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スキーのターンにおける効果的な荷重移動

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Academic year: 2021

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(1)Title. スキーのターンにおける効果的な荷重移動. Author(s). 北河, 茂. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. C, 家庭・養護・体育編, 32(2): 63-73. Issue Date. 1982-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6613. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 2巻 第2号 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第3. i i Se i l lofHokka i do Un i t t t IC )Vo Journa ve r s on( c onl yofEduca ,2 ,32 ,No. 昭和57年3月. Ma 2 98 r ch ,1. ス キーのターンにおける効果的 な荷重移動. 北. 河. 茂. 北海道教育大学岩見沢分校体育研究室. ski Turning ive vve Ef fect ight Changesin Techniques of・ Shigeru KITAGAWA ion i l i do Un i l ty ofEducat i ion Laboratory Phys r ve s zawa Co ege caIEducat , , Hokka ,工wami lwaml zawa068. Abstract. ive l ing lnthetechniquesofskiturn ti eto moveadapt erbeabl simperativethattheski y ,i. i l i tforma ty t loperatherthanwi thregardtothes r l c bly wi thregardtothespeedandthes exi andf ightchangesinthenatural ingtothi sdemand oftheskitechnique. Forthepurposeofadapt ,we. i i tudy ionalstep chr t ss s e were analyzedinthi andrat . lass i f i ion ofthe turn l i ivec tat i Experiments were ca cat rr ed out at three points of a qua. i i i h Asthe t i l l lpos i i ion t tem pos t on e technique s ,and t e scssors pos on. ,the para ,thes ,thati { l lparal l ive we i ightchange wasnot e t an act cedi nthe step turn ratherthanintheusua resul , ight was maximum inthe i t orther turn.l ef nthe case ofstep turn,the we ghtchangetothel ・pos i tion,and mi tem position. onthe l lpos i ion t nimum inthes nthescissors e paral , mediani fect i ightchangetotheforward orbarkwardfoot wasthe mostef veinthe other hand the we. , f iveinthe scissors. i ionandleastef t i ion tem pos l lpos t ect e paral , was nextinthes i ightchange i f f derthatane As aresultofthetendency above mentioned, wecons ect ve we. lking lfor movementpurposesasforwa formed as we l inthestep turni sper . Asa conclusion, l l ing wi i thsaf tyandcertainty,thatthepasa tabl i el tem turni eforski ssu zethatthes wesummar t i i ki i f f i f l hi l lski ing i turni tabl ssu eforlong dowr ,andthatthe Scssors turn se ectve ors ng a speed.. 緒. 言. 現在スキーにおけるターンは, 日常生活の中でも, もっとも多く行われる脚による運動, 歩く・ くが主体である. ”交互操作” は, 両足の交互移動による, 走る, と類似した運動様式の ”交互操す乍’ ( 6 3 ).

