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266 理学療法科学第 17 巻 4 号 I. はじめに 呼吸筋力の指標となる最大口腔内圧及び胸腔内圧等の測定は, 臨床的に広く用いられている その呼吸筋力の特性は 1900 年代前半に Roher(1916 年 ),Senner(1921 年 ), Rahn(1946 年 ) などが volume

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呼吸筋力の測定

Measurement of Respiratory Muscle Strength

解良 武士

1)

TAKESHI KERA, MA, RPT1)

1)Department of Physical Therapy, Waseda College of Medical Arts and Sciences : 354-3 Ota, Iwatsuki-city, Saitama 339-8555,

Japan. TEL +81 48-758-7113 FAX +81 48-758-7120 E-mail: okerasan@mtf.biglobe.ne.jp Rigakuryoho Kagaku 17(4): 265–271, 2002. Submitted Mar. 11, 2002. Accepted May 15, 2002.

ABSTRACT: Measurement of respiratory muscle strength is one of the examinations of respiratory function, and is

useful to the diagnosis of respiratory insufficiency and neuromuscular disease, and to the evaluation of clinical features. The present article described the measurement methods of respiratory muscle strength.

Key words: respiratory muscle strength, PImax, PEmax

要旨 : 呼吸筋力測定は呼吸機能検査の1つであり,呼吸不全,神経筋疾患等の診断および病態の評価に有用である。本 稿では,呼吸筋力の測定方法について述べる。 キーワー ド : 呼吸筋力,PImax,PEmax 1)早稲田医療技術専門学校理学療法学科:埼玉県岩槻市太田字新正寺曲輪354番3(〒339-8555)TEL: 048-758-7113 FAX: 048-758-7120 E-mail: okerasan@mtf.biglobe.ne.jp 受付日 2002年3月11日 受理日 2002年5月15日

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I. は じ めに

呼吸筋力の指標となる最大口腔内圧及び胸腔内圧等の 測定は,臨床的に広く用いられている。その呼吸筋力の 特性は1900年代前半にRoher(1916年),Senner(1921年), Rahn(1946年)などがvolume-pressure diagramとして報告 している1,2)。彼らは口腔内圧を肺気量と関係させて測定 し,最大口腔内圧が肺気量に依存することを示した。呼 吸筋力に影響する因子はこのほかにも性3-7),年齢3-7),体 格4,6,7),姿勢8,9)等がある。呼吸筋力の測定は,呼吸器疾 患の病態を把握するためにも重要である。本稿ではその 呼吸筋力の測定意義と測定方法について述べる。 II. 呼吸筋力 と は 呼吸筋は吸気筋と呼気筋に大別される。吸気筋の主動 作筋は横隔膜で,その面積と運動から計算される吸気量 の寄与は全換気量の約60%にあたる10)。一方,健常者に おいては安静時の呼気が肺と胸郭の弾性収縮力のみで行 われるため,呼気筋には主動作筋と定義されるものはな い。努力呼吸を必要とする場合は,吸気時には呼吸補助 筋が動員され,斜角筋,胸鎖乳突筋などの活動がみられ る。呼気時には腹横筋,腹斜筋群,腹直筋などが活動す る11) 呼吸筋力の測定は,吸気努力あるいは呼気努力時の口 腔内圧をある一定肺気量位で測定することで行うことが 一般的である。全肺気量位(TLC)レベルから段階的に 肺気量を減じていき,その肺気量位で得られる吸気およ び呼気圧の最大値をそれぞれの肺気量における最大吸気 口腔内圧(PImax),最大呼気口腔内圧(PEmax)と呼ぶ。 PImaxおよびPEmaxは肺気量に依存し,前者は最大呼気 位,後者は最大吸気位での値が最も高くなる。この圧と 肺気量との関係を圧量関係と呼び,特に最大口腔内圧で 求めるものを“最大努力時における口腔内圧と肺の圧量 関係”と呼ぶ(図1)1,12) III. 測定対象と その意義 呼吸筋力低下は,呼吸筋弱化と呼吸筋疲労に分類され る13)。呼吸筋弱化または疲労のいずれでも換気量が減少 するため,肺胞低換気を生じ,高炭酸ガス血症を伴う低 酸素血症を起こす。 1. 呼吸筋弱化 呼吸筋弱化が原因で呼吸障害を呈する代表疾患は神経 筋疾患である。呼吸筋も骨格筋である以上筋力弱化を免 れることはない。Black & Hyattは神経筋疾患の確定診断 が行えなかった患者の呼吸筋力低下が,四肢筋力弱化よ り早期に出現していた症例を報告している14)。五十嵐ら は強 直性 筋ジ ス トロ フィ ーの 経過 観察 からPImax<30 cmH2Oを下回ると呼吸管理が必要となると報告してい る15)。またSahn & Lakshminarayanは100名の人工呼吸器装 着患者から,PImax>30 cmH2Oを上回ると人工呼吸器管理 から離脱可能となると述べている16)。慢性閉塞性肺疾患 (COPD)においては横隔膜の平定化によって横隔膜が十 分に働かないため17),PImaxは特に低下する。Rochester &

