Facilitation and Electronic Business(貿易簡易化と電子ビジネス

(11)

の た め のXMLの 標 準 化 作 業 に つ い て 調 査 研 究 を 行 う と 共 に 、XML/EDIの 貿 易 関 係 業 界 及 び 政 府 関 係 機 関 へ の 効 果 的 な 導 入 と 活 用 の 推 進 に よ り 、 貿 易 関 係 手 続 の 簡 素 化 を 図 り 、 国 際 貿 易 に お け る サ プ ラ イ チ ェ ー ン マ ネ ー ジ メ ン ト の 円 滑 な 導 入 と 国 際 物 流 コ ス ト の 低 減 化 を 図 り 、 貿 易 関 係 業 界 の 情 報 処 理 の 発 展 と グ ロ ー バ ル 化 に 寄 与 す る こ と を 目 的 と し て お り ま す 。

こ の 事 業 の 推 進 は 、 貿 易 商 社 、 海 運 会 社 等 貿 易 関 連 企 業 、 関 係 官 庁 を は じ め 、 従 来 コ ン ピ ュ ー タ 化 が 遅 れ て い た 中 小 貿 易 業 者 の 情 報 処 理 の 発 展 に 大 き な 効 果 が あ る の み な ら ず 、 わ が 国 の 貿 易 の 健 全 な 発 展 と 国 際 貿 易 の 円 滑 な 拡 大 に 寄 与 す る と こ ろ が 大 で あ り ま す 。

1.1 委員会の目的

製 造 、 貿 易 、 流 通 、 運 輸 、 金 融 等 の 関 係 企 業 、 関 係 諸 官 庁 間 の 貿 易 関 係 手 続 上 の 情 報 交 換 に お け る コ ン ピ ュ - タ 利 用 を 一 層 促 進 す る た め 、 国 連 欧 州 経 済 委 員 会 「 貿 易 簡 易 化 と 電 子 ビ ジ ネ ス の た め の 国 連 セ ン タ -

(UN/CEFACT)」が 推 進 し て い る 行 政 ・ 商 業 及 び 運 輸 の た め の 電 子 デ - タ 交 換 に 関 す る 国 連 標 準 (UN/EDIFACT) 及 びUN/CEFACTとOASISが 共 同 し て 推 進 し て い るeb XML関 連 の 標 準 化 活 動 に つ い て 調 査 研 究 を 行 い 、 そ の 効 果 的 な 導 入 と 活 用 の 推 進 に よ り 、 貿 易 関 係 業 界 、 特 に い ま ま で 情 報 化 が 遅 れ て い た 中 小 企 業 に お け る 情 報 処 理 の 発 展 と グ ロ ー バ ル 化 に 寄 与 す る こ と を 目 的 と す る 。

1.2 事業の内容

当協会に「貿易手続へのXML/EDI導入調査研究特別委員会」を設置し、次の調査、

研究を行う。昨今インターネットの急激な展開と合いまってインターネットによるEDI (XML/EDI)が速く簡単に、そして安価に導入できるツールとして脚光を浴びている。し かしい、放置しておくとXML/EDIの世界でもEDIの初期に発生したと同様の問題、即ち、

相互運用性、互換性について業界間、システム間で齟齬を来たすといった問題が生じる こととなる。この問題を未然に防ぐためUN/CEFACTとOSISが共同で進めている、XML /EDIのための標準化関係活動に積極的に参加すると共に、貿易手続面へのXML/EDIの導 入について、特にEDI化が遅れている中小貿易業者が導入し易いシステムについて調査、

研究を行うと共にその開発・普及活動に積極的に参加し、わが国の意見を反映させるた めに次の事業を行う。

(a) 国際活動

① 国連(UN/CEFACT)会議への参加

② eBWG(e-ビジネス作業グループ、EWGの後継組織として検討されているもの)、

eBTWG(e-ビジネス移行アドホック作業グループ)会議への参加

③ AFACT(貿易簡易化と電子ビジネスのためのアジア太平洋協議会)会議への参 加

のための国連センター)UN/ECEの下部組織で19973月に従来のUN/ECE/WP.4を改組したもの。

4 OASIS:Organisation for the Advancement of Structured Information Standards、製品に依存しない、ドキュメン トとコンテントの交換の標準化を目指す国際的な非営利のコンソーシアム。

(12)

④ ebXML/Asia会議への参加 (b) 国内活動

貿易手続へのXML/EDI導入調査研究委員会を設けて、上記の国際会議で得た情報を 基に調査・分析を行うと共に、わが国産業界の意見集約を行い国際会議へフィードバッ クする。また、XML/EDIのための標準化の進展状況につき、これを取り纏め官民関係 先へ提供すると共に、実務への導入のための啓蒙普及を行う。

① 我国貿易手続の全般的な現状をレビューし、モデル化し、どのような局面でXML/

EDIの利用が可能かについて調査、研究する。また、国連標準メッセージからXM Lメッセージ・スキーマへのマッピング作業を行う。

② 現在使用されているVAN型EDIとXML/EDIが並行して行われるとの観点より、相互 互換性が図れることを前提とする。

1.3 補助事業のイメージ

船社・船社代理店 海貨業者 通関業者等

(ワンストップサービス・シングルウインドウ化の推進)

(13)

2. 提言-あるべき「輸出入・港湾手続のワンストップサービス化」に向けて

2.1 はじめに

「貿易手続簡易化」について、国連においては次のように定義している。

すなわち、「貿易手続簡易化とは、貿易のための手続と書類作成処理の組織的合理化 を言う。ここに貿易手続とは、貿易における貨物の移動のために必要とされるデータの 収集、提示、伝達及び処理に係わる諸活動、慣習並びに公的手続を言う。」

