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「理学療法士教育のあるべき未来像」をめぐって

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Japanese Physical Therapy Association

NII-Electronic Library Service

Japanese  Physioal  Therapy  Assooiation

理 学 療 法 学   第39巻 第8号  485 

 487頁 (2012年 )

ジ ウ

学 療 法

教 育

来像

を め

網 本

1

2

は じ め に

ポ ジ ウ

ムの

概 要

  平 成

24

5

47

回 日本理 学療 法 学 術 大 会が神 戸 市に お い て過 去 最大 規 模の参 加 者を得て開 催 され た。 こ の時3つ の シ ンポ ジ ウム とひ とつ の統 括シ ンポ ジウ ムが 行われた

筆 者 がシ ンポジス トとして参加 したのは 「理 学 療 法 士 教 育の あるべ き 未 来 像 」 というテ

マ であっ た

  本シ ンポ ジ ウムは会 場の参 加 者の意 見 を即 時 的に集 計し提 示 し

その結果 に対し てシ ンポジ ス トが見 解 を述べ るとい う

者の知る 限りは じ め て の形 態で行わ れ た

参 加 者の主 要 な 意 見につ い て は別

さ れ る こと と思 うが

とし て大 会

2

日 目の早

開催にもか か わ らず 熱 気 あふ れ る

論の様は こ れ ほ ど多 くの方が

危機 感を もっ て 「理学 療 法教育 」に寄せ る 関心の表れ と感じ ら れ

ま さ に饗 宴と呼ぶ に ふ さ わ しい もの で あっ た

  その場で取 り上げら れ た課 題は

急 増 する入 学 定 員

指 定 規 則の問題

臨 床 実 習の在 り方

解 剖 学 実 習

生 涯 学 習シ ス テム な ど

どのテ

も簡 単には 扱 うこ とができない 重 要 性 を有 し て いた。 本稿では

事 前に筆 者に与 え られて いたテ

マ で ある 「認 定

専 門理 学 療 法 十 」につ い てその制 度と課 題

展 望に つ い て述べる

認 定

専 門 理 学 療 法 士 制 度

 

2009

年 度

か ら生 涯

習 制 度の

とし て

新しい

認 定

専 門

理学

法士

制度

が整 備さ れ て き てい る

ま た

2011

年 第

1

2012

年第

2

回 と認

理学

療法

士試験が実 施さ れ

700

近 い 認定 合 格 者が 誕生してい る

。一

専門 理学 療 法 士につ い て は

2012

年 度 まで はこれまで の研 修 履 歴

学 術 活 動 な どのポ イ ン ト蓄積か ら 「暫定」 専 門 理 学 療 法 士 と し て 約

2

000

名が 登 録 さ れ てい る

こ れ ら はすで に 日本理 学療 法士協 会ホ

ム ペ

ジ 等で 頻 回 にアナ ウン スさ れ て お り周知と 思 わ れ る が

他 方 「わ か りにくい」とい 意 見 が あ る こ と も

実 で あ り

本 稿 に おい てその概 要 を今

度 整 理 し紹 介したい 。 *

  Perspective for the EducatiQn of  PhySical Therapst in the Future

l) 首 都大学 東京健康福祉学 部

  (〒ll6

8551 東 京 都荒 川区東尾 久7

2

10)

  Kazu Amimoto

 PT

 PhD:Tokyo Metropditan University

 Facutty

  of Heatth Sciences

2

) 日本 理 学 療 法 士協 会   学 術 局 長

 Kazu Amimeto

 PT

 PhD:Japanese Physical Therapy Association

  キ

ド:理 学 療 法 士 教 育

生 涯 学 習

専 門 理 学 療 法 士

 

門理学

法士制

の 目的は

ピュ ア サ イエ ン ス と し て の 理学

療法

学の

立 お よ び職

する実 践理学

療 法

学の

進である。 しいてい え ば専 門理学 療 法士 は前 者を目指し

認 定 理 学 療 法士 は後 者を目標と して いる。   認 定 理学 療 法士取得へ の道 筋は

図1に示 すようにま ず 新 人 教 育プログラムを 修 了 する こ と (20ポ イン ト付 与 ) が 条 件で ある

その後

基 礎

運 動 器

神 経

内 部 障 害

物 理 療 法

生 活 環 境 支 援

教 育

管 理の専門領 域

7

部 会のなかの 23領 域の いずれ かひ とつ 以上の領 域に登 録 すること が必 要である (複 数 可

マ イペ

ジから可 能 )