(3) . 北. 河. 茂. 踏みかえ動作と, 一方のスキーからもう一方のスキーへ荷重を移し換ええいく, 乗り移り動作があ る. ターンのキ ッカケにおけるスキー操作の一般的形態は, V字形に開き出されるもの, 平行形に 開き出されるもの, はさみ形に開き出されるものがある. ”交互操ず乍に よるターンは以上の分類が で き る が, そ れ を ス キ ー 操 作か ら, シ ュ テ ム ・ タ ー ン, パ ラ レ ル ・ タ ー ン, ス テ ッ プ ・ タ ー ン の :. つのターンに類系化したもの である. 今回は, ターンにおける荷重移動について, それぞれスキー 操作の比較検計をするとともに, 前後, 左右についてあわせて検討した.. 方. 法. 被験者の, 頭, 左右の肩, 腰, 膝, 足首にポイントを置き, フィ ルムモーショ ンアナライ ザー と, 投影法により, 各ターンにおける主要局面図, 各ポイ ントの運動軌跡図, 身体重心の運動軌跡図を 作成した. 運動局面図により, 合成系の重心を作図した. 同時に弧の実測値をもとに再現作図し面積を求め て考察の助けとした.. 被験者は, 全日本スキー連盟公認指導員3名, (被験者K・T・Y) であり, 測定さ れた種目は,. シ ュ テ ム・タ ー ン, パ ラ レ ル・タ ー ン, ス テ ッ プ・タ ー ン の 3 種 目 と し た. 実 際 に 使 用 した 斜面 は,. oから1 0の中斜面のふみならされた湿雪面であ た 斜度約15 7 っ .. 結果と考察 1. ターンにおける前後の荷重移動. スキーの方向を変えていくターンは, スキーヤーとスキーが一体となって, 一つの曲線を描いて 移動すると同時に,スキ÷や身体の向いている方向も変っていく,ターンは重心の曲線運動とスキー ヤーとスキーが重心を軸として回施する回転運動の組み合せ である.. スキーの運動は, 全身による総合的な運動 であるが, 素早い動作は脚か ・ら始め脚を主体にした運 動を行う, 状況に素早い応用動作とするバラ ンスを保つ運動は, 特に脚の諸関節の状態がその良否 に関係する, もっ とも疲労感の少ない姿勢は直立姿勢に近く, わずかに諸関節を屈曲した姿勢であ るが, 足, 膝, 股関節はその可動特性によっ て, 屈曲した状態において, 上下, 左右, 前後の動作 が可能となる. したがってターンにおける基本の姿勢は, 荷重は足裏全体とし, 前後に荷重を移動 できる体勢にある.. 1 ( ) 角度変化 バラ ,レル・ターンは, (第1図) , (第2図) , (第3図) 山まわりの後半, 膝の山側への押しつけを 強め, 外スキー で雪面をとらえた角 付けから, 次のターンの外スキーへの荷重の移し換えによって,. ターンのキッカケをつかむ, 次に角 付けを切り換え, 次のターンの外スキーに荷重を移し換えなが ら, スキーを谷にまわす, 後半膝を山側に押しつけ角付けと荷重を調節しなが らまわしこむ. 被験者Kでは (第1図) 1から 5 まで, 脚の伸ばし動作の段階 (回転前期) で, 5から1 0までは. 脚の曲げ動作の段階(回転中期)で, 10から12にかけては, 脚の伸ばしの段階(回転後期)である. 0増大し 腰角 4から5では, 膝角 は40増大し, 腰角 は6,成少している. 後期において, 膝角 は10 , は1「成少し, 次から膝は伸 びており, この10から11の間では, 角 度の逆の動きが見られる. ) ( 64.

(4) . . スキーのターンの荷重移動 1. 2. 〆 .〆〆 . 腰.. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9 lo ll 12. 1. 2. 3 4. 5. 6. 7 8. 9 l o ll 1 2. 〆′. ニノ/ \ キ ・ / ノ ノ ノ ノ ノノ - . - “ 〆 . / . ′ . 一. ” . ノ^・ /-. 、 . . ′ ノ . 、 . .. 足首、、 ・. / /くさ. . へ. . /. 第 1図 パ ラ レ ル・ターンに お け る角 度 変 化 ( subK). パ ラ レ ル・ターンに お け る角 度 変 化 ( subT). 第2 図. 被験者Tでは(第2図) 0 で膝角 の変化はないが, 足首角は60増大している. , 回転後期の9と1 0 0 被験者Yでは (第3図) , 回転後期の8と9 で腰角 は7 減少し, 膝角 は, 1 増大している. 次の 9からは, 二つの角 とも伸ばしが始まり, 膝角と腰角 の逆方向への動きが見られる. 即ち, 被験者K・T・Yの腰角, 膝角, 足首角の角 度変化において, 比例関係が明らか である . ターンの前期, 中期, 後期において2つの角 は, それぞれの方向に変化していくが, 互いに関係し 合うことによっ て基本の姿勢が維持されているのである. つまり, 膝を中心とした前後の荷重移動. は, 有効なてこ作用を発揮し, 特に回転後期における, 膝角に対して他の2つの角 が, 逆の動きを 見せていることが共通点としてあげられる.. ステッ プターンは, (第4図) , (第5図) , (第6図)ターンの後半, 内スキーの荷重を除々に増す ことによって, 雪面への切りこみのよい内スキーは, 外スキーの滑走方向と離れ, 先端が開いて” ま ‘ ” さみ形 となる, 引き続き, 内スキー (次のターンの 外スキー) に乗り移り, もう一方のスキーを 引き寄せて滑らせながら, 角付けを切り換えてまわしこむ, 被験者Tでは (第5図) 1から4まで蹴りが行なわれている. 特に3・4でそれが強まり, 腰角 o は, 5g , 膝角 は, 27増大している. (伸ばされている) 1と2 で, 膝角, 腰角ともにゆるみ (角 度. 増大) , 2と3 で再び, 膝角, 腰角ともに小さくなっ て, 二段 モーショ ンになっている. 膝角と腰角 o~10げ) ( o~94) の間で ほぼ比例関係にある しかし 足首角は 前の2角 とは とでは ( 132 15 3 , . , , 反比例の関係で移り変わっ ている.. 被験者Yでは (第6図) 1から3で蹴りが行なわれている. この場合の蹴りはスムー ズに進行し o~96) ( o~8げ) の間で比例関係が見られる しかし被験者Tと同 ている. 膝角と腰角 は, ( 13 2 1 42 . ) ( 65.

