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知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS)の雇用創出要因に関する実証研究

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Academic year: 2021

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知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS)の雇用

創出要因に関する実証研究

著者

小林 伸生

雑誌名

経済学論究

63

1

ページ

145-166

発行年

2009-06-15

URL

http://hdl.handle.net/10236/2717

(2)

知識集約型ビジネス支援サービス業

KIBS

)の雇用創出要因に関する

実証研究

Factor affecting Employment Creation

in Knowledge Intensive Business Services

(KIBS) in Japan – An Empirical Study

小 林 伸 生  

This paper analyses the determinants of growth of KIBS in Japan. Four main determinants of KIBS growth are identified: i) increase in population growth: ii) increases in the percentage of highly educated people: iii) relative employment ratio in KIBS in a specific region: iv) growth of processing/assembling industries. About a regional perspective, the concentration to Tokyo were seen during the latter half of the 1990s, but concentration to Tokyo and dispersion to rural prefectures have been simultaneously seen in recent years.

Nobuo Kobayashi

  JEL:L80, O18, R12

キーワード:知識集約型ビジネスサービス、集積、地域産業

Key words: Knowledge Intensive Business Service (KIBS), Agglomeration, Regional Industry

1. はじめに∼本研究の問題意識∼

経済活動のグローバル化に伴う、国内の産業活動の知識集約化が進展する 中で、対事業所サービス業、とりわけ、知識集約型ビジネス支援サービス業 (Knowledge Intensive Business Service: KIBS)の成長力や、地域の牽引力 としての役割に対する期待が高まっている。同時に、近年わが国においては、

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いわば2つのサービス経済化が進展しているといわれる。すなわち、大都市圏 を中心とした他地域への輸移出力の高い対事業所サービス業の集積を高め、新 たなリーディング産業とすることに成功している動きと、地方圏を中心とした 域内需要に依存したローカルなサービス産業の割合の相対的増大という、2つ の異質なサービス経済化が進展しているとされる。こうした動向は、サービス 経済化の進展に伴う大都市圏と地方圏の経済活力格差をより一層拡大する方向 に作用すると考えられ、とりわけ地方圏においては今後の地域経済活力を考え る上で大きな課題である。 上記のような問題意識に基づき、本研究は、地域におけるKIBSの雇用創出 要因を明らかにすることを目的とする。具体的には、以下のような点を明らか にすることを目的としている。 (1)近年においても、成長余地の大きい対事業所向けサービス業の大都市圏へ の集中、対個人向けサービス業の地域分散傾向は継続(拡大)しているか? (2) 製造業や建設業等、地方圏の経済を牽引してきたリーディング産業が引 き続き堅調に推移している地域は、地方圏でもKIBSの集積が伸展してい るか? (3)製造業の集積特性と、KIBSの集積傾向の間には、なんらかの関係性が認 められるか? 特に、製造業集積が中小企業を中心としたものである場合、 地域に密着した対事業所サービス業の並存傾向が認められるか?

2. 地域のサービス経済化に関する既存研究

サービス経済化が地域経済にもたらす影響に関する研究は、対事業所サービ ス業、とりわけKIBSが地域経済の発展に与える影響に関する研究を中心に展 開されてきている。 都市部へのKIBSの集中傾向(および、その地方圏への分散化を通じて地域 経済の活性化を待望する見解)は、日本に限らず世界各国に概ね共通したもの

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である。Braunerhjelm and Johansson[2003]は、スウェーデンにおける生 産活動の空間的集中の検証、及びフランス、米国との比較を行い、サービス業 全体としては、製造業よりも立地の集中度が低い反面、知識集約度が高い業種 ほど集中傾向が強いことを示している。そうしたKIBSの都市部への集中の傾 向に関して、Aslesen[2004]は、KIBSの代表的な存在であるコンサルティ ング産業の都市部への集中傾向について、知識の創造・拡散者としての役割を 最も発揮しやすく、また大規模かつ要求の厳しい市場の存在、専門特化した労 働力のプール、活動的なビジネス環境などが作用していると結論付けている。

Muller and Zenker[2001]は、中小製造業とKIBSのイノベーションにお

ける相互作用に焦点を当てることで、KIBSの持つ5つの位置づけを整理し、

共同作業を行う中小企業とKIBSは、行わない企業よりもイノベーション指向

性が強いことを示している。MacPherson[1997]は、経済活動規模の大きな 地域ではサービス支出割合が高く、かつその支出はコスト削減のための基本業 務よりも、経営や製品開発に直結する、より高度な内容の占める割合が高くな ることを指摘している。またKoschatsky and Zenker[1999]は、ドイツの

製造業の規模毎のKIBSの利用特性を分析し、大規模事業者では経営コンサル ティング等のアドバイザリーサービスとコンピュータ関連やエンジニアリング 等、テクニカルサービスの両方を利用する傾向があるが、中小企業では後者の 利用に特化していることを明らかにしている。 日本においては、従来地域経済と産業の関連性は第二次産業、特に製造業 の集積とのかかわりで研究対象となることが多く、サービス業集積と地域経済 の関連性を正面から取り扱った研究は比較的少数に留まってきた。しかしポス トバブルの時期に入り、経済活動のグローバル化とともに従来の生産拠点とし ての工場の集積による地域経済活性化が困難化してきたことから、地域産業の 高付加価値化、知識集約化の必要性が従来以上に高まってきた。こうしたこと が、他産業、特に製造業の知識集約化に貢献するとともに、自らも新たな移輸 出産業となりうる対事業所サービス業に対する注目を少しずつ高めることとな り、1990年代以後、井原[1992]等の研究を端緒として、遅ればせながら同 分野における研究が進展してきたところである。

