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カクテルイムノアフィニティーカラム-HPLC法を用いた牛乳及び鶏卵中のアフラトキシン類同時分析法の検討-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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カクテルイムノアフィニティーカラム-HPLC法を用いた

牛乳及び鶏卵中のアフラトキシン類同時分析法の検討

川村 理・木山 生

Development of Analytical Method for aflatoxins in Milk and

Egg by a Cocktail Immunoaffinity Column Linked HPLC

Osamu KAWAMURA and Ikuru KIYAMA

Abstract

 We developed the analytical methods for aflatoxins (AF) M1, B1, B2, G1, and G2 in milk and egg using a cocktail

immunoaffinity column, which are mixed anti-AFM1 antibody AM. 3 and anti-AFB1 antibody AF. 2 into, linked

HPLC. We collected about 30 commercial milks in every 4 seasons in 2008-2009, analyzed. All commercial milks (total 131) were contaminated with 1.6-25.0 pg of AFM1/mL (average 8.9 pg/mL), but any other AFs were not

found. The means ±SD of AFM1 levels in winter 2009, spring 2009, summer 2009, and autumn 2009 were 8.3±3.7,

9.3±4.2, 7.5±5.2, and 7.3±3.8 pg/mL, respectively. The significant difference was not found. The data were sug-gested that AFM1 levels in commercial milks in Japan do not have a seasonal difference.

 We collected 41 commercial eggs in 2007 and 2009, analyzed. Any AFs were not found in egg samples. The data were suggested that commercial eggs in Japan are not contaminated with AFs.

Key words : Aflatoxins, Aflatoxin M1, Aflatoxin B1, A cocktail immunoaffinity column, Milk, Egg, HPLC.

は じ め に

 アフラトキシン(AF,Fig. 1)は,Aspergillus flavusな どのカビが産生する有毒な二次代謝産物で,動物や人に 対して強い毒性を有する(1).特にAFB 1の発ガン性は天 然物質中で最強であり,主な汚染はトウモロコシなど の穀類や家畜飼料,ナッツ類,香辛料などである.哺 乳動物がAFB1で汚染された飼料を摂取すると,体内で AFM1に変換されて乳中に移行するため,牛乳やその加 工品が汚染される(2).2002年冬期に厚生労働省が日本 の市販牛乳208検体の分析を行った結果,平均汚染濃度 は9pg/mLであった(3).しかし、まだ国内市販牛乳中 のAFM1の季節間変動調査報告はほとんど無い.また, 2009年にHarzallahは,ヨルダンのウシ乳中からAFM1の 16倍のAFB1が検出され,鶏卵からは牛乳の2倍のAFB1 が検出されたと報告(4)しており,もし,日本でも同様 なことがあれば,食品衛生学上,重大な問題となる.そ こで,国内市販の牛乳と鶏卵中のAF類のリスクを明ら かにするため,まずAFM1に対して特異的な抗体である AM. 3抗体(5)をゲルと結合させたイムノアフィニティー カラム(IAC)を作製し,IAC-HPLC法を用いた牛乳中 のAFM1の季節間変動調査を行った.次に,AFB1および B2と特異的に反応しAFG1とG2と交差反応性を示す抗体 であるAF. 2抗体(6)結合ゲル(7)とAM. 3抗体結合ゲルを 混合してカクテルIACを作製し,牛乳と鶏卵中のAFB1, B2,G1,およびG2の同時分析法の確立と汚染調査を行っ た. 材料および方法 分析試料  市販牛乳と加工乳は,すべて香川県県内で購入し, 2008年12月から2009年1月に購入した34検体を冬期検 体,2009年4月から5月に購入した33検体を春期検体, 2009年7月から8月に購入した31検体を夏期検体,及 び2009年10月から11月に購入した32検体を秋期検体と した.購入した牛乳と加工乳は,50 mLの遠心管に分注 し,−18℃で保存し,分析時に解凍し実験に用いた.市

(2)

