【論 文
1
UDC :624.
02 :624.
078.
012.
4:624.
04 日本 建 築 学 会構 造 系 諂 文 報 告 築 第 380 号・
昭 和 52 年 10 月構
造
目
地
を
有
す
る
鉄 筋
コン
ク
リ
ー
ト
造 腰 壁 付
き
骨組
の
力
学
的
特性
に
関
す
る
研
究
その1
一
腰壁 付
き は り・柱 十
字
形 骨組
の加 力実 験
につ い て 正 会 員 正 会 員大 久 保
塩 屋全
晋陸
*_
* *1.
序 鉄 筋 コ ンク リー
ト造建 物に は,
構 造 計 算 時に地 震 抵 抗 機 構と さ れ る耐 震壁 以外に, 意 匠・
機能・
経 済 性 能の 種々 の理由に よっ て,
た れ壁・
腰 壁・
そ で壁 と呼ばれ る 小壁体 (以 後,
雑 壁と総 称する)が よく設け られ る。
し か し なが ら, これ らの雑 壁が , 地 震 時に骨 組の変 形を拘 束し建 物の 挙 動や破 壊 形 式に大き な影 響を与え ること は,
過 去の震 害])や研 究2)等に より明らか で あり,
これ ら の雑 壁に対する構 造 計 画 面か らの解 決 策の提 案 が 必 要 と さ れて いる。 中低 層の通 常の 鉄筋コ ンク リー
ト骨組 内 の腰 壁につ い て考え る と,
腰 壁の 存 在は柱のせ ん断 破 壊 につ な が り や すいマ イ ナス面だ け で な く, 腰 壁の存 在は 建 物の保 有 耐 力を高め るプラス面も あ る3}の で, 腰 壁の 高さを調 節す る のも一
種の解決策に属 す る が, 最 近, 腰 壁と柱との接 合ディテー
ルの くふ う に よっ て柱のせ ん断 破 壊 を 防 止し,
かつ,
骨 組の崩壊メ カニ ズムの形成 と保 有 耐 力の算 出 を 明 快にする方 向で の解決策を目標と す る こ と に関 連し た研 究が多い。 現 在まで に提 案 さ れてい る ディ テー
ルは,
下 記の 3種 類に大き く 分類さ れ る。
A.
腰 壁 付き骨 組で腰 壁と柱の接 合 部に完 全 縁 切り し た 空 間 を 設 け る 方 法。
文献 4>,
5) に 示す研 究が あ る。
B .
雑 壁 と 骨 組の接 合 部の壁に局 部 的 欠 損を設け る方 法。
柱と腰 壁の接 合 部 分に電 磁 波 を 照射す ること によって コ ン クリー
トを脆 弱 化さ せ ること を検討 し た初 期の研 究7)を は じ め,
ス リッ ト型 の断 面 欠 損 を設ける もの を含め文献 6 ),8
)− 11
),16
)に 示 す 種々 の提 案 と研 究・
実 施 例が あ る。C .
コ ン ク リー
トよ り脆 弱な材 料 を 雑 壁と骨 組の接合 部に設 置 す る方 法。
文 献 12)に示す研 究が あ る。 ま た,
実施面ま でをも考 慮す ると, いずれのディテー
ル におい て も,
力 学 的 特 性の ほ か に一
般の RC 壁が有 す る防 水・
耐 火・
遮 音・
耐 久 性 等の機能も要 求さ れ る こ と が多い が,
これ らの諸点に関す る 研究例13) は極めて少 ない。
本研究では, 防 水
・
耐 火・
遮 音 性 能等に対する処 置も 容 易で, かつ,
力 学 的特性の改 善 を目的 とする上 記B
の デ ィ テー
ル (以後,
構 造目地 と 呼ぶ )設 計 法の開 発を 目標 とし,
まず,
腰壁付き骨組を 対 象とする。この構造 目地を有する腰 壁 付き骨 組では
,
構造 設計の 際,一
般に は り降 伏 先 行が設 定さ れ る が,
この場 合,
構 造 目地部の曲 げ圧 縮 抵 抗の違い によっ て,
は りの復 元 力 特性 (腰 壁が曲 げ圧 縮 力を受け る時の抵 抗モー
メ ン トと 曲 率との関 係 )と して図一Ll
に示す よ う な 3 タイ プが 考え ら れる。
Type
工:構 造 目 地部の曲 げ圧 縮 抵 抗が大き く,
その破 壊に よっ て抵抗モー
メ ン トが急 激に低 下す る。
Type
皿 :構 造 目 地 部が, ある程 度, 破 壊す るが,
は り主 筋の曲 げ 降 伏に よっ て抵 抗モ
ー
メ ン トが決定 し,
そ の値が,
比較的 安 定し た状 態で腰 壁の な い は りの抵 抗モー
メ ン トを上 回る。Type
M
:構 造 目地部が早 期に破 壊 し,
腰 壁の存 在が は りの抵 抗モー
メ ン トにほ と ん ど 影 響 し ない。
骨 組の保 有 耐力 を 適 切に評価する観 点か ら は Type 且,
↓M
本報 告の
一
部は,
昭 和61年 度日本建築 学会 学 術 講 演 梗 概集 構 造 皿で発 表し た。O
l 九 州 芸 術 工 科 大 学 教 授・
工博 図一
1.
1*
*
九州 芸 術工科 大 学 助手・
工修 {昭 和 62 年 2 月 9日原 稿 受 理 ) 構 造目地 を有する腰 壁 付きは り の力 学 的特徴 (腰壁が 曲 げ圧 縮の時 )一
10
一
皿が好ま し く
,
また, 腰 壁の影 響 を 無 視 し よ う と す る とType
皿と な る。
これ らの復元力特性に影響を与え る要 因 として下 記の事 項が挙げら れ る。
1)柱,
は り 断 面 寸 法 と 主 筋 量2
)腰 壁の寸 法と壁横筋 量、
3)構造 目地の形状・
寸 法・
位 置 本 論 文で は,
上記の要 因3)に着 目し,
構 造 目地の形 状と その寸 法が は り降伏 形の腰 壁 付 き骨 組に及ぼず 影 響 を調べ る た めに,
種々 の構 造 目地を腰 壁と柱の接 合 部に 設 け た腰壁付き はり・
柱十字 形 部 分 骨 組で破 壊 実 験を行 い, 各骨組につ いて破壊 性状,
力 学 的 特 性,
および,
復 元力特性の検討を行う。
2.
