平成 26 年度
東京都公立中学校保健体育科研究会
第 51 回研究発表会
平成 27 年1月 23 日(金)
於:新宿コズミックセンター
― 目 次 ―
あ い さ つ 東 京 都 公 立 中 学 校 保 健 体 育 科 研 究 会 会 長 赤 木 宏 行 研 究 主 題 ・・・・・・・・・ 1 Ⅰ 主 題 設 定 の 理 由 Ⅱ 研 究 仮 説 Ⅲ 研 究 の ね ら い Ⅳ 研 究 の 内 容 1 基 礎 研 究 ( 1 ) 球 技 ( ネ ッ ト 型 ) の 特 性 や 魅 力 に つ い て ( 2 ) 生 徒 の 運 動 に 関 す る 意 欲 や 有 能 感 を 高 め る た め の 工 夫 2 調 査 研 究 ・・・・・・・・・ 3 ( 1 ) 調 査 方 法 ( 2 ) 回 答 人 数 ( 3 ) 調 査 結 果 ( 4 ) ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 1 3 開 発 研 究 ( 1 ) 学 習 指 導 案 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 2 ( 2 ) 学 習 カ ー ド ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 8 4 成 果 と 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 2 5 ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 3 研 究 部 組 織 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 4― 目 次 ―
あ い さ つ 東 京 都 公 立 中 学 校 保 健 体 育 科 研 究 会 会 長 赤 木 宏 行 研 究 主 題 ・・・・・・・・・ 1 Ⅰ 主 題 設 定 の 理 由 Ⅱ 研 究 仮 説 Ⅲ 研 究 の ね ら い Ⅳ 研 究 の 内 容 1 基 礎 研 究 ( 1 ) 球 技 ( ネ ッ ト 型 ) の 特 性 や 魅 力 に つ い て ( 2 ) 生 徒 の 運 動 に 関 す る 意 欲 や 有 能 感 を 高 め る た め の 工 夫 2 調 査 研 究 ・・・・・・・・・ 3 ( 1 ) 調 査 方 法 ( 2 ) 回 答 人 数 ( 3 ) 調 査 結 果 ( 4 ) ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 1 3 検 証 授 業 1 学 習 指 導 案 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 2 2 学 習 カ ー ド ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 8 4 ま と め と 今 後 の 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 1 研 究 部 組 織全国大会を継承する学校体育
会 長(練馬区立北町中学校長)赤 木 宏 行 月 日 の 流 れ は 速 い も の で 平 成 25 年 11 月 の あ の 大 イ ベ ン ト 、第 52 回 全 国 学 校 体 育 研 究 大 会 東 京 大 会 か ら 1 年 が 過 ぎ て し ま い ま し た 。 6 年 後 に 、 こ の 東 京 で 開 催 さ れ る オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク の 基 本 計 画 が 着 々 と 進 ん で い く 中 、 日 本 国 民 の 運 動 や ス ポ ー ツ に 対 す る 興 味 ・ 関 心 は 更 に 高 ま り つ つ あ り ま す 。 こ れ に 伴 い 学 校 現 場 に 求 め ら れ る 体 育 学 習 の あ り 方 は 、 質 的 に も 量 的 に も よ り 高 い も の が 求 め ら れ る よ う に な り ま し た 。 ま た 、 未 だ に 改 善 す る に 至 っ て い な い 東 京 都 の 中 学 生 の 体 力 低 下 、 体 育 授 業 へ の 意 欲 の 二 極 化 現 象 等 、 私 た ち 東 京 の 学 校 体 育 の 現 場 で は 解 決 し な け れ ば な ら な い 課 題 が 山 積 し て い ま す 。 本 研 究 会 で は 、 昨 年 の 全 国 学 校 体 育 研 究 大 会 の 発 表 で 大 き な 区 切 り を 付 け 、 今 年 度 か ら 昨 年 ま で の 研 究 の 成 果 を 継 承 し つ つ 新 た な 課 題 に 取 り 組 む こ と に し ま し た 。 昨 年 の 全 国 大 会 の 発 表 で は 「 運 動 の 特 性 や 魅 力 に 応 じ て 楽 し さ や 喜 び を 味 わ い 、 主 体 的 に 実 践 す る 力 を 身 に 付 け る 体 育 学 習 」 と 研 究 主 題 を 設 定 し 、 研 究 に 取 り 組 ん で き ま し た 。 幼 児 ・ 児 童 ・ 生 徒 が 運 動 に 親 し む よ う に な る た め に は 、 ど の よ う な 体 育 学 習 が 必 要 な の か 。 ま た 生 涯 に わ た っ て 運 動 や ス ポ ー ツ に 親 し む た め に ど の よ う な 資 質 や 能 力 を 育 て な け れ ば な ら な い の か 。 中 学 生 に は 生 涯 ス ポ ー ツ を 視 野 に 入 れ な が ら 6 つ の 単 元 に 取 り 組 み ま し た 。 ま だ ま だ 研 究 を 更 に 深 め て い か な け れ ば な ら な い と 感 じ つ つ 、 次 の ス テ ッ プ に 踏 み 出 さ な け れ ば 首 都 東 京 の 体 育 学 習 の 発 展 は 望 め な い と 考 え 、 今 年 度 は 次 の よ う な 研 究 主 題 を 設 定 し ま し た 。 平 成 2 6 年 度 の 本 研 究 会 の 研 究 主 題 は 「 健 康 の 保 持 増 進 と 豊 か な ス ポ ー ツ ラ イ フ を 目 指 し た 体 育 学 習 」 と し 、 副 主 題 を 球 技 ( ネ ッ ト 型 : バ レ ー ボ ー ル ) の 指 導 に つ い て と し ま し た 。 特 に 2 4 年 度 ・ 2 5 年 度 に 取 り 組 ん で き た 3 つ の 視 点 ① 発 達 の 段 階 を 重 視 し た 全 体 計 画 の 作 成 ② 課 題 解 決 的 な 単 元 計 画 の 工 夫 ③ 規 準 を 明 確 に し た 評 価 の 実 施 を 継 承 し な が ら 運 動 意 欲 に 乏 し い 生 徒 が 「 私 に も で き そ う だ 」 と い う 意 識 を 高 め 、 学 校 体 育 学 習 の 中 で「 豊 か な ス ポ ー ツ ラ イ フ 」に つ な が る 基 礎 を 身 に つ け さ せ た い と 考 え ま し た 。 