麟1響 噸 糊 嚇細 こ齢り'

特 集 第1回 教 育研 究 大 会

総 合学 習 と社 会科 地理 との関連 を図 った学 習

一 特 色 あ るカ リキ ュ ラム に基 づ く検 証 授 業 一

文京区立本郷台中学校教諭 佐 藤 久 男

1.学 校 の 特 色 を創 る2つ の ア プ ロ ー チ

本 校 で は,特 色 あ る 学 校 づ く り を進 め る に あ た っ て,以 下 の2つ に 重 点 に お い た 取 り組 み を して い ま す 。

1つ は,フ ィ ー ル ドワ ー ク を 通 し て,教 員 自身 が 地 域 の 特 色 を認 識 し,課 題 の 共 有 化 を 図 ろ う とす る もの で す 。 こ れ は,地 域 の 人 ・モ ノ ・自然 等 を 最 大 限 に 活 用 し教 材 化 す る こ と で,地 域 の 特 色 を 学 校 の 特 色 と して 押 しだ そ う と す る 取 り組 なで す 。 も う一 つ は,カ リキ ュ ラ ム に特 色 を 待 た せ る こ とで 学 校 の 特 色 を 出 そ う とす る もの で す 。 本 校 で は,横 断 オ リ ジ ナ ル プ ラ ン と 呼 び,以 下 で 紹 介 し ます 。

2.横 断 オ リジ ナ ル プ ラ ンの 特 色 とね ら い

本 校 の 横 断 オ リ ジ ナ ル プ ラ ンの 特 色 は,1つ は,総 合 的 な学 習 の 時 間(以 後,総 合 学 習 と略 す)と 各 教 科 ・領 域 等 と を 関 連 付 け た ク ロ ス カ リ キ ュ ラ ム と捉 え る こ とが で き ます 。 た だ し,

ク ロ ス さ せ る方 法 を,① 学 習 の 内 容,② 学 習 方 法,③ 学 習 の ス キ ル の3点 に 広 げ た と こ ろ に特 色 が あ り ま す 。 も う1つ は,全 教 科 ・領 域 等 の 年 間 指 導 計 画 と そ の ク ロ ス させ た 箇 所 の 全 貌 が 1枚 の も̀設 計 図"の よ う に把 握 で き る と こ ろ に あ り ます 。 また,全 教 員 が1枚 の 設 計 図 を 取 り 囲 む よ う に 編 成 作 業 に 参 加 す る こ と で,課 題 の 共 有 化 が 図 られ,"学 校 と して の 育 て た い 生 徒 像"に 迫 る 具 体 的 な取 り組 み と して 共 通 の 意 識 に 立 つ て 進 め られ る こ と に あ りま す 。

な お,本 校 の 横 断 オ リ ジ ナ ル プ ラ ンに お け る各 教 科 ・領 域 ・総 合 学 習 との 関 係 図 は 以 下 の 通 りで す 。

認 識 ^{ブ コ} 行 動 力

一 「 総合的な学習の時 間」

麟1響 噸 糊 嚇細 こ 齢り'

o遊 び 方 ○知 的 想 像 力

○ も の の 見 方 ・考 え 方 ○実 践 的 態 度

○学 ぶ 楽 し さ

3年 まとめ ・表現 活 動

◆

一

纂

￠

特 別 活 動 一

b

一

目 指 す 生 徒 像 一

→ 一

実 践 的 な 力 生 き る 力 一 2年 体 験 活 動 ・課懸 没定

追 求活 動

1年 ス キ ル学 習 ・共 有 体 験

▼ 畜 レ

▲

選 択 教 科

発展 的学 習 ・課 題学 習 補 充 的学 習

L

咽咽 レ

}

H

各 教 科 各 教科 で 身 に付 けた

○各教 科 の 充実o基 礎 ・基 本

○知 識 ・技 能

L̲・ もの の 見 方 ・考 え方

3.社 会 科 地 理 と総 合 学 習 と の 関 連 を 図 っ た 学 習(横 断 オ リ ジ ナ ル プ ラ ンに 基 づ く検 証 授 業) (1)ク ロ ス で 重 点 を概 い た 学 習 内 容 と学 習 方 法

① 学 留 の 内 容:自 己 の 生 き方 を考 え る と と も に 地 域 社 会 の 一 員 と して の あ り方

一12一

創 大 教 育研 究 第12号

② 学 習 方 法:見 学 ・イ ン タ ビ ュ ー な どの 調 査 活 動 を 通 し た 問 題 解 決 的 な学 習 の 充 実 (2)実 際 の 指 導 計 画 と ク ロ ス カ リ キ ュ ラ ム に 沿 っ て 工 夫 した 点 … 網 掛 け が 総 合 学 習 と の ク ロ

ス 箇 所

社 会 科 地 理(9時 間扱 い)5〜6月 「総 合 学 習 」(毎 月 月 曜 日の5・6校 時) 第1時 職 とま ち,見 方 ・考 え 方(外 部講 師 との

TT)

