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河川堤防刈草の有効活用 −堤防の刈草を家畜の飼料に−  【講演要旨/カラー版】

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全文

(1)

河 川 堤 防 刈 草 の有 効 活 用

―堤防の刈草を家畜の飼料に―

平成22年11月9日(火) 13:30~17:00 会場 コルソホール(さいたま市浦和区)

主催 社団法人 畜 産 技 術 協 会 後援 農 林 水 産 省 関 東 農 政 局

国土交通省関東地方整備局

日 本 草 地 学 会

(2)

プログラム

(1)開 会(13:30~13:50) 開会挨拶及び来賓挨拶

(2)講 演(13:50~15:45)

13:50~14:10 「飼料をめぐる情勢」

農林水産省関東農政局生産経営流通部畜産課 課長補佐 三ッ木嘉之

14:10~14:30 「堤防管理における除草と刈草提供の実態」

国土交通省関東地方整備局河川部河川管理課 維持修繕係長 近藤 誠

14:30~15:00 「飼料としての刈草の品質と飼料調製」

(独)農研機構 畜産草地研究所

飼料調製給与研究チーム長 野中 和久 15:00~15:15 休憩

15:15~15:45 「河川堤防刈り草を有効活用した乳牛用発酵TMR 飼料の開発による牛生産コスト削減効果の評価」

NPO法人エコグループ市原

理事長 須藤 吉康 NPO法人いきいき畜産ちばサポートセンター 理事長 江藤 哲雄

(3)総合討論(15:50~17:00)

座 長 日本草地学会 会長 雑賀 優 パネラー 酪農家 長谷川正樹及び講師5名

(4)閉 会(17:00)

(3)

目次

「飼料をめぐる情勢」··· 1

農林水産省関東農政局生産経営流通部畜産課 課長補佐 三ツ木嘉之

「堤防管理における除草と刈草提供の実態」 ···13

国土交通省関東地方整備局河川部河川管理課 維持修繕係長 近藤 誠

「飼料としての刈草の品質と飼料調製」 ···27

(独)農研機構 畜産草地研究所 飼料調製給与研究チーム長 野中 和久

「河川堤防刈り草を有効活用した乳牛用発酵TMR飼料の開発による

牛生産コスト削減効果の評価」 ···39

NPO 法人エコグループ市原 理事長 須藤 吉康

NPO 法人いきいき畜産ちばサポートセンター 理事長 江藤 哲雄

(4)

「飼料をめぐる情勢」

農林水産省関東農政局生産経営流通部畜産課

課長補佐 三ツ木 嘉之

(5)

平 成 2 2 年 1 1 月 9 日

飼料をめぐる情勢

関東農政局生産経営流通部畜産課

畜産経営と飼料

○ 我が国の全畜種のTDNベースでの飼料需給は、牧草など主に国産品でまかなわれている粗飼料が21.5%、

主に輸入に依存している濃厚飼料が78.5%。

○ 飼料費が畜産経営に占める割合は高く、粗飼料の給与が多い牛では約43~46%、濃厚飼料中心の豚・鶏では 67~70%。

(平成20年度畜産物生産費調査)

(TDN:Total Digestible Nutrition)

家畜が消化できる養分の総量。

カロリーに近い概念。

1TDNkg≒4.41Mcal

粗飼料と濃厚飼料の割合(TDNベース) 経営コストに占める飼料費の割合 21年度

飼料需給

(TDNベース)

25,138千TDNトン

濃厚飼料供給量 19,730千TDNトン

(78.5%)

(うち国産2,122千TDNトン)

粗飼料供給量 5,409千TDNトン

(21.5%)

(うち国産4,205千TDNトン)

畜種別の構成

(TDNベース)

<酪農>

北海道

都府県

濃厚飼料 粗飼料

<肉用牛>

繁殖

乳おす肥育 肉専肥育

<養豚・養鶏>

55.8% 44.2%

39.7% 60.3%

60.1 % 39.9 %

88.9 %

92.4 % 7.6%

11.1%

100%

粗飼料 : 乾草、サイレージ、稲わら等

濃厚飼料 : とうもろこし、大豆油かす、こうりゃん、大麦等

生乳(kg)

飼料費:46%

肥育牛(頭)

飼料費:43%

肥育豚(頭)

採卵経営の飼料費:70%

ブロイラー経営の飼料費:69%

飼料費:67%

養鶏(戸)

(6)

5 0 1 00 1 50 2 00 2 50 3 00

0 7.4 7 10 08.1 4 7 10 09.1 4 7 10 10.1 4 7 1 0

ドル /トン

(08.6/27) 297ドル/トン (755セント/ブッシェル)

(10.8/30)

168ドル/トン

(426セント/ブッシェル)

(09.6/2) 177ドル/トン (450セント/ブッシェル)

20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150

07.1 0 8.1 09.1 10.1 1 1.1

ドル/トン

(07.11) 120.6

(10.8) 58.3 (08.5)

147.2

(08.12) 23.6

○ とうもろこしの国際価格(シカゴ相場)は、バイオエタノール向け需要の増加等から高騰し、さらに主要産地の天候不順等もあり約300 ドル/トンまで大幅に上昇。その後、世界的不況による需要減退、豊作予測等から相場は急落。直近では100ドル台半ば/トン(4ド ル前後/ブッシェル)で推移。大豆油かすについては、300ドル前後/トンで推移。

○ 海上運賃(フレート)は、堅調な船舶需要や原油価格高騰の影響等により約150ドル/トンまで大幅に上昇し、その後急落したもの の、直近では50~60ドル/トン程度で推移。一方、為替相場は、昨年4月以降円高傾向で推移してきたが、直近では90円/ドルを切 る水準で推移。

○ 最近の価格動向の特徴として、①原油相場、株式市場等の経済指標が穀物相場の主材料となる傾向、②投機資金が穀物相場に流 入し相場の変動に影響、③米国でとうもろこしのバイオエタノール需要が増加基調にあり、とうもろこしの需給構造に変化。

注:シカゴ相場の日々の終値である。(資料:生産局畜産部畜産振興課調べ)

<とうもろこしのシカゴ相場の推移(期近物)>

<為替相場の推移>

<海上運賃の推移(ガルフ~日本)>

配合飼料価格に影響を与える要因の価格動向

<大豆油かすのシカゴ相場の推移(期近物)>

注:シカゴ相場の日々の終値である。(資料:生産局畜産部畜産振興課調べ)