JASTPROは、これを更に具体的に、「手続そのものの簡易化」及び「手続遂行事務の

合理化、簡素化、すなわち、書類の合理化(統一化、標準化又は廃止)、ペーパーレス 化を目指した電子データ交換(EDI)の標準化と事務の機械化(ADP)」と考え、国連 欧州経済委員会・貿易手続簡易化作業部会(UN/ECE/WP.4)及び貿易簡易化と電子ビジ ネスのための国連センター(UN/CEFACT)の動きをフォローしつつ、設立以来30年 に亘って簡易化作業を進めてきた。

JASTPROでは、平成14年度(2002年度)「貿易手続へのXML/EDI導入調査研

究特別委員会」を設け、前記1.2項の活動概要を目標に委員会活動を開始した。しかし、

「わが国においては、すでに通関、検疫、港湾等貿易関係手続の分野で電子計算機処理 システムが導入されており、かつ、港湾関係諸手続に関してシングルウインドウ化が推 進中である」ところから、主として B2G 手続き上から次の点に焦点を当て、作業に取 り組んだ。

(1) わが国における貿易関係諸手続に関するEDIシステムの現状調査(開発中のシステ ムを含む)

(2) シングルウインドウ化に当たっての問題点の把握

(3) インターネットEDI(XML/EDI)を介してシングルウインドウ化を実現するための 方策-データ項目のシステム間連携、調和化作業

更に、通関手続き分野においては、G7 を舞台として通関処理システムの先進7カ国 レベルでの簡素化、統一化作業がほぼ完了していること、加えて、船舶の入出港時の手 続の簡素化については、IMO(国際海事機構)で早くから取り組みがなされ「IMO/FAL 条約」として1965年に採択され、1967年に発効している。本委員会は、現状の わが国における貿易関係手続の諸システムを研究すると共に、これら2つの国際的レベ ルでの簡易化作業と対比する形で作業を進めた。

平成15年度(2003年度)では、引き続き「貿易手続へのXML/EDI導入調査研

(14)

究特別委員会」を設け、平成14年度積み残した植物検疫システム、動物検疫システム、

食品検査システムなどのデータ項目の整合化、統一化作業に取り組んだ。また、「輸出 入・港湾手続のシングルウインドウ化」が平成15年7月23日に稼動開始したことも あり、それが本来の「ワンストップサービス・シングルウインドウ化」となっているか どうかについての検証を行うと共に、貿易における貨物に関する情報の SCM(サプラ イチェーンマネージメント)化においてはB2GとB2B部分との連携が避けて通れない との観点より、貿易関係手続として現在稼動中の B2B システムである POLINET、 SC/SF-Net、Bolero及びTEDI等についても引き続き検討を行った。

2.2 規制改革の推進に関する第3次答申

「規制改革の推進に関する第3次答申-活力ある日本の創造に向けて」が平成15年1 2月22日、内閣府総合規制改革会議より発表された(本文173ページ、別表41ページ)。

本発表に先立ち、当協会も、同会議事務室より、国際経済連携 WG(主査:安居帝人会長) を立ち上げ、国際競争力のある日本の創造と言う観点より提言をまとめるに当たっての、

意見聴取を受けた。

同会議が認識するところは、以下の通りであり、その2点についての意見を求められた ものである。

• 現在、政府において港湾関連手続のワンストップサービス(シングルウインドウ 化)の推進を行っており、2003年7月に始動しているが、このワンストップ 化に伴った手続の簡素化などは不十分である。

• また。今般、e-Japan重点計画2003においては「国際海運の簡易化に関する条 約(FAL条約)」の締結について、早急に検討し、2003年度中に規制改革等 の必要な措置を講ずると、されたところである。

主たる論点は、FAL 条約についてであり、各簡素化項目について留保を付ければ批准に ついてはいつでも可能と言うもの。ただ、批准に当たっては、簡素化もせずに批准したの では、国家の名折れ、恥だと言う声も聞こえており、このFAL条約の批准を梃子に規制改 革(手続の簡素化など)を進めたいと同会議は考えており、各省庁などへ「この位までは 留保しないで批准する」と言う場合のさじ加減をどうするかと言うところにありました。

これらの意見は、同答申の第1章分野横断的な取組、3.我が国の国際的な魅力向上の ための規制改革、具体的施策の2として、次のように報告されている。

2 「モノ」の移動がスムースに行われるための環境整備

(1) 輸出入・港湾関連手続の簡素化に資する国際海運の簡易化に関する条約(仮称)

(FAL条約)の早期批准 [平成16年度中に措置]

現在の我が国の輸出入・港湾関係手続は主な手続だけで6省庁に所管が分かれて おり、諸外国に比しても煩雑・複雑なものとなっている。我が国の港湾の国際競争力

(15)

強化が焦眉の急となる中で、早急に国際的に合理的な水準にまで簡素化していく必要 がある。

船舶の出入港時における各種手続の簡素化を図る「国際海運の簡易化に関する条 約(仮称)(FAL条約)は、現在までに米英仏独等94カ国(2004年7月現在97 カ国)が締結しており、G-8 で締結していないのは我が国のみとなっている。また、

