Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/
Title
求められる教育改善,その対応
Author(s)
河田, 英司
Journal
歯科学報, 115(5): 465-465
URL
http://hdl.handle.net/10130/3846
Right
平成24年の中央教育審議会の答申,『新たな未来を築くための大学教育の質の転換に向けて』の中で,「生涯 にわたって学び続ける力,主体的に考える力を持った人材は,学生からみて受動的な教育の場では育成するこ とができない。従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業から,教員と学生が意思疎通を図りつつ,一 緒になって切磋琢磨し,相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創り,学生が主体的に問題を発見し解を 見いだしていく能動的学習(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である。」と指摘している。 アクティブ・ラーニングとは,「双方向型授業」「学生参加型授業」「協同授業」「問題解決型学習」などのこ とで,教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり,学生の能動的な学習への参加を取り入れた教授・学 習法の総称で,学生の学習意欲を掻き立て,“深い学び”につなげ,主体性やコミュニケーション力,思考 力,問題解決能力などを伸ばしていくとされている。 歯科界をリードする優秀な歯科医師を輩出するには,単に基礎的な知識を習得し,科目の単位を取得するだ けで終わるのではなく,学年を経るごとに増える知識を着実に蓄積し,それぞれ科目間の関連性を十分に理解 させ,意味のある,深い知識として積み重ねる教育が必要である。 ここ数年,入学者の学力レベルの差が拡大していることから,従来通りの高いレベルの教育の維持と,多様 化した学生に対応してそれぞれのレベルを向上させる効果的な教育を併せて行う必要性が高まっている。これ まで,補習時間の設置,学生への個別対応を行うオフィースアワーの設定,プレ・ポストテストの活用,中間 試験とそのフィードバックなどにより学力向上を図ってきたが,教員から学生に向かった一方向の教育が中心 であった。そんな中,学生の能力の引き上げを図ることも含め,授業方法を改善し,双方向の対話型授業を実 現させるために,新しい教育システムとしてクリッカーシステムを導入した。 クリッカーシステムなど新しい教育システムの導入には,全学的なコンセンサスを得て実施することは当然 であるが,その準備には歯科医学教育開発センターが大きくかかわっている。このセンターは平成17年10月に 設立されたもので,東京歯科大学の教育の充実のために機能している。種々の教育方法の導入を含め,教育改 善に向けて歯科医学教育開発センターの役割はさらに大きくなっていくと考える。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 1976年 東京歯科大学卒業 1980年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了 歯学博士の学位受領 1980年 東京歯科大学歯科理工学講座講師 1990年 東京歯科大学歯科理工学講座助教授 2006年 東京歯科大学歯科理工学講座教授 歯科医学教育開発センター教授(兼任) 現在に至る <学 会> 日本歯科理工学会理事 日本歯科医学教育学会副理事長 日本接着歯学会評議員 日本補綴歯科学会会員 日本歯科保存学会会員 日本テスト学会会員 国際歯科研究学会(IADR)会員 <学 外> 共用試験実施評価機構歯学系 CBT 実施委員 厚生労働省保健医療材料専門組織委員