(5) . 茂. 北 河. 腰 膝. 腰 膝. 足首 --~\ 、‐ ‐ -. /. . ”= . . 第へ 図 図 J ー /繍 \ . フ. 触 . \ . . . / . し U. , 第 図 ス 繍 幻. 、 ・ . / ′ / \ ノ / / \. 第に 図 J ス一 万 ブ ′鋤 ′“ \. . . . “ . . . . . ′ ー ・ 、 . ・ / ′ 、------′. ん. . 醐. 第だ 。 フ テ プ・ターンに お け る角 度 変 化 ′ \ の ッ.

(6) . . スキーのターンの荷重移動. 様足首角は, 前の2角 とは反比例の関係で移り変わっている. 被験者Kでは (第4図) 1から4で蹴りが行なわれている. この場合の蹴りの運動は極端 ではな. くスムーズである. 被験者T・Y同様に, 膝角, 腰角は比例関係を保っているが, 足首角 は1~9 まで, 他の2角 に対して 反比例の関係で移り変わっ ている, 特に9以降の比例関係になる部分が, T・Yに比べて早い. このことは, 1つのターンの仕上げが早く, ステッ プの動作が短い時間 で行 なわれているためと推測される.. 以上の結果から, パラ レル・ターンと比較して, 著しく異なる点は, 回転前期の蹴り (乗り移り 動作) の時点で3者共に, 腰角より膝角の方が大きくなっ ている点である. このことは, 蹴りの段. 階でのエネルギーを貯えるためと, 上体と腰がおくれずに進行方向へついていくための基本の姿勢 を保つことに あると考えられる. 更に, パ ラ レ ル・ タ ー ン では, 3 つ の角 が 比例 関係 に あ る のに 対 して, ス テ ッ プ・ タ ー ン で は,. 足首角 が他の2角に対して反比例の関係をとっている点が特徴といえる. 即ち, パラレルターンは,. 平行に素早く踏みかえる動作によっ て極端に回転前期の前後の荷重移動は見られないが, 中期から. 後期にあらわれる. ステッ プ・ターンは, スキーを前方に 踏み出し, そのスキーに乗り移るために, 回転前期の移動が多く見られ, 角 度変化の面から分析することができる. ( 2 ) 速度変化. シュテム・ターンは, 谷スキーに荷重して, 山スキーを最大傾斜線の方向へ, スキーをまわしな がらV字形に開き出し, 開き出さ れた外スキーに荷重を移しながら雪面を加圧 し, 内スキーを引き. 寄せて両スキーを平行にし, まわす運動を続けてターンを行なう, 被験者K (第7図) では, 回転前期において, 足首の速度が遅く, 回転中期 で, 下半身の重心の 速度が上半身の重心の速度より速くなっている,. 被験者Y (第8図) では, 回転前期において, K同様に足首の速度は遅くなっ ているが, 回転中 期から後期にかけて, 上半身の重心速度が下半身の重心速度より速くなっている傾向を示した. 以上の結果から, 被験者KとYを比較し検討する. 回転前期の特徴は, シュテム角の幅がYより. Kの方が狭く, そのためにKは最大傾斜線に向う前にスキーをそろえ始めている, しかしYは, V 字形の開きが大きいために, 重心速度も遅く なっているので, ブレーキをかけている. 回転中期で. は, 共通して膝の速度が遅く, 後傾になっている, 回転後半では, KがYより角 付けが強められた. 14. 一一-- 重心速度 ------一 上半身重 心速度 ” -・一 下半身 重心速度 ー▲-ムー 膝速度 一 一 一 足首速度. km/h. . . 11. . . . . 、 さ 、. \. 、 、 ・ ・ . 「 重心変位 」. 第7図. シュ テ ム・ターンに お け る 速 度 変 化 ( subK) ) ( 6 7.