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加藤[2000]は、1960年代からの長期時系列で見た都道府県の就業構造を 分析し、日本における就業構造の「サービス経済化」は、製造業の集積が弱い 国土の周辺部で始まった「消極的サービス経済化」であったことを指摘してい る。その上で、1990年には東京、千葉、神奈川等の東京大都市圏の都県にお いてもサービス業が第一位産業となり「東京圏と国土周辺部のサービス業の第 一位産業化という地域的な展開がはっきりと見られる1)」ことを明らかにして いる。そして、この2つの「異質」なサービス経済化の同時進行が見られる背 景として、近年のサービス経済化を牽引してきた事業所サービスの都市部への 偏在性を指摘している。 同様の指摘は、阿部・パク・永禮[2004/05]でも見られる。同論文では、 1980年∼95年のサービス業を細分化した地域産業連関表を作成し、国勢調査 と事業所統計調査を併用して、地域間のサービス業を中心とした雇用創出格差 を分析している。その上で、情報サービス・調査・広告業においては、関東と それ以外の地域で雇用成長に大きな差異が生じていること、および地方圏であ る北海道、東北、中国、四国、九州においては、娯楽業、医療業、社会保険・ 社会福祉などの地域内需要に依存したローカルなサービス業の増加寄与割合が 相対的に大きいことを指摘している2) こうした大都市圏、とりわけ東京圏を中心とした輸移出力の高いビジネス サービス業の集積と、地方圏における域内需要に対応したローカルなサービス 業の相対的拡大という「2つのサービス経済化」は、国内の地域間の経済活力 格差をさらに拡大させる方向に作用すると考えられる。すなわち、ローカルな サービス業は主として地域に生活する個人を相手として成立するものであるこ とから、基本的な需要は域内人口の影響を強く受けるものである。従って、地 域に有力な経済発展の牽引力となるリーディング産業が存在しない場合、地域 における雇用機会が減少することから、人口は必然的に減少傾向をたどる可能 性が高い。よって、「経済のサービス化が進展する中でも、他地域から資金を獲 得して域際収支の黒字化を図る上での製造業の重要性は低下していない」(峯 1) 加藤(2000)、p146。 2) 阿部・パク・永禮(2004/05)、p25。

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岸[2005])という指摘にもあるように、特に地方圏におけるサービス経済化 は、他の競争力の高いリーディング産業を維持・強化し、またそのリーディン グ産業群の知識集約化・高付加価値化をサポートする存在として機能して初め て、持続的な経済発展の一翼を担う存在となりうるものであると考えられる。 このように、国内各地域のサービス経済化の進展に関する実証研究として は、近年いくつかの研究成果が出されているが、直近、特に2000年以後の構 造改革路線下でのその動向については、未だに検証がなされていない。また、 サービス業の中でも、とりわけ成長力が著しく、今後の地域のリーディング産 業として定着していくことが各地域で期待されているKIBSに焦点を当てた 研究は、わが国においては未だ稀少である。次節以後、こうした実証研究が十 分に行われていない領域に関する知見を得るため、我が国におけるKIBSの地 域的集積状況、および集積形成規定要因についての分析を行う。

3. 我が国のサービス業の地域別集積の現状

我が国における地域毎のサービス業集積は、どのような形で進展している か。ここでは、既存研究がカバーしていない1990年代後半以後の動向を把握 するため、1996年、2001年、2006年の3回の事業所統計を用いて、都道府 県毎のサービス業の集中・分散状況を概観する。 1) 本研究におけるサービス業種の区分 本研究では、サービス業の区分を以下の基準に基づいて行った。  ①サービス業基本調査における「収入を得た相手先」の区分に基づき、サー ビス業種毎に対個人および対事業所向けの収入割合を算出する。  ②対個人収入が全収入額の2/3を超える業種は「対個人向けサービス業 種」、対事業所収入が全収入額の2/3を超える場合は「対事業所向けサー ビス業種」、そのいずれにも入らない業種を「対個人・対事業所向けサー ビス業種」(図表中では「両方」と表記)に分類する(図表1、図表2)。  ③対事業所サービス業の中で、特に知識集約度の高い業種を「知識集約型対 事業所サービス業」(KIBS)として区分する(図表3)。知識集約度の評価

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は、国勢調査報告における職種別従業者数を元に、知識集約型職業の代理 指標としてしばしば用いられる「専門的・技術的職業従事者」の割合が、 全産業平均を上回っているものを採用した。 図表 1  対象顧客別収入による、サービス業の対個人・対事業所区分 (旧産業分類3) コード 業種名 金額(百万円)(比率) 金額(百万円) (比率)対個人収入 対事業所収入 判定 72 洗濯・理容・浴場業  78.1%  21.9% 対個人 73 駐車場業  74.2%  25.8% 対個人 74 その他の生活関連サービス業  75.2%  24.8% 対個人 75 旅館,その他の宿泊所  79.2%  20.8% 対個人 76 娯楽業(映画・ビデオ制作業を除く)  96.9%  3.1% 対個人 77 自動車整備業  43.5%  56.5% 対両方 78 機械・家具等修理業(別掲を除く)  7.8%  92.2% 対事業所 79 物品賃貸業  8.6%  91.4% 対事業所 80 映画・ビデオ制作業  1.7%  98.3% 対事業所 81 放送業  25.7%  74.3% 対事業所 82 情報サービス・調査業  2.1%  97.9% 対事業所 83 広告業  1.8%  98.2% 対事業所 84 (他に分類されないもの)専門サービス業  26.0%  74.0% 対事業所 85 (他に分類されないもの)協同組合  49.4%  50.6% 対両方 86 その他の事業サービス業  6.1%  93.9% 対事業所 87 廃棄物処理業  16.4%  83.6% 対事業所 88 医療業(病院を除く)  47.7%  52.3% 対両方 89 保健衛生  14.7%  85.3% 対事業所 90 社会保険,社会福祉  24.2%  75.8% 対事業所 91 教育(学校を除く)  72.6%  27.4% 対個人 92 学術研究機関  1.5%  98.5% 対事業所 93 宗教  94.4%  5.6% 対個人 94 政治・経済・文化団体  29.1%  70.9% 対事業所 95 その他のサービス業  20.3%  79.7% 対事業所 出所)1999 年サービス業基本調査より筆者作成 2) サービス業の地域別集積状況の現状 サービス業は、業種によって対象とする顧客が異なることから、立地因子 も業種間で大きく異なる。すなわち、対個人サービス業では、基本的に顧客と 3) 平成 5 年改定の日本標準産業分類 4) 平成 14 年改定の日本標準産業分類