中 間 発 表 と し て 平 成 26 年 11 月 25 日( 火 )に 練 馬 区 立 貫 井 中 学 校・梅 川 恭 子 教 諭 が バ レ ー ボ ー ル 指 導 の 工 夫 に つ い て 研 究 授 業 を 実 施 し ま し た 。 当 日 は 東 京 都 内 の 保 健 体 育 科 の 先 生 方 に 大 勢 参 観 し て い た だ き 、 研 究 協 議 会 を 通 し て も 研 究 を 深 め る こ と が で き ま し た 。 ま た 、 東 京 都 教 育 庁 指 導 部 指 導 企 画 課 ・ 統 括 指 導 主 事 松 岡 弘 悟 先 生 に ご 指 導 い た だ き ま し た 。 1 月 2 3 日 ( 金 ) の 本 研 究 会 の 研 究 発 表 会 で は 、 そ の 後 の 研 究 の 経 過 や 成 果 を 発 表 さ せ て 頂 き ま す 。 ま た 当 日 は 国 立 教 育 政 策 研 究 所 教 育 課 程 研 究 セ ン タ ー 今 関 豊 一 先 生 に ご 講 演 を 頂 き ま す 。 ま だ ま だ 解 決 し て 行 か な く て は な ら な い 課 題 が 目 の 前 に た く さ ん あ る の で す が 、 1 つ 1 つ 丁 寧 に 取 り 組 ん で い き た い と 考 え て お り ま す 。 ご 指 導 頂 き ま し た 大 勢 の 方 々 に 心 よ り 感 謝 申 し 上 げ ま す 。-1- 1
「健康の保持増進と豊かなスポーツライフを目指した体育学習」
― 球技(ネット型:バレーボール)の指導について ―
Ⅰ 主題設定の理由
本研究会では、平成 24、25 年度は第 52 回全国学校体育研究大会東京大会のプレ大会、本大会の開 催にあたり、「生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を身に付ける体育学習」という大会研究主題 を受け、「運動の特性や魅力に応じて楽しさや喜びを味わい、自主的に実践する力を身に付ける体育 学習」を中学校の研究主題として、研究に取り組んできた。 今回の全国大会東京大会における研究の視点は、①発達の段階を重視した全体計画の作成、②課題 解決的な単元計画の工夫、③規準を明確にした評価の実施の三つであったが、本研究会では、これら をいわゆる運動好きと運動嫌いの二極化や子供の体力の低下に関する課題への対応策ととらえてい る。 東京都では、児童・生徒体力運動能力、生活・運動習慣等の調査結果から、『学年が上がるにした がって運動を実践する意欲に乏しい生徒』や『運動有能感が低い生徒』の増加が顕在化しており、さ らに、指導者である教員の年齢構成は、今後 20 歳代から 30 歳代の割合が大変多くなることが予想さ れている。 このような現状を踏まえ、本研究会では、これからの体育学習の研究をさらに進め、今まで以上に 分かりやすく発信しなければならないと考えた。生徒に「私にもできそうだ」という意識をもたせ、 作戦を考えたり運動を見たりする楽しさを味わわせることで、生徒の意識を変えていく体育学習を進 める。このことが、生涯にわたって健康の保持増進に積極的に取り組み、豊かなスポーツライフを実 現するための基礎を培うことにつながると考え追求することとした。Ⅱ 研究仮説
バレーボールの特性や魅力に触れながら運動を楽しむ学びの姿を追求し、生徒が自ら課題の解決を 目指して、主体的に学習し、仲間とかかわり合って課題解決を図る体育学習の学習過程や指導法を工 夫することで、生徒は運動の楽しさ・喜びを味わいながら学習することができる。このことを通して 運動意欲が喚起され、運動に関する有能感が高まり、豊かなスポーツライフの基礎を身に付けること ができるであろう。Ⅲ 研究のねらい
○ 球技の特性や魅力に応じた楽しさを味わわせる指導計画や評価計画の工夫 ○ 生徒に身に付けさせたい力を明確にし、着実に身に付けさせるための指導方法の工夫。Ⅳ 研究の内容
1 基礎研究 (1) 球技(ネット型)の特性や魅力について ① 球技の特性や魅力 球技は、ゴール型、ネット型及びベースボール型から構成され、個人やチームの能力に応じた作戦 を立て、集団対集団、個人対個人で勝敗を競うことに楽しさや喜びを味わうことのできる運動である。 ② 球技(ネット型)の特性や魅力-2- 2 コート上でネットをはさんで相対し、身体や用具を操作してボールを空いている場所に返球し、一 定の得点に早く到達することを競い合うゲームである。 第1学年及び第2学年では、ラリーを続けることを重視して、ボールや用具の操作と定位置に戻 るなどの動きによる空いた場所をめぐる攻防を展開できるようにする。 第3学年では、ポジションの役割に応じたボールや用具の操作によって、仲間と連携した「拾う、 つなぐ、打つ」などの一連の流れで攻撃を組み立てて、相手側のコートの空いた場所をめぐる攻防 を展開できるようにする。 (2) 生徒の運動に関する意欲や有能感を高めるための工夫 ① 球技(ネット型)の特性や魅力を踏まえた工夫 ア 機能的特性の工夫(特有の楽しさや魅力などの機能) (ア) ネットの高さやコートの広さ、人数、用具(ボールの大きさや硬さ)等を工夫することに より、ラリーを続けることが容易になり得点を競い合う楽しさや喜びを感じることができる。 (イ) 集団対集団、個人対個人で攻防を展開する際には、自己のチームの特徴や相手のチームの 特徴を把握して作戦を立て勝敗を競い合うことにより、楽しさや喜びを味わうことができる。 イ 構造的特性の工夫(特有のルールや技能の構造) (ア) ボールや用具の操作や、作戦に基づいて移動するなどのボールを持たない動きを工夫する ことにより、空いた場所をめぐる攻防が展開できるようになる。 (イ) 攻防を展開する際には、ボールや用具の操作をする際のルールを工夫することにより、ラ リーが続き連携プレイも向上するようになる。 ウ 効果的特性の工夫(心身の発育・発達や体力の向上に及ぼす効果) (ア) 練習やゲームを通して攻防を展開し一定の運動量を確保することにより、巧緻性、敏捷性、 スピード、筋持久力などの体力を高めることができる。 (イ) 練習やゲームを通して、フェアなプレイを守る、自己の役割を果たす、協力する、話し合 いに参加する、健康・安全に気を配るなどの態度を養うことができる。 ② 生徒から見た球技(ネット型)の特性や魅力を踏まえた工夫 ア 身に付けた知識や技能を用いて、ゲームの中でチームに貢献し、得点を競い合うことに楽し さや喜びを感じる。そのため、ルールやチームの作戦等を工夫する。 イ ボールや用具の操作やボールを持たない動きが身に付くことにより、楽しさや喜びを感じる。 そのため、生徒が基本的な知識や技能を身に付ける練習方法の工夫や、ボールを持たない動 きに対して見通しを持つことのできる練習計画を立てる。 ウ チームで協力して練習やゲームに取り組むことで仲間とのコミュニケーションが深まり、運 動に対する楽しさや喜びを感じ、結果として体力を高めることができる。そのため、練習方 法や作戦等に関する言語活動の充実を図る。