ハブ港を有するアジア諸国においてもすでに締結している実態にある。国際競争力の ある港湾を創出していくためにも、国際標準への準拠、手続の簡素化の一環として、

早急にFAL条約の締結を行うべきである。

その際、FAL条約で求められる締約国の遵守すべき規準については、現在我が国 が採用できないとされる標準規定の項目が諸外国と比較し多数存在するが、これらの 項目数を先進国並みにまで引き下げるよう、関係省庁は連携して、着実な対応を図る べきである。

輸出入・港湾関連手続のワンストップサービスの一層の推進

輸出入・港湾関連手続のワンストップサービス(シングルウインドウ化)につい ては、本年7月に新たなシステムが稼動したが、既存手続の一部IT化、既存システム の相互接続にすぎない等の指摘もある。

このため、輸出入・港湾関連手続に係わる各種申請手続きについて、関係省庁は 改めて、各種申請書類の削減、申請事項の削減、申請手数料の見直し等、申請手続き や申請書類の徹底した省略、簡素化を図り、速やかにワンストップサービスの一層の 推進を図るべきである。[平成16年度以降できるだけ早期に実施]

また、民間システムとの連携等を推進し、国際標準等への適合も視野に入れつつ、

より信頼度が高く且つ運用コストの低廉な新しいシステムの構築について検討し、、既 存業務・システムに係わる最適化計画を策定すべきである。[平成17年度末までので きる限り早期に実施]

主要港湾の24時間フルオープン化の推進

国際コンテナターミナルとして期待される主要港については、税関に限らず、動 植物検疫などCIQ(税関、入国管理、検疫)業務をはじめとする行政官署を港湾利用 者の要請によらず、自ら行政需要に応じて、24時間365日に向けた対応を実現す べきである。[平成16年度中に措置]

また、振るオープン化に向けた人員増、体制整備を図ると共に、業務全般の効率 的執行を図るため、現在は行政官署の行っている業務のうち可能なものについては順 次民間委託を推進すべきである。[平成16年度以降逐次実施]

国際競争力のある港湾(外貿コンテナ埠頭)の創出

(16)

国際競争力のある港湾を創出していくためには、輸出入・港湾手続の簡素化、合 理化や港湾のフルオープン化により一層合理的且つ効率的に対応していくことが出来 るよう、輸出入・港湾手続を所管する府省間の連携を更に強化していくべきである。[平 成16年度以降逐次実施]

さらに、本年(平成15年)より構造改革特別区域においては、港湾管理者によ る行政財産の長期貸付(30年まで)が可能となり、民間事業者による効率的な運営や 柔軟な岸壁等使用料金の設定が可能となった。こうした取組の成果を踏まえ、民間事 業の創意工夫がより一層発揮できるよう、港湾管理者及び港湾利用者の要請を踏まえ、

特定の港湾において、民間事業者の活用方策について関係省庁は連携して検討し、結 論を得るべきである。[平成16年度以降検討、結論]

2.3 「輸出入・港湾手続のワンストップ化について」の提言 -e-Japan重点計画特命委員会

現在のシングルウインドウシステムの構築に当たって、従来の手続プロセスの見直し と、データ項目の手続間での整合化作業が欠如しているため、システム全体が相互接続 されたとは言うものの、輸出入・港湾諸手続システム間でのデータの共有化、標準化や 簡素化といった問題が積み残されている。いわゆる本当の意味での「ワンストップサー ビス・シングルウインドウ化」を実現するためには、輸出入、港湾諸手続全般を見直し て、必要最小限に絞って電子化すべきであり、全ての利用者に対する負担を極力抑える ようにすることが不可欠である。システムの抜本的見直しを行い、「e-Japan 重点計画 -2004」(2004 年 6 月 15 日、IT 戦略本部発表)の最重要課題のひとつとして平成17

(2005)年度末までに、官民全ての利用者にとっての最適なシステムの構築を切望する ものである。

因みに、「e-Japan 重点計画-2004」の 「II 2005 年の目標達成への施策の重点化・体 制整備と 2006 年以降に向けての布石」5.電子政府・電子自治体の推進の(2)具体 的施策、で次のように述べられている。

5. 電子政府・電子自治体の推進 (F:Friendly e-government and e-local government)

(1) 基本的考え方

行政の情報化は、行政分野へのITの活用により、国民の利便性の向上と行政運 営の簡素化、効率化及び透明性の向上を図ることを目的とするものである。

国民の利便性の向上という面については、これまで政府において、行政手続オン ライン化関係3法の施行をはじめとした基盤の整備を進めた結果、国税の申告・納

(17)

税手続など国の扱うほとんどの手続においてインターネットによる申請が可能と なるとともに、電子入札・開札が導入されるなど一定の成果を上げてきたところで ある。しかしながら、国民等利用者の視点に立てば、分りやすさ、使いやすさの点 でまだまだ改善の余地があり、今後は、ワンストップサービスの整備等の取り組み をさらに進めていく必要がある。

また、行政運営の簡素化、効率化という面については、行政事務のIT化が既存 の業務や制度を前提としたものにとどまるとともに、各府省に共通する業務につい て区々にシステムの整備が行われているなど、これまでの取り組みは十分とはいえ ない状況にある。このため、業務や制度の見直し、システムの共通化・一元化等に より業務・システムの最適化を着実に推進していく必要がある。

一方、国民等に身近な行政サービスを提供する地方公共団体においては、総合行 政ネットワーク(LGWAN)の全団体接続、公的個人認証サービスの開始など、電 子自治体を構築する上で必要な共通基盤が着実に整備されてきたところである。今 後これら基盤を活用し、すべての地方公共団体においてIT を利用した質の高い行 政サービスを提供していくためには、重複投資を回避するための業務・システムの 標準化・共同化や、IT 化を支える人材の育成等に係る地方公共団体の取り組みに 対し支援を行っていく必要がある。

