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Familienpflegerは州資格として 各州の法律にも 4 Altenpflegehelfer の養成 教育 の概要 とづいている こ の よ う にAltenpflegehelfer 養 成 教 育 は ここでは Altenpflegehelferに注目し まずは 各州の法律で規定されている

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ドイツにおける Altenpflegehelfer の養成

教育

-ラインラント・プァルツ州の例を中心に- 浦和大学短期大学部 高 木   剛 はじめに  日本では急速に進行する少子高齢化の中で、 年々介護サービスを必要とする高齢者が増えてい る。しかし、その一方で、高齢者介護を担う人材 不足が深刻化しており、高齢者介護を支える人材 育成は大きな社会問題となっている。しかも近年 では、要介護高齢者の介護ニーズが多様化・複雑 化しており、それらに適切に応えるために、介護 の担い手の資質の向上も強く求められている。   現 在 日 本 で は 介 護 の 担 い 手 と し て、 介 護 福 祉 士、 介 護 職 員 基 礎 研 修 修 了 者、 ホ ー ム ヘ ル パーなどが挙げられるが、2015年度からは新た に「准介護福祉士」(本稿で取り上げるドイツの Altenpflegehelferに匹敵)の創設が予定されてい る。准介護福祉士は、介護福祉士養成施設の卒業 者が介護福祉士国家試験に「不合格」であった場 合などに付与されるばかりか、同じ国家試験の受 験資格でありながら、実務経験ルートを経た者は 対象外とされているなど、この資格制度の不透明 さや矛盾が浮き彫りになっている。  ところで、先駆的福祉国家であるドイツでは、 主 と し てAltenpflegerとAltenpflegehelferが 高 齢 者 介護の中心的な担い手となっているが、両者と も日本よりも先に養成制度が確立されているう え、両者の養成制度が連動しているなど、日本 にとって参考になる点が少なくない。とりわけ Altenpflegehelferの養成(教育)は、今後日本の 准介護福祉士制度を展望するうえで有益であると 思われるが、その先行研究はほとんどなく、日本 ではAltenpflegehelfer養成(教育)の実態があま り知られていないのが現状である。  そこで本稿では、ドイツのAltenpflegehelferの養 成制度(教育)について、ラインラント・プァル ツ州(以下、RLP州)の例を中心に概観し、2015 年度に創設が予定されている、日本の「准介護福 祉士」制度の検討に資する点を考察することを目 的とした。 1.研究方法  RLP州教育センター職員R氏、およびドイツ赤 十字社高齢者センター職員M氏からの情報提供 に 加 え、RLP州 のAltenpflegehelfer養 成 の 管 轄 省 である「教育・女性・青少年省」(Ministerium für Bildung, Frauen und Jugend)のホームページ、そ の他、文献・資料等により、Altenpflegehelferの 養成(教育)の概要について整理した。  なお、AltenpflegerおよびAltenpflegehelferは男性 名詞であり、これらの女性名詞は、Altenpflegerin およびAltenpflegehelferinであるが、本稿では紙幅 の関係で、特に区別を付けず、男性名詞で統一し て記載した。 2.ドイツにおける高齢者介護の担い手  ドイツにおける高齢者介護の中心的な担い手と しては、Altenpflegerをはじめ、その下位職種で あるAltenpflegehelferが挙げられる。さらには、や やマイナーなものとしてHaus-und Familienpfleger (又はFamilienpfleger)という、主として在宅介護 の担い手も挙げられる。これらはいずれも、増 大する要介護高齢者の介護問題に対処するため に創設された職業資格である。これらの根拠法 は、Altenpflegerは国家資格として連邦法で規定 されているのに対し、AltenpflegehelferやHaus-und