販鶏卵は,2007年に購入した31検体と2009年10月に購入 した10検体を用いた,鶏卵は購入後,全卵をホモジナイ ズし,50 mLの遠心管に分注し,−18℃で保存し,分析 時に解凍し実験に用いた. 試薬および標準溶液の調製  AFM1,B1,B2,G1,およびG2は和光純薬から購入し た.アフィゲル10はBio-Rad社製を,hybridoma-SFMは インビトロジェン社製をそれぞれ用いた.HPLCの移動 相は和光純薬社製のHPLC用試薬を,その他の試薬は特 級又は同等品を用いた.  AFM1,B1,B2,G1,およびG2標準液はおよそ10μg/ mLになるようにアセトニトリルに溶解し、吸光度を測 定し、310 nm付近の極大吸収のそれぞれのモル吸光係 数AFM(19,000),B1 (20,700),B1 (22,500),G2 (17,600),1 およびG2(18,900)から正確な濃度を算出し,1μg/mL 標準液を調製し,−20℃で保存した.使用直前にこの溶 液を希釈して実験に用いた. カクテルイムノアフィニティーカラムの作製   抗AFM1モ ノ ク ロ ー ナ ル 抗 体 産 生 ハ イ ブ リ ド ー マ (AM. 3)(5)と抗AFB 1モノクローナル抗体産生ハイブリ ドーマ(AF. 2)(6) をそれぞれ,無血清培地hybridoma-SFM培地で,大量培養(5-6L)を行った.川村 理 ら(8)の方法に準じて抗体を精製した.AM. 3抗体はゲ ル1mL当たり5mg,AF. 2抗体はゲル1mL当たり4mg の割合で,アフィゲル10と混合し,川村 理ら(8)の方 法に準じて抗体結合ゲルを調製した.カクテルイムノア フィニティーカラム(IAC)は,それぞれの抗体結合ゲ ルを0.2 mLずつプラスチック製のミニカラム(ムロマッ クカラムS,室町化学工業)に詰め作製した. 前処理とクリーンアップ  解凍した牛乳または加工乳50 mLに1gの食塩を添加 し,30分間,約200回/分の速度で振盪した後,3,000 rpmで10分間遠心した.分離した脂肪層を取り除き,溶 液 を ろ 紙(ADVANTEC GA-55  ガ ラ ス 繊 維 ろ 紙,25 mm)で濾過した.ろ液10 mLをあらかじめ10 mLのダル ベッコのリン酸緩衝生理食塩水pH7.3(以下PBS)で平 衡化したカクテルIACに負荷した.カクテルIACは,メ タノール:水(9+1v/v)10 mLで2回洗浄後,1mL のメタノールでアフラトキシン類を溶出させた.1mL のメタノール溶出液にアフラトキシン類の分解を防止す るために,4mLのアセトニトリルを添加し,遠心濃縮 装置で40℃で減圧乾固させた.遠心濃縮装置は,いずれ も東京理化学器械社製のCYE-3100遠心エバポレーター, UT-1000冷却トラップ,TC-21ダイアフラムポンプを用 いた.  鶏卵は,解凍した全卵をホモジナイズしたものに2倍 量のPBSを加え希釈した後,牛乳または加工乳と同様に 前処理とカクテルIACでのクリーンアップを行った. Fig. 1 アフラトキシン類の構造式

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トリフルオロ酢酸処理とHPLC分析  アフラトキシン類のうち,AFM1,B1とG1は蛍光強度 が低いため,トリフルオロ酢酸(TAF)処理を行い,そ れぞれをAFM2a,B2aとG2aに変換してからHPLC分析を行 う必要がある.そこで,カクテルIACでのクリーンアッ プ後,減圧乾固させた残渣にTFA50μLとn-ヘキサン 200μLを加えた後,密栓してボルテックスミキサーで 激しく攪拌し,40℃のアルミヒートブロックで20分間加 温した.遠心エバポレーターで減圧乾固した後,アセト ニトリル:水(25+75v/v)500μLに再溶解し,HPLC分 析を行った。

