科学研究費助成事業 研究成果報告書
様 式 C−19、F−19、Z−19 (共通) 機関番号: 研究種目: 課題番号: 研究課題名(和文) 研究代表者 研究課題名(英文) 交付決定額(研究期間全体):(直接経費) 32404 挑戦的萌芽研究 2015 ∼ 2013 間質細胞由来破骨細胞前駆細胞機能維持因子の同定と炎症性骨破壊における役割の解明Identification of stromal cell-derived factors required for maintaining functional osteoclast precursors and elucidation of the role of the factors in inflammatory bone destruction 90167958 研究者番号: 天野 滋(Amano, Shigeru) 明海大学・歯学部・准教授 研究期間: 25670799 平成 28 年 6 月 17 日現在 円 2,800,000 研究成果の概要(和文):M-CSF、 Insulin-2、Nidogen-2、IGFBP-2そしてFibronectin N末端断片30kDa(Fn30kDa)が、 マウス胎児頭蓋冠由来間葉系細胞培養上清中に存在する破骨細胞前駆細胞機能維持因子であると同定された。IGFBP-2 とFn30kDaとの間に相同性の高いアミノ酸配列NGRGEが発見された。Fn30kDaは破骨細胞前駆細胞上のCD13に結合し、RAN K、TRAF6、NFATc1、c-Fos発現を上昇させ、破骨細胞形成を促進させた。また、Fn30kDaの腹腔内投与は、末梢血中のCD 11b/CD13強陽性細胞数を増加させ、LPS誘導性頭蓋冠骨吸収を促進させた。
研究成果の概要(英文):M-CSF, Insulin-2, Nidogen-2, IGFBP-2 and N-terminal fragment 30-kDa of
fibronectin (Fn30kDa) were identified as factors required for maintenance and proliferation of osteoclast precursor in conditioned media from mouse embryonic calvaria-derived stromal cells. The amino acid sequence NGRGE were conserved between IGFBP2 and Fn30kDa. Fn30kDa bound to CD13 expressed on osteoclast precursors, increased the expression of RANK, TRAF6, NFATc1 and c-Fos, and enhanced osteoclastogenesis. Intraperitoneal injection of Fn30kDa in mice increased the number of CD11b/CD13 positive cells in peripheral blood, and enhanced calvarial bone resorption induced by LPS.
研究分野: 感染免疫
キーワード: 破骨細胞前駆細胞株4B12細胞 破骨細胞前駆細胞機能維持因子 Insulin Fibronectin N末端 IGFBP-2 Nidogen-2 CD13 破骨細胞形成
様 式 C-19、F-19、Z-19(共通) 1.研究開始当初の背景 破骨細胞分化・融合・機能発現過程に、骨芽 細胞/間質細胞から産生される M-CSF と骨芽細 胞や骨細胞の膜上に発現する RANKL の刺激 が必要であることが知られている。M-CSF の機 能的欠損により大理石骨病を引き起こす op/op マウスでは、マクロファージの減少と破骨細胞の 欠損が起きることから、M-CSF は、破骨細胞前 駆細胞(ある種のマクロファージ)に分化させる た め に 必 要な 因 子 で あ る と 考 え ら れ て い る 。 RANKL または RANK のノックアウトマウスは破骨 細胞分化に異常をきたし、大理石骨病様の病態 を呈することから、RANKL/RANK シグナルが 破骨細胞分化には必須であると考えられている。 さらに RANKL/RANK シグナルによって遺伝子 発現上昇・活性化してくる NFATc1 が、破骨細 胞分化におけるマスター転写因子であることが、 NFATc1 欠損した ES 細胞からの破骨細胞形成 が障害されることから明らかになっている。ところ で骨の局所でのみ破骨細胞が出現してくる理由 が、この2つの因子による同時刺激が骨の局所 でしか起こりえないためなのか、それともそれ以 外の破骨細胞を骨の局所に出現させる別の機 構が存在しているのか明らかにされていない。 間質細胞の培養上清を添加して培養しなけれ ば破骨細胞分化能が消失していく樹立化破骨 細胞前駆細胞 4B12 細胞の存在から考えると、 その上清中に存在する破骨細胞前駆細胞機能 維持因子を同定し、その機能を明らかにすること はこのなぞを解く1つの鍵になるかもしれないと 考えた。 2.研究の目的 歯周疾患における破骨細胞性骨吸収や関節リ ウマチ性骨破壊は、骨形成を上回る成熟破骨 細胞の数の増加と機能亢進によると考えられて いる。近年、破骨細胞分化・融合・機能発現過 程に M-CSF/c-Fms と RANKL/RANK シグナル が重要であることが明らかにされている。また破 骨細胞前駆細胞に関しても明らかにされてきて いるが、この細胞の増殖や機能維持に関する報 告は少ない。最近私共が樹立した破骨細胞前 駆細胞株 4B12 細胞は、その細胞維持にマウス 胎児頭蓋冠由来間質細胞の培養上清が必要不 可欠であることを報告した。この結果は、破骨細 胞前駆細胞機能維持因子が間質細胞から産生 されている可能性を示唆している。