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既存木造住宅における高断熱高気密改修後のエネルギー消費に関する事例研究 —省エネルギー性と熱的快適性の検討(PDF)

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Academic year: 2021

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既存木造住宅における高断熱高気密改修後のエネルギー消費に関する事例研究

-省エネルギー性と熱的快適性の検討-

橋本幸博* 松留愼一郎** 鳥海吉弘* 飯塚七絵***

Case Study on Energy Consumption of a Highly Insulated and Airtight Retrofit Wooden House Discussion on Energy Conservation and Thermal Comfort

Yukihiro HASHIMOTO Shin’ichiro MATSUDOME Yoshihiro TORIUMI Nanae IITSUKA

Abstract: This study discusses how energy conservation and thermal comfort can be achieved for heating in a highly insulated and air-tight retrofit wooden house. Energy consumption and vertical temperature distributions are analyzed for 4 different conditions of heating. Energy conservation is validated in comparison to the past 2 years energy consumption data by changing the operation of cooling and heating.

Keywords: Highly Insulated and Airtight, Retrofit, Energy Conservation, Thermal Comfort, Heating

1.はじめに 地球環境問題への配慮から、住宅の長寿命化が 進められている中で、省エネルギー性と熱的快適 性の両立が求められている。その手法のひとつと して、住宅の高断熱高気密化が挙げられる。 本研究では、省エネルギーと熱的快適性を考慮 して高断熱高気密化リニューアル工事を施した 既存木造住宅の事例について、通年に亘り温湿度 及び消費電力量を実測し、住まい方の違いによる 消費電力量と熱的快適性を比較し評価を行うこ とを目的としている。熱的快適性とは、ISO7730 で定義されているように、暑くも寒くもないこと であり、熱的中立性(thermal neutrality)を意 味する。さらに、同地域の一般住宅の消費電力量 と比較する。なお、対象住宅は全電化住宅である。 2.実測概要 2.1 調査対象住宅の断熱・気密性能 調査対象建物は、東京都国分寺市に位置する築 32 年の既存木造戸建住宅を全面的にリニューア ルした建物である。調査対象建物の概要を表1 に、 平面図を図1 に示す。相当隙間面積(C 値)は 2.1cm²/m² (次世代省エネルギー基準のⅢ地域に 相当)、熱損失係数(Q 値)は 1.77W/m²・K(同 Ⅱ地域相当)分はⅣ地域に属することから、対象 建物はこれを超える性能を有している。 表 1 調査対象建物概要 図 1 対象住宅平面図(上:2 階 下1階) 項目 仕様 構造 木造軸組構法 2 階建て 敷地面積 131.17m2(41.49 坪) 延床面積 97.72m2(29.50 坪) 屋根 ガルバリウム鉄板 外壁 ガルバリウム鋼板 開口部 樹脂サッシ遮熱 Low-E ペアガラス 木製サッシ遮熱 Low-E ペアガラス(南側) 内装材 天井:プラスターボード下地、珪藻土吹き付け 壁:プラスターボード下地、珪藻土塗、腰掛壁 床:カラマツフローリング、畳 断熱材 天井:粒状グラスウール 16K 210mm 壁:グラスウールボード 32K 60mm 床:グラスウール 24K 100mm * 職業能力開発総合大学校 新成長分野系建築環境エネルギーユニット Polytechnic University ** 職業能力開発総合大学校 基盤ものづくり系建築施工ユニット Polytechnic University

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0 4 8 12 16 20 24 0 10 20 30 40 50 60 11 日 12 日 13 日 14 日 15 日 (土 ) 16 日 (日 ) 17 日 18 日 19 日 20 日 21 日 22 日 (土 ) 23 日 (日 ) 24 日 25 日 26 日 27 日 28 日 29 日 (土 ) 30 日 (日 ) 31 日 1日 2日 3日 4日 5日 (土 ) 6日 (日 ) 7日 8日 9日 10日 11 日 (祝 ) 12 日 (土 ) 13 日 (日 ) 14 日 15 日 16 日 17 日 18 日 19 日 (土 ) 20 日 (日 ) 1月 2月 気温( ℃ ) 消費電力量( k Wh ) 平均1階室温 炬燵・ヒーター エアコン 給湯 照明・家電・その他 平均外気温