(2) 具体的施策

①ワンストップサービスの整備

成果目標:e-Govと各府省のシステムとの連携等により複数手続を一括してオ ンライン申請できるワンストップサービスを2005 年度までに整備す るなどにより、オンライン申請における国民の利便性の向上を図る。

ア) 輸出入・港湾手続のワンストップ化(内閣官房、財務省、法務省、厚生労働 省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、外務省)

輸出入・港湾手続について、既存システムの相互接続にとどまらず、手続の簡素 化、国際標準への準拠などその徹底した見直しをもとに、より信頼度が高くかつ運 用コストの低廉な新たなシステムを構築するため、業務・システムに係る最適化計 画を2005年度末までのできる限り早期に策定する。

また、手続の簡素化、国際標準への準拠の一環として、外航船舶の入出港に関す る手続や必要書類の簡素化を図ることを内容とする「国際海運の簡易化に関する条 約(仮称)(FAL条約)」の締結を行うための措置を2004年度中に講ずる。その際、

FAL条約で求められる締約国の順守すべき規準については、現在、我が国が採用 できないとされる標準規定の項目が諸外国と比較し多数存在するが、これらの項目 数を先進国並みにまで引き下げるよう、関係省庁は連携して、着実な対応を図る。

平成16年3月9日に開催された「輸出入・港湾手続のワンストップ化について」の 自由民主党政務調査会「e-Japan重点計画特命委員会」において、日本経済団体連合会、

(18)

日本郵船株式会社、外国船舶協会と共に、当協会にも意見陳述の機会が与えられたため、

短時間ではあったが本特別委員会の日頃の調査研究結果を基に以下の通り要望を述べ ることができた。

「輸出入・港湾手続のワンストップ化について」の意見

わが国においても、平成15年7月23日にシングルウインドウシステムが稼動開始 したことについては、本件実施に向けての関係省庁の労を多とするものである。しかし ながら、平成13年8月に出された「塩川イニシアチブ」以後、短期間に開発されたこ ともあり、元来省庁縦割りで開発された各種システムを無理に相互接続したもので、本 当の意味でのワンストップサービス・シングルウインドウシステムになっていないのは 残念なことである。

2.3.1. 業務・システム見直しの重要性(電子化の前にBPRを)

最重要課題として、わが国シングルウインドウシステムの抜本的な見直しが必要であ る。元来省庁縦割りで省令等で規定されている膨大な数の手続を全て、ありのままに電 子化しようとしている。(通関関連では600余にも上る手続きがあるという。)このため、

当然のことながら通関自動処理システム、植物検疫システム、動物検疫システム、食品 検査システム、港湾EDIシステム、乗員上陸支援システムといったすでに開発された システムも省庁縦割りとなっており、わが国のシングルウインドウシステムは、これら を無理に相互接続したものとなっている。

現在のシングルウインドウシステムの構築に当たって、従来の手続プロセスの見直し と、データ項目の手続間での整合化作業が欠如しているため、システム全体が相互接続 されたとは言うものの、輸出入・港湾諸手続システム間でのデータの共有化、標準化や 簡素化といった問題が積み残されている。

いわゆる本当の意味での「ワンストップサービス・シングルウインドウシステム」を 実現するためには、輸出入・港湾諸手続き全般を見直し(BPR= Business Process

Re-engineering:業務手順の再構築を行って)、必要最小限に絞って電子化すべきであり、

全ての利用者に対する負担を極力抑えるようにすることが不可欠である。

システムの抜本的見直しを行い、e-Japan戦略IIの最重要課題の一つとして2006 年度末までに官民全ての利用者にとっての最適なシステムの構築をお願いするもので ある。

• 輸出入、港湾諸手続に関係する官民全ての利用者間でデータを共有する、いわゆる 本当の意味での「シングルウインドウシステム」を実現するためには、次のような 問題点を解決する必要がある。

¾ 現状の輸出入、港湾諸手続では、同一項目の複数回の入力が必要となっている。

また、提出先や申請方法も多岐に亘り、利用者の負担になっている。

(19)

¾ 各港湾事業者により申請書類、申請内容およびシステムが異なるため、複数港 湾に寄港する際には、寄港回数分の申請が必要であり、前港で申請された情報 の再利用ができない。

¾ 昨年7月に稼動したシングルウィンドウシステム(Sea-NACCS と港湾 EDI の 連携機能)は実際にはそれぞれのシステムが独立して開発されたものを相互接 続したもので、その操作方法も異なるため活用しにくい。

• FAL条約の批准を契機(次項関連)に輸出入、港湾諸手続きの申請プロセスを抜本 的に見直し、不必要な手続きの撤廃や必要な手続きについても、より申請者の負担 が軽減される方法を検討することにより手続きの簡易化、情報の共有化を推進すべ きである。

• 輸出入・港湾に関わる全ての行政手続を電子化するため、法制度を見直しの上早急 に改正すべきである。(部分的電子化は業務の効率化を逆に阻害する。)

(参考)韓国の港湾ロジスティックネットワークシステム(KL-Net)のEDI化では、

業務全般のBPRを外部のコンサルタント会社に依頼して、従来の手続を80余から1 9に減らした上で電子化し効果を挙げている。公的資金で開発、立ち上げ後、民営化し て、民間にも門戸を開いて、競争原理を導入して、ユーザの利便性向上に役立っている と聞く。

