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含水率変化がほぞ接合部性能に与える影響

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(1)Title. 含水率変化がほぞ接合部性能に与える影響. Author(s). 大矢, 智; 田中, 一成. Citation. 北海道教育大学紀要. 自然科学編, 58(1): 53-60. Issue Date. 2007-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/635. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(自然科学編)第58巻 第1号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(NaturalSciences)Vol.58,No.1. 平成19年8月 August,2007. 含水率変化がほぞ接合部性能に与える影響 大矢 智・田中 一成 北海道教育大学札幌枚木材加工学研究室. EfftctsofMoistureContentChangeontheStrengthofMortise−and−TenonJoints OHYASatoruandTANAKA Kazunari. DepartmentofWoodProcessing,SapporoCampus,HokkaidoUniversityofEducation,SapporoOO2−8502. ABSTRACT. Mortise−and−tenOnjointsareenvironmentallyfriendly,becausetheydonotusemetalfittings.. Moreover,prOductionofthejointisexpectedtostimulateinterestinJapanese−Styleconstruction.Butit isdifficultforjuniorhighschooIstudentstoproduceaccuratelymeasuredmortiseandtenon,Whichre− Sultsinproblemssuchasmortise−and−tennOnjointofinsufEicientstrength. Ingeneral,thetenoniscompressedbeforeitisinsertedintothemortisetomakeinsertingsimpler. Afterjointing,thetenonrecoverselasticityandthejointissufEicientlystrong. Thisstudyexamineswhetherperformancesofajointisimprovedbyswellingofoven−drytenon. Theeffectofsawingpatternfortenonswasalsoexamined.Loadatproportional1imit(Pp),deformation atproportional1imitb,p),Pp∼p,and Pp・ypWereCalculatedasjointperformances.. Weobtainedthefo1lowingresults: Forair−drytenon,jointperformancesshowedalmostnochangeovertime.Foroven−drytenon,On theotherhand,performancesimprovedovertime.Thesawingpatternsforthemortisebarelyinfluenced. performances・ThePpルpratioofgluedjointswasalmosttwotimesthatofungluedjoints・Astime elapsedsincejointing,thedifferencebetweengluedandungluedjointsdecreasedforproportionallimit. loadandPpルp・Tenonsawingpatternhadalmostnoeffectontheproportionallimitofthejointwhere OVen−drytenonwasused,Whileincontrast,thesawingpatternclearly,butslightly,influencedprop− Ortional1imitofthejointwhereair−drytenonwasused.. 1.緒 言. 使わないという点で,環境に優しい接合法である 上,和風建築など日本文化を理解する方向にも,. 木製品を製作する際に,部品と部品を接合する 接合法の中で,ほぞやだぼによる接合は,金物を. 子供たちの興味関心を広げることが可能であるの で,技術・家庭科の目的に適合していると考えら. 53.