A

B

C

D

2.2 温湿度の実測方法 室内温度の測定には、熱電対(T-CC)及び小型 温湿度データロガー(ティアンドディTR-72U) を使用した。設置位置5 ヶ所を、図 1 に示す。設 置高さは③居間奥がFL+100 ㎜、600 ㎜、1100 ㎜、1700 ㎜、2100 ㎜の5点、④居間中(台所)、 ⑤居間引戸(神棚)、⑥玄関、⑩主寝室がFL+100 ㎜、 1100 ㎜、2100 ㎜の 3 点、⑪外気温は庭の 百葉箱内(GL+1200 ㎜)に設置した。1 階室温 は、④居間中(台所)FL+1100 ㎜を基準とした。 2.3 消費電力の実測方法 30 分単位の消費電力量を配電盤の回路ごとに 計測した。表2 に配電盤の回路を示す。 3.暖房条件の違いによる熱的快適性と消費電力 量 3.1 生活パターンと代表日 冬期の住まい方の違いによって熱的快適性や 消費電力量にどのような違いがあるかを比較す るため、表3 に示すように A~D の 4 つの生活パ ターンで検討を行った。 居間は、台所・和室等と一体となった開放的空 間となっている。A は居間と廊下との間の引戸(半 間)を開放にして、廊下・階段・玄関が一体とな った空間において、24 時間暖房としている。それ に対してB は在室中のみの暖房、C は引き戸を 表 2 配電盤系統図 表 3 生活パターンと暖房運転の条件 表 4 代表日の室温と暖房消費電力量 配置箇所(C:コンセント) 1.キッチン・照明・C A.主寝室エアコン 2.オーブンレンジ用・C B.玄関階段廊下トイレ、照明・C 3.居間食堂、照明・C C.洗濯機用 C 4.和室洗面所、照明・C D.和室情報機器専用 C 5.浴室乾燥機専用回路 E.居間エアコン 6.主寝室、照明・C F.車庫・屋外・照明・C 7.子供部屋エアコン 8.IH クッキングヒーター専用 9.子供部屋、照明・C パターン 期間 エアコン 居間‐廊下 の引戸 温度設定 A 1.11~ 1.30 24 時間 使用 開 日中:20℃ 就寝中:18℃ B 1.31~ 2.06 在室中 のみ使用 開 20℃ C 2.07~ 2.13 在室中 のみ使用 閉 20℃ D 2.14~ 2.20 24 時間 使用 閉 在室中:18≁20℃ 外出中:16℃ 代表日 1 階室温[℃] 消費電力量[kWh] 最高 最低 平均 A(01.14) 20.0 17.9 19.1 54.2(100%) B(02.03) 18.2 14.7 15.8 15.8( 29%) C(02.10) 19.5 14.5 16.2 19.8( 37%) D(02.16) 21.2 17.0 18.3 36.8( 68%) 図 2 1月と 2 月の消費電力量と平均 1 階室温及び外気温

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0 500 1000 1500 2000 2500 10.0 15.0 20.0 25.0 FL+ 高 さ ( ㎜) 気温(℃) A 1.14(金) 0:00 3:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 6:00 0 500 1000 1500 2000 2500 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 22.0 24.0 FL+ 高さ (mm) 気温(℃)

B 2.03(木)

0:00 3:00 6:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 0 500 1000 1500 2000 2500 10.0 15.0 20.0 25.0 FL+ 高 さ ( ㎜) 気温(℃) C

2.10

(木) 0:00 3:00 6:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 0 500 1000 1500 2000 2500 10.0 15.0 20.0 25.0 FL+ 高さ (mm) 室温(℃)