100 200 300 400 500

07.4 7 10 08.1 4 7 10 09.1 4 7 10 10.1 4 7 1 0

ドル /トン

(07.9/27) 283

(08.7/14) 452

(10.8/30) 308 (09.6/11)

428

80 90 1 00 1 10 1 20 1 30

07.1 08.1 09.1 10.1 11.1

円/ドル

(10.8) 86 (08.3)

101 (08.8)

109

(09.1) 90

注:10年8月の値は、8月30日までの中心値の平均値である。

注:10年8月の値は、第3週までの平均値である。

○飼料穀物の輸入量は、近年、やや減少傾向で推移。主な輸入先国は、米国、オーストラリア、カナダ、アルゼンチン、ウクラ イナ 。

○飼料穀物のほとんどは輸入に依存しており、特にとうもろこし・こうりゃん・大麦は、米国・オーストラリアに大きく依存。

飼料穀物の輸入状況

アルゼンチン とうもろこし(1%)

こうりゃん(14%)

大麦(1%)

我が国の飼料穀物輸入量

米国のとうもろこし需給

カナダ 大麦(17%)

オーストラリア こうりゃん(48%)

大麦(61%)

小麦(34%)

注:括弧内の%はH21年度輸入量の各穀物の国別シェア

資料:財務省「貿易統計」、USDA 「World Agricultural Supply and Demand Estimates (August 12, 2010)」、 USDA 「World Market and Trade (August 12, 2010)」

農林水産省生産局畜産部畜産振興課「流通飼料価格実態調査」

注:その他とは、小麦、えん麦、ライ麦である。

(百万トン)

08/09 09/10 10/11

(見込み) (予測)

307.1 333.0 339.5 0.4 0.2 0.3 348.7 375.7 376.0 飼料用 259.3 289.3 290.6 エタノール用 131.6 140.3 135.9 その他 94.2 114.3 119.4 47.0 50.2 52.1 42.5 36.2 33.3 13.9 10.7 9.7 期末在庫率(%)

輸入量

期末在庫量 生産量

輸出量 国内需要量

配合・混合飼料の原料使用量

(平成21年度)

[計2,485 万㌧]

※デンプン質が多 く使いやすいとう もろこしが5割を 占める。

上段:使用数量(万トン) 下段:割合(%)

ウクライナ とうもろこし(2%) 大麦(13%)

小麦(29%)

米国 とうもろこし(94%)

こうりゃん(38%)

大麦(4%)

小麦(6%)

世界のとうもろこしの輸出状況 10/11

(予測)

輸出量

(百万㌧) (割合)

①米国 52.1 (57.0%)

②アルゼンチン 13.5 (14.8%)

③ブラジル 8.5 (9.3%) 世界計 91.4 (100.0%) (万トン)

H19年度 H20年度 H21年度 とうもろこし 1,206 1,172 1,136

こうりゃん 92 104 147

大麦 114 96 122

その他 26 17 21

合計 1,438 1,389 1,426

とうもろこし 1,191

48%

こうりゃん 172

7%

その他穀類 167

7%

大豆油かす 336 14%

その他油かす 120

5%

糟糠類 252 10%

動物性飼料 38 2%

豆類, 11

1%

その他 198 8%

(7)

○ 全国の飼料作物作付面積及び収穫量の推移

○ 近年は農家の高齢化による労働力不足等により、作付 面積は減少傾向で推移。

○ 平成19年からの配合飼料価格の高騰を踏まえ、関係 者一体となって、水田有効活用等資料増産の取組を推進 した結果、平成20年度は飼料作物作付面積が拡大し、21 年度も面積を維持。

○ 作付面積の内訳(

H21

○ 単位面積あたり生産量の内訳(

H21

○優良品種の導入や、青刈りトウモロコシ等高収量作物の 作付拡大、北海道における草地更新推進による単収の増 加を支援。

0 1 2 3 4 5

800 900 1000 1100

S60 H2 7 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 収穫量

作付面積 収穫量(千万トン) 作付面積()

ha

減少傾向だった 作付面積が 拡大へと転換

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 800,000 900,000

北海道・都府県別 草種別

901,500 901,500

都府県 300,300

北海道 601,300

牧草 764,100

(ha)

青刈りとうもろこし 92,300 ソルゴー 18,700 その他 22,900

3.82 3.4 4.72

3.63

5.03 5.84

0 1 2 3 4 5 6 7(t/ha)

国産飼料の生産動向

飼料自給率の現状と目標

○ 飼料自給率を25%(平成21年度)から38%(32年度)に引き上げることを目標とし、飼料基盤や機械の整備、飼料用 稲の生産拡大、食品残さ飼料化の推進等を支援し、穀物相場に翻弄されない足腰の強い畜産経営を実現。

・世界の穀物消費量 は、人口の増加、所 得向上に伴う肉類消 費の増加等に伴い、

高い水準で推移。

・今後も穀物需給は ひっ迫基調で推移す ると見込まれる。

食品産業の残さ発生量・再生利用の状況(平成15・19年度) (単位:千トン)

肥料 飼料 メタン化 油脂及び 油脂製品 その他 11,343 6,796 2,515 2,379 204 408 1,291

100% 60% 22% 21% 2% 4% 11%

11,348 5,540 2,220 1,887 0 166 1,276 100% 49% 20% 17% 0% 1% 11%

年度 食品廃棄物等 の年間発生量

再生利用への仕向け量

19 15 平成32年度

目標 飼料全体 38%

○乾草

○サイレージ

(発酵させた粗飼料)

牧草

青刈りとうもろこし 稲発酵粗飼料

○稲わら 飼料作物面積

輸入 89%

国産 濃厚飼料 11%

輸入 81%

国産 19%

○穀類 とうもろこし こうりゃん 、 大麦、米

○糠類 フスマ、米ヌカ

○粕類 大豆油粕 ビートパルプ ビール・豆腐粕

○動物質飼料 魚粉等

食品残さ等 未利用資源 糠類・粕類 飼料用米

飼料自給率の現状と目標

国産 100%

輸入 22%

国産 78%

90万ha → 105万ha 乾草 稲わら 稲WCS 25%

平成21年度 概算

粗飼料

(8)

国産飼料に 立脚した畜産の確立

○ 水田の活用(耕畜連携)

・稲発酵粗飼料※1

・飼料用米

・水田放牧

・水田裏利用

・稲わら ○ 耕作放棄地の活用(繁殖牛放牧)

・飼料費の節減

・農地の保全

・鳥獣被害防止

○ 集約放牧の推進(酪農)

