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第2分科会

「野生生物が絶滅しそうな問題と

市民・社会活動のかかわり」

NPO法人 ふくおか環境カウンセラー協会

(2)

2 2010 2050 5 20

(3)

-(food web)

(grazing food web) (detrital food web)

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(5)

2

10 100 2

A B A 10 10 B 1 91 9 1

A B B

(6)

4

(7)

6 90 99 5 5 P-T K-T [2] K-T P-T

(8)

1998 70%

E. O. 100

1600

(9)

1680

20 17 70

20

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野生生物が絶滅する問題と市民・社会活動

ふくおか環境カウンセラー協会 担当:三苫達久

ポスト

2010愛知目標

環境カウンセラーの向かうべき方向

ビジョン(展望)として「自然と共生する社会」すなわち

2050年までに生物多様性が評価され、保全され、回

復され、そして賢明に利用され、それによって生態系

サービスが保持され、健全な地球が維持され、全て

の人々に不可欠な恩恵が与えられる」世界である。

キーワードは

「生態系サービス」

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生態系とは

今から考える生態系は、地球を生物、 地殻、海洋、大気などのシステムの集 合体として捉え、これらシステム相互の 物質循環、エネルギー循環によって地 球という惑星を捉える考え方の中で、 人間と地球の自然科学的関わりである。 それは、人類が狩猟採集の生活様式 を取り、自然界の一要素として存在して いる間は、生物圏というシステム内であ り、農耕開始以降は人間圏という新し いシステムが地球に誕生したとみなし、 現在の地球は新しいシステムが誕生し、 システム相互の新たな均衡に向かって 変化しつつある時代に入ったという考え 方である。

生態系とは

ある一定の区域に存在する生物と、それを取り巻く非生物的環境をま とめ、ある程度閉じた一つの系と見なすとき、これを生態系と呼ぶ。相 互作用する動的で複雑な総体である。

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生態系とは(無機的環境)

太陽光: 太陽から放出された光は、 電磁波とされ、地上には主に 可視光線領域の光が届く、 地球に吸収される太陽光エ ネルギーの量は約120PW、 植物の光合成に使われるエ ネルギーは、その約0.04% (約50TW)と見積もられる。 人類が地上でエネルギー源 として実際に利用可能な量 は約1PW(年8670PWh)と いわれる。これは2008年時 点の世界全体の一次エネル ギー供給量(131PWh)の約 67倍である

生態系とは(無機的環境)

温度・気温: 温度とは、物質を構成する分子運動のエネル ギーの統計値であり、気温とは大気の温度である。 地球の気温: ステファン・ボルツマンの法則( E=σT4)から 算出すると、地球(大気圏外)に到達する太陽エ ネルギーは1.37×103J/㎡・S、地球が受け止め る太陽エネルギーは、1/4(πr/4πr)×0.7(アル ベド0.3)=2.4×102/ ㎡・Sである。 T4= (2.4×102/ ㎡・S)÷( 5.67×10-8/㎡・S・ K4)、T=255K=‐18℃、実際の地球の温度は 15℃、33℃分が水蒸気を中心とした温暖化ガス の効果である。 熱の南北輸送: 低緯度から高緯度への熱の移動、 大気の大循 環、海流、水蒸気の潜熱という形をとる。

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生態系とは(無機的環境)

水: 地球の創世記、微惑星の集積の終わり頃になると、 炭素質コンドライトがたくさん衝突した可能性がある。 炭素質コンドライトの中には、水(H2O)を6%も含む ものがある。地球の材料となった微惑星全体を平均 しても、1%くらいのH2Oが含まれていたと考えられ る。現在の地球の海水の質量は、地球の質量の 0.027%である。微惑星の中のH2Oの40分の1が脱 ガスすれば量的には充分ということになる。 水の有無が、他の惑星との大きな違いを生み、地 球上のすべての既知の生命体にとって、水は不可 欠な物質となった。光合成では、ATPを合成する動 力源のH+となり、その際の不要物である酸素が排 出され、現在の生態系を形作った。 地球における水の循環は、太陽エネルギーを主 因として、固相・液相・気相間で相互に状態を変化 させながら、蒸発・降水・地表流・土壌への浸透など を経て、地球上を絶えず循環している。

生態系とは(無機的環境)

酸素: 地球地殻の元素では質量が最も多く47%が酸素であり、酸化化合物として 存在する。気体の酸素分子は大気の体積の約21%を占め、ほとんどが、緑 色生物の光合成によるものである。電気陰性度が大きいため酸化力が強く、 ほとんどの元素と発熱反応を起こして化合物をつくる。地球に生きる多くの生 命体は、この反応性の高い、酸素分子を利用することによって、大きなエネル ギーを得て、高度な多細胞生物へと進化したのである。 昔の構造式

