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児童・生徒の防災意識 : 神奈川県在住高校生の場合

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Academic year: 2021

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(1)児童・生徒の防災意識 一神奈川県在住高校生の場合一 原 A. Study. 睦. 田. Students'Consciousness. on. Ⅰiving in Kanagawa. Mutuo. Ⅰ. 1. 994年1月1. 夫 to. Disasters. Prefecture. HARADA. 本調査の目的とその背景. 7日早朝に兵庫県南部を襲った大地震は,かってないはどの大きな被. 害を引き起こし,近代都市社会に「都市直下型地質」の恐ろしさを見せつけた。これに前 後しても北海道東方沖地震(94.10.4),三陸はるか沖地震(74.12.28)や九札伊豆半島沖 での群発地震などが続き,そのたびにわれわれを震擁とさせている。特に東京を含む南関 東地方ではt. 関棄大震災から7. 0年が経過し,地震活動の長い静穏期が終わって再び活動 923年)でマ. 期に入ったとされる1)。その関東周辺でも,約70年間隔(1番最近は1. グニチュード7クラスのかなり凡帳面な「小田原地震」が東海地震の引き金となる可能性. が高く,これがさらに関東直下型の活動期のきっかけとなる公算が大きいとされている2)0 また,今回の神戸淡路大震災を機に天災・人災を含めた「非常災害」に対するわが国の 危機管理意識の低さが指摘され,国や自治体,民間企業ぐるみの災害対策の見直しが進め られている一方で,例えば,東海地震の発生が危供されている静岡県ですら,非常持ち出 し用の食料,飲料水を用意していない家庭がそれぞれ県民の51.2%,. 56.2%にも上るといっ. たように3),最も個人の生命の危機にさらされるべき家庭生活レベルでも,. 「行政おまかせ」. 式といった,われわれ個々人の危機管理意識の低さも指摘されている。 日本人のこの危機管理意識の低さ,家庭における非常災害対策の低さば,ともすると楽 観的に流れやすい「科学的災害観」や,自然観・宗教観とも深く関わり■ながら形成されて きた日本人独特の「災害観」. (天詩論,運命論,精神論)といった立場からも論じられて. いるが4),本論ではこれを,. 「教育課程における危機管理教育,防災(非常災害)教育の不. 徹底,もしくは「欠如」にも起因しているのではないかと推定するものである。現在の教 育課程において「防災」をうたっている部分として,高校の家庭科の指導要領に, の安全については,自然的災害,人為的災害に対する対策を理解させるとともに,佳居内 だけでなく近隣社会及び集合住宅などにおける配慮も必要であることに触れる」とあり, 日常災害を含む災害教育が義務づけられているが,現状ではまさしく家庭科教科書で「触 れる」程度である。. 「住居.

(2) 原. 60. 田. 睦. 夫. 今度の阪神淡路大震災による市民の生命と莫大な財産の喪失を考えれば,全教育課程に わたりt. 生活に密着した一貫性のある防災教育が必要であろう。. 本調査はこのような状況をふまえ,学校教育における危機管理教育,非常災害教育の積極 的導入の是汎. そのあり方を明らかにするための基礎資料を得ることを目的として実施し. たものである。. 調査方法・内容と調査対象の概要. Ⅱ. 本格的な防災教育のための基礎調査にためには,小・中・高等学校・大学,さらには生 涯学習等に関わる全教育現場をその対象とすべきであるが,今回の調査では中でも,小・ 中学生よりも広範な通学圏・生活圏を持ち,生活意識も日常の家庭生活により密着してい ると考えられる高校生を対象とした。また,具体的調査対象として,. 「小田原地震」の震. 源地でもある神奈川県西部にある3校,および神奈川県東部(横浜市内)の2校に在籍す る高校生805名とした。 調査項目は,日頃危機意識を持っている非常災害,阪神淡路大震災前後の大地震への不 安・こわさの変化,大地震発生時の心配事I乱阪神淡路大震災前後の家族間の話し合いの 有無とその内容,家庭内地震対策の実態と「対応感」,国や自治体による地震対策に関す る知乱力を入れて欲しい地震対象. 自主防災組織の必要岨防災ボランティアへの参加. 意識,高校授業での「防災教育」の必要性,等である。 調査方法としては質問紙を用いた無記名によるアンケート方式。調査期間は平成7年1 1月下旬-平成8年1月上旬。回収率は,. 805部配布,. 805部回収の100%であっ. た。. 本調査に回答を寄せた生徒の属性は, 性. 別:男子生徒. 学. 年: 1年生 不明. 住居形態:. 38.4%. (309名),女子生徒 (446名),. 55.4%. 2.5%. 住居構造:木造住宅. 63・7%. 48.9%. 4.5%. (242名),. (513名),集合住考17.0%. (394名),鉄骨住宅17.1% 24.1%. 12.2%. (272名),. (137名),. (194名),その他. 5.5%. (44名),. (36名). 住居周辺:建物が非常に混み合っている12.4%. (100名),. まあ混んでいる42.9%. (345名),それはどでもない. がら空きである. (39名),不明. 地域内訳:神奈川県東部. 3年生. (13名). (20名). コンクリート住宅 不明. 30.1%. 1.6%. (19名). 2.4%. 1戸建て住宅 不明. 2年生. (483名),不明. 60.0%. 4.8% 53.4%. 2.7%. (430名),神奈川県西部. 37.1%. (299名),. (22名) 46.6%. (375名). (98名),.