(7) . 北. 15. 茂. 河. 一一-- 重心速度. ------‐ ‐ 上半身重心速度. km/h. 14 ー. ,. 3 1. 紳. 一・一-- 下半身重心速度 一▲-▲- 膝速度 一 一 一 足首速度. /. / /;多 ▲* / / ・. 、、 、 \ \. 「 重心変位 」. 第8 図 シユ テ ン・ターンに お け る 速 度 変 化 ( subY) 鼠心速度 速度 ・ ------‐上半身重心 速度 、 ・ー 下半身重心 -.-- 一▲一▲- 珠速度 ------足首速度. 一一-- 重心速度 ------ 上半身重心速度 一---- 下半身重心速度 一▲ --』÷ 膝速度. 1 7 km/h. /. \. 一 一 足首速度. h , 8 km/. 1 7. . : -易 1 1. . . 措 c s e. 「重 重心変位 劣位」. 1 6 1 5. \ .\ \ 、 --‐ . - -- -- ‐ \ シー 多 彦 、 彦孝 ・ 、・. /. / =/ 1 2. 語e. ・. 、 、 、 、 、 、. \ 、. 「鯛 重心変位 勢 」. 第 9 図 パ ラ レ ル・ ターンに お け る 速 度 変 化 ( subK). 第10図 パ ラ レ ル・ターン に お け る 速 度 変 化 ( subT). 結果, 重心速度も速く下降している. したがっ て, シュテム・ターンにおける前後の荷重移動は, 重心変位の面からも明らかのように, V字形に開き 出されたスキーの引き寄せの動作と関係して見. ることができよう. パラレル・ターンの被験者K (第9図) Y (第11図) において, スピー ドは異っているが非常に 類似 した傾向を示している. 回転前期の重心速度と, 膝, 足首の速度の関係については, ほとんど 同じといってよいほ どである. これは パラレル・ターンの前期の主要な動作である, 角付けを切り 換える際の脚の伸 ばしの段階 で, 膝を中心にスムー ズな移行が見られる. 特に被験者Kの足首の速. 度は, 最大傾斜線 で, 最も速くなっ ている, 全体を通してなめらかな速度変化をしていることがわ か る.. また, 回転後期の 重心速度と膝の速度が, ほとんど同 じ変化をしている. このことは, 膝から下 だけの脚の有効な動作によっ て, スキーを回し込んでいる ものと考えられる. 被験者T (第10図) では, 回転中期 でのスピー ドの変化が少ないことから, 伸 ばしの時期が長く, 曲げに 入るタイミン グが遅れている. また, 回転後期に, 急に曲げ動作を強めているので, 重心速度が急に遅くなって ( 6 8 ).

