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夜間定時制高校卒業生の語りに見られる登校継続の動機と意味づけ

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Academic year: 2021

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(1)夜間定日擶u高校卒業生の語りに見られる登校継続の動機と意味づけ                 人間発達教育専攻                 臨床心理学コース.                    M11051B                     赤井育代          【問題と背景】.           【目的】. 定時制の歴史的変遷 かつて,夜間定時制高校(以下,.  卒業生の語りから生徒の登校継続の動機を探索し,. 定時制高校とする)を経て職業的成功を収めた者が大. 夜間定時制高校の機能の実態を明らかにする。卒業後. 多数おり,定時制への進学は,若者たちに新たな未来. の生活や個人への影響を調べ,生徒にとっての定時制. を示す役割を担っていた(片岡,ユ993)。高校生全体. 高校の存在意義を明らかする。これにより教職員の教. の21.9%が定時制高校に通っていた1950年代に比べ,. 育活動や支援の充実,および新しいタイプの定時制高. 現在の多部制を含む定時制の在籍率は3.5%であり,そ. 校の機能の充実に繋がることが期待できる。. の約半数が夜間学生である。中退率は,全日制1.1%,.           防法】. 定時制11.4%となっており(文部科学省,2010),定時. 予備調査. 制生徒の登校継続に困難さが窺われる。. 1.調査目的 インタビューガイドの作成(本調査用). 定時制高校の役割と機能 片剛ま,志願者の減少によ. 2.調査対象 夜間定時制高校(2校)の卒業生男女4名. る生徒の学力水準低下および,成績原理に基づく高校.  (平均年齢27,3歳,在籍3年以上,卒後6∼8年). ピラミッドの底辺に位置づいた(片岡,1983)とした. 3.調査時期   2011年8∼9月. が,同時に,全日制入試の失敗者や中退者,不登校だ. 4.方法①インフォームド・コンセント ②音声記録. った生徒が通い,励まし合う社会的サポートの場でも.    ③半構造的インタビュー(50分×各1回). あると述べている(片岡,1993)。近藤・横井(2009). 質問項目 ①定時制高校入学理由(入学前)②高校時代の      思い出(在学中)③卒業後のふり返り(卒業後). は,何らかの困難を抱えた生徒が学ぶ教育機関へとシ. 5.分析KJ分類法(臨床心理学コース院生5名で実施). フトしたが,その存在意義についての自覚的な体制は. 6.結果と考察入学前は【個人のこと】【家族のこと】,. まだ出来ていないと述べている。城所・酒井(2006).  在学中は1学校】【居場所】,卒業後は衿の自分】. は,年齢,国籍,就業経験の違う構成集団内の相互作.  の5つの大カテゴリーが生成された。そこで,本調. 用は,自己を再定義する機能を持つと述べている。し.  査のインタビュー項目は,r定時制高校進学理由」,. かし先行研究では卒業後の生活・意識への定時制高校.  在学中のr登校継続動機」,卒業後の「定時制高校. の影響や効果までは検討出来ていない。.  の意味づけ」の3項目とした。.  そこで本研究では,次のような問題意識を持った。. 本調査. ①定時制高校は様々な背景を抱えて入学する生徒たち. 1.目的 定時制高校生の登校継続動機を明らかにし,. をサポートし,安心できる空間としての機能があるの.   卒業後の高校生活への意味づけを明らかにする。. ではないだろうか。②全日制課程教育では提供しきれ. 2.調査対象 夜間定時制高校の卒業生男女16名(表1). ない独自の価値を持つ教育空間を形成しているのでは.       表1調査協力者のプロフィール            W一      日    父. ないだろうか。.    後1  8  19.9、、 3∼4  5父    後4                 4父.