(3) 61. 児童・生徒の防災意識. Ⅱ. 結果と考察. 1.阪神淡路大震災. まず,調査年次(1. 995年)に起きた阪神淡路大震災の勃発をきっかけとして,大地. 震への「こわさ・不安」はどの程度変化したかの質問に対し, 72.2%,. 「特に変わらない」. 17.8%,. 「わからない」. 「こわさ・不安が増した」. 2.7%,不明7.1%と,およそ4人に3人. の生徒が今度の大震災を機に大地震への不安が増したと答え,大震災が高校生の危機意識 高揚の契機にはなったことがうかがえる(図1)。これを属性別の有意差でみると,性別 では女子生徒に,住居周辺の状況では建物がより混み合っている地域の生徒に,居住地域 では西部居住生徒に「よりこわさが増した」という傾向がみられたが,学年・住居形態・ 住居構造別には有意差はみられなかった(表1)0 「それではもしも,阪神淡路大震災級の被害をともなう大地震(震度7の激震)が現在 (複数回答)杏. の居住地域に起きるとしたら,具体的にどのような事態が心配されるか」 聞いたところ,. 「住居や建物・塀の崩壊」. 料水の不足」 「食料の不足」 破也」 (以上複数回答で7. 「家族などの身の安全」. 「自分の身の安全」. 「通信機能の麻樺」. 「火災の発生・拡大」. 「飲. 「停電」 「家財道具の焼失・. 5%以上)などが上位を占め(図2),この傾向は生徒の属性に. 関係なく共通の反応であった(表1)0 また,. 「阪神淡路大震災前後に,家族で大地震が起きた時の対策についてなにか話し合っ. たことがあるか」の問いに対し,. 3人に2人が「ある」と答え(図3),性別(女子生徒),. 学年(より高学年)に有意差がみられた(衰1)。 しかし「具体的にどのような内容の話し合いをしたのか」という問い(複数回答)には, 「避難の場所・道順」. 「非常の食料・持ち出し品」. 安全について」等に,複数回答で5 確認」 「怪我をしたときの救急法」. 「家族との落ち合い場所」. 0%以上が回答しているものの,. 「とっさの身の. 「隣近所の人の安全. 「市町村の災害対策」等の話し合いはきわめて少ないこ. とがわかる(図4)0 N-805. 図1.阪神淡路大震災前後のこわさの変化.

(4) 原. 62. 田. 睦. 夫. N-798 0. 住居や建物・群が崩壊 土砂崩れ・崖崩れ 高速道路や橋が崩壊 地割れ 火災が発生し拡がる ガスなどの危険物が爆 道路・交通機関が混乱 電話などの通信機能が 停電 食料が不足 飲料水が不足. 10. 20. 30. 40. 50. 60. 70. 80. 90. 100 %. 監≡盃萱≡萱萱≡≡萱≡萱≡≡萱遜≡萱≧萱萱萱≧遜≡萱萱萱宏】 3 1.8 匪≧≡冠遜国璽≡冠冠≧璽冠国璽国璽透≧因42. 7. ガスなどの熱源が不足. 日用品が不足 家財道具の焼失や破抱 仮住居・避難所での長期 冠空≡萱萱冠宏盃璽≡萱盗塁≡歪≡≡萱冠璽≡医≡国璽囲萱匪宏勿49. 5 経済活動が停滞 医≡遜≡国璽盃≡盃≡≡空≡国璽盃琵冠≡歪萱≡萱詔42 物価が高騰 :璽盃≡≡盃国璽盃萱冠≡歪萱冠萱国璽萱璽詔38. 3 治安が悪化 77.8 自分の身の安全 冠囲83.2 家族などの身の安全 精神的にうける苦痛 医療機関・薬品の不足 10.5 特になし 国2.大地震に伴う心配事項. 2.4. 図3.阪神淡路大震災前後の家族間の話し合いの有無.