(3) 大矢. 智・田中 一成. 以上の諸点を総合的に考えると,ほぞ身を乾燥. れる。 しかし,ほぞ接合は,中学生の技能レベルでは. 状態にすることで,ほぞ身の寸法を小さくし接合. 適切な加工が難しい。すなわち,ほぞ接合では,. が容易になるともに,接合後のほぞ身の膨潤(寸. ほぞ身の寸法とほぞ穴の寸法を適切な寸法差に加. 法の増大)により,強度が発現するのならば,ほ. 工しないと,接合が出来なかったり,接合後,接. ぞ接合の簡易化を行いながら,木材の性質の理解. 合部に割れが生じてしまったり,接合部の強度が. を深めることが可能となる。. 十分に発揮されないこととなる。このため,適切. そこで,本研究では,乾燥したほぞ身を用いる. な寸法差にするため,子供たちは,悪戦苦闘を強. ことで「木殺し」と同様な効果が得られるのかを. いられ,学習意欲をそがれることも考えられる。. 探るため,接合後の含水率変化がほぞ接合部の強. このため,ほぞ接合を行う上では,接合の簡易化. 度に与える影響に関して,基礎的な実験を行った。. が必要である。. また,接合部を接着することや,材料の木取りが. 接合の簡易化を目的とした工程に「木殺し」が ある。これは,接合前に,ほぞ身を圧縮すること. どの程度,接合性能へ影響を及ぼすのかについて も検討した。. で,接合を容易にするとともに,接合後のほぞ身. の弾性回復による強度発現を期待した工程であ. 2.実験方法及び検討項目. る。ほぞ接合強度については,様々な点から多く. の研究がなされている。例えば,宮島・佐藤1),. 2.1 試験体の形状. 石井・宮島2 ̄4),加藤ら5),そして今山ら6)によっ. 節や腐れ等のない,カツラの無欠点材を用いて,. て,ほぞ形状の影響について,実験的あるいは理. Fig.1に示すような形状及び寸法を持つ,T字型. 論的な研究が行われている。しかし,「木殺し」. 試験体を作成した。. ほぞは,胴なしの通しほぞとした。ほぞ幅は. あるいは接合後のほぞ身の寸法変化の影響に注目. した研究はほとんどなく,中里による圧縮した木. 15mm,ほぞ厚は25mmとした。また,かんごう. 材の変形回復の研究7)がある程度である。ただし,. 度はほぞ幅方向,ほぞ厚方向とも0.Ommとした。. 中里は,単に木材の変形を測定しただけで,接合 30. 部の強度を測定していない。. 2 2 0. ところで,木材製品は,使用していく中で,製 品内の水分変化によってその性能に変化が生じる ことが多い。この現象を理解することは,木材製. 品を使っていく上で,必要不可欠な知識であるに. 65. ■ ⊂〉 ⊂〉 N ■. 15. ⊂〉 lJ). 25. 25. l∫〕 N. もかかわらず,中学校技術の教科書で十分に触れ られていない。. unit:m. また,各木取りでどのように伸び縮みが異なり,. それによって,製品の性能がどのような影響を受. Fig.l.Shapcofthcspccimcn.. けるのかという点も,実用上重安だが,そのこと も扱われていない。. 2.2 試験体の作製手順. すなわち,接合時の含水率,それに伴う接合後. かん合皮の精度を上げるとともに,ほぞ穴内部. の含水率変化,あるいは木取りによって,接合性. の凹凸の影響や,ほぞ火隅の直角度の影響をなく. 能が変化するならば,そういった実験を技術科の. すため,「ほぞ火材」の作成手順は以下のように. 中に取り入れることは,木材の性質を理解する上. した(Fig.2)。. で有用であると考えられる。. 54. ①ほぞ大部の−卜部に相当する位置を,昇降盤で.

(4) 含水率変化がほぞ接合部性能に与える影響. す角度βによって,柾目材(700≦β≦900),迫. 分断 (彰昇降盤でほぞ穴部分を切削. 柾材(300≦β≦600),板目材(00≦β≦200)に,. ③分断した部分を,酢酸ビニル樹脂エマルショ. 木取りを分類した(Fig.3)。. ン接着剤で接着. 別に,幅15mm,高さ25mm,長さ250mmの角 材(「ほぞ身材」)を作成し,これを「ほぞ穴材」. に差し込み,両者を酢酸ビニル樹脂エマルション. [﹂. 接着剤で接着し,ほぞ接合材を作成した。. Fig.3.Dcfinitionofsawingpattcrnoftcnonbyin−. Clinationanglcofannualrlng. Notc:Flatgrain:00≦0≦200 0オ∽α∫αgrain:300≦β≦600. Edgcgrain:700≦0≦900 2.4.2 接合後の経過時間 Cuttingalongthe TrimmlngaWayWith Gluingwithpoly− dottedlinewith circularsawthearea vlnylacetateresin CircularSaW wi1ichwaspaintedby adhesivethepartS slanted line whichwereseparated 如色相tprOCeSS. Fig.2.MakingproccdurcofLhcIIIOrLisc.. 接合後の時間経過が強度に及ぼす影響を検討す るため,接合1日後,5日後,10日後に実験を行っ た。. 2.4.3 その他 試験体数は各条件5体とした。. 2.3 実験方法 ほぞ接合材の「ほぞ穴材」部分の下部105mm 3.結果及び考察. の部分をジグで固定し,「ほぞ身材」部分に荷重 を加えた。なお,荷重点は接合部から200mmの 位置とした。. 3.1 測定項目 Fig.4に,典型的な荷重−たわみ曲線を示す。. 実験に当たっては,荷重とともに,荷重点直下. このような曲線から,比例限荷重ち,そして比. の変位をダイヤルゲージを用いて測定し,コン. 例限までに受けた仕事量である「接合部剛性」. ピュータに取り込み,フロッピーディスクに記録. fも・グ。,荷重初期において1mm変位するのに必. した。. 要な荷重に相当する「初期剛性率」fもルpを求. なお,実験は室温で行った。. 2.4 実験条件 2.4.1 試験体の作成条件 「ほぞ身材」の含水率状態や木取りを変えた。. めた。. 3.2 ほぞ身材の含水率の影響 「ほぞ身材」の含水率状態を気乾と全乾の2種 類として,その影響を見た。なお,木取りはすべ. 含水率状態は気乾材と全乾材(105℃の高温乾燥. て追柾材とした。一方,「ほぞ穴材」はすべて気. 機中に10日間放置することで得た),木取りは柾. 乾材としたが,板目材と追柾材の2種類を用いた。. 目材,追柾材,板目材とした。 なお,木口面の中央近辺で,荷重面と年輪のな. 試験体の気乾比重は,「ほぞ身材」は0.486± 0.048,「ほぞ穴材」は0.495±0.037(板目材),0.472. 55.

