石川県内児童・生徒の、インターネット利用実態につ いて
著者 加藤 隆弘
雑誌名 金沢大学教育学部紀要.教育科学編
巻 55
ページ 105‑114
発行年 2007‑02‑28
URL http://hdl.handle.net/2297/6277
105
石川県内児童 ・生徒の、インターネ ッ ト利用実態について
加 藤 隆 弘
Abo u tt her e a l i t i e so ft heI nt e r ne tus ebyc hi l dr e ni nI s hi ka waPr e f e c t ur e
TakahiroKATO
概要
石川県内の小学生から高校生までのインター ネ ッ ト利用について、平成
16年に実施 された
「 青少年 と・ インターネ ッ トに関する調査」( 石川 県健康福祉部子 ども政策課)か ら、 明 らかになっ たその実態 ( インターネ ッ ト利用場所 ・機会、
目的、親の関与度など)を報告 した。また、今 後、この世代の子 どもたちのインターネ ッ ト利 用に対 して、家庭や地域では どのように働 きか けてい くべきか等について検討 を行 った。
Ⅰ 問題の所在
平成
15年の総務省の調査
l)によると、我が 国のインターネ ッ ト利用者数は人口の 6 割超、
7,730
万人に達 した。この
5年間で約
4.6倍にふ くれあが り ( 平成
10年度は
1694万人)、世帯普 及率は
88.1%に及んでいる。ネ ッ トワークインフラの整備 と低価格化が進み、同時にパ ソコン や携帯電話などが高性能 ・高機能化 しながらも 手 ごろな価格で入手できるようになったことで、
家庭等においても情報検索やシ ョッピング、電 子メールでの利用など、余暇を過 ごすための、
あるいは仕事のための " 道具" としてのイン ターネ ッ ト利用が定着 しつつある。
家庭‑の普及により、子 どもたちがインター ネ ッ トに触れる機会 もまた増加 している。彼 ら は学校か らの帰宅後、あるいは休 日などに、 ネ ッ ト上に存在する様々な情報源に接続 しうる状況 に置かれているのである。ネ ッ ト上には子 ども たちにとって有益 ( もしくは無害)な情報 もあ
れば、大人 ・保護者が接触 してほ しくない と思 うような情報 もあ り、特に手段を講 じなければ そ ういった有害情報にも偶発的に、あるいは意 図的に到達 して しま うのである。
こういった 「 家庭の情報化
」の実態から、子 どもたちには、イ ンターネ ッ トを活用 してい く 上で求められ る力 ( 善悪の判断力、取捨選択力 などの諸力)を培 うことが求められ ると同時に、
場合 に よっては有害情報 な どか ら子 どもたち を保護する取 り組みが求められ る。力の育成 と 保護 には学校教育の場での 「 情報教育」に関わ る諸学習 ・活動 の役割 も大 きいが、同時に地 域 ・家庭における取 り組み も欠かせない。後に データでも示す よ うに、子 どもたちはインター ネ ッ トを、学校 よ りむ しろ家庭 ・地域で活用 し ている実態が明 らかになっている。
また、ネ ッ ト活用の道具 ( 端末) として、パ ソコンとともに携帯電話か らの利用者 も増加 し ていることに留意 したい。 ( 前出総務省調査 よ り)携帯電話はパ ソコンに比べ、その小ささや 滅多に他人 と共有 しない といった利用形態か ら、
よ りパーソナルなメデ ィアであるといえる。携 帯電話の利用が低年齢化 している実態 と合わせ て考えると、子 どもたちのネ ッ ト利用について 周囲の大人が関わ りづ らい状況が広が りつつあ
る、 といえる。
こういった、子 どもたちのインターネ ッ ト利
用の広が りを受 けて、石川県内では平成