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図表 2  対象顧客別収入による、サービス業の対個人・対事業所区分 (新産業分類4) コード 業種名 金額(百万円)(比率) 金額(百万円)(比率)対個人収入 対事業所収入 判定 41 映像・音声・文字情報制作業 5,278 (0.9%) 567,397 (99.1%)対事業所 69 不動産賃貸業・管理業 4,453,725 (37.2%) 7,530,508 (62.8%) 対両方 70 一般飲食店 13,666,076 (95.0%) 726,750 (5.0%) 対個人 72 宿泊業 4,722,179 (73.0%) 1,748,745 (27.0%) 対個人 73 医療業 791,459 (57.8%) 578,133 (42.2%) 対両方 74 保健衛生 7,102 (15.5%) 38,710 (84.5%)対事業所 75 社会保険・社会福祉・介護事業 512,531 (51.2%) 488,217 (48.8%) 対両方 77 その他の教育,学習支援業 3,894,660 (95.7%) 177,029 (4.3%) 対個人 79 (他に分類されないもの)協同組合 ─ ─ 80 (他に分類されないもの)専門サービス業 2,047,142 (16.2%)10,557,009 (83.8%)対事業所 81 学術・開発研究機関 1,541 (0.1%) 1,038,054 (99.9%)対事業所 82 洗濯・理容・美容・浴場業 4,970,474 (83.0%) 1,017,288 (17.0%) 対個人 83 その他の生活関連サービス業 4,505,512 (71.7%) 1,779,159 (28.3%) 対個人 84 娯楽業 31,529,324 (97.7%) 749,970 (2.3%) 対個人 85 廃棄物処理業 386,839 (14.3%) 2,319,404 (85.7%)対事業所 86 自動車整備業 1,567,299 (49.0%) 1,628,925 (51.0%) 対両方 87 機械等修理業(別掲を除く) 460,553 (11.1%) 3,689,511 (88.9%)対事業所 88 物品賃貸業 1,143,736 (8.8%)11,793,068 (91.2%)対事業所 89 広告業 28,754 (0.3%) 8,625,868 (99.7%)対事業所 90 その他の事業サービス業 521,896 (3.7%)13,768,065 (96.3%)対事業所 91 政治・経済・文化団体 ─ ─ 92 宗教 3,171 (99.9%) 2 (0.1%) 対個人 93 その他のサービス業 5,205 (9.9%) 47,188 (90.1%)対事業所 出所)2004 年サービス業基本調査より筆者作成 なる生活者数に対応した形で集積すると考えられることから、人口に概ね比例 した形での分布が想定される。一方、対事業所サービス業は、対象となる顧客 の分布は、より都市部(各種協同組合など、業種によってはそれらの産業の集 積地域)に集中して立地する傾向が見られると考えられる。1990年代前半頃 までの業種別の立地傾向については、朝田[2001]、加藤[2000]等によって 分析がなされており、概ね上述のような傾向が裏付けられる結果が得られてい る。ここでは、1990年代後半以後のサービス業の地域毎の集中・分散傾向を 概観するため、各都道府県の人口を基準とした各サービス業の従業者の集中傾 向を「対人口ジニ係数」として表し、検証することにする。

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図表 3  本研究における知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS) 新/旧分類 業種 全就業者数 専門的・技術的職業従事者 専門・技術職割合 新分類 (2005 年 国勢調査) 放送業 70,700 24,500 34.7% 情報サービス業 984,000 631,800 64.2% 映像・音声・文字情報制作業 282,900 131,500 46.5% 専門サービス業 1,445,100 787,300 54.5% 学術・開発研究機関 231,800 140,300 60.5% 広告業 186,800 29,900 16.0% 【参考】全産業 61,512,500 8,769,200 14.3% 旧分類 (2000 年 国勢調査) 映画・ビデオ制作業 65,089 37,812 58.1% 放送業 80,170 26,254 32.7% 情報サービス・調査業 908,792 558,157 61.4% 広告業 192,703 34,371 17.8% 専門サービス業 1,998,477 1,195,988 59.8% 学術研究機関 251,127 146,792 58.5% 【参考】全産業 63,032,271 8,567,691 13.6% 出所)2000 年、2005 年国勢調査より筆者作成 (1)使用データ  ・各サービス業種の集積:『事業所・企業統計調査』の1996年、2001年、 2006年の都道府県毎の従業者数  ・人口:上記各年次の『住民基本台帳移動報告』に基づく各都道府県の人口。 (2)計算方法  ①各都道府県の人口と各サービス業種の従業者数を記録したパネルデータを 作成する。  ②上記パネルデータを人口によって昇順に並べ、日本全体に占める各都道府 県の人口比率を計算し、その人口比率の累積和を算出する。  ③同様に、各都道府県の業種毎の従業者数について、全国の従業者数に占め る構成比率を算出する。上記の人口比率で昇順に並べられた地域順に、従 業者構成比率の累積和を算出する。  ④上記の③で計算した従業者累積和を、②で算出した人口累積和で除した値 を、1から減じた値を、対人口ジニ係数とする。 この計算方法により、あるサービス業が、各都道府県の人口構成割合と同様

