40 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(7) カネ コ タ カ コ金子多香子(昭和3
博士(医学) 甲第198号平成3年12月20B
学位規則第4条第1項該当(医学研究科専攻,博士課程終了者)
Bispeci血。抗体とL、AK(1ympkokine・activated killer)細胞により誘導され るCI)13陽性急性非リンパ性白血病細胞に対する細胞障害活性 (主査)教授 溝口 秀昭 (副査)教授 内山 竹彦,丸山 勝一論 文 内 容 の 要 旨
目的 Bispeci且。抗体(BsAb)は2種の抗体を化学的に結 合させ,2つの異なった抗原決定基を認識するようにした合成抗体である.本研究ほ,lymphokine-
activated killer(LAK)糸田胞を認識する抗CD3抗体と 急性非リンパ性白血病細胞を認識する抗CD13抗体を結合したBsAbを添加することによりLAK細胞の
CD13陽性白血病細胞に対する細胞障害活性が増強さ れるか否かを明らかにすることを目的とした. 対象および方法 CD13陽性あるいはCD13陰性の急性白血病細胞を 標的細胞とした.正常人ドナーあるいは患者の寛解時 の末梢血単核細胞を1,000U/m1のIL-2と共に3日か ら4週間培養した後に,エフェクター細胞として用い た.また,抗CD3抗体のFab’と抗CD13抗体のFab’を 化学的に結合させたBsAbを用いた.細胞障害活性 は51Cr放出試験によって調べた. 結果上述のBsAbを加えるとLAK細胞によるCD13陽
性白血病細胞に対するキラー活性が検討した4例全例 で有意に増加した.しかし,CD13陰性の白血病細胞ではBsAbを添加してもLAK細胞のキラー活性は増強
しなかった.BsAbの濃:度とLAK活性の増強作用と の関係を1μg/mlまでBsAbを添加し検討したが, BsAbの添加量を増すにつれLAK活性を増強した.LAK細胞の細胞障害活性は培養3日目または7日目
がピークであった.標的細胞の100倍までCD13陰性の非標識細胞を加えても,BsAbで増強されたLAK細
胞の細胞障害活性は低下しなかった. 考察BsAb添加によりLAK細胞によるCD13陽性の白
血病細胞に対する細胞障害活性を特異的に増強することを示した.今後LAK細胞にこのようなBsAbを併
用することによって白血病の自家骨髄移植の際の白血 病細胞の除去あるいはin vivOに投与し白血病治療に 用いることがでぎる可能性を示した.また,白血病細胞の濃度が正常細胞の1/100まではBsAbはLAK細
胞の作用を増強し得ることを示し,僅か残存する白血 病細胞の除去に有用である可能性を示した. 結論 抗CD3抗体Fab’と抗CD13抗体Fab’を結合させたBsAbを加えることによりLAK細胞によるCD13陽
性白血病細胞に対する細胞障害活性が増強し,このよ うなBsAbを白血病治療に用いることができる可能 性を示したと考える. 一644一41