(5) 大矢. 智・田中 一成. 間経過とともに接合部近傍で,加圧収縮のような 現象が生じて,かんごう度が負の備になったため と考えることもできる。. 一方,全乾材では,気乾材とは逆に,接合後の 時間経過とともに接合性能が向上した。これは, 気乾材と同様に,接合部近傍で加圧収編は起こる が,時間経過に伴う「ほぞ身材」の膨潤の影響の 方が大きいため,かんごう度が正の備になったた めではないかと思われる。また,全乾材の場合,. 気乾材よりも接着剤の浸透がよく,接着層近傍で の加圧収縮が小さくなったとも考えられる。. ・l’p. Displaceme血. なお,気乾材,全乾材とも,「ほぞ穴材」の木. Fig.4.Evaluationofjointperformance.. Note:Definedtherigidityinearlyperiodofload as吊ルp・. 40. 取りの影響は小さいように思われた(気乾材の場 合,追柾材の方が板目材よりも若干強い傾向が見 られたが,有意な差は認められなかった)。. 40. ノ. Oven−drytenon. 30. 転==‡=======∃30 20. 20. 10. 10. Oven−drYtenOn ︵∈∈もさゞ\¢. ︵もご︼川∈≡空0モOdOLd. Air−drytenon. ._≠==♀======∃. 0. 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0 2 4 8 8 10 0 2 4 6 8 10. Elapsedtimesfromjoiningtoexperiment(day). ElapsedtimesfromJointingtoexperiment(day). Fig.5.Rclationshipsbctwccnproportionallimitand ClapscdtimcfromJOlntlngtOCXPCrimcnt.. Fig・6・RclationshipsbctwccnPp/ypandclapscd. timcfromJOlntlngtOCXpCrimcnt.. Notc:Alltcnonhasoimasagrain.Lcgcndsshow SaWingpattcrnofthcmortisc.Fuledcircles, Oimasagrain;坤encircles,flatgrain.. Notc‥ Pp,yp‥RcfcrtoFig・4・. Lcgcnd:●,○:SamCaSFig.5.. O. 2. ︵U O. 2. ■.つ. ・−−. 0. 1. ■−J. 0 2 4 ¢ 8 10. 0 2 4 8 8 10 O. 56. ︵U O. 接合部近傍が膨潤した状態で接合されるため,時. 〇. この理由は明確ではないが,接着剤によって,. ■.〇. 経過とともに若干低くなった。. 0. 場合,比例限荷重は一定,もしくは接合後の時間. 0. Fig.5に示すが,「ほぞ身材」に気乾材を用いた. 0. 過が比例限荷重に及ぼす影響を検討する。結果を. 0. 全乾材を用いた試験体について,接合後の時間経. ︵∈∈・もさゞ・ビ. まず,「ほぞ身材」に気乾材を用いた試験体と,. 5. だった。. 0. 32211. 気乾状態での縦ヤング係数は57.2±10.2(tf/cm2). 0. 0. 3. 0. ±0.052(追柾材)だった。また,「ほぞ身材」の. Elapsedtimesfromjointingtoexperiment(day). Fig・7・RclationshipsbctwccnPp・ypandclapscd. timcfromJOlntlngtOCXpCrimcnt. Notc‥ Pp,yp‥RcfcrtoFig・4・. Lcgcnd:●,○:SamCaSFig.5..