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に分布している場合は、値が0となり、人口が多い地域への集中度が、人口の 集中度を上回って顕著になるほど、値は+1に近づく。一方、人口が相対的に 少ない地域において、対人口比率で相対的に多くの従業者を擁する場合は、マ イナスの値をとることになる(図表4)。 図表 4  対人口ジニ係数の算出概念図 ㇺ Ꮢ ㇱ 㓸 ਛ ဳ ᬺ ⒳        ࿾ ᣇ ಽ ᢔ ဳ ᬺ ⒳  0% 100% ᦨዊੱญ (㠽ข⋵)䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶 ᦨᄢੱญ (᧲੩ㇺ) ੱญ䈱⚥Ⓧᦛ✢ 䉰䊷䊎䉴ᬺᓥᬺ⠪ᢙ 䈱⚥Ⓧᦛ✢ 0% 100% ᦨዊੱญ (㠽ข⋵)䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶 ᦨᄢੱญ (᧲੩ㇺ) ੱญ䈱⚥Ⓧᦛ✢ 䉰䊷䊎䉴ᬺᓥᬺ⠪ᢙ 䈱⚥Ⓧᦛ✢ 0% 100% ᦨዊੱญ (㠽ข⋵)䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶 ᦨᄢੱญ (᧲੩ㇺ) ੱญ䈱⚥Ⓧᦛ✢ 䉰䊷䊎䉴ᬺᓥᬺ⠪ᢙ 䈱⚥Ⓧᦛ✢ 0% 100% ᦨዊੱญ (㠽ข⋵)䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶䊶 ᦨᄢੱญ (᧲੩ㇺ) ੱญ䈱⚥Ⓧᦛ✢ 䉰䊷䊎䉴ᬺᓥᬺ⠪ᢙ 䈱⚥Ⓧᦛ✢ ੱ ญ ࡮ ᬺ ⒳ ೎ ᓥ ᬺ ⠪ ᢙ ߩ ⚥ Ⓧ ഀ ว ੱ ญ ࡮ ᬺ ⒳ ೎ ᓥ ᬺ ⠪ ᢙ ߩ ⚥ Ⓧ ഀ ว (3)分析結果 上記計算方法に基づき、「対人口ジニ係数」を一覧にしたものが、図表5、6 である。ここから、対個人サービス業および対個人・対事業所向けサービス業 では、地方分散的性質が強い一部の業種5)を除いて対人口ジニ係数がゼロ近傍 で推移しており、概ね各都道府県の人口集積に比例した形で分布していること がわかる。一方、対事業所サービス業に関しては、平均で0.25∼0.28といっ た値を示しており、人口の集中度以上に都市部への集中度が高い様子が見て取 れる。とりわけKIBS業種では、概ね人口比例で分布している放送業や概ね対 事業所サービス業の平均に近い「専門サービス業」を除くと、ジニ係数が0.3 を超える業種が多く、都市部への特化傾向が強い。特に情報サービス関連業 種、映画・映像・文字情報等の製作サービス関連業種、広告関連業種では、係 数が0.5を超えており、都市部への集中傾向がとりわけ強い業種であることが 5) 対個人・対事業所サービス業の「協同組合」、対個人サービス業の「旅館・その他の宿泊所」(新 分類では宿泊業)、「宗教」等

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図表5 対象顧客別に見たサービス業種の対人口ジニ係数の推移 図表6 対象顧客別に見たサービス業種の対人口ジニ係数の推移          ( 1996 2001 年)         ( 2001 2006 年) 区分 コード 業種 1996 年 200 1 年 対事業所 サービス 業 対事業所 サービス 業平 均 0. 257 0.262 KIB S 80 映画・ビ デオ制作 業 0. 696 0.685 81 放送業 0. 084 0.060 82 情報サー ビス・調 査業 0. 528 0.561 83 広告業 0. 510 0.528 84 専門サー ビス業 0. 195 0.199 92 学術研究 機関 0. 337 0.299 他の対 事業所 サービ ス業 78 機械・家 具等修理 業( 別掲を除 く) 0. 225 0.208 79 物品賃貸 業 0. 135 0.101 86 その他の 事業サー ビス 業 0. 285 0.274 87 廃棄物処 理業 0. 027 − 0.029 89 保健衛生 0. 025 − 0.031 94 政治・経 済・文化 団体 0. 062 0.036 95 その他の サービス 業 0. 039 − 0.049 対個人 サービス 業 対個人サ ービス業 平均 − 0.014 − 0.019 72 洗濯・理 容・浴場 業 0. 032 0.020 73 駐車場業 0. 074 0.071 74 その他の 生活関連 サー ビス業 0. 031 0.071 75 旅館,そ の他の宿 泊所 − 0.188 − 0.202 76 娯楽業( 映画 ・ ビデオ 制作業を 除く ) 0. 061 0.056 91 教育 0. 003 − 0.004 93 宗教 − 0.173 − 0.181 対事業所 /対個人 サービス 業 対事業所/対個人 サー ビス業平 均 − 0.093 − 0.099 77 自動車整 備業 − 0.060 − 0.084 85 協同組合 (他に分 類さ れないも の) − 0.429 − 0.420 88 医療業 − 0.035 − 0.046 90 社会保険 ,社会福 祉 − 0.113 − 0.134 注)産業 分類の変 更により、1 996 年∼ 200 1 年 と 2001 年 ∼ 2006 年の連 続性はない 。 出所)国 勢調査、 事業所・企業 統計調 査より筆 者作成 区分 コード 業種 20 01 年 2006 年 対事業 所 サ ービス 対事業 所サー ビ ス業平 均 0.2 75 0. 26 6 KI BS 38 放送業 0.0 60 0. 06 6 39 情報サ ービス 業 0.5 70 0. 58 8 41 映像・ 音声・ 文字情報 制作業 0.5 34 0. 56 0 80 専門サ ービス 業 0.2 09 0. 23 1 81 学術・ 開発研 究機関 0.2 99 0. 25 2 89 広告業 0.5 28 0. 50 6 その他 の対事 業所サ ービス 業 74 保健衛 生 − 0.0 21 − 0.0 72 85 廃棄物 処理業 − 0.0 29 − 0.0 51 87 機械等 修理業 (別掲を 除く) 0.2 08 0.2 21 88 物品賃 貸業 0.1 01 0.1 03 90 その他 の事業 サービス 業 0.2 73 0.2 28 91 政治・ 経済・ 文化団体 0.0 36 0.0 31 93 その他 のサー ビス業 − 0.0 49 − 0.0 75 対個人 サービ ス 対個人 サービ ス業平均 − 0.0 01 0.0 02 693 駐車場 業 0.0 71 0.0 96 72 宿泊業 − 0. 202 − 0.2 13 76 学校教 育 − 0. 014 − 0.0 06 77 その他 の教育 ,学習支 援業 0.1 35 0.1 40 82 洗濯・ 理容・ 美容・浴 場業 0.0 19 0.0 13 83 その他 の生活 関連サー ビス業 0.0 88 0.0 76 84 娯楽業 0.0 57 0.0 58 92 宗教 − 0. 181 − 0.1 83 対個人 / 事業所 サービ ス 対事業 所/対 個 人サー ビス業 平均 − 0. 093 − 0.0 82 73 医療業 − 0. 034 − 0.0 37 75 社会保 険・社 会福祉・ 介護事 業 − 0. 130 − 0.0 89 79 協同組 合(他 に分類さ れない もの) − 0. 454 − 0.4 20 86 自動車 整備業 − 0. 084 − 0.1 11