2.3.2. IMO/FAL条約の早期批准

IMO/FAL条約「国際海上交通の簡易化に関する条約」は、1965年に採択、1967年に発 効した古い条約である。2003年末現在のFAL条約締結国は94カ国に亘るが、海運先進国 といわれるわが国で、いまだこれが批准されていないという事実がある(G8で締結し ていないのも日本のみである)。

本件は、欧州連合の各港において、2002年6月30日からは、港における貨物通関、船 舶の入出港、乗組員や船客の乗下船などの諸手続を、IMO/FAL条約に定める書類をベー スに行うとの欧州指令(COM(2001) 46 final、2001/0026 (COD))が出されてからクロー ズアップされ、予てより早期批准に向けての関係手続をお願いしているところである。

早ければ2003年の通常国会でということであったが、昨年の6月に外務省に渡り現在条 約の翻訳中であると聞く。最近におけるそのテンポは、2005年春に批准、2006年度より 施行ということになっているようである。

この条約に関する限り、わが国では他の海運先進国と比べるとすでに40年近く出遅 れているわけであり、ドッグイヤーといわれるほど技術革新のテンポが速いこの時代、

2年の遅れはわが国にとって大きな痛手となる。また、この問題は、批准したから終わ りというものでもない。批准してから、条約に沿った簡易化の目標に向かっての作業が 開始されるわけで、できるだけ早急の批准をお願いする次第である。

(20)

2.3.3. 料金上の問題

行政関係手続きに関して、横断的に手続関連の料金問題が検討されておらず、不透明 である。また、自己負担で電子化した者と、依然としてぺーパーベースで手続をする者

(こちらは基本的に無料)との間に不公平感がある。電子化によるメリットは、官民双 方にあるのだから原則無料にすべきである。申請者は、コンピュータ運営や通信料など に掛かった実費を負担する。

2.3.4. 全体の電子化率を高めるための中小企業への特別の配慮

取り扱い件数の少ない中小企業は、ヒト、モノ、カネといった資源に乏しいため業務 の電子化が遅れているが、このような企業も最新のインターネットとパソコンの技術を 利用して「シングルウインドウシステム」に容易に参加できるような何がしかの手立て を考えるべきではないか。例えば、システムを利用できるパソコンソフトを無料で提供 するとか。特別なソフトを用意しなくても、その都度必要なソフトをダウンロードして、

申請できるようなサービスも検討に値しよう。また、役所の窓口に公衆電話ボックスの ような誰もが利用できる電子申請のためのブースを設けることも一案であろう。

現在港湾EDIシステムではインターネット接続が出来れば「申請が出来る(このや り方を WEB 申請といっている)」環境が整えられているが、「WEB 申請」の場合、受 信者側において、データを再入力する必要があるという問題があるため、人手の介在を なくすための改善措置を併せて検討する必要がある。

2.3.5. セキュリティ上の問題

米国における9.11テロ以来、港湾におけるセキュリティ問題が大きく取り上げら れるようになった。IMO(国際海事機構)における改定SOLAS条約においても、水 際におけるモノ・ヒトの移動について、セキュリティをより強化するような方向に動い ており、わが国の各港湾においてもこのために多額の予算を計上し、対応に乗り出して いる。

しかし、だからといって手続きの簡易化の面が疎かになってはならず、効率的なセキ ュリティシステムのためにも手続きのより一層の電子化を図るべきである。即ち、セキ ュリティを確保するためには情報をリアルタイムで把握する必要があり、IC タグ等の 先端技術を活用したシステムを構築すべきである。

セキュリティの最初の一歩は、その対象物(港湾においては船舶)が正しく認識でき るかどうかである。その船舶の識別符号として、現在わが国における港湾関連システム においては、船舶のコールサイン(信号符字)が使用されているが、これをIMOの船 舶コードに早急に変更されるよう要請するものである。船舶のコールサインは売船等で 船籍国が変わると(コールサインがITUによって国ごとに割り当てられているため)、

(21)

コールサインも変わるし、さらに当該コールサインが再利用されるといった問題がある。

(Sea-NACCSシステムや港湾 EDIシステムは、現在港湾に停泊している船舶のみの処

理ができればよいとの視点に立ったシステムであり、このコールサインを使ってセキュ リティを考慮した当該船舶の履歴を参照することはできない。)これに対して、国連が 推奨するIMO船舶コードは、ロイドの登録番号を採用しており、このコードは、船舶 が誕生してからスクラップになるまで通して管理されている。国籍が変わっても、コー ドはそのまま、また、船体に大きな改造等がなされるとそれらも記録される。これらは、

ロイドでデータベース化されており、閲覧が可能である。

• 物流セキュリティの強化等を図るために止むを得ず導入する新規手続きについては、

現行手続きとの連携を十分に図り、申請者の負担が最小限となるようにすること。

• 各省庁間での連携を図り、わが国としてのセキュリティ対応を統一し、必要以上の 申請が増加しないような配慮をすべきである。

• SOLAS 条約改正後における新たな取組み等に伴う新規手続きの追加という動きに

対し、現行入出港諸手続きとの連携を図り、申請者に過重な負担が生じないように 配慮すること。

• 米国コンテナセキュリティプログラム等の各国のセキュリティ対策の影響度と効果 を十分吟味した上で、わが国のセキュリティを強化する上で必要となる措置を講じ る場合にも、同様の配慮をすること。

