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14.3 潮風害 (1) 調査の結果の概要 1) 調査事項及びその選択理由調査事項及びその選択理由は 表 に示すとおりである 表 農業生産 ( 潮風害 ) の調査事項及びその選択理由調査事項選択理由 1 飛来塩分の状況調整池への海水導入に伴う調整池の塩分の変化及び

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6.14.3-1 14.3 潮風害 (1) 調査の結果の概要 1) 調査事項及びその選択理由 調査事項及びその選択理由は、表 6.14.3-1 に示すとおりである。 表 6.14.3-1 農業生産(潮風害)の調査事項及びその選択理由 調査事項 選択理由 ①飛来塩分の状況 ②農業の状況 ③気象の状況 ④潮風害の状況 調 整 池 へ の 海 水 導 入 に 伴 う 調 整 池 の 塩 分 の 変 化 及 び 強 風 による塩水の飛散により、背後地の農作物への影響が生じ農 業 生 産 に 影 響 す る 可 能 性 が あ る こ と か ら 左 記 の 事 項 を 調 査 した。 2) 調査地域 調査地域は、開門調査により潮風害の影響を受ける可能性のある新干拓地及び調整 池周辺の背後地とした。 3) 調査手法 ① 飛来塩分の状況 A 文献その他の資料調査 背後地における飛来塩分の既往調査結果を収集し、整理・解析を行った。収集整 理状況は表 6.14.3-2 に示すとおりである。 表 6.14.3-2 飛来塩分の文献その他の資料調査の収集整理状況 資料名等 実施機関 調査期間 調査数量等 <文献 1> 背後 地 保 全 調査 検 討業 務報告書 九州農政局 平成 14 年 3 月 潮 風 害 に よ る 背 後 農地への影響検討 <文献 2> 短期開門調査報告書 九州農政局 平成 15 年 5 月 短 期 開 門 に 伴 う 環 境調査 <文献 3> 「49」の衝撃 -平成 18 年産水稲被害 を振り返って- 九 州 農 政 局 佐 賀 農 政 事務所 平成 19 年 3 月 平成 18 年台風 13 号 上 陸 時 の 潮 風 害 の まとめ <文献 4> 諫早 湾 干 拓 営農 技 術対 策の指針 長崎県 平成 20 年 3 月 中 央 干 拓 地 及 び 小 江 干 拓 地 に お け る 営 農 計 画 の 概 要 及 び現況のまとめ。 気 象 災 害 の 状 況 の まとめ。

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6.14.3-2 B 現地調査 飛来塩分の既存調査結果を補完するため、調整池及び背後地において飛来塩分の 現地調査を実施し、調査結果の解析を行った。現地調査の概要は表 6.14.3-3 に、調 査地点は図 6.14.3-1 に示すとおりである。 表 6.14.3-3 飛来塩分の現地調査の概要 調査地点 観測地点名 観測方法 調査期間 分析方法 ガーゼ法 (1 方向) 14 箇所 A地点 B地点 C地点 D地点 E地点 F地点 G地点 H地点 I地点 J地点 K地点 L地点 M地点 N地点 ・ ガ ー ゼ 法 ( 1 方 向 ) 潮受堤防上の観測地点(F、 K、 L) は 諫 早湾 側 に ガ ーゼ を向けている。 諫 早 湾 に 面 す る 観 測 地 点 (M、N) は 、諫 早 湾 側 にガ ーゼを向けている。 潮 受 堤 防 よ り 内 陸 の 地 点 は 、 諫 早 湾 方 向 に ガ ー ゼ 面 を向けている。 試料採取は、原則 1 ヶ月単 位 と す る が 、 台 風 時 等 の 異 常気象時に、追加採取する。 平成 22 年 2 月 ~平成 23 年 2 月 (J,K,L 地点は 平成 22 年 9 月 ~平成 23 年 2 月) (M,N 地点は 平成 22 年 10 月 ~平成 23 年 2 月) ガーゼ法: ガ ー ゼ に 付 着 し た 塩 化 物 イ オ ン 濃 度 を 分 析 (JIS Z 2382) ガーゼ法 (4 方向) 14 箇所 同上 ・ガーゼ法(4 方向) 中 央 干 拓 地 か ら 見 て 諫 早 湾 方 向 と な る 北 東 面 を 基 点 と し て 、 北 東 、 南 東 、 南 西 、 北西の 4 方向にガーゼ面を 向けている。 試料採取は、原則 1 ヶ月単 位 と す る が 、 台 風 時 等 の 異 常気象時に、追加採取する。 (J,K,L 地点は 平成 22 年 9 月 ~平成 23 年 2 月) (M,N 地点は 平成 22 年 10 月 ~平成 23 年 2 月) ガーゼ法: ガ ー ゼ に 付 着 し た 塩 化 物 イ オ ン 濃 度 を 分 析 (JIS Z 2382)

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6.14.3-3 :飛来塩分調査(ガーゼ法)       (A~N地点) M C L B H J N F K A G E I D 試験場 :気象データの収集・整理地点 (試験場:長崎県農業技術開発セン ター) 図 6.14.3-1 飛来塩分の現地調査地点図

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6.14.3-4 ② 農業の状況 A 文献その他の資料調査 背後地における農業の状況(栽培作物等)の既存調査結果を収集し、整理・解析 を行った。収集整理状況は表 6.14.3-4 に示すとおりである。 表 6.14.3-4 農業の状況の文献その他の資料調査の収集整理状況 資料名等 実施機関 調査期間 調査数量等 諫早湾干拓営農技術対策の指針 長崎県 平成 20 年 3 月 中 央 干 拓 地 及 び 小 江 干 拓 地 に お け る 営 農 計 画 の 概 要 及 び 現 況 のまとめ。 気 象 災 害 の 状 況 の ま とめ。 諫 早 湾 干 拓 初 期 営 農 技 術 対 策 の 指針 長崎県 平成 17 年 3 月 中央干拓地及び小江干 拓地における営農計画 の概要のまとめ。 諫早湾干拓農地作付状況図 長崎県 平成 22 年 4 月~ 平成 23 年 2 月 中央干拓地、小江干拓 地の作付状況図 B 現地調査 農業の状況(栽培作物等)の既存調査結果を補完するため、背後地において農業 の状況の現地調査(現地踏査による確認及び聞き取り調査)を実施し、調査結果の 解析を行った。現地調査の概要は表 6.14.3-5 に示すとおりである。 表 6.14.3-5 農業の状況の現地調査の概要 調査対象 調査内容 調査期間 調査方法 長崎県農林技術開発センター 農作物状況 平成 22 年 10 月 ヒアリング

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6.14.3-5 ③ 気象の状況 A 文献その他の資料調査 気象の状況の文献その他の資料調査の調査手法は、前出の「1.1 潮位(水位)・ 潮流(流速)等」「(1) 調査の結果の概要」「3) 調査手法」「④ 気象の状況」「A 文献その他の資料調査」に示すとおりである。 ④ 潮風害の状況 A 文献その他の資料調査 背後地における潮風害の既存調査結果を収集し、整理・解析を行った。収集整理 状況は表 6.14.3-6 に示すとおりである。 表 6.14.3-6 潮風害の文献その他の資料調査の収集整理状況 調査対象 実施機関 調査期間 調査数量等 諫早 湾 干 拓 営農 技 術対 策の指針 長崎県 平成 20 年 3 月 中 央 干 拓 地 及 び 小 江 干 拓 地 に お け る 営 農 計 画 の 概 要 及 び現況のまとめ。 気 象 災 害 の 状 況 の まとめ。 「49」の衝撃 -平成 18 年産水稲被害 を振り返って- 九州農政局 佐賀農政事務所 平成 19 年 3 月 平成 18 年台風 13 号 上 陸 時 の 潮 風 害 の まとめ B 現地調査 潮風害の既存調査結果を補完するため、背後地において潮風害の現地調査(現地 踏査による確認及び聞き取り調査)を実施し、調査結果の解析を行った。現地調査 の概要は表 6.14.3-7 に示すとおりである。 表 6.14.3-7 潮風害の現地調査の概要 調査地点 調査内容 調査時期 調査方法もしくは 調査種別 長 崎 県 農 林 技 術 開 発 セ ンター 潮 風 害 に よ る 農 作 物 被 害等の実態 平成 22 年 10 月 ヒアリング

