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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

ふるさわ かずのり

古澤 一範

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 793 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 29 年 3 月 10 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Sealing Ability of Enamel Crack using Various Dentin Desensitizers

(エナメル質の微細亀裂に対する各種知覚過敏抑制材の封鎖性)

学 位 論 文 掲 載 誌 日本歯科保存学雑誌 第 60 巻 第 1 号 平成 29 年 2 月 28 日

論 文 調 査 委 員 主 査 山本 一世 教授 副 査 今井 弘一 教授 副 査 前田 博史 教授

論文内容要旨

近年,う蝕や実質欠損を認めず,一過性の冷水痛や擦過痛を主症状とした象牙質知覚過敏症の症状 を訴える患者が増えている.その原因の一つとしてエナメル質の微細亀裂(以下;エナメルクラック)

が考えられる.健全歯での発生率は,40 歳以降では

95%を超えるとの報告もある.本研究では,各種

知覚過敏抑制材を用いて透過抑制率を測定することによりエナメルクラックの封鎖性について検討を 行った.

知覚過敏抑制材として,スーパーシール(フェニックスデンタル,以下,SS),MS コート

F(サ

ンメディカル,以下,MS),ナノシール(日本歯科薬品,以下,NS),ティースメイトディセンシタ イザー(クラレノリタケデンタル,以下,TD), G-Premio BOND(GC,以下,GP)を使用した.健 全ウシ歯をモデルトリマーにて面出後,耐水研磨紙#600 まで研磨,その後,高さ

6cm

より

200g

の 重りを

2

回落としエナメルクラックを作製し,直径

8mm,厚さ1mm

のエナメル亀裂試料とした.次 に, Pashley らの報告に準じて作製した装置に試料ステージの内圧が

25mmHg

になるよう規定し,こ れを知覚過敏症罹患モデル歯質とした.各知覚過敏抑制材塗布前後の象牙細管内溶液の移動量から透 過抑制率を測定した.各試料を蒸留水(DW 群),再石灰化溶液(RS 群)に浸漬し

37℃恒温下に保管し

た.その後,1 週間後,1 ヵ月後ならびに

3

ヵ月後の移動量を同様の方法で測定し,各条件下の透過抑 制率とした.試料数は各種条件群で

5

とした.

SS,TD,NS

DW

群では,塗布直後の透過抑制率に比べ,1 ヵ月後,3 ヵ月後の透過抑制率は有

意に高い値を示した. SS,NS の

RS

群では,塗布直後の透過抑制率に比べ,1 ヵ月後,3 ヵ月後の

透過抑制率は有意に高い値を示した.TD の

RS

群では,塗布直後の透過抑制率に比べ, 3 か月後の

透過抑制率は有意に高い値を示した.MS の

DW

群,RS 群では,塗布直後の透過抑制率に比べ,1 週

(2)

間後,

1

ヵ月後,

3

ヵ月後の透過抑制率は有意に高い値を示した.

GP

DW

群,

RS

群では有意差は 認められなかったが塗布直後より高い透過抑制率を示した.

以上より,各知覚過敏抑制材において効果発現の時期に差はみられるものの,繰り返し塗布するこ とにより効果があらわれることが示唆された.

論文審査結果要旨

本論文は、エナメル質の微細亀裂を知覚過敏抑制材により封鎖することを目的とし、研究を行った ものである。

近年、う蝕や実質欠損を認めず、一過性の冷水痛や擦過痛を主症状とした象牙質知覚過敏症の症状 を訴える患者が増えている。その原因の一つとしてエナメル質の微細亀裂(以下;エナメルクラック)

が考えられる。健全歯での発生率は、40 歳以降では

95%を超えるとの報告もある。本研究では、各種

知覚過敏抑制材を用いて透過抑制率を測定することによりエナメルクラックの封鎖性について検討し た。

知覚過敏抑制材として、スーパーシール(フェニックスデンタル,以下,SS)、ナノシール(日本 歯科薬品,以下,NS) 、ティースメイトディセンシタイザー(クラレノリタケデンタル,以下,TD)、

MS

コート

F(サンメディカル,以下,MS)、G-Premio BOND(GC,以下,GP)を使用した。健全ウ

シ歯をモデルトリマーにて面出後、耐水研磨紙#600 まで研磨、その後、高さ

6cm

より

200g

の重り を

2

回落としエナメルクラックを作製し、直径

8mm、厚さ1mm

のエナメル亀裂試料とした。次に、

Pashley らの報告に準じて作製した装置に試料ステージの内圧が

25mmHg

になるよう規定し、これを 知覚過敏症罹患モデル歯質とした。各知覚過敏抑制材塗布前後の象牙細管内溶液の移動量から透過抑 制率を測定した。各試料を蒸留水(DW 群) 、再石灰化溶液(1.5mmol/l CaCl

2

,0.9mmol/l KH

2PO4

130mmol/l KCl,20mmol/l HEPES,0.05% NaN3

,pH 7:RS 群)に浸漬し

37℃恒温下に保管した。

その後、1 週間後、

1

ヵ月後ならびに

3

ヵ月後の移動量を同様の方法で測定し、各条件下の透過抑制率 とした。試料数は各種条件群で

5

とした。

その結果、SS、NS、TD の

DW

群では、塗布直後の透過抑制率に比べ、1 ヵ月後、3 ヵ月後の透過 抑制率は有意に高い値を示した。 SS、NS の

RS

群では、塗布直後の透過抑制率に比べ、1 ヵ月後、3 ヵ月後の透過抑制率は有意に高い値を示した。TD の

RS

群では、塗布直後の透過抑制率に比べ、 3 か月後の透過抑制率は有意に高い値を示した。MS の

DW

群,RS 群では、塗布直後の透過抑制率に比 べ、1 週間後、1 ヵ月後、3 ヵ月後の透過抑制率は有意に高い値を示した。 GP の

DW

群,RS 群では 有意差は認められなかったが塗布直後より高い透過抑制率を示した。

以上より、各知覚過敏抑制材において効果発現の時期に差はみられるものの、繰り返し塗布すること

により効果があらわれることが示唆された点において、本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値

すると判定した。

参照

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