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1.1.4 標準誤差(平均値の標準偏差)

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Academic year: 2021

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(1)

8

1

章 電気電子計測

1.1.4 標準誤差(平均値の標準偏差)

n

個の測定データ

y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n

が得られたとき、我々が本当に知りたいのは、た またま抽出された

n

個の値の平均

y ¯

とばらつき

σ y

ではなく、得られた「平均値

y ¯

の信 頼性がどの程度なのかを明確にすること」である。たまたま抽出された

n

個と書いた のは、時間をおいて(例えば翌日や

1

ヶ月後)再び

n

個の測定をやり直したら、先の

y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n

とは異なる

y 1 0 , y 0 2 , y 3 0 , · · · , y 0 n

が得られる可能性が大きいからである。さ らにまた別の日に

n

個の測定をやり直したら、今度は

y 00 1 , y 00 2 , y 3 00 , · · · , y 00 n

となるかも知れ

ないし

· · ·

、こう考えると

n

個の測定平均も時々の状況によって

y ¯

y ¯ 0

y ¯ 00

となり、測

定平均自体がある範囲の中でばらつくことが予想される。この平均値のばらつきのことを 平均値の標準偏差または標準誤差と呼んでいる。

標準誤差を定量化するために次のような手順を考えてみる

*10

。まず

n

個の測定データ

y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n

が得られたとき、その測定平均は式

(1.5)

より次式で与えられる。

¯ y = 1

n X n i=1

y i = 1

n (y 1 + y 2 + y 3 + · · · + y n ) (1.20)

同様に、時間をおいて

n

個の測定セットを

m

回やり直したデータを次のように並べる。

 

 

 

 

y 0 1 , y 2 0 , y 3 0 , · · · , y 0 n (1st try) y 00 1 , y 00 2 , y 3 00 , · · · , y n 00 (2nd try)

.. .

y (m) 1 , y 2 (m) , y 3 (m) , · · · , y n (m) (mth try)

(1.21)

ここで、これらのデータを縦の列ごとに比較してみる。

1

列目のデータ

y 1 0 , y 00 1 , · · · , y 1 (m)

も、やはり

y

に関する

m

個の測定データなので、その平均とばらつきは(厳密ではない が)

y, ¯ σ y

に近い値と考えられる。

2

列目、

3

列目、

· · ·

n

列目についても同様である。

このように考えると式

(1.20)

の中の

y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n

それぞれが誤差を含んだ値であり、

次のように記述するのがより現実的である。

y 1 = ¯ y ± σ y , y 2 = ¯ y ± σ y , y 2 = ¯ y ± σ y , · · · , y n = ¯ y ± σ y (1.22)

さて、式

(1.22)

を考慮した上でもう一度式

(1.20)

の計算を考えてみる。式

(1.18)

と式

(1.19)

の関係と全く同様に、式

(1.22)

n

個の独立した直接測定値と考えて、次の間接

測定、

f (y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n ) = 1

n (y 1 + y 2 + y 3 + · · · + y n ) (1.23)

の平均とばらつきを求めればよい。

n

個の独立した直接測定値から導出される間接測定の 式は、式

(1.19)

n

個の測定データの場合に拡張して、

 

 

f (y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n ) = fy 1 , y ¯ 2 , y ¯ 3 , · · · , y ¯ n ) σ f =

∂f

∂y 1

¶ 2

σ y 2

1

+ µ ∂f

∂y 2

¶ 2

σ y 2

2

+ · · · + µ ∂f

∂y n

¶ 2

σ y 2

n

(1.24)

*10

John. R. Taylor: “計測における誤差解析入門” pp.156-157,

東京化学同人, 2000.

原著は

John R. Taylor: “An Introduction to Error Analysis, The Study of Uncertainties in

Physical Measurements, Second Edition” pp.147-148, University Science Bookes, 1997.

(2)

1.1

誤差と測定データ処理

9

となる。式

(1.24)

に式

(1.22)

と式

(1.23)

を代入すれば、

 

 

 

f (y 1 , y 2 , y 3 , · · · , y n ) = 1

ny + ¯ y + ¯ y + · · · + ¯ y) = ¯ y σ f =

sµ 1 n

¶ 2

σ y 2 + µ 1

n

¶ 2

σ y 2 + · · · + µ 1

n

¶ 2

σ 2 y = s

n µ 1

n

¶ 2

σ y 2 = σ y

n

(1.25)

となる。以上の議論より平均値の標準偏差(標準誤差)は、

σ f = σ y ¯ = σ y

n =

v u u u t

P n i=1

(y i y) ¯ 2

n(n 1) (1.26)

で与えられることが分かる。

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