D 2.16(水)

0:00 3:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 6:00 -5 0 5 10 15 20 25 30 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 室温 ( ℃ ) 暖 房 負荷( k W ) 時間(h)

A 01.14(金)

暖房負荷 外気温 平均1階室温 -5 0 5 10 15 20 25 30 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 室温 ( ℃ ) 暖 房 負荷( kW ) 時間(h)

B 02.03(木)

暖房負荷 外気温 平均1階室温 -5 0 5 10 15 20 25 30 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 室温 ( ℃ ) 暖 房 負荷( kW ) 時間(h)

C 02.10(木)

平均1階室温 外気温 暖房負荷 -5 0 5 10 15 20 25 30 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 室温 ( ℃ ) 暖 房 負荷( k W ) 時間(h)

D 02.16(水)

平均1階室温 外気温 暖房負荷 閉めて在室中のみ暖房、D は引戸を閉めて 24 時 間暖房、という条件となっている。なお、引き戸 を開放する利点は、出入りに便利なことと開放感 があるということである。 各パターンの代表日は、室内温度が安定した晴 天かつ外気温が低い平日を条件として選定し、 A:1 月 14 日(金)、B:2 月 3 日(木)、C:2 月 10 日(木)、D:2 月 16 日(水)とした。 3.2 室温と消費電力量 図2 に1月と 2 月の消費電力量と平均 1 階室温 及び外気温を、図3 に代表日における居間の暖房 負荷と室温及び外気温を、表4 に代表日の室温、 暖房消費電力量及びAを100%とした時の各消費 電力量の割合を示す。 対象住宅の以前の生活パターンはA が中心で あったので、ここではA と比較し考察を行う。 A では室温は安定しているが、それに対して B では日数が経過するごとに平均室温が低下する 傾向が見られる。また、B は在室時のみのエアコ ン運転であり消費電力量が15.8kWh と A よりも 約38kWh も少ないが、室温は設定温度まで上昇 せず平均室温も15.8℃と低くなっている。C は平 均室温16.2℃、消費電力量 19.8kWh と消費電力 量、室温共にB に近い傾向を示している。ただし、 廊下への引戸を閉めているために、暖房運転開始 時には室温がすぐに上昇するが、暖房運転停止後 に室温は直ちに低下する。 D は消費電力量が 36.8kWh と、A と B 及び C の間の値を示しているが、室温はA に近い傾向を 示している。 3.3 3 時間ごとの垂直温度プロフィール 図4 に居間引戸(神棚)における A~D の 3 時 間ごとの垂直温度プロフィールを示す。また、表 表 5 天井付近と足元の平均温度差と平均室温 図 3 代表日における居間の暖房負荷と室温及び外気温度 図 4 居間引戸(神棚)における 3 時間ごとの垂直温度プロフィール 代表日 居間引戸(神棚) 居間中(台所) 平均室温[℃] 平均温度差 [℃] 平均室温 [℃] A(01/14) 6.1 19.3 19.1 B(02/03) 3.3 16.0 15.8 C(02/10) 1.8 16.3 16.2 D(02/16) 2.6 18.3 18.3