実験 計 画2.1
構 造目地の種 類 試 験体に設け た構 造目地の詳細を図一
Z.
1に示す。
対 象と し た 構 造 目 地 は 基本的 に下 記の 3タ イプで あ る。
i
)円形 空 洞目地 (No ,3− No ,
5
) 壁 内部に円 形の空 洞 を形 成 し,
両 側 壁 面に収 縮き れつ 誘発 目地を併用 す る タ イプで,
欠 損 部の仕 上げ と防 水 対 策が容 易と考え ら れ る。 た だ し, No.
5
の目地 は, 腰壁 横筋が引張ま た は 圧縮力を交互に受け ることに より目地 部コ’
ンク リー
トの破 壊 を 促 進 さ せ る 狙い で,
腰壁横筋 を 折り曲 げ 配 筋と し た。
ii
)一
面せ ん断目地 (No .
6,No .
7) 両側 壁 面か ら矩形の欠 損を も う け,
目地 部の圧 縮 断 面 を零 とし, 抵 抗 断 面 をせ ん断 面のみとす る タイ プで,
応 力 伝 達 形 式が主にせ ん断 応 力に よるもの である ため,
コ ン クリー
トの圧 縮 強 度と せ ん断 強 度の比か ら,
低 荷 重レ 旧8 [ D64 φ OQ8_,
塵. .
_
u5,
一
mn T Dコ一
国
SLQ
.
,−
3
.
銅
柱 腰壁]
t
・鞴 眦 残 存 厚 さgdSl
構 造 目地 幅 図一2.
2 一
般 的な矩 形 目地極
一
≡≡
囓
蚶 図一
2.
3 試 験 体の形 状・
寸 法・
配筋 旧ROD_.
_
囁卩
幽
璽雪
L一 .
一
マ
田 9 口No
.
4
16臼 定 着 長さρ=160 1 定 着 長さρニ160 σ⊃曙
圏唱
塗.
_ .
_ _ . .
_ .
_ : _ 1
一
ク冖B.
_ .
_ .
_ .
.
_.匚
一
臼 7 茄一
20.
57 2No .5
No
.6
t220 ベ ル で 目地部の破 壊が 予想さ れ る。
m
)圧縮せ ん断 目地 (No.
8)一
面せ ん断目地の形 状に類 似し たもの で目地 部の圧 縮 抵 抗 断 面 を 残し た タイ プ。 図一
2.
2に示す矩 形目地の コ ン ク リー
ト強 度は,
ス リッ ト幅 (ds
)と厚さ (ts )の 比によっ て圧 縮 強 度の増加が生じ る14)の に対し て,
こ の タイ プは両 側 壁 面の矩 形欠損 をずら すことに よ り見 掛け 上の ス リッ ト幅と厚 さの比 を 大 き く し,
強度 増 加を低 減 す る狙い が あ る。
上記の 目 地 欠 損 部の作 製に つ い て は,
コ ン ク リー
ト打 設時に円 形 空 洞は市販の薄 肉塩 ビパ イ プを,
矩形 欠 損は木 製の角 材を用いた。 な お,
実 構 造 物におい ては,
円 形 空洞 目地の薄 肉 塩 ビパ イ プは 埋 め 込 まれ たま ま で ある こ と が 予想さ れ る が, 本 実 験で は, 観 察の ため に除 去し た。 2.
2 試 験 体 試 験体は,
学 校建築や 病院建築 で見ら れ る よ う な鉄 筋コンク リー
仁L
= =垈= = ==1
9t6
且E
一
45 20a
N
−胞
耳
踊一
図一
2.
1 構造 目地 詳 細 ト造 建物の腰 壁付きフ レー
ムを想 定 し,
実大の 約 1/2.
5と し た。
図一2.3
に腰 壁 付き試 験 体の基 本形状と配 筋 状 況を示す。
同 図 中 の腰 壁のハ ッ チ し た部 分に 図一
2.
ユ の各 種 構 造 目地 を設 けた。
各 試 験 体を一
覧 し て表一
2.
1に 示一
11
一
表
一
2.
1
試 験 体 名 と 目地 部の特 徴 試験 体 名 目地の種類 目地形状 梼造目 地及σ 試 験 体 の特徴 No.
1 腰壁 な し 比較 用の基 本形、
は り曲 げ降 伏先 行 No.
2 腰壁付き 一 門 誘発 目地 部 癨除 く残存 壁 厚宰=
79 % 比較 用の矗 本形 No.
3 円形空 洞 並O 胃 残存 躍=
28 %.
円 形空 洞 (φ38図
塩ビ バイブ使 用 ) 腰壁 横筋4φダ:アル・
ス トレー
ト配 筋葦
下
鰡
キ
午
せ ん鞭 檀宰光
No,
砿 円 彫空 洞 ← o ← 残存窪=
49 %,
円形空 洞 (φ22図
塩ビ バ イブ使 用 ) 腰 壁横 筋4φダブ ル・
ス トレー
ト配 膨 歹Jo.
5 円 形 空 洞嬢
残 存率=
28 %,
円形 空 洞 (φ38 塩 ビバイグ 匣用 〉 腰壁棚匠4φダ フ ル・
X型配 筋 No.
6一
面ぜん断互
せ ん断面 積寧=
49 %.
目地 部許 容 変形 R=
1/37.
5 腰壁4φ シ ングル・
折 り曲げ 配勗 ! No.
7一
面 ぜ ん断肛
せ ん断面 積廓=
28 %,
目地 部許 容 度形 R=
1/ 且9 壁筋 な し 梱 No.
8 圧縮ぜ ん断 广 ’ ぜ ん断面 積 廓=
49 %,
目地 部許 審 変形 R=
1/37.
5 残存 串=
28 %.
腰壁 債 筋ζLφ シ ン グ ル・
ス ト レー
ト配筋iR
・
垂 表一・
2.
2 使 用 材 料の力 学 的 特性 Fc c εB% Fs k/C 肋 co閥CR『「E283,
30.
252.
52,
29 × 0 σ σt Es 13 累 18220188202.
06 × 10 D1335005050L81 × 10 訂EEし BARSD6 382055BO1.
79 ×10 4 39202101.
99 × 0 家 には面 を し泛。 す。No .