・購入飼料費の節減

・収穫労力軽減

・飼養管理労力軽減

○ コントラクター※2の育成・強化

・収穫労力軽減

・生産費用の節減

・所得の増加

・国産飼料の確保

・経営の高度化

○ エコフィード※4等未利用資源の利用推進

・購入飼料費の低減

・飼料原料の多元化

・未利用資源(食品残さ等)の有効活用

○ 青刈りとうもろこしの拡大

○ 高位生産性草地への転換

・単収の向上

・生産費用の軽減

集約放牧

耕作放棄地放牧

飼料収穫作業

○ TMRセンター※3の育成

(完全混合飼料)

・飼料給与時間の短縮

・生産乳量の増加

・飼養規模拡大 TMR調製プラント

青刈りとうもろこし 稲発酵粗飼料

飼料用米の利活用

余剰食品の飼料化 焼酎粕の飼料化

・ 輸入飼料原料に依存した畜産から国産飼料に立脚した畜産に転換するため、水田や耕作放棄地、食品残さ等の資源を有効 活用し、国産飼料の生産・利用を拡大。

注1 稲発酵粗飼料:稲の実と茎葉を一体的に収穫し発酵させた牛の飼料 注2 コントラクター:飼料作物の収穫作業等の農作業を請け負う組織

○ 粗飼料広域流通体制の構築

・広域流通施設の 整備

・国産飼料の需要

拡大 広域流通

国産飼料の生産・利用拡大の取組

注4 エコフィード:食品残さ等を原料として製造された飼料 注3 TMRセンター:粗飼料と濃厚飼料を組み合わせた牛の飼料(Total Mixed Ration)を製造し農家に供給する施設 6

褐毛和種雌牛の牛肉中のビタミンE含量

○ 稲発酵粗飼料(稲WCS)は、稲作農家にとっては作りやすく、畜産農家にとっては飼料価値の高い「飼料作物」として、水田での作 付が平成18年から平成21年までに約2倍に拡大。

○ 排水不良田でも生産できる良質な粗飼料として、耕種農家・畜産農家の双方にメリット。

○ 平成23年度概算要求として稲WCSの生産に8万円/10aの助成を行う水田活用の所得補償交付金及び高収量・高品質な稲WC Sの生産・利用を推進する国産粗飼料増産対策事業を要求。

※ 稲WCSとは、稲の穂と茎葉を丸ごと乳酸発酵させた粗飼料(ホールクロップサイレージ:Whole Crop Silage)のことをいう。

○ 稲WCSの作付面積(ha)

メリット 課題

・排水不良田等でも作付が可能。

・通常の稲作栽培体系とほぼ同じ で取組みやすい。

・連作障害がない。

・良好な栄養価を有し、牛の嗜好 性も高い。

・長期保存が可能。

・低コスト栽培技術の導入や多収 品種の開発によるコスト低減。

・生産者と需要者の間での供給計 画策定。

・効率的な保管・流通体制の確立。

・品質の向上・安定化が必要

稲発酵粗飼料をめぐる試験研究の進展

■高性能ロールベーラーによる品質向上

■稲発酵粗飼料を活用した高品質牛肉生産の取組

細断型 飼料イネ専用機

(20年2月発売)

稲発酵粗飼料給与でブランド化した牛肉「はまさり牛(褐毛和種)」

(埼玉県)

ビタミンEの増加効果等により牛肉の脂質酸化や肉色劣化の抑制が期待 メリット:

・長期保存が可能。

・嗜好性が高い。

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0

2ヶ月 5ヶ月 9ヶ月

(新%)

3.6 4.0 4.4 4.8 5.2

pH

従来型

細断型

(乳酸量)

(pH)

細断型 従来型

飼料用稲専用機で調製したサイレージの品質

稲発酵粗飼料を用いた 褐毛和種雌牛の肥育

0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0

試験牛 対照牛

mg/kg

n=2

n=3

(畜産草地研究所 中西2007

H16 H17 H18 H19 H20 H21

(見込み)

4,375 4,594 5,182 6,339 9,233 10,306

【23年度概算要求】 国産粗飼料増産対策事業

高収量・高品質な稲WCSの生産に対して10,000円/10aを助成

【23年度概算要求】 水田活用の所得補償交付金 WCS用稲、飼料用米の生産に対して80,000円/10aを助成

稲発酵粗飼料の生産・利用の拡大

(9)

○ 飼料用米の作付面積

○ 飼料用米の作付面積は、年々拡大を続け、平成21年度は平成20年度の約2.6倍に拡大。

○ 飼料用米の利活用を推進するためには、①畜産経営にメリットのある価格で提供されること(低コスト生産・流通体制の確 立)、②飼料用米に対する消費者の理解増進、③耕畜連携による安定的な生産・利用体制の構築などが必要。

○ 農林水産省では平成23年度概算要求として、飼料用米の生産に8万円/10aの助成を行う水田活用の所得補償交付金 を要求。

○ 飼料用米の推進に係る最近の取組について

【メリット】 【課題】

(稲作農家)

・ 水田の有効利用。

・ 通常の稲作栽培体系と同じで 取り組みやすい。

・ 農機具などの新規投資不要。

・ 連作障害がない。

(畜産農家)

・ 輸入とうもろこしより安ければ、

配合飼料の原料として利用が可 能。

・ 長期保存が可能。

・ 配合飼料の場合、特別な設備 や手間が不要。

・ 輸入とうもろこしとの価格差の 縮小。

・ 生産者と製造事業者、畜産農 家等が連携した安定した供給計 画の策定。

・ 低コスト生産や多収品種の種 子の安定供給。

・ 保管・流通体制の確立。

・ 配合飼料の原料として本格的 に取り扱うには、既存施設の見 直し等配合飼料工場の条件整 備。

米粉・エサ米法の成立(21年4月)

■趣 旨:米穀の新用途(米粉用・飼料用等)への利用を促進 し、我が国の貴重な食料生産基盤である水田を最大 限に活用して食料の安定供給を確保

■支援措置:農業改良資金の貸付対象者に製造事業者を追加、

貸付期間の延長(10年以内→12年以内)

(単位:ha)