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6.14.3-6 4) 調査結果 ① 飛来塩分の状況 A 文献その他の資料調査 <文献 1> 「背後地保全調査検討業務報告書」(平成 14 年 3 月、九州農政局)では、開門調 査時に調整池が海水になることを考慮し、台風時の潮風害が検討されている。 その中で次の既往文献 1、2 をもとに潮風害の影響範囲が検討されている。 既往文献 1:「長崎県における平成 3 年大型台風による水稲被害の実態と解析」 (日作九支報 59:9-12,1992) 既往文献 2:「強風による沿岸部での塩害とその対策に関する研究」 (平成 4~5 年度科学研究費補助金研究成果報告書) 既往文献 1 では、水稲の品質低下が著しかったのは海岸から約 2.5km までであり、 塩分濃度の高い潮風がこの範囲まで強く吹いたことを示しているとされている。 最大風速は風速 27m/sが記録されている。 既往文献 2 によれば、塩分の付着量は 2.5km 以遠では緩やかとされている(図 6. 14.3-2 参照)。 資料:「背後地保全調査検討業務報告書」(平成 14 年 3 月、九州農政局) 参考資料-「強風による沿岸部での塩害とその対策に関する研究-有明海における潮風害」より引用 図 6.14.3-2 海岸からの距離と塩分付着量 これらの既往文献をもとに調整池から背後農地への潮風害の影響範囲を求めてい るが、その際の条件は以下のように設定されている。 海岸からの距離別塩分(NaCl)付着量 側点 番号 海岸から の距離 塩分 付着量 NO. (km) (mg/穂) 1 0.00 2.55 2 0.00 2.41 3 0.00 1.90 4 0.50 1.82 5 0.50 2.21 6 0.75 2.36 7 1.00 1.49 8 1.00 1.55 9 1.25 1.47 10 1.50 1.24 11 1.50 0.57 12 1.75 0.82 13 2.00 0.78 14 2.00 0.36 15 2.25 0.56 16 2.50 0.88 17 2.50 0.29 18 2.75 0.26 19 3.00 0.40 20 3.00 0.20 21 3.25 0.41 22 3.50 0.33 23 3.50 0.20 24 3.50 0.18 25 3.75 0.16 26 4.00 0.26 27 4.00 0.18 28 4.50 0.29 29 4.75 0.25 30 5.00 0.20 31 5.50 0.26 32 6.75 0.08 33 8.00 0.08 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 稲穂の塩分付着量 塩分付 着量 (mg /穂 ) 海岸からの距離(km)

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6.14.3-7 ○ 調査期間中において調整池は塩水化する。 ○ 潮風害は、降雨量の少ない台風を想定し、調整池水位は(-)1.0mとする。 ○ 調整池からの潮風害の影響範囲は調整池水位(-)1.0mから陸側を考える。 ○ 調整池の波高は 0.9mとする。 ○ 外海からの潮風害の影響範囲は長崎県央地帯での調査である資料より、潮受 堤防より 2.5kmとする。 ○ 調整池からの潮風害の範囲は、外海の波高(2m)と調整池の波高(0.9m) の比とする。 影響範囲 2.5 1.1km 2 0.9  

これより影響範囲は、(-)1.0mの等高線から 1.1kmとされている。 <文献 2> 「短期開門調査報告書」(平成 15 年 5 月、九州農政局)によれば、デポジット法 で調査した飛来塩分量は概ね 1~10mg/m2/日程度であり、海水導入中と海水導入終 了後との差は認められず、また、日平均風速、調整池の塩化物イオン濃度、時間最 多風向との関連も確認できなかった。飛来塩分量が海水導入の有無や風向に影響さ れなかった理由は、観測期間中に台風や強風がなく、大きな飛散は免れたためと推 察されている。

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6.14.3-8 <文献 3> 「「49」の衝撃」(平成 19 年 3 月、九州農政局佐賀農政事務所)では、平成 18 年 台風 13 号上陸時の水稲に対する潮風害被害についてまとめられている。 台風 13 号は、満潮時と重なる風台風であったことに加えて、その後の降雨も少な い気象条件であったことから海岸線から 4.5km 以内までは、潮風害の被害が生じて おり、海岸線から 3.0km 以内までは、潮風害の甚大な影響受けたことがまとめられ ている。 資料:「「49」の衝撃」(平成 19 年 3 月、九州農政局佐賀農政事務所)より引用 図 6.14.3-3 水稲潮風害被害地帯図 <文献 4> 「諫早湾干拓営農技術対策の指針」(平成 20 年 3 月、長崎県)では、中央干拓地、 小江干拓地で生じた潮風害として以下の記述がある。 ○平成 16 年 8 月 19 日 台風 15 号 樹種選定試験の樹木の葉が落葉した。圃場では、緑肥として栽培中の景観植物(ひ まわり)が潮風害を受け、強風により倒伏との記述あり。 ○平成 18 年 9 月 17 日 台風 13 号 イチゴ苗の潮風害について写真で報告されている。

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6.14.3-9 B 現地調査 イ 気象の状況 中央干拓地に設置されている長崎県農業技術開発センターのデータを整理した。 整 理 期 間 は 表 6.14.3-8 に 示 す と お り で あ り 、 整 理 結 果 を 表 6.14.3-9 及 び 図 6.14.3-4 に示す。 風向風速の状況としては以下のようにまとめられる。 年間を通じて 0~5m/s未満の南西風が多い。秋季~冬季(平成 22 年 10 月~平 成 23 年 2 月)は、北東風~北西風が卓越しており、春季~夏季(平成 22 年 3 月~ 平成 22 年 9 月)は、南西風の方が卓越している。 平成 22 年度は風速 20m/s以上の風は、観測されていない。 表 6.14.3-8 気象データ整理期間 図表に示す区分 観測期間__ 平成 22 年 2 月 平成 22 年 2 月 19 日~平成 22 年 3 月 15 日 平成 22 年 3 月 平成 22 年 3 月 15 日~平成 22 年 3 月 23 日 平成 22 年 4 月 平成 22 年 4 月 19 日~平成 22 年 5 月 12 日 平成 22 年 5 月 平成 22 年 5 月 12 日~平成 22 年 6 月 9 日 平成 22 年 6 月 平成 22 年 6 月 9 日~平成 22 年 7 月 6 日 平成 22 年 7 月① 平成 22 年 7 月 6 日~平成 22 年 7 月 30 日 平成 22 年 7 月② 平成 22 年 7 月 30 日~平成 22 年 8 月 9 日 平成 22 年 8 月① 平成 22 年 8 月 9 日~平成 22 年 8 月 19 日 (台風 4 号接近時) 平成 22 年 8 月② 平成 22 年 8 月 19 日~平成 22 年 9 月 2 日 平成 22 年 9 月① 平成 22 年 9 月 2 日~平成 22 年 9 月 9 日 (台風 9 号接近時) 平成 22 年 9 月② 平成 22 年 9 月 9 日~平成 22 年 10 月 6 日 平成 22 年 10 月① 平成 22 年 10 月 6 日~平成 22 年 10 月 29 日 平成 22 年 10 月② 平成 22 年 10 月 29 日~平成 22 年 11 月 1 日 (台風 14 号接近時) 平成 22 年 11 月 平成 22 年 11 月 1 日~平成 22 年 12 月 13 日 平成 22 年 12 月 平成 22 年 12 月 13 日~平成 23 年 1 月 12 日 平成 23 年 1 月 平成 23 年 1 月 12 日~平成 23 年 2 月 10 日 平成 23 年 2 月 平成 23 年 2 月 10 日~平成 23 年 3 月 10 日