2.3.6. 申請の電子化に関して、UN/EDIFACT等の国際規格を使用すること

国連標準メッセージ(UN/EDIFACT Standard Messages)やインターネットを利用した

EDIであるXML/EDIの導入によって、外国船社も利用しやすい国際標準に基づいたシス

テ ム 作 り を 目 指 す べ き で あ る 。 シ ス テ ム の 中 で 使 用 さ れ る コ ー ド に つ い て も 、

UN/CEFACTの勧告で定めるコードを採用すること。特に海上輸送される危険品のコー

ドに関しては、国連、国際海事機構等で定める危険品コードとわが国の消防法で定める 危険品コードの整合性が取れていないために現場で混乱が見られるので、国際的に通用 するコードに統一することが望ましい。

2.4 提言に至るまでの背景-わが国貿易関係手続システムの基本的な問題点

(1) 政府による総合的、全体的なグランドデザインを欠いたまま、各省庁毎にシステ ム化が行われており、システム間の連携、調整がまったく図られていない。

(2) 電子申請を認めている部分がシステム間で統一されていない。

(3) 守秘義務を盾に申請データが省庁間で共有されていない。折角 EDI で入手された データもそれを必要とする関係者間で共同利用できないと、EDI化のメリットが活 かされないし、申請者は、同じデータを何回も送信する必要がある(現状)。例え

(22)

ば、行政関係情報の共有化を可能とするような法整備(例、韓国における行政情 報共有化法)が必要である。

このような問題点を抱えているため、

¾ 同一データ項目であってもシステム毎に複数回入力、送信する必要がある。

¾ また、システム化(EDI 化)が多数ある手続の一部に限定されているために、

依然として FAX や紙による届出を行わなければならない手続も多数残されて いる。

このため手続のシステム化が行われているにも拘らず、利用者の負担は軽減されてお らず、リードタイムの短縮もできていないというのが現状である。今後、できるだけ紙 による書類の提出をなくすためにICT(情報通信技術)を活用する方向で進めるべきで あり、そのための関連法規の見直しが必要である。

あるべきワンストップサービス・シングルウインドウシステムを目指して、今後わが国 が考慮すべき点を以下に列記する:

わが国貿易関係手続のシングルウインドウ化の作業の状況を見るに、次のような基本 的な取り組み方についての問題点が指摘されており、現状の紙ベースのものを単にシス テム化するだけで、全体業務の省力化、効率化につながるのか、また、仮に電子化した ところで根本的な手続の煩雑さの問題は解消されたわけではなく、国際競争上「手続の 煩雑さが非関税障壁」として貿易摩擦となることも懸念される。すなわち、

(i) 貿易関係手続全般の抜本的な見直しがなされていない。いわゆる業務の BPR

(Business Process Re-engineering)の過程を経ないで、現在紙ベースで行われて いる手続をすべてあるがままに電子化している。

韓国における港湾物流BPRの例:

韓国海洋水産省(MOMAF)と情報通信技術省(MOICT)は、韓国の港湾を北 東アジアの国際物流ハブ港として育成していくという戦略目標達成のため、1 998年4月に「港湾物流BPR調査」を行った。調査対象は、輸出及び輸入物 流であり、「輸出の場合は、貨物がターミナルに搬入され、諸手続を終え、荷役 し、船舶が出港するまで」、「輸入の場合は、船舶が入港・着岸し、荷卸してタ ーミナルから搬出するまで」を対象とした。港湾物流に関係する主体間での情 報のやり取りを一つ一つ整理し、重複、無駄をチェックし、統合、廃止を国に 対して提案した。このBPRの結果、手続のための書類の数(当初75あった書

(23)

類)を、22書類まで減らすことができ(更に現在では19まで減っている)、

それらはすべてEDI化され、ワンストップサービス化に大きく寄与すると共に、

手続の簡素化により貨物の円滑な流通に寄与することとなった。

(ii) 現在すでにシステム化されている手続については、シングルウインドウ化の観

点に立てば、省庁間の縦割り意識を排除して、データ項目の共通化と削減に努 めるべきであると思われる。

G7における税関手続の標準化、簡素化に関する取組みの例

通関関係手続は、各国でも最も早く電子化が行われた分野であり、電子化によ り増大する貨物を円滑に、かつ短時間に処理できるようになった。1996年 6月のリヨンサミットにおいて、「税関申告にかかわるEDI標準化のための作業 の開始が指示され」第1回G7 税関専門家会合が1997年3月に開催された。

サミットからの付託事項は、(a) 税関が要求する申告項目(データエレメント)

の標準化・簡素化、(b) 電子申告フォーマットの開発、(c) 税関以外の他の省庁

(OGA) が要求するデータエレメントの標準化、(d) プロトタイプの確立、であ

った。税関専門家による共同作業の結果、1996年6月時点で800項目以 上あったデータエレメントを、2000年12月時点では115項目まで減ら すことができた。このようなデータ項目の国際レベルでの標準化により、輸出 国と輸入国間でシームレスなデータ交換を達成でき、国際物流の円滑化に寄与 できる。(なお、2001年9月11日の米国における同時多発テロ以来、米国 におけるCSIによる24時間ルールなどの導入により、G7における簡素化の動 きにも影響を与えるかもしれない。)

(iii) (ii) とも関連するが、IMO(国際海事機構)では船舶の入出港・停泊に関する手

続を簡素化するために、その流れを人(乗組員、船客)、物(貨物、乗組員や船 客の携行品)、輸送機器本体(船舶そのもの)の3つに分けて統一した書類を使 用するように勧告している。この IMO 勧告については1965年に採択され、