16年
度か ら県 ( 子 ども政策課、県教育委員会な ど)
が実態把握の調査 と、学校現場への働 きかけを
平成 1 7年 9月 30日受理
始 めている。 また、 これ に先行 して野々市町で は平成
15年度か ら "ののいちっ子 を育て る"
町民会議 が、 「 プ ロジェク ト
K」と して、子 ど もが携帯電話 を持つ ことについて大人 ・子 ども 双方 に対 して問題提起 し、「 持たせ ない」 「 持 ち たが らない 」 状況 を作 ろ うとす る運動 を行 って い る。
本論文では、平成
16年度 に県内で実施 され、
筆者 が関わった二つの調査、石川県健康福祉都 子 ども政策課実施 「 青少年 とイ ンターネ ッ トに 関す る調査」 と "ののいちっ子 を育てる' '町民 会議 実施 「 『 携帯電話』 に関す るに関す るア ン ケー ト 」 の うち、今回は前者 の検討 を行い、子 どもたちのインターネ ッ ト活用の実態 を把握 し、
今後の地域 ・家庭 で取 り組み を進 める際の要点 を明 らかにす る。
Ⅱ
方法
・ 石川 県健康福祉 都子 ども政策課 が実施 した
「 青少年 とインターネ ッ トに関す る調査
」結果( 一部省略)を提示 し、これ を元 に考察 を行 う。
以下に調査概要 を述べ る。
● 「 青少年 とインターネ ッ トに関す る調査」:石 川県健康福祉部子 ども政策課
1 . 調査 日的
近年、イ ンターネ ッ トや携帯電話の急速な普 及 によ り、青少年が こ うしたメデ ィアを通 じ、
有害な情報に容易 に接す ることができる環境 が 広がっている。このため、 青少年のイ ンターネ ッ トや携帯電話の適正な利用 を推進す るための参 考 とす る。
2.
調査対象
一調査対象 :石川県全域
一調査学年 :小学校
4年生、
6年生、中学校
2年生、高校
2年生
一抽 出数 :
4,166人
一 回収数 :
4,166票 ( 回収率
100%)十解答方法 :教室内で別添のア ンケー ト票に各
自が 自記入解答 ( 無記名)
一 調査期間 :平成
16年
9月
15日
〜9月
30日
Ⅱ
結果
1. パ ソコンの利用実態
ト1. パ ソコン利用経験
パ ソコン利用経験者 は どの学年 で も98
%を越えてい る。 これ は、学校 での利用経験 も影響 し てい る と考 え られ る。
0 ㌔ 2 0 〜 4 0 %
60% 80も 10仇小学4
(plO25)
小学6 ( ロ ■1 0 1
7)中学
20 Il ut I 高校
2(■ 97J)
l l
i
■ 軒=
≠■
1
I
L1l l
固放ったことがある I使
ったことはない □無回答
図 1 パ ソコンの利用
ト2. パ ソコンの パ ソコンの利用場所 経験
主な利用場所は、自宅が最 も多 く、
次いで
学校 の順 となっている。友達 の家、公共 施設、ネ ッ
トカ フェな どでの利用 はいずれの学 年 、項 目において も 2 l L . . 一 3% . I L を下回っている。 . ‑ I l .
l エ ー 小学4 ○
P l O l l ) 小学6 ¢ ■ l
0 0 の 中学2
0 p l I 叫
高CE校2
I籾
5 一 .
2 . 2 . i
i J
. , , 早 ■
整. I
t\
J l
加藤隆弘 :石川県内児童 ・生徒の、インターネ ッ ト利用実態について
107となっている。学校‑のPC 導入がほぼ完了 し、
同時に家庭‑のパ ソコンの普及 も進んでこのよ うなデータとなった と考えられ る。今後はさら に小学校入学前〜小学校低学年時か らのパ ソコ ン利用開始が見込まれる。
騰 飢 俄 肌 肌 1 0 0 I
図
3パ ソコンの利用開始時期
1‑4.
