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目次 1 総論 趣旨等 委員会の構成 委員会開催状況 4 2 圧縮水素スタンドに設置されるについて 検討対象となる 緊急時に内の圧縮水素を安全に放出する技術基準 6 3 民間団体等から提案された検討内容 7 4 緊急時に内の圧縮水素を安全に

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平成 26 年度 経済産業省委託 非化石エネルギー等導入促進対策調査等事業 (新エネルギー技術等の安全な普及のための高圧ガス技術基準策定)

燃料電池自動車等に関する水素関連技術の

安全性評価・基準検討委員会

緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出するための

技術基準案の検討 報告書

平成 27 年 3 月

高圧ガス保安協会

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目 次 1 総 論 ・・・・・ 3 1.1 趣旨等 ・・・・・ 3 1.2 委員会の構成 ・・・・・ 3 1.3 委員会開催状況 ・・・・・ 4 2 圧縮水素スタンドに設置される蓄圧器について ・・・・・ 5 2.1 検討対象となる蓄圧器 ・・・・・ 5 2.2 緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出する技術基準 ・・・・・ 6 3 民間団体等から提案された検討内容 ・・・・・ 7 4 緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出するための技術基準案 について ・・・・・ 10 4.1 民間団体等が検討した技術基準案に関する評価、検討 ・・・・・ 10 4.2 技術基準案 ・・・・・ 12

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1 総論 1.1 趣旨等 「エネルギー基本計画(平成 22 年 6 月 18 日閣議決定)」において、国は燃料電池自動車 について、平成 27 年からの普及開始に向け、燃料電池自動車、水素ステーション(以下「圧 縮水素スタンド」という。)等の水素インフラの整備支援を推進することとしている。この ため、関係省庁(経済産業省、国土交通省及び消防庁)では、平成 22 年 12 月 28 日に公表 した工程表について、平成 25 年 3 月 22 日、圧縮水素スタンドの普及開始に向けて各項目 の検討状況を踏まえて、フォローアップを行い、各項目において、これまでの検討で抽出 された新たな課題や事業者等からの要望を追加した上で、今後の対応方針を見直した。 また「規制改革実施計画(平成 25 年 6 月 14 日閣議決定)」において、次世代自動車の世 界最速普及のための規制改革実施計画が定められ、重点的に取り組む項目が示された。平 成 27 年に予定される圧縮水素スタンドの普及開始に向けて、工程表等において高圧ガス保 安法等の関連規制の見直しが求められている。 本検討では一般財団法人石油エネルギー技術センター(以下、JPEC)を中心とした民間 団体等(以下、単に民間団体等とする。)が検討を行った、緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を 安全に放出するための技術基準について、安全性評価等の検討を行い、必要な省令改正及 び例示基準改正等の案文作成等を行った。 1.2 委員会の構成 (氏 名) (所 属) 委員長 小川 輝繁 横浜国立大学 名誉教授 (財)総合安全工学研究所 専務理事 委 員 佐藤 研二 東邦大学理学部 生命圏環境科学科 教授 〃 加藤 文雄 神奈川県安全防災局 安全防災部工業保安課 高圧ガスグループ 主査 〃 加藤 一郎 愛知県防災局消防保安課 産業保安室高圧ガスグループ 主任主査 〃 東條 千太 サムテック(株) 高圧ガス容器部 次長 〃 秋山 浩司 JFEコンテイナー(株) 高圧ガス容器事業部 技術・開発部長 〃 西井 匠 (一社)日本ガス協会 技術開発部 燃料電池・水素グループ 係長 〃 斉藤 彰 石油連盟 JX 日鉱日石エネルギー株式会社 中央技術研究所 技術戦略室 エネルギー技術プロジェクトグ ループ 担当シニアマネージャー

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1.3 委員会開催状況等

回 数 開催日 主な議事

第 1 回 平成 26 年 12 月 16 日 ・法的位置づけの整理について 第 2 回 平成 27 年 1 月 22 日 ・技術基準改正(案)について 第 3 回 平成 27 年 3 月 4 日 ・報告書(案)について

