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M狂鋼⑥2

別紙様式1

修士学位論文

変形性股関節症患者における股関節可動域と    股関節外転筋群の容積との関連

平成  25年  1月  10日 提出

首都大学東京大学院

人間健康科学研究科博士前期課程人間健康科学専攻        理学療法科学域  学修番号:11895602

 氏 名:今井智也

(指導教員名: 柳澤健  )

(2)

要旨:本研究の目的は,股関節症患者において股関節可動域と外転筋群の容積と の関連を明らかにすることである.対象は変形性股関節症患者女性U名とした.

股関節可動域を角度計を用い測定した.大殿筋上部線維(以下,大殿筋)および中殿 筋,小殿筋,大腿筋膜張筋の容積をコンピューター断層撮影のデジタルデータを用 いて計測した.患肢の股関節可動域と各外転筋の容積の間で相関があるか身長,体 重,bodymaざsindexを制御変数とした偏相関係数(=partia1r)を求めた.その結果,

股関節内旋可動域と大殿筋(partia1r=0,825,ρ<0.05)および中殿筋(partia1r=o.623,

ρ<O.05)が有意に正の相関を示した.これらの筋の強化には股関節内旋可動域の改 善に着目したエクササイズの必要性が示唆された.

キーワード:変形性股関節症,股関節可動域,筋容積,コンピューター断層撮影

<研究背景および目的>

 股関節の可動域(rangeofmotion:以下,ROM)制限および外転筋の筋力低下はいずれも 変形性股関節症(以下,股関節症)に出現する主要な機能障害である.股関節症における ROM制限は二股関節の不適合性や関節包の硬化,股関節周囲筋の撃縮や筋緊張先進などを 起因とし!),特に関節症変化として臼蓋と大腿骨の関節裂隙の狭小化や骨棘の増殖に伴い 疾病とともに増悪する傾向がある2,3).そして,股関節周囲の筋力低下4,5)や起居動作遂行 能力の低下6)に関連し,股関節症患者に観察される特徴的な立位姿勢や歩容の変化にも影 響を及ぼしている7,8).また,股関節外転(以下,外転)筋の筋力低下は破行をもたらし,特 にその低下からTrende1enbu㎎歩行を呈することは広く知られ,股関節のROMおよび外 転筋力の改善を目的に理学療法を施行する機会は多い.外転筋は,大殿筋上部線維(以下,

大殿筋),中殿筋,小殿筋および大腿筋膜張筋によって構成され,これらは骨盤に広く起始 部があり扇状の形態を成し大腿骨に停止部がある.従って,それぞれ外転の他に屈伸およ び回旋の作用も兼備し9),股関節屈伸角度や内外旋の肢位によって外転筋力が異なること が報告10−12)されている.そのため股関節症患者に現れる多様なROM制限が外転筋の働き に影響を及ぼし,外転筋のいずれかが十分に活動できず廃用性萎縮による筋力低下を呈し ている可能性が考えられる.

 股関節症患者における外転筋の筋力低下は,筋収縮反応時間の遅延や外転筋群の筋出力 バランスの非協調性といった神経一筋機構の機能不全13・14)や,筋活動の低下による廃用性 萎縮15)などを要因として様々な視点から研究がなされている.廃用性萎縮に焦点を当てた 研究では先述した各外転筋の筋量の指標としてコンピューター断層撮影(Computed Tomography;以下,CT)による画像や核磁気共鳴画像によって計測される筋厚や筋の横断 面積と筋力との関連を示す報告5,16一ユ8)が散見される.これらの結果は,ダイナモメーター 等を用いた測定による筋力は外転筋群の共働による粗大筋力を示しているものであるた め,筋力低下を詳細に考証する上で各外転筋の筋量を個別に評価している点で有用である.