1967年にIMO/FAL条約として発効しており、現在世界の主要海運国を含め 33カ国が批准している。わが国は、署名はしているが、未だ批准するに至っ ておらず、現在国土交通省を中心に批准に向けた動きが始まったところである。

世界有数の海運国として、わが国も1日も早くこの条約の加盟国となり、港湾 における手続の標準化の面で他国に遅れをとらぬようにすべきと思われる。

IMO/FALが推奨する書類:

1) IMO General Declaration 船舶に関する一般申告

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2) Cargo Declaration 積荷目録

3) Ship’s Stores Declaration 船用品に関する申告 4) Crew’s Effects Declaration 乗組員携行品に関する申告

5) Crew List 乗組員リスト

6) Passenger List 船客リスト

7) Dangerous Goods Declaration 危険品に関する申告

上記の7つの書式により国際海上輸送のすべての申請手続きが網羅されると している。そして、一般申告、貨物申告、乗組員リストや船客リストは、必要 とする最大情報からなっており、船用品申告や乗組員携行品申告は合意された 必須の必要最小情報を包含している。なお、この他に万国郵便条約と国際保健 規則の下で要求される2つの書式がある。IMO/FAL委員会では、上記の7つの 書類をベースに、これらを電子化するためのガイドラインを開発中である。

(iv) 民間のビジネスからの観点では、官公庁への許認可・届出処理は、ビジネス目的を

達成するためのプロセスの一部である。よって、民間ユーザがビジネスプロセスを コンピュータで一貫して処理できるよう、シングルウィンドウ化される官側のシス テムインターフェイスは、BtoGtoBコラボレーションを実現できるよう、端末接続 に限らずシステム間接続を含みオープンにする必要がある。

現在進行中の官公庁におけるシングルウィンドウ化は、官側が主体であり、ユーザ である民間は、クライアント/サーバのクライアントとして位置づけられている。す なわち、民間ユーザはパソコンのブラウザまたは官から支給される特別のソフトを PC に搭載し、官が提供するサーバにクライアントとしてアクセスが許される。こ のような仕組は、安価なPCさえあればアクセス可能であると言う利点はあるもの の、民間ユーザはPCを操作するために人手の介入が必要となる。それを解決する のは、ebXMLを含むWebサービスの技術であり、官民サーバ間のコラボレーショ ンが実現し、人での介入を最小限にしたBtoGtoBが実現しよう。官のサーバに民間 システムや民間ネットワークを直接接続するのは、官側システム運用の信頼性と安 全性に対しリスクをもたらすことは事実である。しかしながら、そのリスクを回避 する技術的手段は用意されつつあり、積極的に官民システムの相互接続の仕組みの 検討を開始すべき時期であろう。

2.5 e-Japan重点計画特命委員会への提言のフォローアップ

あるべき「輸出入・港湾手続のワンストップ化について」の要望(2004年6月29日、

e-Japan重点計画特命委員会宛提出)

(25)

去る2004年3月9日開催の「e-Japan重点計画特命委員会」における「輸出入・港 湾手続のワンストップ化について」のヒアリングにおきましては、当協会に意見陳述の 機会を賜り有難うございました。

その節、出来るだけ具体的に「何をどうすべきか」について、できれば箇条書きで6 月末までに、提出するようにとの額賀委員長のご指示に基づいて、作業を進めてまいり ましたが、このほど作業の結果を添付の通りまとめましたので、ご送付申し上げますの で、関係施策実施時に反映していただきたくお願い申し上げます。

わが国における水際の貿易に係わる手続の簡素化に関しては、貿易の円滑化、活性化 のみならず、空港・港湾における安全性の確保の点からもことの重要性が叫ばれて久し いものがあります。

わが国においても「輸出入・港湾手続のシングルウインドウシステム」が、昨年7月 23 日に立ち上がったものの、真のワンストップサービス・シングルウインドウ化には まだまだ程遠いものがあります。セキュリティを確保しつつ、手続の簡素化・円滑化を 図ることは、なかなか困難なものがありますが、わが国の港湾の活性化のため、国際競 争力回復のためにも、そして邦船のみならず、外国船にとっても使いやすい港とすべく、

少しでもその障壁となるものを取り除く必要があります。

貴特命委員会の活動がそのための突破口となれば、永年貿易手続の簡易化活動に携わ ってきた当協会としても望外の喜びであります。何卒よろしくご検討の程願いあげます。

上記のような経緯の下、「国際海上交通の簡易化に関する条約」(FAL条約)について は、2005年1月21日から開催される通常国会に上程され、批准される予定であり、

港湾関係手続の中の「船舶夜間入港通知」に関しては、廃止されるとのことである。

これらは、われわれの地道な活動の成果が認識されたことであり、その上で、それら が結果として少しでも国の施策に反映され、最終的には輸出入・港湾関係手続が簡易化、

効率化されると共に、関係各位の利便性向上に繋がれば望外の喜びとするところである。

また、引いては、我が国港湾の国際競争力の強化にも資するといえよう。

(26)

2004-06-28 (財)日本貿易関係手続簡易化協会

「輸出入・港湾手続のワンストップ化について」の意見の整理

要望事項 現状 達成目標

1. 業務の見直し-電子化の前にBPRを

• 現在の手続を徹底的にレビューして、その数を大幅に減ら すと共に必要最小限のデータの入力とする。

¾ Sea-NACCS & Air-NACCS

¾ 税関手続申請システム(Cupes)

¾ 動物検疫検査手続電算処理システム(ANIPAS)

¾ 輸入植物検査手続電算処理システム(PQ-NET)

¾ 輸入食品監視支援システム(FAINS)

¾ 貿易管理オープンネットワークシステム(JETRAS)

¾ 港湾EDIシステム(Port-EDI)

¾ 上記以外に各港毎に地方自治体の港湾システムがあ る(200?)