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わかる。 次に時系列での推移を見る。本研究では1996年、2001年、2006年の3時 点を対象として計測を行っているが、その間の推移においては、全体および業 種毎の動向ともに、大きな変動は認められない6)。過去のサービス業の偏在性 の推移に関しては、加藤[2000]の中で、1980年代までは対事業所サービス業 の都市部集中傾向が進み、その後は横ばい傾向であることが示されていたが、 本分析においても、1990年代以後の、概ね安定した都市部への集中傾向が維 持されていることがわかる。 事業所、特に頭脳部分となる本社や中枢管理部門の集積が直接的な市場を形 成するKIBSにとっては、都市部への集中傾向が強いことは、事業活動の性質 上ある程度不可避なことである。しかし、経済活動のグローバル化が進展する 今日、従来は都市部に対する相対的なコスト競争力を優位性として立地の受け 皿となってきた地方圏においても、より安価な生産コストを提供するアジア諸 国の台頭を前に、産業活動の高付加価値化・知識集約化を抜きにして競争力を 確保することが困難になってきている。そのため、地域の基幹産業の高度化を 促進する存在としても、KIBSの集積を図ることは重要な課題である。 いかなる条件が整えば、対事業所サービス業、とりわけ今後の各産業の知識 集約化の進展上鍵となると考えられるKIBSの集積が各地域において進展し、 ひいては地域経済活性化を実現できるか。次節では、この点を明らかにする上 での端緒となるべく、KIBSの集積形成を規定する要因に関する分析を行って いく。

4. KIBSの集積形成の規定要因に関する分析

本節では、回帰分析等の手法を用いて、KIBSの集積形成の規定要因に関す る分析を行う。 6) 唯一『その他の事業サービス業』において、若干のジニ係数の低下傾向(2001 年 0.273 ⇒ 2006 年 0.228)が認められる程度である。

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1) 被説明・説明変数の設定 (1)被説明変数 KIBSの集積形成を測定する上での被説明変数として、本研究では各都道府 県におけるKIBS対象業種の従業者数の増加率を用いる。他に、事業所の増加 率なども指標として考えうるが、中核拠点か支店・営業所かといった事業所の 性質の相違により、1事業所あたりの従業者規模等も異なることが予想される ことから、集積状況を示すより客観的な指標としては、従業者数を用いること が適切であると考えられる。 (2)説明変数 説明変数に関しては、①人口集積状況・動向、②KIBS集積状況・特性、③ 第2次産業集積状況・特性、④地域ダミーの4つのカテゴリーに分け、それぞ れの影響を検証した。 ①人口集積状況・動向 地域における市場規模を示す指標、および人材の供給環境を示す指標とし て、人口の集積及びその動向は、最も基本的な指標となる。この人口の集積状 況・動向がKIBS集積に与える影響を分析する指標として、以下の5つの説明 変数を設定した。 a. 人口社会増加率:『住民基本台帳人口移動報告』に基づく、人口の社会増減率 b. 人口密度:各都道府県の面積1km2あたりの人口。 c. 人口密度の二乗値:人口の過度の稠密化が負の影響をもたらす可能性を検 証するための、各都道府県の人口密度の二乗値。 d. 高等教育卒業者割合:高等教育(短大、大学、大学院)卒業者の割合 e. 高等教育卒業者割合増加率:高等教育卒業者の割合の増加率(1990年∼2000 年の増加%ポイント7) 7) 国勢調査における最終学歴に関する調査は 10 年に一度行われており、直近の調査は 2000 年で ある。そのため、高等教育卒業者割合に関しては、1996-2001 年の分析に対しては 1990 年の 値を、2001-2006 年の分析に対しては 2000 年の値を用い、同増加率に関しては、両分析とも に 1990 年∼2000 年の増加%ポイントを用いた。

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KIBSの集積状況・集積特性 各地域におけるKIBSの初期集積の状況・特性が伸び率に与える影響を検 証する。具体的には、以下の3つの変数を設定した。 f. 集積構造要因:初期段階で、その後の成長率が高いKIBS対象業種を相対 的に多く集積させている地域は、集積構造面でプラスに働くことが予 想される。左記の影響を検証するため、シフト・シェア分析8)の手法 を用いて、各地域のKIBSの集積構造要因がその後の増加率に及ぼす 要因を説明変数として付加した。 g.従業者割合:全産業の従業者に占めるKIBS対象業種の従業者数の割合。相 対的に高い集積を持っている地域に特化の経済性が作用するのであれ ば、この比率が高いほどさらに高い増加率を示すと考えられ、一方、 相対的に集積が低い地域において、事業機会を見出して集積が進む場 合は、比率が低い地域ほど高い増加率を示し、平準化する方向に作用 すると考えられる。 h. 事業所あたり平均従業者数:KIBS対象業種の1事業所あたり従業者数。事 業立ち上げに際して比較的多くの経営資源を要する(参入障壁が大き い)場合、この係数はプラスになると考えられる。一方、小規模な事 業者が多数誕生・参入することが成長の原動力となっている場合は、 この係数はマイナスになると考えられる。 ③第2次産業集積状況/特性 特に地方圏においては、地域経済に波及効果を持つ基幹産業は第二次産業、 とりわけ建設業と製造業である場合が多い。そのため、これらの産業群の活 性度が、前方連関を通じてKIBSの集積形成に影響を及ぼすことも考えられ 8) シフト・シェア分析は、地域経済の成長が国全体の経済成長から乖離する要因について、その地 域の産業の構造面での特徴(産業構造要因)と、その他の地域要因(地域要因)に要約し、その 2 つの指標が、地域経済の成長にそれぞれどの程度影響しているかを分析する手法である。具体 的な計算方法については、太田[1982]、佐竹[1984]、関西社会経済研究所[2008]の筆者執 筆ページを参照のこと。