高 齢 者 へ の 支 援

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Familienpflegerは州資格として、各州の法律にも とづいている。  ここでは、Altenpflegehelferに注目し、まずは そ の 養 成 の 歴 史 的 展 開 に つ い て、Altenpfleger と 関 連 づ け な が ら 概 観 す る。 な お、Haus-und Familienpfleger養成については、十分な紙幅がな いため、本稿では省略する。 3.Altenpfleger お よ び Altenpflegehelfer 養 成の歴史的展開  ドイツでは1950年頃から高齢化の進行ととも に、高齢者介護の担い手の確保が急務な課題と なった。1965年にドイツ公私社会福祉連盟が社会 的援助を担う専門職養成、すなわち、養成期間1 年間とし、理論および実務教育を600時間とする 養成の在り方等について勧告した。1969年にノル トライン・ヴェストファーレン州がドイツで最初 にAltenpfleger養成について制度化し、その養成 がスタートしたのを皮切りに、その後の約10年間 で全ての州でAltenpflegerが進められた。この流 れの中で、下位職種であるAltenpflegehelferの養 成もそれぞれの州において着手されることとなっ た。  AltenpflegerもAltenpflegehelferも、 国 家 認 定 の 州資格としてドイツ各州で養成されてきたが、と りわけAltenpflegerは、看護職(Krankenpfleger / Krankenschwester)との社会的評価や待遇面の格 差などが問題となり始めた。また、Altenpflegerの 養成教育が各州によって異なっていたことや、さ らにはその業務が介護のみならず医療行為を含む 内容へと拡大してきたことから、幾多の議論の結 果、Altenpflegerは2003年8月から連邦国家資格 へ格上げされることとなった。Altenpflegehelfer についても一時は連邦国家資格として法案に盛り 込まれたが、審議の結果、Altenpflegehelferの業 務範囲等を考慮した場合、養成(教育)を連邦法 で規定することは不要との判断から削除され、こ れまでどおり各州の法律にもとづいて養成される こととなった。 4.Altenpflegehelfer の養成(教育)の概要  このようにAltenpflegehelfer 養成(教育)は、 各州の法律で規定されているため、各州によって 多少異なっている。以下、Altenpflegehelferの養 成(教育)について概観する。  Altenpflegehelferの 養 成( 教 育 ) は、 各 州 の 法律で規定された職業専門学校もしくは専門 学 校 で 行 わ れ る。 入 学 要 件 と し て、 一 定 の 年 齢(多くの場合17歳)に達していることに加え、 Altenpflegehilfeについて学習するために必要な基 礎的な学力(基幹学校を卒業など)や一定の職業 知識・経験などが問われる。職業専門学校や専門 学校への入学の可否については、申請書類や面接 などによって決定される。  Altenpflegehelferの養成期間はほとんどの州が 1年間である。養成教育は「理論教育」と「実務 教育」で構成されているが、これらの時間数は州 によって若干異なる。例えば、ヘッセン州では養 成期間1年間で、理論教育700時間、実務教育900 時間で、合計1600時間が必要である。また、バイ エルン州もヘッセン州と同様、養成期間が1年間 であるが、理論教育800時間、実務教育700時間、 合計1500時間が必要とされる。RLP州では、養成 期間1年間で、理論教育800時間、実務教育850時 間、合計1650時間が必要である。その他、ハンブ ルク州のように、養成期間が2年間で、理論教育 960時間、実務教育2240時間、合計3200時間とい うケースもある。  修了試験として、多くの州では、筆記試験、口述 試験、実技試験が課せられる。この修了試験で一定 の水準に達している場合、卒業時にAltenpflegehelfer の資格を取得することができる。資格の名称は、 「Staatlich anerkannter Altenpflegehelfer」「Staatlich

geprüfter Altenpflegehelfer」「Staatlich anerkannter Gesundheits- und Pflegeassistent」など、州によっ て異なる。

 その他、Altenpflegehelferの養成課程を修了後、 引き続きAltenpflegerの養成課程(3年制)に進 むことも可能で、その際は、Altenpflegehelfer養 成課程で要した期間(通常1年間)は短縮される。

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5.RLP 州における Altenpflegehelfer の養成教 育カリキュラム  ここでは、Altenpflegehelferの養成教育カリキュ ラムを概観するために、RLP州の例を取り上げる。  RLP州におけるAltenpfleger養成教育は、1978年 にスタートし、その後1991年、2000年、2004年と いう具合に、数回の法改正を経て、現在の養成教 育へと至っている。Altenpflegehelferもこのよう な法改正に連動して養成教育が見直されてきた。  表1に示されているAltenpflegehelferの養成教 育カリキュラムは、Altenpflegerが連邦国家資格 化する以前(2000年改正時)のものである。養成 期間は1年間で、科目としては、「ドイツ語/コ ミュニケーション」「宗教学/宗教教育学」「社会 学」「法学/行政学/職業学、老年学」「保健学/ 病理学/栄養学」などの他、実務教育が課せられ、 理論教育920時間、実務教育700時間、合計1620時 間が必要とされていた。  その後、RLP州では2004年からAltenpflegerが連 邦国家資格として養成され始めたが、これに合わ せて、Altenpflegehelferの養成教育も見直された。 Altenpflegehelfer養 成 教 育 は、Altenpflegerの 養 成 教育と連動して、これまで配置されていた科目が 見直され、テーマごとの構成に切り替わった1) 具体的には、理論科目においては、「高齢者介護 の職業」「高齢者の個人及び状況に応じた介護」 「認知症及び老年精神医学的に変化した高齢者の 介護」「指導、助言及び対話」「生活様式における 高齢者の支援」などの必修科目と、選択科目で構 成され、合計800時間が配当された。この他にも 実務教育として850時間が課せられ、理論教育お よび実務教育で合計1650時間が必要となった(表 2)。 6.Altenpflegehelfer の業務範囲  Altenpflegehelferは、Altenpflegerの 指 示 に も と づき、要介護高齢者の入浴、排泄、食事などの基 礎介護(Grundpflege)や身の周りの世話などを 行っている。Altenpflegerの業務と根本的に異な る点は、Altenpflegerがかなりの医療行為を行え るのに対し、Altenpflegehelferは原則医療行為を 行うことができないところである。  Altenpflegehelfer業 務 の 実 際 の 例 と し て、RLP 州にあるドイツ赤十字社高齢者センター(日本 の特別養護老人ホームに相当)に勤務するM氏 (Altenpfleger)の話によると、この施設における 表1 RLP 州における Altenpflegehelfer の養成教育カリキュラム (旧) 科   目 時 間 数 必修科目 1.ドイツ語(国語)/コミュニケーション 80 2.宗教学/宗教教育学 40 3.社会学 40 4.法学/行政学/職業学 80 5.老年学 120 6.保健学/病理学/栄養学 200 7.看護学 120 8.介護演習 160 9.活動援助 80 実務教育 700 合計時間数 1620