(6) 含水率変化がほぞ接合部性能に与える影響. Fig.6,Fig.7に,それぞれ初期剛性率と接合. ただし,全乾の「ほぞ身材」単体よりも,全乾. 部剛性の結果を示す。比例限荷重の結果と同様に,. の「ほぞ身材」を用いたほぞ接合材の方が質量の. 気乾材では,接合後の時間経過とともに接合性能. 増加が小さかった。これは,ほぞ接合材では接着. が低下し,一方,全乾材では,時間経過とともに. 剤の硬化に伴う質量減少があるためである。両者. 接合性能が向上する傾向を示した。なお,気乾材. の差は,接着剤の硬化による質量の減少に相当す. では「ほぞ穴材」の木取りの影響はなかったが,. ると考られる。. 接着剤の影響や,接合されたことによる変形の. 全乾材では経過日数が大きくなると,若干,木取. 拘束があるために,「ほぞ身材」単体の膨潤とは. りの影響が見られた。. 異なるが,以上の結果を踏まえると,全乾の「ほ. 次に,「ほぞ身材」単体,並びに「ほぞ身材」 と「ほぞ穴材」を接合したほぞ接合材の接合後の. ぞ身材」を用いたほぞ接合部では,ある程度の膨. 質量変化について検討した。なお,「ほぞ身材」. 潤が起こっていると考えられる。そして,この膨. は気乾材と全乾材を,一方,「ほぞ穴材」はすべ. 潤によって,かんごう度が向上したと考えられる。. て気乾材とした。また,木取りは「ほぞ身材」,「ほ. 一方,気乾の「ほぞ身材」単体は,当然ながら,. ほとんど質量が変化しなかった。気乾の「ほぞ身. ぞ穴材」とも,すべて追柾材とした。 なお,「ほぞ身材」単体については,寸法変化. 材」を使用した,ほぞ接合材の場合,接合後の時. 間経過に伴って質量が低下しているが,これは全. も測定し,含水率も求めた。 質量変化に関する結果をFig.8に示す。「ほぞ. 乾材の場合と同様に,接着剤の質量減少によるも のと考えられる。. 身材」が全乾材の場合は,「ほぞ身材」単体,ほ. なお,全乾の「ほぞ身材」の含水率は,10日後. ぞ接合材ともに,時間とともに質量が増加した。. には6%程度まで上昇した。しかし,気乾材の含 ︵叫︶l鳥叫買月払当月U. 水率は13%程度なので,10日目以降,さらに気乾 状態に近づいていくと考えられる。. 全乾の「ほぞ身材」を用いた場合,接着層が固 化したと考えられる5日臼よりも,10日臼の方が. ︵∈∈︶uき皇﹂っuっ琶り∈弓じ二き萱こ. ︵求︶扇盲000き∽ち苫 0. 5. 10. Elapsedtimefromjointingtoexperiment(day) Fig.8.Changesinweightandmoisturecontent. Legend:1:Oven−drytenon,2:mOrtise−and−tenOn jointusedoven−drytenon,3:air−drytenon,4 :mOrtise−and−tenOnjointusedair−drytenon.. O. 5. 10. Elapsedtimefromjointingtoexperiment(day) Fig.9.Changesindimensionoftenon.. 57.

(7) 大矢. 接合性能が向上した(Fig.5∼7)ことを踏まえ. 智・田中 一成. なお,接着剤の有無の影響を見ると,接着剤を. ると,10日目以降も,「ほぞ身材」の吸湿に伴って,. 使用しない場合の初期剛性率は,接着剤を使用し. ほぞ接合材の性能はさらに向上すると思われる。. た場合の半分程度であった。. 「ほぞ身材」単体の寸法変化の結果をFig.9に. 比例限荷重(Fig.11)は接着した試験体の方. 示す。全乾材では接合後10日間放置することで,. が大きかった。一方,接合部剛性(Fig.12)は. ほぞ高さ方向,ほぞ幅方向とも0.2mm以上,寸. 未接着の方が多くなった。これは,未接着の場合, ■−∪. 法が増加した。Fig.8の質量変化の結果から予想 されたように,全乾材の場合,無視できないくら. を用いた場合,時間経過とともに強度が向上する. 2. のだろう。. く>:GluedJoint −Jト:Ungluedjoint. 3. 予想される。このことによって全乾の「ほぞ身材」. 4. も接合部のかんごう度が大きくなっていることが. ︵∈2もさゞ\ビ. い寸法が増加していた。このため,ほぞ接合材で. ・−−. なお,カツラのR方向,T方向の含水率1%. 0. 当たりの平均収縮率はそれぞれ0.17%と0.28%で. ある8)。追柾の平均収縮率をR方向とT方向の. 2. 4. 6. 10. 