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2 圧縮水素スタンドに設置される蓄圧器について 2.1 検討対象となる蓄圧器 検討対象となる蓄圧器は、一般高圧ガス保安規則(以下、一般則という。)第七条の三第二 項の圧縮水素スタンドに設置される蓄圧器が対象となる。 圧縮水素スタンドの技術基準としては、一般則第七条の三第一項で規定されるものと、一 般則第七条の三第二項で規定されるものがある。一般則第七条の三第一項の技術基準に従っ て設置した圧縮水素スタンドは、保安物件に対し保安距離を保有しなければならない。一方、 一般則第七条の三第二項の技術基準に従って設置した圧縮水素スタンド(以下、都市型圧縮 水素スタンドという。)については、事業所の敷地境界に対して一定の距離を有し、かつ敷地 境界に防火壁を設けるなどの技術基準を追加することによって、保安距離を有しなくても設 置できるようにした技術基準である。一般則第七条の三第二項の技術基準のうち、蓄圧器に 関する技術基準で追加されたものは、次の通り。 <表 1. 蓄圧器に関する技術基準(一般高圧ガス保安規則より抜粋)> 【一般高圧ガス保安規則第七条の三】 (略) 2 製造設備が圧縮水素スタンドである製造施設に係る前項ただし書きの基準は、次の各 号に掲げるものとする。ただし、製造設備の冷却の用に供する冷凍設備にあつては、 冷凍保安規則に規定する技術上の基準によることができる。 一~六(略) 七 圧縮水素の貯槽に取り付けた配管には、圧縮水素を送り出し、又は受け入れると き以外は自動的に閉止することができる遮断措置を二以上講ずること。 八、九(略) 十 蓄圧器から圧縮水素を受け入れる配管には、第一号で準用する第六条第一項第十 九号の安全装置が作動する前に圧力上昇時に自動的に圧力を放出するための機能を 有する装置(以下「圧力リリーフ弁」という。)を設けること。 十一 (略) 十二 蓄圧器の出口には、圧縮水素の流量が著しく増加することを防止するための措 置を講ずること。 十三 圧縮水素の蓄圧器、及び蓄圧器から圧縮水素を受け入れる配管等に取り付けた 緊急時に圧縮水素の供給を遮断する装置等は、地震時の転倒による破損を防止する ため、一のフレームの内側に配置しこれに固定すること。 十四~十八(略) 十九 蓄圧器には、当該蓄圧器からの火災を検知し、警報し、かつ、自動的に製造設 備の運転を速やかに停止するとともに温度の上昇を防止するための装置を設置する こと。 二十 蓄圧器には、その外部からの輻射熱等による温度の上昇を検知し、警報し、か つ、自動的に製造設備の運転を停止するとともに温度の上昇を防止するための装置 を設置すること。 二十一 前五号の製造設備の運転を自動的に停止する装置、及び第十五号、第十九号 及び前号の自動的に温度の上昇を防止するための装置には、手動で操作できる起動

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装置を設け、当該起動装置は火災又はその他緊急のときに速やかに操作できる位置 及びディスペンサーに設置すること。 二十二 前六号の規定により、製造設備の運転を停止する場合は、圧縮機の運転を 自動的に停止し、かつ第五号、第七号及び第八号で規定する遮断措置に遮断弁を用 いる場合は、遮断弁を自動的に閉止し、閉止を検知し、並びに閉止状態に異常が生 じた場合に警報を発する措置を講ずること。 二十三~二十九(略) 三十 圧縮機及び蓄圧器とディスペンサーとの間には障壁を設置すること。 三十一~三十三(略) (三十四 一の圧縮水素スタンドにおいて、常用の圧力の異なる複数の蓄圧器又は圧 縮機が配管(圧縮水素を送り出すために蓄圧器に取り付けられる配管に接続される ものに限る。)で接続される場合には、当該配管に、常用の圧力が高い蓄圧器又は圧 縮機から常用の圧力が低い蓄圧器に圧縮水素が流入することを防止するための措置 を講ずること。) 三十五 蓄圧器には、当該蓄圧器が危険な状態となつたときに当該蓄圧器内の圧縮水 素を安全に放出するための適切な措置を講ずること。 現状、蓄圧器については鋼製のものと CFRP 製の蓄圧器があり、いずれの蓄圧器も検討対 象となる。また、蓄圧器に関する説明としては、一般則第七条の三第一項第四号に規定の中 に記述があり、この号と同条第二項第七号においては貯槽と同じ扱いとしている。 <表 2. 蓄圧器の説明(一般高圧ガス保安規則より抜粋)> 【一般高圧ガス保安規則第七条の三第一項第四号】 圧縮水素の貯槽(蓄圧器(圧縮水素を送り出し、又は受け入れるために用いら れるものに限る。以下同じ。)を含む。以下この号及び次項第七号において同じ。) に取り付けた配管(圧縮水素を送り出し、又は受け入れるために用いられるもの に限り、貯槽と配管との接続部を含む。次項第七号において同じ。)には、圧縮水 素を送り出し、又は受け入れるとき以外は自動的に閉止することができる遮断措 置を二以上講ずること。 2.2 緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出する技術基準 緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出する技術基準については、一般則第七条の三第二 項第三十五号に規定されている。 この基準については、平成 24 年 11 月 26 日付けの『一般高圧ガス保安規則及びコンビナート 等保安規則の一部を改正する省令』(経済産業省令 85 号)の改正により、追加された技術基準 である。この改正は、それまで常用の圧力が 40 メガパスカル以下であった特定圧縮水素スタン ドに関する技術基準に、常用の圧力が 82 メガパルカル以下の圧縮水素スタンドの技術基準を追 加した改正内容となっている。