-3- 1 2 調査研究 東京都の公立中学校の保健体育科教員がバレーボールについてどのような意識で、どのように授業 を行っているかを把握するために調査を行った。 (1)調査方法 東京都の全中学校に男性教員1名・女性教員1名の質問紙法によるアンケート調査を依頼し、その 回答を集計、分析した。小規模校で保健体育科の教員が1名の学校については、1名または講師の教 員に回答をお願いした。本研究会では今回初めてマークシートを導入した。 (2)回答人数 621 人 (3)調査結果 <結果と考察> 男女各1名の回答をお願いしたが、男性の比率の方が高かった。このことから保健体育科の教員が 男性だけの学校もあると考えられる。 <結果と考察> 教諭が約半数であった。教諭の比率が高いのは質問3の教員歴との関係があると考えられる。 58.3 41.5 0.2 1:男性 2:女性 不明
質問1
性別を教えてください
49.3 26.9 17.2 6.4 0.2 1:教諭 2:主任教諭 3:主幹教諭 4:講師 不明質問2
職層を教えてください
-4- 2 35.6 59.9 4.3 0.2 質問4 最近3年間において、東京都・関東・全国大会の 体育授業に関する研修会・研究会に参加したことがありますか <結果と考察> 10 年未満の教員が約 44 パーセント、30 年以上の教員が約 21 パーセントであった。ここ数年は経 験年数が少ない教員の比率が高くなると考えられる。 <結果と考察> 東京都・関東・全国大会の体育授業に関する研修会・研究会について情報を得ているが、約6割の 教員が参加できていないという結果であった。参加に至らない原因を調べてみる必要がある。 1:ある 2:知ってはいるが 3:知らなかった 不明 参加したことがない 43.6 19.8 15.3 21.1 0.2 1:~9年 2:10~19年 3:20~29年 4:30年~ 不明
質問3
教員歴を教えてください
68.6 20.0 10.8 0.6質問5
上記が刊行した研究紀要や報告書などの資料を
閲覧したことがありますか
1:ある 2:知ってはいるが 3:知らなかった 不明 閲覧したことがない-5- 3 <結果と考察> 約7割の教員が研究紀要や報告書などの資料を閲覧したことがあると回答している。このことから 研究報告等に関する教員の意識は高いと考えられる。 <結果> ほとんどの学校で、球技「ネット型」でバレーボールを取り上げている。 考察 <結果> ほとんどの学校で男女別習のバレーボールの授業を行っている。 <結果> 多くの学校が1・2学年でバレーボールを履修している。 4.3 90.5 4.7 0.5
質問7
どのような学習形態をとっていますか
6.6 8.1 85.0 0.3質問8
1・2学年では、どのように取り扱っていますか
96.0 1.1 0.2 2.7 1:バレーボール 2:ラケット種目 3:その他 不明質問6
球技「ネット型」では、主にどの種目を取り上げて
いますか
1:男女共習 3:学年により男女共習 2:男女別習 不明または男女別習 1:1学年のみ履修 3:1・2学年とも履修 2:2学年のみ履修 不明-6- 4 <結果> 1~12 単位時間が約4割、13~17 単位時間が約4割、18~22 単位時間が約2割である。履修時間 の学校による差が比較的ある。 <結果と考察> 多くの学校でバレーボールを3学年で必修種目として設定している。選択制が少ない理由を調査す る必要がある。 <結果と考察> 1~8単位時間が約6割、9~13 単位時間が約3割5分である。3学年では1・2学年より少ない 時間でバレーボールの授業を行っている。3年生の選択制授業の状況を調査する必要がある。 11.0 84.4 3.9 0.8 1:選択種目として 2:必修種目として 3:取り扱っていない 不明
質問10
3学年ではどの程度設定していますか
59.3 36.4 1.8 0.5 2.1質問11
3学年の単位時間数はどの程度設定していますか
38.2 38.2 21.6 1.9 0.2質問9
1・2学年の合計単位時間数はどの程度設定
していますか
1:1~12 単位時間 3:18~22 単位時間 不明 2:13~17 単位時間 4:23 単位時間以上 1:1~8 単位時間 3:14~18 単位時間 不明 2:9~13 単位時間 4:19 単位時間以上-7- 5 <結果> 約 72 パーセントの教員が特性(楽しさ)に触れることを重視して指導をしている。また、約 22 パ ーセントの教員がパスやスパイクなどの技術向上を重視して指導している。 <結果と考察> 3学年では、約 45 パーセントの教員がパスやスパイクなどの技術向上を重視して指導している。ま た、約 33 パーセントの教員が正式ルールでのゲームを重視して指導している。このことから、1・ 2学年でバレーボールの特性(楽しさ)に触れさせ、3学年では技術向上や正式ルールでのゲームを 重視することにより、よりレベルの高いバレーボールの授業を目指していると考えられる。 <結果> ほとんどの教員がバレーボールという種目は楽しいと感じている。 17.2 44.6 32.9 0.6 4.7
質問13
(バレーボールを取り上げている場合)3学年の
指導で最も重視したいことは何ですか
67.0 29.6 2.7 0.3 0.3質問14
(バレーボールを取り上げている場合)
バレーボールという種目は楽しいと思いますか
72.3 21.6 0.3 3.1 2.7質問12
(バレーボールを取り上げている場合)
1・2学年の指導で最も重視したいことは何ですか
1:特性(楽しさ)に触れること 3:正式ルールでのゲーム 不明 2:パスやスパイクなどの技術向上 4:授業規律などの授業への姿勢 1:特性(楽しさ)に触れること 3:正式ルールでのゲーム 不明 2:パスやスパイクなどの技術向上 4:授業規律などの授業への姿勢 1:そう思う 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:そう思わない 不明 そう思う そう思わない-8- 6 <結果> ほとんどの教員が指導している生徒もバレーボールの授業を楽しいと感じていると思っている。 <結果> バレーボールの示範について、約 73 パーセントが肯定的な回答、約 27 パーセントが否定的な回答 をしている。 <結果> 小学校や高等学校との接続(系統的な指導)の意識について、約 65 パーセントが肯定的な回答、 約 35 パーセントが否定的な回答をしている。 19.3 53.8 24.5 2.3 0.2