本研究は、こ の因子の同定、発現調節機構、そして破骨細胞 前駆細胞機能維持機構を明らかにし、炎症性 骨破壊における役割を解明することを目的とし ている。 3.研究の方法 1)細胞:樹立化破骨細胞前駆細胞4B12細胞、 マウス骨髄細胞由来 M-CSF 依存性マクロファ ージ。 2)試薬: mM-CSF、sRANKL、ヒト Insulin、ヒト血 漿由来 Fibronectin (Fn)の全長、N 末端部分 の 30 k Da 、 45kDa 、 そ し て 70kDa 、 マ ウ ス IGFBP-2、マウス Nidogen-2 を用いた。 3)破骨細胞前駆細胞分化機能維持活性測定 法: 4B12 細胞を 96 穴 culture plate に 1000 ~5000 個播種し、各試料単独または M-CSF(5 ng/ml)との両刺激で 3 日間培養後、M-CSF とs RANKL 添加 10%FBS 加α-MEM 培地中で 5 日間培養し、この培養上清中の酒石酸耐性酸 性ホスファターゼ (TRAP)活性ならびに TRAP 陽性多核細胞数を測定した。 4)破骨細胞前駆細胞分化機能維持因子の精 製と同定:マウス胎児頭蓋冠由来間質細胞を無 血清培地の E-RDF 培地で培養後、上清を回収 し、Amicon ウルトラ-15 10K デバイスで濃縮、破 骨細胞前駆細胞分化機能維持活性を指標に MonoQ 、 Superdex200 10/300GL, Resource RPC を 用 い て 活 性 分 画 を 順 次 精 製 し た 。 SDS-PAGE でほぼ 1 バンドに近い状態に精製さ れたいくつかの画分を LC/MS/MS で解析した。 5)M-CSF の定量測定:マウス M-CSF ELISA kit を 用 い て 、 MonoQ で 精 製 し た サ ン プ ル 中 の M-CSF 量を測定した。 6)細胞増殖測定: 4B12 細胞を 96 穴 culture
) MonoQ 画分8を Superdex200 10/300GL を
、
)上記の活性画分をさらに Resource RPC で分
Nidogen-2 である可能性が示唆された。 plate に 1000~5000 個播種し数日培養後、
CyQUANT Cell Proliferation Assay Kit を用いて 蛍光強度を測定した。スタンダード曲線を作り、 蛍光強度から細胞数に変換し測定値とした。 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 0 1 0 0 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 6 0 0 7 0 0 8 0 0 M -C S F (pg / m l) F ra c tio n n u m b e r 1 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 0 1 0 0 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 6 0 0 7 0 0 8 0 0 M -C S F (pg / m l) F ra c tio n n u m b e r 1 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 0 1 0 0 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 6 0 0 7 0 0 8 0 0 M -C S F (pg / m l) F ra c tio n n u m b e r 1 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 0 1 0 0 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 6 0 0 7 0 0 8 0 0 M -C S F (pg / m l) F ra c tio n n u m b e r 1 4 7)タンパク質の SDS-PAGE:銀染色で染めた。 8)CD11b/CD13 陽性細胞:FITC ラベル Rat anti-mouse CD11b と RPE ラベル Rat anti-mouse CD13 で染色後、 ベックマンコールターALTRA で解析した。 2.0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 Cont. 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 TRAP acti vity O.D.405 Fraction number 2.0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 Cont. 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 TRAP acti vity O.D.405 Fraction number 2.0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 Cont. 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 TRAP acti vity O.D.405 Fraction number 2.0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 Cont. 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 TRAP acti vity O.D.405 Fraction number 4.研究成果 1)間質細胞の培養上清濃縮液を MonoQ に吸 着後、 20 分間の直線的グラジエントで分離した。 各サンプルの SDS-PAGE による解析、さらに M-CSF 活性、4B12 細胞増殖能、破骨細胞形成 能を調べた。