BraunはPImaxが55 cmH2Oを下回るとPaCO2が急激に上昇

すると報告している18)。肺気腫などの病的状態では,吸 気筋のみならず呼気筋力の減少についても考慮する必要 がある。肺線維症では健常人と比較して,呼気筋力は低 下しないが吸気筋力は減少する。一方COPDでは吸気筋力 低下に続き,呼気筋力も低下する(図2)。COPDの主要な 病態の1つは気道閉塞現象であり,呼気時の抵抗増大に伴 う呼吸筋疲労から呼吸筋力低下に至った結果であるとさ れる(大久保)。 2. 呼吸筋疲労 COPDなどの重症呼吸不全を持つ患者は,特に急性増 悪時には肺不全とともに呼吸仕事量が増加し呼吸筋疲労 を起こす。その呼吸筋疲労は最大口腔内圧測定,最大経 横隔膜圧測定,電気刺激,筋電図などで評価できる13)。そ 図1 肺気量と呼吸筋力の関係(Volume-pressure diagram) 文献12より引用 肺気量と最大口腔内圧の関係を示す。理想では肺気量%VC が100%で最大呼気圧,0%で最大吸気圧が測定されるべきで あるが,実際は空気の圧縮と膨張により肺気量が変化する。 また観測される各肺気量での筋力は肺と胸郭の弾性収縮お よび拡張圧(Prs)により影響を受け,真の呼吸筋力はPmus である。

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の呼吸筋疲労評価の1つとして,呼吸筋力測定は重要であ る。 健常人でも吸気または呼気負荷(この場合圧力)を連 続的に与えると,PImaxとPEmaxは筋疲労によりそれぞれ 減少する。実験的に無負荷時のPImaxの50%に相当する吸 気圧閾値負荷を与えた場合,筋疲労によりPImaxは経時的 に減少する。さらにある時点からはPImaxは負荷圧を下回 り,換気量が保てなくなる(図3)19)。この負荷の経過中 におけるPImaxの低下が呼吸筋疲労であり,換気量が保て ない状態がポンプ不全である。特にCOPDの場合は無負荷 でのPImaxが横隔膜の平定化により元々低く17),気道抵抗 (吸気負荷にあたる)に打ち勝つ発生圧との差が少ない。 よってCOPDでは容易に呼吸筋疲労を起こす20) 呼吸筋疲労を予測する因子としてTime-Tension Index (TTdi)が用いられる。TTdiは吸気時間(TI)を1回換気 に要する時間(TTOT)で割った値(TI/TTOT)と吸気時平 均経横隔膜圧(Pdi)をPdimaxで割った値(Pdi/Pdimax) との積(TI/TTOT)×(Pdi/Pdimax)で定義される21)。こ の値が0.15までは疲労が起きないが,0.20を上回ると吸気 筋疲労が起きる。呼吸筋,特に横隔膜筋力の弱化が推察 される病態では,最大横隔膜筋力に対して必要とされる 横隔膜筋力が相対的に大きくなる。結果TTdiは0.20を越 え,容易に吸気筋疲労が起こる。ただしTTdiを求めるた めには侵襲的に経横隔膜圧を測定する必要があり,被験 者に大きな負担となる。この負担を軽減する方法として, 口腔内圧を利用する方法がある。吸気運動中に突然マウ スピースを閉塞し,その閉塞から0.1秒後の発生圧(P0.1ま たはP100)を測定する。このP0.1とTIで適正化された平均 吸気口腔内圧(PI=5P0.1×TI)を最大吸気口腔内圧で除 した値(PI/PImax)がPdi/Pdimaxと良い相関を示す22)と云 われており,内部抵抗の増大している患者への応用が示 唆されている(図4)。 図2 最大努力時における口腔内圧と肺の圧量関係の健常者と FLD(肺線維症;右)および COPD(慢性閉塞性肺 疾患;左)との比較(国際医療福祉大学大久保隆男先生の御好意により掲載) FLDでは吸気筋が主に弱化するが,COPDでは吸気筋力・呼気筋力ともに弱化する。また各肺気量が上昇するためルー プは小さく,かつ上方へ変位する。 図3 呼吸筋疲労のシェーマ 安静時PImax50%の圧閾値負荷(Threshold load)を与えた場 合のPImaxの変化を示す19)。負荷開始直後は負荷に対して十 分なPImaxがあるため,換気量を保つことができる。しかし PImaxは疲労により減少し,ついには圧閾値を超えることが できずに換気が不能あるいは低換気を呈する。