質問16
バレーボール示範には自信がありますか
14.8 49.9 28.3 6.8 0.2質問17
小学校や高等学校との接続
(系統的な指導)を意識していますか
42.7 53.5 3.4 0.0 0.5 質問15 (バレーボールを取り上げている場合) 指導している生徒はバレーボールの授業を楽しいと 感じていると思いますか 1:そう思う 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:そう思わない 不明 そう思う そう思わない 1:ある 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:ない 不明 ある ない 1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない-9-7 <結果> ほとんどの教員が「技能」に関して、ボールの操作の指導や評価の工夫をしていると回答している。 <結果> 「技能」に関してのボールを持たない動きの指導や評価の工夫について、約 65 パーセントが肯定 的な回答、約 35 パーセントが否定的な回答をしている。 <結果> ほとんどの教員が「態度」に関して指導や評価の工夫をしていると回答している。 20.1 44.4 31.7 3.2 0.5
質問19
「技能」に関してボールを持たない動き
の指導や評価の工夫をしていますか
43.5 48.3 7.1 1.0 0.2質問20
「態度」に関して指導や評価の工夫を
していますか
34.1 60.7 4.7 0.2 0.3質問18
「技能」に関してボールの操作の指導や
評価の工夫をしていますか
1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない 1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない 1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない-10- 8 <結果> 約 86 パーセントの教員が「知識、思考・判断」に関して、知識の指導や評価の工夫をしていると 回答している。しかし、13 パーセントの教員がしていないと回答している。 <結果> 約 86 パーセントの教員が「知識、思考・判断」に関して、思考・判断の指導や評価の工夫をして いると回答している。しかし、約 13 パーセントの教員がしていないと回答している。これは知識の 指導や評価の工夫とほぼ同じ結果である。 29.8 56.0 13.4 0.6 0.2
質問22
「知識、思考・判断」に関して思考・
判断の指導や評価の工夫をしていますか
21.4 54.6 19.3 3.1 1.6質問23
豊かなスポーツライフの実現を見通した
指導の工夫をしていますか
31.7 54.6 13.0 0.5 0.2質問21
「知識、思考・判断」に関して知識の
指導や評価の工夫をされていますか
1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない 1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない 1:している 2:どちらかというと 3:どちらかというと 4:していない 不明 している していない-11- 9 <結果> 豊かなスポーツライフの実現を見通した指導の工夫について、約 76 パーセントが肯定的な回答、 約 22 パーセントが否定的な回答をしている。 (4)まとめ ① 経験年数の比較的少ない教員が多く、研究等に関して高い意識をもちながら、研修会や研究会に なかなか参加できない状況があることが分かった。 ② ほとんどの中学校で「ネット型」球技でバレーボールを取り上げていることが分かった。これは 卓球、テニス、バドミントンが 1 回の触球で相手コートに攻撃するのに対し、バレーボールは自チ ーム内で効果的に攻撃ができるよう、仲間と連携する協力的な場面が大切であること。比較的人数 が多いクラスでもゲームが実施しやすいことなどの理由によると考えられる。 ③ ほとんどの中学校で1~3学年で男女別習の授業を行っていること。1・2年の単位時間数につ いては学校により差があること。多くの学校で3学年での必修種目として扱っていることなど、今 後の調査で原因を考えていく必要がある問題が明らかになった。 ④ 多くの教員がバレーボールを楽しいと感じており、多くの授業者は生徒がバレーボールの授業を 楽しいと感じていると思っていることが分かった。指導計画の作成には生徒との差を意識しておく ことが必要である。 ⑤ 多くの教員が「技能」「態度」「知識、思考・判断」についての指導、評価の工夫を意識した授 業を行っていることが分かった。その内容について、どのような工夫をしているのかを共有してい くことが求められる。
-12- 3 開発研究 研究授業学習指導案 日 時:平成26年11月25日(火) 6校時 14 時 30 分~15 時 20 分 場 所:練馬区立貫井中学校 体育館 対 象:第2学年A・B組 女子34名 授業者:練馬区立貫井中学校 教諭 梅川 恭子 1 単元名 球技「ネット型:バレーボール」 2 単元の目標 技能 バレーボールについて、勝敗を競う楽しさや喜びを味わい、基本的な技能や仲間と連携し た動きでゲームが展開できるようにする。また、ボールや用具の操作と定位置に戻るなど の動きによって空いた場所をめぐる攻防を展開できるようにする。 態度 バレーボールに積極的に取り組むとともにフェアなプレイを守ろうとすること、分担した 役割を果たそうとすること、作戦などについての話し合いに参加しようとすることなどや、 健康・安全に気を配ることができるようにする。 知識、思考・判断 バレーボールの特性や成り立ち、技術の名称や行い方、関連して高まる体力などを理解し、 課題に応じた運動の取り組み方を工夫できるようにする。 3 単元の評価規準及び学習活動に即した評価規準 観点 単元の評価規準 学習活動に即した評価規準 運動への関心・ 意欲・態度 〇バレーボールの学習に積極的に取り 組もうとしている。 〇フェアなプレイを守ろうとしている。 〇分担した役割を果たそうとしている。 〇健康・安全に留意している。 〇作戦などについての話し合いに参加 しようとしている。 ①用具の準備や片付けを積極的に行い、自己や仲間の健 康・安全に気を配っている。 ②基本的な技能や動きを身につけることに積極的に取り組 もうとしている。 ③仲間と連携した動きでゲームが展開できることに積極的 に取り組もうとしている。 ④個人やチームの課題の解決に向けて自分の考えや意見を 述べるなど積極的に取り組もうとしている。 運動についての 思考・判断 〇課題に応じた練習方法を選んでいる 〇学習した安全上の留意点を学習する 場面に当てははめている。 〇基本的な知識や技能を活用して、学習 課題への取り組み方を工夫している。 ①学習した安全上の留意点を他の練習場面や試合場面に当 てはめている。 ②ボール操作やボールを持たないときの動きなどの技術を 身に付けるための運動の行い方のポイントを見付けてい る。 ③個人やチームの課題に応じた練習方法を選択している。 運動の技能 〇基本的なボールの操作を身につけて いる。 〇仲間と連携した動きを身につけ、空い た場所をめぐる攻防を展開している。 ①ボールを受ける前の準備姿勢を身に付けている。 ②味方が操作しやすい位置にボールをつなぐことができ る。 ③自分のコートに空いた場所を作らないように定位置に戻 り、次の動きに備えることができる。 ④ボールの動きをとらえ仲間と連携した動きができる。