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6.14.3-10 表 6.14.3-9 風向・風速別の出現個数一覧表 気象データ:長崎県農林技術開発センター 観測期間 2/19~3/15 3/15~3/23 4/19~5/12 5/12~6/9 6/9~7/6 7/6~7/30 7/30~8/9 8/9~8/19 風向:北東 風速区分(m/s) 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② (台風4号)8月① 風速 0~5 50 11 68 98 66 26 64 14 時間(個数) 5~10 89 11 40 55 25 0 2 0 10~15 0 0 0 0 0 0 0 0 15~20 0 0 0 0 0 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 風向:南東 風速区分(m/s) 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② (台風4号)8月① 風速 0~5 87 17 115 133 75 87 31 20 時間(個数) 5~10 20 5 17 42 3 3 1 6 10~15 0 0 0 0 0 0 0 0 15~20 0 0 0 0 0 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 風向:北西 風速区分(m/s) 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② (台風4号)8月① 風速 0~5 20 36 68 70 40 61 28 15 時間(個数) 5~10 4 33 42 12 0 2 0 0 10~15 10 7 1 0 0 0 0 0 15~20 2 0 0 0 0 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 風向:南西 風速区分(m/s) 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② (台風4号)8月① 風速 0~5 113 52 185 209 326 250 112 82 時間(個数) 5~10 49 15 39 51 106 103 26 96 10~15 3 4 1 2 7 20 0 5 15~20 0 1 0 0 0 0 0 2 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 観測期間 8/19~9/2 9/2~9/9 9/9~10/6 10/6~10/29 10/29~11/1 11/1~12/13 12/13~1/12 1/12~2/10 2/10~3/10 風向:北東 風速区分(m/s) 8月② (台風9号)9月① 9月② 10月① (台風14号)10月② 11月 12月 1月 2月 風速 0~5 66 36 88 79 14 76 46 48 69 時間(個数) 5~10 3 2 71 151 23 50 0 8 73 10~15 0 0 0 4 0 0 0 0 0 15~20 0 0 0 0 0 0 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 0 風向:南東 風速区分(m/s) 8月② (台風9号)9月① 9月② 10月① (台風14号)10月② 11月 12月 1月 2月 風速 0~5 77 30 117 98 4 205 115 141 116 時間(個数) 5~10 11 16 9 10 1 15 3 7 23 10~15 0 0 0 0 0 0 0 0 0 15~20 0 0 0 0 0 0 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 0 風向:北西 風速区分(m/s) 8月② (台風9号)9月① 9月② 10月① (台風14号)10月② 11月 12月 1月 2月 風速 0~5 38 17 92 53 11 200 145 135 85 時間(個数) 5~10 0 0 13 9 6 79 144 72 90 10~15 0 0 0 0 0 8 12 16 18 15~20 0 0 0 0 0 1 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 0 風向:南西 風速区分(m/s) 8月② (台風9号)9月① 9月② 10月① (台風14号)10月② 11月 12月 1月 2月 風速 0~5 133 48 216 148 10 359 248 265 193 時間(個数) 5~10 6 15 41 0 3 11 6 4 4 10~15 0 4 1 0 0 3 1 0 1 15~20 0 0 0 0 0 0 0 0 0 20以上 0 0 0 0 0 0 0 0 0

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6.14.3-11 図 6.14.3-4 観測期間別の風速別出現個数 気象データ:長崎県農林技術開発センター 北東風 風速別出現頻度(平成22年2月~平成23年2月) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 2月 3月 4月 5月 6月 7月 ① 7月 ② 8月 ①    (台 風4号 ) 8月 ② 9月 ①    (台風 9号 ) 9月 ② 10月 ① 10月 ②    (台風1 4号) 11月 12月 1月 2月 風向風速 整理期間 風速個数  ( 個) 0~5 5~10 10~15 15~20 20以上 凡例 風速(m/s) 平成22年 平成23年 北西風 風速別出現頻度(平成22年2月~平成23年2月) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② 8月①     (台風 4号) 8月② 9月①    ( 台風 9号) 9月② 10月 ① 10月②    (台風 14号) 11月 12月 1月 2月 風向風速 整理期間 風速個 数 ( 個 ) 0~5 5~10 10~15 15~20 20以上 凡例 風速(m/s) 平成22年 平成23年 南東風 風速別出現頻度(平成22年2月~平成23年2月) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② 8月①    ( 台風 4号 ) 8月② 9月①    (台 風9号) 9月② 10月 ① 10月 ②    (台 風14 号) 11月 12月 1月 2月 風向風速 整理期間 風速 個数   ( 個) 0~5 5~10 10~15 15~20 20以上 凡例 風速(m/s) 平成22年 平成23年 南西風 風速別出現頻度(平成22年2月~平成23年2月) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 2月 3月 4月 5月 6月 7月① 7月② 8月①    (台 風4号 ) 8月 ② 9月①    ( 台風9 号) 9月② 10月 ① 10月②    ( 台風14 号) 11月 12月 1月 2月 風向風速 整理期間 風速 個数   ( 個) 0~5 5~10 10~15 15~20 20以上 凡例 風速(m/s) 平成22年 平成23年

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6.14.3-12 ロ 塩分飛来の状況 <ガーゼ法:1 方向> 1 方向のガーゼ法では、測定方向を飛来塩分の発生源(諫早湾)方向に向けてい る。測定結果を図 6.14.3-5 に示す。 潮受堤防に設置した F 地点、K 地点、L 地点は、観測期間全体を通じて飛来塩分量 が多い。 A、B、G、H、M 地点除いて、他の地点は平成 22 年 10 月①、平成 22 年 10 月②の 観測時の飛来塩分量が他の期間の観測値よりも多い傾向にある。 N 地点は、他地点と比べて平成 22 年 10 月①、平成 22 年 10 月②の飛来塩分量が 非常に多い。 全地点ともに夏季に飛来塩分が少ない傾向が見られるが夏季は南西側の風が卓越 するためと推察される。 <ガーゼ法:4 方向> 4 方向のガーゼ法の観測は平成 22 年 7 月から実施している。4 方向のガーゼ法で は方向別の飛来塩分を把握できるように北東、南東、南西、北西の 4 方向にガーゼ を向けている。測定結果を図 6.14.3-6 に示す。 F 地点、K 地点、L 地点(いずれも潮受堤防)が他地点と比較して飛来塩分量が多 く、方向としては北東側、北西側の飛来塩分量が多い。 A、B、G 地点を除く他の地点は平成 22 年 10 月①、平成 22 年 10 月②の飛来塩分 量が 8~9 月までと比較して相対的に多くなり、平成 22 年 11 月以降はまた少なくな る。 N 地点の平成 22 年 10 月①、平成 22 年 10 月②の飛来塩分量は他地点と比べて非 常に多い。 G 地点、B 地点は飛来塩分量が他地点と比較して少ない。 背後地では、E 地点の北東面に向けたガーゼの飛来塩分量が他と比較して多い。

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6. 14 .3 -1 3 図 6.14.3-5(1) 飛来塩分分析結果(ガーゼ法(1 方向))(単位:mg/100cm2 :飛来塩分調査(ガーゼ法)       (A~N地点) M C L B H J N F K A G E I D 試験場 :気象データの収集・整理地点 (試験場:長崎県農業技術開発セン ター) 湯江・宇良地区 A地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛 来塩分( m g/100c m 2) 小江地区 G地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月②H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛 来塩分 (m g/100 cm 2) 小ヶ倉地区 H地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月②H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛 来塩分 (m g/100 cm 2) 中央干拓地 C地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛 来塩分( m g/100c m 2) 小江干拓地 B地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来 塩分( m g/ 1 00 cm 2 ) 釜ノ鼻地区 D地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛 来 塩 分 (m g /1 00 cm 2) 湯田川地区 E地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩 分( m g/ 10 0 cm 2)

(14)

6. 14 .3 -1 4 図 6.14.3-5(2) 飛来塩分分析結果(ガーゼ法(1 方向))(単位:mg/100cm2 ※J、K、L 地 点 は平 成 22 年 9 月 6 日から観 測 開 始 :飛来塩分調査(ガーゼ法)       (A~N地点) M C L B H J N F K A G E I D 試験場 :気象データの収集・整理地点 (試験場:長崎県農業技術開発セン ター) 愛野地区 I地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月②H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月②H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩分( m g/1 00cm 2) 内部堤防 J地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月②H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月②H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩分( m g/1 00cm 2) 潮受堤防南部 L地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月②H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩分( m g/1 00cm 2) 小長井地区 M地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月②H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩分( m g/1 00cm 2) 瑞穂地区 N地点 0 20 40 60 80 100 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来 塩分( m g/ 1 00 cm 2 ) ※M、N 地 点 は平 成 22 年 10 月 19 日 から観 測 開 始 ※瑞 穂 地 区(N 地 点)は表 示 軸 の最 大が 100mg/100cm2 潮受堤防北部 K地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月② H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩分( m g/1 00cm 2) 潮受堤防中央 F地点 0 2 4 6 8 10 12 14 H22.2月 H22.3月 H22.4月 H22.5月 H22.6月 H22.7月 H22.8月① H22.8月②H22.9月① H22.9月② H22.10月① H22.10月② H22.11月 H22.12月 H23.1月 H23.2月 飛来塩分( m g/100cm 2)

(15)