4B12 細胞の増殖活性は、Fr.7 のと ころに認められた。M-CSF の活性は、 Fr.7 のと ころで最も高かった。しかし、破骨細胞分化指標 である TRAP 活性は、Fr.8 のところで最も高かっ た。破骨細胞前駆細胞の増殖には、現在までに 知られているように間質細胞から産生されている M-CSF が主な役割を果たしていると思われるが、 破骨細胞前駆細胞分化機能維持活性は、 M-CSF 活性と4B12 細胞増殖活性の画分と異な ることから、破骨細胞前駆細胞分化機能維持因 子は、M-CSF 以外に存在する可能性が示唆さ れた。 2 用い分子量による分画を行った。各サンプルの SDS-PAGE と TRAP 陽性多核細胞形成能を調 べた。破骨細胞前駆細胞分化機能維持活性が control の約2倍認められた分画は、Fr. 12-15、 Fr.20-23、Fr.26、Fr.28-29、Fr.32、Fr.36-38、 Fr.41、Fr.45-46 であった。 3 画を行った。破骨細胞前駆細胞分化機能維持 活性が認められる単一のピーク(矢印で示す)画 分を、SDS-PAGE(銀染色)でほぼ単一バンドが 認められたバンドを切り出し、LC/MS/MS で同 定を行った。破骨細胞前駆細胞分化機能維持 活性を示す因子は、Insulin-2、IGFBP-2、Fn、 M o n o Q サ ン プ ル の 銀 染 色 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 F ra c tio n n u m b e r 7 5 k 5 0 k 2 5 k 3 7 k 1 0 0 k 2 0 k 1 5 k 1 0 k 1 5 0 k 2 5 0 k M o n o Q サ ン プ ル の 銀 染 色 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 7 5 k 5 0 k 2 5 k 3 7 k 2 0 k 1 5 k 1 0 k 1 5 0 k Ce ll n u m be r( x 10 00 0) F ra c tio n n u m b e r 1 0 0 k 2 5 0 k 0 5 10 15 20 25 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
Fraction num ber
Ce ll n u m be r( x 10 00 0) 0 5 10 15 20 25 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
Fraction num ber
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 co nt . 1 1 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 N u mbe r o f T R AP-p o si ti ve M N C s Fraction number 1112 13 14 1516 17 181920 21 22 23M 24 252627282930 313233 34 3536M M37 3839404142 4344454647484950 M M 75k 50k 25k 37k 100k 150k 20k 15k 10k Fraction number 250k 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 co nt . 1 1 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 N u mbe r o f T R AP-p o si ti ve M N C s Fraction number 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 co nt . 1 1 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 N u mbe r o f T R AP-p o si ti ve M N C s Fraction number 1112 13 14 1516 17 181920 21 22 23M 24 252627282930 313233 34 3536M M37 3839404142 4344454647484950 M M 75k 50k 25k 37k 100k 150k 20k 15k 10k Fraction number 250k 1112 13 14 1516 17 181920 21 22 23M 24 252627282930 313233 34 3536M M37 3839404142 4344454647484950 M M 75k 50k 25k 37k 100k 150k 20k 15k 10k Fraction number 250k
4) H-Insulin、IGFBP-2、 Nidogen-2、 Fn の破 骨細胞前駆細胞分化機能維持活性に対する影 響を検討した。M-CSF 不含有または含有培地 ) 最近、IGFBP-2 ノックアウトマウスで破骨細 形成抑制と骨吸収減少が認められることが報 され、破骨細胞前駆細胞維持機能因子の一 が IGFBP-2 であるという私共の結果は、これ ) 最近、NGR モチーフが腫瘍血管で発現して る CD13 アイソフォームに結合すること、そして の CD13 は単球、破骨細胞でも発現しているこ が知られていることから、Fn分解産物 N 末端 中の 4B12 細胞を、各因子存在下で 3 日間刺激 後、破骨細胞形成能を調べたところ、H-Insulin、 IGFBP-2、Nidogen-2、Fn30kDa の4因子は 100 ng/ml で明らかな活性が認められた。 5 胞 告 つ を裏付けるものであると考える。