-13- 4 運動の特性 〇バレーボールはネットをはさんで向き合ったチーム同士が、パスやスパイクを有効に活用し、攻防を繰り返 す中で、相手コートにいかにボールを落とすかを競い合う種目である。相手とのボールの奪い合いがないた めチームの作戦を組み立てやすい種目である。 〇ボールをつかまないでコントロールする技能は難しいが、仲間と協力して練習を工夫してラリーを続けたり、 作戦を立てて勝敗を競い合ったりすることで楽しさや喜びを味わうことができる。 〇練習やゲームを通じて巧緻性や敏捷性、スピード、筋持久力といった体力を向上させることができ、自らの 責任を果たしたり、互いに助け合ったりするなどの態度を養うことができる。 5 生徒の実態 (平成26年10月実施 回答数 34名) (1)意識調査 ①保健体育の授業が好きですか。 【好き:27名 嫌い:7名】 ②バレーボールは好きですか。 好き:13名 どちらかというと好き:12名 <理由> ・球技が好きだから ・チームで協力するのが楽しいから ・パスが続くと楽しいから ・打てた瞬間が気持ちいいから ・ボールがうまく飛ぶとうれしい ・ラリーが続くと楽しいから <理由> ・練習してできるようになるのが楽しいから ・ラリーが続くと楽しい ・昨年やって楽しかったから どちらかというと嫌い:7名 嫌い:2名 <理由> ・ボールが固くて痛いから ・うまくできないから ・あまり打てないから ・腕が痛くなるから ・パスやサービスがうまくいかないから ③バレーボールが楽しいと思ったことはありますか。【ある:28名 ない:9名】 〝ある〟と答えた人は具体的にどんな時ですか。 ・チームでの声かけが楽しい ・ラリーが続いた時 ・得点に貢献できた時 ・ボールにさわれた時 ・みんなで団結して点を決めた時 ・できないことができるようになった時 ・うまくパスできた時 ④バレーボールがつまらないと思ったことはありますか。【ある:28名 ない:9名】 〝ある〟と答えた人は具体的にどんな時ですか。 ・パスが上手くいかない時 ・ラリーが続かない時 ・サーブが入らない時・ボールに触れられない時 運動についての 知識・理解 〇技術の名称や行い方について、学習 した具体例を挙げている。 〇バレーボールに関連して高まる体力 について、学習した具体例を挙げてい る。 〇試合の行い方について、学習した具 体例を挙げている。 ①技術や戦術、作戦の名称や行い方を練習や試合中に具体 的に挙げることができる。 ②巧緻性、敏捷性、スピード、筋持久力などバレーボール に関連して高まる体力について具体例を挙げている。 ③試合の行い方について、学習した具体例を挙げている。
-14- ⑤バレーボールの授業で学習したい内容はなんですか。 パス スパイク サービス ブロック 三段攻撃 試合 ルール 8名 1名 7名 1名 5名 12名 1名 (2)考察 バレーボールが「好き」「どちらかというと好き」と答えた生徒が34名中25名であった。また、バレーボー ルが楽しいと思ったことがあると答えた生徒が34名中28名であった。しかし、つまらないと思ったことがあ ると答えた生徒も34名中28名であった。生徒が挙げた具体的な理由から、仲間との連携の出来・不出来が関 わっているのではないかと考えられる。また、バレーボールの授業で学習したい内容については試合に興味が高 いことが分かった。 6 単元計画 時間 1 2 3 4 指導の ねらい 〇運動の特性を理解し、 学習のねらいと進め方 を理解する 〇ボールを受ける前の準備姿勢を身に付ける 〇味方が操作しやすい位置にボールをつなぐことができる。 学習の 流れ 〇オリエンテーション 学習の進め方等を知る、 ①特性や成り立ち ②学習計画とルール ③ビデオ学習 ・モデルとなる映像を観る。 ④ボールやコートの扱い方 ⑤本時の振り返り ⑥次時の確認 〇あいさつ 〇健康確認 〇本時の課題確認 〇施設等の安全点検 〇ストレッチ 〇簡易ゲームⅠ(チーム内) 〇簡易ゲームⅠ 〇簡易ゲームⅠ ・3対3キャッチボール ・3対3 ・3対3 自陣内で2回以上パスを 1本目キャッチ可+パス 1本目キャッチ可+パス してから返球 自陣内で3回以上パスを 自陣内で3回以上パスを してから返球 してから返球 準備姿勢を意識する 準備姿勢意識 準備姿勢意識 味方の操作しやすい位置 味方の操作しやすい位置 〇ねらいに応じた動きの確認 〇ねらいに応じた動きの確認 〇ねらいに応じた動きの確認 〇後半の動きの確認 ・よい動きの生徒を全体に提示 ・よい動きの生徒、チーム ・動きのポイントを再確認 を全体に提示 ・後半の動きの確認 〇簡易ゲームⅡ 〇簡易ゲームⅡ 〇簡易ゲームⅡ 3対3(チーム内) ・3対3 ・3対3 1本目キャッチ+パス 1本目キャッチ可+パス キャッチなし 自陣内で2回以上パスを 自陣内で3回以上パスを 自陣内で3回以内の返球 してから返球 してから返球 〇整理運動 〇本時の振り返り ・先生と仲間からの助言の確認 ・本時の気づきを確認 〇学習カード記入 〇片付け 〇安全・健康確認 〇あいさつ 指 導 内 容 技能 ボールや相手に正対すること ボールのとらえ方 態度 健康安全に留意すること 分担した役割を果たすこと 仲間と協力しながら積極的に練習すること 知識 思考 ・ 判断 【知】特性、成り立ち 【知】技の名称や行い方 【思・判】運動の行い方のポイントを見付ける 関 ①学習カード ②観察 学習カード 思 ①学習カード ①学習カード 技 ①観察 知 ②観察 学習カード ①観察 学習カード