しかし,Grima1diら19・20)は,筋萎縮を生じている股関節症患者では筋量を正確に評価す るために筋の容積を計測する必要性を述べている,我々が検索した限り股関節RO1Ml㌔とそ れぞれの外転筋の容積との関連を検討した報告はなく,ROM制限が影響して特定の外転筋 が萎縮するという特徴を見いだせれば股関節症や人工股関節全置換術後の症例に対する

(3)

ROlM改善や筋力強化に有益な情報となりうると考えた.

 本研究の目的は,股関節症患者において股関節ROMに着目して外転筋力を検討する基 礎的研究として,患肢の股関節ROMと各外転筋の容積との関連を明らかにすることであ

る.

<方 法>

1.対 象

 2012年8月から同年10月までの間に東京都済生会中央病院整形外科で股関節症を原因 疾患として初回片側セメントレス人工股関節全置換術を予定に入院した女性11名を対象 とした.なお,本研究では手術予定側を患肢,反対側を非患肢と表記する.対象者の平均 年齢(範囲)は64.2(49−73)歳,平均身長(標準偏差)は151.2(6.7)cm,平均体重(標準偏差)は 53.6(11.9)kg,平均body mass index(以下,BMI)(標準偏差)は23.4(4.3)kg/m2.であった.

患肢の日本整形外科学会股関節機能判定基準(JOA Hip score)の平均値(標準偏差)は 47.9(17.9)点であった.除外基準は,下肢の手術歴,神経学的疾患,認知機能障害,実験が 行えない痛みとした.対象者には研究の内容を説明し研究に参加することの同意を書面に て得た.本研究は東京都済生会中央病院倫理審査委員会および首都大学東京大学院荒川キ ャンパス研究安全倫理審査委員会で研究計画の承認(受理番号217)を得た後に実施した.

2.ROM測定

 股関節屈曲・伸展,内転・外転,内旋・外旋のROMを計測した.屈伸および内外転は 日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会(以下,日整会)による計測法21)に 従った.回旋は背臥位にて股関節伸展0。,膝関節90。屈曲位の肢位で測定した.この方 法は,改定前の日整会による測定方法であるが,股関節屈曲角度の相違が回旋ROlMに影 響を及ぼす報告22)もあり股関節屈曲が90◎に満たない対象でも屈曲角度を統一して測定 するために本法で行った.測定は,他動運動実施者と計測者の2名で行い水平器を取り付 けた東大式角度計(図1)を用い1◎刻みで測定した.

      鰯

フ平器

図1RO:M測定に使用した角度計

(4)

3.外転筋の容積の計測

 大殿筋,中殿筋,小殿筋,大腿筋膜張筋の容積を計測した.計測には医師の指示により 放射線技師が施行した股関節CT撮影(GE社製LightSpeedpro16)によって得られたデジ タルデータを用いた.CT撮影の条件は管電圧120kV,管電流300mA,断層厚1.25mmで あった.はじめに画像解析ソフトImageJにて各外転筋を同定した(図2).水平断像で計測 筋を頭側から尾側へ観察し,目視できた断層から4断層毎に目視しうる断層までの各断層 における面積を求めた.断層厚を乗じ容積を算出し,その総和を各筋の容積19,20)とした.

なお,大殿筋は大腿骨頭の外周が最も大きい断層から上部を大殿筋上部線維と一定義し19)計

測した.

図2大殿筋、中殿筋,小殿筋および大腿筋膜張筋の同定

4.分析方法

 各外転筋の容積の計測における検者内信頼性を級内相関係数(Intrac1ass corre1ation coefficients:以下,ICC)を用いて検討した.非患肢と患肢の股関節ROMおよび各外転筋 の容積の比較をするために対応のあるt検定を行った.患肢の股関節ROMと各外転筋の 容積の間で相関があるか身長,体重,BMIを制御変数とした偏相関係数(=partia1r)を求め た.筋の容積は個人の体格によって異なるため,その相違の影響を排除するため本法を用 いた.統計処理は統計解析ソフトSPSSStatisticsver20を用い,有意水準は5%とした.