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る9)。左記の仮説を検証するため、以下の 4つの説明変数を設定した。なお、 これらの変数については、前方連関の有無を検証するため、期初年および計測 期間の1期前(例えば1996年∼2001年の分析であれば、1995年時点、ある いは1995年∼2000年)の構成割合、増減割合を説明変数として用いた。 i. 建設業構成割合:各都道府県のGDPに占める、建設業の構成割合。 j. 公共工事請負金額増減割合:各都道府県の公共工事の請負金額増減割合。 k. 製造業構成割合:各都道府県のGDPに占める、製造業の構成割合。 l. 製造業出荷額伸び率:製造品出荷額等の増減割合。 m. 加工組立型業種出荷額伸び率10):製造業の中でも特に知識集約度が高く、 かつ前方連関が強い加工組立型業種11)の出荷額増減割合。 ④地域ダミー ジニ係数を用いた地域別の集積状況の概観からも明らかになったように、 KIBS関連業種は特に人口規模の大きな自治体(多くの場合、大都市圏)に、 人口分布以上に集積する傾向が見られる。このような傾向は今後さらに加速す るか、あるいは、平準化の方向に向かうのか。左記の点を明らかにするため地 域ダミー変数を設定し、主として大都市圏及びその周辺地域へのKIBS関連業 種集積の動向を検証する。具体的には、下記のエリアに関して地域ダミーを設 定する。 n. 東京ダミー:東京都=1、その他=0 o. 二大都市ダミー:愛知県、大阪府=1、その他=0 p. 地方ブロック中心ダミー:各地域ブロックの中心道府県(北海道、宮城県、 石川県、広島県、香川県、福岡県)=1、その他=0 q. 首都圏ダミー:埼玉県、千葉県、神奈川県=1、その他=0 9) 日本の地域における製造業企業立地とサービス業の集積形成の間の関連性を分析した実証研究と して、Mano and Otsuka[2000]、岡本・田中[2008]がある。

10) Antonietti and Cainelli[2007]では、イタリアにおける製造業の KIBS へのアウトソーシ ングの実証分析を行い、KIBS へのアウトソーシング量は機械系業種で、かつ産業集積が稠密 なほど増えることを明らかにしている。

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r. 大都市圏ダミー:3大都市圏周辺県(茨城、栃木、群馬、山梨、岐阜、静岡、 三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山)=1、その他=0 2) 推計方法 本研究では、KIBSの集積増加要因およびその時系列的な変化の有無を検証 するため、1996年∼2001年および2001∼2006年の2期に分けて分析を行っ た。その上で、①第一に全説明変数を含めた分析を行い、続いて②説明力の低 い説明変数を除去し、各期において最も高い説明力を持つモデル12)を確定す る。その上で、③それぞれの期において最も高い説明力を持つモデルを、他方 の期にも当てはめ、その結果を比較する。分析モデルは、各分析期間の期初年 におけるKIBS業種の従業員数でウェイト付けをした最小二乗法(Weighted Least Square, WLS)を用いる13) 3) 推計結果 図表7は、推計結果である。この結果から、主として以下の8点を読み取 ることが可能である。  ①人口増加はKIBSの集積にプラスに作用するが、地域の過密化はマイナ スに作用。 第一に、人口集積状況・動向とKIBSの集積動向の関係を見る。人口の社 会増加率は、両時期の全てのモデルにおいて係数がプラスであり、2001年∼ 2006年のモデルでは5%水準で有意である。雇用機会の増加が人口の社会流 入の大きな要因であることから、人口の社会増とKIBS雇用者数増加の正の関 係性は、ある程度当然の結果であるが、回帰結果は改めてそれを裏付ける形に なっている。 また、人口密度とKIBSの増加率の関係性は、モデルを設定した時の仮説を 12) モデル全体の F 値を判断基準とする。 13) 第 2 次産業の成長と KIBS 業種集積増加の同時性を考慮する必要も考えられるが、第 2 次産 業は前方連関性が強く、サービス業種は後方連関性が強いこと、及びそれを考慮して第 2 次産 業の動向に関しては、1 期前のデータを用いていることから、今回は OLS を用いた。

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図表 7 KIBS の集積要因に関する回帰分析結果 199 6 年 ∼ 2001 年 20 01 ∼ 20 06 年 全変数 19 96 -2 00 1最 適 モ デ ル 20 01 -2 00 6 最 適 モ デ ル 全変数 19 96 -2 00 1最 適 モ デ ル 20 01 -2 00 6 最 適 モ デ ル 係数 t値 係数 t値 係数 t値 係数 t値 係数 t値 係数 t値 定数項 − 0.367 − 2.23** − 0.331 − 4. 97*** − 0. 47 0 − 3. 91 *** − 0.1 42 − 1. 1  0.0 73 1. 09   − 0.1 84 − 2. 41 **  人 口 集 積 状 況 ・ 動 向 人口増加 率(社会 増加 率) 0.115 0.08   0.777 1.36   1.9 63 1. 834 **  2. 575 2.87*** 0.3 31 0. 48   1. 490 2. 26**   人口密度 (千人 / km 2) 0.044 0.57   0.023 3. 09*** − 0.0 12 − 0.2 4  0. 180 4.47*** − 0.0 18 − 2. 10* *  0. 141 5.3 9** * (人口密 度) 2 − 0.005 − 0.37   0.0 11 1.1 6  − 0.036 − 4. 79 *** − 0.0 27 − 5.54 *** 高等教育卒業者割 合 − 0.467 − 1.33   − 0.2 10 − 0.6 5  − 12 .569 − 3.85 *** − 5. 716 − 2. 81 *** 高等教育 卒業者増 加率 2.3 16 1.39   1.895 1.9 0*   4.2 99 2.8 0* ** 11 .7 03 3.88*** 0.2 37 1. 07   5. 317 2.8 7** * K IB S 集 積 状 況・ 特性 KIB S 集積構造 要因 0. 237 0.25   − 0.6 27 − 0.7 5  − 5.5 47 − 5.40** * − 4.151 − 6. 49 *** KIB S 従業者割 合 8.642 2.01* 4.903 2.40* *  2.6 03 1. 75*   4. 400 1. 26   − 1.25 6 − 0.8 8  3. 824 4.7 5** * KIB S 1事業所 あたり 平均従 業者数 − 0.040 − 2.15** − 0.027 − 2.79 *** 0.0 04 0.36   0.0 10 2. 51* *  第 2 次 産 業 集 積 状 況 / 集 積 特性 建設業依 存度 0.375 0.61   − 0.791 − 1.6 4  公共工事 請負金額 増減 割合 0.154 0.6   0.3 15 1. 74*   0. 395 2. 61 **  0. 206 1.6 2  製造業出 荷額伸び 率 − 0.195 − 0.61   0. 005 0. 04   加 工 組 立 型 業 種 出 荷 額 伸 び 率 0.380 2. 11** 0.3 10 3. 92** * 0.4 34 4.0 7* ** − 0.0 13 − 0. 13   0.3 29 5. 91** * 0. 09 5 2. 04* *  工 場 1 事 業 所 あ た り 従 業 者 数 0.007 2.68** 0.007 5.04* ** 0.0 05 2.37**   − 0.004 − 1.5 3  − 0. 009 − 3.73* ** − 0.0 03 − 2. 55 **  地域 ダミー 東京ダミ ー 0.108 1.04   0.081 1.8 2*   − 0.102 − 0.89   0.1 58 2. 16* *  地 方 ブ ロ ッ ク 中 心 ダ ミ ー − 0.018 − 0.55   − 0.053 − 2. 32 **  首都圏ダ ミー 0.043 0.7   0.0 07 0.2 3  − 0.254 − 4. 19 *** − 0.1 09 − 4. 07*** 2 大都市ダ ミー 0. 016 0.31   − 0.0 30 − 1.00   − 0.198 − 4. 05 *** − 0.0 77 − 3.61 *** 大都市圏 ダミー 0. 028 0.74   − 0.089 − 3.08** * F値 87.8 228.9 11 6.3 186 .5 15 5.7 23 8.3 修正済 R 2 0.97 0. 98 0.97 0. 98 0.9 6 0.9 8 注) t値の数値 の横にあ る *印は、*** :1%、* *:5%、 *:10% の有意 水準で 、説明 変数が 有意で あるこ と を示す 。