-15- 時間 5 6 7 8 指導の ねらい 〇味方が操作しやすい位置にボールをつなぐことができる。 〇自分のコートに空いた場所をつくらないように定位置に戻ることができる。 〇相手のコートの空いた場所を狙うことができる。 学 習 の 流 れ 〇あいさつ 〇健康確認 〇本時の課題確認 〇施設等の安全点検 〇ストレッチ 〇簡易ゲームⅠ(チーム対抗) 〇簡易ゲームⅠ(チーム対抗) 〇簡易ゲームⅠ 〇簡易ゲームⅠ ・4対4 守備重視ゲーム ・4対4 攻撃重視ゲーム ・2対4(チーム内) ・2対4(チーム内) (バドミントンコート) (バレーボールコート) →姿勢を意識する →空いた場所を狙う 守備攻撃ゲーム 守備攻撃ゲーム <中心的なルール> <中心的なルール> コートを狭くする コートを広くする チームの課題を確認 チームの課題を確認 返球回数を増やす 1本目キャッチ可 しながら練習する。 しながら練習する。 <分析>待機生徒 <分析>待機生徒 守備→定位置への動き 守備→定位置への動き 攻撃→空いている場所 攻撃→空いている場所 分析 待機班 分析 待機班 〇ねらいに応じた動きの確認 〇ねらいに応じた動きの確認 〇ねらいに応じた動きの確認 〇ねらいに応じた動き ・前半の動きの振り返り ・前半の動きの振り返り ・前半の動きの振り返り の確認 ・空いた場所を作らない ・チームごとの分析確認 ・チームごとの分析確認 ・チームごとの分析 定位置の確認 (空いた場所へのボールの動き) ・後半の動き確認 確認 〇簡易ゲームⅡ 〇簡易ゲームⅡ 〇簡易ゲームⅡ 〇簡易ゲームⅡ ・4対4 ・4対4 攻撃重視ゲーム ・2対4 ・2対4 (空いた場所を作らない 分析を生かした攻撃 分析を生かしてゲームを 分析を生かしてゲーム ことを意識) 行う。 を行う。 ・分析 待機生徒 ①ボールの動き ②ボールを持たない生徒の 動き 〇整理運動 〇本時の振り返り ・先生と仲間からの助言の確認 ・チームの分析確認 〇学習カード記入 〇片付け 〇安全・健康確認 〇あいさつ 指 導 内 容 技能 定位置に戻り次の動きや攻撃に備えること 仲 間 と 連 携 し た 動 き 方 態度 課題解決や作戦などの話し合いに参加すること 仲間の学習を援助したり課題解決に向けて仲 間に助言したりすること 知識 思考 ・ 判断 【知】バレーボールに関連する体力 【知】技術の名称や行い方 【思・判】学習課題への取り組み方 分担した役割に応じた協力の仕方 関 ④観察 学習カード ④観察 学習カード 思 ②学習カード ③学習カード ③学習カード ③学習カード 技 ②観察 ②観察 ③観察 知 ②学習カード
-16- 時間 9 10 11 12 指導の ねらい 〇自分のコートに空いた場所を作らないことや相手のコートの開いた場所を攻撃することを意識し、ラリーを楽し むことができる。 〇ボールの動きをとらえ仲間と連携した動きができる。 〇審判法を身につけ公正に試合を運営することができる。 学 習 の 流 れ 〇あいさつ 〇健康確認 〇本時の課題確認 〇施設等の安全点検 〇ストレッチ 〇試しのゲーム ・6対6 5分間×3 クラス内対抗戦 ・待機チーム 分析 ①ボールの動き ②ボールを持っていない生徒 の動き 〇ねらいに応じた動きの確認 ・分析結果からチームの動き を振り返る ・後半の動きのねらいを確認 〇試しのゲーム ・6対6 5分間×3
〇リーグ戦 6対6 5分間
クラス内対抗戦 ・待機チーム 分析 ①ボールの動き ②ボールを持っていない生徒の 動き 待機チームが審判 〇整理運動 〇本時の振り返り ・先生と仲間からの助言の確認 ・チームの分析確認 〇次回の作戦確認 〇学習カード記入 〇片付け 〇安全・健康確認 〇あいさつ 指 導 内 容 技能 仲間と連携した動き方 態度 フェアなプレイを守ろうとすること 分担した役割を果たそうとすること 健康・安全に気を配ること 知識 思考 ・ 判断 【知】球技の特性や成り立ち 【思・判】自己やチームの課題を見つけること 分担した役割に応じた協力の仕方を見付けること 関 ③観察 ①観察 学習カード ④観察 学習カード 思 ①観察 学習カード ①観察 学習カード 技 ④観察 ④観察 知 ①学習カード ①学習カード ③学習カード-17- 7 本時の学習 (12時間中の7時間目) 本時のねらい 〇自分のコートに空いた場所をつくらないように定位置に戻ることができる。 〇相手のコートの空いた場所を狙うことができる。 〇ボール操作やボールを持たないときの動きなどの技術を身につけるための運動の行い方のポイントを見つけている。 過 程 学習内容と活動 教師の指導・支援 評価 は じ め 5分 1 整列、あいさつ 2 本時のねらいと学習の流れ 確認 3 準備運動 ・ストレッチ *出席確認、健康・安全確認を行う。 *学習の見通しを持ち、ねらいを明確に させる。 *ストレッチの動作の意味を理解させな がら行わせる。 な か 40分 4 守備攻撃ゲーム (簡易ゲームⅠ) ・1ゲーム3分×4回 ・守備チームの投げ入れから スタートする。 ・1ゲームごとに課題を確認 し、場所を交代する。 5 ゲームⅠの振り返り ・本時のねらいを再確認する。 ・分析記録より前半の動きの振り 返り、後半の動きの確認をす る。 6 守備攻撃ゲーム (簡易ゲームⅡ) ・振り返りをもとにゲームを行 う。 <守備> 「ボールの正面でキャッチしよう」 「空いている所を作らないようにお互い 声をかけよう」 <攻撃> 「空いている場所を見つけよう」 「ねらいたい方向に体をむけよう」 *振り返りのポイント・本時のねらいを 再度確認させる。 *ねらいやポイントに沿って話し合い活 動を行わせる。 *前半の振り返りのポイントを1ゲーム ごとの確認場面で確認させる。 技③ <観察> 技③ <観察> ま と め 5 分 7 整理運動 ・ストレッチ 8 本時の学習活動の反省 ・学習カードの記入 ・全体での振り返り 9 次時の連絡、あいさつ *ストレッチの動作の意味を理解させな がら行わせる。 *生徒の健康状態を確認する。 *学習ノートで各自振り返りをさせる。 思③ <学習ノート>
-18-
バレーボール
学習カード⑦⑧
2年 組 番号 名前( )
平成26年 月 日 ☆健康・安全確認☆ 名前 体調確認(良〇 不良× けが△) 爪(〇 ×) みんなと協力して話し合いができた (◎・〇・△・×) 本時のねらい ① ② ☆授業の流れ☆ 時間 内容 14:00 14:35 〇あいさつ 〇健康確認 〇本時の課題確認 〇施設等の安全点検 〇ストレッチ 簡易ゲームⅠ 守備・攻撃ゲームチームの課題を解決しよう!
【守備・攻撃】
待機班は他チームの分析 1試合4分 守備コートから下手投げでボールを入れる 守備定位置の動きを身につけよう!
① ② ・キャッチしたら・・・1点 ・レシーブしたら・・・2点 ・はじくプレーで返球・・・3点 返球は2回まで 攻撃空いている場所を狙おう!
⑤ ⑥ ③ ④ ・相手コートに落とせたら・・・2点 <分析について> 分析班は自分のクラスの班を分析する。点数も確認する。 ゼッケン番号①~③は A コート、C コート ゼッケン番号④~⑥は B コート、D コート 14::50 簡易ゲームⅠ 振り返り 前半の動き できた できなかった (全)ボールに正対することが・・・ (全)味方が操作しやすいボールをパスすることが・・・ (全)仲間に助言しながらゲームを進めることが・・・ (守)定位置を意識して守備することが・・・ (攻)空いている場所を狙うことが・・・ ~気づいたこと・先生や仲間からのアドバイス~ ~分析結果~ ~後半でのチームの課題~-19- 時間 内容 14:55 15:15 15:20 簡易ゲームⅡ守備重視・攻撃重視ゲーム
チームの課題を解決しよう!