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IV. 呼吸筋力の測定方法 1. 測定方法の種類 呼吸筋力の測定は経鼻にてラテックスバルーンを食道 に留置したときに得られる食道内圧(Pes),同様の手技 で胃にバルーンを留置し得られる胃内圧(Pg),更にこの 2つの差をとった経横隔膜圧(Pdi)を用いた方法23),あ るいは口腔内の圧力を計測する最大口腔内圧(PImax, PEmax)24,25)を用いる方法がある(図5)。バルーンを用い る方法は横隔膜の純粋な収縮力が得られる反面,侵襲的 で操作が難しく理学療法分野には適さない。後者は圧力 計を接続したマウスピースで口腔内圧を測定する方法で あり,非侵襲的である。更に胸郭・腹部の呼吸筋力を包 括的に評価できるためにスクリーニングとして非常に有 用である。以下最大口腔内圧を中心に説明を加える。 2. 測定機器のセッティング 最大口腔内圧を測定するには,直径3 cm程度のシリン ダーにマウスピースとアネロイド型圧力計を連結し,被 験者に測定する肺気量位でマウスピースをくわえさせ, 吸気または呼気努力を行って,その最大値を測定3)する。 測定時に注意すべき点は,声門閉鎖または頬筋の使用に よる圧の過大評価である。これを防止するために直径1- 2 mm程度(または14-20 gaugeの注射針)の小孔4,14,26,27) をシリンダーに開けて,測定時に口腔内の空気を外に逃 がすようにする。この小孔のサイズに関しては統一され 図4 TTdiとその算出方法(文献20,22より引用) グラフ左上から右下への双曲線(TTdi=0.15~0.20)がCritical zoneとなり,それより左下は疲労が起こら ない。逆に右上は疲労が起こる。非侵襲的にTTdiを求めるには,急激な閉塞を行った際の閉塞から0.1 sec 後の口腔内圧測定(P0.1またはP100)を数回行い,その適正化された平均値(PI=5P0.1×TI)をPdiとし PdimaxをPImaxに置き換えてればよい(TTmus)。 図5 呼吸筋力の測定方法 Pdimax;最大経横隔膜圧,Pgmax;最大胃内圧,Pesmax;最 大食道内圧,PImax;最大吸気口腔内圧,PEmax;最大呼気 口腔内圧

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た規格(直径,深さ)はない。また呼気(吸気)開始か ら遅れてピーク値が観測された場合,ある程度肺内の空 気が出入流した後ということになり,測定開始時の肺気 量の圧を反映しないので注意を要する。しかしこの値は 一般に小さいため問題にならないことが多い。 使用するマウスピースはシリンダー状かフランジ型 (翼付き)のものが望ましい。ただしフランジ型は口唇か らの息漏れが起こりにくい反面,不快感により低値をと る可能性もあるので注意を要する28)。ただし筆者の経験 では,フランジ型の方が口輪筋の弱い高齢者や,呼吸筋 が極端に強い若年青年には向いていると思われる。 測定圧はcmH2O,つまり水柱を何cm持ち上げられるか という単位で表現するか,またはPa(パスカル)を用い る。1 KPa=10.2 cmH2Oである。一般的にはcmH2Oの方が 直感的に分かりやすく,日米の研究者は前者を,欧州系 の研究者は後者を用いる。 3. 測定方法 筋収縮を引き起こす方法としては,随意的な方法と不 随意的な方法の2種類ある25)。随意的な方法としては自発 的な吸気・呼気努力,あるいは鼻を啜る動作(sniff)が ある。この方法は被験者の努力に依存する反面,侵襲が 少ない。さらに補助筋を含めたすべての呼吸筋力を包括 的に評価できる。 不随意的な方法は電気刺激や磁気刺激で横隔膜を単収 縮または強縮させる方法である25)。この方法は被験者の 努力には依存しない反面,侵襲的で,特に電気刺激は横 隔神経を経皮的に刺激するためかなりの苦痛を伴う。磁 気刺激は電気刺激に比較して苦痛は少ない。またこれら の刺激は一般的に横隔膜しか刺激しない呼吸を行わせる ため,包括的な呼吸筋力測定とはいえない。さらに吸気 しか測定ができない。よって包括的な呼吸筋力を捉える には,随意的な努力による最大口腔内圧測定がもっとも 適している。 測定操作としてはPImaxは残気量位(RV)レベルまで 呼出させてから吸気努力を行い測定し,PEmaxはTLCレ ベルまで吸気を行ってから呼気努力を行い測定すると最 大値が得られる。ただし実際は気体の圧縮と膨張が起こ るので,例えば下の場合ではボイルの法則により, RV(1.4 l)×大気圧= 吸気努力時の肺容量×(大気圧-PImax)= 一定吸気努力時の肺容量=1.7 l TLC(6.0 l)×大気圧= 呼気努力時の肺容量×(大気圧+PEmax)= 一定呼気努力時の肺容量=4.8 l PImax=160 cmH2O=117 mmHg PEmax=240 cmH2O=176 mmHg 大気圧=760 mmHg (年齢20歳,身長170 cm,男性としてRVおよびTLCを算出) となり,PImaxがTLCの28%,PEmaxがTLCの80%(%VC でそれぞれ5%,73%に相当)肺気量位で測定される。こ の肺気量の増減量は最大口腔内圧,TLC,RV,気圧など によって変化する。 最大口腔内圧は図1のように,呼吸筋が発生する圧力に 胸郭や肺の弾性収縮圧または拡張圧を加えたものであ る。もし胸郭や肺の弾性収縮力などの影響を少なくした いのなら,機能的残気量(FRC)レベルで最大口腔内圧 測定(PImax,PEmax)を測定すればよい。ただしFRCで は横隔膜と腹筋群双方とも筋が弛緩している状態である ため,圧力としては最大にはならない。 4. 測定値の算出方法 PImaxおよびPEmaxの決定方法には①単純に最大値(瞬 間値)を採用する方法14,27,29),②移動平均法(時間幅1ま たは2秒)を用い,その間の最大値を採用する方法27),③ 1秒間持続できる最大値29)などがある(図6)。圧の過大評 価があるので①は推奨できない。②,③の方法はアネロ 図6 呼吸筋力の最大値の取り方 最大値の取り方には①単純に最大値(ピーク値),②1秒ない し2秒間の平均値で最も高い値,③1秒ないし2秒間保持でき た最大値がある。これらの値は①>②>③の関係にある。測 定値の決定はアーチファクトの影響が受けにくい②,③が望 ましい。