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物質循環と生態系の成り立ち

食物網

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栄養段階

植物による光合成を 起点として、エネル ギーが何段階もの生 物を経由していく事。 一つ上の栄養段階で 利用できるエネル ギーは1/10といわれ る。

炭素の循環

光合成: 太陽からのエネルギー (光子)を化学エネルギー (電子)に変え、ATPを作 り、大気中の炭素を固定 し、グルコース(C6H12O6) を作る事。 呼吸: エネギーの源ATPを作る 事、その時、グルコースか ら作られたピルビン酸 (CH3C(=O)COOH)が、

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窒素の循環

自然界での窒素固定: 生物的窒素固定は、いくつかの真正細 菌(細菌、放線菌、藍藻、ある種の嫌気 性細菌など)と一部の古細菌(メタン菌な ど)によって行われる。また、雷の放電 や紫外線により、窒素ガスが酸化され、 これらが雨水に溶けることで、土壌に固 定される 人工的窒素固定: 20世紀に入ると、ハーバー・ボッ シュ法が発明され、窒素と水素から アンモニアが合成されるようになり、 肥料として用いられるようになった。 現在の生体窒素の半分が工業的に 固定化された窒素を利用している。 つまり我々の体の半分は工場で作ら れた窒素によるものである。

生態系を流れるエネルギー

ある孤立系の中のエネル ギーの総量は変化しないと する(と主張する)法則である。 物質は生態系の中を循環し、 エネルギーは流れている。 動物の活動のエネルギーは、 元をたどれば、太陽エネル ギーが、植物等の光合成・化 学合成によって合成されたも のに依存している。また生命 活動を駆動したエネルギー は排熱となり、赤外線として 宇宙空間に放出され、宇宙 のエントロピーは増大する。 エネルギー保存則とエントロピー増大則

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生態系を流れるエネルギー

エネルギーとは: 自然科学においては、ある系が潜在的に持っている、外部に対して行うこ とができる仕事量の事、とされる。 エネルギーには様々な形態が存在し、多くは何らかの機器を使用すること で相互に変換することができる。例えば、光エネルギーは太陽電池によっ て電気エネルギーに変換することができ、また、位置エネルギーは運動エ ネルギーに運動エネルギーは電磁誘導により電気エネルギーに変換する ことができる。等々・・・ 特殊相対性理論においては、エネルギーは質量と可換とされており、質量 はエネルギーのひとつの形態だと解釈することができる。

生物多様性とは

生物の多様性に関する条約では「すべての生物の間の変異性をいうも のとし、種内の多様性(遺伝子の多様性)、種間の多様性及び生態系 の多様性を含む」と定義されている。

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遺伝子の多様性

「個体の遺伝子構成(遺伝子型)」間での多様性と「個体群の

遺伝子構成(遺伝子プール)」間の多様性があり、遺伝的多

様性はそれら二つの多様性を合わせたものである。

遺伝的多様性は、種の生存と適応において重要な役割を演

じる。遺伝的多様性が高いことは、種に含まれる個体の遺伝

子型に様々な変異が含まれ、種として持っている遺伝子の種

類が多いことを意味する。このような場合、環境が変化した

場合にも、その変化に適応して生存するための遺伝子が種

内にある確率が高い。逆に、遺伝的多様性が低い場合には、

環境の変化に適応できず種の絶滅を招く可能性が高くなる。

キーワード:

DNA(ゲノム)、有性生殖(減数分裂)、中立進化説(突然変異、

遺伝的浮動)、メタ個体群、遺伝子汚染、・・・・・・・・・・・・

種の多様性

全世界の既知の総種数は約175万種で、このうち、哺乳類は約6,000種、 鳥類は約9,000種、昆虫は約95万種、維管束植物は約27万種となってい る。まだ知られていない生物も含めた地球上の総種数は大体500万~ 3,000万種の間という説が多いようである。

種の豊富さと均等度

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生態系の多様性

様々な生態系: 見かけ(景観)の違う、自然環境は、それぞれ独立の 生態系とみなす。

生態系サービス

①供給サービス (有用性の源泉) 人間の生活に重要な資 源を供給するサービス を指す。 ②調整サービス (安全・安心の基盤) 環境を制御するサービ スのことを言う。 ③文化的サービス (豊かな文化の源泉) 精神的充足、美的な楽 しみ、宗教・社会制度 の基盤、レクリエー ションの機会などを与

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絶滅の歴史

生物の歴史は発生、分化(進化)、そして絶滅の歴史といえる。そして、およそ6億年 の間に、誕生した生物の90%以上(99%という考え方もある)が絶滅したといわれる。 大絶滅は現在までに5回あったといわれる。大量絶滅の直後には、空席になったニッ チ(生態的地位)を埋めるべく、生き延びた生物による急激な適応放散がおきる。

完新世の絶滅

約一万年前に農耕が始まって以来、人為に関する絶滅が多くなる。特に 現在、私たちは生物の歴史上、かつてないスピードでの「大量絶滅」の時 代に生きているといわれる。近代から現代にかけて起きた野生生物の絶 滅の原因は、ほぼ人類の行為に起因するものであり、地質時代の絶滅と は全く様相が異なる。