自由に使えるパソコンの有無 高学年で 「 自
分専用のパ ソコンを持つ
」比率 が高いが、現在
の ところ、最 も値の高い高校
2年生でも 1 3 . 1 %であ
る。「 家族が持ってお り、自 分 も自由に使え
る」を加えた、 自由に使えるパ ソコンがある子 どもは、小学校 6年生
以上で
75%をこえている。鵬 2 0 % 4 肌 8 0 %
8 仇 1 0 0 k
‑ ■{『 ■■ 『‑ 『■ ■ ■{}{l
. 0
.5 .77小筆4中華 2轟 枚 28ヽQ年dl一 喝F筆FidL
4 8 e q 1
叫I ) 5 8 . 4 ' ‑ : ・ i i { . ′ , ゝ ジ l . r l ン ' ゝ
≠ ; ' Y ; : 〜 ヽ . > J ‑ . ' ㌔ . 7 0 . S
〜::Iiご1こ婁貴凝78L2 二・㌢'‑i'
糾.I :㌢;■(1iJ:
メ lt‑ 「■■』■■ ‑ 1 E)B分専繊dlItソコン書
籍
っn lる 口篭撫柵 ってお臥 自分もB由に鐘え E)白分が自由f=食え
も
パソコンはない図 4 自由に使えるパ ソコンの有無
ロ簾田讐ト5.
自由に使えるパ ソコンの場所
5に導
0%を越えている一方、次第に 「自分の部屋いずれの学年 にお いて も 「 家族 の居間」が
」入 され る傾向が見える。 0 % 2 0 % 4 0 % 6 0
% 8 0 号
100%田自分の都農 B家族の居間
E ) 親の部星 口その地 口無回答
図5 自由に使
えるパ ソコンの場所
2
. インターネ ッ トの利用実態
2‑1.
パ ソコンや携帯電話 を使 ってのインター ネ ッ ト利用
経験
インターネ ッ ト利用者の割合は学年 とともに 上昇 している。「 時々利用 している
」を含めると、
高校
2年生では約
80%が利用 している。 (次貢 図 6) 0 % 2 0 %
40%6 仇 80% t O OS
小 0 p 学4 I O 2
5 ) 小学6 O
中 学Opp l
O127)115l) 高 校2
Opm )
l
‑ ■‑ l
A 3 2 . I 2 8. 1 8. 2
\ \ ⊥ \
22. 7 ー 2. 4 5 .
\
2一 . 7 \ 7 . 53
\ \
〜
、
1 3 . 2L.
] l
田ほとんど毎 日利用してい
が多い。
学年別では、いずれの学年 において も 「自分 の家のパ ソコン 」 での接続は多いが、低学年で は 「 学校のパ ソコン」、高校
2年では 「 携帯電話
」の割合が大きくなってい る。
さらに、 最 も良 く接続す るところ、で見 ると、
小学
4年生か ら中学
2年 までは 自分の家のパ ソ コンか らの利用の割合が高いのに対 し、高校 2 年では携帯電話か らの利用が逆転 している。( 図
7)
2 ‑ 3 . インターネ ッ トの接続頻度
イ ンターネ ッ トの接続頻度は学年 とともに増 加 している。高校
2年生の約
35%が週4日以上イ ンターネ ッ トに接続 している。 この層では図 7か らも携帯電話 による接続の割合が高い と考 え られ る。また、 携帯所有率の低い中学
2年生、
小学
6年生で も週
4日以上接続者 は20%をこえている。 ( 次々頁図 8)
2 ‑ 4 . イ ンター ネ ッ トに接続 す るタイ ミン
グインターネ ッ トに接続す るのは、「 休みの 日に 家 にい る時
」「 学校 が終 わってか ら家 にい る と き 」 「 授業中」が特 に多 く、 学年があが るにつれ、
「 家にいる時」に接続す る場合が多 くなってい る。
また、パ ソコン利用者、携帯利用者 とも、接 続す るタイ ミングは 「 家にいるとき 」 が多い。
「 授業中
」については、授業の中での学習内 容 に沿った活用が主である と考 え られ る。
【 革 辛 別 最亀よく繊 するとこ d嘩 叫
18502884 0
3もCSA)37)JI1.
a ;
u 27h 1.
1 :札空: 33 d嘩 叫 空
和し皇 1.