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イド型圧力計では測定できないので,電気的圧トランス デューサーを用いて経時的にモニターする必要がある。 アネロイド型圧力計を用いるときは,1秒ないし2秒間保 持努力をさせたときの最大値を採用3)する方法が一般的 である。 5. 再現性 最大口腔内圧の測定においても“なれ”や学習効果が 存在する。Cookら2)は短期学習効果はないが,ある患者 では長期間の学習効果を認めている。Wenら26)は1988年 から1995年までの間に施設に入所した159名の子供と19 名の大人から得られた367回の呼吸筋力測定値を後方視 的に検討した結果,前半のデータより後半のデータが高 く,これは学習効果によるものと報告している。逆に西 村ら30)は6回の間欠測定でのデータから,少なくとも3回 測定を行えばそれ以降は安定した値が得られるとしてい る。日内変動については寺本ら31)が朝,昼,夕方の3回の 最大口腔内圧の変化を若年者と高齢者で検討している が,いずれも日内変動は5%以内であり測定値の評価に影 響を与えるような大きな変動はないと結論づけている。 最大口腔内圧を測定するためには少なくとも数回の練習 が必要である。さらに姿勢変化および体位の変化も肺気 量に影響を及ぼし11),このことも最大口腔内圧に影響す る8,9)と考えられる。一般的には坐位で行うことが望まし い。 V. 正常値 最大口腔内圧の正常値としては欧米を中心に数多くの 予測値が報告されている。特にEnrightら(N=4443)5) Leechら(N=924)4),Bruschiら(N=625)32)のデータは, 大標本調査から年齢,身長や体重などのパラメーターと の相関を求め,それを用いて予測値を導き出している。

Black & Hyatt(N=120)3)の成績は比較対照として従来か

ら数多く用いられてきた。しかしEnrightらの予測式や国 内の報告と比較しても明らかに高値で日本人には当ては めにくい。国内では菊池(N=20)33)の基準値がよく用い られるが年齢が考慮されていない。西村ら(N=116)30) 高橋と山下(N=50)6)の予測式は年齢を考慮されている が,Enrightらのような大標本ではない。PImaxやPEmaxに は他の人種間の差34)があることは明らかで,欧米人と日 本人との格差があると考えられる。 VI. おわ り に 呼吸筋力は,呼吸器疾患をもつ患者の運動能力を決定 する1つの因子であると考える。よって呼吸筋力測定は急 性期,慢性期のいずれの呼吸器疾患や神経筋疾患等にお いて,その病態把握や理学療法における運動の効果判定 の方法として非常に有用である。 謝辞 本稿を寄せるにあたって,データの御提供や御助言を いただきました国際医療福祉大学大久保隆男先生に深謝 いたします。 引用文献

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