(8) . スキーのターンの荷重移動. いる. このことは, ターン全体を通して, 上体を先行させて脚部を伸ばす 老いう動作の特徴が見ら れる,. 以上の結果から, パラレル・ターンでは, 全体を通してなめらかな速/度変化に特徴が見られ, ス キーを中心に, スキーへの 荷重位置を前後に移動させることが, 効果的であろう. 4図, のステッ プ・ターンでは, 回転前期において, 共通して膝がよく入っ 第1 2図, 第1 3図, 第1 ている. これは, 谷スキーから積極的に山スキーに乗り移るためにおこる現象で, ステッ プ・夕- 2図) T (第1 3図) においては, 最大傾斜線での膝の前 ンの特徴のひとつ である. 被験者K (第1. 傾が強められ, その後, 膝を中心として足首の回し込みが見られる. 被験者Tについて, わずかな. 23. ー----一 重心速度 ---- ----上半身重心速度 一.--・一 下半身重心速度 一▲ --ムー 膝速度. km/h.. 2 2. ,. 0. 一 一 一 足首速度. / 一 一 一\. / 名 舎・. r 「、. ,. 券 ×; 愛 撫. ---- 重心速度 - - --- --上半身重心速度. :こ に 鐘髭重心速度. \ - -足首速度. \. 「重心速度」. 「重心変位」. 第22図 パ ラ レ ル・ ター ンに お け る 速 度 変 化 ( subY). 第12図 ス ブッ プ・ター ン に お け る 速 度 変 化 ( subK). 一一--重心速度 一----上半身重心速度 一‐一--下半身重心速度. km/h. km/h. ′\ご三 増 雛度 \. ・. . m/h 2 4k 2 3. . . --一 重心速度 - - - - - -上半身重心速度. 重心速度 ハ ニ ニ 義擬. ク ヘミー--足首速度 //. . 1 6\ / ′\ノ / 「重心変位」. 「重心変位」. 第1 3図 ス テ ッ プ・ ターン に お け る 速 度 変 化 ( subT). 第14 ス テ ッ プ・ターン に お け る 速 度 変 化 ( subY) ( ) 9 6.

(9) . 北. 河. 茂. 差で, スキーをそろえてから最大傾斜線までの時間が, K・Yより長い. また, 回転中期からの重 心速度が一定であることから, スキーの方向づけが弱い. ●については 全体として脚部のなめらかな動きが K・Tより明 きり表わ 被験者Y (第1 4図) っ , , れている. また, 重心速度と膝, 足首の速度が入れかわっている. 更に, 重心変位からも, 重心の 上下動が少なくなっている. このことは, 回転前期において, 上体の前傾と膝の曲げが強● くなって . いることと, 最も高い重心位置での膝角 が小さく、 最大傾斜線では膝角 が大きくなるという, K・ Tとは異った動作がみられる. 以上の結果から, ステッ プ・ター ンでは, 踏み出す動作や, 乗り移りの動作との関係で, シュテ ム・ターンや, パラレル・ターンに比較 して, 前後の荷重移動が量的にも, 時間的にも, 多く・長. く行なわれるが, 効果的と思われるのは, 重心の上下に対する変化を極端にあたえないことであろ つ.. 2. ターンにおける左右の荷重移動. スキーの方向を変える運動は, いく つかの動作がほとん ど同時に関連し合って, 一連の動きで行 なわれる, 角付けの切り換えは, スキーを中心として重心を弧の内側 へ移動させることにある. 重 心移動は, 身体全体で行なう場合もあるが, 多くは, 脚部の関節の動きによって行なう. 移動は,. スキーと身体位置との相互 関係であり, 積極的に身体から動きおこすものと, 身体の動きをおさえ,. スキーを横に移動させる方法がある. スキーを回旋する運動は, 主に股関節から下 の脚部によるひ ねり運動と, 両スキーの交互の荷重変換によって行なわれる. 1 ) 重心と脚 (. 山まわりの後半から, スキーを踏み出し, 閉じるところま では, 被写体はほぼカメラに正面を向 けているため, この時期の重心と脚の位置関係の変化の状態を表わしすことができた. その関係を,. 身体重心を一定に表わしたのが(第15図) 7図) である. また, 以上の図をもと , (第16図) , (第1 に, スピー ドと距離により表わしたのが (第18図) である.. 第15図, 第16図, 第1 7図, から, 次のターンの外足(左足)に どの程度乗り込んでいるかがわ かる. 身体重心と下肢重心の関係をみると, 身体重心よりも山側 (左足側) にある場合, 外足に乗 りこんでいるといえる. ステッ プ・ターンは, 内足の引き寄せ, 外スキーの角付けの切り換え時ま で充分乗りこんでいる. パラレル・ターンは前述のような位置関係にはないが, 2つの重心は近い 位置を保ちながら進行している. シュテム・ターンは, 踏み出しを開始してからすくに重心は離れ 踏みだす瞬間. 踏み出す瞬間. 内足が離れる瞬間 内足が離れる 引きよせ完了 頭部. 下 重心 身体重心. 第15図 シュ テム 関係 ( subK). 、 ・ 、 、 、 右足. 引きよせ完了. 左足. 頭部. ター ンにおけ る重心と脚 の. ) ( 0 7. 身体重心. 第16図 パ ラレ ル 関係 ( subK). 下 重心 右足. 左足. ,. ターンにおける重心と脚の.