負
2̲1卦l カ 2 . 7 ;
乱1…3m 中 華丑 年 剖 l 且
亀ヨえ 5
18̲1 牢J
.0 ; A . 5
; 叩
8
03 33La加藤隆弘 :石川県内児童 ・生徒の、インターネ ッ ト利用実態 について
109(80%)406020∩
臥 J 一 単 年
J J 嘩 年 口中学
2年 口弛 年
捕...■ l 融 ] d J] ■
酎 二.=tl 匹証訂1「
∩ 朝起きた 通 学途 授 業 中
学
校 に い 学校が終 学校が終 深夜 休みの日 休みの 日 無 回答 時 中
て 以
、外授の業時 わらて、外出しつてかいる時 わつてから、家にいる時 に家にいる時 に外出している時
学
年
別 小 学
4年
653 1.7 0.3 55
. 7
ll.3 4.9 37.7 4.4 47.9 4.6 3.4小学6 年
840 2.4 0.5 51.0 8.2 6.2 53.6 5.2 57.1 6.3 3.1
中学
2年
1028 3.0 0.3 33.9 5.4 5.5 61.2 ll.8 69.6l
l.4 3.2高校
2年
903 4.8 7.6 ll.4 13
. 7
15.9 73.5 26.7 74.0 15.4 3.8∩ 朝起 きた 通 学 途 時 中 授 業 中 学校にい 学校が終 学校が終 て 深夜 休みの 日 休みの 日 無 回答
、授業
以外の時 わつてか ら、外出し ている時 わつてか ら、家に いる時 る時 に家にい
に外出し
学 ている時
年 刺 小 学4年
653 0.8 ‑ 25.4 2.5 2.5 15.2 0.5 21
9
1.5 29.9小 学6 年
840 0.2 ‑ 19.62.5 1.5 26.1 1.8 26.1 2.1 20.0
中学
2年
1028 0.3 0.2 16.3 2.2 1.1 27.7 1.4 32.6 2.4 15.8
高校
2年
903 0.2 ‑ 5.5 4.1 1.0 25.1 4.0 32.2 2.3 25.5
∩ 朝起 きた 通 学 途 授 業 中 学校にい 学校が終 学校が終 深 夜 休みの
日 休みの 日 無 回答 時 中 て、授業 以外の時 わつてか ら、外出し ている時 わ
つてか ら、家に
いる時 に家にい る時 に外出し ている時
学 年
別小学4 年
6530.2 ‑ 0.8 0.2 02
0%
2
0S 4 仇 6 0 5 8 仇 1 0 0 %
小学4
Eコ EEi5:
小学6
0p 840
中学
2(p103g
高校2
bI 9
0 7 I
l ‑ ■『‑ I
16.
1 t t . 5
7 . 8
\
\止
\
2 2 .5
1 5 . 0 8. . , 穣 一. ‑ . . ̲ 4 .
\ \ l
l Il
Z f
̲ T
9 . 7 ー 8 .
0 4 、
\ \
\ J
\2 7 . 2
14.11 ! 3 .
田毎日 皿過4‑5 日 □
避2‑3日 t j避 I
1日
田1ケ月
に1‑2日 □無回答
図
8インタ
ーネ ッ トの接続頻度
2 ‑ 5 . インターネ ッ トの
利用 日的 ゲームや音楽での活用、学習での活
用は各段 階を通 じて多 く利用 されていることがわかる
。 また、電子 メールでの利用は学年段階があがる につれて大きな伸びを示 している。 20 0 4
年の佐 世保での事件以来、懸案 となっている 「 掲
示板 」
「 チャッ ト」の利用は、県内の子 どもた ちにつ いては 2 割程度 とい うデー タであった。「 ホ
ーム ページ製作 しい 「 ブログ
」」の値はそれぞれ低いが、普及の著 ( ‑ウェブ ・ログ、ホームページ
(website)より容易に開設 ・運用でき
る公開 日 記、情報提供 ・交流板のよ うなもの)
について は今回、質問文中で言及できなかった
。次回以 降の調査では必ず確認 したい。ネ ッ
ト上での買 い物につい
ても、高校
2年で
25%程度だが、年齢が進むにつれて利用率は上昇 してい
る。
(2‑5.
凡例 1) 田よくする ■と
きどきする □使ったことない
ロわからない □無回答 ■ 学習 ( 調べ学
習な ど)につか う( 図 1 0 ) 0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 %
1 0 0 %
小学
4年
( z
F 653)
小学 ( n 芦84
6年
q 中学2年
¢
FIO2‡)高校2年 ( n
芦 903)I . . 1 6 . 4 l 日 . 3
\ \
\ 1 3 . ー: . *‑
/ / \
2 2 . I 車; k.
/
/千 /
)d
3 6 . 8
∴ ∵ I : f ー > 緋 . l ■■ ‑ 1‑ ■
■ ゲームや音楽な ど ( 図 1 1 )
小学
4年 ( n
= 653)小
学6年 ( n =
84 0
)昂 誇 ' 2 0 % 4
0 % G t 粍 点 弧 1 l
功 t・ # U * 甜
, W ' 1 腰 7 .
■ \l\\
\
I /
一 o ヰ
\
/ 人ヽ 8 . . 陸
I
■ 電子 メールのや りとり (
(小学4年A=653図 1 2 )
)
小学6 年
( A =
840)
中学2年
(高校2年
A=1028)(A=903)
0 % 2 0 % 4 0 % 6
0 % 8 0 % 1 0 0 %
‑ ‑ ■■ 『』 』 ■l
願
5 8 . 5
:
こ y J I ー
加藤隆弘 :石川県内児童 ・生徒の、インターネ ッ ト利用実態について
111■チャッ トのや りとり ( 図 1 3 )
0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 00%
小学 4 年
¢F
653)小学
6年 ( t F
840)中学
2年
(n=1028)高校
2年 ( z F
903)■ 掲 示 板 へ の 書 き 込 み
(図 14)
小 学 4年
(11= 653)小 学
6年
くび=840)中 学 2年
(A‑1028)高校
(n=2903年
)■ 自分
のホームページを作る ( 図 1 6 )
小学 4
(n‑ 653年
)小学
6
年
(n=84 0 )
中学 2年
(n‑I028)高校2
年
(n‑903)3 . イン
ターネ ッ トに対する親の関与 3 ‑ 1 . インタ
ーネ ッ トの相談相手 いずれの学
年 においても 「 学校の先生」の割 合は低 く、低い学年ほ ど 「 親」に相談 してお り
、 中学
2年までは
50%を越 えている。また、学年が上がるとと
もに 「 友達 」 と相談す る割合が増 加 してお り、高校
2年生では 「 親」 を抜いて
39.0%となっている。
仇
20% 4仇 60%8 仇
100S小学
4年
t
JP653)
小学6
CEEG・84q年中学2
(tpIQ2g年高 校 2年bp
9 0 3 ) l
(粍 2
仇 4 0% 6 仇
80% 1005小学4年 (lp653)
小学6年
O p8 4 g )
中学2年 b p1 0 2 D
高校2年 b p9 0 3 )
I
4.
l30.9/
\I l. 1
0.22St6
t /
\・ ー ■
宴. 1 9 . 2 2 0. 8 /
■ ‑ 36 . 9 2t . 6 3 .
E ) 自分よりインターわ トについてよく知っている I自
分と同じくらい知っている 口自分より知らない 口とのくらい知って
いるのかわからない ロ無回答
図
18親のインタ
ーネッ ト習熟度
3 ‑ 3 . インターネ ッ トに関す る
親 とのコ ミュ ニケーション
高学年にな
るにつれ、「 ほとんど話 さない」の 割合が増える。先の 2 項 目と次の
【 インターネ ッ トに対する親の関与度] か らもわかるように、学 年が上がるほど親の関与の度合いが下がって
い る様子が うかがえる。
肌
2仇 4肌 605 80S 10 0
小 学
4年 5
O p6 5 3 ) 小学
6
年
Op
8 4 の
中
学 2 年
Op
1 0 ユ g )
高校2 年 Q p9 0 3 )
t l
35.5
8.
l
32.4
4争. 0
/
4.
I } , .? 59. 2
l
El ほとんど桔している E B時々括している ロほとんど鼓
さない 口無回答
図
19インターネッ トに関する
親 とのコミュ ニケーシ ョン
3 ‑ 4 .