1,
NQ .
2は比 較 用 試 験 体で,
No.
3− No .
8が構 造 目地を有する試験 体で あ る。
試 験 体の配 筋は, 構造 目 地 を設け ない腰 壁 付き試験体 (No .
2)で腰 壁 付き は りの 曲 げ 降 伏 が 先 行す る よ うに 既往の曲げ お よびせん断 終局強 度 式で設 計し,
ほ か の試 験体につ いて もこれと同じ配 筋 とし た。 なお,
柱 主 筋に つ い て は,
曲 げ 降 伏し ない よ うに高 張 力 鋼 (PC
鋼 棒 13φ) を用いて い る。
2,
3
使 用 材料の力 学 的性 質 コ ンクリー
トおよび鉄 筋の材 料 試 験 結 果を表一
2.
2に 示す。
コ ンク リー
トに は粗 骨 材 寸 法 10mm の 生コ ンを 用い, 打設時のス ランプは18cm
で あっ た。
コ ンクリー
トは横打ち と し,
腰 壁と はりお よび柱は一
体的に打 設し た。
帯筋・
肋 筋・
腰 壁縦筋に用い たD6
と柱 主 筋 13φの 降 伏 点 強 度は,
残 留ひずみ0.
2 %に相 当する値で ある。 2.
4 加 力・
測 定 方 法 加 力 装 置を図一2.4
に示す。 加 力は図一
2.
5.
1に示す よ うに柱の 上 下 端が水 平 移 動し ない 状 態で,
左 右は り先 端の た わ み を等し く保 ちなが ら,
変 形 漸 増方式で行っ た。 こ の加 力 方 法は,
図一
2.
5,
2に示 すようには り先 端の加 力 点が 上下 に移動せ ず,
柱 頭が水平移動 する 場 合の応 力・
変形状態と等価で あ る。 同 図中の式で柱と は り の性状 が含ま れ た 層 せ ん断 力tl1) と 層間 変形に変換する こ と が で き る。
柱 の 軸 力は N=
15tQn (N
/bl
)=
=
20kg
/cm2 )を 目標と し た が,
実 験 中に N;
15−
1.
1 (ton )−
15十2.
3 (ten)の範 囲での変動 が生 じ た。
載 荷 プログ ラム を図一
2.
6に示 す。左右は りの 荷重と柱 軸 力の測 定は
,
オイルジャッ キ先 端にとりつ けら れ たロー
ドセ ル によっ た。変 形の測 定は, 図一
2.
7に示す よ う に変形 測 定 用ホル ダー
を接 合 部パ ネ ル に取り付けて柱 は りの曲げ せ ん断 変 形を測定し たほ か,
は り危 険断面位 置で の腰 壁 付き は りと柱との間の相 対水平変形を測 定し た。 また, 柱・
はり主 筋, 腰 壁横筋 等の ひずみをひずみ ゲー
ジで測 定し た。
δo + δc〜) +Q
簿
1th
」』 」
図一
2.
5.
1 実験による荷 重・
図一
2.
5.
2 層せん断 力・
変形 層 間 変 形 LO 20100 RB【xl〔f
?ad}←
2 ↓1 商←
4、
fl、
ノ丶「
「
一
10一
20一
30一
40 マ【刈σ亀dI 埠 艮 40 且 昌 30蹄
’
t
−
1−
2−
3一
一
一
一
一
tSb.
1一
4一
Nα2〜
卜b.
8−
5 R儡
は、
図・
2.
5.
tに 示 した方法でδc1=
δcz=
O.
Oと して 求め た層 間変形 角の慨 略値で あ る。
図一
2.
6 載荷プロ グラ ム)鴇
1
旨
。君
選
憎
1
−
30一
ド
図トー
2.
4 加 力装置 注 1 ) 層せ ん断 力Qcは.
軸 力N に対して垂 直な方 向と定 義す る。
一
12
一
3
.
実 験 結 果 3.
1 破 壊 経 過 図一=
2.
7 変形 測定 方法 図一
3,
1に各 試 験 体の実 験 最 終 時の ひび割れ状 況を示 す。 以 下に各試験 体の破 壊 概況 を記す。 各サイク ルの 層 間 変 形 角の概 略 値を 図一2.
6に示す。 腰壁無し のNo 、
1
:±1
サイクル で左右は り注2)に危険 断 面位置か ら材中間 まで曲げひび割れ が生じ,
士2サ イ クル で上柱に曲げひび割れ,
接 合部にせ ん断ひび割れ が圏
.
館
’
rNo
.
1
〆誘
馬 M \No
.
2
一
一
No
,
3
No
,
5
彪
、
N
α7
N
σ4
No
,
6
1 図一
3.
1 各 試 験 体の最 終ひび割れ状 況 ’No
.
8
注2)本論で は,
右図に示すよ うに +1サイクルの加力時に腰壁 が,
曲げ圧 縮 側と な る は り を右は り と,
一
また,
腰 壁が曲 げ引 張 側と な る は り を 左はり と呼ぶ。
腰壁曲げ 圧 縮 側 加力 腰壁曲げ 引張 側 加力 右 は り 左 はり + 1サイクル加 力時 そ れぞれ生 じ た。
士3
サイクル で曲げ引張側は り主 筋が 降 伏し た。 こ の時,
曲げ 圧縮 側 主 筋は,
降 伏ひずみ εy の 23 %の引 張ひずみ であっ た。 構 造 目地 無しのN
,
2
:土2
サ イ クル で左 右は りの腰 壁 頂 部が わ ず かに圧壊が 生 じ た。 ±3サ イ クル では,
腰 壁が曲 げ圧 縮 側と な る は りの上 下 主 筋が降伏 し最 大 耐 力 に達 し た。
こ の時 点で は,
腰 壁 頂 部か ら下 方に約2cm
の範 囲に圧 壊が生じ て い るが,
曲げ 圧縮応 力 を受けて い る腰 壁 部 分の コ ンクリー
トはまだ健 全である。 最 終サイ クル時のR
= +1/35で, 腰 壁 コ ン クリー
トが腰 壁 頂 部 か ら約 20cm 圧 壊は く落 し, 上柱の接 合 部 近 傍に曲げ ひび割れが生じ た。
円形 空 洞 目地のNo .
3〜No .
5:土1
サ イクル でNo .
3,
No .