6. 14 .3 -1 5 図 6.14.3-6 飛来塩分分析結果一覧(ガーゼ法(4 方向)) (単位:mg/100cm2 :飛来塩分調査(ガーゼ法)       (A~N地点) M C L B H J N F K A G E I D 試験場 :気象データの収集・整理地点 (試験場:長崎県農業技術開発セン ター) ※J、K、L 地 点 は平 成 22 年 9 月 6 日から観 測 開 始 ※M、N 地 点 は平 成 22 年 10 月 19 日 から観 測 開 始 ※瑞 穂 地 区(N 地 点)は表 示 軸 の最 大が 100mg/100cm2 湯江・宇良地区 A 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 平成22年10月①〔10/6~10/29〕   M・N地点は10/19~10/29 平成22年10月②(台風14号)〔10/29 平成22年11月〔11/1~12/13〕 平成22年12月〔12/13~1/12〕 平成23年1月〔1/12~2/10〕 平成23年2月〔2/10~3/10〕 小江地区 G地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 小ヶ倉地区 H 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 愛野地区 I地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 内部堤防 J 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 小長井地区 M地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 瑞穂地区 N 地点 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 小江干拓地 B 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 中央干拓地 C 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 釜ノ 鼻地区 D 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 湯田川地区 E 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 潮受堤防南部 L地点 16.33 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 潮受堤防北部 K地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 潮受堤防中央 F 地点 0.0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0北 北東 東 南東 南 南西 西 北西 平成22年7月〔7/30~8/9〕 平成22年8月①(台風4号)〔8/9~8/19〕 平成22年8月②〔8/19~9/2〕 平成22年9月①(台風9号)〔9/2~9/9〕 平成22年9月②〔9/9~10/6〕

(16)

6.14.3-16 ② 農業の状況 A 文献その他の資料調査 文献その他の資料調査の調査結果は、前出の「14.1 農業用水・農業排水」「(1) 調査の結果の概要」「4) 調査結果」「① 農業の状況」「D 受益範囲内の土地利用 状況及び栽培作物」に示すとおりである。 「諫早湾干拓初期営農技術対策の指針」(平成 17 年 3 月、長崎県)には、作物の 塩類抵抗性(Thorne ら,1949)が示されており、諫早湾干拓農地の作付品目(平成 21 年度)の塩類抵抗性は、表 6.14.3-10 に示すとおり分類される。また、各種野菜 の潮風による被害程度の差異として表 6.14.3-11 のようにまとめられている。 表 6.14.3-10 諫早湾干拓農地の作付品目(平成 21 年度)の塩類抵抗性 区 分 現在の作付品目 作物の塩類抵抗性 区 分 現在の作付品目 作物の塩類抵抗性 ばれいしょ 弱 イタリアングラス - かぼちゃ 中 大麦 中 たまねぎ 中 スーダングラス 中 さといも - デントコーン - スイートコーン - ソルゴー 中 しろねぎ - ひえ - あおねぎ - 混播 - 葉ねぎ - 稲 中 えびいも - 麦 中 落花生 - 大豆 - 枝豆 - ごま - はくさい - かんしょ 弱 きゅうり - 緑 肥 緑肥 - ピーマン - ミニトマト 中 キャベツ 強 トマト 中 たかな - きゅうり - なばな 強 こねぎ - にんじん 中 ほうれんそう 中 レタス 中 きく - ほうれんそう 中 こまつな - ザーサイ - ブロッコリー - カリフラワー - にんにく - だいこん - かぶ - インゲン - えんどう 弱 かんぴょう - らっきょう - ごぼう - 野菜 飼 料 作 物 施 設 園 芸 その他 作 物

(17)

6.14.3-17 表 6.14.3-11 各種野菜の潮風による被害程度の差異 被害 程度 5 4 3 2 1 種 類 ナス トマト フジマメ ショウガ トウガラシ ヘチマ ダイコン ハクサイ ニンジン フキ ショウガ レンコン サトイモ ホ ウ レ ン ソ ウ ジャガイモ カブ ゴボウ シュンギク フダンソウ ワケギ ラッキョウ サツマイモ ニラ タマネギ タカナ キャベツ ネギ 注) 被害程度 1:最も軽い ~ 5:最も重い 資料:「潮風害対策野菜(http://www.pref.saga.lg.jp/web/shigoto/_1075/_32933/ ns-nousisetu/boujocenter/_10660/kisyougai/enngai/tyoufuuyasai.html、佐賀県)」より引用

(18)

6.14.3-18 B 現地調査 平成 22 年 4 月、7 月、10 月、平成 23 年 1 月の作付状況を表 6.14.3-12 及び図 6.14.3-7 に示す。中央干拓地においては、調整池に近い側の農地は麦やデントコー ン、スーダングラスなどの飼料作物が作付けされており、干拓地中央より背後地側 はキャベツ、かぼちゃ、ばれいしょ、たまねぎ等の農作物が作付けされている。 小江干拓地は、中央部から調整池側ではねぎ、ばれいしょ、たまねぎが多く、背 後地側ではねぎ、ばれいしょ、たまねぎ、きゃべつであまり作付け状況に差違は認 められない。 表 6.14.3-12 諫早湾干拓農地の作付け状況 区割り 4 月 7 月 10 月 H23.1 月 調 整 池 に 近 い 側 麦 混播 デントコーン イ タ リ ア ン ひえ ソルゴー デントコーン スーダングラス ひえ スーダングラス デントコーン 大 豆 麦 イ タ リ ア ン 大麦 混播 中 央 干 拓 地 干 拓 地 中 央 よ り背後地側 キャベツ ばれいしょ たまねぎ ねぎ かぼちゃ 緑肥 ばれいしょ しょうが キャベツ レタス ばれいしょ だいこん キャベツ レタス ブロッコリー たまねぎ 調 整 池 に 近 い 側 たまねぎ 麦 ねぎ にんにく ばれいしょ ねぎ さといも ばれいしょ 緑肥 たまねぎ あおねぎ にんじん ばれいしょ さといも さやえんどう レタス たまねぎ あおねぎ にんじん ばれいしょ たまねぎ さといも レタス はくさい にんにく 麦 干 拓 地 中 央 よ り背後地側 きく えんどう キャベツ にんじん たまねぎ 麦 ばれいしょ ねぎ かぼちゃ ばれいしょ たまねぎ 緑肥 さといも ねぎ きく ばれいしょ かぼちゃ にんじん しろねぎ あおねぎ きく キャベツ たまねぎ だいこん ばれいしょ あおねぎ きく 麦 キャベツ さやえんどう にんじん 小 江 干 拓 地

(19)

6.14.3-19 図 6.14.3-7(1) 作付状況図(平成 22 年 4 月) あおねぎ しろねぎ イタリアン だいこん 麦 イタリア だいこ にんじん キャベツ だいこんキャベツ こねぎ(ハウ ス) ほうれんそ う ほうれんそう キャベツ レタス キャベツ トマト(ハウ ミニトマト(ハウス) 混播 レタス あおねぎ しろねぎ だいこん にんにく あおねぎ 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 ミニトマト(ハウス) えんどう 麦 混播 麦 麦 ミニトマト(ハウス) イタリアン イタリアン イタリアン イタリアン イタリアン イタリアン 大麦 大麦 大麦 しろねぎ ごぼう キャベツ 麦 ブロッコ キャベツ キャベツ キャベ ツ 大麦 麦 麦 しろねぎ にんに 麦 麦 混播 大麦 混播 にんにく 混播 レタス イタリアン にんじん 大麦 トマト(ハウきゅうり(ハウス) レタス レタス にんじん イタリア イタリアン しろねぎ しろねぎ にんにく らっきょ にんに スイートコーン イタリアン レタス デントコーン 作物 記号 ばれいしょ たまねぎ レタス・キャベツ・ はくさい その他野菜 飼料作物 緑肥 施設園芸 その他作物 凡   例

諫早湾干拓農地作付状況図(平成22年4月8日現在)

(中央干拓地)

[ 3-4 ] [ 3-3 ] きく (ハウス) きく (ハウス) しろねぎ にんにく しろねぎ あおねぎ えんどう 麦 麦 麦 麦 にんじん あおねぎ キャベツ だいこん だいこん だいこん

(小江干拓地)

(20)