年度 17 18 19 20 21(見込み) 45

全国計 292 4,129

出所:生産局畜産部畜産振興課調べ。

1,611 104

【23年度概算要求】水田活用の所得補償交付金

飼料用米、WCS用稲の生産に対して80,000円/10aを助成

さらに飼料用米のわらの飼料利用に、13,000円/10aの助成

飼料用米の利活用の推進

○粗飼料で農地を有効活用した いが、畜産農家が近くにいな い。

○個人で遠くに運ぶのは難し い。

○飼料の保管場所がない。収穫 した飼料の管理ができない。

以下の問題を抱えている地域を支援

A町の畜産農家 B町の耕種農家

①拠点を設置 飼料を保管・管理

【生産者組織等】 ②飼料を搬入

【耕種農家】

③拠点の飼料を 広域流通・販売

【飼料販売会社】

④飼料を購入

【畜産農家】

B町 A町

⑤評価結果を伝達 して取組に反映

After

畜産農家のメリット 耕種農家のメリット

○近くに耕種農家がいなくても、

国産粗飼料の安定確保が可能

○飼料保管場所が不要

○産地で品質管理されるため、

安心して取引可能

○飼料・畜産物の分析費用が助成 され、新しい飼料の特色を把握 可能

○近くに畜産農家がいなくても飼料 作物生産で農地の有効活用が可能

○収穫した飼料の保管場所が不要

○収穫した飼料の管理が不要

○飼料の運搬や販売事務手続きが 不要

○産地で飼料生産に取り組むため、

均質・高品質な飼料の安定供給 が可能

(国産粗飼料増産対策事業のうち粗飼料広域流通モデル確立型 22年度予算概算決定額:2,399百万円の内数)

○ 稲発酵粗飼料の作付面積が平成21年度には1万ヘクタールを超える等、水田における粗飼料生産が拡大。

○ 今後は、地域内の耕畜連携にとどまらず、広域的な連携の下で、粗飼料の広域流通により一層の耕畜連携を 進めることが課題。

○ 平成23年度概算要求として粗飼料の広域流通拠点整備に必要な施設の整備及び機械のリースを支援。

【23年度概算要求】 産地活性化総合対策事業(自給率向上重点 支援事業(飼料生産拠点育成型))

国産粗飼料の広域流通体制の整備を支援するとともに、これらの 取組に必要な共同利用施設の整備を支援。

(補助率:1/2、1/3以内)

【23年度概算要求】 農畜産業機械等リース支援事業(飼料生産拠 点育成型)

流通拠点における国産粗飼料の広域流通の推進に必要な農業機 械等のリース導入を支援。

(補助率:リース料のうち物件購入相当の1/2以内)

○国産粗飼料が欲しいが作り手 が近くにいない。

○個別農家間の取引では不安。

○保管場所がないので、必要な 時に持ってきて欲しい。

○初めて使う飼料は不安。

粗飼料の広域流通の推進

(10)

青刈りとうもろこしの作付け拡大

○ 近年、青刈りとうもろこしについては、地域の状況に適合した新品種の育成・普及や省労力収穫機(細断型ロールベー ラー)の開発・普及等により、作付拡大の環境整備が進展。

○ 作付面積は、近年、減少傾向で推移してきたが、これらの環境整備に加え、平成19年の飼料穀物価格の高騰もあり、北 海道を中心に作付面積が増加に転向。

○ 青刈りとうもろこし作付面積(ha)

メリット 課題

・ 牧草に比較し、高栄養で 高収量が期待できる。

・ 配合飼料使用量の低減 が可能。

・ 生産の労力が必要 (省 力的体系への移行が必 要)。

・ 地域の状況に適合した 優良品種の普及。

青刈りとうもろこし生産技術の向上

■細断型ロールベーラーによる省力的収穫作業

■冷涼な地域向けや暖地での2期作向け品種の育成 年度 H17 H18 H19 H20 H21

全国 85,300 84,400 86,100 90,800 92,300

北海道 35,600 35,900 38,300 43,300 45,400

西南地方での2期作に適した 南方さび病に強く雌穂収量が 高い新品種「なつむすめ」

10

ロールベール 体系

従来 体系 作業人数(人) 2 3~6 10a当たり

作業時間(分) 45 30 10a当たり総労働

時間(分) 90 120

根釧・道北地域に適した、

すす紋病に強く雌穂収量が 高い新品種「たちぴりか」

20 25 30 35 40 45

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

単収(t/ha)

草地改良の推進について

○ 草地は、善良な管理に努めても土壌固化や雑草の侵入により10年程度で生産性が低下。

○ このため、マメ科牧草の活用による良質粗飼料の確保や簡易草地更新技術の導入による低コスト化等により効率的・

効果的な草地改良(更新)が必要。

○ 22年度は草地生産性向上対策事業により生産性の高い草地等へ転換する取組を支援する予定。

7年 15年 16年 17年 18年 19年

牧草作付面積(千ha) A 584 574 570 568 565 562 草地改良・整備面積 (千ha)B 28 22 19 23 22 18 草地改良率 (%) B/A 4.8 3.8 3.3 4.1 3.9 3.3

○草地更新の実施状況

草地更新の技術

○優良品種の活用

アルファルファなどのマメ科牧草の活 用によりタンパク質が豊富で良質な粗 飼料を確保(寒冷地向けの品種開発が 進展)

アルファルファ

ガレガ

○簡易草地更新技術

施肥・播種・鎮圧等の草地更新作業が 一工程で完了(省労力・低コスト化)

○ 草地更新の必要性

経過年数(年)

(北海道農政部調べ)

11

1ha当たり 完全更新 簡易更新 起土・砕土・整地 5時間51分

1時間18分

施肥 1時間

播種 26分

鎮圧 1時間

所要時間計 8時間17分 1時間18分 資料:(独)家畜改良センター宮崎牧場調べ

【23年度概算要求】 草地生産性総合対策

牧草等の優良品種の導入や土壌分析に基づいた草地改良を支援 補助率1/3以内(10万円/ha以内)

(北海道農政部調べ)

草地 更新

更新による 増収が必要

(11)

○ コントラクターの組織数は平成15年の317組織から平成20年には522組織に拡大し、飼料収穫面積の1割以 上を担う存在。

○ コントラクターによる労働負担の軽減及び飼料生産作業の効率化・低コスト化を促進することが重要であること から、平成23年度概算要求として、作業受託を新たに開始する場合の受託面積に応じた助成やコントラクター が経営の高度化を図るのに必要な施設の整備及び機械のリースに対する支援を要求。

H15年度 H20年度 組織数(全国) 317組織 522組織 利用農家数(全国) 22,292戸 19,852戸 受託面積(全国) 89,546ha 122,351ha

組織数・受託面積等の推移

※受託面積は飼料収穫作業の受託面積

○北海道・九州を中心にコントラクターの設立が進展。コント ラクターは全国の飼料収穫面積の1割以上を担っている。

耕起等 10千ha

堆肥散布等 33千ha(14%)