出典) Rheinland-Pfalz Lehrplan und Rahmenplan für die Fachschule für Altenpflegehilfe. Ministerium für Bildung, Frauen und Jugend:1.2002より筆者作成

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Altenpflegehelferの主な業務内容は、入浴、排泄、 食事、移動など際の介助、レクリエーション活動 の支援、点眼、血圧測定、ベッドメイキングな どの環境整備などであり、Altenpflegerとは異な り、痰の吸引、インシュリン注射、服薬管理など の医療行為は行えないとのことである(表3)。 Altenpflegehelferの 業 務 は、Altenpflegerと 比 べ て その範囲が狭いものの、施設においては高齢者介 護を担う人材として、期待されているようである。 7.Altenpflegehelfer の現況(従事者数、性別、 勤務先、雇用形態など)   と こ ろ で、 ド イ ツ 全 州(16州 ) に お け る Altenpflegehelferの現況(従事者数、性別、勤務先、 雇用形態など)はどのような状況であろうか。  連邦統計庁の2009年度のデータ(Pflegestatistik 2009)2) によると、介護保険適用の施設・事業所 で介護業務に従事するAltenpflegehelferは、ドイツ 全州(16州)の合計で36,481名である。その内訳 は、施設勤務者が27,926名、在宅勤務者が8,555名 である。2007年度対比では、施設勤務者が29%増 加、在宅勤務者が41%増加している。男女比は1: 表2 RLP 州における Altenpflegehelfer の養成教育カリキュラム (新) 科   目 時 間 数 科 目 必修科目 Altenpflegehelfer (1年間) (2年間) 1.高齢者介護の職業 120 - 2.高齢者の個人及び状況に応じた介護 160 320 3.認知症及び老年精神医学的に変化した高齢者の介護 120 120 4.指導、助言及び対話 40 40 5.生活様式における高齢者の支援 120 - 6.高齢者介護における計画、実行、記録及び評価 60 60 7.医学的診断と治療への参加 60 140 8. 宗教的観点における高齢者介護業務の人類学的、社会学的側面の解明 80 120 9.高齢者介護業務における制度的、法的な大枠の条件の考慮 - 100 10.質を確保した高齢者介護への参加 - 40 11.危機及び困難な状況への対処 - 80 12.高齢者介護業務における理論的基礎の考慮 - 60 13. 高齢者介護業務における生活環境と社会的ネットワークの考慮 - 80 14.居住空間と居住環境整備における高齢者の支援 - 40 15.日常生活と自立行動における高齢者の支援 - 80 16.自己の健康の保持増進 - 40 17.職業的自己理解の発展 - 40 選択科目 40 140 実務教育 850 1650 合計時間数 1650 3150

出典)Rheinland-Pfalz Lehrplan und Rahmenplan für die Fachschule Altenpflege, Fachrichtung Altenpflege” Ministerium für Bildung, Frauen und Jugend:2.2005.より筆者作成