8. Elapsedtimefromjointingtoexperiment(day). Fig・10・ComparisonofPp/ypbctwccnglucdjoint. 中間だとすると,全乾から10日後に含水率6%に. andunglucdjoint.. なった場合,ほぞ幅方向,ほぞ高さ方向の寸法は 0. 10日間でそれぞれ0.20mm,0.34mm増加するこ. ・l. 0 0. 0. 0 0. 5. 0. 0. ずかながら減少した。. 58. 0. ︻つ. 接着した場合は,接合後の時間経過に伴って,わ. 10. 5. 未使用の場合の初期剛性率は,当然ながら,接着. 後の時間経過にかかわらず一定であった。一方,. 8. gluedjointandungluedjoint. ︵∈∈・もさゞ・ビ. Fig.10に,初期剛性率の結果を示す。接着剤. 6. 221・l. ヤング係数は49.3±11.5(tf/cm2)だった。. 4. Fig.1l.Comparisonofproportionallimitbctwccn. 3.2の結果を用い,接着剤を使用しない試験体. ±0.049,0.481±0.039だった。「ほぞ身材」の縦. 2. Elapsedtime什omjointingtoexperiment(day). なお,接着剤を使用した試験体のデータは. ぞ身材」,「ほぞ穴材」の気乾比重は,それぞれ0.473. ・l. 0. 材」は気乾の退社材より作成した。. についてのみ,新たに実験を行った。使用した「ほ. 2. なお,「ほぞ穴材」は気乾の板目材より,「ほぞ身. 2. を,接着剤を使用した場合の接合性能と比較した。. 3. 接着剤を使用せずに接合した場合の接合性能. 0. 3.3 接着が接合性能に及ぼす影響. 5. が小さめに出てしまった。. O. 考えられることを踏まえても)ほぞ高さ方向の値. ■−U. きめであるので,年輪傾斜が450 ではなかったと. ︵もさl盲≡20モOd2d. ととなる。本実験の場合,(ほぞ幅方向の値が大. 2. 4. 6. 8. 10. Elapsedtimefromjointingtoexperiment(day). Fig・12・ComparisonofPp・ypbctwccnglucdjoint andunglucdjoint..

(8) 含水率変化がほぞ接合部性能に与える影響. 比例限たわみが大きくなったためである。. Oven−dけ. 35. ︵もさ. なお,比例限荷重への接着剤の影響は,初期剛. ら剛性が求められず,強度のみ必要とされる場合 には,接着剤未使用でも比例限荷重程度までは, ある程度対応できると言える。. 25. ±∈≡ 2 0 モ O d O L d. 性率へのそれと比べると小さかった。このことか. 30. 桓. また,初期剛性率や比例限荷重は時間経過とと もに,接着剤の使用の有無の影響は小さくなった が,接合部剛性では,時間経過とともに,接着剤. 野プ戸一』. 20. Sawingpa址ern 15. −−0−:Fl虞grain ◆:α血∂g帽in −一口ー:Edgegrain. 10 5. 0. 0 2 4 6 8 10. Elapsedtjme什omjointjngtoexperiment(day). Fig.13.Effectsofsawingpatternandmoisture. COntentOfthetenonparts.. の有無の影響が明確になった。. の木取りによる,かんごう度変化の違いによるの. 3.4 ほぞ身材の木取りの影響 「ほぞ穴材」はすべて追柾の気乾材を使用し,「ほ. ならば,「木取り」の影響は大きいと言えるだろう。. ぞ身材」の木取りと含水率を変えて,接合性能の. これは,Fig.5から,「ほぞ穴材」の木取りの影. 比較を行った。. 響は小さいと考えられることと対照的である。. なお,用いた材の気乾状態での比重と縦ヤング 係数をTablelに示す。. 一方,全乾材では,木取りの影響はほとんど見 られなかった。. 結果をFig.13に示す。比例限荷重は,気乾材 では,「柾目材」く「板目材」く「追柾材」であった。. なお,各木取りの「ほぞ身材」の寸法変化を測 定した(Fig.14)。. ほぞ幅方向の結果は,木材の異方性に関する一. 接合部の強度発現は,「ほぞ身材」の強度や,. 般的な傾向に合っておらず,測定誤差の可能性が. 接合部のかんごう度が大きく関わっている。. ある。ただ,ゆがんで変形してしまったために,. ただ,一般に,柾目と板目には大きな強度の差 がないと思われるので,柾目∼板目の木取りでは,. そのような測定値になってしまったとも考えられ. 