【守備・攻撃】
◎ルール 簡易ゲームⅠと同じ 1試合4分 守備コートから下手投げでボールを入れる 簡易ゲームⅡ 振り返り 後半の動き (全)ボールに正対することが・・・ できた できなかった (全)味方が操作しやすいボールをパスすることが・・・ (全)仲間に助言しながらゲームを進めることが・・・ (全)前半の振り返りを意識して練習することが・・・ (守)定位置を意識して守備することが・・・ (攻)空いている場所を狙うことが・・・ ~先生や仲間からのアドバイス~ ~気づいたこと~ 次回への課題☆チーム内の動き
⑤ ⑥ ①
③ ④ ②
簡易ゲームⅠ
A
B
分析
C
D
分析
1
2班 3班 1班 5班 6班 4班
2
1班 2班 3班 4班 5班 6班
3
3班 1班 2班 6班 4班 5班
☆練習コート
D コート
A コート
B コート
C コート
簡易ゲームⅡ
A
B
分析
C
D
分析
1
5班 6班 4班 2班 3班 1班
2
4班 5班 6班 1班 2班 3班
3
6班 4班 5班 3班 1班 2班
-20-
班 記録分析用紙<守備> 担当チーム 班
簡易ゲームⅠ・Ⅱ—1・2・3
分析者 【 】
1 2 3 4 5 6 7 8 ①キャッチ(1点) ②レシーブ(2点) ③返球(3点) ④触らず自コート 落ちた ⑤返球されなかった 落ちた場所 ● 9 10 11 12 13 14 15 16 ①キャッチ(1点) ②レシーブ(2点) ③返球(3点) ④触らず自コート 落ちた ⑤返球されなかった 落ちた場所 ● 17 18 19 20 21 22 23 24 ①キャッチ(1点) ②レシーブ(2点) ③返球(3点) ④触らず自コート 落ちた ⑤返球されなかった 落ちた場所 ●結果 対
(攻撃) (守備)
-21-
班 記録分析用紙<守備> 担当チーム 班
記入の仕方簡易ゲームⅠ・Ⅱ—1・2・3
1 2 3 4 5 6 7 8 ①キャッチ(1点)レレ
レ
レ
②レシーブ(2点)レ
レ
レレ
③返球(3点)レ
レ
レ
レ
④触らず守備コー ト落ちたレ
レ
レ
レ
レ
⑤返球されなかったレ
レ
触った人チェック 落ちた場所 ●○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2 9 10 11 12 13 14 15 16 キャッチレ
レレ
レシーブレ
レ
レ
レレレ
返球レ
レ
レ
触らず自コート落 ちたレ
レ
レ
⑤返球されなかったレ
レ
触った人チェック 落ちた場所 ●○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2○
1○
2結果
結果 点 対 点
(攻撃) (守備)
守備コートは
自陣内で触れるのは2回まで
攻撃コートは
自陣内で触れるのは3回まで
① ~ ⑤ の 該 当
し た と こ ろ に
チ ェ ッ ク を す
る
ゼッケン番号を
記入する
守 備 コ ー ト
に ボ ー ル が
落 ち た 時 に
記入する
-22- 4 成 果 と 課 題 ( 1 ) 調 査 研 究 の 成 果 と 課 題 ① 今 回 の ア ン ケ ー ト の 結 果 、 1 ・ 2 学 年 で は 多 く の 先 生 方 が パ ス や ス パ イ ク な ど の 技 能 向 上 よ り も バ レ ー ボ ー ル の 特 性 ( 楽 し さ ) に 触 れ る こ と を 重 視 し て 指 導 し て い る と 回 答 し た 。 い わ ゆ る 「 運 動 の 楽 し さ を 味 わ わ せ る こ と 」 を 主 眼 に 置 い た 指 導 が 広 が っ て い る こ と が 分 か っ た の は よ か っ た 。 ② 研 修 会 ・ 研 究 会 の 資 料 を 閲 覧 し て い る と 回 答 し た 教 員 が 69% 程 度 い た が 、 実 際 に 研 究 発 表 会 等 に 参 加 し て い る 教 員 は 36% 程 度 で あ っ た 。 研 修 意 欲 は あ る が 研 修 会 に は 参 加 で き て い な い 現 状 が う か が え る 。 個 々 の 先 生 方 や 各 地 区 の 実 践 を 東 京 都 全 体 で 共 有 で き る よ う な 仕 組 み を 整 え て い く こ と が 必 要 で あ る 。 ③ 調 査 研 究 で は 今 回 、 マ ー ク シ ー ト を 導 入 す る こ と に よ り 多 く の 回 答 を 得 る こ と が で き た 。 し か し 、 未 回 答 の 学 校 も ま だ 多 く あ り 、 区 市 町 村 ご と の 回 収 率 に も 差 が あ っ た 。 今 後 は 地 区 理 事 と の 連 絡 方 法 の ● ● ● 等 を 含 め 、 調 査 方 法 を 工 夫 し て い く 必 要 が あ る 。 ( 2 ) 開 発 研 究 の 成 果 と 課 題 検 証 授 業 で は 単 元 の 学 習 終 了 後 に 意 識 調 査 を 行 っ た 。 ( 平 成 2 6 年 1 2 月 実 施 単 元 終 了 後 回 答 数 3 2 名 ) ① バ レ ー ボ ー ル の 授 業 は 好 き で す か 。 【 好 き : 2 4 名 ど ち ら か と い う と 好 き : 8 名 ど ち ら か と い う と 嫌 い ・ 嫌 い 0 名 】 好 き : 2 4 名 ど ち ら か と い う と 好 き : 8 名 < 理 由 > ・ ラ リ ー が 続 く と 嬉 し い 。 ・ 試 合 で パ ス や レ シ ー ブ が 上 手 に で き る と 達 成 感 が あ る 。 ・ 狙 う の が 楽 し い 。 ・ ラ リ ー が 続 く よ う に な っ た か ら 。 ・ 相 手 コ ー ト に 落 ち た 時 に う れ し い 。 ・ 点 が 取 れ た と き 仲 間 と 喜 べ る か ら 。 < 理 由 > ・ 点 を 取 っ た 時 う れ し い 。 ・ 上 手 く で き な く て も 仲 間 が ア ド バ イ ス し て く れ る か ら 。 ・ 運 動 が 苦 手 だ け れ ど も そ れ な り に 楽 し め る 。 ど ち ら か と い う と 嫌 い ・ 嫌 い : 0 名 ② バ レ ー ボ ー ル が 楽 し い と 思 っ た こ と は あ り ま す か 。【 あ る : 3 2 名 な い : 0 名 】 〝 あ る 〟 と 答 え た 人 は 具 体 的 に ど ん な 時 で す か 。 ・ ラ リ ー が 続 い た 時 ・ 相 手 コ ー ト に 落 と せ た 時 ・ 試 合 で 勝 っ た 時 ③ バ レ ー ボ ー ル が つ ま ら な い と 思 っ た こ と は あ り ま す か 。 【 あ る : 1 2 名 な い : 2 0 名 】 〝 あ る 〟 と 答 え た 人 は 具 体 的 に ど ん な 時 で す か 。 ・ ラ リ ー が 続 か な い 時 ・ 自 分 が 失 敗 し て し ま っ た 時 ・ 試 合 で 負 け た 時 ・ 連 携 プ レ ー が で き な い 時 ④ 来 年 度 バ レ ー ボ ー ル の 授 業 で 学 習 し た い 内 容 は 何 で す か 。( 1 つ の 項 目 を 選 択 ) 個 人 技 能 集 団 技 能 試 合 ル ー ル 歴 史 1 3 名 8 名 1 0 名 1 名 0 名