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9と女性が9割を占めている。勤務先としては、 施設が76.5%と大半を占めている。勤務先におけ る全ての職種に占めるAltenpflegehelferの割合は、 施設では4.5%、在宅では3.2%である。勤務形態 はパート雇用の割合が高く、施設では69%、在宅 では74%である(表4)。   参 考 ま で に、RLP州 に お け るAltenpflegehelfer の現況についても概観しておきたい。2009年度 の デ ー タ(Statistische Berichte)3)に よ る と、 介 護保険適用の施設・事業所で介護業務に従事す るAltenpflegehelferは1,359名である。その内訳は、 施設勤務者が1,075名で、在宅勤務者が284名で ある。男女比はドイツ全州(16州)のデータと 同様に1:9で、女性が9割を占めている。勤 務先についても、施設勤務者が80%と高い割合 を占めている。勤務先における全職種に占める 表3 ドイツ赤十字社高齢者センターにおける Altenpflegehelfer の業務の実際 業務内容 Altenpflegehelfer Altenpfleger 入浴(シャワー浴)の介助 ○ ○ 排泄の介助 ○ ○ 食事の介助 ○ ○ 移動の介助 ○ ○ レクリエーション活動の支援 ○ ○ 点眼 ○ ○ 血圧測定 ○ ○ 痰の吸引 × ○ インシュリン注射 × ○ 服薬管理 × ○ 環境整備(ベッドメイキング、掃除など) ○ ○ 介護記録 ○ ○ 注)○印は行えるもの、×印は行えないもの 表4 RLP 州における Altenpflegehelfer の現況 施設勤務 Altenpflegehelfer 1,075名 Altenpfleger 5,663名 内、女性の占める人数(割合) 963名(89.6%) 内、女性の占める人数(割合) 4,897名(86.5%) フルタイム勤務者の人数(割合) 344名(35.7%) フルタイム勤務者の人数(割合) 3,008名(53.1%) 内、女性の占める人数(割合) 282名(82.0%) 内、女性の占める人数(割合) 2,450名(81.4%) 在宅勤務 Altenpflegehelfer 284名 Altenpfleger 2,084名 内、女性の占める人数(割合) 255名(89.8%) 内、女性の占める人数(割合) 1,825名(87.6%) 合 計 Altenpflegehelfer 1,359名 Altenpfleger 7,747名 内、女性の占める人数(割合) 1,218名(89.6%) 内、女性の占める人数(割合) 6,722名(86.8%) 出典) Statistische Berichte-Pflegeeinrichtungen und Pflegegeldempfnger am 15. Bzw. 31. Dezember 2009-

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Altenpflegehelferの割合は、施設では3.7%、在宅 では2.7%とほぼ同様の割合である。勤務形態に ついてもパート雇用の割合が高く、施設では65% である(表4)。 8.日本における准介護福祉士制度  ところで、日本においてドイツのAltenpflegehelfer に相当するのは、2015年に創設予定である「准介 護福祉士」である。周知のとおり、准介護福祉士 は、2007年の社会福祉士及び介護福祉士法の一部 改正の際、フィリピンとの経済連携協定における 介護福祉士候補者受け入れに対する配慮や、国家 試験導入後の介護福祉士養成施設卒業者に対する 配慮などから創設されることとなった。とはいえ、 准介護福祉士は介護福祉士国家試験の不合格者等 に付与されるばかりか、3年間の実務経験ルート を経て国家試験を受験する者は対象外とされてい るなど、その資格の位置づけや制度の矛盾等を疑 問視せざるを得ない。准介護福祉士は、ドイツの Altenpflegehelferとは異なり、介護の職業資格とし て明確に制度化されているとはいいがたく、その 業務を含め不明慮な点が多いという状況である。 9.日本への示唆  筆者なりに、日本の准介護福祉士養成との対比 でドイツのAltenpflegehelferの特徴的なことを挙 げるならば、少なくとも次の5つを指摘できる。  (1) 介護の職業資格として明確に制度化されて いる。  (2) Altenpfleger(3年制)の養成課程と連動 した仕組みとなっており、Altenpflegehelfer の養成課程を修了後、Altenpflegerの養成 課程へ進学する場合は、養成期間が短縮(通 常1年間)される。  (3) 養成教育では、介護分野のみならず、「精 神医学」「治療と診断への協力」「健康保持」 といった医療・保健分野の内容が幅広く盛 り込まれている。  (4) 理論教育及び実務教育の合計時間数(1600 時間程度)のうち、半分程度を実務教育が 占めており、実務教育が重視されている。  (5) 修了試験として、筆記試験、口述試験、実 技試験が課せられる。  准介護福祉士制度においては、資格の位置づけ、 資質の確保、介護福祉士との役割の違い、などに おいて、不明瞭であると言わざるを得ない。その 点、ドイツのAltenpflegehelferは、これらの骨格 が整っていると言えよう。 おわりに  日本の准介護福祉士制度は、一定期間経過後に 改めてその是非が問われることになっている。し かし、准介護福祉士が創設された場合、現場の利 用者は准介護福祉士から介護サービスを受けるこ とになる。そのためには、准介護福祉士には、介 護福祉士や他職種と協働し得る、一定水準の資質 が担保されていなければならない。また、現場に おける介護職同士の混乱を防ぐために、介護福祉 士との役割分担についても、ある程度は明確にさ れる必要がある。  ドイツと日本では、福祉・教育の制度等が異な るため、単純に、日本へAltenpflegehelfer養成制 度の仕組みを導入することは困難である。しかし、 Altenpflegehelferの養成制度は、日本よりも先に 導入されており、その養成教育はもちろんのこと、 Altenpflegerとの役割分担など、参考になる点は 少なくない。今後、介護の職業資格として、積極 的に准介護福祉士の資質向上を図るのであれば、 ドイツのAltenpflegehelferの養成制度は、多くの 示唆を与えてくれるだろう。 引用文献

1) Lehrplan und Rahmenplan für die Fachschule Altenpflege, Fachrichtung Altenpflege” Ministerium für Bildung, Frauen und Jugend. 2) “Pflegestatistik 2009‐Pflege im Rahmen der

Pflegeversicherung Deutschlandergebnisse” Statistisches Landesamt.