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5 に FL+2350 ㎜(D は 2100 ㎜)と FL+100mm の各時間における温度差の平均と平均室温を示 す。 24 時間暖房の A と D を比較すると、天井付 近ではA の方が D よりも高い温度となっている のに対して、足元ではA は 15℃と低い温度とな っている。D は足元では 17℃付近で安定してい る。また、A の平均温度差は D に比べ 3.5℃も 大きい。これは、A では居間-廊下の引き戸が開 いているため玄関等からの冷たい空気が居間の 床付近に流入していることによると考えられる。 B も同じように居間-廊下の引き戸を開けている ため同様の状況であるものの、居間全体の温度 が大きく下がっていることからA に比べ平均温 度差が小さくなっている。C は平均温度差が最 も小さいものの、在室時のみの暖房であるため に居間の温度が近いところで安定している。ま た、D は平均温度差が 2.6℃と比較的に小さく、 平均室温も18.3℃と比較的高くなっている。 以上から、D の引き戸を閉めて 24 時間暖房と いう生活パターンは、平均室温が維持され、垂 直温度分布が小さく、エネルギー消費量が大き くないことから、最もバランスのいい生活パタ ーンであることがわかる。C については、代表 日では平均室温が低いが、休日の平均室温は 18℃程度あることから、平均室温は在室時間に 依存すると考えられる。 4. 用途別エネルギー消費量 4.1 月別消費電力量と省エネルギー対策 図5 に月別の消費電力量と気温1)との関係を、 図6 に省エネルギー対策を行った時の消費電力 の削減量を示す。また、2011 年 11 月から 4 月 にかけて照明をLED に変え、冷蔵庫を省エネタ イプに変更するなどの省エネルギー対策を実施 した。その結果、2010 年 1 月の月間消費電力量 が1243kWh であったのに対し、2011 年 1 月の 月間消費電力量は1139kWh に減少した。厨房、 給湯、暖房及び炬燵・ヒーターの消費電力量は ほとんど変わらないが、照明・その他の消費電 力量は2010年で437kWh、2011年で316kWh、 0 5 10 15 20 25 30 0 250 500 750 1000 1250 1500 2009 年 … 6 月 789月 10 月 11 月 12 月 2010 年 … 2 月 3456789月 10 月 11 月 12 月 2011 年 … 2 月 3456789月 10 月 11 月 12 月 気温 ( ℃ ) 消費電力 量 (k Wh ) 給湯 照明・家電・その他 平均外気温 平均1階室温 炬燵・ヒーター エアコン 図 5 月別の消費電力量と室温の関係 0 100 200 300 400 500 600 2010 年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 101112月 2011 年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 101112月 消 費電 力 量 [k W h] 1階電灯を蛍光灯からLEDに変更 省エネ冷蔵庫に取替 エコキュートの貯水量を少なくする 風呂の追い炊きをやめる 冷蔵庫を省エネモードで運転 食卓灯をLEDに変更 24時間冷房運転 30℃を超えた時冷房運転 エアコン 給湯 照明・家電・その他 図 6 消費電力量の削減量 であり、削減量は121kWh である。そのため 1 月の消費電力量は約10%の削減になった。冷蔵 庫は24 時間使用しているので、省エネタイプへ の変更によって消費電力量が特に大きく削減さ れた。 また、居間のエアコン運転については、2010 年の夏期は24 時間使用に対し、2011 年の夏期 は、冷房運転を室温が30℃を超えた時に限定し た。そのため、2011 年 7 月で 9 日、同じく 8 月 で13 日ほど全くエアコンを使用していない日 があった。使用時間が大幅に減少したために、 エアコンの冷房運転時の消費電力量が前年の約 1/5 になった。その結果、2010 年 7 月の月間消 費電力量が924kWh であったのに対し、2011 年7 月の月間消費電力量は 437kWh に減少した。 8 月についても同様の傾向である。そのため、7 月と8 月では 2010 年と比較して 2011 年は 50% 以上の消費電力量の削減となった。また、2010 年は1 月と 7 月の月間消費電力量の比は 100:74 であるが、2011 年は 100:38 であり、夏期の消