(5) 63. 児童・生徒の防災意識. N-537 o. 10. 20. 30. 40. 50. 60. 80. 70. 90. 100%. とっさの身の安全にういて岨拠出蜘脱出幽払出似戯幽由幽53.4 火災発生の防止. 勿細野琴喫緊羅「冨. 家族の安全確認や救出. 盛盃圏40.6. 隣り近所の人の安全確認. 囲6.9. 家や部屋からの脱出手段. 物堅莞rr]. 避難の場所・道順. 麺函63.3. 非常の食料・持ち出し品 癖廟57.7 家族などとの連絡方法. 3 6. 3 露頭ヨ冠ZZZZZ詔匹喜≦≡≡琵国璽望Z2Z3. 家族との(未柊的)落ち合う=_. -・=・;・・・・・-・. 55.3. 地某についての知識・心得苧22.2 けがをした時の救急法. 匪囲7.3. あなたの住む市町村の災害 四国9.3 図4.話し合いの具体的内容. 2.家庭の地震対策状況とその「対応感」. 非常災害に対する関心や不安,その被害予想などの災害意識は,人々の日頃の災害準備 や災害時の対応行動に影響を与えると考えられる。すなわち災害への関心や不安の強い人 「対応. や家庭は日頃から災害の発生に備えて充分な防災対策をし,それなりの「安心感」 感」を持っているはずであるo児童や生徒においても,災害意識の強い子は,家庭での防 災対策がどれはどとられているかに敏感であり,. 「対応感」の程度も高いと考えられるo. そこで「あなたの家では,大地震が起きた時のために,現在実際にどのような備えや対 策を講じているか」(複数回答)と質問したところ,半数以上の家庭が備えているものと して「懐中電灯」. 「マッチ・ライター」. 手袋」があげられた。特に「食料品」. 「食料品」 「救急箱」 「飲料水」 「携帯ラジオ」「軍手・ 「飲料水」の備蓄の比率が前に例示した静岡県のそ. れよりも成績がよい結果となっている。しかしこれらが「積極的」備えなのか,日常レベ ルで「たまたま」あるのか,個々のケースを細かく分析する必要があるが,家庭の「防災 化の程度」をはかる量的・質的尺度がまだ確立されていない現状では一概に個々の家庭の 防災の適否を論ずるのは難しいところである(図5)0 そこでiこれらの家庭の地震対策が,大地震の勃発に対してどの程度の「安JL、感」を高 校生に与えているかを示す指標とでもいえる「防災感」あるいは「対応感」を質問してみ ると,. 「十分に対応できる」「まあ対応できる」と考えている生徒は1. 「あまり対応できない」「全く対応できない」と考えている生徒が4. 5%と少なく,逆に 8.7%と半数近くに. 上っている(図6)oこのことば,先の家庭内防災対策状況の防災項目に対して,すべて の項目に60%以上の生徒が「すでに備えている」「まだ備えていない」ことを''知って いる"という「家庭防災化の関心度」. (図表省略)の裏返しとも考えられ,. 「どちらともい.