6.14.3-20 図 6.14.3-7(2) 作付状況図(平成 22 年 7 月) あおねぎ しろねぎ あおねぎ しろねぎ しろねぎ にんじん しろねぎ しろねぎ スイートコーン デントコーン しろね あおねぎ だいこ ん しょうが だいこん かぼちゃ かぼちゃ かぼちゃ かぼちゃ かぼちゃ らっきょ さといも デントコーン デントコーン しろねぎ かんぴょ あおねぎ ほうれんそう(ハウス) えだまめ いんげん ごぼう かぼちゃ しょうが ひえ ひえ ひえ ソルゴー ソルゴー ソルゴー ソルゴー デントコーン ソルゴー スーダングラス しょうが デントコーン ソルゴー ソルゴー トマト(ハウス) しろねぎしょうが さといも かんしょ ミニトマト(ハウス) ソルゴー 作物 記号 ばれいしょ たまねぎ レタス・キャベツ・ はくさい その他野菜 飼料作物 緑肥 施設園芸 その他作物 凡   例

諫早湾干拓農地作付状況図(平成22年7月7日現在)

(中央干拓地)

[ 3-4 ] [ 3-3 ] きく (ハウス) きく (ハウス) しろねぎ しろねぎ しろねぎ あおねぎ あおねぎ かぼちゃ さといも

(小江干拓地)

(21)

6.14.3-21 図 6.14.3-7(3) 作付状況図(平成 22 年 10 月) あおねぎ しろねぎ しろねぎ しろねぎ デントコーン しょうが にんじん ブロッコリー さといも しろねぎ あおねぎ キャベツ しょうが ひえ ひえ ひえ ソルゴー デントコーン ソルゴー スーダングラス ソルゴー ソルゴー しょうが ソルゴー ひえ ひえ だいこん 大豆 スーダングラス 大豆 大豆 大豆 大豆 デントコーン ソルゴー ソルゴー 大豆 イタリアンライグラス デントコーン ソルゴー しろねぎ しろねぎ かんしょ にんじん にんじん にんじん トマト きゅうり ブロッコリー にんじん ソルゴー ミニトマト しろねぎ キャベツ ソルゴー かぼちゃ デントコーン ミニトマト しろねぎ にんじん キャベツ はくさい だいこん だいこん にんじん にんじん ほうれんそ う ほうれんそ いんげん だいこん キャベツ らっきょう しろねぎ トマト ミニトマト はくさい だいこん イタリアンライグラス 混播 にんじん えだまめ しろねぎ にんじん しろねぎ さといも レタス レタス レタス レタス ソルゴー かぼちゃ  キャベツ  キャベツ  キャベツ  キャベツ レタス

諫早湾干拓農地作付状況図(平成22年10月12日現在)

(中央干拓地)

作物 記号 ばれいしょ たまねぎ レタス・キャベツ・ はくさい その他野菜 飼料作物 緑肥 施設園芸 その他作物 施設 凡   例 [ 3-4 ] [ 3-3 ] きく さといも かんしょ キャベツ しろねぎ あおねぎ しろねぎ にんじん にんじん にんじん にんじん あおねぎ きく にんじん レタス さやえんどう にんじん かぼちゃ

(小江干拓地)

(22)

6.14.3-22 図 6.14.3-7(4) 作付状況図(平成 23 年 1 月) あおねぎ ブロッコリー さといも あおねぎ 麦 麦 イタリアン かんしょ にんじん トマト きゅうり にんじん ミニトマ しろねぎ キャベツ ミニトマ しろねぎ にんじん はくさい だいこん にんじん にんじん ほうれんそう だいこん キャベツ しろねぎ トマト ミニトマト イタリアン 混播 にんじん にんじん さといも レタス キャベツ キャベツ キャベツ キャベツ レタス にんにく たかな だいこん だいこん だいこん さやえんどう いちご えんどう だいこん なばなにんにく はくさい ごぼう イタリアン レタス レタス レタス しろねぎ しろねぎ しろねぎ しろねぎ キャベツ 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 麦 みずな きゅうり はくさ ごぼう キャベツ 麦 麦 麦 麦 麦 イタリアン 大麦 レタス 麦 ちんげんさい イタリアン イタリアン キャベツ アスパラガス ほうれんそう キャベ 麦 イタリアン イタリアン 麦 しろねぎ しろねぎ 麦 混播 イタリアン イタリアン イタリアン らっきょう ブロッコリー ブロッコリー レタス

諫早湾干拓農地作付状況図(平成23年1月11日現在)

(中央干拓地)

作物 記号 ばれいしょ たまねぎ レタス・キャベツ・ はくさい その他野菜 飼料作物 緑肥 施設園芸 その他作物 施設 凡   例 [ 3-4 ] [ 3-3 ] きく さといも あおねぎ しろねぎ にんじん にんじん にんじん にんじん あおねぎ きく にんじん レタス あおねぎ にんにく はくさい だいこん だいこん キャベツ さやえんどう 麦 麦 麦 麦 麦

(小江干拓地)

(23)

6.14.3-23 ③ 気象の状況 A 文献その他の資料調査 気象の状況の文献その他の資料調査の調査結果は、前出の「1.1 潮位(水位)・ 潮流(流速)等」「(1) 調査の結果の概要」「4) 調査結果」「④ 気象の状況」「A 文献その他の資料調査」に示すとおりである。 ④ 潮風害の状況 A 文献その他の資料調査 「諫早湾干拓営農技術対策の指針」(平成 20 年 3 月、長崎県)及び「「49」の衝撃 -平成 18 年産水稲被害を振り返って-」(平成 19 年 3 月、九州農政局佐賀農政事務所) に 潮 風 害 の 状 況 が 示 さ れ て い る 。 同 資 料 に よ れ ば 、 過 去 の 潮 風 害 状 況 の 概 略 は 表 6.14.3-13 のとおりである。 表 6.14.3-13 潮風害の状況 資料名 潮風害状況 諫早湾干拓営農技術 対策の指針 ・気象条件 平成 16 年 8 月 19 日 台風 15 号 ・ 潮風害状 況 台風の 数 日後には 、 樹種選定 試 験の樹木 の 葉が 落葉した 。 圃場では 、 緑肥とし て 栽培中の 景 観植物( ひ まわ り)が潮風害を受け、強風により倒伏。 ・気象条件 平成 18 年 9 月 17 日 台風 13 号 ・ 潮風害状 況 イチゴ 苗 の潮風害 に ついて写 真 で報告さ れ てい る。 「49」の衝撃 -平成 18 年産水稲被 害を振り返って- ・気象条件 平成 18 年 9 月 17 日 台風 13 号 ・潮風害状況 海岸線から 3.0km 以内の水稲は、生育がほぼ停止 していたものと思われるとの記載があり、また、 海 岸 線 か ら 4.5km ま で は や や 低 下 が み ら れ て お り、3.0km 以内までは潮風害の大きな影響を受け たことが報告されている。 海岸からの距離別の水稲の塩分付着量も調査され ており、佐賀県農業技術防除センターの 1 穂当た り塩分付着量が 0.3mg/穂以下では被害が少なく、 1.0mg/穂以上で被害が大きくなるとされている基 準をもとに整理している。

(24)

6.14.3-24 B 現地調査 長崎県農林技術開発センターにおいてヒアリング調査を行なった結果を以下にま とめる。ヒアリング潮風害状況の概略は表 6.14.3-14 のとおりである。 表 6.14.3-14 ヒアリング結果 ヒアリング事項 ヒアリング結果 塩害状況について ○塩害による農作物への影響が明確といえるのは、平成 3 年の台 風 17 号と平成 18 年の台風 13 号だけである。 ○平成 3 年の台風 17 号、平成 18 年の台風 13 号についての被害範 囲・状況については、研究もされ論文も出ている。「1991 年の台 風 17 号 に よ る 水 稲 潮 風 害 の 実 態 に つ い て 」( 日 作 九 支 報 .59: 13-15、1992) ○他については、農作物の塩害と断定できる資料はない。 ○平成 22 年の 11 月中~下旬に塩害らしき症状がニンジンに認めら れたが、作物に影響が現れるのはだいたい1週間程度後なので、 運ばれてきた塩がどちらから吹いた風によるものか(諫早湾の海 水かどうか)は、明確ではない。 塩害対策について ○ 葉 面 に 塩 分 が 付 い た 場 合 は ス プ リ ン ク ラ ー に よ る 散 水 を 行 う が、作物が 塩害で枯死 するのは若 葉の頃なの で、除塩対 策とし て 散水するの は稀である 。むしろ、 葉の裏に泥 が付くと息 ができ な くなるので、泥対策として散水することのほうが多い。 ○散水自体は、各農家が自己判断で対応している

(25)