「ほぞ身材」の強度は比重に比例していると考え てよいだろう。本実験の場合,各木取りで比重が 異なっていたが,特に,「板目材」と「柾目材」. ところで,接合部において,接着剤の硬化に伴っ. て,かんごう度の変化が生じていることも考えら. Flat grain. S.G.. O.465±0.045. 0imasagrain O.486±0.048 Edge Rrain Mortiseparts. O.452±0.039. E(tf/cm2). 肋許a叫. _一一. 0. Tenon parts. .2. Tablel.Basicpropertiesofspecimens.. 0. 3. れる。比重で説明しきれない部分が,「ほぞ身材」. ︵一目百︶∃百0こ○百○甥百06竃月払∃月U. るものよりも大きいと思われる。. ’︼ 0. に関する比例限荷重の結果は比重の差で説明でき. 56.3±9.6 仲)Dep也. 57.2±10.2 54.5±8.8. 5. 10. Elapsedtimefromjointingtoexperiment(day). S.G.. Oimasagrain O.478±0.050 Note:S.G.:Speci丘cgravity;E:Young’smodulus.. Fig.14.Relationshipsbetweenchangeindimen−. Sionoftenonandelapsedtimefromjoint− ingtoexperiment.. 59.

(9) 大矢. 智・田中 一成. る。 参考文献. 仮に,この測定結果が正しいとすれば,乾燥に. 伴うゆがみの影響もあったのかもしれない。また, これにさらに,ほぞ幅方向の影響とほぞ高さ方向 の影響が複合したため,Fig.13のような結果に なったとも考えられる。. 1)宮島寛,佐藤武司:コーナージョイントとしてのだぼ ほぞおよびフィンガージョイントT法の凄合性能の比. 較,北大農演報告,34,275−286(1977). 2)石井誠,宮島寛:木製小椅子の仕口性能の比較,同上, 38,121−138(1981). 3)石井誠,宮島寛:各種仕口に関する基礎的研究−2一曲 げ性能について,同上,40,581−596(1983).. 4.結 論. 4)石井誠,宮島寛:各種仕口に関する基礎的研究−3一小 椅子フレームヘの適用,同上,40,753−772(1983).. 乾燥したほぞ身の使用により,接合性能が変化 するのであれば,ほぞ接合の作成を通して,水の. 出入りによって木材の寸法が変化することや,寸 法変化によって,木材製品の性能が変化すること を習得することが可能となる。また,ほぞ接合作. 5)加藤幸一,登山光善,今川允,近藤明博,平瀬志朗 :技術科教育の指導内容・方法改善のための基礎的研 究(1)−ほぞ接合の強度的性質に及ぼすかん合皮の影響−,. 群馬大学教育学部紀要芸術・技術・体育・生活科学 編,25,331−340(1989). 6)今山延洋,他端利恭,杉浦雅美,中村勇:ほぞ凛合. 業を容易にすることで,中学生のほぞ接合への意. の曲げ強さにおよぼすほぞ長さの影響,木材学会誌,3‘,. 欲の向上が見込まれる。. 85−91(1990).. 本研究では,乾燥したほぞ身を用いることで,. 接合作業を容易にした場合の接合性能を検討し. 7)中里真之:ほぞ接合の研究圧縮した木材の回復につ. いて,東京学芸大学紀要6部門,41,27−33(1989). 8)R本木材学会・物理・工学編編集委員会:”木材科. 学実験書Ⅰ.物理・工学編”,343,中外産業調査会. た。 その結果,「ほぞ身材」に全乾材を用いた場合,. (1985).. 接合後の時間経過に伴って,接合性能が向上し, 「全乾材」を用いることで,「木殺し」と同様な 効果が得られることが分かった。. その他,木取りや接着剤の有無についても検討 し,以下のような結果が得られた。 ・「ほぞ穴材」の木取りの影響(板目と追柾) はほとんどない。. ・接着剤を使用することで,初期剛性率は大き く向上する。接合部の接着が比例限荷重に及 ぼす影響は,初期剛性率へのそれよりも小さ い。. ・「ほぞ身材」の木取りが比例限荷重へ及ぼす 影響は,気乾材では明らかだが,全乾材では ほとんどない。. 60. (大矢 智 札幌校准教授) (田中 一成 札幌校1998年卒業).

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