そ れ ぞ れの領 域 ご とに必 須 研 修 会

協 会 指 定研修 会 を 含 む

160

ポ イン ト (新 人教 育プロ グ ラム修 了 ポ イン トと合 計

180

ポ イン ト) を 取

事 例

症 例 報 告

10

例 を 提 示 し て申 請可 能 と な る

さ ら に 認 定 試 験 を 受 験 し合 格 す る こ と で 「認 定 」を得る

ここで注意すべ き点は

23

領域の それぞれで

必須となる研 修 会 等と選 択と な る研 修の ポ イン ト 配 分が異 なっ て い ることであ り

詳 細につ い ては協 会ホ

ム ペ

ジの 「変 わ り ます 専 門 理 学 療 法 士 制 度

現 在 第10報 まで」 を参 照 してい た だ きた

認 定 取 得 後 は

5

ごと に更 新 す る 必 要があ り

5年 間で研 修 会

学 会 参 加 等で

80

ポ イン ト を積み 上げておくこ と が求め ら れて いる。 さら に

ある

定の条 件を 具 備 し研 修カ リ キュ ラ ムが整 備 され た 「認 定 研 修 施 設 」の整 備 を現 在 進めており

その認 定研 修 施 設におい て1年以上 400 時 間 程 度の研 修が必 要となる領域が予 定 されて い る

こ の点につ い て は次項 「展 望 」に おいて述べる

 専

門 理

学療法

士につ い て は

その取 得に必 要 なポイント は

560

ポ イントであ り必ずしも 「認 定 」 を取 得し てい な くと も申 請可能である が

「認 定 」 を 取 得し てい る場 合に は

180

ポ イン トを そのま ま加 算できる制 度 となっ てい る

2013

年 度 以 降 は 各専門領 域でのポ イン ト 配分 (学 術ポ イン ト

教 育ポ イン ト

部 会ポ イント

臨 床実践 ポ イント)に し た がっ て履 修ポ イン ト を 取得し てい こ とが 必要 とな る が

その詳 細は今 後 決 定さ れ る

認定

専門共通 の事項 で

今回の 「変わ り ます 」で 示すよ うに

大学 院 博士

前期

課 程

)修

了で

40

ポ イント

期 課 程

博士

)修

了で

60

ポ イント取

と なり

学療法

士 養 成 課 程の大学 化

大学院

へ の

流 を後

る制 度 設

と なっ て いる

門 理

学療 法

士 に おい ても

5

ご との更 新が義 務 化さ れてお り5

間で

160

ポ イントを

取得

することが要 請さ れ て いる

な お

協 会の機 関 誌で あ る 「理学 療 法 学」 誌へ 研 究 論 文 掲 載は筆 頭 著 者であれ ば

80

ポ イン トが得ら れ るの で

読 者 諸 兄にお か れては ぜ ひ 「理学 療 法 学 」へ の投 稿に挑 戦して い N工 工

Eleotronio  Library  

(2)

Japanese Physical Therapy Association

NII-Electronic Library Service

Japanese  Physioal  Therapy  Assooiation

486

理 学療法 学 第

39

巻 第

8

図1      表

1

医療 広 告 が 可 能 な条 件 医療 広 告ガイド ライン (厚 生 労 働 省

2007

) イ 学 術 団体として法 人格 を 有 して いるこ と

ロ 会 員 数が千 人以

ヒであ り

かつ

その八割以 上 が当該 認 定に係る 医療 従 事 者   であること

の活 動実 績を有し

かつ

その内 容を 公表して い る こと

外 部か らの問い合わ せに対応でき る体 制が整 備さ れて い る こと

ホ 当 該 認 定に係る医 療 従 事 者の専 門性に関 する資格 (以下 「資 格 」とい う)の   取 得 条件 を公 表 して いること

資格認 定に際して

医 師

歯 科 医 師

薬 剤 師におい ては 五年以 上看 護 師 そ   の他の医療 従 事 者 においては三年 以 上の研 修の受講 を条 件 と していること

ト 資格の認 定に際し て 適 正 な試験を実 施して いる こ と

チ 資 格 を 定 期 的 に 更新 す る制 度 を設 けていること

リ 会 員 及 び 資格 を 認 定した 医療 従事 者の名 簿が公 表さ れ てい る こと

た だ き たい

認 定

専 門 理 学 療 法 士 制 度 の 展 望  よく聞か れ る質 問に 「認 定理学 療 法士 を取 得し た ら ど んなメ リッ トがあ りますか ?」というのがある。 かな りの労 力と時 間 と

用を かけて取 得し た 「資格 」にどのようなメリッ トが ある か関心 を示 すの は当然であ り

制 度を構 築 実 施 する際にはこ の こ と に真 摯に 応 えて いか なけれ ば な らない。   前 述し た ように

「認 定 理 学 療 法士」におい て は相 当の時 間 を かけた研 修が 必要 な領 域がある

こ の こと は表1に示 す 「医 療 広 告ガイ ドライン」に基づく もの である

現 在 「当病 院に は ○ ○の専 門家 がい ます 」 とう よ うな 医 療 広告が可 能 な職 種は

医 師

歯 科 医 師

看 護 師

薬 剤 師に限 られてお り理学 療 法 士は こ の職 種に含ま れ てい ない

医療広告が 可能で あ ること が 診療 報酬加 算と 必ずし も

致し てい ない が

2

に 示 す よ

に 認定 看護 師 で は

部 加算さ れ てい る

2

の認定看護 師 と 認定理 学 療 法士 との比 較 に おいて

分野

領 域

試験更 新 制 度につ いて は遜 色 ない ように見 えるが

医 療 広 告の可 否

診療 報 酬 加 算の 有 無につ いて は大 き な差 が ある といわざるを 得 ない。 今 ある認 定 理 学 療 法 士の領 域 が (すべ て で はないと しても) 将 来 的 に医 療 広 告が可 能となる ように準 備 を進め てい く必 要がある