¾ 乗員上陸許可支援システム

• BPRとは何か、どうすればよいのかについての理解が十分 でないのではないか。では、考え方を変えて、ゼロベース で、原点に返ってどの手続が本当に必要なのか、使われて いない手続はないか再検討してはどうか。その上で、現在、

要求されている書類が、IMO/FAL 条約が勧告する書類で 何故代替できないかについて検討してはどうか。

又は、下記のような発想の転換ができないか。

• 帳票主義から、データ主義へ。(全省庁)

• 帳票を要求するのではなくて、必要なデータ項目の入力を 1 回のみ要求し、そのデータを使ってどのような書類を作 るかは、受け手側のプロセスの問題。

• 現場での情報化教育の徹底。

• データベース化して、データの共有化(必要があれば、韓 国のような「データ共有化法」など法律の制定)。

添付2参照 添付4参照 添付5参照 添付6参照 添付3参照 添付1参照

2. IMO/FAL条約の早期批准

• 平成17年1月21日開催の国会へ提出、批准すべく関係 省庁間において作業中。

• 条約の批准に伴い、これに準拠して極力相違通報部分(条

作業中

(27)

約で定めている書類以外に各国政府が要求している書類・

手続)を減らすと共に、書類の数を減らすこと。数値目標 並びに期限を決めて努力すべきであろう。

• 「書類と言う考え方から、データ項目と言う考え方」に考 え方を切り替えれば、書類の数云々は言わなくても済む。

しかし、書類の数を減少すると言う目的には沿わないこと となり、且つ業務の見直し論からは後退する。

3. 料金上の問題

現在一部の電子化手続において有料となっており、

従来通り紙で申請する場合は無料である。これは、電 子化のインセンティブを著しく損なうものである。逆 に、紙による提出を有料化し、電子化申請は、(初期投 資、ランニングコストを除いて)原則無料化すべきで ある。

4. 全体の電子化率を高めるための中小企業への特別の配慮

• ASPサービス

• Net NACCS、NACCSパック等用意されている。

• 中小の港湾管理者及び海上保安庁に対しては、港湾管理者 パック、港長パックを開発して、配布している(ご参考まで)

-データベース化されていない。

5. セキュリティ確保のための対策

• テロ防止、不法な貨物の移動等を防止するための効果的 で、簡易なセキュリティ対策の検討及び導入

• 船舶識別コードとして、コールサインの他に国際船舶識別 符号であるIMO船舶コードを早急に採用すること。(国連 勧告10号)

• 日本独自の危険品コードを、IMO 危険品コードと国連危 険品コードへ整合化することにより、国際危険品輸送にお ける申請等において簡素化を図り、国内と国際間での危険 品に関する認識を統一化する。

• 危険品の国内輸送に当り、ドライバーがその積載物の明細 を告知されないまま輸送に従事している。(荷主が法律違反 を犯しているのか、運送事業者が知っていてドライバーに 知らせないのか?)本来ドライバーは、自分が何を輸送し ている貨物に関する情報(送り状など)を所持すべきであ

検討委員会 設置

(28)

る。このことにより、交通事故などの場合の速やかな対応 が可能となる。

• 改正SOLAS条約の2004年7月1日施行に伴い、新規手 続の追加がなされたが、申請者に過重な負担とならないよ うに配慮すること。

• 空コンテナの輸送に関する管理責任とルールの明確化。空 コンテナに関しては、現時点においては何らセキュリティ チェックがなされていない。密入国、あるいは危険物等の 不法輸送等もあり得るのではないか。

• セキュリティ確保のため尚一層のIT化を推進する。

6. 電子化に際して、UN/EDIFACT等の国際規格の採用

• 手続の電子化に当たっては、UN/EDIFACT等の国際規格 に基づくこと。これにより世界の港に寄港する船舶の手続 が 共 通 化 さ れ る 。 ま た 、 国 連 標 準 メ ッ セ ー ジ

(UN/EDIFACT)の使用が飛躍的に拡大することにより、

グローバル化が促進される。

• UN/EDIFACTという国際標準を採用することにより、船

社自身によるデータの直接送受信が可能となり、外国船社 にとって利用しやすいものとなる。

• 貿易手続で使用するコード類についてもUN/CEFACTで 勧告する各種コードを積極的に採用すること。

資料3参照

表  情報フォーマットの一覧 情報名  Ver  種別コー ド  業務  送信者 受信者 UN/EDIFACT Type, Version  公 開 年月  Invoice 情報  1.0 380  輸出・輸入 荷主  FW INVOIC  D95B 1996/5
図 7.9-3  トレードチェーン(文書の流れ)  7.9.3  セキュリティ確保  貿易手続電子化において、基本となる貿易文書の安全確実の伝送については、図- 4に示すように、国際的に認知され標準化が進んでいるPKIをベースとした相手認 証、電子署名、暗号化等および債権性を持つB/L等の文書の権限管理および送受証 明をおこなうRSP機能により、実現している。 輸入国税関 輸出国税関 B/Lコピー (通関用) Request of  Delivery Order  = 引渡請求 貨 物 到 着 通 B/Lコ
図 7.9-6  PAA  Cross-border Transaction の概要

参照

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