5は, 左 右は り で腰 壁 頂 部か ら約 3cm 目地の圧 壊 が 生じ た が,
No.
4は腰 壁 頂 部 表 面でわ ず かに圧壊 し た の み であっ た。
士2サイクル では,No .
3,
No .5
は,
腰 壁が曲げ 圧縮 側と な る はりの 下 端主 筋の 降伏 (上 端 主 筋 は 0.
5×εy)と反 対 側はりの上 端 主 筋の降 伏が 起 こ り,
最 大耐 力に達 し た.
この時点で,
目地 部の圧 壊は, 腰 壁 頂 部か らNo.
3で約 18 cm,
No,
5で約20
cm の位 置ま で進 展し た。 これに対 しNo,
4は目 地の圧 壊 進 展は約 7cm で, 腰 壁が曲 げ 圧 縮 側と なる は り の下端
主 筋は降 伏して いた もの の上 端 主 筋の ひずみ は,O.
7×ey で あ り, ま だ最 大 耐 力に は達して い ない。
±3サ イク ル に な ると,
No ,
4では,
腰 壁 曲 げ 圧 縮 側 とな る は りの上 下 主 筋と反 対側は りの上 端 主 筋が降 伏し最 大 耐 力に達し た。この時,
目地の 圧 壊は腰 壁 頂 部か ら約18cm 進 展 し て いる。No .
3,
No .
5はt 目 地 部の圧壊が,
腰 壁 頂 部か ら約25
cm の位 置まで進 展し,
上柱の 接合 部近 傍に も曲げ ひ び 割れ が生じ た。 最 終サイクル では,No .
5の腰 壁コ ンク リー
トのは く落状況 は腰 壁下方か ら頂 部に向か っ て直 線 的に広がっ てい てNo ,
3
と異な り,
腰 壁 横 筋の折り曲 げ 配筋の影響が現れ てい る。No .
4の圧壊は, 25 cm の位 置まで進展して い た。一
面せ ん断 目地の No,
6,
No.
7:土1サ イ クル で左 右 は りの曲 げひび割れ が生じ た が,
この ひ び割れは 危険断 面 近 傍 (は り材 長の 10%の範 囲〉に限ら れ てい た。 ま た, 腰 壁が 圧縮と なる側の目地で は一
面せ ん 断 ひび 割 れ が発 生し,
腰 壁 頂 部か ら17cm まで進展 し た。
No .
6で は3.5
節で後 述す る 目地 部の局 部 的な面 外 曲 げに よ る ひ び 割 れ が 左 右 目 地で 生 じ,
腰壁 頂 部か ら約 20cm まで・
進 展した。
+2サ イク ル で は,No .
6の 目地部の面 外 曲 げひ び割れ は,
腰 壁 頂 部か ら 25cm まで進 展し,
No.
6,
No .
7の一
面せ ん断ひび割れ も進 展し て い るもの と 推 測 されるが, こ の目地形 式では表 面か ら は 目 視で き ない。
両 試 験 体とも腰 壁 曲 げ圧 縮 側の は り で下 端主筋が降伏 (上 端 主 筋の ひずみ は,
No.
6で0.
3
× ε。,No .
7で0.
25 X εy)し最 大 耐 力に達し た。 No,
6の面 外 曲げひび割れ も一
13
一
完 全に腰 壁 下 方まで 達し た
。
4サ イクルで は, No.
6の 目 地 部コ ンク リー
トが面 外 曲 げひび割れ と一
面せ ん断ひ び割れ とによっ て直 方 体 形に分 割さ れ たが,
腰 壁 横 筋の 付 着に よっ て は く落は し な かっ た。
こ れ に対しNo .
7で は,一
面せ ん断ひび割れ だ けで変 形 が 吸 収さ れ, 目地 近 傍の腰 壁に は,
ほ と ん ど破 壊は生じて いない。No .
6の 最終 サ イク ル で は,腰壁 圧縮 側の は り で目地が閉塞し た。 腰 壁が曲 げ引 張 側と な る加 力時に は, 折り曲げ配 筋さ れ た腰壁横筋が伸び,
前述の 4サ イク ル で分割さ れた直方 体の コ ンク リー
トを は く落さ せ たe 圧 縮せ ん断目地のNo .
8
:±1
サイクル で,
腰 壁 頂 部 で目 地にわずか に斜め圧 縮に よ る せ ん断ひび割れ が生 じ た。
±2サイクルで, 腰壁が 曲げ 圧縮側と な るは り で は 主 筋が降 伏す ることな く, 目地 部の圧 縮 抵 抗が最 大と な り, 部 材の最 大 耐 力に達 し た (下 端 主 筋で0.85
×ey, 上端 主 筋で 0.
25×εy)。
±3サイク ル で は, 腰 壁が曲 げ Qc (t) Qc (t) YT.
CY 10 10一
3一
1一
3一
1 IR (姐
σ勧
lR (.1
σ葡 い卜
b1
No
.
2
:左 右 は り曲げ降伏・
10一
lo 宀一一
:左 は り上 端 筋降伏 :右 は り 下端 筋 降伏 :冒 地 圧 壊 開 始 :目 地 圧 壊 進 展 :目地一
面 せ ん 亀 裂 :腰 壁 横 筋 降 伏Qc
ω Io .鐔
}
R
窯
Qc (t) 10VB YTc :接合 部せん 断 亀 裂・
3・
1一
3一
】 1R (x 且σ子 、d) , (舳
、の一
、。藍
N
。3
い一
1・辜
N
σ4
Qc Qc (D (t) 10cYB 10 YBs・
3一
1一
3一
1 1R (更
iσ勧 lR (爵
σ d) 一一
1。駆
N
α5
一
、。匠
N
・6
Qc (t> losYB一
3一
1 塵 R (x龕
σ子
、d一
lo匹
N
。7
圧 縮 側に な る は り で下 端 主 筋が降 伏 し た (上端 主 筋で0.
45×εy)。 目地 の 圧縮せ ん断ひ び割れ は腰 壁 頂部か ら 約17cm
まで進 展 し てい た。 ±4
サイクル で は,
前述の No.
6と同 様に 目 地コ ン ク リー
トが 分割さ れ,
最終 サ イ ク ル では く落 し た が,
No.
6より激 し く な かっ た。 同サ イクル で左 右は りの 目地が閉 塞し た。
3,
2 層せん断 力・
変 形関係 図一
3.
