Solid
–in–Oil
化技術を利用したアスコルビン酸誘導体の
経皮デリバリーシステム
大熊愛子
1)・朴洪宇
3)・田原義朗
1)・神谷典穂
1, 2)・後藤雅宏
1, 2, 3)* 1)九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門 〒 819-0395 福岡県福岡市西区元岡 744 2)九州大学 未来化学創造センター 〒 819-0395 福岡県福岡市西区元岡 744 3)ASPION 株式会社 〒 650-0047 神戸市中央区港島南町 7-1-17A solid–in–oil (S/O) solution containing L–ascorbic acid phosphate magnesium salt (VC) was prepared to investi-gate the permeation behavior of VC into epidermis and dermis. The VC was coated with hydrophobic surfactant mol-ecules. Therefore, the coated–VC was well dispersed in an oil phase. Using a Yucatan micropig skin as a model skin, we validated if the S/O technique is applicable to carry a hydrophilic biomolecules into the cutaneous tissue. The observation of the cross-sectional skin by a fluorescent microscope confirmed that VC is present inside the skin tis-sue. The results indicated that the S/O solution can deliver VC into the skin. Since VC works as an inhibitor against melanin formation at epidermis and dermis, it is suggested that the VC–S/O solution can be applied to a whitening agent and a cosmetic ingredient.
A transdermal Delivery System of an Ascorbic Acid Derivative
Utilizing Solid
–in–Oil Technique
Aiko Okuma
1), Hongyu Piao
3), Yoshiro Tahara
1), Noriho Kamiya
1, 2), and
Masahiro Goto
1, 2, 3)*1)Department of Applied Chemistry, Graduate School of Engineering, Kyushu University, 744 Moto–oka, Fukuoka 819-0395, Japan
2)Center for Future Chemistry, Kushu University, 744 Moto–oka, Fukuoka 819-0395, Japan
3)ASPION Corporation, 7-1-17 Minatojima–minamimachi, Kobe 650-0047, Japan
1. 緒 言 近年,皮膚の色素沈着を回避する化粧品や美白成 分の開発が盛んに行われており1),その代表的な物質 のひとつにアスコルビン酸(ビタミン C)が挙げら れる.皮膚中の表皮と真皮付近にはメラノサイトと 呼ばれる組織がある.生体が紫外線を浴びるとメラ ノサイト中のチロシンがチロシナーゼによりメラニ ンに変えられ,皮膚内でメラニンが形成されるため に , 皮 膚 が 色 素 沈 着 を 起 こ す と 考 え ら れ て い る (Fig. 1)2, 3).アスコルビン酸はチロシナーゼの活性 阻害剤として働くため,皮膚内のメラニンの形成を 抑制でき,結果として美白成分に利用される.しか し,その一方でアスコルビン酸は,容易に加水分解 されやすいために取り扱いが困難という問題点が指 摘されている.最近では,アスコルビン酸を直接皮 膚中へ送達する方法としてイオントフォレシスを利 * Corresponding author Tel : 092-802-2806 Fax : 092-802-2810 E-mail : [email protected]
Keywords : transdermal delivery/ ascorbic acid derivative / solid–in–oil solution / yucatan micropig skin / melanin