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3) “Statistische Berichte -Pflegeeinrichtungen und Pflegegeldempfnger am 15. Bzw. 31. Dezember 2009 -Ergebnisse der Pflegestatistik” Statistisches Landesamt Rheinland-Pfalz.

参考文献 ・ 高木剛:ドイツにおける老人介護士の養成教育 -2003年施行の教育改正を中心に-.介護福祉 学.14(2):213-220.2007. ・ 高木剛:介護福祉専門職の「医療行為」に関す る研究と今後の専門職養成の考察-ドイツおよ びデンマークの現状分析を中心に.訪問看護と 介護.12(8):674-675.2007. ・ 高木剛:ドイツにおけるAltenpflegehelferの養 成制度.第18回日本介護福祉学会大会発表報告 要旨集.日本介護福祉学会:158.2010. ・ 高木剛:ドイツにおける高齢者ケアを担う人材 養成.社会事業研究.47:191-194.2008. ・ 高木剛:ドイツにおける介護福祉専門職の養成 教育-ラインラント・プァルツ州の例を中心に. 介護福祉士.3: 47-54.2004. ・ 八田和子:ドイツにおける老人介護職制度の新 展開.賃金と社会保障.1295:4-16.2001. ・ 岡崎仁史著:ドイツ介護保険と地域福祉の実際. 中央法規.2000. ・ 鬼崎信好・増田雅暢・伊奈川秀和編著:世界の 介護事情.中央法規.2002. ・ 社団法人生活福祉研究機構・ベルリン日独セン ター:日独介護保険の将来展望;介護保険制度・ 介護事業経営・介護を支える人材の現在と展望. 東京大会シンポジウム資料.2007. ・ 東京都議会議会局:ドイツにおける高齢者ケア 施策と公的介護保険制度-先駆的事例をドイツ に学ぶ.2000. ・ 仲村優一・一番ヶ瀬康子:世界の社会福祉⑧- ドイツ・オランダ.旬報社.2000. ・ 古瀬徹・塩野谷祐一:先進国の社会保障④ドイ ツ.東京大学出版会.1999. ・ A u s b i l d u n g s - u n d P r ü f u n g s v e r o r d n u n g für den Beruf der Altenpflegerin und des

Altenpflegers(Altenpflege-Ausbildungs- und Prüfungsverordnung-AltPflAPrV)Vom 26. November 2002.

・ Fachschulverordnung-Altenpflegehilfe Vom31. August 2004.Die Ministerin für Bildung, Frauen und Jugend.

・ Gerhard Schüler :Pflegeausbildung in Bewegung” Bundesministerium für Familie, Senioren, Frauen und Jugend . 2008. 

・ Gesetz über den Beruf der Altenpflegehelferin und des Altenpflegehelfers im Land Brandenburg (Brandenburgisches Altenpflegehilfegesetz- BbgAltPflHG) Vom27. Mai 2009.

・ Hessische Verordnung zur Altenpflege(Altenpflege verordnung)Vom 6. Dezember 2007.(GVBI. IS. 882).

・ I l k a K ö t h e r ・ E l s e G n a m m : A l t e n p f l e g e i n Ausbildung und Praxis.Thieme,2000.

・ Ilka Köther :THIEMEs Altenpflege. Thieme,2007 . ・ Lehrplan und Rahmenplan für die Fachschule

Altenpflege, Fachrichtung Altenpflege” Ministerium für Bildung, Frauen und Jugend.2005.

・ Thomas Klie:Recht der Altenhilfe-Die wichtigsten Gesetze und Vorschriften.Vincentz Verlag, Hannover 2003.