飼料生産関連 31千ha(13%)

耕種作業等 35千ha (15%)

飼料収穫 122千ha(52%) 稲わら等収穫 4千ha

形態別組織数(H20) 作業別受託面積(H20)

○最も多い経営形態は営 農集団等で全体の約5 割を占め

る。

○総受託面積のうち約5 割が飼料収穫作業面 積となっている。

※耕種作業等とは、水稲・大豆・麦等の 移植・播種・収穫作業等である。

農事組合法人 53(10%)

営農集団等 282(54%) うち見なし法人

2(0.4%)

有限会社 87(17%) 農協 53(10%) 株式会社27

公社19 市長村1

【23年度概算要求】 国産粗飼料増産対策

コントラクター等の育成を図るため、新たに作業受託を始めるコントラク ター等に対し、作業受託開始当初3年間に限り、受託面積に応じた支 援を直接支払いにより実施。(補助率:定額)

【23年度概算要求】 産地活性化総合対策事業(自給率向上重点支 援事業(飼料生産拠点育成型))

飼料生産組織の経営の高度化を推進する取組を支援するとともに、こ れらの取組に必要な共同利用施設の整備を支援。

(補助率:1/3以内)

【23年度概算要求】 農畜産業機械等リース支援事業(飼料生産拠点 育成型)

飼料生産組織の法人化や規模拡大等による経営の高度化に必要な 農業機械等のリース導入を支援。

(補助率:定額(リース料のうち物件購入相当の1/2以内))

コントラクターの普及・定着

12

TMRセンターの組織数

TMRセンターの効果

○ 平成15年は34組織であったTMRセンターは、平成20年には85組織に拡大。

○ 北海道では、コントラクター業務を行いつつ、自給飼料を積極的に活用した大規模なTMRセンターが育成さ れ、また、都府県においても粗飼料と地域資源を組み合わせて利用する取組を開始。

○ TMR(完全混合飼料)を畜産経営に供給するTMRセンターは、飼料生産労働力不足への対応や、良質飼料の 供給を推進する上で重要。

TMR(total mixed rations)とは、粗飼料、濃厚飼料、ミネラル、ビタミン、添加物等を混ぜ合わせ、必要な栄養素をすべて含んだ混合飼料。

配合設計に基づき良質な飼料が安価で生産できるメリットがある。

H15年 H20年

組織数 34 85

(うち北海道) (7) (35)

TMRセンターのメリット

・均質な飼料調製による品質の 安定化。

・飼料生産コスト削減。

・飼料生産の外部化により酪農 家のゆとりを創造。

・成育ステージに応じた良質混 合飼料を通年給与可能。

・エコフィード等の未利用資源が 活用可能。

・飼料原料調達コストの低減。

【23年度概算要求】 強い農業づくり交付金

地方の高い自主性と裁量に基づく飼料増産に向けて、飼料調整・流通・

保管施設の整備等の取組を支援。

(交付率:事業実施主体へは事業費の1/2以内)

13

TMRセンターの普及・定着

農地利用集積・

耕作放棄地の活 用 良質粗飼料の生

産拡大

畜産経営全体の 改善

○利用権の集積 に より効率化

○作業単位の高性能 機械利用により飼 料生産コスト削減

○個々の農家の所有 機械が削減

○飼料調製の均質化 が進展

○購入飼料費の低減

○飼料原料の多元化

○未利用資源(食品 残さ等)の有効活 用

○飼養管理への作業シフ トが進 み、個体管理が 進む

○適切な牛群管理

○濃厚飼料も含め飼 料成分が均質化

○成育ステージに合 わせた良質TMR 飼料を通年給与

自給飼料の生産 コスト削減

コントラクター・

TMRセンターの 効果

TMR飼料の宅配

コンサルタントによる農家指導 家畜排せつ物の有効活用

農家個々のたい肥舎管理 農地渉外職員による基盤拡大

エコフィードの利用

(12)

放牧のメリット

○ 耕種側

・農地保全、耕作放棄地の解消

・鳥獣害の軽減

・地域活性化

○ 畜産側

・労働時間の削減

・購入飼料費の削減

・牛の繁殖成績が向上

○ 飼料費節減や飼養管理、飼料生産作業の省力化によるコストダウンの観点から放牧への取組が有効。

○ 最近は、低コストなソーラー電気牧柵、効果的なダニ忌避剤が開発されたことも相まって、肉用繁殖牛の耕作放棄地や水 田への放牧が全国的に増加傾向。

○ 今後、耕作放棄地の解消や棚田保全の観点から、転作田、野草地など多様な土地を利用した放牧が期待。

課題

・放牧牛の確保

・周辺への理解醸成

・牛の移動時の労力確保、関連施設の設置

・衛生対策

・放牧実施のための指導者等の育成

放牧の推進

優良事例の特徴

○放牧を始める地域住民の理解を得るために行政等が積極的に関与。

○放牧経験牛貸し出し制度の利用により初期投資を軽減。

○地域の実情に合わせ国の事業の他、県単事業や中山間支払事業など を組み合わせて実施。

○肉用牛の水田放牧の実施状況

資料:農林水産省畜産振興課調べ 2,818 3,170 3,270

4,453 6,038

8,402

8,669

439 541 601 1,067

1,167 1,622

1,842

400 800 1,200 1,600 2,000 2,400 2,800

2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21見込

放牧頭数 放牧面積

放 牧 頭 数(

頭) ha放牧面積()

14

資料:農林水産省畜産振興課調べ

飼料自給率目標 38%(平成32年度) 〔現状:26%(平成20年度)〕

○ 輸入飼料への依存体質から脱却し飼料基盤に立脚した畜産を実現するため、国産飼料の生産・利用を拡大

○ 飼料作物の生産拡大に向けて、作付拡大、生産性向上及び生産・流通体制の強化の取組を推進

○ 飼料用米について多収米品種等の普及による単収向上、飼料用米の産地と畜産農家、配合飼料メーカー等とのマッチ ングや効率的な流通体制の確立を推進

飼料自給率の現状と目標(新たな食料・農業・農村基本計画平成22年3月)

作付拡大

(作付面積:90万ha →105万ha)

飼料作物生産・流通体制の強化

①稲WCS作付拡大

・二毛作等の推進

②耕作放棄地等 での放牧拡大 稲WCS

①コントラクター

・TMR組織の育成

②粗飼料の 広域流通の促進

エン麦 水田裏の 有効利用

粗飼料・稲わら の提供

畜産地域 耕種地域 H32目標

飼料自給率

H20概算26% 38%

生産性向上

(単収:3,970 kg/10a → 4,534 kg/10a)