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改正以前の特定圧縮水素スタンドの技術基準には、一般則第七条の三第二項第三十五号の規 定はなかった。このことから、常用の圧力が 82 メガパスカルであって、かつ、都市型圧縮水素 スタンドということを考慮して、上記の様な基準が新たに追加されたと考えられる。 ただし、この技術基準については、具体的な例示基準が定められておらず、一般則第七条の 三第二項の技術基準に従って、圧縮水素スタンドを設置しようとした場合に、疑義が生じる恐 れがある。 3 民間団体等から提案された検討内容

NEDO(New Energy and Industrial Technology Development Organization:独立行政法人 新エ ネルギー・産業技術総合開発機構)事業において、民間団体等が検討した結果を以下に示す。 1.概要 (1) 82MPa水素スタンドの技術基準に関する意見聴取会[保安室](2012年9月) 82MPa水素スタンドの技術基準(省令及び例示基準)について、専門家を含めた意見聴取会 が計2回開催された。 ○意見聴取会での意見 ・水素スタンドが、危険な状態となった時には、水素の供給遮断、散水措置などが機能するよう になっているが、地震等によって周囲が全面火災になったときなどを想定した場合には、蓄圧 器の水素を全て放出する措置が必要ではないか。 ・安全弁の作動については、90MPaで作動するのであれば、90MPa以下になれば吹き止まるた め、蓄圧器の圧力は保持され、散水機能が低下したことによって温度が上昇すれば蓄圧器の破 裂もありうるのではないか。 (2) 一般高圧ガス保安規則の改正 平成24年11月に一般則が改正され、7条の3第2項35号に危険時に蓄圧器内の水素を放出す る措置が追加された。 ○一般高圧ガス保安規則 (圧縮水素スタンドに係る技術上の基準) 第七条の三 製造設備が圧縮水素スタンド(常用の圧力が八十二メガパスカル以下のものに限 る。以下同じ。)である製造施設における法第八条第一号 の経済産業省令で定める技術上の基 準は、次の各号に掲げるものとする。ただし、次項各号に掲げる基準に適合しているものについ ては、この限りでなく、また、製造設備の冷却の用に供する冷凍設備にあつては、冷凍保安規則 に規定する技術上の基準によることができる。 1 [略] 2 製造設備が圧縮水素スタンドである製造施設に係る前項ただし書きの基準は、次の各号に掲 げるものとする。ただし、製造設備の冷却の用に供する冷凍設備にあつては、冷凍保安規則 に 規定する技術上の基準によることができる。 一~三十四 [略] 三十五 蓄圧器には、当該蓄圧器が危険な状態となったときに当該蓄圧器内の圧縮水素を安全 に放出するための適切な措置を講ずること。 これについては例示基準がないため、具体的な方法を示すことを目的として検討を実施。

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2.蓄圧器の危険な状態について イベントツリー解析を行い、どの様な場合に蓄圧器内の水素放出が必要となるのか整理した。 [トリガー現象:近隣火災、構内火災](初期事象:輻射熱) 防火壁 温度上昇 蓄圧器 蓄圧器 着火 蓄圧器 最終事象 輻射熱遮断 散水作動 脱圧 劣化漏洩 強度低下 初期事象 事象分岐 成功 輻射熱 失敗 影響なし 影響なし 影響なし 着火なし 着火あり 成功 劣化による 漏洩なし 劣化による 漏洩あり 散水終了 火災継続 蓄圧器水素 の放出 散水作動 確認 脱圧実施 脱圧せず 関係先連絡 着火なし 着火あり ベント放出 &漏洩 劣化による 漏洩あり 避難 誘導 劣化による 漏洩なし 失敗(故障,断水,停電) ベント放出 火災・爆発 火災・爆発 全量漏洩 破裂 強度維持 強度低下 避難 誘導