6.14.3-25 (2) 予測の結果 1) 予測事項 予測事項は、調整池への海水導入に伴う飛来塩分量の変化による新干拓地及び調整 池周辺の背後地の農作物への潮風害の影響とした。 図 6.14.3-8 農業生産(潮風害)の影響の連関図 2) 予測地域 予測地域は、開門調査により潮風害の影響を受ける可能性がある新干拓地及び調整 池周辺の背後地とした。 3) 予測対象時期 予測対象時期は、調整池への海水導入による農作物への潮風害の影響が最大となる 時期とした。 開門調査 調整池の海水化 飛来塩分量の変化 農 作 物 に 対 する影響

(26)

6.14.3-26 4) 予測手法 ① 予測の手順 潮風害の影響予測は、図 6.14.3-9 の予測手順に示すように、飛来塩分調査結果か ら、風向・風速、海岸線からの距離と飛来塩分量の関係を求め、開門後の海岸から の距離に基づき、潮風害の影響範囲を予測した。 図 6.14.3-9 農業生産(潮風害)の予測手順 飛来塩分量と風向・風速の関係を検討 飛来塩分調査結果 海岸からの距離と飛来塩分量(減衰量)の 関係を検討 飛来塩分発生源(海岸線)の移動による 影響予測 気 象 観 測 デ ー タ の 収 集 整理 飛来塩分量と作物被害の許容量の関係を検討 既 往 潮 風 害 デ ー タ の 収 集整理 飛来塩分量の推定式の検討 推定式による現況及び既往事例での検証

(27)

6.14.3-27 A 飛来塩分量と風向・風速の検討 潮受堤防上の観測点の F、K、L 地点と中央干拓地の観測点の C 地点ともに北東~ 北西面ガーゼの飛来塩分量が多く、発生源から離れた距離となる C 地点の飛来塩分 量は、F、K、L 地点よりも相対的に少なくなる。 飛来塩分量の検討は、中央干拓地に対して発生源方向からの風向となる北東風及 び北東側のガーゼ面の飛来塩分量に対して行った。 観測結果については、前出の図 6.14.3-6 に示すとおりである。 F 地点と C 地点の北東ガーゼ面の飛来塩分量と北東風(諫早湾側)の関係を図 6.14.3-10 に示す。 F 地点、C 地点ともに時間風速 5m/s 未満の出現個数が変化しても、飛来塩分量に 顕著な変化はみられない。一方、時間風速 5m/s の増加に合わせて飛来塩分量が多 くなる傾向がみられる。このことから時間風速 5m/s 以上の北東風が飛来塩分量に 大きく関与していると推察される。 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 飛 来 塩 分 量 (m g/10 0cm 2) 時間数 (時 ) 5m/s未満 5m/s以上 飛来塩分量 図 6.14.3-10(1) 風速別の出現個数(北東風)と F 地点のガーゼ面方向毎の飛来塩分量の関係 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 11.0 12.0 13.0 14.0 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 飛 来塩分量 m g/ 10 0c m 2 風速時間( 時 ) 5m/s未満 5m/s以上 飛来塩分量 図 6.14.3-10(2) 風速別の出現個数(北東風)と C 地点のガーゼ面方向毎の飛来塩分量の関係 飛 来 塩 分 量 5m /s 以 上 の 風 速 時 間 数 飛 来 塩 分 量 5m /s 以 上 の 風 速 時 間 数

(28)

6.14.3-28 B 発生源における飛来塩分量の検討 発生源における飛来塩分量は、潮受堤防上の観測点における各観測期間の飛来塩 分量観測値と(時間風速-5m/s)の 2 乗値の関係から図 6.14.3-11 に示す回帰式 を得た。 回帰式:y=0.011x + 0.797 式 1 x:時間風速-5m/s の 2 乗値 y:飛来塩分量(mg/100cm2 図 6.14.3-11 飛来塩分量と(時間風速-5m/s)の 2 乗値の関係 C 飛来塩分量と海岸からの距離の関係 海岸からの距離と飛来塩分量の関係は、観測期間中に最も風量が多く、飛来塩分 量観測値が多い 10 月①(平成 22 年 10 月 6 日~10 月 29 日)の観測データを元に検 討した。飛来塩分量は、図 6.14.3-12 に示すように、距離が離れるに従って指数関 数的に減衰する傾向がみられた。 図 6.14.3-12 距離と飛来塩分量の関係(H22 年.10 月①観測結果)

y = 0.011 x + 0.797

R

2

= 0.905

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 0 200 400 600 800 1000 1200 (風速-5)の2乗値×時間 飛 来 塩 分 量 (mg / 10 0c m2) 3.91 4.83 13.34 12.42 3.45 3.91 9.20 14.49 2.30 y = 14.49 e-0.286 x R2 = 0.867 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 0 2 4 6 8 10 12 14 距離(km) 飛来塩分量( m g /100c m2) 飛来塩分量 指数 (飛来塩分量)

(29)

6.14.3-29 D 飛来塩分量の推定式 風速と飛来塩分の発生量の推定式と距離による減衰式により、次式に示す関係を 求めた。 y=(0.011x+0.797)×exp (-0.286×L) 式 2 海岸からの距離:L(km) 風 量:x (時間風速-5m/s)の 2 乗値の累積値 北東風を対象 飛来塩分量:y(mg/100cm2 E 飛来塩分量と作物被害との関係 飛来塩分量による農作物被害の許容限界については明確な基準がなく知見も少な いが、平成 18 年 9 月に上陸した台風 13 号は、佐賀平野を中心に水稲に対して大き な潮風害被害を与えており、被害調査結果もまとめられている。これによれば、1 穂あたりの塩分付着量が 0.3mg 以下であればほとんど影響がなく、1 穂あたりの塩 分付着量が 1mg 以上となれば大きな被害を被る場合が多いとされている。これは、1 穂当たりの塩分付着量であることから、飛来塩分量調査結果と比較するため 100cm2 に換算した 4.8mg/100cm2以上の場合に潮風害が発生すると想定した。 1穂の籾(約 70 粒)の表面積は約 4,200mm2で(60 mm×70 粒=4200 mm 一方向からの風による被害を想定することから、風に面する側の表面積を考慮す ることとし、約 2,100mm2とする。 1.0mg/穂の場合は、飛来塩分調査で使用するガーゼ面積と同じ 10,000mm2(100cm)に換算すると 4.8mg/100cmになり、これ以上の塩分付着があった場合には潮風 害が発生すると想定する。 1.0mg/穂の場合 10,000 mm2 ÷2100 mm×1.0mg/穂≒4.8mg/100cm2 図 6.14.3-13 飛来塩分量と農作物被害の関係 出典「49」の衝撃(H19.3)佐賀農村統計(一部加筆) 1mg 0.3mg 1mg 0.3mg

(30)

6.14.3-30 ② 予測ケース 予測ケースは、開門調査のケース別に 4 ケースとした。 ③ 予測条件 A 風向、風速 中央干拓地に対して諫早湾側からの風向となる北東風を対象とした。 予測検討に使用する風量については、以下のようにした。 農作物に付着した塩分は、降雨により洗い流されることとし、飛来塩分量の観測 期間中に 4.8mg/100cm2以上の飛来塩分量が確認された 10 月①の期間のうち 10/26 ~10/29 日の風量を元に飛来塩分量を推定した。(図 6.14.3-14 の観測期間Ⅱの期間) 図 6.14.3-14 10 月①(10/6~10/29)観測期間の風速と降雨の状況 B 予測に使用した推定式 前出の飛来塩分量の推定式(式 2)をもとに影響範囲を予測した。 C 潮風害が生じる塩分量の基準 潮風害が生じる塩分量の基準については、前出の「飛来塩分量と作物被害との関 係」(図 6.14.3-13 参照)で示した 4.8mg/100cm2とした。

(31)

6.14.3-31 D 飛来塩分発生源の設定 飛来塩分の発生源は、予測条件で示した海岸線(水際線)と考えて、各開門ケー スごとに設定した。 開門ケース毎に海岸線(水際線)は、前出の「6.1 水象、1.1 潮位(水位)・潮流 (流速)等」「(2)予測の結果」より、表 6.14.3-15 に示すとおりとした。 ただし、海岸線(水際線)は、河川上流まで達するものの、河川上流部では飛来 塩分の発生量が少ないと考えられることから、飛来塩分発生源は、既設堤防前面も しくは流入河川の河口部で区切った範囲とした。 表 6.14.3-15 飛来塩分発生源の設定 開門ケース 潮位(水位)予測結果 飛来塩分発生源の設定 ケース 1 水位 EL(+)2.4m (8 月の大潮期の満潮位) 既 設 堤 防 前 面 も し く は 流 入河口の河口部とした。 ケース 2 水位 EL(+)2.4m (第 3 段階の 8 月の大潮期の満潮 位) 既 設 堤 防 前 面 も し く は 流 入河口の河口部とした。 ケース 3-1 水位 EL(-)0.5m 調整池水位 EL(-)0.5mの 水 位 ラ イ ン も し く は 流 入 河口の河口部とした。 ケース 3-2 水位 EL(-)1.0m 調整池水位 EL(-)1.0mの 水 位 ラ イ ン も し く は 流 入 河口の河口部とした。