(6) 原. 64. えない」「わからない」(3. 睦. 田. 夫. 1.1%)との関係からしても,大地震に対する高校生の危機. 意識はかなり高いと考えることができる。 この「対応感」を属性別でみると,性別では女子生徒,住居構造では集合住宅居住生徒 に「対応できないと思う」傾向があり,. 「対応できると思う」傾向のある属性として学年. (高学年),住居構造(木造・鉄骨住宅居住生徒),地域削(神奈川県西部居住生徒)があ げられる(表1)o N-746 0. 10. 20. 30. 40. 50. 60. 70. 80. 90. 1 00%. 食緊品 飲料水. こナラ. くトんイジ. 油ス能帯. 懐中電灯 マヤチ・ライター ろうそ ・ランプ ス 石 ープ・こんろ ガ ろ・ボンベ 万 フオ. ・′′′′′′′′′′′′′′′′.′ノ′.-′革?]翌 i・- ---】・・・ 25.6. 26.3. ・・・-I-. 携 救急箱 軍手・手袋. 丈夫なシューズ・靴下 ジャケット・トレーナー. -一・・・・・・】・・・・・】h・・-. ,. i-二-=三三====二二二=======-=ii---. カッノヾ・レインコート. 小銭・コイ 消化器 防火用水. ン. 救助を求める笛 浴槽に水の汲み匿き. 26.4 26,9. -----------ニーーーー-----. 帽子・ヘルメット・防異ずきん. 非常持ちだし袋 貴重持ちだし品. 21 4. -. --. -. 19.4. '///+′′′′′′′′′′′′′ノ㌧1′′′′′′′′′司E! =二ニーーーーーーニ-t=・・・・.・2匂 ・.-7.2 rJ-5 -------一一------22.I 7.4. 窓ガラスの飛散防止策. tzzzzzzz21. 家具の転倒防止策 頭上落下物の防止策. ′′′′′′′′′′′J-I/′′′′-′---,吊聖二翌. 脱出用ロープ. I-8.7 甲竺7.6. 室内の整理・整頓 2 5.2 防災訓練への参加 ・′′′′′′′′′′′′/′′ノンソ′∧円iikJ 17.7 市町村発行の広報等をよく読む ・・・・・・--∫--.-・一・・=一.・】b-. ・・・←. -. 図5.家庭内の地震対策状況. N-805. ・充分に対応まあ対応でどちらともあまり対応全く対応でわからない不明 できると思きると患ういえないできないときない う思う. ■■■■■. 1.2. 宏詔. ■■■■■ rIJJL. LLJJJJ. 31.9 一■l■■ ILIII LIJll(. 5.5 5.2. 図6.地震対策の「対応感」.

(7) 65. 児童・生徒の防災意識. 3.国・自治体の防災対策. このように大地震に対する高校生の危機意識はかなり高いと考えられるが,これが即, 危機管理意識・防災意識の「高さ」を意味するものであるかどうか。 これに関する質問として,国・自治体の地震対策に関する知識・関心,近隣による「自 主防災組織」の必要性,. 「防災ボランティア」への参加意識を聞いてみた。. まず「あなたは国やあなたの住む市町村が大地震に対しどのような対策をとっているか 知っているか」の質問に対し, わずか7.2%,. 「細かいところまで知っている」「大体知っている」生徒は. 「あまり知らない」「ほとんど知らない」生徒が88.2%と大半を占めて. いる(図7)。属性別にみると,性別で女子生徒,学年で高学年に知識の高さを示すもの の,全体的に防災対策に対する関心・知識の低さば変わりない。 この「無知度」は,行政(国・自治体)による防災対策に関する情報がせいぜい月1回 程度の「県のたより」「市のたより」といった広報や不定期の新聞・テレビ報道等を通し てしか家庭に入ってこない現状等を反映したものとも考えらるが,むしろ学校教育等でしっ かりとしたカリキュラムの一環として教えられていないことも大きな一因ではないかo っぎに,これに関連した質問として「国や市町村に力を入れてもらいたい地震対策」 「市町村による非常食の充分な備蓄」 「避難場所(学校など) (複数回答)を聞いてみると, の充分な耐震・施設の整備」. 「大火災に対する消防力・消防設備の強化」. 報通信手段の整備」. 「大地震を正確に余知・予報する研究」. 築についての教育」. 「仮設住宅専用用地の十分な確保」. 全のための避難・救助訓練の実施」等に5. 「非常災害時の情. 「地震に安全な住居・建物の建 「安. 「地震に強い町や都市の建設」. 0%以上の生徒がその属性に関係なく期待して. おり(図8,蓑1),国・自治体の地震対策への知識・関心の低さが高校生の危機管理意 識・防災意識の「低さ」を示すものであるかどうかは必ずしも即断できない。 7.. また「期待する地震対策」の中で「隣近所による防災救援組織の充実・指導」が3 9%と最も低いが(図8),質問項目をあらためて,. 「国や自治体は,自分たちの命や町は. 自分たちで守りましょう,という近隣による自主防災組織の結成・防災救助訓練を呼びか けているが,このような『自主防災組織』は必要だと思うか」を聞いてみると, 要」 「一応は必要」と思うが6. 8.. 0%と3人に2人の生徒がその必要性を認めている(図. 9)。これは女子生徒,高学年,住居周辺が建て込んでいる地域の生徒により強くあらわ れている(表1)。 また,. 「国や自治体は,大災害が起きた時に被災地の救援で活躍する『防災ボランティ. ア』の募集・訓練・登録の制度を計画しているが,あなたは進んで参加するか」の問いに 対し, 「自主的に参加する」生徒(8.7%)は少ないものの,これに「家族や学校から進 められたら一応参加する」生徒を含めると4人に1人強(27.3%)となる(図10)0 しかし「どちらともいえない」という中途半端な生徒が39.5%と最も多い。これも, この設問の前に何らかの形で,募集・登録の制度,訓練内容の詳細や,ボランティアとし ての今の訓練が,なかんずく自分たちの町,近郊の市町村が被災した時の救援・復旧のた めのものであること等が,生徒達に周知されているとすれば,前述の近隣による「自主防. 「絶対必.