228 大熊・朴・田原・神谷・後藤: Solid–in–Oil 化技術を利用したアスコルビン酸誘導体の経皮デリバリーシステム 用した研究が成されているが4),その他の化学的手法 には,安定な脂溶性アスコルビン酸誘導体5)や両親 媒性アスコルビン酸誘導体を合成して代用した方 法6),アスコルビン酸と他の脂溶性ビタミン(ビタミ ン A やビタミン E 等)を組み合わせた製剤化法7)な どが提案されてきた.しかし,これらのアスコルビ ン酸誘導体や他のビタミン類は,アスコルビン酸よ りも非常に高価なものであり,新しく合成したアス コルビン酸誘導体による早期実用化は難しい.そこ で,本論文ではアスコルビン酸と類似の機能を有し, 水中で安定かつ安価な物質である L– アスコルビン酸 リン酸エステルマグネシウム塩(VC)を利用した. VCを目的部位に経皮投与できれば,非常に魅力的な 美白剤になることが期待されることから,以下に示 す solid–in–oil(S/O)化技術により VC を経皮製剤化 することを試みた.S/O 化技術とは親水性薬物の表 面に界面活性剤を被覆することにより,親水性薬物 を油状基剤に可溶化させる技術のことであり,我々 は既報で親水性薬物の経皮デリバリーを達成するた めに S/O 化技術を提案している. 皮膚の構造は,Fig. 1 に示すように身体の外側より 表皮,真皮に分けられ,表皮の最外層には疎水性の 角層(10 ∼ 15 μm)と呼ばれる組織が存在する.角 層は,主に生体の水分蒸散を防ぎ,外界からの物質 の侵入を防ぐバリアーとしての役割を担っている. 親水性薬物を皮膚に塗布した場合,その多くは角層 の疎水性の高いバリアー能のために体内へ送達する ことができない.この問題を解決するために油相を 基剤とした S/O 化技術を用いており,低分子量の非 ステロイド性抗炎症剤であるジクロフェナックナト リウム8, 9)や高分子量のインスリン10)などの親水性 薬物を,疎水性の高い角層部分の通過や皮膚内部へ 送達することに成功している11).S/O 製剤は親水性 薬物の溶解している水相と界面活性剤を含む有機相 から構成された water–in–oil(W/O)エマルションの 内水相を凍結乾燥により除去し,界面活性剤で被覆 された状態の親水性薬物を有機溶媒に均一に分散し たものである.そのため,経皮デリバリーに適して いるだけでなく,小さな粒子径(数百 nm)であり, 製剤の安定性が良いという特徴がある.そこで本研 究では,VC を S/O 製剤化し,安定な美白剤へ応用す ることを試みた. 2. 実 験 2.1 基剤および試薬 L–アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩 n水和物(VC),オリーブオイル,カルセインは和光 純薬株式会社,ER 290(界面活性剤)は三菱化学フ ーズ, ミリスチン酸イソプロピル(IPM)は東京化成 工業株式会社,リパーゼ Type Ⅶ(Candida rugosa 由 来,819 units/mg)はシグマアルドリッチジャパン株 式会社よりそれぞれ購入した.また,濾過に使用す るフィルター膜は PVDF 膜(Nihon Millipore K.K.よ り購入,0.22 μm 孔,直径 13 mm)を使用し,経皮 透過に使用する皮膚は Yucatan micropig skin(YMP skin)を Charles River Laboratories Japan, Inc.より購 入し,背中部分を使用した. 2.2 VC S/O製剤の作製 ER 290(500 mg)をシクロヘキサン(20 mL)の 入った 50 mL ナス型フラスコに添加し均一に分散さ せることにより Fig. 2 に示す有機相を調製した.水相 は,VC(25 mg)を Milli–Q 水(10 mL)に溶解させ ることにより調製し,有機相の入ったナス型フラス コへ加えた.5 分間ホモジナイザーにより高速攪拌
Fig. 1 Skin structure and a synthetic pathway leading to melanin pigment in melanocytes. In a sketch of the skin structure, stratum corneum, epidermis, and dermis were shown. In a pathway of melanocytes, tyrosinase was involved in the production of melanin.
Fig. 2 Preparation scheme of a solid–in–oil (S/O) solution. (1) Homogenization of organic phase containing sur-factants and aqueous phase dissolving VC. The volume of organic phase is two times as much as that of aqueous solution. (2) After freeze–drying, IPM or olive oil was added.
(26000 rpm)を行い,W/O エマルションを作成した. その W/O エマルションを液体窒素により凍結させ, 一昼夜真空乾燥を行った.その後,乾燥した複合体 に分散溶媒として用いる有機溶媒を添加し,均一に 分散させ,VC–S/O 製剤(VC 濃度 2.5 mg/g)を調製 した.このときの分散溶媒はオリーブオイル,IPM を使用した. 2.3 VC–S/O製剤の評価 2.3.1 S/O製剤の粒径測定
動的光散乱(DLS : dynamic light scattering,シス メックス社製ゼータサイザーナノシリーズ Nano–ZS) により,VC–S/O 製剤の粒径測定を行った.
