63 学 会
〔書幣蒋59第鞍元鱗〕
東京女子医科大学学会 第276回例会抄録
日時 昭和63年11月10日(木)午後1時半より 場所 東京女子医科大学中央校舎1階会議室 1.Drosoρん〃∂ミュータントを用いたイオン・ チャネルの解析 (第1生理)小松 明 電圧固定法による膜電流測定からD70so助吻幼虫筋にはCa電流と4つのK電流が存在する
ことが知られている.後者のうち2つはCa感受 性K電流で,ICFおよびICSと呼ばれている,幼虫 筋をコラゲネースと高K液で処理して得たベシ クルを用い,パッチグランプ法で単一チャネル電流を測定するとCa感受性Kチャネル電流が記
録された.DZOSO卿磁にはICFの欠損したミュー タントS1α砂0舵(sZO)が存在するが,パッチクランプ法ではこのミュータントでCa感受性K
チャネル電流が記録されないことから,この単一 チャネル電流はICFに相当することが分る.一方 sloの異型接合体sZo/+を用いて電圧固定法で膜 電流を記録しても電流量は正常型と変らず,パッ チクランプ法による単一チャネル電流のcon− ductance, kineticsおよびCa感受性のいずれも 正常型と区別できなかった.これらの結果は∫10 遺伝子はチャネル蛋白をコードしているというよ り調節系に関与していることを示唆する. 2.Warthin腫瘍のリンパ間質の意義 一定量的解析の試み一 (第2病理)○増田 昭博・笠島 武 Warthin腫瘍は,腫瘍性上皮とリンパ性間質か らなる特異な形態を示す.両者の量的な関係から, リソバ間質の性格を明らかにすべく,組織切片上 で夫々の成分の定量を行った.症例は27例.モノ クローナル抗体MB−1で免疫染色を行った標本の 写真およびトレース紙に上皮成分(E),リンパ問 質(L),胚中心領域(GC)を描画したものを,2次元解析装置(CB−TASPER, Computer Bild社)
に入力しB細胞領域の面積(B)とE,L, GCの 面積を測定してE/(E+L),B/L, GC/Lを算出, E/(E+L)とB/L,GC/Lあるいは年齢との関係 をみた.間質単位面積当りのS100, IgG, IgA陽 性細胞数と,胚中心のIgEの染色性も検索し,こ れらとE/(E+L)との関係もみた.発症が高年齢 になるにつれ腫瘍性上皮の割合が増加し,これと 共にリンパ間質に占めるB細胞領域の割合が増 加していく.Warthin腫瘍では腫瘍性上皮の増殖 に従ってリンパ聞質が減少していき,経過中に腫 瘍内の局所的な免疫反応が出現するものとみられ る. 3.ニワトリ固定血球を用いた赤痢アメーバ症 の間接赤血球凝集反応に関する研究 (寄生虫学) ○小田切細註・山浦 常・白坂 龍暖 ニワトリ固定血球を用いた間接赤血球凝集反応 (IHA)の赤痢アメーバ症診断への応用性につい て検討した. 1)感作赤血球を作製するための至適タンニン 酸濃:度は1.5mg/dl,抗原濃度は1:220で,作製後
のIHA試薬を4℃で7日間保存することによっ
て反応性は安定した.血清希釈液は,高圧滅菌後 の0.25%健康家兎血清が優れていた. 2)凍結乾燥保存したIHA試薬は,成績の再現 性が良好で,判定は2時間後で完了した.さらに, 被検血清の非働化操作が不要であったことは,検 査所要時間の短縮に役立った. 3)健康妊婦血清100例についてIHAを実施し たところ,抗体価は全例1:80>を示し,抗体検 出率は0%であったが,赤痢アメーバ症25例では, 一153一64 全例が1:320≦(1:320∼1:20,480)の抗体 価を示し,本症の血清診断におけるIHAの有効 性が示された.しかし,赤痢アメーバのシストキャ