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衣服の着用形態に関する研究

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(1)

衣服の着用形態に関する研究

中野障子 川中美津子

1.緒言  着装したシルエットと体の大きさと衣服の大きさをとらえ、着装形態が衣服や設計にど のように関わっているのか。着装形態の実態を探ることにおいて、衣服設計へのアプロー チを考えることを目的としている。  着装形態の研究としては、上半身衣の着装状態でのゆるみ率と間隙量、ならびにシルエ ットとの関係について基礎的な研究結果を「上半身の形態に関する研究1)」において報告 している。  本研究では、着装することによってシルエットがどのように変化するのか。学生が日常 着用しているブラウスとスカートの着装形態において、「非着用」と「着用」のシルエット の実態をとらえ、非着用と着用のシルエットの変化、衣服寸法と着用シルエットとの関係 などについて検討した。また、身体区分別にゆとり量と着装感についての統計結果も得ら れたので報告する。 2.実験方法 2−1 被験者および実施期間  被験者は、年齢19∼21歳の女子学生262名である。測定は1991年と1992年の春、および秋 に実施した。 2−2 測定方法 1) 非着用時の身体測定  被験者にブラジャーとガードルを着用させ、2cm幅のインサイドベルトをウエストに締 めさせて、基準点を印した。この状態を「非着用」とする。非着用状態で、マルチン式計 測により高径、周径、横径、矢状径、および体重の25項目の計測を実施した。これを「身 体寸法」とする。 2) 非着用時のシルエット測定  非着用時の身体測定後、前面と右側面のシルエットをシルエッター撮影法により写真撮 影した。シルエット写真の計測は、図1に示した計測部位にもとづきノギスで計った。

(2)

衣服の着用形態に関する研究

         012

123456789

         1 

i■ ︷■

34567ΩU

1  1  1  1  1  1

計測項 目

前面最突出点高(上) 前面最突出点高(下) 前  胴  高 後  胴  高 後面最突出面高(上) 後面最突出点高(下) 胸 部 横 寸 胴 部 横 径 腰 部 横 径

胸部矢状径

胸 部 前 径

胴部矢状径

胴 部 前 径

腰部矢状径

腰 部 前 径

裾部矢状径

裾 部 前 径 裾 部 横 径 注(上)は上半身  (下)は下半身 7 11 P0_ ^13 8

一12− P15

4∠︸

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1L ⊃       し〆 \) 図1 シルエット写真計測項目(非着用) ,. 窒撃イ ●、 @、 し ● こ rl、 ㌦ ‘ 、 1! ,ゆ’ i爲・ ’ 薫 ぎ1 .翠 11 ’r   、

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(3)

中野愼子 川中美津子 項 目 ブ ラ ウ ス 1着   丈 8バスト幅 2前中心丈 9裾   幅 3後中心丈 10ゆ   き 4袖ぐり長さ 11袖   丈 5脇   丈 12袖 下 丈 6肩   幅 13袖 ロ 幅 7肩 角 度 14衿付左右幅 スカート 1スカート丈 2ウエスト幅 3腹 囲 幅 4ヒツブ幅 5裾   幅 6ベルト幅

位置

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   1

5       図3 実験着(ブラウス・スカート)の衣服寸法計測 3.結果及び考察 3−1 実験着の概要  被験者が着用していたブラウスは、綿のシャツブラウスが約80%と大半を占めていた。 バストでの衣服寸法と身体寸法の差は、平均約25cmであった。バストでの身体寸法と衣服 寸法の回帰式を求めた結果、バストでは、Y=一〇.064X十1141.5、ヒップでは、 Y=一 〇.057X十1164となり、身体寸法に関係なく、同じような衣服寸法のものを着用している傾 向がみられた。

(4)

      衣服の着用形態に関する研究  スカートをシルエットによって分類すると、タイトスカート36.8%、フレアースカート 25.6%に集約される。また形態によって分類すると、タイト、フレアー、プリーツ、ギャ ザー、インバーデッド、ゴアード、サキュラー、ティアード、ラップの9分類となる。 3−2 計測結果  各項目別に、計測値の平均値、標準偏差、変異係数、最大値、最小値を求めた。被験者 の身体計測結果を表1に、シルエット写真計測結果の「非着用」を表2に、「着用」は表3 に示す。また、衣服寸法はブラウスを表4に、スカートは表5に示す。 表1 被験者の身体寸法 単位(mm)

攻  目

M

SD. C.V.

MAX

MIN

1.身    長 15817 46.9 2.9 で708.O 1473.0 2.乳  頭  高 1134.9 45.8 4.0 1273.0 1030.0 3.前 胴 高 971.5 41.書 4.2 1119.0 850.0 高    径 4.後  胴  高 966.5 41.4 4.3 1087.0 818.0 5.殿    高 789.6 43.5 5.5 966.0 644.0 6.頸  付  根 377.1 30.9 9.0 465.0 300.0 7.胸    囲 829.8 44.1 53 952.0 734.0 8,胴    囲 625.6 33.1 5.3 730.0 550.0 9腹    囲 788.1 67.7 8.6 967.0 61α0 10腰    囲 884.9 40.6 4.6 1023.0 800.0 周       径 11.腕付根囲 370.0 26.8 7.2 450.0 290.0 12.上腕最大囲 2527 21.1 8.4 330.0 205.0 13.肘    囲 216.6 11.3 52 260.0 189.0 14.手 首 囲 146.2 7.4 5.1 173.0 129.0

15胸部横径

266.1 17.5 6.6 324.0 219.0

16胴部横径

218.0 17.0 7.8 283.0 177.0 横    径

17腰部横径

310.0 189 6.1 372.0 255.0 18.腹部横径 284.2 26.6 9.4 357.0 180.0 19.胸部矢状径 205.3 20.1 9.8 257.0 150.0 20胴部矢状径 161.5 14.8 9.2 215.0 115.0 矢 状  径 21.腰部矢状径 211.6 15.8 7.5 260.0 164.0 22腹部矢状径 195.0 19.3 9.9 266.0 135.0 23.体  重(kg> 51.0 5.2 10.2 65.0 40.0 その他 24.肩角度(右) 22.4 4.1 毛8.3 33.0 11.0 25.肩角度(左) 22.2 4.2 18.5 34.0 10.0 26.ROHRER指数 1289 1tO 8.5 163.2 103.1

(5)

       中野愼子 川中美津子

表2 シルエット写真(非着用)

       単位(mm)

表3 シルエット写真(着 用)        単位(mm)

項   目

M

S.0. MAX MIN

M

S,0. MAX MIN

1.前面最突出点高(上〉 1134.6 46.5 1273.0 1025.0 1106.6 61.5 1272.0 960.0 2揃面最突出点高(下) 881.6 38.0 985.0 795.O 799.4 139.0 978.0 400.0 3揃   胴   高 966.2 37.5 1085.0 885.0 973.2 40.9 1093.0 885.0 4.後   胴   高 966.6 38.5 1101.O 873.0 967.9 41.0 1120.O 876.0 5.後面最突出点高(上) 1194.6 53.5 1334.0 1020.0 1131.8 87.1 1331.0 930.0 6.後面最突出点高(下) 789.7 37.6 923.O 700.0 763.2 116.8 943.O 280.0 7.胸  部  横  径 271.4 17.8 325.0 212.0 302.1 25.3 402.O 245.0 8.胴  部  横  径 225.8 15.8 271.0 170.0 247.5 24.9 350.O 180.0 9.腰  部  横  径 314.2 16.5 268.0 365.0 347.5 24.1 420.0 240.0 10.胸 部 矢 状 径 226.0 18.9 281.0 寸80.0 265.6 21.5 333.O 210.0 11.胸  部  前  径 106.1 212 190.0 50.0 113.2 22.1 200.0 48.0 12胴 部 矢 状 径 174.2 16.1 220.0 100.0 197.寸 17.9 258.0 150.0 13.胴  部  前  径 87.6 18.7 146.O 40.0 96.7 22.1 212.O 40.0 14.腰 部 矢 状 径 233.9 17.1 285.0 165.0 270.6 29.6 380.0 190.0 15.腰  部  前  径 893 20.0 154.0 30.0 122.5 25.5 215.0 50.0 16.裾 部 矢 状 径 132.6 20.9 186.0 72.0 332.6 75.2 560.0 100.0 17裾  部  前  径 41.4 17.8 92.0 8.O 153.7 463 340.0 40.0 18.裾  部  横  径 229.5 33.4 306.0 120.0 425.3 70.6 590.0 288.0 注(上〉は上半身、 (下〉下半身  表4 実験着(ブラウス)の衣服寸法       単位(mm> 表5 実験着(スカート)の衣服寸法       単位(mm)

(6)

       衣服の着用形態に関する研究 3−3 着用によるシルエットの変化  衣服を着用することによってシルエットがどのように変化するのか、非着用と着用のシ ルエット計測結果を用い、高径、横径、矢状径について検討した。 1)高径について  上半身最高突出点は、非着用では前面が乳頭点となり、後面では肩甲骨下角点近くにな る。着用では、前面、後面ともに、非着用に比べ低くなる。また、非着用の後面最突出分 科の高い者ほど、着用によって、やや低くなる傾向にある。衣服着用によるシルエットの 変化を回帰直線で図4−1に示す。  胴高では、非着用と着用の相関は前胴高が0.88、後胴高がO.89と高い相関が得られた。図 4−2にみられるように胴高では非着用と着用の差は殆どない。これは、ベルトがウエス ト部位の一番おさまりやすい位置であることと、ウエストを締めて衣服を固定しているた めだと考えられる。 着用 、號 1300 120n 1100 1000        y=x       /         前面       /      /    後面     /    /    /   /  / / /     艦=::1二:麟 蜘

 O 1000 1100 1200 1300 1400 1500 MM        非着用 1揚 1050  1000着 用  9su 900 8so 前胴高 後胴高 1:: 1::1:211t!ill 図4−1 衣服寸法によるシルエットの変化     (上半身の最突出点高)

 Lt

      mm  O 850 9CN] 9so 1000 105e 1100          非着用 図4−2 衣服寸法によるシルエットの変化       (胴 高)  下半身の前面最突出点高では、衣服着用によるシルエットの変化は図5の散布図にみら れるように、上下2群に分かれた。これはスカートのシルエットによるものと考えられる。 上の部分がフィット性のあるタイトスカートのシルエットで、下の部分が裾広がりのフレ アースカートのシルエットである。また、後面においても同じ傾向がみられた。 2)横径と矢状径について  衣服着用によってシルエットの横径と矢状径がどのように変化するのか、増加率を求め 表6に示す。衣服着用による横径の増加率は1.1%となり、矢状径では、胸部、腰部が1.2% と横径より矢状径の方が高い。前径と後径では、胸部、胴部において、後径の方が増加率

(7)

       中野愼子 川中美津子 は高く、腰部では後径よりも前径の方が高くなっている。また、衣服着用による横径と矢 状径の変化を回帰直線で図6に示す。非着用に横径、矢状径が大きいものほど着用シルエ ットの横径、矢状径は大きくなる。しかし、非着用の横径、矢状径では、小さいものほど 非着用と着用の差は大きく、非着用の横径、矢状径が大きい者ほど、非着用と着用の差は 小さくなる傾向がみられた。

着用

1罵 900 800 700 枷 500 400 A A  A      巳  5 5  れ ム あ ムム ロ ム ∵:.A・誉 A    A   A8   久 AA A        ゑ

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 ・ム燕。久^筋1直∴・  ム ム ゑムゑバ    ム    へ       み       へ   1^良 ^   6   ^  A       A A A  A        A       A       A      A       あ       A      A        ▲       A       A    A      A          A       A       A        A        A        mm 780    800    820    840    860    880    900    920    940    960    980    1000       非着用 図5 衣服着用によるシルエットの変化(下半身の前面最突出点高) 表6 衣服着用によるシルエットの増加率 単位(mm)         シルエット v測部位 非着用 着用 増加量 増加畢 i%) 胸   部 271.3 302.1 30.8 1.1 横径 胴   部 225.8 247.5 217 1.1 腰   部 314.2 347.5 33.3 1.1 胸   部 225.9 265.6 39.7 1.2 矢状径 胴   部 174.1 ↑97.1 23.0 1.1 腰   部 2239 270.0 46.1 1.2 胸   部 106.1 113.2 7.1 1」 前径 胴   部 87.6 96.7 9.1 1.↑ 腰   部 89.3 121.5 32.2 t4 胸   部 119.8 152.4 32.6 1.3 後径 胴   部 86.5 100.4 13.9 1.2 腰   部 134.6 148.5 13.9 1.1

(8)

衣服の着用形態に関する研究

着用

㎜拗 柵 350 250 am 150 横径

/騨

腰部 y=0,522x十183.5 胸部 y=0.626x十132.1 胴部 y=O.511x十132.1

3−4

L嬉 O 1so 2C(} 2se 3co 350 400 mm        非着用        図6  衣服寸法と着用シルエットについて ㎜卿 mo

細㎜

着用

am 150 矢状径          腰部

/郷

     胴部

腰部 y=0.721x十108,6 胸部 y ==O.636 x十121.9 胴部  y=0,525x十105,6

Lg

e 100 1so 200 2sc 3ee 3so        非着用 衣服着用によるシルエットに変化(横径・矢状径) mrn  バストについての衣服寸法と着用シルエットの散布図を図7−1に示す。  衣服寸法のバストはブラウス実測値の胸囲幅を2倍した寸法である。バスト寸法は90∼ 130cmの範囲にあり、着用シルエットの横径は約25∼37cmの範囲に、矢状径は約20∼33cmの 範囲に分布している。バストにおいては、衣服寸法が大きくなるにしたがって着用シルエ ットの横径、矢状径が大きくなるといった一定の法則性はみられない。 着用シルエ ソト mOc4 ss 30 25 20 お 。二〃 ● ● ● ● ● ●● O ●    ■ O●●● ●● ● ●  ● OOO  ●  OO  OσO O ●。o● ●OO O O

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120 130 cM

衣 服 寸 法 ●横 径 ○矢状径 eo 100

BUST

110 図7−1 衣服寸法と着用シルエットの散布図(Busr)

(9)

中野愼子 川中美津子 ㎝40 着35甲 ソ ル 30 エ ツ ト  as pa ミL﹁    .

難論1二1惑∴口径

櫨.轟・o・・.…§・lo..§91∵・.. ○矢状径

3.

?ヒ・ゴ∴.…  8・・。・.

 m    o o o  o o

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    e

90 100 110 120 1so 140 150 160 170 1eo 190 cm          HIP        衣服寸法  図7−2 衣服寸法と着用シルエットの散布図(HIP)  ヒップについては、図7−2に散布図を示す。  ヒップ寸法が85∼190cmと大きな範囲にある。これは、シルエットがタイトなものから裾 広がりのフレアーの形態によるものだとみられる。着用シルエットの横径は約30∼40cmの 範囲に、矢状径は約20∼30cmの範囲に分布している。ヒップにおいてもバストと同様の結 果が得られた。 3−5 ゆるみ量と着装感  ブラウスとスカートのゆるみ量は「衣服寸法一身体寸法」として求めた。着装感につい ては「少ない」、「やや少ない」、「適度」、「やや多い」、「多い」の5段階評価とした。身体 寸法別にゆるみ量と着装感についてクロス集計をおこなった。  バストについては図8−1に示す。身体寸法区分を5cm間隔とし、ゆるみ量はlcm間隔 で区分した。着装感として「適度」と評価したものはバストのゆるみが20∼30cmの範囲に 多い。ゆるみ量が30∼40cmの範囲では「適度」、「やや多い」、「多い」としており、ゆるみ 量が40cm以上になると「やや多い」、「多い」と評価している。  ウエストについては、図8−2に示す。身体寸法区分を3cm間隔とし、ゆるみ量は2cm 間隔で区分した。ウエストのゆるみ量は平均値が1cmで一2∼4cmの範囲に90%あり、平 均的に分布している。また、57,5%が「適度」と評価している。ゆるみ量は「一」値のも のが42%あるにもかかわらず、「少ない」と評価したものは6.2%にすぎない。一2cm以下 の範囲でも「適度」と評価しているものがみられる。  今回の被験者は若い年齢層であり、ウエストをきつく締めて着用していることがうかが われた。

(10)

衣服の着用形態に関する研究 〆 、

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        ユ 0 騨・ やや少㌔  な     る Ni (Busr) 身体寸法による衣服のゆるみ量と着装感 1 図8 、ひ多;.=p3瓢・﹃.筐μ・ア﹁ふ℃。﹁:’ 、..ゴも診.,.、巳ひ翼Σ ゴ’﹁ ﹂﹁ ゴ  ・已 ; − 、㌔i 霧蘂・F一 多  ・   やや          丞b   、苛カァ

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Xo

こ19一。 lx20 2k .X’ 〈一一40 giN 人 数 る (walsr) 身体寸法による衣服のゆるみ量と着装感 2 図8

(11)

      中野愼子 川中美津子  ヒップについては、図8−3に示した。身体寸法区分を5cm間隔とし、ゆるみ量は10∼ 90cmと大きな幅があるが、これは、スカートの形態によるものである。  ゆるみ量が10cm以下の範囲で「適度」と評価しているものが多い。これは、タイトなシ ルエットのゆるみ量が10cm前後が「適度」と評価している。その他のゆるみ量の範囲では、 スカートの形態により異なるが、「適度」と評価しているものが多い。  40 人  35 数

 30

 25

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 15

 10

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       二  9          多瓢。・

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    1 一L 図8−3 身体寸法による衣服のゆるみ量と着装感(HIP) 要約  学生が日常着用しているブラウスとスカートの着装形態について、「非着用」と「着用」 によるシルエットの実態をとらえ、着用によるシルエットの変化、衣服寸法と着用シルエ ットの関係、身体寸法別ゆるみ量と着装感について、次の結果を得た。 (1)着用による高径シルエットの変化は、上半身最突出点高の前面、後面ともに、非着用よ り着用の方が低い。また、非着用の後面最突出農高の高いものほど、着用によって、やや 低くなる傾向にある。下半身最突出点高はスカートの形態により2群に分かれた。

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       衣服の着用形態に関する研究 (2)着用による横径、矢状径シルエットの変化は、非着用の横径、矢状径の大きいものほど、 着用シルエットの横径、矢状径は大きくなる。しかし、非着用の横径、矢状径が小さいも のほど着用との差は大きくなり、非着用の横径、矢状径の大きいものほど非着用と着用と の差が小さくなる傾向がみられた。 (3)衣服寸法と着用シルエットとの関係には、バスト、ヒップ共に衣服寸法が大きくなるに したがって、着用シルエットの横径、矢状径が大きくなるといった、一定の法則性はみら れなかった。  (2)・(3)の結果から、衣服着用による横径、矢状径のシルエットの変化は、衣服寸法より も非着用シルエットの大きさに左右されることが多い。 (4)ゆるみ量と着装感については個人差がみられるが、バストにおいては、ゆるみ量が20∼ 30cmの範囲で「適度」と評価しているものが多い。  ウエストについては、ゆるみ量は平均lcmで一2∼4 cmの範囲に90%を占める。「一」の 値が42%もあるが、「適度」と評価しているものが57.7%あり、「少ない」と評価したもの はわずか6.2%である。ヒップについては、スカートの形態により、ゆるみ量は異なるが、 10cm以下の範囲で「適度」と評価しているものが多い。これは、タイトなシルエットの適 当なゆるみとみられる。 本研究の概要は、日本繊維製品消費科学学会1993年年次大会で発表した。 最後に本実験にご協力いただきました被験者の諸氏に深謝致します。 引用文献 1)岡部和代・杉生次代・山名信子・中野魚子:家政誌,43,429(1992)

参照

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