第2時 屋 上 か ら学 校 周辺 の景 観 の 視 察 第3時 地域 調 査 の 事 前準 備

【4・5月 】 ガ イ ダ ン ス と職(場)へ の 意 識 づ け

・身 近 な 職 業 を 調 べ る。 図 書 室,コ ン ピ ュ ー タ の 活 用,コ ー ス 担 当 者 と 個 別 面 談 等 。

・ 孟・{・'・・'》'

第4時 調 査結 果 を地 図化,課 題 づ く り

第5時 課 題 の 確 認 と 調 査 ・聞 き取 りの 準 備 ・

【5月】 職 場 先 決 定。 職 業(場)の 事 前 学 習

'

5

聯li羅 ξ・ 婁

第6時 調 査 ・聞 き取 りの ま とめ

第7時 地 域 の 特 色 の理 解(提 示 資料 との 比 較)

【6月 】 職 業(場)の 事 前 学 習 ・打 ち 合 わ せ 等

1:磯麟 験轄 麟 醗 よllう...(辮 決φ諜風 鍵:雛 脚 疑:三

第8時 発 表 会 の 準 備 …

第9時 「ま ち づ く り私 の メ ッセ ー ジ 」 発 表 会

【7月 】 職 場 体 験 新 聞 づ く り,お 礼 文 作 成,イ ン タ ビ ュ ー カ ー ドの 整 理

4.授 業 実 践 の ま と め と今 後 の 課 題

(1)重 点 を 置 い た2つ の ね らい の 達 成 に つ い て

総 合 学 習 と社 会 科 地 理 と の 関 連 を 図 る 視 点 か ら,実 際 に2回 の 調 査 活 動 と職 場 体 験 学 習 と を結 び つ け た こ と は,以 下 の 点 か ら有 効 性 が あ っ た と 考 え ます 。

① 自己 の 生 き方,地 域 社 会 の … 員 と して の あ り方

2回 に わ た る 地 域 調 査 か ら は,地 域 に 対 す る 興 味 ・関 心 の 高 ま りが 生 徒 同 士 の 会 話 等 か ら も感 じ られ た こ と。 ま た イ ン タ ビ ュ ー で は,勇 気 を 出 して 声 を か け た ら 「地 域 の 人 は優 しい 」 等 の 驚 き も イ ン タ ビ ュ ー カ ー ドか ら把 握 で き た 。 観 察 対 象 生 徒 のTさ ん も

「"金魚 板"さ ん は,問 屋 さ ん だ け で な く,地 域 の 一 般 の 客 と の 商 売 に も力 を 入 れ て い る よ う な の で,こ れ も地 域 の 人 た ち と の 交 流 を深 め る こ とな の か な」 と,仕 事 を 通 して 地 域 と 関 わ ろ う とす る 生 き方 に心 を ひ か れ,自 分 の 生 き 方 に も重 ね て 考 え よ う と して い る の が 感 じ られ る 。

② 調 査 活 動 を 通 した 問 題 解 決 的 な学 習 の 充 実

2回 の 調 査 活 動 と 職 場 体 験 先 で の イ ン タ ビ ュ ー は,生 徒 の 興 味 ・関 心 を 高 め た だ け で な く,抱 い た 疑 問 や 課 題 を 解 決 し,達 成 感 や 成 就 感 を 与 え て い る。 そ れ は 観 察 対 象 生 徒 のTさ ん の 調 査 ・イ ン タ ビ ュ ー を 通 して 抱 い た 疑 問 が 解 決 して い っ た こ と,調 査 結 果 を

ま とめ た 全 体 の 地 図 の 読 み 取 りで 「 高 層 マ ン シ ョ ン(ビ ル)が 大 通 り沿 い に ウ ジ ャ ウ ジ ャ と密 集 して い る 」 こ と を 確 認 で き,よ う や く納 得 が い き課 題 が 解 決 して い っ た ・ (2)社 会 科 地 理 と 総 合 学 習 の 成 果 と 今 後 の 課 題

① 学 年 職 員 ・保 護 者 の 協 力 も得 ら れ,広 い 範 囲 の 地 域 調 査 活 動 が 展 開 で きた こ と。 ま た 職 場 体 験 学 習 を 踏 ま え た 第9時 の ま とめ の 発 表 会 が 深 ま りの あ る話 し合 い に結 び つ い た こ と。 【 社 会 科 地 理 の 成 果 】

②2回 の 地 域 調 査 活 動 を=通して,地 域 及 び 地 域 の 職 場 を 知 り,地 域 を 見 つ め る 契 機 に な っ た こ と。 また 職 場 体 験 時 の イ ン タ ビ ュ ー は,人 と の 関 わ りの 大 切 さ や 働 く意 義 を 考 え る 機 会 と も な っ た 。 【 総 合 学 習 の 成 果 】

一13‑一

特 集 第1回 教育研究大会

③ 新 学 習 指 導 要 領 で は,「 身 近 な 地 域 」 の 取 り扱 い が1年 生 の2学 期 に 位 置 して い る の で,次 年 度 の 実 践 で は,別 の 視 点 か らの 取 り組 み ・工 夫 が 必 要 と な る 。 【 今 後 の 課 題 】

一14一