IGFBP-2 と Fn分 解産物 N 末端部分で相同性の高いアミノ酸配 列領域を basic local alignment search tool (BLAST)を用いて検索したところ、Asn-Gly- Arg-Gly-Glu (NGRGE)の配列が発見された。 6 い こ と 30kDa(Fn30kDa)が破骨細胞前駆細胞株 4B12 細胞に結合するか否か、ビオチンラベルした Fn30kDa を用いて調べたところ、共局在すること から、Fn30kDa は CD13 に結合するものと考えら れた。 RPC Fr.36-41 RT(min):19.2 銀染色 RPC Fr.37 RT (min) :17.8 銀染色 Fr. 14-29 RT(min): 18-19 銀染色 Fr. 14-29 RT(min): 19-20 銀染色 Fr. 11-29 RT(min): 18-20 銀染色 IGFBP-2 Fibronectin 分解産物 N末端 (50k) (アミノ酸134-690) Nidogen-2の分解産物 Fibronectin 分解産物N末端 (37k) (アミノ酸134-592) Fibronectin 分解産物N末端 (25K) (アミノ酸59-515) Insulin-2 RPC Fr.36-41 RT(min):19.2 銀染色 RPC Fr.36-41 RT(min):19.2 銀染色 RPC Fr.37 RT (min) :17.8 銀染色 IGFBP-2 Fr. 11-29 RT(min): 18-20 銀染色 Fr. 14-29 RT(min): 18-19 銀染色 Fr. 14-29 RT(min): 19-20 銀染色 Fibronectin 分解産物 N末端 (50k) (アミノ酸134-690) Fibronectin 分解産物N末端 (37k) (アミノ酸134-592) Nidogen-2の分解産物 Fibronectin 分解産物N末端 (25K) (アミノ酸59-515) Insulin-2 Mo use I G FBP -2 se
Mouse Fibronectin sequence Dot matrix比較 qu enc e Mo use I G FBP -2 se
Mouse Fibronectin sequence Dot matrix比較 KDNRGNLLQCVCTGNG-RGEWKC 271 KHGRYNLKQCKMSLNGQRGECWC 265 * * ** ** ** *** * qu enc e Fn(I-5)250 KDNRGNLLQCVCTGNG-RGEWKC 271 IGFBP-2 243 KHGRYNLKQCKMSLNGQRGECWC 265 * * ** ** ** *** * Fn N末端とIGFBP-2の2配列間でのアライン メント KDNRGNLLQCVCTGNG-RGEWKC 271 KHGRYNLKQCKMSLNGQRGECWC 265 * * ** ** ** *** * Fn(I-5)250 KDNRGNLLQCVCTGNG-RGEWKC 271 IGFBP-2 243 KHGRYNLKQCKMSLNGQRGECWC 265 * * ** ** ** *** * KDNRGNLLQCVCTGNG-RGEWKC 271 KHGRYNLKQCKMSLNGQRGECWC 265 * * ** ** ** *** * Fn(I-5)250 KDNRGNLLQCVCTGNG-RGEWKC 271 IGFBP-2 243 KHGRYNLKQCKMSLNGQRGECWC 265 * * ** ** ** *** * Fn N末端とIGFBP-2の2配列間でのアライン メント H-Insulin (ng/ml) 0 20 40 60 80 1 10 - 100 P po si tiv 100 120 140 160 -e MNCs Number of TRA + + + + 1 10 - 100 -- - -M-CSF (5 ng/ml) H-Insulin (ng/ml) 0 20 40 60 80 1 10 - 100 P po si tiv 100 120 140 160 -e MNCs Number of TRA + + + + 1 10 - 100 -- - -M-CSF (5 ng/ml) H-Insulin (ng/ml) 0 20 40 60 80 1 10 - 100 P po si tiv 100 120 140 160 -e MNCs Number of TRA + + + + 1 10 - 100 -- - -M-CSF (5 ng/ml) H-Insulin (ng/ml) 0 20 40 60 80 1 10 - 100 P po si tiv 100 120 140 160 -e MNCs Number of TRA + + + + 1 10 - 100 -- - -M-CSF (5 ng/ml) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 Fn Full Length Fn N-terminal 30K Fn N-terminal 45K Fn N-terminal 70K M-CSF alone M-CSF(5 ng/ml) + + + Fibronectin(ng/ml) - 1 100 + 10 N umb er o f TRA P-po si tive M NC s 0 10 20 30 40 50 60 70 80 Fn Full Length Fn N-terminal 30K Fn N-terminal 45K Fn N-terminal 70K M-CSF alone M-CSF(5 ng/ml) + + + Fibronectin(ng/ml) - 1 100 + 10 N umb er o f TRA P-po si tive M NC s 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P-po si ti ve MNCs 