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IRUCAA@TDC : 歯科医師が関わるチーム医療・多職種連携 8.ドライマウス外来

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,

Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

歯科医師が関わるチーム医療・多職種連携 8.ドライマ

ウス外来

Author(s)

市島, 丈裕; 村戸, ドール; 新澤, 恵; 瀬田, 範行; 島

崎, 潤; 野村, 武史

Journal

歯科学報, 117(2): 109-111

URL

http://hdl.handle.net/10130/4217

Right

Description

(2)

―――― カラーアトラス ――――

歯科医師が関わるチーム医療・多職種連携

8.ドライマウス外来

いち

じま

たけ

1)

ひろ

,村

むら

ドール

2)

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しん

ざわ

2)

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のり

3)

ゆき

,島

しま

ざき

2)

じゅん

,野

むら

たけ

1)

1)

東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座

2)

東京歯科大学市川総合病院眼科

3)

東京歯科大学市川総合病院内科

(3)

カ ラ ー ア ト ラ ス の 解 説

ドライマウスは,唾液分泌の低下に伴い生じるさ

まざまな病態の総称である。超高齢社会や,食生活

の欧米化やストレス社会の到来とともに,口腔乾燥

を訴える患者数も増加している。欧米の疫学調査で

は,人口の約7,

000万人が罹患しているという報告

1)

や,わが国ではおよそ3,

000万人の口腔乾燥を有す

る潜在患者がいると推定されている

2)

。口腔乾燥を

訴える患者の病態は多様であり,原因として放射線

治療や薬剤の副作用,うつ病やストレスによる神経

性や自己免疫疾患のシェーグレン症候群など多岐に

渡る

3 5)

。そのため診断に苦慮することもしばしば

ある。欧米ではドライマウスの診断を,口腔乾燥感

のみを強く訴える『Xerostomia』,実際に唾液分泌

量の低下を伴う口腔乾燥を『Hypo salivation』とし

て区別している。ドライマウスの多くは全身疾患に

起因するため歯科と医科の密接な連携において適切

な処置を行うことが重要な疾患である。市川総合病

院では眼科・内科と連携しながらドライマウス外来

を開設している。

ドライマウス外来を受診した患者にはまず初めに

問診票の記載を行ってもらう(図1)。問診票の記載

内容を確認して,不足のある部分に関してはその場

で歯科医師より問診を行う(図2)。特に内服薬や既

往歴に関してより詳細な問診を追加している。問診

をとった後はガムテスト,ムーカス試験による口腔

乾燥度の確認や糖尿病の併発や,口腔乾燥に伴う味

覚障害確認の目的に,味覚検査を行う。唾液分泌量

の減少に伴い,自浄作用,粘性亢進,免疫作用低下

の為にう歯や歯周病の罹患率が高くなり,口腔内常

在菌である口腔カンジダ菌の増殖も活発になると報

告されている

6)

。そのため口腔乾燥状態の評価以外

にう歯や歯周病の罹患状態の確認(図3)や口腔カン

ジダ菌の確認も行う。この際口腔カンジダ菌に関し

ては直接顕鏡(図4)と培養検査により確認してい

る。治療適応であると判断した患者に対しては,こ

の時点より口腔乾燥に加えてカンジダの治療も行

う。最後に,同様に口腔乾燥症と関連の深い口臭測

定と口腔内細菌数の検査を行い,受診日の検査を終

了とする(図5)。当科の検査と眼科検査や内科検査

の結果を確認したうえで必要であれば追加で唾液腺

シンチグラフィーや唾液腺造影検査や口唇腺生検

(図6)を行う。また適宜合同カンファレンスを実施

している。それらの症状に応じて口腔乾燥に対する

加療を行う。

ドライマウスの治療においては,診断過程を患者

に説明しながら進めることによって自覚症状が軽減

されることも少なくなく,心療内科的な対応が求め

られるという報告もある

7)

。当科のドライマウス外

来での治療は実際に唾液分泌量の低下を認める場合

ピロカルピン塩酸塩の投与を行う。しかし原因療法

のみでは効果が奏功しない症例もあり,多くは漢方

薬や人口唾液,保湿剤,含嗽薬等の対症療法の併用

が必要となる。唾液分泌の低下を認めない場合は原

因疾患の加療とともに対症療法による症状の改善を

期待する。

わが国の超高齢社会が一層深まるに伴い,今後ド

ライマウス患者はますます増加していくことが考え

られる。口腔乾燥症の原因は全身状態や局所状態,

精神神経状態などのさまざまな原因によるものがあ

り正確な診断をするのが困難である。市川総合病院

では現在眼科・内科・口腔外科でドライマウス外来

に対応している。今後さらなる多職種連携によるド

ライマウスの加療が重要であると考えられる。

文 献

1)Guggenheimer J, Moore PA : Xerostomia : etiology,

rec-ognition and treatment. J Am Dent Assoc, 134:61-69,

2003.

2)中川洋一,斎藤一郎:ドライマウス臨床の実際-求めら

れる新たな診療分野(上).日本歯科評論,740:159-168,

2004.

3)中川洋一:ドライマウス外来での診療成績.日本歯科人

間ドック学会誌,4:51-54,2004.

4)藤林孝司,菅井 進,宮坂信之,東條 毅,宮脇昌二,

市川幸延,坪田一男:シェーグレン症候群改訂診断基準.

厚生労働省特定免疫疾患調査研究班,平成10年度研究報告

書,135-138,1999.

5)三輪恒幸,松坂賢一,監物 真,村上 聡,井上 孝:

口腔乾燥症(ドライマウス)の臨床統計的検討:東京歯科大

学千葉病院におけるドライマウス外来について.日本口腔

検査学会雑誌,1:40-43,2009.

6)川田朗史,村上幸生,岡田典久,田中庄二,新居智恵,

町野 守,片山 直:明海大学歯学部付属病院口腔診断科

ドライマウス外来における過去4年間の患者動向調査.明

海歯科医学:43⑵:148-154,2014.

7)梁 洪淵,斎藤一郎:ドライマウスとは.Modern

Physi-cian,35⑼:1145-1146,2015.

(4)

歯科医師が関わるチーム医療・多職種連携

8.ドライマウス外来

市 島 丈 裕

1)

,村 戸 ドール

2)

,新 澤

2)

瀬 田 範 行

3)

,島 崎

2)

,野 村 武 史

1)

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1)

東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座

2)

東京歯科大学市川総合病院眼科

3)

東京歯科大学市川総合病院内科

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図1 ドライマウス外来問診票

図2 ドライマウス外来の検査

図3 ドライマウス外来検査項目(歯周炎)

図4 口腔カンジダ直接顕鏡

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図5 ドライマウス外来検査項目(口腔乾

燥,味覚,真菌,口臭,口腔細菌数)

図6 口唇腺生検

参照

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