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近代からの大量絶滅

大航海時代の絶滅: 人や物品の移動が大きくなって世 界的な規模での絶滅が始まる。移 入種、乱獲、乱開発が主な原因 産業革命以降の絶滅: テクノロジーの発達(蒸気機関、エ ンジン、発電機等)により、社会活 動に大量のエネルギーの投入が 可能になった。農業革命・緑の革 命の結果と共に、人口が爆発的 に増え、大量消費、大量生産、大 量廃棄、社会を産み乱開発、乱獲、 ゴミの廃棄など大量絶滅の原因を 作っていった。

何故、絶滅は問題なのか

生態系サービスの低下が問題

私たち人間は、酸素も食べ物も作り出すことはできな

い、全て生態系サービスに頼っている。生態系が脆弱化

し、その結果として、種の絶滅が続くなら、必ずその先に

は人類の絶滅があることを理解しなければならない。

(24)

どのように「野生生物が絶滅しそうな問題」を

考え、行動していくか。

ゴミ問題:

生物多様性喪失の大きな原因の一つは、人の営み(市民・社会活動)から排 出される不要物である「ゴミ」である。生態系の物質循環によって処理(浄化) できない(物質循環の環に組み込まれない)、人為による不要な排出物「ゴ ミ」の蓄積が、地球環境(生態系)に大きな負のインパクトを与え、生物多様 性を喪失させていく。

どのように「野生生物が絶滅しそうな問題」を

考え、行動していくか。

ゴミ問題(二酸化炭素): 大まかに数字を信頼すると 生命発生前が実線(青色) 生命発生後が鎖線(緑色) 自然界は数億年という長い 時間をかけて、安定な状態 をつくってきた。 ヒト登場後が鎖線(赤色) 人類が地殻から掘り出して いる量、6×1012kg/年が、い かに多いかもわかる。

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どのように「野生生物が絶滅しそうな問題」を

考え、行動していくか

自然と共生する社会(農耕の開始から近代まで): 人は、文明の発達とともに野生下での狩猟から農耕へと生活技術を発達 させ、生きるために必要となる資源を確保するために、自然と折り合いを つけながら歴史を創ってきた。農地をつくることにより自然破壊することに よって生産性を確保しながら、自然と共生してきた。人々は、自然となじみ ながら、自然と人とが共生する道を探しながら、自然破壊(農地の開発)を してきたのである。もちろん失敗例も多く、多くの文明の崩壊もあった。 近現代までは、少々人口が増えてもそれを維持できるだけの資源の提供 が、生態系の再生産の中からできた。

どのように「野生生物が絶滅しそうな問題」を

考え、行動していくか

文明の崩壊:近代までも多くの文明の崩壊はあったが、絶海の孤島イースター島 での生態系の脆弱化による文明崩壊までの歴史は、一つのモデルケースといえる。 次期 島の状況 人口 4~5世紀頃 世界でも有数の巨大ヤシが生い茂る亜熱帯雨 林の島。 人が住み着く(マル ケサス諸島から) サツマイモの栽培、森林の伐採が始まる。 人口の増加(外敵、疫病の少ない世界)。 10世紀頃~ 祭礼(モアイ像等)が盛んになる。巨大ヤシが なくなりカヌーが作れなくなる(外界との断絶)。 1550年頃 人口のピーク 7000人~10000人 枯渇する資源をめぐり、恒常的な戦乱。 人口の減少

(26)

どのように「野生生物が絶滅しそうな問題」を

考え、行動していくか

自然と共生する社会(近現代): 近現代においては、生物が人間に与えている恩恵(生態系サービス)を 理解せずに、一方的な収奪が行われ、多くの生物が絶滅し、生態系を変 えていった。その不都合な真実に、人は気づき自然を保全、回復、再生 させ、自然と人の営み(市民・社会活動)が調和する「自然と共生する社 会」を目指している。 しかし、自然の生態系の再生産の中から、現在の人口を維持する資源 は提供できない、多くのエネルギーが必要である。この折り合いをつけて いくという難しい、人類の生存にかかわる問題がある。

どのように「野生生物が絶滅しそうな問題」を

考え、行動していくか。

我々がしなければならない事

「野生生物の絶滅」を防ぎ、生物多様性を保全するために、 乱獲を止め生態系の再生可能な範囲で利用していかねばならない。 乱開発を止め、乱開発(河川の横断構造物等)された自然を回復してい かねばならない。 移入種の問題にも取り組んでいかねばならない。 「ゴミ」の排出を抑制する「循環型社会」に向けて努力していかねばなら ない。 その他・・・・

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おわりに

種の絶滅が続くなら、必ずその先には人類の絶滅がある

ことを理解しなければならない。「野生生物の絶滅」は、人

類の生存基盤である生態系の劣化を図るバロメーターで

ある。

ご静聴ありがとうございました。

参照

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