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運動中の足部内スティッフネス変化の推定の試 み

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Academic year: 2021

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第13回 新潟医療福祉学会学術集会

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運動中の足部内スティッフネス変化の推定の試 み

新潟医療福祉大学 理学療法学科・久保雅義, 亀尾徹

【背景】

走行の様な動的な運動では、肢節は体重を支持するだけで なく、運動エネルギーの蓄積・開放の機能を持ち、効率のよ い運動の発現を支える重要な役割を果たしている。特に足部 は床面と直接接触し、短時間に大きな床反力をうけるため、

この部位のアラインメント異常や機能異常は運動パフォーマ ンスに大きな影響を及ぼす。

足部のエネルギー蓄積・開放の能力を示すパラメターとし てスティフネスがある。従来足部のスティフネスは、足部を 剛体とした上で、足関節のスティフネスとして求められてき た。しかし、足部だけに注目しても、加えられる床反力とそ れに伴う足部内の変形量から「足部内スティフネス」を考え ることができる 。

特に、偏平足・凹足のような足部内アラインメント(縦ア ーチ)の変化が、歩行や走行時の衝撃吸収・蹴りだし能力に 影響をあたえることが示唆されているが、足部内スティフネ スはアラインメント異常に伴う機能異常の定量的評価を可能 とする指標となりえる。

今回の研究では、歩行・走行中での、足部内変形とその時 の床反力の関係から、「足部内スティフネス」を推定し、さら に速度の変化に対応するスティフネス変化を捉えることを目 的としている。

【方法】

ボランティアとして参加した成人被験者は裸足で、フォー スプレートの埋め込まれた 10m の直線歩行路を、様々な速度 で歩行・走行する。

右裸足の第 1・5 中足骨頭および踵骨後面の 3 点、および舟 状骨粗面部にマーカーを貼付し、それらの位置を3次元動作 解析装置(Vicon Nexus)で経時的に測定する。中足骨頭と踵の マーカーにより足底面を定義し、さらに舟状骨マーカーから 足底面までの垂直距離変化を計算で求め、足部変位とする。

立脚中期から後期に足部へ作用する床反力をフォースプレ ートで計測し、1)足底面に垂直な床反力成分と、2]動作解析 で求められた足部変位[m]の比を回帰直線によって求め、足部 内スティフネスと定義する。

本研究のプロトコルは新潟医療福祉大学倫理委員会の審査 を経ており(No.17400−130524)、被験者の同意を得た後、計 測を行った。

【結果】

立脚中後期に足底面垂直方向にかかる床反力成分は歩行で はほぼ一定であるが、走行になると歩行の関数として高い値

をとる。同じ速度域でも、歩行から走行では非連続的に変化 する(図1)。

図1. 速度と床反力足底面垂直成分(nFRF)。立脚中後期の nFRF は歩行では一定であるが、走行では急激に増加する。

足部内 スティフネスも速度の関数として変化する。この変 化の様相は、床反力垂直成分の変化と相似しているおり、歩 行での低い値、走行への移行期での非連続的変化で特徴づけ られる(図2)。

図2.速度と足部内 Stiffness の変化。

【考察】

筋骨格系の物理的特性であるスティフネスは、収縮要素を 伴わない腱や靭帯などの受動的な成分と、筋収縮による自動 的な「見かけ上」の成分の2つの要素によって構成される1) が、速度の関数として変化するスティフネスは、自動的な要 素の変化によるものであると考えられる。

長腓骨筋・後脛骨筋は足底部のアーチ構造を維持する自動 的な要素とされており、速度を変化させて動的に足底内ステ ィフネスの変化をとらえることは、これらの筋肉の機能の動 的評価となると考えられる。

【結論】

足部内スティフネスの動的な変化を捉えることができた。

運動時の足部機能の異常評価の方法として用いることができ れば、リハビリテーションへの応用が考えられる。

【文献】

1) Zatsiorsky, VM, Kinetics of Human Motion, Human Kinetics

P-13

参照

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