2に各 試 験 体の層せ ん 断 力・
層 間 変 形 関 係 をそ れ ぞれ示す。
腰 壁 無しのNo .
1は,実 験 計 画 時に予想された とお り, は りの引 張 鉄 筋 曲 げ降 伏 (R =
1/140 )に よっ て耐 力 が 決 定し,
大 変 形に至っ て も安 定し た耐 力 を保 持し て いた。
±3サイク ル以 降の ルー
プ形 状で, 変 形 レベルが大きく なる につ れて ピンチ 現 象が顕 著に な り,R =
±1/50で の繰 り返し加 力に よ り30
% の耐 力低 下を示 して いる。 構造 目 地 無 しの No.
2は,
±2サ イク ル で ほ ぼ同 時に 左右は りの曲げ引 張 側 主 筋が降 伏し剛性 低下を示 し て い る。 ±3
サ イクル にな る と,
腰 壁曲げ 圧 縮 側は りの 上端 主 筋が降 伏し 耐 力が決 定し て い る。 腰 壁 圧 壊 の進 展に より耐 力 低 下が生じた の は,
比 較 的 大 き な変 形レ ベ ル (R=
1/46)である。
こ の点に 関しては,
試 験 体がは り主 筋 降 伏 形に設計さ れて いること,
お よび腰 壁 縦 筋に 用いた ∩ 形筋に よっ て腰 壁コ ン ク リー
トが拘束 さ れ たこと等に よ る もの と考え ら れ る。
円形 空 洞 目地の No.
3−
No.
5 図一3.
2 各試験 体の層せ ん断 力・
層 間変形曲線 ) は,No .
3,No .
5が 2サ イクル で左 右は り曲 げ引 張 側 主 筋の 降 伏で耐力が決定し てい るの に対 し,No .
4
は ±3
サ・
f
ク ル で腰 壁曲げ圧縮 側は り の上 下主筋の 降 伏で耐 力が決 定して いる。 最 大 耐 力 以 降,3
体と も変形の増 加に従っ て圧 縮 側目地の破 壊が 進展し て耐 力 低下 を生じ た が , No.
3の復 元 力 特 性は Type 且 に近い。 No.
5
は腰 壁 横 筋の折 り 曲 げ 効果に より耐力低 下が特 に急激であり,
その 復 元 力 特 性 はType
I
に属す る。一
面 せ ん 断 目地 の No,
6,
No、
7に は目 地 寸 法と配 筋 方 法 の違いがある が, 2体 と も腰 壁一
14
一
目地 部の
一
面せ ん断 破 壊が極めて早期に小 荷 重 レベ ル で 起り,
腰 壁の存 在が骨組の保 有耐力に ほと んど 関係 し な い は り降伏形の安定し た復元力特性を示し てい る。
2
体 と も はり降 伏 時の 耐 力お よび 変 形は,No .
1試 験 体とほ ぼ同等で あ り復元力特 性Type
皿に ほ ぼ 近い。
なお,No .6
で は, 大変形 域 (R =
1/30
以 降)で目 地 部 が 閉 塞 して腰 壁に圧 縮 力 伝 達が起こ りは じめ, こ れ に よっ て荷 重が増加する現 象が現れ てい る。
圧 縮せ ん断 目地のNo ,
8
で は, 耐 力 が一
面せ ん断 型 目 地のNo .
6お よ びNo .
7より高 まるが, 目地 部 圧 縮せ ん 断破壊後, 急 激な耐力 低 下 は見られず 良 好な復元力特性 を示し, 復元力特 性Type
fi
に 近い。
R =
±1
/30
以降 でNo .
6と同 様に構 造目地の閉塞に よ る荷 重 増 加 が 生じ てい る。3.
3
ルー
プ性 状 小 谷 等は, 完 全ス リッ トを有する腰 壁 付き骨 組では,
腰 壁 付き は りの変 形がス リッ ト部に集 中し, 降 伏 後 接 合 部 内では り主 筋の付 着 劣 化を促 進さ せ,
復元 特 性に顕著 な 逆S
性状を生じる こと を指 摘して い る15 )。
こ こで は, 構 造 目 地 設 置に よる ルー
プ性状へ の影響を検 討す る。 3.
3.
1 ルー
プ形 状 図一
3.
3.
1と図一
3.
3.
2に各サ イクル の ルー
プ面積と 変 形の関 係 を,
図一
3.
4に 3,
4,
5サ・
f
ク の無 次 元 化し たルー
プ をそ れ ぞれ各 試 験 体につ い て示す。 無次元 化 は 各 サ イクル の最 大 変 形 時の荷 重と変 形で行っ た が,.
最 大 変形 に達する途 中で耐 力 低 下を生じ た もの につ い ては,
各ルー
プの最大 荷 重 と 最 大 変 形で行っ た。3
サイクル では,No .
5の ルー
プが ほ かに比べ て細く なっ て おり,
ルー
プ 面 積か らもこ の こと が確認で き る。
ほ か の試 験 体は あ まり差が見られ ず No.
1に近い もの と なっ て い る。一
一
一一
一
一
,
r凵
『F‘
一
「
r虚
」
「
一
ρ
r
凵
‘
廿1
rO−一
‘
111−■1−一
_
_
一
一
疊
一
一
▲
一
一
一
刃一
一
1℃
2.
0 1.
5 10 05 0、
、
q、
、
、
一
尸
7
,
’,
戸
’
’
’
‘
’
厂
’
…
い・
一
・
No.
1−−
o−−
No.
2一
紬一
一
馳 3− →
一
一
No 4−一
トー
No、
5客
Aq 乙 葛
・
箏 。 。甼 3 A告馳 。,
翫 5 10 1520 25 30 35 乙0 45δmm 2.
0 1.
5 Io 図一
3.
3.
1 No.
1〜
No.
5の ルー
フ面積比 0.
5齟
F
口 厂 :二一
,
F一
「
一
ず
’
F
‘
「
卩
‘
』一
一
一
一
一
11−一1−一
_
幽
一
11■
1一1冒
一
一
〇 0 5q、
、
、
、
ノ
7つ’
’
r
’
!
’
,
’
≡
ヨ
1
と
躍
瓢
コ
=囎
:ζ
麗
2 。.
. 0 5 10 15 20 25 30 35 40 L56tmm ] 図一
3.
3.