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P-po si ti ve MNCs 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P-po si ti ve MNCs 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P -po si ti ve MNCs M-CSF (5 ng/ml) Nidogen-2 (ng/ml) 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P-po si ti ve MNCs 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P-po si ti ve MNCs 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P-po si ti ve MNCs 0 10 20 30 40 50 + + + 1 10 - 100 + N u m be r o f T R A P -po si ti ve MNCs M-CSF (5 ng/ml) Nidogen-2 (ng/ml) 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + M-CSF (5 ng/ l) IGFB -2 (ng/ml) 0 40 50 1 10 - 100 m P 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + -M-CSF IGFB -2 (ng/ml) 0 40 50 1 10 - 100 P 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + M-CSF (5 ng/ l) IGFB -2 (ng/ml) 0 40 50 1 10 - 100 m P 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + Num b er o f TRAP posi tiv e MN C s 0 40 50 1 10 - 100 10 20 30 60 70 + + + + -M-CSF IGFB -2 (ng/ml) P Fn30kDa CD13 Merged 4B12 Area of interest Z-stack imaging Fn30kDaとCD13との共局在 Fn30kDa CD13 Merged 4B12 Area of interest Z-stack imaging Fn30kDaとCD13との共局在
7) さらに破骨細胞分化における CD13 の局在 を調べたところ、破骨細胞前駆細胞では細胞膜 上に、分化した TRAP 陽性多核細胞では核周囲 に、そして骨吸収を行っている成熟破骨細胞で は ruffled border にその局在が認められた。 S局所投与に 破 2、Nidogen-2、Fn 分 8) Fn30kDa 刺激による RANK、TRAF6、 NFATc1、c-Fos 遺伝子発現に及ぼす作用を調 べたところ、明らかにこれらの遺伝子発現を上昇 させた。 9) Fn30kDa 刺激による 4B12 細胞上の CD11b と CD13 の発現に対する影響を調べた。 M-CSF 単独では CD11b/CD13 陽性細胞に変 化はなかったが、M-CSF と Fn30kDa 共存下で 4B12 細胞を1週間培養したところ、明らかに CD11b/CD13 強陽性細胞へシフトした。 10) さらに、Fn30kDa のマウス腹腔内投与にお けるin vivo での影響を調べた。Fn30kDa を 4 日 間腹腔内に 0.625mg/kg 投与した後、末梢血中 の CD11b/CD13 陽性細胞をベックマンコールタ ーALTRA で解析したところ、Fn30kDa 投与によ っ て 明 ら か に CD11b/CD13 強 陽 性 細 胞 が 0.07%から 3.19%に増加した。 11)最後に、マウス頭蓋冠へのLP おける破骨細胞形成に対する Fn30kDa の腹腔 内投与の影響を検討した。PBS または Fn30kDa を 4 日間腹腔内に 0.625mg/kg 投与した後、E. coli-LPS (0.1mg)を頭蓋骨部に局所投与し5日 後の破骨細胞形成を調べたところ、明らかに Fn30kDa 投与によって頭蓋骨面に現れてくる破 骨細胞の数が増加した。 [考 察] 間質細胞の培養上清中に存在する 骨細胞前駆細胞分化機能維持因子は、M-CSF 以外に
Insulin-2、IGFBP-Bone marrow macrophage Mature osteoclast
C Z - stack imaging D13 4B12 Z - stack imaging 破骨細胞におけるCD13の局在 CD13
Bone marrow macrophage Mature osteoclast
Bone marrow macrophage Mature osteoclast