(10) . スキーのターンの荷重移動. プ ステップ・ターン リ 汀 疑り けり - “ “ . -′ ” ハト 十 ---111 1 ーi l 」 ー‐ ” E ー “ . ー , !ー い ・ \ ド r , ー 、 ・. ー \1 . 、 、 、 ー , ‐ 1 き ・ 1 , . 1 “ ・ 1 \ ‐ ¥ 1ー ‐ 1 1 ・ 左 , 尋 重む 足 L 足 足 燃足 碧 一 . 麿 、』凝 ,. テム 、 ヲ シュテム・ターン ハラレル・ターン ー リ ー 葺 t h n ハト ハ ” “ =. 踏みだす瞬間. 内足が離れる瞬間. ′. 頭部. \ ,右足. 下重心 身体重心 、. 左足. 引‘ 能重、 蹴 ,関係 咽 (su行か bK). 第・8図 各 種 ターンに お け る 重 心 と 脚 の 関係 ( subK). ていっている. スキーを最も操作しやすいのは, スキーと重心が離れていない時期である. スキー で曲線運動を行うためには外力に対 応できる姿勢が必要なので, 外力に対応しうる姿勢で, かつス キーから重心をあまり離さないことが重要となる, ス テ ッ プ・ タ ー ン と パ ラ レ ル・ タ ー ン を 比較 し, ど れ だけ 乗り こ ん でい っ て い る か を み る と 身 体. 重心との離れ具合は, 同程度である. 乗り移りの度合の違う2つの滑りで, このような関係をもっ て い る こ と は, パ ラ レ ル・ タ ー ン は, ス テ ッ プ・ タ ー ン の よ う な 積 極 的 な 乗 り こ み を 必 要 と し な い. で, 外力に対応できる姿勢を保持し, 左右の移動を少なく, 安定性を保って操作しているといえる. ステッ プ・ターンは, 乗りこみによって, ターンの 主 導権を握る外足 (外スキー) を支配し, 脚の 可動範囲を広く しているのである. シュテム・ターンは最も下肢重心と変化が内足 (右足) に近い.. これは, 外足を踏み出しながら脚をまわす操作を行うためのささえのためである. パラレル・ター ンにおいても, 雪面をとらえるための脚の動きは, ステッ プ・ターンと異っ た重心の動きに変化が みられる. また, ステッ プ・ターンでは, 外スキー での雪面のとらえのための, 積極的に大きな動 作が要求される. これに対して, パラレル・ターンは小さな動作で素早く行われている. 以上のこ とから, 重心と脚の位置から, 左右の荷重移動は, スキー操作そのものの関係においての特徴が考 えられる. ( 2 ) 弧の形状と面積. 第1 9図から, 3種類のターンの弧の形状を比較すると, ステッ プ・ターンの弧が最も深く, パラ レル・ターンとシュテム・ターンとでは, 多少パラレル・ターンの弧が深いが同様の傾向を示した.. シュテム・ターンと, パラレル・ターンの弧を比較すると形状は似ているが, 面積変化は, パラレ ル・ターンの方がスムー ズである. また, パラレル・ターンとステッ プ・ターンの比較では, 回転前期 での面積増加がステッ プ・ター. ンの方が大きくなっ ている. 面積の増減の変化の大小をみると, パラレル・ターンの方がよりスムー ズ であ る.. 面積の変化について -- シュテム・ターンでは, 回転前期が大く, パラレル・ターン では, 回転 ) ( 1 7. .