 HPLC分析条件は,カラムはSHISEIDO CAPCELL PAK

C18 AQ(4.6×250 mm,粒子径5μm)を用い,流速は 1mL/min,励起波長は365 nm,蛍光波長は450 nmで 分析を行った.HPLCはいずれも島津製作所製でLC-10ADvpポンプ,SIL-10ADvpオートインジェクター, CTO-10ADvpカラムオーブン,RF-10ADXL蛍光検出器 を使用した.移動層は,検討の結果アセトニトリル:イ ソプロパノール:水:酢酸(10+8+80+2,v/v/v/v) で5種のアフラトキシン類の分析が可能であった. 添加回収実験  牛乳と全卵をホモジナイズしたものそれぞれに,20, 100,または500 pg/mLになるようにAFM1,AFB1,B2, G1およびG2をそれぞれ添加し,カクテルIACでクリーン ナップを行い,TFA処理後,HPLC分析を行った. 結 果 及 び 考 察 牛乳のHPLCクロマトグラムと添加回収実験  牛乳の未添加(Fig. 2A)と5種のアフラトキシン 類(100 pg/mL相当添加)添加(Fig. 2B)のHPLCのク ロマトグラムをFig. 2に示した.実験に使用した牛乳で 13.8 pg/mLのAFM1の汚染があった.また,6.2分と8.2分 付近に夾雑物ピークが確認されたが,いずれのアフラト キシンと重ならないピークであった.また,牛乳での添 加回収実験の結果をTable 1に示した.20 pg/mL添加の AFM1とG1で回収率が80%を若干下回っている以外,ば らつきも少なく,ほぼ良好な結果であった.定量限界 (S/N>10)は0.5 pg/mLであった. Table 1 牛乳でのアフラトキシン類の添加回収実験(%,n=3)

添加量 AFM1 AFB1 AFB2 AFG1 AFG2

(pg/mL) 平均値 ± SD 平均値 ± SD 平均値 ± SD 平均値 ± SD 平均値 ± SD 20 79.5 ± 2.4 80.8 ± 4.3 93.3 ± 2.8 79.3 ± 3.8 90.9 ± 3.7 50 94.9 ± 1.5 80.4 ± 1.7 87.0 ± 0.8 89.0 ± 2.2 91.2 ± 0.4 100 97.1 ± 5.1 85.4 ± 3.1 90.6 ± 3.8 90.9 ± 2.2 90.4 ± 3.0 Fig. 2 牛乳のHPLCクロマトグラム A;アフラトキシン未添加市販牛乳のHPLCクロマトグラム(13.8 pg/mLのアフラトキシンM1に自然汚染して いた),B;Aに100 pg/mLのアフラトキシンM1,B1,B2,G1とG2添加した場合のHPLCクロマトグラム

(4)

Table 3 2008年冬期,2009年春期,夏期および秋期の市販牛乳および加工乳のAFM1汚染(pg/mL) サンプル 2008冬 09年春 09年夏 09年秋 サンプル 2008冬 09年春 09年夏 09年秋 M0801 3.1 10.3 4.5 5.1 M0823 10.6 11.8 5.7 7.5 M0802 5.8 10.4 2.7 3.3 M0824 8.4 11.9 17.5 8.8 M0803 1.7 12.2 4.9 5.5 M0825 8.0 5.0 5.0 M0804 6.2 13.6 7.4 11.9 M0826 10.0 5.4 2.2 3.9 M0805 8.5 9.2 3.0 1.9 M0827 9.2 M0806 8.0 10.4 5.2 11.2 M0828 6.5 7.3 3.3 M0807 7.9 11.4 4.3 10.0 M0829 12.2 9.8 3.2 M0808 5.3 12.7 6.0 5.9 M0830 9.3 5.6 8.7 4.9 M0809 6.8 25.0 5.2 8.0 M0831 14.1 4.8 9.4 M0810 8.4 5.5 2.3 12.3 M0832 7.7 7.2 23.7 5.7 M0811 5.7 9.7 2.1 2.2 M0833 11.7 4.8 11.5 13.7 M0812 7.3 12.5 4.8 4.8 M0834 7.6 5.1 8.2 8.4 M0813 4.4 4.0 5.0 6.1 M0835 16.9 M0814 9.1 6.4 9.0 6.9 M0836 9.7 M0815 1.8 6.7 21.1 1.7 M0837 13.1 M0816 3.8 13.8 6.8 3.7 M0838 8.0 M0817 6.8 6.3 21.6 M0839 8.1 M0818 3.4 6.9 M0840 4.3 M0819 13.2 8.1 M0841 5.6 M0820 9.2 13.9 7.9 7.8 M0842 9.1 M0821 20.9 5.2 3.5 4.5 平均±SD 8.3±3.7 9.3±4.2 7.7±5.2 7.3±3.8 M0822 9.5 12.6 13.8 中央値 8.4 7.9 5.8 6.5 Table 2 2009年秋期市販牛乳と加工乳中のアフラトキシン汚染(pg/mL) サンプル AFM1 B1 B2 G1 G2 サンプル AFM1 B1 B2 G1 G2 M0801 5.1 ND ND ND ND M0823 7.5 ND ND ND ND M0802 3.3 ND ND ND ND M0824 8.8 ND ND ND ND M0803 5.5 ND ND ND ND M0826 3.9 ND ND ND ND M0804 11.9 ND ND ND ND M0830 4.9 ND ND ND ND M0805 1.9 ND ND ND ND M0832 5.7 ND ND ND ND M0806 11.2 ND ND ND ND M0833 13.7 ND ND ND ND M0807 10.0 ND ND ND ND M0834 8.4 ND ND ND ND M0808 5.9 ND ND ND ND M0835 16.9 ND ND ND ND M0809 8.0 ND ND ND ND M0836 9.7 ND ND ND ND M0810 12.3 ND ND ND ND M0837 13.1 ND ND ND ND M0811 2.2 ND ND ND ND M0838 8.0 ND ND ND ND M0812 4.8 ND ND ND ND M0839 8.1 ND ND ND ND M0813 6.1 ND ND ND ND M0840 4.3 ND ND ND ND M0814 6.9 ND ND ND ND M0841 5.6 ND ND ND ND M0815 1.7 ND ND ND ND M0842 9.1 ND ND ND ND M0816 3.7 ND ND ND ND M0820 7.8 ND ND ND ND 平均値±SD 7.3±3.8 M0821 4.5 ND ND ND ND 中央値 6.5