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「東村山いきいきシニア」の現状と課題

――9年間の社会参加支援活動の意義―― 日本社会事業大学 院前期 2004 年卒 三 輪 秀 民 Ⅰ はじめに 1 研究の視点  筆者は、9年前の2002年第41回研究大会で報告 して以来、毎年、筆者が関わった地域福祉活動に 関連するテーマで報告し、その報告内容をまとめ る形で「社会事業研究」で発表してきた。  筆者は、前述の第41回大会で「男性中高年者ボ ランティアの生きがい支援と社会福祉協議会の役 割―東村山市社会福祉協議会の地域福祉活動での 出会いから―」のテーマで報告したが、その際、 「東村山いきいきシニア」(以下「いきいきシニア」 という)についても触れた。翌2003年の第42回研 究大会で、「東村山市のいきいきシニアの活動と 今後の課題―中高年者の生きがいと健康の支援を 目指して―」のテーマで報告した。  筆者が2001年、日本社会事業学校(当時)の学 生として、実習先としてお世話になった東村山市 社会福祉協議会(以下「東村山市社協」という) での実習活動と東村山市社協の地域福祉活動計画 からスタートした「いきいきシニア」への参加は、 筆者にとっての「地域福祉」の原点である。その ときから、筆者は「いきいきシニア」とそれを支 える東村山市社協のそれぞれの会員として、現在 に至るまでそれぞれに関わりを続けている。  「中高年男性の生きがい支援」は、筆者の修士 論文のテーマであり、「地域福祉活動の実践」と ともに、筆者にとってライフワークと位置づけて いる。  その意味で、2002年6月29日の発足以来、「継続 は力なり」を実践している「いきいきシニア」の 9年間のシニアの社会参加支援活動の意義および 今後の課題について考えてみる次第である。 2 研究の方法  東村山市社協および「いきいきシニア」関係者 からのヒアリングおよび「いきいきシニア」の機 関紙「あおぞら」、市報「ひがしむらやま」、東村 山市社協「福祉だより」などの分析を行った。なお、 「あおぞら」は、本年2月1日号で100号を迎えた。 Ⅱ  研究結果の要旨 1 東村山市の概況 (1)  人口と世帯:(平成23年7月1日現在)  ○人 口: 153,558人       (男 75,817人  女 77,741人)  ○世帯数:  69,546世帯 (2)  高齢化率: 21.9%(65歳以上人口33,637人) (3)  町の数: 青葉町・秋津町・恩多町・久米 川町・栄町・諏訪町など13町 (4)  地勢: 東京都の中北部・武蔵野台地に位 置、面積は約17平方km 2 「いきいきシニア」の概要 (1) 誕生の経緯  東村山市社協が策定した地域福祉活動計画(第 2次)の重点項目である「シニアアクティブ研究 会」を改め、2002(平成14)年6月29日(土)に 誕生した。 (2) 目的  高齢者が元気いっぱいに自らの生を全うできる よう「生きがいづくり」および「健康づくり」を 進め、地域社会への参加を促進させ、高齢者が相 互に支えあって暮らせる環境を整備することを目 的としている。 (3) 会員の状況 会員数 508名+2団体(平成23年4月26日現在) 参考: 発足時、約100名(平成14年6月29日現在) (4) 会費・参加費について  会員の年会費は、1,000円である。参加費として、 行事への参加の都度、参加者から100円を徴収し

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ている。これら年会費と運営費が「いきいきシニ ア」の運営費となっている。このほかに、いきい き元気塾が、東村山市社協の「ふれあいいきいき サロン助成金」を受けて運営されている (5) 総会・組織について  ○定期総会 :毎年5月(年度終了後2ヶ月以 内)に開催される。その際、有識者の特別 講演がある。平成23年は東京都健康長寿医 療センター(旧名称:東京都老人総合研究 所)の大渕修一氏(いきいきシニア顧問) が「いきいきシニアのこれから」のテーマ で講演した。 3 「いきいきシニア」の活動状況 (1) 元気塾  東村山市の地域ごとに設定されている15の元気 塾が基本的な活動の単位になっており、月1回開 催されている。例えば、久米川町で活動している 「久米川塾」では、4月1日(金)10:00 ~ 12:00、 久米川ふれあいセンターで、体操・筋トレ・合唱 などが行われた。 (2)各部ごとの事業  ○健康長寿発進部: 「悠友くらぶ萩山」・バス 研修などの企画・運営を行っている。  ○高齢者支援部: 「ねこの手(介護保険サー ビスなどの公的サービスでカバーされない サービスの提供)」・「料理交流会(毎月1 回東村山市公民館調理室で開催、食事会を 兼ており、スペースの関係から75歳以上の 会員を優先)」・「おしゃべりサロン(月3 回程度開催)」などの企画・運営を行って いる。  ○情報部: 機関誌の編集会議・印刷・仕分け 作業などを行っている。  ○渉外部: 東村山市や他市の団体の交流など の企画・運営を行っている。  ○生活文化部: 「筋力補強塾(中央・南部・ 東部の3箇所で接骨師会が指導し抗重力筋 を中心に鍛える)」・「ひばりの集い(一人 暮らし高齢者を対象)」・「いきいきみんな のうたごえ(平成23年3月にスタート、毎 月開催)」・「一泊研修旅行」・「読書会・「新 入会員歓迎茶話会」、などの企画・運営を 行っている。  ○事務局: 会計事務・予算決算事務・各種会 議の開催などを行っている。 Ⅲ 考察 1 「継続は力なり」の実践  ほぼ10年間にわたって、任意団体として活動を 続けていること自体が賞賛に値すると考える。い きいき元気塾が、東村山市社協から、「ふれあい いきいきサロン助成金」を受けて実施していると はいえ、比較的小額な年会費・参加費と関係者の 表1 組織(発足時との対比) 平成23年4月現在 発足時(平成14年6月29日) 代表     :下地 恵得・代表 代表     :下地 恵得・代表 事務局    :浅沼 節子・局長 事務局    :下地 恵得・局長 健康長寿発進部:本戸すみ子・部長 健康長寿発進部:本戸すみ子・部長 高齢者支援部 :菊川 操子・部長 高齢者支援部  :菊川 操子・部長 情報部    :竜野 力也・部長 情報渉外部   :沢崎 一郎・部長 渉外部    :中西 真海・部長 生活文化部  :下地 恵得・部長