インターネッ トに対する親の関与度 いずれの学年にお
いても、インターネ ッ ト使 用について 「 何 もせ
ず 自由に使わせてくれる 」
親が最 も多 く、小学校
6年生の段階ですでに 50%をこえている。 フィルタリングソフ トの利 用などもほとん どなく、学年が上
がるにつれ、
ほぼ自由にネ ッ トに接続 している様子
が見て取 れる。
80 (64%)00
20
′ ヽ
E) 小学
4年 1 小学
6年
□ 中学
2年
□高校2 年
萱 . . . . . . ■ L
∩ 近くにいる
見せたくな いサイトをブ ロックする フィルターを
使っている 自分が見 たサイトを チェックして いる
何もせず自 由に使わ
せてくれる 親と一緒に 使う ( 見ながら) その他 無 回答 学
年 別 小 学
4年
653 26.51
.2 3.7 37.4 20.4 10.1 18.8
小 学
加藤隆弘 :石川県内児童 ・生徒の、インターネット利用実態について
113Ⅳ 考察
1 . 子 どもたちのインターネ ッ ト利用環境
【ト3.
パ ソコンの利用開始時期】 か らも見て取 れるように、学校や家庭へのこの数年の急速な パ ソコンの整備 ・普及を背景に、早い時期か ら のパ ソコンの利用が 目立ち始めている。小学校 低学年時、あるいはそれより早 くか らパ ソコン を使い始める子 どもの割合はますます増えて来 るであろ うことはこの項の小学
6年、小学
4年 の割合の推移などか ら予想できる。今後 「 生ま れたときから身近にパ ソコンがある
」とい う状 況が更に広が り、学校での学習場面での利用以 前からパ ソコンを使用 し始めるケース も増える
と考えられ る。
また、【
14 自由に使 えるパ ソコンの有無] など か ら、かな り早い段階から家庭で自由にパ ソコ ンを使 える環境が与えられていることが確認 さ れた。
【2‑2.インターネ ッ トの接続場所] の中学二 年のデータなどか ら自宅パ ソコンの
6割以上は インターネ ッ トに接続 して使用 されていると考 えられ、小学校の早い段階か らの自宅での利用 が今後 も更に進む と考えられ る。
2 . インターネ ッ ト利用実態
小学校高学年の半数以上が、インターネ ッ ト に週一回以上接続 し、利用 している。
【2‑5.
インターネ ッ トの利用 日的】 から、学習 目的 や娯楽 目的の利用は各学年で多 く見 られ るが、
電子メールをは じめ、チャッ トや掲示板など、
コミュニケーション手段 としての利用は学年が 上がるにつれて増加 している。 ただ、調査前に 予想 していたほどチャッ トや掲示板、買い物で の利用の割合、高学年での伸びは大きくな く、
今後 どのように推移す るか、引き続き動向を見 守っていきたい。
高校生になると一気に携帯電話の利用が進み、
インターネ ッ トにも携帯電話か ら接続す る機会 が多くなることが
【2‑2.インターネ ッ トの接続場 所] から明 らかになった
。確証を得るにはより細 かい精度 ( 各学年データの収集)での調査が必
要になるが、 高校生のインターネ ッ ト接続頻度、
電子メールでの利用増加のある程度の部分は携 帯電話での接続か関わっていると考えられ る.
また、【
2‑4.インターネ ッ トに接続するタイ ミ ング] では、「 授業中」の接続 ・利用が、学年が 上がるとともに減少す るのに対 して 、 「 学校が終 わってから、家にいるとき
」「 休みの 日に家にい るとき
」に利用す る割合が学年 とともに大きく 伸びている。 この調査の他の項 目か らも 「 イン ターネ ッ トは主に家で利用する 」 とい う利用実 態が読み取れ、学年が上がるほどこの傾向が強
くなることが確認 された。
3 . インターネ ッ トのパー ソナルな利用
【3.