-23- 基 礎 研 究 を 踏 ま え て 、 授 業 前 の 意 識 調 査 か ら 機 能 的 特 性 や 効 果 的 特 性 に 視 点 を 当 て た 指 導 計 画 を 工 夫 し 、 生 徒 に 身 に 付 け さ せ た い 力 を 明 確 に し な が ら 、 開 発 研 究 に 取 り 組 ん だ 結 果 、 以 下 に 示 す よ う な 成 果 と 課 題 が あ げ ら れ る 。 < 成 果 > ○ ボ ー ル を 変 え た り 、 準 備 姿 勢 や ボ ー ル へ の 移 動 を 教 え た り し た こ と に よ っ て 〝 痛 い か ら 嫌 い 〟 と い う 生 徒 が い な く な り 、 ボ ー ル に 対 し て 積 極 的 に 触 る よ う に な っ た 。 ○ ボ ー ル を 持 っ て い る 生 徒 、 持 っ て い な い 生 徒 の 体 の 向 き や 動 き を 考 え さ せ る 指 導 し た 結 果 、 チ ー ム 内 で 動 き を 工 夫 す る よ う に な り 、 ラ リ ー が 続 く よ う に な っ た 。 ○ コ ー ト の 広 さ や ネ ッ ト の 高 さ を 工 夫 し 、 ラ リ ー の 様 子 を 互 い に 観 察 し た り 、 カ ー ド 等 を 通 し て 振 り 返 ら せ た り す る こ と で 、 生 徒 同 士 の 教 え 合 い が 増 え た 。 ○ ネ ッ ト 際 で の ボ ー ル の 処 理 方 法 を 工 夫 す る よ う に 助 言 し た 結 果 、 相 手 コ ー ト に 返 る 回 数 が 増 え た り 、 力 強 い 攻 撃 に 結 び つ い た り す る こ と が 多 く な っ た 。 ○ ラ リ ー を 続 け る た め に 個 人 技 能 の 必 要 性 を 感 じ て い る 生 徒 が 多 く い た 。こ の こ と は 、 よ り 高 い 技 能 を 身 に 付 け た り 、 そ れ を 用 い た 攻 防 の 楽 し さ を 味 わ っ た り す る こ と に 興 味 を 抱 い て い る こ と が 考 え ら れ る 。 < 課 題 > ○ 1 年 生 の 時 と 違 う 軽 く て 比 較 的 弾 み に く い ボ ー ル に し た た め 、 ボ ー ル へ の 力 加 減 が 簡 単 に な り 、 ア ン ダ ー ハ ン ド パ ス を 使 う プ レ ー が 多 く な り 、 オ ー バ ー ハ ン ド パ ス を 使 う 回 数 が 減 っ た 。 ボ ー ル な ど 施 設 用 具 は 発 達 の 段 階 に 応 じ た も の を 適 切 に 選 ぶ こ と が 重 要 で あ る 。 ○ 楽 し さ を 味 わ う た め 、さ ら に 自 分 の 技 能 を 高 め よ う と す る 意 欲 を も た せ る た め に は 、 資 料 や 映 像 を 活 用 し な が ら 生 徒 に 考 え さ せ る 指 導 を 工 夫 し 、 生 徒 自 身 に 気 付 か せ る 必 要 が あ る 。 す な わ ち 、 適 時 な 体 験 と そ れ に 伴 っ た 思 考 ・ 判 断 の 指 導 が 、 今 後 重 要 に な っ て い く 。 5 ま と め 全 国 大 会 東 京 大 会 で は 、 学 校 体 育 が 直 面 す る 課 題 の 解 決 に 迫 る た め 、 様 々 な 研 究 成 果 や 提 言 が な さ れ た 。 こ れ ら の 成 果 を 参 考 に 、 今 年 度 本 研 究 会 で は 、 東 京 都 の 現 状 を 踏 ま え た 研 究 テ ー マ を 掲 げ 、 基 礎 研 究 ・ 調 査 研 究 ・ 開 発 研 究 を 進 め て き た 。 は じ め に 、 研 究 を 進 め る た め の 基 礎 と し て 、 球 技 ( ネ ッ ト 型 ) の 特 性 や 魅 力 に つ い て の 考 え 方 や 、 生 徒 の 運 動 意 欲 や 運 動 有 能 感 に つ い て ま と め た 。 調 査 研 究 で は 、 都 内 全 中 学 校 の 保 健 体 育 科 教 員 の 男 女 各 1 名 か ら 、 ア ン ケ ー ト 調 査 を 行 っ た 。 こ の 調 査 は 、 回 答 を マ ー ク シ ー ト 用 紙 で 行 う も の で 、 今 回 が 初 め て の 試 み で あ っ た 。 開 発 研 究 で 行 っ た 研 究 授 業 は 、 2 年 生 の 女 子 の 授 業 で あ っ た が 、 1 年 生 の 時 に 行 っ た バ レ ー ボ ー ル の 授 業 後 の 感 想 と 、 今 回 の 授 業 後 の 感 想 を 比 較 す る と そ の 違 い が 明 ら か で あ り 、 教 師 が 指 導 方 法 を 工 夫 改 善 す る こ と の 大 切 さ を 改 め て 感 じ 取 れ る も の で あ っ た 。 学 習 指 導 要 領 の 理 解 と 自 校 の 現 状 把 握 、 そ し て 、 生 徒 の 現 状 分 析 を し っ か り と 行 っ た 上 で 指 導 計 画 を 作 成 す る と い う 流 れ は 、こ れ ま で も 行 わ れ て き た こ と で は あ る 。し か し 、 学 習 指 導 要 領 の 内 容 や 、 国 立 教 育 政 策 研 究 所 か ら 出 さ れ て い る 学 習 評 価 の 方 法 が 、 こ れ ま で に な く 具 体 的 に 示 さ れ て い る こ と か ら 、 今 後 、 各 校 の 保 健 体 育 科 の 指 導 者 は 、 改 め て 指 導 方 法 の 見 直 し を す る 際 に 、 こ の 流 れ を 大 切 に す る こ と が 必 要 で あ る 。
-24- 平成 26 年度