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概ね裏付ける結果となっている。人口密度とKIBSの関係は、有意性を持って いるモデルにおいては、全て一次関数では係数がプラス、二次関数では係数が マイナスになっている。すなわち、人口密度がある程度増加するまではKIBS の雇用増加に正の影響を与えるものの、ある一定水準以上に地域が過密化した 場合には、マイナスの関係性に転じることがわかる。特に強い有意性をもつ 2001年∼2006年の最適モデルで考えると、他の条件を一定とした場合、人口 密度が約2600人/km2まではKIBSの雇用機会にプラスの影響を与え、そ の後はマイナスの影響を与えると考えられる14)  ②高学歴人材の増加はKIBSの雇用増加にプラスに作用 人口に占める高等教育卒業者の割合及びその増加率とKIBSの雇用増加率 の関係を見ると、多くのモデルで、期初年における高学歴人材の比率の係数は 負であるのに対して、対象期間の高等教育卒業者の増加率の係数は正であり、 かつ、多くのモデルで係数は有意性を示している。すなわち、分析対象期間中 の高学歴な人材の割合の増加率が高かった地域においては、KIBSの雇用増加 率も高まるとみることが出来る。KIBSの集積・雇用機会の創出における、高 学歴人材の地域への蓄積の重要性を示唆する結果となっている。  ③KIBSの従業者の割合が高い地域で、加速度的に集積が高まる 次に、KIBSの集積状況・特性とその後の雇用増加率の関係性を見る。最も 大きな特徴として、KIBSの期初年の従業者割合と、期間増加率の間の正の関 係性があげられる。KIBSの期初年における対全産業従業者割合の係数は、同 変数が有意性を持つモデルにおいては全て正である。すなわち、期初年におけ るKIBSの従業者割合が高い地域において、その後の雇用増加率も高いという 14) 2001-2006 最適モデルの人口密度と(人口密度)2の係数から一次導関数を求め、その値が正か ら負に転じる点は x=2.611 となる。但し、よりミクロなレベルで観察すれば、KIBS は昼間 人口が多く夜間人口が少ない大都市の都心部に集中立地するなど、人口密度との間にはまた異な る傾向が見出される可能性がある。よって、本研究の分析における人口密度と KIBS の集積の 関連性は、都道府県レベルの広いエリアで見た場合の、人口集中の程度との大まかな関連性を把 握するものと捉えるべきである。

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結果が示されている。前節の分析からもわかるように、KIBSは大都市部への 集中傾向がもとより強い産業群であるが、他の条件を一定とした場合において は、こうした都市部への集中傾向はさらに加速される可能性があることが示唆 される。  ④KIBSの雇用創出源が中小規模の事業所から大規模事業所へと転換した 可能性がある。 KIBSの事業所規模と雇用増加率の関係性を見ると、分析期間により傾向に 若干の相違が認められる。すなわち、1996-2001年においては、1事業所あた りの従業者数の係数は負で有意である。一方、2001-2006年においては、同係 数は正であり、かつ、1996年-2001年の最適モデルで比較した場合には、5%水 準で有意である。つまり、かつては小規模なKIBS関連事業所が多く集積する 地域において雇用の増加割合が高かったが、近年ではむしろ雇用の創出源は、 相対的に従業者規模の大きな事業所に変わってきている可能性が示唆される結 果となっている。  ⑤建設業における公共事業の受注機会の増加が、KIBSの集積に正の影響 を与えている可能性がある。 次に、第二次産業の集積状況/動向とKIBSの雇用動向の関係を見る。ま ず、建設業における公共工事の請負金額の増加率の影響を見ると、全てのモ デルにおいて係数は正であり、かついくつかのモデルでは有意である。つま り、建設業における公共工事の請負の増加は、KIBSへの発注の増大を通じて、 KIBSの雇用機会の増大に結びついている可能性がある。  ⑥加工組立型業種の出荷額の伸びは、KIBSの集積を促進する。 製造業の集積とKIBSの関係性は、特に加工組立型業種の集積との関係に 特徴が認められる。すなわち、加工組立型業種の出荷額の伸びは、係数が有意 であるモデルにおいては、全て5%以上の有意性で係数が正である。つまり、

(20)

加工組立型業種の集積の高まりは、波及効果を通じてKIBSの集積に対しても プラスの影響を与えていると見ることが出来る。一方、製造業全体の出荷額の 増減は、KIBSの伸びに対して影響を与えていない。  ⑦製造業の顧客は、近年大企業から中小企業へとシフトしてきている可能性 が示唆される。 次に、工場の平均的規模とKIBSの集積の関係性を見ると、分析期間によ り傾向に相違が認められる。すなわち、1996-2001年においては、工場の1事 業所あたりの従業者数の係数は有意に正であるのに対して、2001-2006年では 係数は負であり、かつ3つのうち2つのモデルで、係数は有意である。つま り1990年代においては、相対的に規模の大きな工場が多い地域ほど、KIBS の集積に対してプラスの影響を与えていたのに対して、近年では中小規模工場 の割合が相対的に高い地域ほど、KIBSの雇用増加が進展しているといえる。 KIBSに対して発注を行う製造業事業者が、生産活動の高付加価値化の要請の 高まりに伴い、中小規模の工場へとシフトしてきている可能性が示唆される。  ⑧KIBSの集積は東京への一極集中化の傾向から、東京への集中と地方分 散の二分化へと変化している可能性がある。 地域のダミー変数の影響をみると、東京ダミーは2つのモデルで有意に正 である。また他の地域ダミー変数は、有意性を示しているのは全て2001-2006 年のモデルであり、かつその係数は全て負である。地域ダミー変数は、大都市 圏及びその近郊という条件を全て満たさない地方県をベースとして設定されて いることから、近年のKIBS集積の動向としては、東京への集中と、地方への 分散(大都市圏、および大都市近郊県におけるKIBS集積の位置づけの相対的 低下)が進展している可能性があるといえる。