②草地基盤の整備

青刈りとうもろこし の作付拡大

飼料用米の生産利用の拡大

(0.9万t→70万t)

①多収米品種の活用 ②耕畜連携の推進

TDN:Total Digestible Nutrients(可消化養分総量)の略。飼料の含有する栄養価を示す単位で、家畜が消化し、利用できる養分の総量を示す。

粗飼料自給率

79% 100%

(乾草、サイレージ、稲わら等)

濃厚飼料自給率

(穀類、糠類、粕類等) 11% 19%

エコフィード等の利用促進

(利用量23万TDNt→50万TDNt)

余剰食品の飼料化

(豆腐かす)

①未利用資源 の飼料化

②安定的利用体制 の構築

TMR調製 プラント

15

(13)

新たな酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための 基本方針のポイント飼料関係抜粋

まえがき

自給飼料への転換のためには、その利用におけるコストや設備投資が必要になることといった経営 上の課題があることを踏まえ、中長期的な視点に立って、水田等地域資源の有効活用による自給飼料 基盤の確立に向けて飼料政策を展開

1.我が国における酪農及び肉用牛生産の役割・機能

○ 美味しさやたんぱく質の供給、地域の活性化・機能強化、国土の保全、資源循環等 3.6次産業化の取組等による持続可能な酪農及び肉用牛生産への転換

(4)酪農及び肉用牛経営におけるコスト低減・省力化

○ 飼養管理技術等の高度化及び自給飼料中心の給与体系への転換

(6)畜産物の高付加価値化・ブランド化

○ 地域ブランドの確立

○ 機能性等新たな価値を付加した商品の開発・普及

4.資源循環型で環境負荷軽減に資する自給飼料基盤に立脚した酪農及び肉用牛生産への転換

(1)資源循環型社会への貢献

○ 自給飼料基盤への立脚、家畜排せつ物の利用促進、エコフィードの生産・利用の拡大による環 境負荷の軽減。

(2)自給飼料の利用拡大等

○ 国産飼料の生産利用の拡大や放牧の導入の推進、コントラクターやTMRセンターなどの飼料 生産組織や公共牧場の活用等による飼料生産の外部化・省力化

○ 自給飼料生産・利用のための直接的な支援の充実、草地等の飼料生産基盤のためのハード・ソ フト両面にわたる支援。

16

(3)農地や未利用地の有効活用等

○ 飼料用稲に係る多収米品種の普及等による単収の向上や飼料用米の調製・給与技術の開発。特 に、飼料用米について、流通段階におけるマッチング、ストックポイントの整備等。

○ 各地域の条件に適合した品種や飼料生産利用技術の開発・普及。

○ 飼料用稲の生産・利用、堆肥と稲わら等の農場副産物の交換など、耕畜連携による資源循環。

○ 草地基盤整備や優良品種の導入等による飼料作物の単収や品質の向上。多収性や持続性に優れ る優良品種や効率的な飼料生産利用技術の開発・普及。

○ 放牧の推進により、飼料費の低減、ゆとりの創出、衛生対策費の低減のほか、中山間地域にお ける自然環境の保全、良好な景観の形成や鳥獣被害の軽減。

○ 河川敷、林地を含めたあらゆる利用可能な土地や野草、緑肥、稲わらについて、効率的な生 産・利用体制の構築

(4)コントラクター、TMRセンター等への飼料生産支援組織の活用

○ コントラクター、TMRセンター等への飼料生産の外部化の一層の推進、組織の経営高度化

(5)国産粗飼料の広域流通の構築

○ 耕種地帯から畜産地帯への効率的な粗飼料流通体制の構築

(6)国産飼料利用畜産物の高付加価値化

○ 国産飼料を利用した畜産物の高付加価値化のための技術の開発・普及。

(7)流通飼料の安定的な供給とエコフィード等の利用拡大

(8)家畜排せつ物の管理の適正化と利用の促進

5.消費者ニーズに応えた畜産物の生産・加工・流通と畜産に対する国民の理解の確保

(1)畜産物に係る安全と信頼の確保

○ 飼料作物の栽培に際し、農薬使用基準の遵守の啓発・指導、飼料用稲の生産に当たっても、適 切な栽培管理の徹底。

(3)食育など畜産や畜産物に対する国民の理解の確保

○ 国内で酪農・肉用牛生産を尾kない、国産飼料の積極的な利活用を図ることについての国民理 解の確保。

17

(14)

memo

(15)

「堤防管理における除草と刈草提供の実態」

国土交通省関東地方整備局河川部河川管理課

維持修繕係長 近藤 誠

(16)

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

国土交通省関東地方整備局

国土交通省 関東地方整備局 河川部 河川管理課 維持修繕係長 近藤誠

堤防管理における除草と刈草提供の実態

国土交通省関東地方整備局

関東地方整備局が管理している河川

12事務所で 8水系、17河川 堤防延長約2000㎞

堤防面積約6千万㎡を管理

首都圏を守る、高さ10mを

超える大規模な堤防

(17)

国土交通省関東地方整備局

堤防は土で出来ており「土堤(どてい)」と呼ばれ ていることが、「どて」となった。

河川堤防に草が生えている訳は?

何故堤防を「土手(どて)」というのか?

堤防は土で出来ているため、降雨や洪水により堤防が削 られるのを防ぐため、植生を施している。

洗掘

国土交通省関東地方整備局

河川堤防の確認・異状の早期発見、円滑な水防活動のた めに定期的に草刈りを行っています。

堤防の陥没を早期発見 円滑な水防活動が可能

人力による草刈り 機械による草刈り

梅雨時期と台風時期に 堤防を点検するために、

年2回の実施。

河川堤防の草刈りが必要な訳は?

モグラの穴を発見

除草に農薬は一切使

用していない。

(18)

国土交通省関東地方整備局

堤防や施設の適切な管理のために、定期的な草刈りは必 要不可欠です。

河川堤防の草刈りを行わないと?