<結 果>

 各外転筋の容積の計測においてICC(1,1)は,大殿筋は0,994,中殿筋は0,991,小殿筋 は0,959,大腿筋膜張筋はO.994であった(表1)一非患肢と患肢の股関節ROMの比較では,

内転ROM以外は患肢が非患肢に比べ有意に低値を示し,内転ROMは有意差がなかった(表 2).非患肢と患肢の各外転筋の容積の比較では,大殿筋および中殿筋は患肢が非患肢に比 べ有意に低値を示し,小殿筋および大腿筋膜張筋は有意差がなかった(表3).患肢の股関節 ROMと各外転筋の容積との相関は,股関節内旋RO1〉[と大殿筋(partia1r=0,825,ρく0.05)

および中殿筋(partia1r:0,623,ρく0.05)が有意に正の相関を示した(表4).

(5)

表1ICC(1,1)および95%信頼区間

 大殿筋

  中殿筋

 小殿筋 大腿筋膜張筋

0,994(O.982−O.998)

0,991(0,971−0,997)

0,959(0,870−O.998)

0,994(0,980−0,998)

表2 非愚肢と患肢の比較股関節ROM(。)

非患肢

屈曲 106.5(1ユ.7)

伸展  24.4(5.6)

内転  13.5(5.0)

外転  38.4(5.4)

内旋  35.0〈16.5)

外旋  46.8一(10.7)

患肢   ρ値

86.9(20.3)

13.8(8.6)

14.1(3.7)

22.8(9.1)

ユ6.O(16,1)

37.2(5.4)

く0.01 く0.01  n.S く0,001

くO.01 くO.0ユ

平均値(標準偏差)

t検定による解析.

n.S:nOtSignifiCan七

表3非愚肢と愚肢の比較各外転筋の容積(cm3)

 大殿筋  中殿筋  小殿筋 大腿筋膜張筋

非患肢     患肢

269.3(73.1)

227.O(34.1)

56.8(11.6)

60.2(23.9)

199.4(53.0)

ユ79.8(28.5)

55.0(12.3)

54.3(18.7)

ρ値 く0,001 く0,00!

 n.S  n.S

平均値(標準偏差)

t検定による解析.

n.s:not significa−nt

表4患肢股関節ROMと各外転筋の容積の偏相関係数(=pa批ia1r)

 大殿筋  中殿筋  小殿筋 大腿筋膜張筋

屈曲    伸展    内転

O.173 0.454 0.650 0.134

0,214

−0.ユ80

−0.009 0.259

一0,082

−0.031 0,443

−0.015

外転    内旋    外旋

0.557 0.311 0.536 0.101

0,825*

O.623*

0.574 0.003

一0,303

−O.ユ23

0,366

−0.550

*:ρく0.05

身長,体重,BMIを制御変数として.

<考 察>

 本研究は,般関節症患者における患肢の股関節ROMと各外転筋の容積との関連を調査 したものである.今回の結果から,股関節内旋ROMと大殿筋および申殿筋の容積には正 の相関があることが示された.

 股関節内旋ROMは,股関節上方部分の裂隙幅の狭小化や臼蓋の上方および下方の骨棘 増殖に伴い制限が現れ2),15。以下は初期の股関節症を疑う指標23)にもなっており,股関

(6)

節伸展ROMとともに股関節症に好発するROM制限である.これらのROM制限は股関節 症患者において特徴的な立位姿勢や動作様式の変化をもたらし,その習慣化によって外転 筋群の廃用性萎縮をきたすことが指摘されている.大殿筋は上部線維と下部線維に分別さ れ,本研究で測定した大殿筋上部線維は,腸骨稜後面に起始し大腿骨頭前面に停止する24)

ため,主な作用は外転および外旋である.中殿筋は,腸骨稜の前方3/4に渡り起始し大腿 骨頭側面もしくは上前面に停止し24)全体としては外転。内旋の作用を持つが,前部。中部1 後部線維に分別され,後部線維は腸骨稜後面から前下方に走行するため外旋運動にも関与