(8) 原. 66. 災組織の必要性」と同様,. 田. 睦. 夫. 「どちらともいえない」生徒も,より的確な判断を下すものと. 考えられる。属性別では女子,神奈川県西部地域居住生徒に防災ボランティアへの参加意 識が高くみられた(表1)0. N -805. 細かいところま. 大体知つているあまり知らない全然知らない不明. でよく知つてい る. ItLr4 ■■ー■一. 洋吋≒‡. ■■一■一. 41.5 IIIJI )JIII. 図7.国・自治体による地震対策の周知の程度. N-779 0. 10. 20. 30. 40. 50. 大地震を正確に予知・予測 安全のための避難・救助 地震に安全な住居・建物 避難場所の充分な耐震・ 大火災に対する消防力・ 市町村による非常食の充 地震や火事に掛、町や都 非常災害時の情報通信手 近所での防災援助組織の 仮設住宅専用用地の充分 防災に関する広報・啓発. 図8.力を入れてもらいたい地震対策. 60. 70. 80. 90. 1 00%.

(9) 67. 児童・生徒の防災意識. N -805. 絶対に必要 だと思う. 一応は必要どちらともそれほど必全く必要なわからない不明 だと思ういえない要だとは思い. わない. tJIL4A+IIIJIIIIL+tJtIILJIIIIIJ44I. ※‡耕 14.8. 起点. ::::::::::::::::::.::::::::::::::::::52.2::::::::::::::::::.:::.:.:I:.:i:.:. +IILILdI+I+44+Ill.ll.llI-.--l-l--.ll---.--I-. IItbI■+4■■■●■■IOIIIII*■44tLLLLIII+ItI* +lIIrdJILLIJ4+Ill--.l-..-.l--.--.Il--II[I+JAL ■■■■■■●■■■●●■●■■■-■■■----■■■■■■■■■■■■■■■■ ■lb■J4J4LAI4II■IlllIIII■暮-l-...-II-lll*ILLIA■■ ■■■■■■■●■■■●■■●■●■-●■■■-■●●■■■●-●●●●■■■●■. 図9.. 「自主防災組織」の必要性. 6.0. 図10.. 5.0. 「防災ボランティア」への参加意織. 生徒の属性. 性別. 学年. 調査項目 阪神淡路大震災前後のこわさの変化. 住居. 住居. 混み. 形態. 構造. 具合 *. ***. 地嘘 (*). 大地震にともなう心配事項 阪神淡路大震災前後の家族の話し合い. ***. 大地衰への備え.対策の「対応感」 国.自治体の地震対策の知識. ***. *. ***. *. ***. ***. ***. ***. 力を入れてもらいたい地震対策 「自主防災組織」の必要性. ***. 「防災ボランティア」への参加意識. ***. 高校授業での「防災教育」の希望 *. *. *p<o.oo1. *Ⅰ)<0.05. *. ***. (*)0.05 ≦Ⅰ)≦0.1有意傾向) -P≧0・1(有意差なし). 表1.調査項目の属制別有意差判定. *. *.