2 No,
L No.
2とNo.
6−
Np.
8のルー
フ湎積 比 4サイクル に な る と,
No.
2
で負 加力時に極端なピン チ現 象が 生 じ て い るが,
これ は 正 加 力 時に図一
3.
5の よ うに開口 した はり下端の曲げひび割れの閉口炉
遅 れ るこ とに よるもの で ある。
ほ かの試験 体はNo .
1
と ほ ぼ同じ で ある。
No.
2がルー
プ面 積 比で No.
1より大きい の は,
面 積 比 を 求める際に各ルー
プの最 大 変 形を基に し た た め で ある。
5サイク ル で は
,
No.
1〜
No.
5で同程 度の ピンチ現象 が生じ た が,
No.
6〜
No.
8C
ヰ比較 的良好なルー
プに なっ てい る。
・
な お,No ,
1
で は 3,
4の 各サイク ル レベ ル で 図一
3.
4 R≒ ±1/100,
±1/50,
d:1/25のルー
プ 形 状一 15 一
d
a)腰壁 健全 時d
b)腰壁 圧 壊後 θ・d
豊
,d
・
識
e
=∈∫
と す ると Xn’
〈 xA よ り OS冫 d9 図一
3.
5 は り危 険 断 面位置の主筋(
はり主筋 降 伏一,
一
堪、
・
‘、
輪
』)
囿 齪「
・
一 一
惑 一
ε,’
1」
.
・
・
、
・
膾
r ・
詰’
.
.
’
ぼ
’
一
∈量 T昌
As層
蛸y500n5 ヒ ω 晦 1 b… 主 篤 降 伏 ∈凋 N臥21.
』」Z{
r 堀、
.
連儡
の
、
、
、
・
一・
一 鳶
∈y 舷 二翻 , ‘
客
f
一
窒) 口 30 徽)3 昏哺 は り主 筋 降 伏 [鮒 晦 ユ ;、
戛 胴−一齟
一
.
.
、
7.
、
殉
』
一一
昏 M」
.
.
.
r
≧
ノ幽
7−
r/〆.
,
r
、
ユ、
冒
ノレ・
Nぐ感
ノ1一
z) 40 陬)4 偏曲
一
「
幽
LM
∈嘆
,;
蘇
7
コ
t/
t
ノ1
曹
レ’
謡 tDNc6 dぬPt 図一3.6
柱・
は り接 合 部 内の はり主 筋のひずみ挙 動]
−
左 はり側 〔十1サ イ ケ ル時 ) No.
3 N).
4 ib5区
薩
右 はり側 (十3サ イクル時 》 膕 :+1サ イクル時の圧 壌 都分 C I CL剄
剄
左 は り硝 〔1サ イクル終 了時 )一
:正 加 力時一
一
一
一
:負加力 時 図一3.
7 構造 目 地の破 壊 状 況 hb6 No7 晦 8 そ れ ぞ れ3
回の繰 り返 し加 力を行っ ている点が ほ かの試 験体と異なっ てい る。No .
1
で見 られ る ピンチ 現象は こ の影 響に よるもの と 思わ れ る。
3.
3.
2 は り・
柱 接 合 部 内の主 筋の ひずみ 図一
3.
6に は り・
柱 接 合 部の はり下 端 主 筋 中 央の ひず みと層 間 変 形の閧 係をNo.
1−
No.
4と No.
6につ い て示 す。 ▽ は左 右は りの柱 境 界 面位置で下 端 主 筋が降 伏し た 時である。 柱との境 界 面で主 筋が降 伏 し,
接 合 部 内 のは り主 筋に伝 達さ れ る応 力が一
定とな る に もか か わ ら ず接 合 部 内の ひずみ が増 加する のは,
正 負 繰 り返し加 力や変 形の増 加に より付 着 劣 化が促 進さ れ る ためである。No .
1は +3サ イク ル で降伏ひずみ の 65% とNo .
2 よ り小さいが, +4サイクルでは No.
2に近い もの となっ てい る。
最 終 サ イクル で ひずみ が か なり小さ くなっ てい る の は, R=
−
1/50で の 3回 目の繰 り返 し時に ひずみ が負であること とか か わ り が あ る と考え られ る。 No.
5 とほぼ同 じひず み状 況で あっ たNo.
3
は,
+4サ イ クル まで はNo .
1に近いが,
最 終サ イ クル で降 伏 して い る。
No .
2とNo .
4は ほ ぼ同じ状況で最 大耐力時で は 降伏ひ ずみ の90
% に な り,
最 終サイクル に降 伏し ている。
最 終 サ イ クル でNo .
4 がNo.
2ほどの ピンチ 現象を生じ な かっ たの は, 圧壊の進 展の状況によ り中 立軸に差が生 じ 図一3.5
に示す よ う に は り主 筋に強 制さ れ る伸び が No.
4の方 が小さ く な り や すい た め と考え ら れ る。
No.
6
は全般的にNo .
1
と比べ て顕著な違い は見ら れず, 最 終 サイクル で増 加す る もの の 降 伏は してい ない。
ま た,
δ = 20mm レベ ル (R
≒ 1/50)ま での間で,No .
1の ひず みが No.
6より若 干 大き く なっ て い る点は, 前 述した繰 り返 し回 数の違い に よる もの と思わ れる。
なお,
図一
3.
6に示さ れて いない試 験 体につ い て は,
No.
5は No.
3 と,
No,
7はNo.
6 と そ れぞれ ほ ぼ同 様な傾 向 を示 し,
No .
8
は,
No .
3
とNo .6
の中 間の挙動を示 して いる。
3.
4 構 造 目地の破 壊 状 況 構 造 目地部の破 壊状況を図一3,
7に示す。 円 形 空 洞 目 地No .
3〜No .5
:右は り匿
甌
C31・
−
CL 右 はり偲 (1 サイク ル路 了時 ) C1:一
面せん断 ひび 割 れ C2 面 外曲 げ ひび 割 れ C3 圧 縄せ ん断ひ び 割れ 04:は りの曲げ モー
メ ン ト に よ る ひ び割れ は, ハ ッチ した部分が+1サイクル で圧 壊し た も のであ る。No .
3
,No .
5
は最小 残存 部が腰 壁 頂 部か ら下 方に 3cm 程度 圧壊し,No .