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ボランティアで運営していることの意義が大き い。  運営に関しては、種々の「仕掛け」が工夫され ている。第1に、プログラムが非常に多いことが あげられる。前述の通り、地域ブロックごとの「い きいき元気塾」をベースとした個別プログラムに 加え、全体プログラムも用意されている。第2に、 参加費として、行事ごとに100円を徴収している ことがあげられる。参加者にとっては参加意識が 高まり、企画者にとっては緊張感をもって企画し なければならないからである。下地代表によれば、 「100円の参加費は、茶菓子代ではなく、健康への 感謝代である」とのことである。第3に、機関誌「あ おぞら」を原則として責任者が手渡しで会員に届 けていることがあげられる。これは郵送費の節約 だけではなく、見守りと声かけを通じて安否確認 とともに会員の維持に貢献していると考える。 2 下地代表のリーダーシップとユニークな発想  機関誌「あおぞら」の冒頭に、下地代表が毎回 寄稿している。筆者はそれを見るのが楽しみであ る。会員にも同様な意見がある。

  第58号 で は、「Successful Aging」(J.W.Rowe & R.L.Kahn著)の読書感想を書かれていた。「サク セスフル・エイジング(筆者注:適切な訳がみつ からないのでこのままで表示する)」とは、①病 気を防ぐ②心身の機能を高くする③積極的に社会 にかかわる、という3つの要素を満たした元気な 老い方を指すというものである。同著に関しては、 筆者は修士論文にも引用文献としたこともあった ので、なつかしくもあり、大変感銘したものであ る。  いずれにせよ、いくつになられても勉強され、 時代の先を見据えた問題提起をされている。 3 社会参加支援活動の意義  高齢者がいきいきと暮らしていくには、「生き がいづくり」と「健康づくり」が欠かせない。そ のためには、社会参加が必要になる。家に閉じこ もりがちな高齢者(特に男性)に社会参加を呼び かける「いきいきシニア」の活動は、社会福祉関 連機関・施設、専門職・ボランティア、制度・サー ビスと並んで、地域の社会資源(地域資源)の一 つと位置づけることができよう。 4 この 10 年間の成果と次の 10 年に向けての活 動の構想  発足した2002(平成14)年6月当時は会員100 名程度であったが、現在、約5倍の500名になっ ている。今後さらに増加することを期待したい。 次の10年に向けての活動については、「地域予防 リーダー養成講座」(いきいきシニアの次のリー ダー育成)や「10周年記念誌」発刊を企画している。 Ⅳ 今後の課題 1 会員増強について  9年前の発表で、筆者は会員1000人達成の目標 を提案した。このときの東村山市の高齢者の4% に相当する数字である。現在の会員は、約500名 なので、あと10年かけて1000名を目標とすること を改めて提案したい。  この目標を達成するにはかなりの努力が必要と なろう。第一に、会員の健康の維持増進と会員へ の声かけが会員維持・増強の大きな要素である。 というのは、高齢者の会員が多いことから、入会 者は毎年一定数あるものの、亡くなられる方がい たり、身体的な理由などから外出が困難になり、 そのまま退会につながっていると見られる会員も いるからである。第二に、「団塊の世代」の取り 込みが鍵になるのではないかと考える。ただし、 「団塊の世代」は、価値観が多様であり、自己主 張も強いとされており、すんなり「福祉の世界」 へと転身してはいない。したがって、「団塊の世代」 全員が高齢者となる2025年を目処に何らかの仕掛 けをして行くことが求められる。 2 行政とのかかわり  行政とのかかわりは非常に微妙ものがある。任 意団体に対する財政的な援助は期待できないし、 また、そうすべきでもないと考える。しかし、行