5. 結論と今後の検討課題

知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS)の集積を規定する要因として

(21)

は、基本的には都市の集積のメリットがかなり機能している。人口規模をベー スにしたKIBSの立地ジニ係数は高止まりしており、依然として都市部への人 口規模以上の集中傾向が存在することが認められる。また回帰分析結果から、 期初年におけるKIBSの集積比率の高い地域で、雇用増加率が高いという結果 が示されていることからもうかがえるように、KIBSもまた、同業種あるいは 類似業種の「集積のメリット」を享受しながら、更に集中立地する傾向がある ことがわかった。 しかし同時に、全ての集積形成要因が、都市部へのKIBSの集中を促進する 方向に作用するわけではないことも明らかになった。KIBS集積における大都 市部の優位性を相殺する要因として、第二次産業、とりわけ建設業や加工組立 型製造業の生産活動の活性化が重要な役割を果たしていることが明らかになっ た。しかし建設業に関しては、内需対応型の産業であり移・輸出は限定的であ ることに加え、昨今の危機的な財政状況下で、公共工事の請負の拡大を期待す ることが極めて困難になってきている。こうした状況下では、移・輸出力が高 く、また深い産業連関構造を有する加工組立型製造業の集積をいかに高めてい くかが、KIBSの集積促進に対しても重要な課題となってくる。 また、高学歴な人的資源の比率が高まった地域において、KIBSの従業者数 の伸び率が高くなるという関連性の存在も認められた。人口集積や他の都市機 能集積の面でディスアドバンテージが存在する地方圏においては、こうした知 識集約度の高い製造業の集積の促進や、高度な教育水準の人的資源の蓄積等を 通じて、KIBSの集積を高め、ひいては地域の産業活動全体の知識集約化、高 付加価値化を進めていくことが期待される。 本研究は、我が国における知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS)の 地域的な雇用成長の要因について実証研究を行ったものとしては比較的早期の 試みであると考えられ、それ故に多くの発見も存在した。しかし同時に、残さ れた課題も存在する。 第一に、本研究では業種によってKIBSを規定し、その雇用者増減に関する 実証を行っているが、KIBS内の事業内容の質的な差異に関しては踏まえられ ていない。Wood[2006]が指摘するように、国内のKIBSの中でも、グロー

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バルな需要に対応し、国のサービス業輸移出の原動力になるような活動を展 開するものは首都に、ローカルな需要に対応した在来型の事業者は地方のブ ロック中心都市に集積するなどの、機能分化が進んでいる可能性がある。また Rubiera-Morollon et al.[2005]等は、同一地域内に立地するKIBSの中で も、企業毎に生産性に大きな格差があることを実証しているが、こうした質的 な相違に関しては、本研究では踏まえることが出来ていない。これらの点につ いては、今後の研究課題としたい。 参考文献 朝田康禎[2001],「地域間格差とサービス経済化∼1980 年代後半以降の動向∼」(大 阪商業大学比較地域研究所『地域と社会』4). 阿部宏史、パク・サンチュル、永禮拓也[2004/05],「経済のサービス化と雇用創 出の地域間格差:地域産業連関表に基づく分析」(日本地域学会『地域学研究』 35(1)). 井原哲夫[1992],『サービス・エコノミー』、東洋経済新報社. 太田勝[1982],「シフト・シェア分析とその適用」(香川大学経済研究所『香川大 学経済学論叢』55(1)). 岡本健志、田中秀幸[2008],「情報サービス業の立地と産業集積に関する実証研究」、 (『日本経済政策学会 第 65 回報告論文集』). 加藤幸治[2000],「日本におけるサービス経済化の地域的展開とその現状∼統計分 析からのアプローチ∼」(広島大学文学部『広島大学文学部紀要』60). 関西社会経済研究所[2008],『2008 年関西経済白書∼グローバル化に向けた関西 の胎動∼』清文社. 佐竹光彦[1984],「シフト=シェア分析の実証的研究」(同志社大学経済学会『経 済学論叢』34(1/2)). 峯岸直輝[2005],「都道府県別にみたサービス化の進捗度合いとその特徴∼労働集 約的で地理的制約が小さい産業の誘致が地域の活性化に有効∼」(信金中央金庫 『信金中金月報』4(11)).

Antonietti, R. and G. Cainelli [2007], “Spatial Agglomeration, Technology and Outosourcing of Knowledge Intensive Business Services; Empirical In-sights from Italy,” Fondazione Eni Enrico Mattei, 2007(79).

(23)

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図表 2  対象顧客別収入による、サービス業の対個人・対事業所区分 (新産業分類 4) ) コード 業種名 対個人収入 対事業所収入 判定 金額(百万円)(比率) 金額(百万円)(比率) 41 映像・音声・文字情報制作業 5,278 (0.9%) 567,397 (99.1%)対事業所 69 不動産賃貸業・管理業 4,453,725 (37.2%) 7,530,508 (62.8%) 対両方 70 一般飲食店 13,666,076 (95.0%) 726,750 (5.0%) 対個人 72 宿泊業 4,72
図表 3  本研究における知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS) 新/旧分類 業種 全就業者数 専門的・技術的 職業従事者 専門・技術職割合 (2005 年新分類 国勢調査) 放送業 70,700 24,500 34.7%情報サービス業984,000631,80064.2%映像・音声・文字情報制作業282,900131,50046.5%専門サービス業1,445,100787,30054.5% 学術・開発研究機関 231,800 140,300 60.5% 広告業 186,800 29,900 16.0

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