C Z - stack imaging D13 4B12 Z - stack imaging 破骨細胞におけるCD13の局在 CD13 1.5 2.0 2.5 Cont. M-CSF Fn 30kDa 0 0.5 1.0 RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos R e R re ss io n ( fo ld ) 1.5 2.0 2.5 Cont. M-CSF Fn 30kDa la ti v e m NA ex p 0 0.5 1.0 RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos R e R re ss io n ( fo ld ) 1.5 2.0 2.5 Cont. M-CSF Fn 30kDa la ti v e m NA ex p 0 0.5 1.0 RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos R e R re ss io n ( fo ld ) 1.5 2.0 2.5 Cont. M-CSF Fn 30kDa la ti v e m NA ex p 0 0.5 1.0 RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos R e R re ss io n ( fo ld ) la ti v e m NA ex p RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos RANK TRAF6 NFATc1 c-Fos R e R re ss io n ( fo ld ) la ti v e m NA ex p 0.07% 99.76% 0.13% 0.04% 3.19% 95.95% 0.29% 0.57% CD11b CD 1 3 Control Fn30K CD11b CD 1 3 0.07% 99.76% 0.13% 0.04% 3.19% 95.95% 0.29% 0.57% CD11b CD 1 3 Control Fn30K CD11b CD 1 3 Cont. S T
PBS, E-LPS Fn 30kDa, E-LP
RAP
Cont. S
T
PBS, E-LPS Fn 30kDa, E-LP
RAP CD11b CD13 CD11b CD13 -CSF (4ng/ml) N30K(100 ng/ml) ---- ----Control M-CSF (4ng/ml) M F Control ----Control Control CD11b CD13 CD11b CD13 -CSF (4ng/ml) N30K(100 ng/ml) ---- ----Control M-CSF (4ng/ml) M F Control ----Control Control
解産物 N 末端部分が同定された。IGFBP-2 と Fn 分解産物 N 末端部分で相同性の高いアミノ 酸 配 列 領 域 を BLAST で 検 索 し た と こ ろ 、 NGRGE の配列が発見された。この NGRGE を 含む Fn30kDa は CD13 に結合し、破骨細胞前 の RANK、TRAF6、NFATc1、c-Fos 遺伝 Fn30kDa 刺激 は、酵 r (研究代表者、研究分担者及び連携研究者に 〔雑誌論文〕(計 1 件) 駆細胞 子発現を上昇させ、破骨細胞形成を促進させた。 Fn30kDa 刺激は、in vitro 実験における破骨細 胞前駆細胞 4B12 細胞上の CD11b/CD13 発現 を上昇させるだけでなく、in vivo 実験によるマウ ス末梢血中の CD11b/CD13 強陽性細胞出現を も引き起こさせた。さらに、 腹腔内投与 は LPS による破骨細胞出現の上昇を引き 起こした。Fn30kDa 中の Fn I 型ドメインは、Fn 内 部のポリペプチドの繰り返し構造として発見され た。つまり、破骨細胞前駆細胞維持活性を有す る Fn N 末端 30kDa 素で消化されて切ら れない限りは、表面に現れてこない部位である。 この Fn I 型ドメインで構成されている Fn N 末端 30kDa は、Fnをトリプシン消化によって遊離され てくる断片であることも知られている。この Fn分 解産物 N 末端 30kDaが破骨細胞前駆細胞の CD13 に結合することによって破骨細胞前駆細 胞からの成熟破骨細胞分化への潜在能力を高 めるという今回の知見は、慢性歯周炎の重要な 原因菌が Po phyromonas gingivalis、Tannerella forsythia、Treponema denticola などのトリプシン 様酵素産生菌であるというなぞを解き明かす糸 口になるかもしれない。 5.主な発表論文等 は下線)
Shigeru Amano, Yu-Tzu Chang, Yasuhisa Fukui:
differentiation. PLOS ONE, 17; 10(4): e0125054. (2015)
〔学会発表〕(計 3 件
ERK5 activation is essential for osteoclast
) 野 滋 天 、大森喜弘: 間質細胞から産生されて 分化機能維持に影響す higeru Amano いる破骨細胞前駆細胞 る因子について. 第 56 回歯科基礎医学会学術 大会
S , Yoshihiro Ohmori: Roles of ctin in maintaining f osteoclast precursors. The 57th Annual
N-terminal region of Fibrone o
Meeting of Japanese Association for Oral Biology
Shigeru Amano, Yu-Tzu Chang, Yasuhisa Fukui: ERK5 activation is essential for the fferentiation of preosteoclasts into osteoclasts. IBMS. Rotterdam, 利者: : 別: )研究代表者 滋(AMANO SHIGERU) ・歯学部・准教授 号:90167958 担者 ( ) ( ) di
4th Joint Meeting of ECTS and The Netherlands. 25 - 28 April 2015
〔図書〕(計 0 件) 〔産業財産権〕 ○出願状況(計 0 件) 名称: 発明者: 権利者: 種類: 番号: 出願年月日: 国内外の別: ○取得状況(計 0 件) 名称: 発明者: 権 種類: 番号: 取得年月日 国内外の 〔その他〕 ホームページ等 6.研究組織 (1 天野 明海大学 研究者番 (2)研究分 研究者番号: (3)連携研究者 研究者番号: