RoCNet: 蓄積運搬転送パラダイムに基づく空間的なセルラトラヒック オフロード *
泉川 晴紀
†a)甲藤 二郎
†RoCNet: Spatial Cellular Traffic Offloading over Store-Carry-Forward Paradigm
∗Haruki IZUMIKAWA
†a)and Jiro KATTO
†あらまし セルラトラヒック量は,ユーザ行動の影響により,日中のオフィス街と住宅地のように,空間的差 異が生じる.本論文では,トラヒックの空間的不均一性を利用することで,セルラアップリンクトラヒックをオ フロードするRoCNet (Robust Cellular Network)を提案する.RoCNetでは,蓄積運搬転送経路制御方式を 用いて,トラヒック集中エリアにおいて生成されたトラヒックを低トラヒックエリアへオフロードする.また,
パーティクルフィルタを用いることで,移動端末ごとに,過去の状態履歴に基づいて低トラヒックエリアへの移 動可能性を予測し,移動可能性の高い移動端末へBluetooth等の近距離無線を用いて遅延を許容する生成データ を転送することで,オフロード効果を高める.シミュレーションの結果,RoCNetを用いることで,トラヒック 集中エリアから周囲の低トラヒックエリアへのトラヒック分散・平滑化が行われ,高トラヒックエリアの基地局 の最繁時トラヒック量を約2割抑制できることを確認した.
キーワード トラヒックオフロード,切断耐性ネットワーク,パーティクルフィルタ,蓄積運搬転送
1.
ま え が きスマートフォンの登場に伴うモバイルデータ通信へ の大きな需要により,セルラトラヒック量は予測を上 回る勢いで伸びており,セルラシステムのリソースが 逼迫され始めている
[1], [2]
.通信オペレータ各社は,増加するトラヒック量がセルラ基地局のキャパシティ を超えないよう,キャパシティ増強目的でのマクロ基 地局増設を実施している.ここで,セルラトラヒック は空間的に一様に生成されるわけではなく,エリアの 特徴に応じた最繁時間帯がある
[3]
.最繁時間帯の違い はユーザの移動性(滞在場所の変更)に起因し,例え ば,オフィス街をカバレッジにもつ基地局は,住宅街 をカバレッジにもつ基地局に比べて,日中のトラヒッ ク集中度が高い(図1
).特に,オフィスや店舗が立ち 並ぶ都市部では,多くのユーザが集まることから,セ ルラトラヒックが集中し,そのため,都市部の単位エ†早稲田大学大学院基幹理工学専攻,東京都
Graduate School of Fundamental Science and Engineering, Waseda University, 3–4–1 Okubo, Shinjuku-ku, Tokyo, 169–
8555 Japan
a) E-mail: [email protected]
*本論文は学生論文特集秀逸論文である.
リア当たりの最繁時トラヒック量は,郊外の住宅地に おける最繁時トラヒック量に比べて高い
[4]
.ここで,筆者らはトラヒック負荷が都市部でどのよ うに変化するか調査した.通信オペレータ以外,基地 局のトラヒック負荷情報を直接収集することができな いため,ここでは,基地局を介した通信の往復遅延時 間(
Round Trip Time; RTT
)を調べることで,トラ ヒック負荷状態を推定することとした.TCP
輻輳回避 アルゴリズムの中には,RTT
を用いて輻輳状態を推 定するものがある[5], [6]
.つまり,RTT
とトラヒック図1 オフィス街と住宅街のセルラトラヒック需要変動[4]
Fig. 1 Hourly mobile traffic load in an office and a residential areas [4].
負荷・輻輳状態との間には強い相関関係があるといえ る.そこで,筆者らは,東京都新宿区内にて,設置場 所を固定した
Android
スマートフォンから,平日1
週 間に渡り5
分間隔でRTT
の計測を続けた.通信回線 には3G
(HSPA
)を用いた.1
回の計測当たり,1000 Bytes
のPing probe
の送信を5
回繰り返してそれぞ れRTT
を計測し,その最小値をその計測でのRTT
代表値とした.また,計測時には信号強度(Received Signal Strength Indicator; RSSI
)も合わせて取得し た.図2
は,平日1
週間分のデータを時間帯別に算術 平均したものである.図2
より,RSSI
はほとんど変 化していないことが分かる.これは,スマートフォン の位置が固定されているため,電波伝搬路に変化がな いことに起因すると考えられる.一方,RTT
は,朝 から夜にかけて徐々に高くなり,深夜に低くなること が分かる.更に,12
時台に大きなピークが,8
時台と18
時台に小さなピークがあることが分かる.12
時台 は昼食の時間帯,8
時台,18
時台は日本における典型 的な通勤時間帯であり,通信を利用する機会が多いと 考えられることから,ユーザの行動に,RTT
,つまり トラヒック負荷状況が影響を受けていることが推察さ れる.通信オペレータは,平均トラヒック量や一日のトー タルトラヒック量に基づいて基地局設備等を建設する わけではなく,最繁時のトラヒック需要に合わせて設 備を建設する.最繁時間帯とそれ以外の時間帯におけ るトラヒック量の差は,設備の利用率低下を招き,コ スト増につながるため,トラヒック負荷の平準化が必 要である.近年,通信オペレータはマクロ基地局に比 べて相対的に設備費用の低いピコセル(小型のセルラ 基地局)や公衆無線
LAN
アクセスポイントの都心部 への設置を進め,コストを抑えたトラヒック収容を目図2 都市部におけるRTTとRSSIの時系列変化 Fig. 2 Hourly transitions of RTT and RSSI in an ur-
ban area.
指しているが,ピコセルや公衆無線
LAN
アクセスポ イントも,最繁時以外の時間帯の設備利用率低下とい う課題を内包する.更に,ピコセルや公衆無線LAN
アクセスポイントは,カバーエリアがマクロ基地局に 比べてはるかに小さいため,設置数が増加し,設備監 視等の運用コストが増大する恐れもある.よって,設 備増強(基地局建設等)をすることなく,最繁時間帯 におけるトラヒック集中の課題に対応することが必要 となる.このような課題に対し,筆者らは,セルラネット ワークに,
Delay Tolerant Network
(DTN
)におい て代表的に利用される蓄積運搬転送経路制御方式[7]
を 組み合わせた,RoCNet
(Robust Cellular Network
) と呼ぶ新たな仕組みを提案している[8], [9]
.RoCNet
は,日中のオフィス街と住宅街など,ある時間帯にお ける異なるエリア間の空間的なトラヒックの差に着目 する.トラヒック集中エリアで生起した非リアルタイ ム(つまり遅延許容)データは,高負荷の基地局へ送 信される代わりに,周囲に別の移動端末が存在する場 合,Bluetooth
や無線LAN
などの近距離無線を用い てその移動端末へ送信され,その移動端末内に蓄積さ れる.移動端末が移動して低トラヒックエリアへ到達 すると,蓄積データは低負荷のセルラ基地局へ送信さ れる.ここで,オフロード効果を高めるために,パー ティクルフィルタを用いることで,移動端末ごとに,過去の状態履歴に基づいて低トラヒックエリアへの移 動可能性を予測し,移動可能性の高い移動端末へデー タを送信する.本論文では,移動端末の移動先の場所 そのものを予測するのではなく,低トラヒックエリア へ移動するか否かの予測することで処理を簡易化して いる.
本論文では,まず,
2.
にて従来研究について紹介し,3.
でユーザの低トラヒックエリアへの移動予測に基づ くトラヒックオフロード手法RoCNet
を提案する.ま た,4.
では,提案方式の効果をシミュレーションで示 す.更に,5.
でRoCNet
に関する考察を行う.2.
関 連 技 術蓄積運搬転送経路制御方式を利用したトラヒックオ フロードに関連する研究として,
Opportunistic net-
work
を活用してセルラダウンリンクトラヒックをオ フロードする手法が,2010
年にHan
らによって提案 された[10], [11]
.本提案では,まずセルラネットワー クを用いて遅延許容可能なデータ(アプリケーションコンテンツ)がコンテンツサーバから
k
台のコンテン ツ要求端末(ハブ端末)に配信され,このk
台のハブ 端末から残りのコンテンツ要求端末に対し,無線LAN
によるOpportunistic network
を介してコンテンツ配 信されるものである.更に,セルラネットワークを介 すトラヒック量を最小にするk
台のハブ端末選択方法 について,ユーザの移動性を考慮に入れたHeuristic
アルゴリズムが提案された.また,Li
らは,上記Han
らの検討に対し,トラヒックやユーザの不均質性など を考慮に入れた劣モジュラ関数最大化問題として,最 適なオフロード方式の定式化を行った[12]
.ここでも,コンテンツはまずセルラネットワークを介してハブ端 末へ送信され,ハブ端末から残りの移動端末に対して,
端末間通信によって配信される.また,
Barbera
らは,ソーシャルグラフ等を用いて選択されたソーシャル上 重要なユーザをハブユーザとする方式を提案した
[13]
. あるコミュニティ内のメンバと頻繁に会うユーザをハ ブユーザにし,残りのコミュニティメンバへは,ハブ ユーザから端末間通信によってコンテンツが配信さ れる.このように,蓄積運搬転送経路制御方式を利用した トラヒックオフロードに関連する研究は,コンテンツ サーバからの同一コンテンツのセルラネットワーク を介したダウンロード数削減を目的に,セルラネット ワークを介してコンテンツをダウンロードし,他の端 末へ端末間通信によりコンテンツの再配信を行うハ ブ端末の選択方法に焦点が当てられている.サーバか ら移動端末へのダウンリンクトラヒックの量は,その 逆方向のアップリンクのそれよりも多いため,ダウン リンクトラヒックのオフロードは非常に重要な課題で ある.一方,移動端末を対象にしたクラウドストレー ジサービスの普及や,
Consumer Generated Media
(
CGM
)の増加などを背景に,アップリンクトラヒッ ク量も増加しており,アップリンクトラヒックのオフ ロードも検討する必要がある.また,TD-LTE
などの 時分割多重(TDD
)方式では,アップリンクトラヒッ ク量の削減が実質的にダウンリンクリソースの増加に 繋がることを考えると,アップリンクトラヒックのオ フロードは益々重要になる.更に,
1.
にて述べたように,コスト低減に繋がる設 備の利用率向上のためには,最繁時トラヒックをいか に低減するかが重要であるが,従来研究ではこの観点 からの検討が行われていない.3. RoCNet:
セルラアップリンクの空間 的オフロード本章では,通常のセルラ通信基盤に加え,
Bluetooth
や無線LAN
などの近距離無線を用いた蓄積運搬転送 経路制御方式を組み合わせたRoCNet
を提案する.移 動端末は,通常のセルラ通信(基地局との通信)に加 え,Bluetooth
や無線LAN
などの近距離無線を用い た蓄積運搬転送経路制御方式に基づく通信を行うこと ができる.一般的に,蓄積運搬転送経路制御方式を用 いたデータ転送は,基地局との直接通信に比べて,低 いデータ配送完了率や高いデータ配送遅延となること から,RoCNet
では,基地局にトラヒックが集中して いない限り,セルラネットワークを通信手段に利用す る(蓄積運搬転送経路制御方式を用いない).言い換 えると,基地局のトラヒック負荷状態によってデータ 転送経路が決まる.なお,トラヒック負荷状態は,1.
に記載した
RTT
に基づく推定の他,利用可能帯域幅 推定技術[14]
や,3GPP UPCON
(User Plane Con- gestion Control
)[15]
におけるRAN
(Radio Access Network
)輻輳インジケータ等を用いることでも推定 可能である.図
3
は,RoCNet
で実現する世界のイメージ図であ り,図4
は具体的な移動端末動作のフローチャートを 示したものである.以下では,フローチャートに基づ いて移動端末の処理動作を説明する.移動端末
A
がクラウドストレージ向けの自動バッ クアップデータ等の非リアルタイム(遅延許容)デー タを生成する(1
)と,まずそのエリアが高トラヒッ図3 RoCNet概要
Fig. 3 High-level overview of RoCNet.
図4 移動端末の動作フローチャート Fig. 4 Flowchart of mobile terminal in RoCNet.
クエリアか否かを確認する(
2
).ここで,当該デー タには遅延許容時間が設定されているものとする.そ のエリアが高トラヒックエリアでなければ,移動端 末A
はデータを直接基地局へ送信する(3
).高トラ ヒックエリアであれば,周囲に別の移動端末がいない かBluetooth
や無線LAN
などの近距離無線を用いて 探索する(4
).周囲に別の移動端末がいた場合,そ の移動端末が低負荷エリアへ移動しそうかを判定す る(5
).周囲に別の移動端末がいなかったり,低負 荷エリアへ移動しそうな移動端末が周囲にいない場合 は,遅延許容時間を超えない限り2
〜5
の手順を繰り 返す.その間,生起されたデータは移動端末A
内で保 持される.遅延許容時間を超える場合は,データを直 接基地局へ送信する(3
).周囲に低負荷エリアへ移動しそうな移動端末
B
が存 在する場合は,移動端末A
から移動端末B
へBlue- tooth
や無線LAN
等の近距離無線を用いてデータを 送信する(6
).なお,移動端末A
は,移動端末B
へ データ送信後も,当該データのコピーを保持する.こ れは,蓄積運搬転送経路制御方式によるユーザの不利 益(データ配送完了率の低下)を極力減らすべく,所定時間内に当該データの配送が完了しない場合に,移 動端末
A
から基地局へ当該データを直接再送信する 処理を行うべきだからである.詳しくは5.
にて議論 する.移動端末B
はこのデータを自身に蓄積し,その 後低トラヒックエリアへ移動すると(7
),低負荷基 地局へ蓄積していたデータを送信する(8
).ここで,移動端末
B
が低トラヒックエリアへ移動する前に遅延 許容時間を超える場合(9
)は,その時点のエリアの トラヒック負荷状況に依らず,基地局へ蓄積データを 送信する(10
).このように,RoCNet
はトラヒック 量の空間的な違いに着目し,最繁時のトラヒックを最 繁時間帯の異なるエリアへ分散させることで,最繁時 トラヒックを抑制する.ここで,図
4
の5
において,移動端末A
は移動端 末B
が低トラヒックエリアへ移動しそうか否かを判断 する必要がある.RoCNet
では空間的なトラヒック量 の違いのみに着目しているため,移動端末B
の具体的 な移動先の場所を推定する必要はない.移動端末B
が 高トラヒックエリアに留まるのか,トラヒック負荷の 低いエリアへ移動するかを推定できれば十分である.そこで,移動端末ごとに観測する,移動端末の周囲に ある基地局のトラヒック負荷状態に着目する.具体的 には,移動端末ごとに,周囲の基地局のトラヒック負 荷量の変動係数(
Coefficient of Variation
)を用いる.変動係数はデータのばらつきを表す係数である.例え ば,利用可能帯域幅推定技術
[14]
を用いて基地局のト ラヒック負荷量を推定する場合,トラヒック負荷が高 いほど利用可能帯域幅が狭くなるため,利用可能帯域 幅の逆数をトラヒック負荷量と定義し,定期的に利用 可能帯域幅を推定することで,トラヒック負荷の変動 係数CV
を導出することが可能となる.高トラヒック エリアにずっと留まっている移動端末のトラヒック負 荷の変動係数CV
は低く,高トラヒックエリアと低ト ラヒックエリアを行き来している移動端末のCV
は高 くなる.本論文では,パーティクルフィルタ
[16]
を用いるこ とで,過去の状態履歴に基づいて,移動端末の動きと してCV
を推定する.パーティクルフィルタは,多数のパーティクルを用 いて,時刻
t
におけるCV
の確率分布を近似し,CV
の状態値x
tを推定するとともに,時刻t +1
におけるCV
の状態値x
t+1を予測する手法である.本論文で は,予測モデルとして,以下のシンプルな一次元状態 空間モデルを用い,システムモデルとしてはランダムウォークモデルを用いる.
x
t+1= x
t+ v
t+1v
t+1∼ N (0 , σ ) (1)
各移動端末は,パーティクルフィルタを用いて定期 的に自身の
CV
を予測する.図4
の4
において,高ト ラヒックエリアで移動端末A
が周囲に移動端末B
を 発見すると,移動端末間で予測CV
値を交換し,移動 端末B
の予測CV
値が第一の所定値以上かつ,移動 端末A
の予測CV
値より第二の所定値以上高い場合,移動端末
B
の方が低トラヒックエリアへ移動する可能 性が高いとして,移動端末B
へデータを送信する.4.
評 価ネットワークシミュレータ
The ONE
(Opportunis- tic Network Environment
)[17]
にRoCNet
を実装し,評価を行った.
The ONE
はJava
で書かれたシミュ レータで,多数のDTN
ルーティングプロトコルと,様々なユーザモビリティモデルをサポートする.
The ONE
は離散事象型ではなくタイムステップ型のシミュ レータになっており,本評価では,タイムステップ値 を10 [ms]
とした.なお,[18]
によれば,The ONE
に おいて,タイムステップ値が小さいほどシミュレーショ ン精度が高く,100 [ms]
のタイムステップ値で,精度 に大きな問題はないと報告されている.本評価では,空間的に不均一なトラヒックを,蓄積 運搬転送経路制御方式によって平滑化することで得ら れるトラヒックオフロード効果に着目する.
4. 1
シミュレーションモデルできるだけ現実的なシミュレーションとすべく,米 国ピッツバーグ市の
GIS
データを読み込み,その上で ユーザを動かした.地図の大きさは18 . 2 × 11 . 7 [Km
2]
であり,ユーザ数はシナリオによって280
〜350
人と した.図5
はシミュレーション時のGUI
画面のキャ プチャであり,黒色の線が道路を示している.実線の 円はセルラのカバレッジを表しており,その中心に基 地局が配置されている.基地局のカバー範囲は半径1 [km]
であり,ユーザが移動する道路及び滞在する住 宅やオフィスをカバーしている.本評価では,ユーザ を会社員とし,内勤社員と外回り社員の2
種類に分け た.図5
では,それぞれuser
,sales
と表されている.The ONE
がサポートするユーザモビリティモデルの一つに
Working Day Movement
(WDM
)モデ ル[19]
がある.WDM
モデルは,ユーザの一日の行動図5 シミュレーション環境(実線の円がセルラのカバレッ ジを,黒色の線が道路を,それぞれ示している)
Fig. 5 Simulation environment overlaid on the real map around Pittsburgh (PA, USA); Solid cir- cle represents coverage of a cellular BS and a black line represents a load.
を再現するものであり,ユーザは朝,自宅から会社へ 向かい,会社で仕事をし,終業後に場合によっては買 い物や散歩をして帰宅する.本評価では,内勤社員の モビリティモデルに
WDM
モデルを用いた.つまり,ピッツバーグ市郊外に広がる住宅街にある住宅から,
主にピッツバーグ中心部にあるオフィスに通勤するシ ナリオである.内勤社員の数は
250
人とした.また,外回り社員のモビリティモデルとしては,同じ く
The ONE
がサポートするユーザモビリティモデル の一つである,Shortest Path Map Based Movement
(
SPMBM
)モデルを用いた.SPMBM
モデルは,現 在の位置からランダムに選定した行き先へ最短経路 で向かうモデルである.最短経路は,地図情報ベース図6 Lavalette分布に基づくデータサイズ分布と比較と してのZipf分布
Fig. 6 Data size distribution that follows Lavalette’s distribution, and Zipf’s distribution for com- parison.
のダイクストラ法に基づいて決定される.また,行き 先は,あらかじめ定義したインタレストポイント(オ フィスや住宅の場所からなる計
841
ヶ所)の中からラ ンダムに選択される.行き先に到着したら所定の時間 だけその場所に滞在し,その後,再度行き先を決める ことを繰り返す.外回り社員の数は,30
,50
,100
人 と変化させた.各ユーザは,シミュレーション中,
[1, 120] [s]
から ランダムに選択した頻度でネットワーク内のサーバ宛 のデータを生起する.ここで,データサイズの分布は,Zipf
の法則を拡張したLavalette
の法則[20]
に従うも のとした.Lavalette
分布は次式により表現できる.f ( k, N ) = a ∗
k ∗ N
N − k + 1
b(2)
ここで,
N
は全要素の数(対象の総数),k
は順 位である.図6
は,本評価で用いたデータサイズのLavalette
分布と,比較としてのZipf
分布を両対数グ ラフで示したものである.縦軸はデータサイズを,横 軸はデータサイズで並べた場合の順位を総数N
で正 規化したものを,それぞれ表している.図6
より,途 中までは両分布は同じ形で推移しているが,データサ イズ順に並べた際の順位の低いものに関し,Lavalette
分布ではデータサイズが急激に落ちている.このよう な分布が実際のセルラネットワークにおけるデータサ イズの分布であり[21]
,分布の各パラメータは[21]
の スマートフォントラヒックのデータを参照し決定した.図
7
は本データサイズの累積分布を片対数グラフにて 示したものであるが,図7
より,データサイズはロン グテールであることが分かる.図7 データサイズ分布の累積分布 Fig. 7 CDF of data size in the simulation.
シミュレーション時間は,ユーザが活動を開始する 朝から活動を終える夜までの
43,200 [s]
(12 [h]
)とし た.図5 (a)
及び同(b)
は,それぞれ朝と日中のユーザ 分布を示しており,朝はユーザの多くが郊外の自宅に 留まっている一方,日中は多数のユーザがピッツバー グ中心部に集まっていることがわかる.一つのシナリ オにつき異なるランダムシードを用いて10
回ずつシ ミュレーションを行い,その平均値を用いた.また,本 評価においては,生成された全データが遅延許容デー タであるとし,遅延許容時間を3,600 [s]
(1 [h]
)とし た.本評価で用いたパラメータを表1
に示す.4. 2
シミュレーションシナリオ大きく,以下の三つのシナリオにて評価を行った.
•
セルラシナリオ•
ピコセルシナリオ• RoCNet
シナリオセルラシナリオとピコセルシナリオは比較評価用の シナリオである.
セルラシナリオでは,移動端末はセルラインタフェー スのみを有し,セルラ基地局とのみ通信ができる.
ピコセルシナリオは,セルラ基地局に加え,ピッツ バーグ中心部のオフィス街にピコセル(小型のセルラ 基地局)を配置したものである.セルラシナリオと同 様に,移動端末はセルラインタフェースのみを具備す るが,セルラ基地局に加え,ピコセルへも接続可能で ある.本シナリオでは,ピコセル数を徐々に増設し,
最大
10
台を設置した.設置場所及び増設の順番を図8
に示す.図8
の基地局BS-A
が,ピッツバーグ中心部 のオフィス街を主にカバーする基地局であり,日中に 高負荷になる基地局である.RoCNet
シナリオでは,移動端末はセルラインタフェースに加え,近距離通信無線として
Bluetooth
イ ンタフェースを有し,セルラ基地局に加え,移動端表1 シミュレーションパラメータ Table 1 Simulation parameters.
末間でも通信ができる.なお,
RoCNet
シナリオのBluetooth
とピコセルシナリオにおけるピコセルの通 信範囲はいずれも半径100 [m]
とした.各移動端末は,
2 [GB]
のストレージを有し,セルラ シナリオでは,自端末で生成したメッセージを送信す るまでのメッセージバッファとして機能し,RoCNet
シナリオでは,自端末で生成したメッセージに加え,他移動端末から転送されてきたメッセージを送信する までのメッセージバッファとして機能する.なお,
3.
にて,
RoCNet
では蓄積運搬転送経路制御方式にて未 配送となったデータに関し,データ生成元の移動端末 が直接基地局へ当該データを再送信すると述べたが,簡単のため,本シミュレーションでは当該処理は実装 していない.つまり,蓄積運搬転送経路制御方式にて 未配送となったデータは欠損となる.
図8 ピッツバーグ中心部へのピコセル設置 Fig. 8 Pico-cells installed in the downtown of Pitts-
burgh.
RoCNet
シナリオでは,接続先基地局のトラヒック負荷が,キャパシティの
2/3
以上となる基地局を高負 荷基地局,そのエリアを高トラヒックエリアとした.3.
にて記載したように,高トラヒックエリアでは,移 動端末同士が予測CV
値を交換し,その結果に基づ いて移動端末間におけるデータ送信の実施有無を決め るが,本評価では,他の移動端末の予測CV
値が0.7
以上かつ自身の予測CV
値よりも0.2
以上大きい場合 に,他の移動端末の方が低トラヒックエリアへ移動す る可能性が高いとして,移動端末間でデータ送信を行 うものとした.ここで,上記の値を決めるため,事前 に,他の移動端末の予測CV
値のしきい値(本評価で0.7
としたもの)を0
から1.5
まで0.1
単位で,他の 移動端末の予測CV
値と自身の予測CV
値の差のし きい値(本評価で0.2
としたもの)を0
から1.0
まで0.1
単位で変化させ,最繁時トラヒック量と平均トラ ヒック量,並びに平均データ配送遅延時間を調べた.利用したシナリオは,セルラシナリオと
RoCNet
シナ リオにおいて外回り社員の数を30
人とした場合であ り,本事前調査では各1
回ずつのシミュレーションと した.また,最繁時トラヒック量と平均トラヒック量 は,ピッツバーグ中心部のオフィス街を主にカバーす る基地局BS-A
のトラヒック量とし,最繁時トラヒッ ク量には単位時間(10
分)当たりの最大トラヒック量 を,平均トラヒック量にはトラヒック負荷の高い,シ ミュレーション開始後150 [min.]
から530 [min.]
の間 の平均トラヒック量を用いた.図9
に,セルラシナリ オ時の結果で規格化した,RoCNet
シナリオ時の最繁 時トラヒック量,平均トラヒック量,並びに平均デー タ配送遅延時間をそれぞれ濃淡グラフとして示す.最図9 CV値のしきい値と,セルラシナリオ時の結果で規格化したRoCNetシナリオの 最繁時トラヒック量,平均トラヒック量,平均データ配送遅延時間
Fig. 9 Relationship between thresholds ofCVand each performance indices (traf- fic volume at peak time, average traffic volume, and average latency of data delivery).
図10 オフィス街をカバーする基地局のトラヒック量の 推移
Fig. 10 Transition of traffic in the BS located in the business district.
繁時
/
平均トラヒック量(低い方がよい)と平均デー タ配送遅延時間(小さい方がよい)を勘案し,前述の とおり,他の移動端末の予測CV
値のしきい値を0.7
, 他の移動端末の予測CV
値と自身の予測CV
値の差 のしきい値を0.2
とした.4. 3
シミュレーション結果セルラシナリオと
RoCNet
シナリオにおける,ピッ ツバーグ中心部のオフィス街を主にカバーする基地 局BS-A
のトラヒック量の推移を図10
に示す.各シ ナリオにおいて外回り社員の数を30
,50
,100
人と 変化させており,計六つの結果が図10
に表示されて いる.図10
より,RoCNet
シナリオは,シミュレー ション開始から150 [min.]
前後より,基地局BS-A
の 負荷(トラヒック量)が頭打ちになっていることが分かる.一方,セルラシナリオでは,その後もトラヒッ ク量が増加していることから,高トラヒック時におけ
る
RoCNet
による空間的なトラヒックオフロードによって,最繁時トラヒック量が抑制できていることが 分かる.
表
2
に,基地局BS-A
における最繁時トラヒック量(
10
分ごとのトラヒック量の最大値),トラヒック負荷 の高い時間帯(シミュレーション開始後150 [min.]
か ら530 [min.]
間)の平均トラヒック量,最繁時/
平均 トラヒック量の標準偏差,平均データ配送遅延時間及 び平均データ配送率を示す.ここで,データ配送遅延 時間とは,データが移動端末において生起してから基 地局で受信されたまでの時間を指す.また,データ配 送率とは,移動端末において生起したデータが,基地 局まで到達した割合である.表
2
よ り,RoCNet
は 最 繁 時 ト ラ ヒック を18
〜19 [%]
,トラヒック負荷の高い時間帯の平均トラヒッ クを36
〜37 [%]
だけ抑制できたことが分かる.トラ ヒックの標準偏差に関して,トラヒック負荷の高い時 間帯の平均トラヒックについては両シナリオで同程度 の数値となったが,最繁時トラヒックでは,RoCNet
シナリオの標準偏差がセルラシナリオの標準偏差の4
〜9
倍となった.これは,RoCNet
によるオフロード 効果が,ユーザの移動パターンに大きく影響を受ける ためと考えられる.ここで,本結果の有意性を調べるため,セルラシナ リオと
RoCNet
シナリオの最繁時トラヒックの差の検 定を実施した.まず,Kolmogorov-Smirnov
検定によ表2 オフィス街の基地局BS-Aにおけるトラヒック量,トラヒック量標準偏差,平均 データ配送遅延時間及び平均配送率
Table 2 Traffic volume and its standard deviation at BS-A located in the business district, average data delivery delay, and average data delivery rate.
り,両シナリオにおける最繁時トラヒックの結果が正 規分布に従うことを確認した.続いて,
Welch
のt
検 定[24]
を実施し,最繁時トラヒックの両シナリオの差 が,有意水準1%
で有意差が認められる結果を得た.な お,トラヒック負荷の高い時間帯の平均トラヒックに ついても同様の検定を実施し,同様に有意水準1%
で 両シナリオの差に有意差が認められた.また,平均データ配送遅延時間について,
RoCNet
によって,時間が1
〜34 [%]
伸びるという結果を得た.これは,
RoCNet
は蓄積運搬転送経路制御方式を併用 するため,蓄積運搬に起因するデータ配送遅延が加 わったためである.更に,データ配送率については,セルラシナリオに おいて,データ送信機会待ちの移動端末におけるバッ ファ溢れが発生し,
0.1 [%]
程度データが欠損した.こ れは,トラヒック集中により送信機会を十分に獲得で きず,生成されるメッセージがメッセージバッファへ 蓄積され,上限(本シミュレーションでは2 [GB]
)を 超えたために発生したものである.一方,RoCNet
で は全ての生成データが基地局まで届けられた.RoCNet
は,空間的に不均一なトラヒックを蓄積運搬転送経路制御方式によって平滑化するところに特徴 があるが,その効果を評価するため,時間帯ごとに基 地局のトラヒック負荷の
Fairness Index
値[25]
を算 出した.Fairness Index
値は公平性を測る代表的な値 であり,以下のように表される.F airnessIndex =
ni=1
x
i 2n
ni=1
x
2i(3)
図11 各シナリオにおけるFairness Index値 Fig. 11 Fairness index of Traffic among BSs in each
scenario.
対象のばらつきが小さいほど,
Fairness Index
値は1
に近づき,逆に対象のばらつきが大きいほど,Fair- ness Index
値は1 /n
に近づく.本評価では,Fairness Index
値が1
に近いほど,基地局間の収容トラヒック 量(空間的なトラヒック量)の差異が小さいことを意 味する.各シナリオにおける
Fairness Index
値を図11
に示 す.全てのシナリオにおいて,ユーザのピッツバーグ 中心部への移動に伴い,Fairness Index
値が急激に低 下していることが分かる.一方,セルラシナリオに比 べて,RoCNet
シナリオの低下は緩やかになっている ことが分かる.図12
は,両シナリオ(外回り社員数 が50
人の場合)のFairness Index
値の比を示すもの であるが,ピッツバーグ中心部へのトラヒックが集中 する日中に,2.5
倍程度のFairness Index
値の上昇を 確認できる.このことは,RoCNet
によって,空間的図12 Cellularシナリオに対するRoCNetシナリオの Fairness Index値の比(外回り社員数:50人)
Fig. 12 Fairness index ratio of RoCNet scenario to Cellular.
図13 オフィス街をカバーする基地局のトラヒック量の 推移(外回り社員数:100人)
Fig. 13 Transition of traffic in the BS located in the business district (No. of sales-persons: 100).
に不均一なトラヒックの平滑化が進んだことを示して いる.
続いて,ピコセルシナリオを含めたピッツバーグ中 心部のオフィス街を主にカバーする基地局
BS-A
のト ラヒック量の推移を図13
に示す.図13
は,各シナリ オにおいて外回り社員の数が100
人の場合の結果で ある.ピコセルの数を4
台程度まで増やしても基地局BS-A
のトラヒック負荷が余り変わらないのは,セル ラシナリオにおいて,移動端末が通信したくてもでき ずバッファに溜まっていた潜在的な要求トラヒックを ピコセルによって吸収したためである.ピコセル数が6
台を超えると,基地局BS-A
のトラヒック量が徐々 に低下していることが分かる.また,ピコセル数が8
台で
RoCNet
と同等のトラヒックオフロード効果を,同
10
台でRoCNet
を上回るオフロード効果を確認で きる.ここで,ピコセルシナリオにおいて想定外であった
図14 ピコセルのトラヒック量の推移(外回り社員数:
100人)
Fig. 14 Transition of traffic in the Pico-cells (No. of sales-persons: 100).
ことは,ピコセルによるオフロード効果がピコセル 台数に線形ではなかったことである.ピコセルはカバ レッジが狭いため,オフロード効果が,ユーザの存在 する場所の分布に大きく影響されるためだと考えられ る.各ピコセルについて,トラヒック量の推移を集計 したものを図
14
に示す.図14
より,ピコセル3
はほ とんどトラヒックを収容できていない一方,隣接する ピコセル5
は最もトラヒックを収容していることが分 かる.このように,ピコセルではそのトラヒック効果 がユーザの存在する場所の分布に大きく依存するとい う課題がある.一方,RoCNet
はユーザが多く存在す るほど蓄積運搬転送を実施しやすくなるため,ある程 度安定したオフロード効果を期待することができる.また,図
14
より,トラヒックを多く収容したピコ セル5
においても,日中の時間帯以外では設備の利用 率が大きく低下していることが分かる.以上のように,
RoCNet
は,設備増強(基地局建設 等)をすることなく,最繁時間帯におけるトラヒック 集中を緩和できることがわかった.5.
考 察本章では,
RoCNet
実現時の課題等に関し考察する.3.
にて,高トラヒックエリアにおいて遅延許容可能 なデータを生成した移動端末A
が,低負荷エリアへ 移動しそうな近隣の移動端末B
へBluetooth
や無線LAN
等の近距離無線を用いてデータを送信した後も 当該データのコピーを保持すると記載した.これは,データ転送先である移動端末
B
の電源が切れたり圏外 へ移動することにより,受け渡しデータがネットワー クへ配送されなくなった場合に,当該データの欠損を図15 RoCNetアークテクチャ Fig. 15 RoCNet architecture.
防止すべく,移動端末
A
により基地局へ直接データを 再送することが必要になるためである.これにあたり,移動端末
A
は,移動端末B
へ転送したデータが配送 されたか否かを知る必要がある.この場合,図15
に 示すようにプロキシサーバ(RoCNet Proxy
)を設置 することが一つの方法となる.一例として,移動端末B
が,プロキシサーバへデータを転送する際にIP
カ プセル化するものとすると,IP
カプセル化されたデー タを受信したプロキシサーバは,デカプセル化し,当 該データの宛先にデータ配送後,移動端末A
に送達 確認を送信する.移動端末A
は,送達確認を受信する と,保持していたデータのコピーを破棄する.所定時 間以内に送達確認を受信できないと,上述のように,移動端末
A
は基地局へ直接データを再送する.また,端末間でデータ転送がなされることから,デー タのセキュリティは重要な課題である
[26]
.図15
の アーキテクチャにおけるRoCNet Proxy
をミドルボッ クスとし,例えば生成データをしきい値秘密分散法 によって分割して[27]
,復号に必要な分割情報に満た ないデータを周囲の移動端末へ転送し,復号に必要 な追加の分割情報をセルラネットワーク経由で直接RoCNet
メディエータへ送信することで,トラヒックのオフロードとセキュリティの両立が可能になると考 えられる.
6.
む す び本論文では,設備増強(基地局建設等)をすること なく,空間的なトラヒックオフロードによって最繁時 間帯におけるセルラトラヒックの集中を緩和する新た な仕組み
RoCNet
を提案した.RoCNet
では,空間的 なトラヒックの差異に着目し,蓄積運搬転送経路制御 方式を利用することで,セルラアップリンクトラヒッ クをオフロードする.トラヒック集中エリアにて生成 された遅延許容データは,高負荷のセルラ基地局へ送 信されるのではなく,Bluetooth
などの近距離無線を 用いて近隣の移動端末へ送信され,その移動端末内に 蓄積される.移動端末が移動して低トラヒックエリアへ到達すると,蓄積データは低負荷のセルラ基地局へ 送信される.ここで,パーティクルフィルタを用いる ことで,移動端末ごとに,過去の状態履歴に基づいて 低トラヒックエリアへの移動可能性を予測し,低トラ ヒックエリアへ移動する可能性の高い移動端末へデー タを転送することでオフロード効果を高める.
コンピュータシミュレーションの結果,
RoCNet
に より,最繁時トラヒックを最大2
割程度抑制できるこ とを確認した.また,トラヒックオフロードのための ピコセルソリューションでは,オフロード効果がユー ザの存在する場所の分布に大きく影響されることや,最繁時間帯以外では設備の利用率が大きく低下する ことが分かった.一方,
RoCNet
では,空間的なトラ ヒック差異を平滑化することができるため,既存設備 の利用率向上につなげることができる.文 献
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(平成25年6月2日受付,10月5日再受付)
泉川 晴紀 (学生員)
2001早稲田大学・理工・通信卒.2003 同大大学院修士課程了.2013同大大学院博 士課程在学中.2008〜2009独国ブレーメ ン大学TZI客員研究員.2003 KDDI(株)
入社.以来,同社研究所にて,セルラ通信 のサービス品質管理等の研究に従事.現在,
(株)KDDI研究所データマイニング応用グループ研究マネー ジャ.
甲藤 二郎 (正員)
1987東京大学工学部電気工学科卒.1992 同大工学系研究科博士課程電子工学専攻了.
同年日本電気株式会社入社.1996〜1997 米国プリンストン大学客員研究員.1999 早稲田大学理工学部電子・情報通信学科助 教授.2004同大コンピュータ・ネットワー ク工学科教授.2007同大基幹理工学部情報理工学科教授.主 にマルチメディア通信,信号処理の研究に従事.情報処理学会,
映像情報メディア学会,IEEE,ACM各会員.