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事を開催するには会場が絶対条件でもあるので、 環境整備を通じて援助していただくとよいのでは ないかと考える。  また、Ⅲ―3項で指摘したように、「いきいき シニア」が社会資源の一つになっており、介護保 険制度における「介護予防プログラム」が必ずし もうまく機能していないということを考えると、 シニア層がこの種の活動に参加することが介護予 防につながると考えられる。このようなことから、 例えば、地域福祉計画に位置づけるなど、バック アップするように行政に働きかけることも一案で はないかと考える。 3 「ねこの手」のあり方  9年前にも課題として指摘した「ねこの手」は、 介護保険サービスなどの公的サービス以外のサー ビス提供を目的として、着実に進展してきた。 2010(平成22)年までに萩山町など9つの町の利 用者の依頼経路をみると、多い順に、地域包括支 援センター 18件、利用者本人10件、民生委員7件、 ケアマネジャー5件、社会福祉協議会4件、在宅 介護支援事業所4件、その他3件、計51件となっ ている。一人暮らし高齢者や認知症高齢者が増え るなか、介護保険制度のサービスでは対象になっ ていないサービス(例えば、足が不自由でゴミ出 しができない)への対応は地域の課題となってい る。行政もこれらの問題に目を向けるように働き かけることが必要であると考える。 4 他団体との交流の促進  筆者は、9年前に「いきいきシニア地域福祉学 会」を提案した。これは地域住民と教育機関(大 学や高校など)との交流を意図したものであった。  2007年、当時の「東京都老人総合研究所(介護 予防緊急対策室)」(現在は「東京都健康長寿医療 センター(介護予防緊急対策室)」)主催で始まっ た「介護予防リーダー養成講座」は、現在も続い ているが、この講座を通じて、いきいきシニアは 他団体との交流も企画されている。  「いきいきシニア」は、いわゆるシニアを対象 としているが、世代を超えた若年層との交流を検 討することを提案したい。もちろんベースはシニ ア同士の交流ではあるが、プログラムのなかに、 幼稚園・保育園・小学校・中学校などとの交流を 加えるのである。これが実現すれば、「老若男女 共同参画社会」のミニ版が実現することになろう。  「いきいきシニア」は、多数の実習生を受け入 れているが、筆者による第50回大会での発表を通 じて、参加者が関心をもち、「いきいきシニア」 との交流へと発展していくように期待したい。 Ⅴ 社会福祉研究大会「高齢者への支援」分科会 でのコメント・質疑について 1 村川浩一先生(助言者)のコメント (1)  会員増強の一環として、「いきいきシニア」 におけるシニアとは中高年を意味しており、 50歳台のシニアの取り込みも一案ではない か。ただし、現役世代であるから、彼らの ニーズに応えるようなプログラムも必要にな ろう。 (2)  「ねこの手」活動に関しては、社会貢献活 動にもつながっており、関係者の自主性・自 発性が期待されている。運営面で苦労されて いるようであるが、「地域包括支援センター」 との連携を検討してはどうか。 (3)  「団塊の世代」の取り込みについては、他 の市町村でも研修プログラム・講座などが 開催されているが、その後の活動には濃淡 がみられる。いきいきシニアは、「老人クラ ブ」との違いを鮮明にすることも一案であ ろう。「2015年問題」に関連し、「団塊の世代」 の全員が高齢者となる2015年を目処にいか に彼らを取り込めるか、数年後に改めて本 学会で発表することを期待したい。 2 フロアからの質問と回答 (1) 質問: 恩多町の民生委員をしており、ある 住民のニーズを「ねこの手」のサー ビスにつなげたが、サービス提供者 (サポーター)が少ない(しかも80

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歳台?)ように思われる。恩多町に は何人いるのか?他の町の状況はど うか?    回答: 恩多町のサポーターは1人、多い町 としては、萩山町10人、富士見町7 人、美住町7人、栄町5人などとなっ ている。サポーターの数を増やさな いと、ニーズに応えられない面があ る。本件は持ち帰って、いきいきシ ニアに話をつなげたい。 (2) 質問: 「いきいきシニア」のような活動は 他の市町村でもあるのか。    回答: 市町村ごとにそれぞれの地域特性を 生かした活動を行なっている。例え ば、西東京市では、西東京市社協ベー スの住民懇談会(小学校区単位)が あり、千葉県の柏市では市民保健セ ンターベースの「おせっ会活動」(町 単位)などがある。 Ⅵ おわりに  助言者およびフロアから言及のあった「ねこの 手」活動に関し、2点述べる。  第1点は、虚弱高齢者へのゴミ出し支援に関し、 他市の事例を紹介したい。筆者が住んでいる西東 京市のゴミ回収の方法は個別回収である。また、 神奈川県鎌倉市では、原則として約10戸単位ごと のグループ回収であるが、ゴミ出しが困難な虚弱 高齢者については、自宅前に出しておけば個別回 収を行っている。東村山市のゴミ回収方法は個別 回収であるが、市と委託業者の契約では、集合住 宅については、集積場に出さなければならない。 虚弱高齢者にとっては、これがきついとのことで ある。ゴミ出しが困難な虚弱高齢者を対象に、個 別回収を行政に働きかけることも一案ではないか と考える。  第2点は、助言者からコメントいただいた「地 域包括支援センター」(以下「支援センター」と いう)との連携に関してであるが、実は既に行っ ており、昨年度の実績では年間18件(合計51件中 最大)が支援センターから「ねこの手」への依頼 であった。ただし、逆に、「ねこの手」から支援 センターに情報を提供する場面もあると思われる ので、情報交換を含め両者の関係強化を図ること が大切であると考える。

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