インターネ ッ トに対す る親の関与】 各項 目 か ら、インターネ ッ トの利用に関 して、学年が 上がるにつれて親の関与が大きく減少すること が確認できた。 中学
2年以上では
7割以上の親 が 「 何 もせずに自由に使わせて
」お り、また学 年が上がるにつれて自分の部屋にパ ソコンのあ る割合 も伸び
【1‑5.自由に使 えるパ ソコンの場 所】 、お よび携帯電話の利用 も高率になっている ことな どか ら、高い学年での 「 個人的な空間で 自由にインターネ ッ トを利用する
」姿が浮かび 上がる。高学年でコミュニケーシ ョンの道具 と しての利用がのびること等からもある意味 自然 な結果が出た と言える。 しか し、本論では取 り 上げていない調査実施項 目では 「 有害サイ ト・
映像の閲覧経験
」が中学か ら高校にかけて大き く伸び、またその手段 も自宅のパ ソコンか ら携 帯電請‑推移 しているとい うデータが出ている。
家庭においてインターネ ッ トをどのように利用 させ るか、保護者の側でも検討の余地があると いえよう。
4 . 全体を通 して
この調査の趣 旨、「 青少年の適正なインター ネ ッ ト・携帯電話の利用推進
」か ら考えると、
二つのことが今後の課題 としてあげ られる。
一つは、小学校低学年あるいはそれ以前の段
階か らインターネ ッ トに接続するようになる子 どもたちに対 して、家庭や地域、学校はどのよ うに働きかけていくべきかをより具体的に検討 して行かなくてはならない、とい うことである。
数年前まで、子 どもたちは 「 小学校で 」 パ ソコ ン ・インターネ ッ トを使い始める、とい うケー スが多く見られた。 この場合、教師が授業など を通 して使用方法、ネ ッ トモラルなどについて の指導を段階的に行いなが ら利用を進めていく ことも可能であった。 しか し、今回の調査結果 が示すように、小学校で指導が始まる以前から パ ソコン ・インターネ ッ トに触れる子 どもの割 合は、今後ますます増えるもの と予想 される。
現在はまださほど注 目されていないが、幼年期 における家庭・ 教育機関でのパ ソコン・ インター ネ ッ ト利用の 「 あ り方 ( 使わせ るか、使わせな いかも含めて) 」を検討 し、 使わせ るのであれば、
具体的に指導方法や教材等の開発を進める必要 があるだろう。同時に、まだ余 り認識の高まっ ていない家庭 ・地域の意識向上の働きかけが必 要ではないだろうか。今回のデータか らも小学 生段階までは家庭 ( 保護者)の関与する余地が 充分にあることがわかる。ただ漫然 と使わせる のではなく、「 有害情報
」のサイ トにつながって しまったときにどうするのか、 事件 ・ 事故に遭っ た場合にどうするのか、この情報は送信 して良 い情報なのかどうか等、子 どもとともに利用す る中で話 し合 うなどしてインターネ ッ トモラル や危険な部分‑の理解を深めさせたい。フィル タリングソフ トの導入など、家庭においても事 故等を未然に防ぐ手だてをとってもらう必要が あるだろ う。
二つめは、中学生 ・高校生を中心に、高学年 の子 どもたちのインターネ ッ ト・携帯電話利用
について、どのように大人の側が関わ りを持っ ていくか、検討 を進めなければならない、 とい うことである。 【 3 ‑ 1 . イ ンターネ ッ トの相談相 手】
【3‑2.親のインターネ ッ ト習熟度】 か らわかる ように、身近な大人である親や教師は、学年が 上がるにつれ相談相手 とは見 られな くなる。
ネ ッ ト利用の技術が高まる分、より高度な レベ ルの問題に遭遇 した り、自ら引き起こした りす る場合がある。 こういった場面で安心 して問題 解決のためのア ドバイスを受けることができる ような機関や情報提供サイ トは未だ少ない。保 護者 ・教師の力量ア ップによる信頼回復 もさる ことなが ら、今後こういったものの整備 も進め てい く必要があるのではないだろ うか。
最後にな りま したが、石川県健康福祉都子 ど も政策課の方々には、今回のような貴重な調査 の設問等の検討に関わる機会をいただき、さら にデータの使用をお認めいただきま した。 この 場を借 りて厚 くお礼申し上げます。
■ 参考文献
1)
総務省 :「 平成
15年通信利用動向調査の結果
」 httD://W .soumu.牢0.iD/S‑neWSnOO4/DduO404141̲d f
2)
日本
PTA全国協議会 :平成
16年度 「 家庭環境 におけるテ レビメデ ィア調査/ 青少年 とインター ネ ッ トに関す る調査
」3)