(10) 68. 原. Ⅵ. 睦. 田. 夫. 学校教育への「防災教育」導入の可能性. 1.日常における高校生の災害意識. われわれの日常生活や居住している周辺では,地震や火事,事故・犯罪など「起こった らこまるな!」「どうも起こりそうで不安だ!」と感じる状況や危機要素が多々存在する。 これは大人に限らず児童・生徒においても同様である。 そこで,単に大地震に対する危機意識だけでなく,より広範な自然災害,人為的災害を 挙げ,個々の高校生の周辺で「もしかすると突然起こるかもしれない」非常災害への危機 意識・不安の程度を質問してみた。 「こわい!」「不安!」の度合いとして, 3.不安とも安心ともいえない. 1.いっも感じている 4.あまり感じない. 2.ときどき感じる. 5.はとんど感じない. の5段. 階で回答してもらったが,このデータの水準を間隔尺度の水準とみなし,これら評定段階 にそれぞれ5点-1点の数値を割り当て,各非常災害の平均値と標準偏差を求めたのが表 2である.これらの値は,日常における高校生の災害意識の強度を表していることができ る。. これをみると,やはり「地震による住居の破壊」 事故」 (NO・2), 「自家からの火事」 (NO・18),. 「噴火」 (NO.20),. 「住居内転倒物」. (NO.1、NO.3),. (NO.5)等が,三大危機要素として上位を占め,. 「津波」 (NO.22),. 「洪水」 (NO.23),. 「崖崩れ」. 「交通 「落雷」. (NO.25)等,. 時期札地域的に限定されるものは比較的低い評点が下されている。 また,. 「住居への侵入(者)」. (NO・7), 「凶悪犯罪の巻き添え」. (NO.4), 「突然の暴力行為」. (NO.6), 「住居からの盗難事故」. (NO.10)等の社会犯罪的災害も上位を占め,学校で災害. 教育を導入するとすれば,このような人為的災害からいかに生命と財産を守るかといった 側面も決して見逃してはいけないことがわかる。 それでは.これらの非常災害がどのような側面から高校生に受けとめられているのか, 非常災害は高校生からみるとどのように分類できるのかを詳しく考察するために因子分析 を行った。その結果が表3である。 この因子分析結果から各因子は概ね次のような解釈が可能である。すなわち,非常災害 に関わる危機因子としては,まず第Ⅰ因子として『台風・豪雨』. (による住居の破壊),辛. Ⅱ因子として「盗難」「侵入」「暴力」といった『社会犯罪』,第Ⅱ因子として「墜落」 物」 「脱線・転覆」. 「噴火」等の相当希で特異的な『大事政』,第Ⅳ因子として地震等によ. る『危険転倒物』,第Ⅴ因子として住居内外での『爆発』,第Ⅵ因子として放火を含む住居 の『火事』,そして第Ⅶ因子として「転落」. 「頭上落下物」. 「交通事故」等の『路上事故』の. 7つの要素に分けることができる。 したがって今後,学校現場における災害教育のカリキュラムを作成するとすれば,まず 児童・生徒の日常生活に身近なところから掘り起こして,地震に対する家具転倒・落下物 防止などの「住居内整備教育」,火事に対する「防火対策教育」,犯罪から生命・財産を守 るための「生活・住居計画教育」,登校時・下校時等における「路上防災(安全)教育」,. 「毒.

(11) 69. 児童・生徒の防災意識. 地域的・時節的な「台風・豪雨対策教育」,爆発・大事故等の「突発事故防災教育」など 広範な防災教育まで,的確な実験実弓軌. 体験談・事例を含めながら,教育課程に合わせた. 一貫したものにすることが望ましい。. 順位 1 2 3 4 5. E) 7 8 9 10 ll 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25. 項目名. 平均. ■標準偏差. 地震による住居の破壊 交通事故 住居内の転倒物 住居への侵入 自分の家からの火事. 4.09733. 1.16155. 4.09733. 1.09055.■. 4.05600. 1.13116■. 3.97200. 1.19689. 3.90933. 1.07817. 突然の暴力行為 住居からの盗難事故 頭上からの落下物 飛行機の墜落 凶悪犯罪の巻き添え. 3.78133. 1.25227. 3.74000. 1.17206. 3.67467. 1.17111. 3.82533. 1.22405. 3.61600. 1.21073. 住居外の転倒物 列車、電車の脱線.転覆 どこかでの転落 外からの火事(延焼) 毒物の大量放出. 3.50800. 1.21844. 3.42533. 1.16236. 3.37067. 1.12957. 3.36267. 1.19184. 3.35867. 1.1434(). 誰かによる家への放火 台風による住居の破壊 住居への突然の落雷 自宅内での爆発 火山の噴火. 3.34533 3.32400. 1.20198. 3.23333. ・1.37223 I.15480.. 3.21733. 1.15561. 3.14267. 1.18081. 自宅外での爆発 地震による津波 近くの河川の氾荘.洪水 大雨による自宅の浸水. 2.93200. 1.18970. 住居への土砂崩れ.崖崩れ. 2.91067. 1.21162. 2.81600. ■1.21908. 2.35467. 1.07310. 2.28267. 1.01066. 表2.非常災害に対する危機評価(その平均値と標準偏差).