(11) . 北. 河. 茂. ‐…”←oシュテムターン o ÷÷』ノぐラレルターン ×---〆ステップターン. Cm2 ) (. ・. 50 0 0 . シュテム,ターン パラレル.ターン. A. 第19図. . 4 o 2 2 s e c .. c. B. A. テッブ,トン A. 第20図. B 6 4 1 0 s e c . O 4 6 9 s e C .. 0 ,嫌 蹴. J. 3 1 3 O s e c .. 1 0 ,嫌 激. C. 各種 ターンにおけ る動作時間( subK). 各種ター ンの弧の形状と面積( subK). 期と後期に大きくなっている. ステッ プ・タンでは, 回転前期と後期に大きく変化している ま . , ス ブッ プ・ターンと, パラレル・ターンでは, 数値上の差はあるが, 変化の流れは類似してい. の に 対 し, シ ュ テ ム・タ ー ン は, 明 ら か に 異 な っ て い る 以 上 の こ と か ら ス テ ッ プ・タ ー ン は . , ,. ラレル・ターンにくらべて踏み出し角 度が大きく, さ らにまわす要素が大きくなるので 早い時 , でのまわしこみが必要になる. そこで, 最もまわしやすいスキーと身体重心のあまり離れていな ターン前期にあらわ れている. シュテム・ターンは雪面をとらえた時点で進行方向に角 度をもっ いるために抵抗が大きく, ターン前期 での面積増加があらわれる ,. ( 3 ) 動作時間. 第20図のA~Bは, 山まわりの後半, 外スキーを踏み出す瞬間から, 内足が雪面を離れる瞬間ま. , B~Cは, 内足の引き寄せ が完了するま で, を示した.. A ~ B に お い て, シュ テ ム ・ タ ー ン が 多く の 時 間 を 要 して い る ス テ ッ プ ・ タ ー ン と ,パ ラ レ ル・ .. ーンは, それぞれ踏み出す方向は違う が時間的には同様である B~Cにおいて シュテム・ター . , は, 外足での抵抗を角 度をもっ てうけるために不安定な状態がある パラレル・ターンは ステッ . , ・ターンに比べて, より短い時間で内足の引き寄せを完了している ステッ プ・ターンでは 踏 . , 出す角 度によ って “はさみ形” になり, そのための角付けの切り換えの操作上の特徴から時間が さ れ た.. 要. 約. 1) スキーのターンにおける効果的荷重移動に ついて測定した.. 2) 角 度変化については, パ ラレル・ターンで, 相互の関係が観察された 特にステッ プ・ター . において, 膝の動きが明瞭に観察された. 3) 速 度 変 化 は, シ ス テ ム ・ タ ー ン, パ ラ レ ル・ タ ー ン は, な め らか な 変 位 を 示 し た が ス ブ ッ ,. ・ターン で, 重心の上下動に影響する動きがあり, 今後の課題 である . 4) 重心と脚の関係 においては, 操作上の範囲にと どまった. 5) 弧の形状と面積 では, 明瞭には観察さ れなかった. 6) 動作時間では, 操作上の範囲 で観察さ れた. ) ( 72.

(12) . スキーのターンの荷重移動. 参考 文献 1) 木下是雄 スキーの科学 197 3 2) 桃 井 泰男. ス キー の ター ン のメ カ ニ ッ ク スに つ いて の 考 察 1970. 3) ジ ョ ルジ ェ ・ ジュ ベ ー ル. ザ スキー 1980. 4) 海鋒修 スキーの回転における始動動作の解析 1 97 0 981 5) 日本スキー連盟編 日本スキ教程 1. ( ) 3 7.

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