2.3.2 S/O製剤の TEM 観察
分散溶媒としてシクロヘキサンを用いて調製した S/O製剤(VC 2.5 mg/g)を 20 倍希釈し,形状を透 過 型 電 子 顕 微 鏡 ( TEM : transmission electron microscopy,日立ハイテクノロジーズ社製 H–7000) により観察した.このとき,染色剤として,リン酸 タングステン酸溶液を使用した. 2.3.3 S/O製剤の加速実験 VC–S/O製剤を調製後,30 日間 4 ℃,25 ℃および 40℃の温度下にそれぞれ放置し,S/O 製剤の粒径変 化と VC 含有量を評価した. 2.3.4 S/O製剤中に含まれる VC 量の定量 分散溶媒にオリーブオイルを用いた S/O 製剤中の VC含有量を定量するために,リパーゼ(40 mg)を 1 mMリン酸緩衝液(pH 7.0, 3 ml)に溶解させたリパ ーゼ水溶液を調製し,S/O 製剤(50 mg)をこのリパ ーゼ水溶液(2 ml)に添加した.この溶液をボルテ ックス,超音波処理することによりオリーブオイル を加水分解した.その後さらに,リパーゼ水溶液(1 ml)を添加して,超音波照射により加水分解を進行 させ,S/O 製剤中の VC が溶解したリン酸緩衝液を採 取し,限外濾過を行った.最後に,フィルター濾過 を行い,その濾液中に含まれる VC を逆相高速液体ク ロマトグラフィー(HPLC : high performance liquid chromatography,島津製作所製)により定量した. こ のとき,HPLC のカラムには Inertsil® ODS(ジーエ ルサイエンス社製)を使用し,移動相はテトラブチ ルアンモニウムブロミド / 酢酸アンモニウム(5 mmol / 20 mmol)水溶液(2.0 L)をアセトニトリル (0.5 L)と混合させた溶液を用い,流速 0.95 ml/min, 注入量 20 μl の条件で測定を行った12). 2.4 S/O製剤の経皮透過評価 2.4.1 経皮透過実験 凍結保存された YMP skin を室温に放置し,ゆっく りと解凍させた.真皮以下の脂肪組織を除去した状 態の皮膚を 2 cm2四方にカットし,改良縦式 Franz 型 拡散セル(有効面積 0.785 cm2)に挟み, レシーバー 相にはリン酸緩衝生理食塩水(pH 7.4,4 ml)を準備 し,人肌温度(32 ℃)で攪拌し続けた.ドナー相に VC–S/O製剤(Table 1 No.#1, 250 mg)を添加し,24 時間経皮透過させた. 比較対照として VC 水溶液 (control 1,VC 2.5 mg/g)と ER 290,VC,オリーブ オイルを物理混合した溶液(control 2,VC 2.5 mg/g) を用意し,S/O 製剤と同条件により経皮投与を行
230 大熊・朴・田原・神谷・後藤: Solid–in–Oil 化技術を利用したアスコルビン酸誘導体の経皮デリバリーシステム
った.