4
は円 形 空 洞の 内 側が腰 壁 頂部 表面で わずか に は く落 し たの みで あっ た。
十3
サイクル で は,No .
3
は破 壊が 目地の最 小 残 存 部の み であっ た の に 対 して No.
5は腰 壁 に進 展 して い る。 No.
4は最 大 耐 力 時に最 小 残 存 部が完 全 に圧 壊 した の で は な く,
腰壁に広 が る破 壊と なっ た。 左は り は,
十1サイクル で 生 じ た ひ び割れ で あ る が,
No、
5
で折り 曲 げ配筋の影響で若 干 異なっ て い る もの一
16
一
の, いずれ も 目地最小残存 部に曲げ材の引張 縁の ひ び割 れ として生 じたもの であ る
。
一
面せ ん 断 お よ び 圧 縮 せ ん 断 目 地 No.
6−
No.
8 :右は りで は,
+1
サイクル で いずれ も 目地にせ ん断ひび割れ が生 じ た が,
発生 時の 荷重・
変形 は No.
7,
No.
6,
No .
8
の順 に大 きい。
No.
6は 目 地に せ ん断ひび割れ が 生じ た次の ステッ プで面 外曲げひび割れ が生じ た が,
こ れ は折り曲げ ら れ た腰 壁横筋の影響によ る もの で あると 思わ れ る。
左は りで は, +1サ イ クル で No.
6,
No.
8は 矩 形 欠 損 側か ら反 対 側腰壁 面に曲げ材と し て’
の引 張ひび 割れ が生じ,
一
面せ ん断 長さが 小さいNo .
7では二 つ の 矩 形 欠 損 間に生 じ た。
左は りの場 合も一
1サ イ クル に な ると,
各 試 験 体とも一
面せん断ひび割れを生じ ている が,No .
7で は発 生 時の荷 重・
変 形が右は りに比べ てか な り大
き くなっ て い る。
こ れ は,
+1サイクル に生じ たひび 割れの閉 鎖 が 遅 れた た め と考え ら れ る。 3.
5 構 造 目地の破壊の検討 腰壁 が 圧縮 側と なる曲 げを受ける側の 目地が圧壊 開始 ま た は一
面せ ん断ひび割れ を生 じ た時の荷 重 と変 形およ びひずみE3}を表一
3.
1に示 す。
実 験で は,
腰 壁 頂 部 表 面 の ひず み は直接測定し なか っ た が , 腰 壁上方に セ ッ トさ れ た2
段の変 位計で図一
3.
8
に示 す よ うに直線 補 間して 求め た。
この ひずみ を文献 16 )で報 告し た ひずみ と比 較す る と,
右は りにつ い て はNo.
3を除きいず れも本 実 験 値が小さい。一・
方, 左 は り につ い ては,
No.
6−
No.
8
の ひずみ が ほ か に比べ て著 し く大き な値と なっ てい る。
こ の原 因と して,
腰 壁が引張 側と な る前 の加力 サ イ クル 時に生 じ た面 外 曲 げひび割れ等が影響し,一
面せ ん断ひ 表一
3.
1 目地破壊 開始時の ひずみ 試 験 体 サイケル 歪 α ) Qこ(ton) R (ra の 文 献16の歪 (汾 左・
2 測定不 能・
U.
8.
6、
2Xlず No.
2 右 ÷2O.
225lL85.
6×1♂
左 40.
且33・
5.
8一
L7×1ず
No.
3 右 +10.
243742.
4Xlず
=
0,
215 εB/c εB三〇.
86 左 ‘1OJ30・
7.
8一
・
−
2.
4X 【O No.
4 右 列 oJl38.
4一
32.
4×10 左・
10.
ll5一
5.
4−
2.
4×10 No.
5 右 +1O,
1355.
7一
L4×10=
0.
15 εB!cεBヨ0.
86 左一
1P.
347一
3.
2一
ヨー
1.
3×10 No.
6 右 +10.
2753.
2一
30.
8×10 腿 εB/c εB=
L20 左一
1O.
5B5一
3.
4.
L4x1 ♂ Ho.
? 右 +1D.
1832.
1o.
4x1ず
毒 40.
345一
5.
9.
5 ×10一
32 村o.
8 右 +1D.
173 窃.
72.
5×1♂
泌 ε8/c εB=
0.
89 注 3 ) 柱 と 腰 壁 との間の目 地 を 含む水 平 方 向 10cm 間の ひずみ測 定 方 法は,
図一
2.
6参照く
(
∈量 皀 Column ε3 ∈2 ∈1 ε4E5 βe αm)
1
図一
3.
8 目 地 破 壊 開 始 時の ひずみ の算 定示
晦齷
れ 割 び ひ げ 曲 外 − 面 ーPI
守e・
・
e・・
ll
一
酣 ん断 ひ びlin
匸
a.
a’
縢
嶋
之
:
籌
Ft
図一
3.
9 目地部ひ び割れ強 度の算定 方 法判
表一
3.
2 目地 部の ひび割れ 過程 試験 体 Ps,
crack (kg/o 〉 P門,
crack (kg/c ) 予想さ れ る ひび 割れ過 程 実験結果 (右 は り) ひび 割れ過 程 ド〔,.
6138 57 曲げ→
せ ん 断 せ ん 断・
曲 げ 同 時 鬨o,
777 57 曲 げ→ ぜん断 ぜん断のみ *:左 は りは、
爿 サイクル に 曲 げ 材 と して のひ び 割 れ が 生 じ た ため 提 示で き ず’
e 表一
3.
3 目 地 部 閉 蹇 時の層 閊 変 形 角No ,
6No
.7No
.8
rad rad rad
5) 計 算 値
2 .
7x10
。
2
5。
3xlO
一
2
2.
7xlO
一
2
右 は り・
2
3 。
2xlO
脚
一
一
2
3.
2xIO
実 験値 左 は り一
3
.
4xlO
一
2
び割れ の発 生が遅れ たこと が考え ら れ る。
一
面せ ん断 目地の場 合には,
そ の応 力 伝達形 式の特性 に よっ て図一
3.
9の よ うに一
面せ ん断ひび 割れ以 外に面 外 曲げひ び 割 れ が生 じる こ とが ある。
そ こ で,
No,
6,
No .
7
試験体を対 象に腰 壁の高さ方 向 単 位 長 さ当た り の 目地の面 外 曲げひび割れ 強度PMcr
と一
面せ ん断ひび割 れ強 度Pscr
を同 図に示す よ うに して求め た]6}。
その結 果 を表一
3.