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鎮火 水素スタンドでのヒアリングを行い、定期整備時等に使用する水素放出ラインの調査を行った結果、 以下に示す手動弁や遮断弁を用いて脱圧していることが分かった。 3.定期整備時の蓄圧器水素放出ライン 5 VENT PIC 安全弁 (溶栓式) 安全弁 (バネ式) ①手動弁 蓄圧器 FIC 過流防止弁 (バネ式) 安全弁 ③遮断弁 遠隔操作弁 圧力 リリーフ弁 圧縮機 PIC ディスペンサー 蓄圧器 蓄圧器 蓄圧器 蓄圧器 蓄圧器 ディスペンサー 蓄圧器 ②手動弁

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(1)緊急時に水素を放出する際に使用するライン 定期整備ではディスペンサーの配管を通じて水素を放出することがあるが、水素流量が増えると 過流防止弁が作動し、水素の流れが止まる可能性がある。 緊急時に水素を放出するためのラインは、過流防止弁によって流れが遮断されないように過流防 止弁の上流側とする。 (2)緊急時に水素を放出する際に使用する弁 バネ式安全弁では、設定圧力までしか水素を放出できず全量放出ができない。従って、緊急時に 水素を放出する弁は全量放出が可能な弁とし、以下の弁のうちいずれかのものとする。 ①圧力リリーフ弁 ②溶栓式安全弁 ③遠隔操作弁(遮断弁) ④手動弁 (3)放出時間や放出時期 水素を放出する時間や放出の時期については、火災の規模、隣接建物との距離、水素保有量、消 火設備の内容、消火活動の状況等により異なるため、例示基準とはせず、各事業者が基準を定め て判断するものとする。 4.蓄圧器が危険な状態となった場合に水素を安全に放出する方法 <蓄圧器が危険な状態となった場合に水素を安全に放出するライン> 7 VENT PIC ②安全弁 (溶栓式) 安全弁 (バネ式) ③手動弁 蓄圧器 FIC 過流防止弁 (バネ式) 安全弁 遮断弁 ④遠隔操作弁 ①圧力 リリーフ弁 圧縮機 PIC ディスペンサー 蓄圧器 蓄圧器 蓄圧器 蓄圧器 蓄圧器 ディスペンサー 蓄圧器 手動弁

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1.蓄圧器内の水素を安全に放出する方法 規則関係条項 第7条の3第2項第35号 蓄圧器が危険な状態となったときに当該蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出するための措置は、次 の基準によるものとする。 1.蓄圧器が危険な状態となったときに圧縮水素を放出するための弁は、過流防止弁より上流側に あたる箇所とし、その出口側は本基準14.の放出管に接続すること又は安全装置の放出管に接続す ること。 2.蓄圧器が危険な状態となったときに圧縮水素を放出するための弁は、圧力リリーフ弁、溶栓式 安全弁、遠隔操作弁、手動弁のいずれか一以上によること。 圧力リリーフ弁を使用する場合には、計器室又は圧力リリーフ弁近傍にて容易に設定圧力を下げる ことができること。 5.例示基準案 ※本基準14.:安全弁、破裂板及び圧力リリーフ弁の放出管開口部の位置 4 緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出するための技術基準案について 4.1 民間団体等が検討した技術基準案に関する評価、検討 緊急時に蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出するための技術基準案について、民間団体等が検討 した結果に対し、委員会として以下の様な評価、検討を行った。 a) 蓄圧器の『危険な状態』について 一般則第七条の三第二項の基準に従って設置される圧縮水素スタンドの蓄圧器については、 2.1 で示した様な技術基準が既に規定されており、通常起こりうる事象において、保安は確保さ れている。 本検討における、蓄圧器内の水素の放出が必要となる『危険な状態』とは、民間団体等がイ ベントツリー解析により検討した様に、通常起こりうる事象に対して、既存の保安措置が作動 しなかった、あるいは作動したが機能を果たせなかった場合である。 b) 緊急時に水素を放出する際に使用するラインについて 民間団体等の検討では、緊急時に水素を放出する際、水素流量が増加すると、過流防止弁が 作動し、水素の流れが止まる可能性があるため、過流防止弁の上流側に緊急時に水素を放出す るラインを設置することが提案された。 過流防止弁は、一般高圧ガス保安規則関係例示基準『59 の 5.蓄圧器出口等に設ける大量流 出防止措置(圧縮水素スタンド)』に示されている。この措置は、蓄圧器の出口又は充塡容器等 から圧縮水素を受け入れる配管内の圧縮水素の流量が、著しく増加する事を防止するために設 けられたものである。