(32)

6.14.3-32 5) 予測結果 予測結果の飛来塩分量と海岸からの距離、風量の一覧を表 6.14.3-16 に示し、海 岸からの距離による飛来塩分量の関係図を図 6.14.3-15 に示す。 塩分付着量が 1mg/穂以上(4.8mg/100cm2)となる距離は、現在の海岸線地点とな る潮受堤防より 2.3km の地点と予測された。中央干拓地の C 地点では、2.44mg/100cm 2と推定され、4.8mg/100cmを下回る。実際に大きな潮風害は発生していないこと から、予測結果は現況とも整合すると考えられる。 開門調査時には、海水との接点は、内部堤防地点に移行し、移行した条件での距 離と飛来塩分量の関係により、内部堤防から 2.3km の範囲で潮風害の発生許容量を 上回ると予測された。 表 6.14.3-16 海岸からの距離と飛来塩分の関係一覧表 図 6.14.3-15 海岸からの距離と飛来塩分の関係図 海岸からの 10/25日 飛来塩分量 地点 直線距離   ~10月29日間の 算出値 (km) 風速-5m/sの2乗累積値 (mg/100cm2) A点 1.00 7.03 B点 3.40 3.54 C点 4.70 2.44 D点 3.90 3.07 E点 1.80 5.59 G点 4.50 785.24 2.59 F点 0.00 9.36 H点 6.70 1.38 I点 4.60 2.51 J点 3.70 3.25 K点 0.00 9.36 L点 0.00 9.36 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 潮受堤防からの距離(km) 飛来 塩分 量(mg /100cm2) 開門調査時 現況 飛来塩分量4.8mg/100cm2で見 た場合、6.0kmまでの範囲が 4.8mg/100cm2以上となる。(内 部堤防から2.3km) 内部堤防の位置 (潮受堤防から3.7km)

6.0km

2.3km

4.8mg

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 潮受堤防からの距離(km) 飛来 塩分 量(mg /100cm2) 開門調査時 現況 飛来塩分量4.8mg/100cm2で見 た場合、6.0kmまでの範囲が 4.8mg/100cm2以上となる。(内 部堤防から2.3km) 内部堤防の位置 (潮受堤防から3.7km)

6.0km

2.3km

4.8mg

(33)

6.14.3-33 以上の結果から、開門調査時にはケース 1、2、3-1、3-2 のいずれの場合において も、平成 22 年度 10 月下旬のような風が吹いた場合、潮風害が発生する可能性があ ると考えられる。 また、開門調査による飛来塩分量の変化は、強い(5m/s以上)北東風によるも のであることから、主として秋から冬にかけての強い季節風が数日間継続する場合 に潮風害の可能性が高まると考えられる。

(34)

6.14.3-34 2.3km 北東風 風速 5m/s 以上 現 況 海 岸 線 ラ イ ン 水 位 +2.4m ラ イ ン 潮 風 害 予 測 時 海 岸 線 潮 風 害 の 影 響 ラ イ ン ( 潮 風 害 評 価 ラ イ ン か ら 2.3km ) 図 6.14.3-16 予 測 結 果 潮 風 害 に よ る 影 響 範 囲(開門ケース 1、2)

(35)

6.14.3-35 北東風 風速 5m/s 以上 現 況 海 岸 線 ラ イ ン 水 位 -0.5m ラ イ ン 潮 風 害 予 測 時 海 岸 線 潮 風 害 の 影 響 ラ イ ン ( 潮 風 害 評 価 ラ イ ン か ら 2.3km ) 図 6.14.3-17 予 測 結 果 潮 風 害 に よ る 影 響 範 囲(開門ケース 3-1) 2.3km

(36)

6.14.3-36 2.3km 現 況 海 岸 線 ラ イ ン 水 位 -1.0m ラ イ ン 潮 風 害 予 測 時 海 岸 線 潮 風 害 の 影 響 ラ イ ン ( 潮 風 害 評 価 ラ イ ン か ら 2.3km ) 北東風 風速 5m/s 以上 図 6.14.3-18 予 測 結 果 潮 風 害 に よ る 影 響 範 囲(開門ケース 3-2)

(37)

6.14.3-37 (3) 環境保全措置の検討 1) 環境保全措置の検討項目 環境保全措置の検討は、予測結果を踏まえ、環境影響がないか、または小さいと判 断される場合以外に行う。 開門調査に伴う農作物への影響については、表 6.14.3-17 に示すとおり、飛来塩分 量の増加により背後地における農作物への影響が考えられるため、九州農政局の実行 可能な範囲内で影響を回避又は低減させるための環境保全措置を検討した。 表 6.14.3-17 環境保全措置の検討項目 項 目 予測結果の概要 環境保全措置 の検討 ケース 1 ケース 1 では、開門調査により調整池内が塩水化し、大潮 の満潮時には内部堤防や旧干拓堤防まで水位が到達する。 現地調査結果では、風速 5m/s 以上の北東風が吹く場合に飛 来塩分の発生源(海岸線)より風下方向へ 2.3km の範囲では、 稲に塩害が生じる飛来塩分濃度となることが予測された。 その結果、中央干拓地や釜ノ鼻地区(森山干拓地)、湯田川 地区(山田干拓地)などの背後地では、北東方向の風によっ て農作物へ潮風害が生じるものと予測された。 ○ ケース 2 ケース 2 では、開門調査により調整池内が塩水化し、第 3 段階(5 年目)の大潮の満潮時には、内部堤防や旧干拓堤防ま で水位が到達する。 現地調査結果では、風速 5m/s 以上の北東風が吹く場合に飛 来塩分の発生源(海岸線)より風下方向へ 2.3km の範囲では、 稲に塩害が生じる飛来塩分濃度となることが予測された。 その結果、中央干拓地や釜ノ鼻地区(森山干拓地)、湯田川 地区(山田干拓地)などの背後地では、北東方向の風によっ て農作物へ潮風害が生じるものと予測された。 ○ ケース 3-1 ケース 3-1 では、開門調査により調整池内が塩水化し、大 潮の満潮時には内部堤防や旧干拓堤防まで水位が到達する。 現地調査結果では、風速 5m/s 以上の北東風が吹く場合に飛 来塩分の発生源(海岸線)より風下方向へ 2.3km の範囲では、 稲に塩害が生じる飛来塩分濃度となることが予測された。 その結果、中央干拓地や釜ノ鼻地区(森山干拓地)、湯田川 地区(山田干拓地)などの背後地では、北東方向の風によっ て農作物へ潮風害が生じるものと予測された。 ○ 農 業 生 産 (潮風害) ケース 3-2 ケース 3-2 では、開門調査により調整池内が塩水化し、大 潮の満潮時には内部堤防や旧干拓堤防まで水位が到達する。 現地調査結果では、風速 5m/s 以上の北東風が吹く場合に飛 来塩分の発生源(海岸線)より風下方向へ 2.3km の範囲では、 稲に塩害が生じる飛来塩分濃度となることが予測された。 その結果、中央干拓地や釜ノ鼻地区(森山干拓地)、湯田川 地区(山田干拓地)などの背後地では、北東方向の風によっ て農作物へ潮風害が生じるものと予測された。 ○ 注) ○:環境保全措置の検討を行う項目 -:環境保全措置の検討を行わない項目

(38)

