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肝細胞癌の肝内進展様式と切除後残肝再発との関連性に関する研究

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Academic year: 2021

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228 (81) 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

ヤマ モト マサ カズ

山本雅一(昭和3

医学博士 動向1007号

平成元年3月17日

学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者) 肝細胞癌の肝内進展様式と切除後残肝再発との関連性に関する研究 (主査)教授 羽生富士夫 (副査)教授 小幡 裕,教授 内山 竹彦

論 文 内 容 の 要 旨

目的 近年の肝細胞癌に対する画像診断の進歩は単に早期 発見への寄与ばかりではなく癌病巣の病態判断につい ても多くの情報をもたらしている.この結果切除術式 に関してもより明確な判断が可能となってきた.しか しながら,治癒切除であるにもかかわらず二二再発を 数多く経験するに至っている,肝細胞癌切除例の予後 を左右するのは残高再発であり,これらに対する対処 の重要性が認識されてきている.そこで,肝細胞癌切 除例から肝内進展様式を検討し,残肝再発との関連性 につき検討した. 対象および方法 1979年1月から1985年12月目でに肝切除施行した肝 細胞癌のうち,絶対非治癒切除例,術後2年以内肝不 全死例,術前肝動脈塞栓術施行例,再切除例,術後経 過不明例を除いた82例を対象とした.切除標本におけ る肝細胞癌の肝内進展様式(被膜浸潤,門脈侵襲,肝 内転多)と残肝再発との関連性について検討した. 結果 1)対象82例中51例(62%)に群肝再発をぎたし,そ の再発の時期は42例(82%)が術後2年以内であった. 2)術後2年以内残肝再発例は2年以内非再発例と 比較し有意に生存率が低かった(p<0.001,一般化 Wilcoxon検定). 3)肝内進展様式では,被膜浸潤または肝内転移を有 する症例で有意に術後2年以内残肝再発率が高かった が,門脈侵襲の有無では有意差を認めなかった. 4)各々の肝内進展様式は相互に有意な相関があり, これらをまとめて肝細胞癌肝内進展因子とすると,こ の因子の有無にて三三再発率に有意差を認めた(p〈 0.01,一般化Wilcoxon検定). 考察 肝細胞癌切除後の残肝再発の場合,これがいわゆる 再発であるのか,あるいは丁丁性の発癌であるのか臨 床的にも,病理組織学的にも明確に判断できないのが 現状である.しかし,再発の80%以上が術後2年以内 であること,さらに肝内進展因子を認める症例が有意 に再発率が高いことから,再発病巣の大半が主腫瘍か らの転移病巣の遺残であると考えられた.また,術後 2年以内に残肝再発する症例の生存率が有意に低いこ とから,肝内進展因子を認める症例に対しては積極的 に補助療法を付加していく必要がある. 結論 肝内進展因子を認める症例は,切除後残肝再発率が 有意に高かった.これは肝細胞癌外科治療における治 療指針となり得る.

論 文 審 査 の 要 旨

近年,肝細胞癌に対する肝切除症例が増加するに伴い,切除後の残肝再発が肝細胞癌の予後を規定する大き な問題としてクローズアップされてきた.本論文は,切除標本の病理組織学的検討から,肝細胞癌の肝内進展 一1118一

(2)

229 様式(被膜浸潤,門脈侵襲,肝内転移)と残肝再発が密接な関連を有することを明らかにしたもので,学術上 価値あるものと認める. 主論文公表誌 肝細胞癌の肝内進展様式と切除後残肝再発との関連 性に関する研究 日本消化器外科学会雑誌 第22巻 第2号 205~212頁(平成元年2月1日発行) 副論文公表誌 1)妊娠,分娩を契機に症状の発現あるいは増悪を みた先天性胆管拡張症7例の検討 胆と膵4(3)415~420(!983) 2)肝切除後高度黄疸例の検討 日消外会誌 17(7)1460~1464(1984) 3)胆管への逸脱により胆管閉塞をきたした早期の ポリープ状胆嚢癌の1例 胆と膵7(4)441~445(1986) 4)膵炎による縦隔線維症にて食道狭窄を呈し,早 期食道癌を併発した1例 B消外会誌 19(11)2276~2279(1986) 5)肝機能検査各論:AFP・フェリチン検査法 臨床病理 67(臨増)67~72(1986) 6)膵頭十二腸切除による再切除がきわめて有意義 であった胆嚢癌の1例 胆と膵18(1)93~97(1987) 7)結節内出血を呈し,肝切除により救命し得た非 硬変肝の多発性結節性過形成病変の1例 肝臓 29(1)98~103(!988) 8)肝細胞癌再発例の治療 消化器外科 11(5)613~618(1988) 一1119一

参照

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