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費電力量を大幅に圧縮することができた。 一般に、住宅におけるエネルギー消費量で主 なものは、暖房と給湯である。対象住宅は全電 化住宅なので、暖房はエアコン、炬燵及びオイ ルヒーターであり、給湯はヒートポンプ給湯機 であることから、消費電力量のピークは冬期と なる。2011 年 1 月の月間消費電力量の内訳を見 ると、照明・その他が28%、厨房が 1%、給湯 が38%、暖房(エアコン)が 22%、炬燵・ヒー ターが11%となっている。すなわち、給湯及び 暖房の消費電力量が70%以上となっていること から、住宅における省エネルギー手法としては、 給湯と暖房を対象に据えるべきであろう。 4.2 年間エネルギー消費量 図7 に用途別エネルギー消費原単位の推移を 示す2)1999 年から 2007 年までの関東の住宅 の世帯当たりのエネルギー消費原単位はほぼ一 定であり、用途別の内訳も大きくは変わってい ないことがわかる。多少の変動成分は暖房によ るものであり、これはその年の冬期の平均外気 温度の変化によるものと考えられる。気象庁の 気象統計情報1)を参照すると、概ねその傾向が 観察できる。 対象住宅の用途別エネルギー消費原単位の 2010 年と 2011 年を比較すると、「照明・家電・ その他」が、18.34GJ/(世帯・年)から 11.36GJ/ (世帯・年)と6.98GJ/(世帯・年)の低減、「冷 房」が、3.38GJ/(世帯・年)から 0.60GJ/(世 帯・年)と2.78GJ/(世帯・年)の削減となっ ている。全体のエネルギー消費では、37.50GJ/ (世帯・年)から26.51GJ/(世帯・年)と 10.99GJ/ (世帯・年)の大幅な削減となっている。関東 地域2007 年と対象住宅の 2011 年の用途別エネ ルギー消費原単位を比較すると、「照明・家電・ その他」では17.82GJ/(世帯・年)と 11.36GJ/ (世帯・年)で、対象住宅の方が6.46GJ/(世 帯・年)少ない。「給湯」では15.76GJ/(世帯・ 年)と10.31GJ/(世帯・年)で、5.45GJ/(世 帯・年)少ない。「暖房」では8.60GJ/(世帯・ 年)と4.24GJ/(世帯・年)で、4.36GJ/(世帯・ 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2010 2011 エ ネ ル ギ ー 消 費 原 単 位 [M J/( 世 帯 ・ 年 )] 暖房 冷房 給湯 照明・家電・その他 (関東) (M邸) 図 7 用途別エネルギー消費原単位の推移 年)少ない。全体では42.95GJ/(世帯・年)と 26.51GJ/(世帯・年)で、対象住宅の方が 16.44GJ/(世帯・年)だけエネルギー消費原単 位が小さい。比率にすると、対象住宅の方がエ ネルギー消費原単位が40%小さいことになる 3) 2010 年では、これほど大きい差はなかったこと から、省エネルギータイプの冷蔵庫の導入、冷 暖房運転方法の変更、給湯運転方法の変更、照 明のLED 化などの省エネルギー手法の導入の 効果が大きいことが判明した。 ちなみに、対象住宅の2010 年と 2011 年の月 平均電気料金を比較すると、14408 円と 10192 円であり、年間では約5 万円の削減効果が得ら れた。これより、住宅における省エネ家電への 買替えなどの省エネルギー投資は、費用対効果 を考慮すると、十分にペイする投資であること がわかる。 5 まとめ 東京近郊の高断熱高気密改修を施工した戸建 住宅において、生活パターンの変化及び省エネ ルギー手法の導入による熱的快適性とエネルギ ー消費量の関係を調査した結果、以下の結論を 得た。 ①給湯及び暖房のエネルギー消費量が70%以上 であることから、冬期における生活パターンに より、熱的快適性と省エネルギー性に多大な影 響が生じる。 ②高断熱高気密住宅は、熱的快適性と省エネル ギー性を同時に満足できる可能性がある。

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参考文献 1) 気象庁ウェブサイト 気象統計情報 http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php 2) (株)住環境計画研究所編:家庭用エネルギーハンドブック、 (財)省エネルギーセンター、2009 年 2 月 3) 飯塚七絵:既存木造住宅における高断熱高気密改修後のエ ネルギー消費に関する事例研究、平成 23 年度職業能力開発総 合大学校卒業研究論文、2012 年 3 月

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