6.14.3-38 2) 開門調査の実施における環境保全措置 開門調査の実施における潮風害への影響に対する環境保全措置及びその検証の結果 について表 6.14.3-18 に示す。 表 6.14.3-18 開門調査の実施における環境保全措置及びその検証の結果 項 目 農業生産(潮風害) 環境影響 海水導入により調整池が塩水化し、風速 5m/s 以上の風の場 合、風下側の背後地では飛来塩分量が増加する。飛来塩分濃度 の増加する範囲では農作物へ潮風害が生じ、農業生産に影響を 及ぼすおそれがあると考えられる。 環境保全措置の方針 付着した飛来塩分を洗い流す。 環境保全措置案 風向・風速及び飛来塩分量の状況をモニタリングし、潮風害 が発生する可能性があると判断される場合、影響範囲の農作物 において付着した塩分を洗い流すための散水を行う。 実施主体 九州農政局 実施方法 潮風害が発生する可能性があると判断される場合、自走式散 水器を用いて農作物へ散水し、付着塩分を洗い流す。 実施期間 風向・風速及び飛来塩分量の状況をモニタリングし、潮風害 が発生する可能性があると判断される時期 実施範囲 潮風害が発生する可能性があると判断される範囲 環 境 保 全 措 置 の 内 容 そ の 他 実施条件 風向・風速データ及び飛来塩分量のモニタリング結果から、 潮風害が発生すると判断された場合 環 境 保 全 措 置 を 講 じ た 後 の 環境の状況の変化 特になし 環境保全措置の効果 ことを防止できる。 農作物に付着した塩分量を低下させ、農作物に塩害が生じる 環 境 保 全 措 置 の 効 果 の 不 確 実性の程度 現地調査結果から得られた影響範囲と水稲の潮風害の事例 から予測・評価しており、水稲以外の野菜類に対して、飛来塩 分量と塩害の関係が不明確である。 環 境 保 全 措 置 の 実 施 に 伴 い 生 ず る お そ れ が あ る 環 境 へ の影響 特になし 環境保全措置の実施の課題 散水のための用水を確保する必要がある。 実施する。 検証の結果 散水して付着した塩分を洗い流すことにより、農作物への塩 害の発生が低減されると考えられる。これらのことから、実行 可能な範囲で塩害への影響ができる限り低減されていると考 えられる。 畑作物の許容塩分量については、室内試験等を行うなど更なる検討を行う必要が ある。その結果を踏まえ、北東の季節風のように 5 日~1 週間程度で蓄積する場合 については、風速や飛来塩分量のモニタリングを行い、今後、飛来塩分量が被害発 生許容量に達する可能性がある場合、例えば中央干拓地では、ローテーションブロ ックを考慮し、1 回の散水で 4mm 程度(土地改良事業設計基準 計画 農業用水(畑)) の散水を行い 2~3 日間のうちに全面積を洗い流すことが考えられる。このような手 法について、(参考)に示した。

(39)

6.14.3-39 (参考) ① モニタリング方法 飛来塩分量は、潮風害の影響が想定される中央干拓地等においてモニタリング 測線を設け、各測線の概ね 1km 毎にガーゼ法(1 方向)による飛来塩分を捕捉す る。また、風向・風速(長崎県農林技術試験場地点を想定)を併せてモニタリン グし、5m/s 以上の風による飛来塩分量の推定を行い、必要に応じてガーゼ法に よる飛来塩分量を分析する。その結果、今後被害発生許容量を超過する恐れがあ ると推定される場合には、ローテーションによる散水を開始することが考えられ る。 飛来塩分量の分析は、ガーゼに含まれる塩分を溶出させるのに 3 時間程度、そ の後、吸光光度法による塩化物イオンの分析に 1 時間程度の計 4 時間程度で分析 が可能である。 ② 散水方法 潮 風 害 に 対 す る 散 水 量 に 関 す る 明 確 な 基 準 は な い も の の 土 地 改 良 事 業 設 計 基 準 計 画 農 業 用 水 ( 畑 ) で 示 さ れ た 潮 風 害 防 止 の た め の 用 水 量 の 目 安 と さ れ る 4mm 程度を散水する。 散水に必要な用水は、代替水源で確保するかんがい用水の範囲で行うこととし、 中央干拓地の場合は 8,800m3/日が確保されることから、200ha 程度ずつ 4mm 程度 の散水を自走式スプリンクラーによりローテーションブロックに分けて実施する。 例えばある自走式スプリンクラーの場合、1 ユニットで1回 4mm の散水に必要 な時間は 2.1hr(8.5hr×4mm÷16.3mm)で 3,060m2 の散水が可能であり、1 日に 18 時間(9 回)の散水が可能とした場合、1 セット当たり 2.75ha 程度の散水が可 能と考えられることから、必要な台数を常備し散水する。 表 6.14.3-19 スプリンクラー(自走式)の諸元の例 仕 様 スプリンクラー(自走式) ノ ズ ル 径 7.9×4.8mm 流 量 97.4L/min 使 用 水 圧 0.25Mpa か ん が い 幅 30.6m 自走スピード 8.5hr/100m 散 水 深 16.3mm

(40)

6.14.3-40 3) 環境保全措置の検討結果 開 門 調 査 の 実 施 に お け る 潮 風 害 へ の 影 響 に 対 す る 環 境 保 全 措 置 の 検 討 結 果 を 表 6.14.3-20 に示す。 表 6.14.3-20 開門調査の実施における環境保全措置の検討結果 項 目 環境影響 環境保全措置 の方針 環境保全措置の内容 環境保全措置の効果 農業生産 (潮風害) 海 水 導 入 に よ る 調 整 池 の 塩 水 化により、背後地 へ の 飛 来 塩 分 量 が増加する。 飛 来 塩 分 濃 度 の増加範囲では、 農 作 物 へ の 潮 風 害が生じ、農業生 産 に 影 響 を 及 ぼ す お そ れ が あ る と考えられる。 付 着 し た 飛 来 塩 分 を 洗 い 流す。 北 東 の 季 節 風 の 際 に 飛 来 塩 分 が 蓄 積 し 発 生 す る と 予 測 さ れ る こ と か ら 、 風 向 ・ 風 速 及 び 飛 来 塩 分 量 を モ ニ タ リ ン グ し つ つ 、 被 害 発 生 前 に 洗 い 落 と す た め の 散 水 を行う。 農作物に付着した 塩分量を低下させ、農 作物に塩害が生じる ことを防止できる。 また、開門時は飛来 塩分量等を調査する こととする。 (4) 事後調査 開門調査の実施における潮風害の影響に対する環境保全措置については、予測に不 確実性を伴うため、背後地の農地において飛来塩分量と塩害の実態を把握するために 事後調査を実施する。 表 6.14.3-21 事後調査の項目及び手法等 項 目 手 法 等 農業生産 (潮風害) ・ 背 後 地 の 農 地 に お け る 飛 来 塩 分 量 の モ ニ タ リ ン グ 観 測 ・ 潮 風 害 の 発 生状況の把握 1.行うこととした理由 環境保全措置の実施条件は、現地調査結果から得られた影 響 範 囲 と 水 稲 に 対 す る 塩 害 を 生 じ る 塩 分 量 の 基 準 の み で 設 定しており、その他の野菜類に対して、飛来塩分量と塩害の 関係が不明確である。 2.手法 背後地の主要な農地において風向・風速及び飛来塩分量の モニタリング調査を実施するとともに、調査地域における農 作物の塩害の発生状況と発生時の付着塩分量を把握する。 3.環境影響の程度が著しいことが明らかとなった場合の対応の 方針 保全対象農作物の栽培に問題が生じそうな場合において、 専門家等の指導・助言を得ながら、その時点での状況に応じ、 新たな環境保全措置の実施を検討する。

(41)

6.14.3-41 (5) 評価の結果 1) 評価手法 調査及び予測結果から、飛来塩分量を指標として開門調査による潮風害の被害の範 囲を開門調査の実施前後で比較することにより評価した。 また、潮風害による農業生産への影響がある場合、実行可能な範囲内でできる限り 回避又は低減されているかについて評価した。 ① 開門調査の実施前後の比較 ケース 1、ケース 2、ケース 3-1、ケース 3-2 いずれの場合にも、開門調査時には、 北東の風の影響で海岸線となる内部堤防前面の中央干拓地、釜ノ鼻地区(森山干拓 地)、湯田川地区(山田干拓地)などにも影響が生じる可能性があると予測される。 ② 影響の回避又は低減 潮風害については、いずれのケースの場合も中央干拓地及び背後地に影響が生じ ると予測された。また、この潮風害は北東風で主として秋から冬にかけて、数日間 強い季節風が吹く場合に起こりやすいと推定された。このため、風向・風速の状況 をモニタリングし、潮風害が発生する条件の場合、影響範囲の農作物に対し、付着 した塩分を洗い落とすための散水を行うこととした。これにより潮風害の被害の低 減が期待できると考えられる。

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