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直腸癌局所再発(骨盤腔内再発および会陰部再発)の成立機序に関する臨床病理学的研究

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Academic year: 2021

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(1)

144 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位援与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

(28)

イガラシタツキ

五十嵐達紀(昭和

医学博士 乙第780号 昭和61年10,月17日 学位規則第5条下2項該当(博士の学位論文提出老) 直腸癌局所再発(骨盤腔内再発および会陰部再発)の成立機序に関する臨床病 理学的研究 (主査)教授 羽生富士夫 (副査)教授 織畑 秀夫,教授 菊地 二二

論 文 内 容 の 要 旨

目的 直腸癌根治術後の局所再発の成因に関しては,現在 までに理論的に体系づけられた文献は認められず,憶 測の域を出ていない.そこで,著者は局所再発の成立 機序を解明することを試み,再切除例を中心に,臨床 的,病理組織学的検討を行なった, 対象および方法 消化器病センターで経験した局所再発例61例(再切 除19例,非再切除42例)と対照例(5年以上・非再発 例)83例を検索対象とした.原発巣,再発巣の切除標 本については,全割切片を作成し,詳細に検索した. また,再発時の画像診断も十分に参照した. 結果 原発巣の切除標本より得られた臨床病理学的諸因子

(AW, ew, Iy, v, n, depth)について,局所再発例

と対照例を対比し,再発しやすい臨界点(pく0.001で

ew=3.9mm, ly=2, v=2, n=1, depth;ss(al))を 求めた,この臨界点と再切除標本の病理組織学的所見, 再発時の画像診断の所見を組み合わせて,局所再発の 成因別判定基準を作成した.この基準により分類する と,(1)肛門側切除断端(AW)からの再発:1例,(2) 外科的剥離面(ew)からの再発:14例,(3)リンパ流 (n,ly)からの再発:25例,(4)血流(v)からの再発: 1例,(5)implantationによる再発:2例,(6)分類 不能:18例で,局所再発61例中43例(70.5%)にその 成因が推定された. 考察 AWからの再発をみると,諸家により,その適正な 距離について,種々議論はあるが,著者の検討では, AWには臨界点はなく,断端に組織学的な癌腫の遺残 さえなけれぽ良いと考えられた.ewからの再発をみ ると,癌腫が直腸前壁で,壁深達度a1以上の症例は, 十分な他臓器合併切除が必要と思われた.リンパ流か らの再発は,最も頻度が高いが,en・blocな郭清が不可 能であるため,郭清方法の工夫が必要と考えられた. 血流からの再発は,血管内の癌細胞が,吻合部に定着 したために起ったものと考えられ,直腸切断術により 防止しえると思われた,implantationによる再発は, 諸家によれぽ,他の因子を除外した場合に起こるとさ れているが,著者は,積極的にimplantationと判断し うる証拠がある場合に限定した. 結論 局所再発例61例中43例(70.5%)に,その成立機序 が解明され,この再発様式に関する分類は,臨床的に も意義深いものと考えられた. 一950一

(2)

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論 文 審 査 の 要 旨

直腸癌術後遠隔成績を不良とする要因の一つに局所再発があるが,その成因に関しては不明の点が 多かった. 本研究は,直腸癌の局所再発について,再切除例を中心に病理組織学的所見,他の検査所見を検討 し,その成因を6群に分類し,局所再発61例中43例(70.5%)にその成立機序が解明されたとしたも ので,直腸癌術後局所再発の早期診断,治療ひいてはその防止に極めて有用で,臨床上学術上価値あ るものと認める. 主論文公表誌 直腸癌局所再発(骨盤腔内再発および会陰部再発) の成立機序に関する臨床病理学的研究 日本大腸肛:門病学会雑誌 第39巻 第4号 361~372頁(昭和61年7月発行) 副論文公表誌 1)術前に診断しえた早期食道胃重複癌の1治験例 Prog Dig Endosc 851~54(1976)

2)器械吻合による低位前立切除術 手術 33(12)1337~1344(1979) 3)直腸癌の括約筋温存術式一低位前方切除術:手 縫い吻合と器械吻合一 臨外 39(12)1667~1673(1984) 4)治療方針と治療成績の変遷 結腸癌 消外セミナー 20177~190(1985) 5)癌の治療 大腸癌 現代医療 18343~348(1986) 一951一

参照

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