2.4.2 蛍光顕微鏡観察
24時間経皮透過実験を行った YMP skin を Franz セ ルから取り外し,皮膚表面の S/O 製剤をふき取った 後,パラホルムアルデヒドに漬け,パラフィンで固 め,–80 ℃で凍結させた.凍結した皮膚を厚さ 10 μm に切断し,スライドグラス(厚さ 0.9 ∼ 1.2 mm,松 浪硝子工業社製)上に載せた.50 μM カルセイン溶 液(pH 7)により,皮膚中の VC 由来マグネシウムを 錯体形成させ13) ,倒立型システム顕微鏡(OLYM-PUS社製 IX70,10 ×対物レンズ,λex= 490 nm)を 用いて蛍光の観察を行った. 2.4.3 YMP skin中の VC の定量 S/O製剤を 0,6,12,18 および 24 時間経皮透過さ せた YMP skin の角層を粘着テープにより剥がし14), 細かく刻み,1 mM HCl 溶液(0.5 ml)中に入れた. ボルテックスした溶液をフィルター濾過し,濾液の VC量を HPLC により定量した. 3. 結果および考察 3.1 VC–S/O製剤の諸特性と VC 含有量 3.1.1 S/O製剤の粒子の評価 分散溶媒にオリーブオイルや IPM を用いて均一に 分散した VC–S/O 製剤の粒子径を DLS により測定し た.S/O 製剤の粒径分布は単分散であり,分散溶媒 に IPM を用いた場合,S/O 製剤の粒径は約 150 nm と
Table 1 Particle sizes of VC–S/O solutions by DLS measure-ment (n= 3) 小さく,オリーブオイルを用いた場合は,約 700 nm の比較的大きな粒径の製剤となった(Table 1).IPM とオリーブオイルの混合溶媒(IPM / オリーブオイ ル= 80 / 20)を用いて S/O 製剤を調製した結果,約 560 nmの粒径となった.一般的に,溶媒の粘度が大 きい場合には,粒径が大きくなる傾向にあるため, ここでも IPM とオリーブオイルの粘性の違いが粒子 径に影響しているものと考えられる.Table 1 より粒 径が小さな S/O 製剤を調製するためには,分散溶媒 に IPM を用いることが適しているといえる.しかし, オリーブオイルにより調製した S/O 製剤も,Fig. 2 の 写真に示すように,透明で均一な状態であることが 示された. また,分散溶媒としてシクロヘキサンを用いた S/O製剤の TEM 観察を行ったところ,S/O 製剤が球 形であることが明らかになった.Fig. 3 の結果より, 粒子の大きさは直径が約 300 ∼ 500 nm であり,やや バラつきがあることが示唆された.粒子同士が近接 している状態が観察されるため,濃度が濃い場合に はさらに凝集すると推察される.さらに,粒子中に は小さい物質の集合が見られる.これは,界面活性 剤により内包された VC である可能性が高い. 3.1.2 S/O製剤中に含まれる VC 量の定量 調製した S/O 製剤中に含まれる VC 量を定量するた めに,オリーブオイルを用いた S/O 製剤において抽 出実験を行った.S/O 製剤有機溶媒のオリーブオイ ルをリパーゼにより加水分解し,リン酸緩衝液中へ
Fig. 3 TEM images of VC–S/O solution. Table 2 Particle sizes of VC–S/O solutions by DLS measurement and the recovery yields of
VCを抽出して測定したところ,S/O 化する際に添加 した VC 量とほぼ同量の VC が S/O 製剤に内包されて いることが示された(Table 2).これは,VC は S/O 化することに適しており,S/O 製剤調製時の VC 添加 量を含有量とすることができることを示唆している. 3.1.3 S/O製剤の安定性 VC–S/O製剤の保存状態を確認するために,4 ℃, 25℃および 40 ℃にて 1 ヶ月間放置した.その結果, S/O製剤の粒径および S/O 製剤が内包している VC 量 に変化が見られなかった(Table 2).これにより,調 製した VC–S/O 製剤の封入安定性が非常に高く,30 日経過後も粒径の変化しない安定な製剤を調製でき たことが明らかになった. 3.2 S/O製剤の経皮透過による評価 3.2.1 蛍光顕微鏡観察