(2) 3.調査時期  2012年6∼9月. 7.考察 最も強く登校継続動機に影響していたのは,. 4.方法 ①インフォームド・コンセント ②音声記. 卒業後1年目,4年目共に【人間関係】であり,次に[授.     録③インタビューガイドを元に,半構造. 業が分かる][部活が楽しい][学校行事コである【充実し.     的インタビュー(90分×2回,1週間間隔). た学校生活】であった。そこには入学前,中学で体験. 5.分析 グランデット・セオリー法. したことのない友達や先生との他愛もない会話等の楽. 6.結果 卒業後1年日,4年目に共通していたのは,. しさがある。また,復習から始まる授業は,分からな.   r入学理由」であった。生徒たちは人間関係の蹟. かった勉強をやり直し,学ぶ楽しさを感じるきっかけ.  きや様々な背景を抱えて入学してきていた。卒業. にもなっていた。 【仕事・アルバイト】と学校につい.  後1年目,4年剛こ違いがみられたのは,r在学. て,卒業後1年目では,仕事の後の登校への辛さを支.  中の登校継続動機」, 「卒業後の高校生活への意. えたのは学校の人間関係の励ましであった。卒業後4.  味つけ」であった。 (図1)(図2). 年目では,【学校生活】が【仕事・アルバイト】の意. 学校生活→楽しくない. l間関係. @自分. w力不足. オんどい. s登校・病気長期欠席. 欲を支え,その両立が自身の今の成長や自立に繋が.  家族の問題. 入学前の. ったと意味づけられていた。. I済的裏借 ニ族の関係性. @↓.  卒業後の意味づけでは,卒業後1年目は学校生活 を【楽しい思い出】と振り返り,今の生活への【満. 高卒は欲しい. ’!一・一号露搦■一、’ 〃授業が分かる 在学中の. @自分. 柏エが楽しい. 友達の存在 eしみやすい先生 b      〃. @ ↓. @充実. 泄t鴨、. 回. ≡≡. 、. 仕裏 Aルバイト. 良い思い   今の自分母校への望者  童われた変われた幻所  成長できた. 今も猟人聞開係. h鰍トふ 人問関係 不登校 学力不足 全日制不合格. 〃. 学校生活一属■所. 授業が分かる 部活が楽しい 学校行書ζ. 在字中の  自分. 、.  充実.  ↓.  、 I宋への可能性 変われた場所. 今の自分 変われた 成長できた. ’㌦…. ?o. 図2卒業後4年目の. の充実という自己存在の安定感が確認された。. 8.本研究の意義と今後の課題本研究では,生徒. げの関連1図. との関わり】,【充実した学校生活】が影響して 家族の問題. 入学前の  自分. いることが明らかになった。. 経済的箏借 家族の関係性.  J しんどい.  また定時制での高校生活が,生徒の卒業後の生 活への充実,自己存在の安定感に繋がることを可. 高卒は欲しい. 全日徹中退. ψ. 将来への可能性 @就業・進学 ミ会人としての. になっていた。そこには,自分への自信と,生活へ. の登校継続は,在学中の【友達の存在】,【先生. 図1卒業後1年目の 学校生活一業しくない. たものを【心のより処】にし,【高校生活】を今の 自分に反映させ,やがてそれが【定時制への誇り】. 達成感. @  自重. @ 誠. 足感】が語られた。卒業後4年目は,高校生活で得.    、.     〃. していくということが示唆された。.  仕裏.     、 連の存在 しみやすい先生. 能にし,卒業後,数年経過することでさらに安定 アルバイト.  そこで今後の課題として,定時制高校では,生. 顯.     〃. 違鵬1 徒が安心して登校継続できるような教職員による. 心のよりどころ   将来への可能性 一.        今の生活 母校への愛着    今の仕裏 後押ししてくれる幻所 仕書への詰り. 高雄活で得たものリ. 生徒一人一人との関係性づくり,生徒同士が励ま し合えるような支持的集団,居場所づくりの工夫 が重要であると考えられる。. ..工信頼盛:篶.獺.........、.......、............!.     雌. 主任指導教員 有園博子 け.   指導教員 有園博子.

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