(5)

市販牛乳および加工乳のアフラトキシン汚染  2009年秋期市販牛乳と加工乳32検体中のアフラトキシ ンの分析結果をTable 2に示した.すべての検体から1.9 ∼16.9 pg/mL(平均7.3 pg/mL)のAFM1が検出されたが, いずれの検体からもAFB1,B2,G1とG2は検出限界以下 であった.また,2008年冬期,2009年春期および夏期 の合計99検体の牛乳および加工乳のいずれからもAFB1, B2,G1とG2は検出されなかった.この結果から,2009年 のHarzallahの報告(4)でヨルダンのウシ乳中からAFM 1の 16倍のAFB1が検出されたが,少なくとも日本国内の牛 乳および加工乳でのAFB1の汚染はほとんど無い可能性 が示唆された.  また,2008年冬期,2009年春期,夏期および秋期の 市販牛乳および加工乳のAFM1汚染結果をTable 3に示し た.同一商品名のものは,同一サンプル名で示した.分 析した131検体すべてから,1.7∼25.0 pg/mL(平均8.9 pg/mL)のAFM1を検出した.しかし,最も厳しいEUで の牛乳のAFM1の規制値50 pg/mLを上回る検体は無かっ た.これは,2002年冬期に厚生労働省が日本の市販牛乳 208検体の分析を行った結果(平均汚染濃度は9pg/mL) とほぼ同レベルであった.また,2008年冬期,2009年 春期,夏期および秋期の市販牛乳および加工乳のAFM1 濃度±標準偏差は,それぞれ,8.3±3.7,9.3±4.2,7.5± 5.2と7.3±3.8 pg/mLでいずれにおいても有為差は認めら れなかった.国内市販の牛乳および加工乳のAFM1汚染 には,季節による差はほとんど無いことが示唆された. ちなみに,今回の牛乳および加工乳のAFM1汚染から推 定される乳牛の飼料のAFB1汚染濃度は,約1ng/gであ り,国内の飼料のAFB1基準値10 ng/gを充分に下回って いると予想された. 鶏卵のHPLCクロマトグラムと添加回収実験  鶏卵の未添加(Fig. 3A)と5種のアフラトキシン類 (100 pg/mL相当添加)添加(Fig. 3B)のHPLCのクロ マトグラムをFig. 3に示した.実験に使用した鶏卵では ほとんど夾雑物ピークは確認され無かった.また,牛乳 での添加回収実験の結果をTable 4に示した.AFG2の回 収率すべてと20 pg/mL添加のAFB1とB2および100 pg/mL 添加のAFB2とG1の回収率が70%台で,やや回収率が低 いかったが,ばらつきもそれほど大きくなく,概ね満足 Fig. 3 鶏卵のHPLCクロマトグラム A;アフラトキシン未添加市販鶏卵のHPLCクロマトグラム,B;Aに100 pg/gのアフラトキシンM1,B1,B2,G1 とG2添加した場合のHPLCクロマトグラム Table 4 鶏卵でのアフラトキシン類の添加回収実験(%,n=3) 添加量