VC–S/O製剤を YMP skin へ塗布して 24 時間経過 後,皮膚中に存在する VC を顕微鏡で観察した.皮膚 中に存在するマグネシウムをカルセイン溶液により 錯体形成させたところ,S/O 製剤では角層部分(10 μm 程度)に強い蛍光が観察され,表皮全体にも蛍 光が見られたことから,皮膚中にマグネシウムが存 在していることが確認できた.その一方で,比較対 照サンプルである水溶液や物理混合液を塗布した皮 膚の断面では,角層部分の蛍光は強いが,それ以外 の組織では蛍光が非常に弱いことから,皮膚深部の マ グ ネ シ ウ ム 量 は 非 常 に 少 な い こ と が 示 さ れ た (Fig. 4). 3.2.2 YMP skin中 VC 量の経時変化 Fig. 4において皮膚内で観察されたマグネシウム は,S/O 製剤の VC が角層を通過してきたものと予想 されるが,VC からマグネシウムのみが解離して透過 している可能性がある.そこで,皮膚中に含まれる VC量を定量し,Fig. 4 で観察されたマグネシウムが, VCの一部であることの確認を行った.このとき,メ ラニンの形成阻害に有効な製剤開発を目的としてい るため,角層に含まれる VC を除き,表皮と真皮中に 存在する VC の定量を行った.その結果,Fig. 5 に示 すように S/O 製剤は透過開始後 6 時間から 12 時間に 角層を通過し,表皮中へ VC が送達され始めるという 結果が得られた.それに対し,control 1 の水溶液で は,18 時間経過後に VC が角層を透過することが示さ れたが,その透過量は S/O 製剤の VC 量には及ばなか った.また,control 2 の物理混合液では,24 時間後 でも皮膚中に VC の存在が確認されず,少なくとも角 層を通過していないことが示唆された.これにより, VC–S/O製剤は VC を皮膚中のメラノサイトへ送達す ることに非常に有効な製剤であることが明らかにな った.皮膚の最外層である角層は,疎水性の組織で あり,外界から物質が侵入するのを防ぐバリアー機 能が高い.そのため,VC 水溶液(control 1)では,
Fig. 4 Fluorescence microscopy of the YMP skin sections treated with the samples containing VC visualized through a 10 × objective (scale bar : 10 μ m). Samples to which a aqueous solu-tion (A), a VC and ER 290 physical mixture (B), and a S/O solusolu-tion (C) were applied at 24 h. At the left side of the sections, the skin surface is displayed.
Fig. 5 In vitro cumulative amount–time profiles of transder-mal VC delivery from various additives ; VC–S/O solution (○), aqueous solution (◇: control 1), and a mixture (□: control 2). After all samples 250 mg were administered to YMP skin, transcutaneous delivery started. The S/O solution concentration is 2.5 mg/g.
232 大熊・朴・田原・神谷・後藤: Solid–in–Oil 化技術を利用したアスコルビン酸誘導体の経皮デリバリーシステム 表皮へ VC を輸送させることが難しいという結果が得 られた.一方で,S/O 製剤は VC が S/O 化により油状 基剤に可溶化しているため,疎水性である角層を通 過することができる.その結果,VC を表皮および真 皮中へ輸送する能力が高くなったと考えられる. また,Fig. 5 の VC 定量結果より,蛍光顕微鏡で観 察された表皮中のマグネシウムは,VC に由来するも のであり,蛍光が見られる部分には VC が存在してい るものと推察される. 4. 結 言 今回,皮膚中のメラノサイト付近へ経皮送達させ ることを目的として VC の S/O 製剤化を試みた.その 結果,VC は S/O 製剤調製時には,ほぼ定量的に内包 されていることが分かった.さらに,S/O 製剤を 1 ヶ 月間保存した後も粒径および VC 含有量に変化がなか ったことから,安定な製剤であることが示唆された. また,VC–S/O 製剤は,表皮中へ VC を送達すること が可能であり,VC の優れた経皮デリバリー用製剤で あることが示された.これらの結果から,本研究で 得られた VC–S/O 製剤は,今後,皮膚の色素沈着を 防ぐ効果を持ち,長期間保存可能な優れた化粧品や 美白剤への応用が期待できる. 文 献 1) 青木宏文, 畑尾正人 : 化学と生物, , 200-205 (2008) 2) Ito S, Wakamatsu K : Photochem. Photobiol., , 582-592
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(Received 14 January 2009 ;