(12) 原. 70. 項目■名. Ⅰ. 0.8668. 大雨による住宅浸水 近くの河川の氾濫.洪水 0.6190 0.5577 台風による住居の破壊 0.4329 地震による津波 住居への土砂崩れ.崖崩れ 0.3542. ・住居からの盗難事故 住居への浸入(者) 突然の暴力行為 凶悪犯罪の巻き添え 飛行機の墜落 毒物の大量放出 列車、電車の脱線.転覆 火山の噴火. 0.0993 0.0656 ・0.0330 0.0681 0.1088 0-.0797 0.1296 0.2138. 住居内の乾倒物 住居外の転倒物 地寮による住居の破壊. 0.0869. 自宅外での爆発 自宅内での爆発 住尿への突然の落雷. 0.1935. 自分の家からの火事 外からの火事(延焼)誰かによる家ヘの放火. 0.1276. どこかで転落 頭上からの落下物. 0.1667. 0.1565 0.2013. 0.2257 0.3108. 0.2048. 0.1899. 0.1034 0.0434. 、交通事故. Ⅱ. -0.0293 -0.0386 -0.0394 -0.1210 -0.1040 -0.7796 -0.6324 -0.5554 -0.5100 -0.1880 -0.1683 -0.2168 -0.1213 -0.1219 -0.1540 -0.1233 -0.1579 -0.1766 -0.1585 - 0.1366 -0.1138 -0.2473 -0.2629 -0.3813 -0.1986. 睦. 田. ⅠⅡ 0.0631 0.1502 0.0718 0.4057. 0.0696 0.1136 0.1676 0.1553 0.2948 0.5572 0.5232 0.4769 0.4702 0.0842 0.1644 0.2077 0.3006 0.1721 0.2714 0.0901 0.1348 0.1937 0.1624 0.1504 0.2204. 夫. Ⅳ. -0.0488 -0,0985 -0.0970 -0.0990 -0.1252 -0.1050 -0.1697 -0.0850. -0.o937 -0.0613 -0.1176 -0.2027 -0.1742 -0.7867 -0.6310 -0.3596 -0.0959 -0.1011 -0.0849 -0.1025 -0.1742 -0.2984 -0.1148 -0.2538 -0.1851. Ⅴ 0.0763 0.0799 0.2114 0.0273 0.2785 0.0773 0.0563 0.1863、 0.2779 0.1128 0.2711 0.1524 0.2308 0.0364 0.1424 0.1186. 0.6112 0.6078 0.3232 0.1025 ,0.1742 0.2984 0.1993 0.1537 -0.0324. Ⅵ. Ⅶ. -0.1309. -0.0652. -0.0546. -0.0748. -0.1875. -0.0917. -0.0782. -0.0617. -0.0476. -0.1035. -0.1536. -0.0726 I-0.1633. -0.2153. -0.0028. -0.2338. -0.0916. -0,2399. -0.1034. -0.1926. -Oi1366. -0.2547 -0.2924. -0.0885, -0.■0957. -0.0324. -0.0770. ・-0.0,31. -0.0961. -0.1931. -0.2151. -0.0692. -0.1736. -0.1202. -0.1919. -0.0801. -0.1524. -0.0604. -0.7359. -0.1021. -0;5619. -0.1805. -0.4066.. -0.0725. -0.1260. -0.5939. -0.1541. -0.4894. -0.1643. -0.4378. 表3.非常災害に対する危機評価の因子分析結果(J†リマックス回転後). 2.高校教育への「防災教育」導入の可能性と今後の課題. 本論の冒頭で,日本人の危機管理意識の低さ,家庭における非常災害対策の低さば, 「教育課程における危機管理教育,防災(非常災害)教育の不徹底,もしくは欠如」にも 起因し,今度の阪神淡路大震災による市民の生命と莫大な財産の喪失を考えれば,全教育 課程にわたり,生活に密着した一貫性のある防災教育が必要であろうと述べ,そのあり方 を明らかにするための基礎資料を得ることを目的として,特に神奈川県在住の高校生を対 象に調査・分析した。 その結果,これまでの分析で阪神淡路大寮災等によって高校生の災害に対する危機意識 は相当高揚しており,これから学校等でしっかりしたカリキュラムに沿った,日常的で一 貫した防災教育が施されるなら,彼らの危機管理意識・防災意識も今以上に改善されると.