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委員会としても、民間団体等の提案で示されているように、過流防止弁の上流側に緊急時の 放出ラインを設置すべきとした。 c) 緊急時に水素を放出する際に使用する弁について 高圧ガス設備内部の圧力が許容圧力を超えた場合に、直ちにその圧力を許容圧力以下に低下 させる安全装置として、バネ式安全弁、破裂板、逃し弁、自動圧力制御装置、溶栓等がある。 民間団体等の提案では、緊急時に水素を放出する際に使用する弁として、圧力リリーフ弁、 溶栓式安全弁、遠隔操作弁(遮断弁)、手動弁が提案された。バネ式安全弁については、設定圧 力までしか水素を放出できず全量放出が出来ないため、緊急時に水素を放出する際に使用する 弁として提案されていない。また、設置する安全装置の数については、いずれか 1 以上となっ ている。 委員会では、民間団体等が提案した当初の案に対し、緊急時に水素を放出する弁として、手 動弁が選択できることに対し、係員がいる操作室と手動弁との位置が離れている場合など緊急 時に操作出来ないのではないかといった議論があったが、委員会としては手動弁の設置を求め る方向で検討を行った。その結果、蓄圧器が危険な状態となったときに圧縮水素を放出するた めの弁は、手動弁とすることとし、ただし、緊急時に手動弁の操作を速やかに行うことが困難 と予想される場合には、上記手動弁に加え、当該蓄圧器に有効な遠隔操作弁、溶栓式安全弁、 計器室から操作可能な圧力リリーフ弁のいずれかを併設し、これによっても水素が放出できる こととした。 d) 水素の放出時間や放出時期について 民間団体等の提案では、水素の放出時間や放出の時期については、火災の規模、隣接建物と の距離、水素保有量、消火設備の内容、消火活動の状況等により異なるため、例示基準とはせ ず、各事業者が基準を定めて判断するとの提案がなされた。 委員会としては、検討対象となっている蓄圧器には、一般則第七条の三第二項第一号で準用 する、一般則第六条第一項第十九号の安全装置や、一般則第七条の三第二項第十号の圧力リリ ーフ弁が設置されおり、非常時にはこれらが機能するため、民間団体の検討にもある様に、安 全装置の作動状況や周囲の火災の状況、消火活動の状況を踏まえ、圧縮水素を放出するか否か を判断すべきであるとし、水素の放出時間や放出時期については、例示基準には定めないこと とした。

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4.2 技術基準案 上記の検討結果から、委員会が考える技術基準案は、概ね民間団体等が提案した通りではある が、緊急時に水素を放出する際に使用する弁について、まず手動弁を設置することを第一とし、 緊急時に手動弁を操作出来ない恐れがある場合には、遠隔操作弁等を併設する技術基準案とした。 具体的な技術基準案は次の通り。 < 表 3. 技術基準案 > 1. 蓄圧器内の水素を安全に放出する方法 規則関係条項 第7条の3第2項第35号 蓄圧器が危険な状態となったときに当該蓄圧器内の圧縮水素を安全に放出するための措置 は、次の基準によるものとする。 1. 蓄圧器が危険な状態となったときに圧縮水素を放出するための弁は、蓄圧器に設けた過流 防止弁と蓄圧器の間に設置することとし、その出口側は本基準 14.の放出管に接続すること又 は安全装置の放出管に接続すること。 2. 蓄圧器が危険な状態となったときに圧縮水素を放出するための弁は手動弁とする。 ただし、緊急時に手動弁の操作をすみやかに行うことが困難と予想される場合には、上記 手動弁に加え、当該蓄圧器に有効な遠隔操作弁、溶栓式安全弁、計器室から操作可能な圧力 リリーフ弁のいずれかを併設し、これによっても水素が放出できるようにすること。

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