している9).股関節症患者は,先述したROlMの低下により立位での股関節の肢位は屈曲,

外族位となり易い7).松木ら12)は,筋電図を用いた実験で中殿筋後部線維は外族位におい て中間位および内炭位と比較して筋長の短縮により有意に筋活動量が低下することを示 し,股関節回旋の肢位が外転筋の活動に及ぼす影響について報告している.さらに,骨格 筋は短縮位で固定されると廃用性萎縮と筋長の減少をきたすとされ25),股関節内旋ROM の低下により外旋の作用を持つ大殿筋および中殿筋後部線維が十分に伸長されないことで 萎縮を呈したと考えられる.一方,小殿筋は外転に作用する筋であり,著明な内転ROM の低下がなかったため筋の短縮による影響を受けなかったと考える.大腿筋膜張筋は,大 殿筋や中殿筋などの単関節筋とは異なり,上前腸骨煉に起始し脛骨外側穎に停止する筋長 の長い二関節筋であるため股関節ROM低下による影響は低かったと考える。内旋ROMの 低下は歩行にも影響を及ぼしていることが考えられる.正常歩行では,股関節は立脚中期

まで内旋し,その後は外旋に変化する26)ことで股関節への荷重応力を分散している27).一 方,股関節症患者の歩行では内旋ROMの低下により股関節への荷重面の集中化を招き,

さらなる関節症変化を助長する7)ことから,RO1〉[制限が患肢への荷重を抑制する誘因であ ることを示唆する報告28,29)もある、股関節への荷重量の低下は大殿筋および中殿筋の筋活 動の低下をもたらし27),その習慣化によって廃用性萎縮をきたすと考えられる.以上から 股関節内旋ROMの低下は,筋長や立位姿勢,歩行様式に影響を及ぼし大殿筋および中殿 筋の筋活動低下により筋萎縮をきたす要因になりうると考える.

 本研究では筋量の指標として筋の横断面積ではなく容積を計測した.股関節症患者を対 象とした先行研究で,Raschら17)は申殿筋および小殿筋の横断面積は非患肢と患肢で差は なかったが,外転筋力は有意に患肢が低値を示したと報告している.また,Arokoskiら16)

は中殿筋の横断面積は非患肢に比べ有意に患肢が低値を示したが,外転筋力は非患肢と患 肢で差はなかったと報告しており,いずれも筋の横断面積は筋力を反映していない結果と なった.一般に,筋の横断面積および容積の両者は筋力と相関があるとされているものの,

高齢者において筋の横断面積は筋力を過大評価する傾向にあり若年者と比較してその相関 は低いことが報告30)されてレ)る.また,加齢とともに筋への脂肪組織の混入や結合組織の 増殖が起こる31)ため,収縮要素である筋組織の計測には複数枚の断層を観察するのに比べ 1枚の断層で評価すると測定誤差が生じやすいことが予想される.外転筋の容積の測定は,

本研究においてICC(1,1)はいずれも高い値を示し検者内信頼性が得られ,非患肢。患肢の 比較においてGrima1diら19,20)と同様の結果となり再現性が認められた.以上から,股関 節症患者における筋量の指標には容積を用いた方が精度に優れていることが推察され,股 関節ROMの低下が外転筋の萎縮に及ぼす影響を各々の容積から検討したことは意義深い と考える.また,Suettaら14)は,股関節症患者の患肢は神経一筋機構の機能不全のため筋

(7)

の単位面積あたりの筋力が非患肢に比べ低下していることを示している.さらに,患者自 身の筋力測定時の疾病や心因的な要素のために筋力が発揮できないこともあり,筋量によ って筋力を推し量ることは困難であることを示唆する報告16)もある.しかし,本研究は股 関節症患者における股関節ROMと筋力との関連を検討するための基礎的情報として各々 の外転筋の容積を評価した点で有用であると考える.