(13) 71. 児童・生徒の防災意識. 期待できる。 これに閲し,高校生への最後の質問として,. 「高校での授業の一環として,防災(地震. や火事などに対する日頃の備え)に関する授業や実習等があったらよいと思うか」を聞い たところ,. 「是非必修授業で」. 徒が41.2%と,. 「選択授業・特別授業程度なら」あったらよいと回答した生. 「それほど感じない」「全く無駄」と答えた生徒(15.4%)を大きく. 上回っている.ここでも,前もって「防災教育」授業の必要岨授業内容・実習内容等の 「わからな. 「どちらともいえない」中途半端な生徒や,. 概要が前もって知らされていれば,. い」生徒(両者合わせて38.7%)ち,防災教育の導入の是非に対するよりしっかりし た判断材料を示すものと考えられる。 最後に,学校教育への「しっかりした」防災教育の導入の契機となるべき文部省資料と 「学校等の防災体制の充実に関する調査研究協力者会議」のまとめた「学校等の防. して,. 災体制の充実について(第一次報告)」. (1995.ll.27発表)があり,その中で,今後学校施 「児童等. 設が大地震時を想定した防災拠点・避難所としての機能の充実を誕うとともに, に対する防災教育の充実」が盛り込まれている。この「充実」がどの程度のものを意味す るか。これは,たまたま校内残留の児童の安全を守るといった「災害の非日常性」に名を 借りた「非日常的な場当たり教育」で終わるのか,そうではなく,なによりも「一国民と しての児童・生徒へのしっかりした危機管理意識,防災意識の定着」を目途とした「日常 的で一貫した防災教育」を構築していくのか,どちらをとるかによって,大災害時におけ る「対応力」の雲泥の差となって知らされることになろう。. N -805. 是非必修授選択授業.どちらともそれはど必全く無駄で 業で特別授業程いえない要を感じなある 度ならい. わからない. 不明. BDIIIIILALLLJILJLDLIJI+II ●●■■■■●■■■■■■●●■●■■I●■■ ■●■■■■ー■■■■■■●■■●●■■■■■ ●●●■■■ー■■■■●■■●●■■■●■■■ J4DII+I4d44LIrJJIIIIrbJJ ■●●■■ー■●■■●●■■■●■■■■■■■ ■●■■■■■■■●●■■■■■■■■●●■■. ll.6. ::::::::::::::::29.6::::::::::::::::::: ●■■■■■●■■●■■■■●■■■■■●■■ ■■■■I■■■●●■■■■●■●■●■■■■ IIIJ4LIIDIIItllIIIJALLJJJ ●●■■■■●■■■■■■■■■■■■■■■■ IIIALLBI+III∼rrL4JJLLLIr IJLLLLIIII**l∼JIL44BJLII. @#. 10 3. 5.1. 4.8 7.0. 図11. 「防災教育」の希望.

(14) 原. 72. 田. 睦. 夫. 最後にこの調査を進めるに当たり,快く協力をしていただいた伊予田希美先生・前田ミ ドリ先生・増茂智子先生・吉村晶子先生,データ入力・処理に奔走いただいた重松知恵さ ん(現KKアイフル勤務),それに本調査のアンケートに回答してくださった805名の 高校生に深く感謝いたします。. 参考文献 1)竹内. 均編「巨大地震一大地震にそなえる基礎知識」ニュートン臨時増刊号,. 2)朝日新聞社「関西大震災に学ぶ」. AERA臨時増刊,. 1. 1. 9 9 5年2月. 3)上掲文献1) 4)虞井. 備蓄「災害と日本人. 巨大地震の社会心理」時事通信社,. 1 99. 5年4月. 9 9 5年3月.

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