堤防の形状が把握でき ません。

施設の操作に支障をきたします。

もし、異状があっても発 見できません。

都市部では、住環境に も影響します。

草が繁茂 した堤防

草が伸びると河川巡視 もできません

国土交通省関東地方整備局

除草中(機械) 集草中

堤防草刈りの従来の流れ

積み込み・運搬

受け入れ先の条件により

、ダンプ又はパッカー車に よる運搬を行う。

刈草処分

大部分は、自治体の焼却 場で焼却。一部現地にて 焼却を行っている。

※現地焼却は自治体の条

例等により禁止されてい る場合がある。

除草前

(ゴミ拾い)

(19)

国土交通省関東地方整備局

【維持修繕費の傾向】

15000 16000 17000 18000 19000 20000 21000 22000

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22

(百万円)

河川の維持管理に係わる予算の推移

年々、減少傾向

今年度 約 1 割 の大幅 削減

限りある予算の中で、コスト縮減に努めた効率的な維持管理が求 められています。この予算の約2割が堤防の草刈りに支弁されます。

処分 運搬5%

10%

集草 27%

除草 58%

集草・運搬・

処分 40%

除草 58%

草刈り作業に係わる 金額の割合

国土交通省関東地方整備局

関東地整HP

農業関係紙に取り上げられた事例

日本農業新聞 畜産技術協会パンフレット

堤防刈草有効活用のPR

HPや自治体広報 誌への掲載の他、

農業関係紙面で 有効活用を呼び かけています。

自治体広報誌の例

(20)

国土交通省関東地方整備局

梱包・運搬→NPO

飼 料 と し て 、 酪 農 家 へ 提 供

NHKにて放映

酪農家等へ提供している事例

NPOと役割分担し、提供している事例

農家による積み込み・運搬 家畜の飼料や敷ワラに

除草・集草→国

堤防刈草の有効活用事例

国土交通省関東地方整備局

河川堤防刈草の有効活用の割合

更なる維持管理費のコスト縮減や刈草の有効活用を図るために、

関係機関との連携強化や新たな施策が求められています。

除草有効活用状況

7%

14%

37% 9%

33%

7%

有効活用 51%

焼却処分 42%

A:焼却処分 B:現地焼却 C:無償引取り(農家等)

D:リサイクル(堆肥等)

E:その他

※年2回草刈りの内、1回分を 分母とした場合

約50%が有効活用 されている。

反面、約50%が 焼却処分や現地 に放置されている。

年間約1万tの刈草を

処分している事になる。

(21)

国土交通省関東地方整備局

刈草の有効活用アンケート結果

主な意見

・輸入飼料に頼らない自給飼料の 確保になり、コストも下がる。

・輸入飼料は消毒されているため、

食感が違う。

・年間通して利用したい。

・品質(栄養)的にもまずまず。

アンケート回答数 27

使用目的

59%

15%

26%

0%

0%

ア.畜産・酪農等家畜の飼料 イ.家畜の敷きワラ ウ.作物の堆肥

エ.バイオマスエネルギー オ.その他

使用目的

約60%が家畜の飼料。

残りが敷ワラや堆肥に 利用されている。

要望等

・土やゴミが混ざっている。

・天候に合わせて刈って欲しい。

(

雨に濡れると価値がなくなる)

・河川まで遠いので、運んでもらえ ると有り難い。

・除草業者と工程を打ち合わせす ると良い。

家畜の飼料 敷ワラ

堆肥

飼料の利用状況

67%

33%

0%

ア.牧草と同様によく食べた イ.半分程度食べた ウ.ほとんど食べなかった

飼料としての状況

牧草同様 よく食べた 半分くらい

食べた

約70%がよく食べたと 回答。ほとんど食べな かったは0%。土やゴミ が混ざっていると残して しまうという意見。

国土交通省関東地方整備局

○河川の維持管理費が減少する中で、民間の力を活用した維持管理を検討する必要。

○堤防草刈りにより発生する刈草処分費のコスト縮減と資源としての有効活用を行う必要。

○一方、畜産関係では輸入飼料の高騰などから、刈草の活用が広がっている。

また、近年ではバイオマス技術の発達により、刈草を資源として活用する動きもある。

刈草は酪農の飼料やバイオマスへ利用

役 割 を 分 担

積み込み・運搬→民間団体 草刈り・集草→国

ゴミ拾い、施設の点検→国・民間 ・処分コストの縮減

・刈草の処分・利用

・安価な資源の調達 推進

・社会貢献、イメー ジの向上

刈草を有効活用してくれる団体等を「堤防管理パートナー」として公募し、堤防の管理を協働して行って頂きます。

パートナーには役割分担に応じた対価を支払います。

(※但し、通常国が行う刈草の積み込み・運搬、処分より安いことが条件)

パートナーとして確定した方とは3年間の基本協定を締結。年度ごとの委託契約を行います。

制度イメージ

堤防の刈草

バイオマス施設

・堆肥

・エタノール などに活用

堤防管理の新たな試み(堤防管理パートナー制度)

(22)

国土交通省関東地方整備局

○広報紙等による無償提供の呼びかけ

国が草刈り・集草したものをホームページ等で広報し、一般へ配布。

運搬は利用者が行う。

1.現状

今後は・・

① 協定等を締結し、安定的に提供

決められた範囲の刈草を、あらかじめ協定等を締結している団体(コントラクター組織など)に提供。

除草・集草は国土交通省。運搬は団体が行う。(協定等の締結)

② 堤防管理パートナー制度の試行

これまで、土木業者が行っていた草刈りに関する作業の一部を刈草を有効活用してくれる団体に委託。

2.試行的取り組み(民間との協働)

まとめ

更に

○民間による堤防の管理

決められた範囲の堤防を農場や企業などが管理し、刈草を飼料や資源として使用。

除草・集草・運搬は農場などが行う。(協定等の締結)

但し、法律等制度の検討や堤防の安全確保が課題

3.新たな制度の検討

現状では需要と 供給が不安 定・・・

刈草の安定供給・定 常的なコストダウン が可能

国土交通省関東地方整備局

ご静聴ありがとうございました。

堤防の刈草を

有効活用する

仕組みを作らん

といかんぜよ!