 本研究の結果から,股関節症患者において立位姿勢や歩行様式の変化に関連している股 関節内旋ROMの低下が大殿筋および中殿筋の萎縮をもたらす一要因になっていることが 示唆された.そのため,大殿筋および中殿筋の筋力の維持・強化には股関節内旋ROMの 改善や習慣化された動作様式の修正が必要と考えられる.種々の理学療法手技により股関 節症患者における股関節ROMや筋力の改善が報告されている32,33).特に今田ら34)は,股 関節症患者を対象として回旋の要素を取り入れた多関節運動を重視したエクササイズが,

股関節外転の単関節運動に比べROMの改善とともに歩行時の大殿筋および中殿筋の筋活 動の増大をもたらすことを報告しており積極的に実施していく必要性が示唆された。

 研究の限界として,対象者の数が少なく男性を含めていないことが挙げられる.股関節 ROMは性別によって異なる報告35)もあり,男性を含め対象者数を増やし検討する必要が ある.これまでの結果と筋力との関連を明らかにするために外転筋力を測定する必要もあ った。股関節症患者における先行研究では,Pu&ら4)は股関節屈曲鼠OMと伸展筋力に相 関があったことを報告し,勝木ら5)は外転ROMと外転筋力との関連性を指摘している.

本研究の結果から般関節内旋ROMの低下が,大殿筋および中殿筋の萎縮による外転筋力 の低下に関連していることが推測され,ROM制限が筋力に及ぼす影響を明らかにしたい.

また,内旋ROMの低下が中殿筋の萎縮に関与していることが示唆されたが,後部線維が 特異的に萎縮しているという所見は本研究における容積の測定では捉えることができなか

った.画像上一,中殿筋を分別するとこが出来れば詳細に検討することができると考えられ 今後の課題としたい.

文 献

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34)今田健,加藤浩:変形性股関節症における単関節,多関節運動を重視したエクササイズが    関節可動域,筋力,片脚立位及び歩行に与える影響.理学療法科学,23(4):521−527.2008.

35)Simoneau GG,Hoenig KJ,Lep1ey J瓦,et aI:Inf1uence ofhip position and−gender on    active  hip  interna1 and  externa1 rotation − J  Orthop  Sports Phys

  Ther,28(3):ユ58−164.1998.

(10)

The rela七ionship be七ween hip range of motion and−vo1ume of the hip abd−uctors       in patients with osteoarthritis of the hip

Abstrac也:The aim of the present s七udy was to eva1uate七he re1a七ionship hip range of motion(ROM)and vo1ume of亡he hip abd−uctors in patients with osteoarthritis(OA)of the hip.E1even fema1e patients with OA of the hip participatea in tb−is stud−y.Hip ROM was measured−using a goniometer.Mlusc1e vo1ume of upper g1u亡eus maximus(UGM),g1uteus med−ius(GMED),g1uteus minimus and tensor fascia1ata were d−etermined by computed tomography imaging,Par七ia1corre1ation anaIyses af七er contro11ing for heigh七,weight and−

body mass index were performed to examine七he re1a七ionship be七ween affec七ed hip ROM and musc1e vo1ume.Hip interna1r〇七ation ROM was significant1y

cone1a七ed wi七h UGM(partia1r=0−825,ρ<O.05)and−GMED(partia1r=0,623,ρ<0.05).

These resu1ts suggest that the interventions to improve the range of hip interna1rotation motion are i血portant to strengthen these musc工es.