2に示す。
計算 値は, いずれ も PMCT が小さ く面 外 曲 げひび割れ が先 行 する結果と な る が,
実際に は,
No .
7で は,一
面せ ん断ひび割れ だ け が生じ て,
面 外 曲 げひび割れ は生じ ておらず,
面 外曲げひび割れ強度の計 算方 法に さ らに検 討の余 地が残さ れて い る。 3.
6一
面せ ん断 目地の閉塞 試 験体No .6
とNo .
8.
は, 層 せ ん断 力・
層 間 変 形 関 係 で見ら れ た よ うに,
大 変 形 域で構 造 目tt
!幅が閉 塞し,
こ れに よっ てその後,
荷 重が上 昇し た。 市之瀬 等は,
腰壁一
17
一
を切 断 した試 験 体で腰 壁が柱と接触す る と きの層 間 部 材 角の略 算 式 (3
.
1>を提 案して い る5 )。
これ に よ る計 算 値と実 験による耐 力再 上 昇 時の 層 間部材角を表一
3.
3に 示す。
・一
講雛
呉
は器
艦
さ一 ・
一
… 1・ 計算 結果は,
実験 中に 目地 閉 塞 が 生 じ たNo .
6お よび No.
8に対 して 若干小さ めと なっ て い る が, 目地 幅が ほ か の 目地に比べ て広く ,実 験 中 (最 大 部 材 角 :約4× 10−
Urad.
)に目地 部 閉 塞に よる荷 重 再 上 昇は生 じて い な いNo .
7の場 合を含め,一
面せ ん断また は圧縮せん断目 地の閉 塞につ い ても,
市 之 瀬 等の推 定 方 法が有 効で あ る こと を示 して いる。
4.
剛 性・
強 度の検 討 4.
1 初 期 剛 性 試 験 体 骨 組の初 期 剛 性につ い て実 験 値と計 算 値を表一
4.
1
に示す。 実験 値は, 曲 げひ び割れ発 生 前にお ける層 せ ん断力・
変形 曲線の初 期 剛 性である。
計 算 値は,
は り 理 論 と 弾 性FEM
解 析で求めた。
は り理 論に よる計 算 値は, 図一
4.
1に示す ように柱・
は り に剛 域を仮定 し,
鉄 筋 も考 慮して い る。 弾 性 FEM 解 析に よる計 算 値は,
すべて の鉄 筋を無 視して いる。 計算で の目地部の厚さ と 幅に関し て は,
はり理 論の場 合,
円 形 空 洞 目 地で は厚 さ は最 小実断 面 厚,
幅は直径と し,一
面せ ん断目地で は目 地部のコ ン ク リー
トと腰壁 横 筋 を無 視 し完 全ス 1丿ッ トと 仮 定 し た。
弾性FEM
解 析の場合, 図一
4.
2に示す よ う に目地部の圧縮剛性が等価になる よ う な壁 厚 を部 分モデ ル を用いて別途FEM
解析で求め,
その値 を用いた。
等 価 壁 厚比 を表一
4.
2
に示 す。
実 験 値で,
No,
4
がNQ,
2よ り, ま た,No .
7がNo .
6 よりや や大き く なっ て いる が,
加 力初期の微小変形レベ ル で,
変 位 計の測 定 値が小さい の で実 験 値にあ る程度の 幅を考え る と, 全体的に実 験 値と計 算 値は ほぼ対 応して い る と思わ れ る。
計 算 値で は,
は り理 論で部 材フェー
ス か ら剛 域 端ま で の距離を,
それぞれ Dc /4,
Dc
/2
と仮 定 し た計 算 値1
と 且 との差は約 6%程 度であり,
計 算 P 囮 図一
4.
1 仮 定し た剛 域「
碍
・
暫
価,
.
二
嫐
:
聿
・漏
鳥
_1
図一
4.
2 等 価 剛 性 壁 厚の算 定 方 法訓
」咽
」 P 表一
4.
2 剛 性 計 算に用いた壁 厚 比暦o
.
3No ,
4No .
5No .
6No .
7No ,
8
は り理論
0 .
280 .
490 .
280 .
000 .
000 .
28
FEM0
。
490 .
660
.
490 .
150 .
120 .
28
M
R
M
MLo
Lef
eam mmQX
(MR
ウML
) 図一
4.
3 腰 壁 付は りの M−
1/ρ関 係 表一
4.
1 骨 組の剛 性お よ び強 度 t/c皿 o ム 箇 試験 体 曹瓜
FEM 百 窕 験値 計算1 計 算li 解 析 値 正加 力 時 変 形 rad 負加 力 時 変形 剛 計 算値 De ≡ DDe = Db+h騨〆2De;
Db+hい 計 算値 No,
128.
723.
222.
124.
7 +5.
80 ÷20.
o×1♂一
5.
35.
19.
8.L♂ 5、
092B.
8 No.
296 」 8L576.
0B 瓱.
6 +13.
36 岳IL4κ1♂一
12.
40−
−
1【.
5xlO12,
48 η.
539.
423.
1 τ=
Ft厭 τ=
35.
6 c No.
379.
764.
96L475.
4 +9.
07 ←5.
9κ且♂・
9.
18.
5.
3x監♂9,
3156.
828.
917.
0 No,
4lIL573,
268.
了 78.
4 +12.
19 ←8,
0,1♂一
n.
〔6一
・
10.
5κ10U.
017L336.
32L3 No.
5 64.
96L475,
4 +8.
70 月,
5κ1♂一
B.
14一
・
6.
Ox皇07、
了64 ξ.
622.
713.
3 No,
640.
050.
248,
060.
9 +6.
32齟
+9,
6κ10一
5.
58一
且o.
2.1♂5.
了53 &419.
6ll.
5 但し Fc=
兇3 kg!Cm Ft・
L6 皿 σo=20kg!c No,
769.
950.
248.
058,
1 +5.
92 +lo、
5xl♂・
5.
63.
lo.
2.し♂ 5.
47 窪5.
5 塵8.
1io.
6 No.
889.
962,
659.
359.
5 +7.
95一
3 +5,
3κ且0一
7.
了[一
3・
6,
0κLO7.
9849.
3▼
25.
且 14.
7一
18
一
値