(23)

「堤防管理パートナー」募集要領

1.背景・目的

関東地方整備局では、約 2000 ㎞の堤防を管理していますが、昨今の厳しい財政事 情の中、民間の力も活用した新しい河川管理について検討をしています。

「堤防管理パートナー」は、これまで国土交通省で行っていた堤防管理の一部を民 間に行っていただき、その対価をお支払いするという、新たな試みです。

堤防管理の中でも、堤防異常の早期発見や強度維持の為に定期的に行っている草刈 りの費用は大きなウェートを占めており、その際発生する刈草は、従来は処分場で焼 却していましたが、それには多大な費用が掛かるほか、焼却による CO2 排出にもつなが ります。

一方、刈草は家畜の飼料などに利用されていたり、バイオマス技術の発達により資 源として活用する動きもあります。

これらのことから、関東地方整備局では、管理している江戸川と多摩川の堤防の一 部を一緒に管理していただき、堤防の刈草を資源として有効活用していただける「堤 防管理パートナー」を募集します。

この試みは、国土交通省と民間団体のそれぞれの利害を理解し、協働する事によっ て、新たな河川管理のあり方の検討に資することを目的として試行するものです。

2.実施箇所

① 千葉県流山市木地先~西深井地先(江戸川左岸25.2~34.0㎞付近)

延 長 約 8,800m(川側のみ)

面 積 約 160,000 ㎡ 法勾配 1:2~4 堤防植 生 主にイネ科系 刈草の 量 約 300 グラム/㎡

(過去の実績による平均的な量であり、 天候等により変動します)

担当事務所 江戸川河川事務所

② 東京都日野市百草地先~日野地先(多摩川右岸37.0~40.0㎞付近)

延 長 約 3,000m(川側と人家側)

面 積 約 44,400 ㎡ 法勾配 1:3 堤防植 生 主に芝

刈草の 量 約 300 グラム/㎡

(過去の実績による平均的な量であり、 天候等により変動します)

担当事務所 京浜河川事務所

※現地の状況を良くご確認頂き、植生の種類や作業条件等を納得の上、応募し

て下さい。

(24)

3.実施内容

①年2回(6月頃と9月頃)、国土交通省で行う堤防草刈り・集草した刈草のうち、原則 として 1 回目(6月頃)に発生する刈草をパートナーに積み込み・運搬ししていただき、

その刈草を有効活用ていただきます。

刈草の有効活用については、家畜の飼料やバイオマスにするなど、パートナー の自由としますが、全て場外搬出することを原則とし、責任を持って活用してい ただきます。 (ゴミとして投棄などは出来ません)

②年1回以上、堤防及び周辺のゴミ拾いを行っていただきます。

③上記作業中などに堤防等河川管理施設に異状を確認した場合には、河川管理 者に報告していただきます。

なお、それらにかかる費用は、別途締結していただく契約書に基づきお支払い します。(別添契約書(案)参照)

4.パートナー期間

3年間を原則とします。(平成 23 年 4 月 1 日~平成 26 年 3 月 31 日)

5.募集期間

平成22年10月19日~平成22年12月17日

6.募集要件

①応募者は民間企業、団体、NPO等とします。

但し、反社会的勢力(※)でないものとします。

(※)反社会的勢力とは、

暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力 集団等又はそれに準ずる者をいいます。

②応募するに当たっては、以下の条件を満足するものとします。

・応募目的が本趣旨とあっていること。

・管理体制や作業方法が明確かつ適切であること。

・刈草の活用方法が明確かつ適切であること。

③費用は、通常河川管理者が管理した場合の価格(1回分の積み込み、運搬、

処分)より安価であることとします。

④作業終了後、写真等による報告書を提出していただきます。

・刈草の運搬・活用状況(必須)

・ゴミ拾い実施状況(必須)

・河川管理施設の異状発見状況(あった場合)

・その他、必要な事項

⑤別途、関東地方整備局長とパートナー協定を締結していただきます。

(別添 協定書(案)参照)

(25)

7.応募要領

①応募にあたっては、 「申し込み書」を作成の上、応募先へ5に定める期間内に 郵送又は持参による方法により提出して下さい。

なお、一度提出した申し込み書の差し替え及び変更をすることはできません。

②質問がある場合は、 書面にて問い合わせ先へ 11 月 30 日までに提出して下さい。

(郵送又持参及び電子メール)

なお、質問の回答は、応募者が特定される部分を除き、原則として関東地方 整備局ホームページにて行います。

※ご提供いただいた個人情報は、行政機関の保有する個人情報の保護に関す る法律にのっとり、堤防管理パートナー応募者選定のため、厳正な管理に より取り扱います 。

8.選定方法

応募多数の場合は、募集要件を満たした応募者の内、一番価格が安い応募者を パートナーとして決定し、通知します。(平成 22 年 12 月下旬予定)

※最低価格者が複数の場合は抽選の上決定します。

9.その他

実際の管理に当たっては、担当事務所と調整の上、実施していただきます。

問い合わせ及び応募先

関東地方整備局河川部河川管理課 橋本、近藤 住 所 〒330-9724

埼玉県さいたま市中央区新都心2番地1 さいたま新都心合同庁舎2号館16階 電 話 048-600-1338

メ ー ル [email protected]

契約書(案)、協定書(案)、申し込み書等は関東地方整備局ホームページより ダウンロードして下さい。

http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000159.html

(26)

memo

(27)

「飼料としての刈草の品質と飼料調製」

(独)農研機構 畜産草地研究所

飼料調製給与研究チーム長 野中 和久

(28)

National Agriculture and Food Research Organization

農業・食品産業技術総合研究機構

農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です

畜産草地研究所 飼料調製給与研究チーム 野中 和久

飼料としての刈草の品質と 飼料調製

堤防で主に利用される草類

寒地型イネ科牧草 トールフェスク

オーチャードグラス ハルガヤ

暖地型イネ科牧草 チガヤ

ススキ

牧草の範疇

家畜に給与可能

(29)

トールフェスク ( Festuca arundinacea Schreb.) Tall fescue

主要栽培地域:東北南部、アメリカ

同定のポイント:

大型の円錐花序。葉が弱く光る。

葉耳に毛がある。

特性:不良環境耐性(排水不良、アルカ リ、塩類の土壌)、暖地にも適する。

葉が粗剛で、品質が劣る。

トールフェスクの特徴

CP (%DM)

ADFom (%DM)

NDFom (%DM)

TDN (%DM)

9.3 42.0 67.3 54.5

1番草出穂期の飼料成分と栄養価

日本標準飼料成分表(2009)

オーチャードグラス( Dactylis glomerata L.) Orchardgrass, Cocksfoot, カモガヤ

主要栽培地域:東日本、北アメリカ、ヨーロッパ

同定のポイント:穂が鳥の足状、葉が扁平で2つに折り畳まれている。

特性:広域適応性、肥料反応が大。

再生力に優れる。競合力が強い。

オーチャードグラスの特徴

CP (%DM)

ADFom (%DM)

NDFom (%DM)

TDN (%DM)

13.0 39.3 64.4 60.1

1番草出穂期の飼料成分と栄養価

日本標準飼料成分表(2009)

参照

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