Key words:hip osteo&rthritis,hip r&nge of motion,musc1e vo工ume,computed tomography imaging

(11)

別紙様式3

平成 24年度 博士前期課程学位論文要旨

学位論文題名(注:学位論文題名が欧文の場合は和訳をつけること)

         変形性股関節症患者における股関節可動域と       股関節外転筋群の容積との関連   学位の種類: 修士(理学療法学 )

       人間健康科学研究科 博士前期課程人間健康科学専攻理学療法科学域        学修番号:11895602

       氏 名:今井智也

      (指導教員名: 柳澤健  )

注:1ぺ一ジあたり1,000字程度(欧文の場合は300ワード程度)で、本様式1〜2枚(A4    版)程度とする。

要旨:股関節の可動域(以下,ROM)制限および外転筋の筋力低下はいずれも変形性股関 節症(以下,股関節症)に出現する主要な機能障害である.ROM制限は,筋力低下や起居動 作遂行能力の低下に関連があり,さらに立位姿勢や歩容の変化にも影響を及ぼしている.

それゆえROMおよび外転筋力の改善を目的に理学療法を施行する機会は多い.股関節外転

(以下,外転)筋は大殿筋上部線維(以下,大殿筋),中殿筋,小殿筋,大腿筋膜張筋によって 構成され,解剖学的構造から外転の他に屈伸および回旋の作用も兼備している.そのため 股関節症患者に現れる多様なR」OM制限が外転筋の働きに影響を及ぼし,外転筋群のいずれ かが十分に活動できずに筋萎縮を呈している可能性が考えられる.股関節症患者における 廃用性筋萎縮に焦点を当てた研究では,筋量の指標として筋厚や筋の横断面積と筋力との 関連を示す報告が散見される.これらの結果は筋力低下を詳細に考証する上で各外転筋の 筋量を個別に評価している点で有用である.しかし,筋量を正確に評価するためには筋の 容積を計測する必要性を述べている報告もある.我々が検索した限り股関節ROMと各外転 筋の容積との関連を検討した報告はなく,R」0M制限が影響して特定の外転筋が萎縮すると いう特徴を見いだせれば股関節症患者に対するROM改善や筋力強化に有益な情報となり うると考えた.本研究の目的は,股関節症患者において患肢の股関節ROMと各外転筋の容 積との関連を明らかにすることとした.

 対象は,初回片側の人工股関節全置換術を目的に入院した股関節症患者女性11名とした,

股関節の屈曲。伸展,内転・外転および内旋。外旋のROMを角度計にて計測した.大殿筋,

中殿筋,小殿筋,大腿筋膜張筋の容積の計測はCT撮影にて得られたデジタルデータを用い た.画像解析ソフトImageJにて水平断像で計測筋を頭側から尾側へ観察し各断層における 面積を求めた.断層厚を乗じそれぞれの容積を算出し,その総和を各筋の容積とした.股 関節ROMと各外転筋の容積の間で相関があるか,身長,体重,body㎜ss1ndexを制御変数

とした偏相関係数(二partia1r)を求めた.

(12)

 股関節症患者において内旋ROMの低下は,伸展ROMの低下とともに好発するROM制 限であり,特徴的な立位姿勢や歩行様式の変化をもたらす.立位での股関節の肢位は屈曲,

外族位となり易く,この様な立位姿勢によって外旋作用を持つ大殿筋および中殿筋後部線 維は短縮位となる.骨格筋は短縮位で固定されると廃用性萎縮と筋長の減少をきたすとさ れ,これらの筋は十分に伸長されないことで萎縮を呈したと考えられる.また,股関節症 患者の歩行では内旋ROMの低下が股関節への荷重面の集中化を招き,さらなる関節症変化 を助長することから,ROM制限が患肢への荷重を抑制する誘因となることを示唆する報告 もある.股関節への荷重量の低下は大殿筋および中殿筋の筋活動の低下をもたらすとされ,

その歩行様式の習慣化によって廃用性萎縮をきたすと考えられる.本研究の結果から,大 殿筋および中殿筋の筋力の維持。強化には股関節内旋ROMの改善や習慣化された動作様式 の修正の必要佳が示唆された.また,股関節ROMと筋力との関連を検討するための基礎的 情報として各々の外転筋の容積を評価した点で意義深いと考える.

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