こ の よう な変 更はも ちろ ん多 方 面へ の働 きかけが重 要である が

も し許 可 される段 階におい て は 「認 定 制 度」がその社 会 的 要 請に 堪 えるもの で な ければ ならない

その意味に おいて多 くの理 学 療 法 士 が 向上心 を もっ て 「認 定 」 を取 得し て おい て ほ しい

 

専 門 理 学 療 法 士はど ち らかといえ ば

学 術 と教

に重 心 をか けた制 度であ り

会に おける

門 医

に近いと

えら れ る

今後各都

県 士

が開

催す

る研

修会

協 会

の理学

法 士 講習会などの講 師 を務め る に は

認定ま た は専門 理学

法 士の取 得 者 で あ る こ と が 必 須 と な る 予 定 で あ る

さ ら に 専 門 領 域部 会は 将 来 的 に そ れ ぞ れ専門の学 会へ と発 展 し てい く (た と え ば 神 経 専 門 領 域 研 究 部 会 は 神 経 理 学 療 法 学 会へ

その N工 工

Eleotronio  Library  

(3)

Japanese Physical Therapy Association

NII-Electronic Library Service

Japanese  Physioal  Therapy  Assooiation

「理 学 療 法士教 育のあるべ き宋 来像 」を めぐっ て

487

表2  認 定 看 護 師と認 定理学 療 法士      2012年4月1日現 在 認 定 看 護 師 認 定理学 療 法士 認定開 始年 分 野

域 認 定 者 数 教

制 度 認 定 試 験

更新 医療 広 告 診 療 報 酬 加 算

1997

21

分野

救 急

膚排泄

ケ ア

緩 和ケ ア

感 染 管 理

脳 卒 中リハ看 護

・…

な ど

8,

993

名 認 定 分 野の研 修

3

年 以 上 認定 看護 師 教

育機

課程

6

ヵ月

615

時 間 以 上 あ り

5年ご と 可 能 (

17

分 野 ) あ り 緩和 ケ ア

400

点 (

1

日 につ き) 褥瘡ハ イ リスク ケ ア

500

看護指導料

1,

285

・・

な ど

12

項 目 2011年 23領 域 (運 動 器

脳 卒 中

物 理 療 法

循 環 器

介 護 予 防

・…

    な ど)

697

名 (合 格 者 数 ) 新 人 教 育 プロ ラム修 了 後 各 領 域の合 計

180

ポ イン ト 指 定 講習

必須研修 含む あ り

5

年ご と 未 定 な し 際 中 核 的 役 割 を担

のが専 門 理 学

法士である と

期待

さ れ るe こ の こ と はまた卒 前教 育にお ける コ アカ リ キュ ラ ム の内 容

水 準 等に専 門学 会 か らの提 言 を通 じて相 当程 度の影 響 を もた らす ことが 予想さ れ

理学 療 法 評 価や治 療 法に対 するエ ビデ ン スを 提 供 するこ とに より 「ピュア サイエ ン ス」として の理 学 療 法 学 の基 盤に

貢献

すると

えら れ る

 卒前 教育

か ら

卒後

の生 涯

習 まで学 び続 ける ことが

理 学 療 法士 に課さ れ ている ミニ マ ムの 資 質で あ り

この こ と が 「質 」 を担 保 する ほ と ん ど唯

の基準であ る

学び続け る その先 に

その未 来になにがあるのか を明 示 的に掲 げる こ と が で き れ ば 「質 」は おのずと保た れまた向上 してゆ くと考え るの は楽 観 的 す ぎるだろう か

ま と め

文    献

 冒 頭に述べ た よ う に

本 シンポ ジ ウ ム で は 本 稿 で は 触 れ え な かっ た多くの課 題 につ い て 議 論 が な さ れ た

急 増 す る 入 学定員 につ い てな に が問題 か とい え ば

数 が増え る こ と で は な く 入 学 難 易 度が下が ること に よ る 入学 者の レベ ルダ ウン で あ り

ま た そ れ に 対 応す る 教 育側の レベ ルダ ウンに よ る全 体 的 な理 学 療 法 士の 「質 」の低 下である。 1) 大 橋ゆ か り:専門教 育に おけるモ

カ リキュ ラム を   考 える

教 育 ガ イ ドライン 1版 よ り

一,

理 学 療 法 学

2010;37;   622略24

2> 丸山仁 司:の理学療法 教 育

臨 床

研 究の現 状

理 学 療 法 科 学

  2010;25:6

9

3> 吉元洋

:理学 療 法 教 育 を 考 える

理学 療 法 学

2009:36:450

453

N工 工

Eleotronio  Library  

参照

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