(pg/mL) 平均値 ± SDAFM1 平均値 ± SDAFB1 平均値 ± SDAFB2 平均値 ± SDAFG1 平均値 ± SDAFG2

20 89.3 ± 1.9 76.2 ± 6.9 78.3 ± 3.2 83.6 ± 4.3 79.7 ± 2.7

50 91.9 ± 0.4 80.4 ± 2.1 81.2 ± 0.7 81.3 ± 1.0 79.8 ± 0.4

(6)

できる結果であった.定量限界(S/N>10)は2pg/g であった. 市販鶏卵中のアフラトキシン汚染  市販鶏卵41検体を分析した結果,いずれの検体からも いずれのアフラトキシン類も検出されなかった.このこ とから,国内市販の鶏卵のアフラトキシン汚染は,ほと んど無い可能性が示唆された. 要 約  アフラトキシン(AF)M1特異的抗体AM. 3とB1,B2, G1とG2と結合できるAF. 2抗体を組み合わせたカクテル イムノアフィニティーカラム(IAC)を作製し,HPLC の条件設定を行い,カクテルIAC-HPLC法で,牛乳と鶏 卵中のこれら5種類のアフラトキシンの同時分析法を確 立した.本法を用いて,市販牛乳および加工乳を2008年 引 用 文 献

⑴ Mishra, H. N. and Das, C : A Review on Biological Con-trol and Metabolism of Aflatoxin. Critical Reviews in

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⑸ Okumura, H., Okimoto, J., Kishimoto, S., Hasegawa, A.,

冬期,2009年春期,夏期および秋期にそれぞれ32-34検 体ずつ,合計131検体を収集し,5種のアフラトキシン 汚染調査を行った.その結果,すべての牛乳および加工 乳から1.6∼25.0 pg/mL(平均8.9 pg/mL)のAFM1を検出 したが,AFB1,B2,G1とG2はいずれの検体からも検出 されなかった.また,最も厳しいEUでの牛乳のAFM1の 規制値50 pg/mLを上回る検体は無かった.2008年冬期, 2009年春期,夏期および秋期の市販牛乳および加工乳の AFM1平均濃度±標準偏差は,それぞれ,8.3±3.7,9.3± 4.2,7.5±5.2と7.3±3.8 pg/mLでいずれにおいても有為 差は認められなかった.国内市販の牛乳および加工乳 のAFM1汚染には,季節による差はほとんど無いことが 示唆された.また,市販鶏卵41検体を分析したが,いず れの検体からもいずれのアフラトキシン類も検出されな かった.このことから,国内市販の鶏卵のアフラトキシ ン汚染は,ほとんど無い可能性が示唆された.

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peanut products, Mycotoxin Research 4, 75-88 (1988). ⑺ 宮本邦裕,濱田あゆみ,川村 理:モノクローナ ル抗体(AF. 2)結合イムノアフィニティーカラム -HPLC法によるトウモロコシおよびピーナッツ中 のアフラトキシン類の測定,香川大学農学部学術報 告,60,75-81(2008). ⑶ 川村 理,江本知郎:イムノアフィニティーカラ ム-HPLC法によるウシ尿中のゼアラレノンの測定, 香川大学農学部学術報告,59,93-97(2007). (2010年11月8日受理)

Table 3 2008年冬期,2009年春期,夏期および秋期の市販牛乳および加工乳のAFM 1 汚染(pg/mL) サンプル 2008冬 09年春 09年夏 09年秋 サンプル 2008冬 09年春 09年夏 09年秋 M0801 3.1 10.3 4.5 5.1 M0823 10.6 11.8 5.7 7.5 M0802 5.8 10.4 2.7 3.3 M0824 8.4 11.9 17.5 8.8 M0803 1.7 12.2 4.9 5.5 M0825 8.0 5.0 5.0 M0804 6.2

参照

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